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第 6 章 手綱式インタフェースの実験結果と考察

6.2 操作性と乗り心地の評価

手綱式インタフェースは新しいインタフェースであるため,人に受け入れられるかど うかを操作性と乗り心地の観点から,評価実験により確認する.

6.2.2 条件

実験環境と対象者

調査対象者は,2012 年 4 月 7,8 日に大学構内で開催されたさくらフェスタ 2012 お よび 2012 年 7 月 14 日に栃木県総合教育センターで開催された学びの杜の夏休みの来 場者と,大学見学のために来訪した小学生ら計 76(3 才~47 才)人,主に子供である.

中に幼稚園から 6 才までの子供は 18 人,7 才から 10 才までの子供は 38 人である.屋 外または屋内のイベント会場において,ロボットへの乗車と手綱式インタフェースによ るロボットの操縦を体験してもらった.なお,本実験は,手綱式インタフェース自体を 評価するため,LIDAR を用いた障害物回避機能はオフの状態で行った.

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アンケート

アンケートの設問は以下の 3 問である.

(1) 乗り心地は良いか.

(2) 手綱による操作は良いと思うか.

(3) 手綱による操作は面白いと思うか.

これらの質問に対して,「そう思う」を 5,「そう思わない」を 1 として 5 段階評価 で集計した.アンケートを図 6-1 に示す.

1. 乗り心地はどうでしたか

2. 手綱による操作はどうでしたか

3. 乗って操作してみてどうでしたか

どちらでも ない

とても つまらない とても

面白い

どちらでも ない

とても 悪い とても

良い

どちらでも ない

とても 悪い とても

良い

図 6-1 実験用アンケート

6章 手綱式インタフェースの実験結果と考察

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6.2.3 実験結果

手綱式インタフェースによるロボットの操縦体験後,アンケートに回答してもらった.

実験様子を図 6-2 に示す.

表 6-1 にアンケートの集計結果を示す.

表 6-1:実験結果

項目 平均値 標準偏差

乗り心地 4.55 0.86 操作感 4.49 0.92 面白さ 4.88 0.36

図 6-2 手綱による操作実験の様子

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アンケートの結果,すべての項目において平均値 4 以上を得ることができ,特に設 問(3)に関しては平均値 4.88,標準偏差 0.36 と多くの人から非常に高い評価を得る ことができた.これは,子供たちが新しい手綱式インタフェースに強い興味を持ったこ とを示している.

6章 手綱式インタフェースの実験結果と考察

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6.2.4 考察

設問(3)の「面白さ」の平均値は高く,標準偏差もより低い.このような高い評価 を得ることができたのは,手綱式インタフェースによるロボットの操縦が,ある程度難 しいという点が影響していると考える.多少難易度が高い方が,ロボットを思い通りに 操縦できたときに,搭乗者に対してより大きな達成感を与え,結果として「面白い」と いう好印象につながったものと考えられる.

手綱による操作に関しては,小学校高学年になると一度操作方法を説明すれば,ほと んどの子どもがすぐにロボットを操ることができていた.しかし,小学校低学年かそれ 以下になると,前進のために「手綱を一瞬引く」ことと,停止のために「手綱を引き続 ける」ことの違いなどを理解させるのに多少時間がかかった.本実験以外の手綱式イン タフェースによるロボットの操縦体験においても,前進時の手綱の操作方法を説明する のは容易ではなかった.これは,手綱による前進以外の動作が,「右に曲がりたいのな らば右の手綱を引く」のように直感的なものであるのに対して,前進時は手綱を後ろに 引くという操作が,搭乗者に違和感を与えていることが影響しているものと考えられる.

より多くの人に快適,便利に手綱式インタフェースを利用してもらうには,前進時の操 作はもちろん,搭乗者に違和感や不快感を与えるような操作を減らし,より直感的にロ ボットを操縦できる工夫が必要である.

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