資料 3 カウンセリング
4. アサーションを取り入れたカウンセリング
<参考資料>
コラージュ療法 杉 浦 京 子 心身症治療におけるコラージュ療法の試み 木村晴子 学生・生徒相談入門 鳴 津 賓
川島書庖 創 元 社 川島書居
1998 1993 1993 Magazine picture collage as an evaluative technique Buck&Provancher 1972
「教科で教えるjへの変革である。
例えば,出欠時の基本的な 「はしリという明朗な返事,学用品の持参,課題の 履行,欠席遅刻の削減,好まし授業態度等の励行に注意を喚起しなければならな い。また,授業の随所に教員自身の自己主張や自己開示をしながら,教員自らが 人生の生き方を学生の先輩として示唆していくことも大事ではないだろうか。
3.環境不適応などの来談者(Client)の場合
一方,環境不適応という健常者でない学生も徐々に増加し,学業を継続できず 退学する状態である。こうした学生を含めて,悩みを持っている学生に対して,
本学でも学生相談室をFUTタワーに開設し,よろず相談を行っている。
例えば,環境不適応の学生を対象とするカウンセリング、について考えてみよう。 近年大きな変化や傾向がみられるようである。従来,カウンセリングは,ロジャ ース (Rodgers)が提唱した非指示的方法(Non‑directiveMethod)が主流であり,
基本であることは間違いのないところである。しかしながら,近年は「治すカウ ンセリング」から「育てるカウンセリング」への移行がみられ,また,来談者も カウンセラーも一人の主張を持った人間として,対等の関係であるべきとの傾向 が見られる。そこで,アサーション(自己主張)というコンセプト(Concept)を導入
したカウンセリングを考えてみたいと思う。
4.カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 「 非 指 示 的 方 法 」 と 「 指 示 的 方 法j
米国のロジャース(Rodgers) という心理学者は, 1951年に 「来談者中心の療 法J(Client‑centered Therapy)とし、う著書で来談者中心」という理論を提唱し た。それ以前一般的だ、ったカウンセリングは,指示的方法(DirectiveMethod)を 取り入れたカウンセリングであり,カウンセラーが中心で, IああせよJ,Iこうせ よ」という指示を出していた。この方法では容易に解決できないのが,カウンセ リングの本質で,重症の来談者には通用しないことを知り,非指示的方法(Non‑di rective Method)をロジャースが提唱し,確立させた。
来談者の深刻な悩みは,もつれた糸玉のようなものであり,自分では 「こうし ろJと自分に言い聞かせても,解決できない病的状態にある。このような場合,
むしろ来談者が自発的に,ボツボツと悩みの一端を解き始め,来談者自身が問題 を整理し,解決しようとする時期がある。その時期を十分に待つ心の姿勢が大事 である。換言すれば,身体でいうと,カタノレシス(Katharsis)の療法で、ある。つまり,
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抑圧され,カオス(Chaos)の状態になっている精神的な外傷を言語,行為,情緒等 によって,外部に消散させるもので,一種の浄化法とも言える。
この非指示的方法(Non‑directiveMethod)は,カウンセラーにとって基本中 の基本である。しかし,次に述べる「アサーティブ(Assertive)な意思表示」は,
来談者にとってもカウンセラーにとっても,これからは重要なコンセプトとなる。
5.新しいコンセプトとしてのアサーション(Assertion)とは何か。
アサーション(Assertion)とは,聞きなれない言葉だが,英語の意味は「主張,断 言」 を意味し,その形容詞形のアサ ティブ (Assertive)は 断 定 的 な , 自 己主 張の強しリなどを意味する。本来のアサーティブ (Assertive)の意味は,自分も 相手も大切にした意思表示である。換言すれば自分の考え,欲求,気持ちなどを 率直に,正直に,その場の状況にあった適切な方法で意思表示すること」である。
6.意 思 表 示 の3つ の タ イ プ
意思表示には 3つのタイプがある。アサーションを知るためには,アサーショ ンとアサーション以外の意思表示との区別ができることが必要である。
(1)攻撃的(Aggressive)な意思表示
攻撃的な意思表示とは,自分は大切にするが,相手を大切にしない意思表示を 言う。 自分の権利は自己主張するが,相手の意見や気持ちは無視したり,軽視し たりする。また,相手を自分の思い通りに動かすことも含まれる。
( 2 )非主張的(Non‑assertive)な意思表示
非主張的な意思表示とは,相手は大切にするが,自分を大切にしない意思表示 を言う。自分の気持ちゃ考え,信念を表現しなかったり,し損なったりする。そ こには,暖昧に言う,遠回しに言う,小さな声で言うなども含まれる。
( 3 )アサーティブ(Assertive)な意思表示
自分も相手も大切にした意思表示のことである。自分の気持ちゃ考え,信念を 率直に,正直に,その場にあった適切なやり方で表現する。そこには相互尊重と 相互理解の精神がはたらく。しかし,アサーティブになれば,自分の意見が通る とは限らない。お互いの意見の葛藤(Coぱlict>が起こることも多い。お互いに意見
を出し合って,歩み寄っていき,納得のいく結論を出そうとする。この過程を大 事にする。また,葛藤が起こることを覚悟し,それを引き受けていこうとする気 持ちが「アサーティブな意思表示」の特徴であり,有り方である。
7.アサーション(Assertion)を取り入れたカウンセリング (1)ある人に対する来談者のアサーション
ある人とは,来談者にとって現在及び過去の関係する重要な人物である。彼に 対する来談者の感情や考え及び意思表示がカウンセリングの中で取り上げられる。 来談者のアサーションの能力が求められる場面である。
(2 )カウンセラーに対する来談者のアサーション
カウンセリングの開始時から,来談者が何を求め,何を問題としているかをカ ウンセラーが知り, 目標をたて,両者の相互了解を作る。その過程で,来談者の アサーションが必要である。来談者の願望,要求,意図などが表現され,重要なテ ーマとして理解されるべきものである。来談者のアサーションが求められる。
(3 )来談者に対するカウンセラーのアサーション
カウンセリングの過程は,相互のコミュニケーションの中で,来談者もカウン セラーも尊重される過程でありたいものである。カウンセリングの内容,方法,
目標,結果の見通し,面接時間,回数等,また,カウンセラーの自身の事情も十 分理解してもらい,納得の上で,カウンセリングに入る。カウンセラーのアサー ションも含めて,インフォームド・コンセントCInformedconsent)を大事にする。
8.おわりに
「非指示的方法」は,カウンセリングの基本であるが,更に,来談者及びカウ ンセラーはアサーティブな自己表現」で,相互に対等の立場で,意思疎通を図 る必要がある。この過程を通して,カウンセリングの内容や問題点を明らかにし,
来談者自らが自分の意志によって,徐々に問題点を整理し,問題解決力を身に付 けるであろう。ここに,カウンセリングの成立と終鷲が期待できるのである。
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