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エンジニアリングは、本質的に環境保全に寄与する活動である

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社会貢献・環境活動

 石油・天然ガスなどのエネルギー関連プラントの

EPC

(設 計・機材調達・建設工事)事業を行うエンジニアリングは、事 業そのものが環境保全ときわめて密接な関係にあります。

 日揮は

1960

年代以降、エンジニアリングコントラクター の立場で石油製品のクリーン化、プラントの省エネルギー 化、廃棄物の無害化など、環境問題に取り組んできました。

事業活動そのものが、環境保全に寄与する活動であるとい う認識は今も変わりはなく、それは日揮の企業理念に象徴 的に表されています。

 日揮は

EPC

事業以外の新たな事業分野である投資事業 においても

CDM

(排出権取引)事業を立ち上げるなど、環 境保全に寄与する活動はさらに広範囲に広がっています。

 いかにして環境負荷の少ないプラントを顧客に提供して いくかという活動も、日揮の環境経営を構成する重要な要 素です。プラントの

EPC

事業の各過程で様々な工夫や改善 が試みられ、顧客から高い評価を得ています。

 こうした

EPC

事業を遂行するホームオフィスや建設工事 現場における環境負荷低減活動は、日揮の環境経営を支え る基盤といえます。ホームオフィスにおける

CO

2削減や建設 工事現場における廃棄物の削減やリサイクルは年々成果が 上がっています。

環境保全に関する企業活動

 天然ガスや石油などエネルギー関連プラントプロジェクト の遂行や、新燃料の開発、排出権ビジネスの推進など、日揮 の事業活動は地球環境の保全と密接に関わっています。日 揮は、これらの事業活動を通じて、環境負荷の低減に積極 的に取り組んでいます。

天然ガスの有効利用

 天然ガスは石油や石炭などと比較してエネルギー効率が高 いだけでなく、硫黄、窒素、メタル成分を含まず、燃焼時の

CO

2

排出量も少ないため、環境にやさしいクリーンな燃料として利 用が急速に拡大しています。当社は

LNG

(液化天然ガス)プラ ントの建設プロジェクトを世界各地で遂行しているほか、天然 ガスを原料としてクリーンな合成油を製造する

GTL

プラントを 世界で初めて建設するなど、クリーン燃料天然ガスの利用拡 大に貢献しています。また、天然ガスのさらなる用途拡大を目 指し、

DME

(ジメチルエーテル)の製造・用途技術や合成ガス 製造技術の開発にも取り組んでいます。

化石燃料のクリーン化

 環境負荷の大きい石油などのクリーン化は、日揮の環境保 全に密着した事業活動の中でも大きなテーマの一つです。石 油燃料のサルファーフリー化に対応するプラント建設や原油 中に含まれる有害物質の除去技術の開発など、多様な事業活 動を展開しています。

廃棄物処理

 人々の活動に伴い、様々な廃棄物が発生します。廃棄物中に は、生物が生きていくうえで有害な物質や、再利用可能な物資 が含まれている場合があります。有害な物質を放置すれば、環 境への負荷が増加します。日揮は、廃棄物の環境影響を抑制す べく、放射性廃棄物の処理技術の開発、放射性廃棄物処分に関 わる基礎データの採取、および下水処理の過程で発生する汚泥 の処理技術などの開発に努めています。

温暖化ガス削減への貢献

 地球温暖化問題は、国際社会が取り組まなければならない 急務の課題です。日揮は多くのエネルギープラントの建設や技 術開発を通じて、長年にわたって蓄積した技術・ノウハウをもと に地球温暖化ガス削減に向けた活動を推進しています。

環境保全活動

プロジェクト遂行における環境保全活動

 日揮の環境マネジメントシステムは、建設および運転時を 含めたプロジェクト全体の環境影響を考慮して、プロジェク ト遂行における環境マネジメントに重点が置かれています。

特に、プラントの基本仕様を決定する設計段階において適 切なマネジメントシステムを策定し、適用することに留意し ています。

設計段階での環境保全 

̶環境マネジメントプランの作成と実施̶

 プロジェクト遂行の設計段階における環境マネジメントシ ステムとは、個々のプロジェクト特有の環境のもとで、運転 時に環境に影響を与えると予測される問題点を取り上げ、

設計段階からその影響を低減する対策をとるためのもので す。そして、それによってプロジェクト全体の業務の中で環 境項目を明確にし、各専門エンジニアがシステマティックに 適切な対応をとることが可能となります。

 設計段階における環境マネジメントシステムの内容は、

「環境マネジメントプラン」として文書に記述され、環境に 配慮したプロジェクト遂行(設計、建設、運転)が可能となる ようにまとめられており、次の項目を含んでいます。

1.

プロジェクト環境方針

2.

プロジェクトにおける環境関連業務の組織、責任

3.

環境に影響を与える業務の内容

4.

