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アフィン領域の推定

ドキュメント内 機械知覚&ロボティクスグループ/中部大学 (ページ 44-47)

求めることにより楕円領域を推定する.行列µは対称行列であるため,固有値から楕円の長径と短 径の大きさが計算でき,固有ベクトルから楕円の長径と短径の方向を計算することができる.そし て,行列µの各要素をΓeΛeΓeに置き換える.ΛeとΓeは行列µの固有値分解で得られる固有値 と固有ベクトルである.各要素を更新した行列µを用いて変形行列U(i)を次式のように更新する.

U(i+1)=U(i)µ (2.70)

2次モーメント行列の固有値の比率が式(2.71)の条件式を満たす場合,変形行列U(i)をアフィン領 域のパラメータとして採用し,処理を終了する.条件を満たさない場合はU(i+1)により,もう一度 パッチ画像を変形し,2次モーメント行列を再計算する.

1−λmine)

λmaxe) < ε (2.71)

ここで,λmaxe)とλmine)はそれぞれ行列µの最大固有値と最小固有値である.また,εは閾 値であり,文献[24]ではε= 0.05として設定されている.図2.15にパッチ画像変形に基づくアプ ローチの処理過程を示す.変形行列によりパッチ画像の変形を繰り返すことで,2次モーメント行列 から求められる楕円領域を正円に近い形,すなわち2次モーメント行列の固有値の比率が1に近く なる.

■ 非等方性ガウシアンフィルタに基づくアプローチ

非等方性ガウシアンフィルタに基づくアプローチは検出されたキーポイントと等方性スケール領 域をパッチ画像として抽出する.パッチ画像に畳み込む非等方性ガウシアンフィルタを繰り返し変 形していくことでアフィン領域を推定する.以下に非等方性ガウシアンフィルタに基づくアプロー チの処理過程を示す.

1. Harris-LaplaceまたはHessian-Laplaceによりキーポイントと等方性スケールσˆを検出.

2.等方性スケール領域をパッチ画像として抽出し,Σ=U(i)σˆとして非等方性ガウシアンフィルタ g(Σ)を生成.

3.生成した非等方性ガウシアンフィルタを用いてパッチ画像の2次モーメント行列µを算出し,行 列µの固有値Λeと固有ベクトルΓeから楕円領域を推定.

4.ΓeΛeΓeにより2次モーメント行列µを更新.

5.U(i+1)=µにより変形行列を更新.

6.更新後の変形行列U(i+1)と更新前の変形行列U(i)の差が十分に小さい場合,U(i)をアフィン領 域のパラメータとする.差が大きい場合は2∼5を繰り返す.

まず,パッチ画像変形に基づくアプローチと同様にHarris-LaplaceまたはHessian-Laplaceでキー ポイントと等方性スケールを検出する.検出された等方性スケール範囲をパッチ画像として抽出し,

図2.15:パッチ画像変形に基づくアプローチの処理過程.

Σ=U(i)σˆにより非等方性ガウシアンフィルタg(Σ)を生成する.変形行列U(i)の初期値には単位行 列が与えられる.

次にパッチ画像内の2次モーメント行列νする.

ν = g(Σ)∗

Ix2 IxIy

IxIy Iy2

 (2.72)

g(Σ) = 1

2π√

det(Σ)exp (

−pΣ−1p 2

)

(2.73) ここで,IxとIyはそれぞれパッチ画像内のx方向の微分,y方向の微分であり,p= [x, y]はガウシ アンフィルタの中心からの距離である.行列νの固有値Λeと固有ベクトルΓeから楕円領域を推定 し,行列νの各要素をΓeΛeΓeに置き換える.そして,変形行列をU(i+1)=νにより更新し,更 新後の変形行列U(i+1)と更新前の変形行列U(i)の差が十分に小さくなった場合,変形行列U(i)をア フィン領域のパラメータとして採用し,処理を終了する.行列間の差が大きい場合は,U(i+1)によ

図2.16:画像の2値化によるセグメンテーション.

り非等方性ガウシアンフィルタg(Σ)を更新し,パッチ画像の2次モーメント行列を再計算する.

2.4.2 Maximally Stable Extremal Regions (MSER)

Maximally Stable Extremal Regions (MSER) [23]は画像の領域分割に基づく手法であり,分割され た領域に対して楕円をフィッティングすることでキーポイントのアフィン領域として利用できる.ま ず,閾値処理により入力画像の2値画像を生成する.図2.16(a)に示すように,画像を2値化する閾 値を徐々に変化させることで,様々な2値画像を生成する.各2値画像においてピクセルが連結する

領域(セグメンテーション)を求め,閾値をある程度変化させても連結領域の変化が緩やかなセグメ

ンテーションを検出する.検出したセグメンテーションは閾値の変化に対して同じような領域である ため,安定領域(stable region)と言える.そして,検出したセグメンテーションに対して楕円フィッ ティングを行う.セグメンテーションの中心座標がキーポイントの位置,フィッティングした楕円が アフィン領域となる.図2.16(b)にMSERにより領域分割したセグメンテーションを示す.検出した セグメンテーションはランダムな色で着色している.

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