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3. 中間成果の詳細報告

3.4 アウトリーチ活動

3.4.1.2 学会におけるブース展示

潜在的な会員数は 3 万人規模といわれる日本地球惑星科学連合の連合大会において、

IUGONETプロジェクトの周知、そしてプロダクトのユーザー獲得の為に、2009 年から

毎年ブース出展を行っており、2012 年以降も同様に出展する予定である。展示ブースに おいては、ポスター展示のみならず、メタデータ・データベースならびに解析ソフトウェ アの実演展示なども行っている。IUGONET の最も重要なプロダクトという位置づけの メタデータ・データベースは、その高い重要性とは相反して、とりわけブース展示におい ては、データベース関係者以外の一般ユーザーからの反応が良くない。これは、(a) メタ データ・データベースが取り扱っている文字情報は、特に広い会場における視覚的なイン パクトが弱く、さらには、(b) メタデータ・データベースの最大の売りである「分野横断 的な検索が出来る」という点も、それらの文字情報を読まないことには伝わらない、とい う原因が推測される。そこで、もうひとつのプロダクトである解析ソフトウェアを中心に した展示を行うことにした。解析ソフトウェアで出力されたプロットは、より視覚的に訴 えることが出来、また、サイエンスのみに興味を持った来場者の足も止めやすいからであ る。この様にして、来場者の注目を集めた後に、メタデータ・データベースの説明も合わ せて行っている。

展示ブースに足を止めてもらう為の上記以外の取り組みとして、京都大学大学院理学研 究科の地球科学輻合部可視化グループで行われているDagik (http://dagik.org/) というデ ジタル地球儀を借り受け、その地球儀上に IUGONET の観測ネットワークを表示する展 示も行っている。当初、Dagik に興味って足を止めた来場者を、IUGONET プロジェク ト・プロダクトの紹介に誘導する意図で展示しており、特に高校生発表セッションが開催 される日に効果を上げている。

3.4.2 ソーシャルネットワークを用いた広報

アメリカ地球物理学連合(AGU: American Geophysical Union) はFacebook、 Twitter、

YouTube、LinkedIn、Flicker、Blog、を採用しており、また、日本地球惑星科学連合(JpGU:

Japan Geoscience Union) はFacebook とTwitterを採用しているように、地球惑星科学 に関する様々な機関においてソーシャルネットワークサービス(SNS: Social Networking

Service) を用いた広報が広がっている。前述の通り、IUGONET の広報対象範囲は広範

であるため、従来型広報手段に加えて、SNSを用いた新たな広報手段を採用した。これは、

SNS の利用者が多いであろう若手研究者層を主なターゲットとした広報である。

3.4.2.1 Twitterの利用

IUGONET はTwitter 公式アカウント@iugonet を取得し、運用中である。現在のフォ ロー数は 80 でフォロワー数は40 である。Twitter は、日本において利用者が多い為、

日本向けの情報を和文でつぶやいている。つぶやく内容は、例えば、データ解析講習会の 案内、新規登録メタデータの紹介、などである。あらかじめキューイングしておいたつぶ やきを、指定時間につぶやけるTwittbotというサービスも合わせて利用しており、運用コ ストを下げている。@iugonet からの情報発信にはTwittbot を利用しているが、他方で、

@iugonet に対するレスポンスには、@iugonet アカウント管理者が個別に対応することで、

双方向性を保っている。

3.4.2.2 Facebookの利用

IUGONET 公式Facebook アカウントを開設した。Twitter アカウント@iugonet にお けるつぶやきをFacebook のニュースフィードに自動投稿する連携を行っている。すなわ ち、現在のところ、IUGONET のFacebook アカウントに英文コンテンツは無い。

3.4.2.3 YouTubeの利用

データ解析ソフトウェアには、解析手順が記載されたCRIB SHEET と呼ばれるチュー トリアルが添付されているが、この解析手順をYouTube 動画にしてアップロードしてい る。テキスト形式のチュートリアルのみならず、実際の解析手順の動画を閲覧しながらチ ュートリアルを進めることで、理解が促進される。また、データ解析ソフトウェアの未利 用者は、簡単にソフトウェア利用の擬似体験を経験出来る。作成された動画集をループ再 生することにより、学会におけるブース展示にも利用している。データ解析講習会に参加 出来ないユーザーも、自学自習できる環境を提供する点においてYouTube 動画は役立つ。

YouTube では、動画に対して多言語のキャプションを付加することが出来るため、

IUGONET では日本語ならびに英語キャプションを付加している。このキャプションは、

ユーザーの閲覧環境に応じて、適切な言語が選択される。英語キャプションも付加できる

YouTube の利用は、今後のIUGONET プロダクトの海外展開において、重要となる。

3.4.2.4 UStreamの利用

平成23年度に IUGONET プロジェクトが開催に携わった2 回の研究集会、1 回のデ

ータ解析講習会においてUStream 配信を試験的に行った。いずれも視聴者は10 名程度 であった。上述のYouTube の利用と意図は似ており、研究集会やデータ解析講習会の会 場に当日来られない人向けのコンテンツ、または、積極参加するのではなくオブザーバー として参加されたい人向けのコンテンツである。UStream の運用経験が浅い為、今まで は試験的に運用してきたが、今後はこの利用を拡大していく予定である。

3.4.3 今後の展望

若手研究者に対する広報戦略は、SNS の利用で順調に進んでいると考える。相対的に SNS を使わないユーザー層に対するアピールが少なかったので、今後は、

l ニュースレターの発行 l メーリングリストの運営

等の従来型広報手段の強化を検討する。

Twitter を用いた広報は日本において有効であったが、今後、IUGONET プロダクト

の海外展開を視野に入れると、海外において優位なFacebook の利用を検討する必要があ る。