環境関連業務の監査

 「環境マネジメントプラン」では、プラントの建設時、運転 時のみならず、

20

30

年後にプラントが解体・廃棄される状 況も想定して、設計上で環境に影響のある物体や物質(ア スベストやフロンなど)の使用について禁止するよう言及す ることもあります。

 設計段階の環境マネジメントプランが立案されると、各設 計部門のプロジェクト担当者を集めてミーティングが開催さ れ、その内容やプロジェクト固有の注意点が伝えられます。

その後担当者からプロジェクトチーム全員に浸透が図られ、

環境に配慮したプロジェクトの遂行が行われます。

建設現場での環境保全

 日揮はこれまでも顧客の要求に基づき、建設工事におけ る環境配慮を行ってきました。環境マネジメントシステムが、

顧客要求のレベル差、個人の経験、勘に左右されず、かたよ りがなく全てを網羅し体系化された手法であることから、現 在、建設工事に環境マネジメントシステムを導入して環境配 慮を強化しています。

 そして、次の点に重点を置いています。

1.

建設工事に係る環境法規を特定することにより、法規 コンプライアンスの徹底を図る。

2.

顧客満足度の向上と、利害関係者とのコミュニケーシ ョンの強化を図る。

3.

緊急事態を想定し、準備、対応することにより「環境災 害の最小化」および「環境リスク管理」を図る。

 国内外の建設現場では、次の手順で建設工事の環境マネ ジメント活動を展開しています。

1.

環境側面の特定

2.

環境目的・目標の設定

3.

建設工事環境管理計画書の作成

4.

環境教育・訓練

5.

緊急事態対応手順の定期的テストの実施

6.

監視測定

7.

月例報告

建設現場をパトロールする竹内会長

 この事業は、神奈川県の水源地域の森林を健康で活力あ る状態に保ち、次世代へ引き継ごうとするものであり、当社 は「水源林パートナー」として、森林の整備費を寄付すると ともに、森林づくりに必要な活動を行うものです。

 また、日揮は、社会貢献活動の一環として、財団法人日揮・

実吉奨学会と財団法人日揮社会福祉財団を設立し、支援し ています。

 (財)日揮・実吉奨学会は、日揮の創業者、実吉雅郎(さね よしまさお)氏の遺贈によって設立され、理工系学科専攻の 日本人大学生・大学院生への奨学金貸与、海外からの留学 生への奨学金給与、若手研究員への研究費助成を主な事業 として活動しています。

2008

年度までの実績で、奨学金貸 与事業では延べ

12,585

名、奨学金給与事業では延べ

4,376

名、研究費助成事業では延べ

1,897

名を支援してお り、現在、

1

年当たり拠出額は約

2

8,500

万円に達してい ます。

 (財)日揮社会福祉財団は、心身障害者および高齢者など に対し、社会福祉活動を行っている神奈川県内の支援団体 やボランティア組織への資金助成、身障者用福祉機器の開 発と提供を行うことで、社会に貢献することを目的としてい ます。

2008

年度の助成件数は、支援団体への助成が

24

件、

ボランティア組織への助成が

14

件となっています。

環境負荷低減活動

 オフィス活動、プロジェクト遂行活動の双方において環境 マネジメントシステムの運用を図ることにより、オフィス活動 において、地球温暖化ガスの排出を

1998

年度のみなとみら い

21

地区への社屋移転時に比べて

3,000

トン以上削減しま した。また、建設工事現場における廃棄物の資源化も、中規 模プラントの建設工事では

80%

近くにのぼるなど、環境負 荷の低減に着実な成果を上げています。

オフィス活動での取り組み

 日揮の横浜本社は、横浜市西区みなとみらい

21

地区の複 合施設クイーンズスクエア横浜に位置しています。みなとみ らい

21

地区では、「みなとみらい街づくり基本協定」に基づ いた都市管理が行われており、省エネルギー化、リサイクル 社会への対応、都市防災や周辺地域に配慮した街づくりが 進められています。日揮のオフィス活動に伴う環境負荷低減 活動は、環境保全に対応するこれら施設の基盤のうえで実 施しています。

 日揮は、

2004

年度から

NPO

団体ジュニアアチーブメント 本部が提供する教育プログラム「ジョブシャドウ」に参加し ています。このプログラムは、実際に働く人々の姿を高校生 が間近に目にすることで、職種や業務への理解を深め、進 路選択や将来設計に役立てることを目的としているもので、

米国では毎年

200

万人の高校生が参加しています。日揮は、

高校生の教育に協力することも企業の社会的責任の一つと 捉え、このプログラムに参加しています。

5

回目となる

2008

年度は、神奈川県立横浜清陵総合高校 から

40

名の生徒を受け入れました。

 加えて、

2008

9

月から当社の創立

80

周年を機に、神奈川 県が推進中の「水源の森林づくり事業」にも参加しています。

水源の森林づくり事業

地域社会への貢献

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