6. 主な操作モード (MAJOR OPERATING MODES)
6.3 Live モード
6.3.5 アブレーションタブ (Ablation Tab)
アブレーションタブは、プライマリモニタにLiveモードタブとして表示される。
このタブにより、レイアウトをRFアブレーションの管理とレビュー用として設 定できる。アブレーションタブでは設定によってマッピングタブとまったく同 じ機能を実行できる(マップの設定と作成、タグ設定など)。設定可能なペイ ンのリストについては、セクション6.3.4,マッピングタブ(Map Tab)を参照。マッ ピングタブやアブレーションタブでのペインの表示/非表示と位置、3D ユーザーインターフェイス要素(アブレーション情報の表示やトラッキングク オリティのウィジェットなど)の表示/非表示と設定は、互いに独立している ため、スタディ中の目的に応じてタブを切り替えることができる。
注意: マッピングがアクティブな場合、タブを切り替えるとマッピングは停止 する。データ収集を続行するには、マッピングを再開しなければならない。
6.3.6 3Dマッピングの概要(3D mapping Overview)
本システムは、マッピングしたチャンバーとその電気生理学的情報のジオ メトリを表す3Dマップを生成する。
システムではアナトミカルマップとエレクトロアナトミカルマップの両方を生 成できる。
• アナトミカルマップは、3Dのジオメトリを使用してマッピングしたチャ ンバーの物理的な特性を表す。このシェルは、アクティブなマッピン グカテーテル位置を集計して作成される。
• エレクトロアナトミカルマップは、アナトミカルマップに電気的情報(カ ラーコード)を重ね合わせて示す。
6.3.6.1 マップのセットアップ(Map Setup)
New Map(新規マップ)ボタンをクリックするとMap Initiation Tool(マップ 開始ツール)が拡張される(およびに示す)。まず、マッピングカテー テルを選択する。
カテーテルを選択したら、Map Initiation Tool内の右側のパネルを使用 して以下を行う。
1. マップ名を入力する
2. 対象のチャンバーを選択する(RA、LA、RV、LV、CS、また は直前のマップをクローン)
注意: アブレーションがオンの場合は、New Mapボタンが無効になる。
図23. Map Initiation Toolを用いたマップのセットアップ
図24. Map Initiation Tool
Map Initiation Toolには以下の項目がある。
A. New Mapボタン
B. マッピングカテーテルの選択 C. マップ名と番号
D. マップタイプの選択 E. テンプレートタイプの選択 F. 使用可能なテンプレート
G. リファレンスチャンネルの選択と手動セットアップ H. 選択されたテンプレート
I. Create Mapボタン
クローンオプションをチャンバー選択メニュー内で使用している場 合、ソフトウェアは自動的に、直前のマップで使用していたマップタ イプとトリガ設定を選択する。
マップタイプ(Map Type)
次に、ユーザーは以下のマップタイプのうち1つを選択するよう求め られる。
• Anatomy Only(アナトミカルマップのみ) – Anatomy Onlyマッ プタイプが選択されている場合、ユーザーはCreate Mapを クリックしてマッピングを開始できる。マップがデフォルトの 心拍同期と呼吸同期に切り替わる。
• Activation or Voltage(アクティベーションまたはボルテージ) –
Activation or Voltageマップタイプが選択されている場合、テ
ンプレートのトリガを選択および構成する必要がある。この 選択では、さまざまなテンプレートを選択するオプションが 用意されている。次のTemplatesセクションを参照すること。
• FrAP(フラクショネーション) – Fractionation (FrAP)マップタイ プが選択されている場合、マップの作成前に記録時間を 選択できる。
テンプレート(Templates)
3種類のテンプレートがあり、これらを使用してActivation or Voltage(ア クティベーションまたはボルテージ)マップタイプ選択内のトリガ設定 を自動で初期化できる。
• Detected(検出) – 自動的に検出されたトリガ設定のリスト
• Previous(前回) – 前回のマップ作成のために使用されたテ
テンプレートから選択せずに手動モードでマップを作成できる。これ により、ビートグラフでマップのトリガパラメータを手動で設定でき る。トリガ設定をレビューしたら、Create Map(マップを作成)をクリック してマッピングを開始できる。
マップの注釈および編集ツールバーの選択オプションを使用して、
mapping(マッピング)モードおよびgate(同期)設定を各マップに設定で
きる(図10)。
カテーテル選択パネル(Catheter Selection Panel)
3Dビューに表示するカテーテルを選択するには、カテーテル選択パ ネル(図25)を使用する。このパネルで、特定のカテーテルパラメータ を変更することもできる。
図25. カテーテル選択パネル(例) 6.3.6.2 マッピングウィンドウ(Mapping Window)
マッピングウィンドウ(図26)は、アクティベーションタイムと電圧を判 断するために分析される、心拍の一部を表示する。マッピングウィ ンドウ外の電位情報は無視される。
マッピングウィンドウの目的は、タイミングリファレンスに相対した対 象期間を定義し、マッピングアルゴリズムに影響を及ぼす可能性が あるアーチファクトを除外することである。たとえば、ペーシングを 行ったマップのマッピングウィンドウは、通常は刺激タイミングの直 後に開始して、刺激アーチファクトが含まれないようにする必要が ある。同様の理由から、1:1の心室伝導を伴う心房をマッピングする 際には、QRS群をマッピングウィンドウから除外するとよい場合があ る。リエントラントマップでは、マッピングウィンドウを心周期の長さ と等しくする必要がある。
自動初期化を使用して新しいマップを作成する場合、デフォルトの マッピングウィンドウはターゲットとなるリズムに基づいて設定され る。ユーザーはマッピングの前後とマッピング中にマッピングウィン ドウを調整できる。マッピングウィンドウの変更は、その時点までに 収集されたすべてのデータに適用される。自動初期化を使用して いない場合、マッピングウィンドウはデフォルトで現在のマップ設定 になる。
ビートグラフの上部にあるマッピングウィンドウのハンドルをドラッグ することで、マッピングウィンドウをビートグラフ上で変更できる。
図26. マッピングウィンドウの設定(例)
6.3.6.3 ビート検出とタイミングリファレンスチャンネル(Beat Detection and Timing Reference Channel)
ビート検出は心周期内の時間的整合性を特定し、システムではこ の時間を利用して心拍の特定と整合を行い、各心拍のマッピング ウィンドウを設定し、アクティベーションタイムを測定するためのゼ ロ時間とする。
ビート検出は、常にタイミングリファレンスチャンネルで検出される。
ビートグラフとスイープグラフではタイミングリファレンスチャンネル はRのラベルで示される。ユーザーは必要に応じて心内チャンネル または体表面チャンネルを選択して、タイミングリファレンスチャン ネルを定義できる。選択するチャンネルは安定しており、マッピング するチャンバーのアクティベーションに関連付けられた明瞭な信号 である必要がある。心房のマッピングでは、これは通常、冠状静脈 洞内の信号における心房電位となる。心室のマッピングでは、これ は通常、ECGリードにおけるR波となる。
心拍はユーザーが決定した閾値を超えるタイミングリファレンス チャンネル内のピークで検出される。ユーザーは必要に応じて極性 (Min(最小値)、Max(最大値)、Absolute(絶対値))および閾値レベルを 選択できる。閾値は、QRS群のセカンダリ波(T波など)、心室の広範
囲(far field)電位、ノイズなどの不適切な信号成分で心拍が検出され
ることを回避する(図27)。
図27. タイミングリファレンスチャンネルの閾値の設定(例)
さらに、このような要素が大きすぎてレベル閾値では除外できない 場合に、刺激アーチファクトや心室の広範囲の電位での心拍の検 出を避けるために使用できる刺激や心室のリファレンスチャンネル を定義できる。
6.3.6.4 アナトミカルマップ(Anatomical Maps)
アナトミカルマップ(図28)は、マッピングセッション中にマッピングに 使用されるトラッキングカテーテルの記録された位置情報をすべて 集計し、そのうち最も外側の位置情報を使用して作成される。
アナトミカルマップを作成する場合は、カテーテル位置を含めるか 除外するかを指定する複数のオプションから1つを選択できる。ジ オメトリデータ取得設定には以下が含まれる(図10)。
• All catheter locations(全カテーテル位置) – カテーテルの位 置情報の全てをマップに連続的に記録および追加する。
• Respiratory phase filter(呼吸フェーズフィルタ) – 一定の呼 吸周期のみ位置情報を取得する。
• Beat-Gated(心拍同期) – 1心拍に1回のみ位置情報を取得 する。
• Accepted Beats only(取得されたビートのみ) – 各心拍が取 得された場合(ビートアクセプタンスクライテリアをすべて満 たす)のみ、カテーテル位置をマップに追加する。詳細につ いては、セクション6.3.6.6,エレクトロアナトミカルマッピング モード(Electroanatomical Mapping Modes)を参照すること。
アナトミカルマップを磁気トラッキングカテーテルで作成した後、他 の磁気トラッキングカテーテルまたはインピーダンストラッキングカ テーテルを使用して、さらにポイントをマップに追加できる。マップに すべての情報が含まれるように、チャンバー全体のアナトミカル マップを作成することを推奨する。
アナトミカルマップは作成後、必要に応じて調整できる。たとえば、
必要がなくなったカテーテル位置の削除、静脈の除外、拡張したア ナトミカルマップのトリミング等が可能である。アナトミカルマップに は、マッピングカテーテルを動かしたアナトミカルマップのみが含ま れる。カテーテルが通過していない領域のアナトミカルマップは存 在しない。
注意: 正しい臨床判断が確実に行われるようにするため、エックス線 透視、超音波、ペースマッピングまたはその他の可視化手法を用いて マッピング結果とカテーテル位置を確認すること。アナトミカルマップと 予測される患者の解剖学的構造との比較を常に行うこと。カテーテル のローカライゼーションが正しくない場合、臨床的判断を誤ったり、患 者が傷害を受けたりする可能性がある。
図28. アナトミカルマップ(例)