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上記の支援 システムにおいて人材養成 ・育成 もまた重要な課題であるということを最後 に指摘 してお きたい。 この点に関 しては、川新潟県集積においてはとくに 「グローバル ビジネスモデル」 に関 して ど のような人材が必要 とされているのか、回 中越金属加工集積 として必要 とされている人材 は何か‑とい

うように問題を二つに分 けて考えてみる必要があるだろう

1 .新潟県集積 にお いて求 め られ る人材像

前者の新潟県集積 において求め られる人材像 とくに 「グローバル ビジネスモデル」七 おいて必要 とさ れている人材像 に関 しては、三つの観点か らアプロ‑チす る必要がある (注 1)。廃 ‑ は、新潟県集積 が中小企業を主体 とす る集積であるということだ。多 くの集積地域がそ うであるように、新潟県集積 も また中小企業を主体 とす る地域産業か ら成 り立 っている。従 って これ ら.の産業では、中小企業や非 自立 的零細企業 における戦略的経営能力を持 った人材や戦略的選択肢を選択できるような人材が求め られて いる またこれ らの産業 に属す る企業の新分野参入 に必要な技術指導や技能者の養成 も強要 になろう さらに集積経営能力の育成、新製品開発や販路開拓 などの能力養成 も課題 とされよう このように中小 企業を主体 とす る地域産業 においては多様な人材が必要 とされているのである。

第二 には、新潟県集積はいわ.ゆる ̀̀ものづ くり''の拠点であるということだ。 とくに中越集積 はそう した性格が強 い。 この場合、三つの点 に留意 してお く必要があろう 一つは、熟練技術 ・技能者の確保 である。 とくにいわゆる

2 0 0 7

年間題への対応が求め られている。新潟経済社会 リサーチセ ンターが行 っ た企業ア ンケー ト調査 によれば、

( 1) 2 0 0 7

年間題 に対す る危機意識 については、製造業の

1 0 . 7 %

が 「大 き い」 と回答 してお り、「どち らか といえばある」 の

3 8 . 7 %

と合わせれば、調査対象企業の半数以上が大 な り小な り危機感を抱 いている、(ロ)危機感を抱 く理 由としては、「技術 ・知識な どの伝承が円滑 に進 ま な

い 」( 6 3 . 9 %

、複数回答)、「意欲ある若年 ・中堅社員の確保が難 しい

」( 4 7 . 0 %

、同上) とな ってお り、

これ らの点にとくに強い懸念を持 っている、再対策 としては、再雇用制度の導入が主ではあるが、若年 ・ 中堅層の育成や業務 の効率化 も視野 に入れている‑とい う結果が報告 されている (注

2

)。二つは、前 述 した 「製造現場への

I T

の導入

促進を計 るためには、製造現場 と

I T

の双方を理解できる人材の養成 ・ 育成が必要 になるとい うことである (注

3

)。 その場合、社 内教育 による養成 もあるが、 それは、主 と

して大企業 さらには一部 中堅企業 には可能であって も、中小企業を主体 とす る新潟県集積 においては、

必ず しもそうではない。 そこで後述す るように、社外での養成 さらには高等教育機関での育成が重要な 役割を担 っているのである。三つには、 ブレークスルー型技術革新の担い手 としての人材養成 ・育成の 重要性 についてである この場合 には前述 した

LCA

ソフ ト開発やそのネ ッ トワーク化な どアーキテク チ ャー ・イノベーションが今後の技術開発 において最大の課題 になるものと想定 される。そ うした中で こうした分野を担い得 る人材すなわち 「環境マネ ジメン ト」 一例えば

LCA

ソフ トとソリッ ド・データ ・ システムの融合 は企業経営 に対 して も戦略的な転換を迫 ることになろう一に精通 した人材が求め られる ことになろう

第三 には、上記の "ものづ くり"拠点は ̀̀新 ものづ くり"拠点でなければな らないということだ。新 潟県の ものづ くり拠点なかんづ く中越集積を中心 とす る機械工業 ・金属加工業 ・織維産業 ・木工家具な どの地域産業 ・企業 は新潟県地域経済の発展 に対 してこれまで重要な役割を果た してきた しいまもなお 果た している だが 日本の製造業を取 り巻 く環境変化の下では、「ものづ くり」 も新高付加価値化論 の

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下での 「ものづ くり

すなわち新製造業への転換が求め られている。従 って、「ものづ くり拠点」 とし ての新潟県集積の基盤をなす既存製造業 もまた社会的 ・文化的 ・知的ニーズの充足産業 との融合が求め られているというこ とを見落 としてほな らないであろう つま り、必要 とされているのは 「新 ものづ く り拠点」であるということだ。

ではこうした人材を如何 に して養成 ・育成す るのか (注

4)

。つま り養成 ・育成方法が最後 に問われ ることになる。 この場合三つの方法が考え られ る (注5)。一つは企業内部での養成である。確かに大 企業の場合 にはこうした方法 も可能ではある。だが中小企業や集積地域企業の場合 には、上述 したよう に一部の中堅企業を除けばこうした方法 は極めて困難であると云わざるをえない。そ こで、本来企業内 部で行 うべき養成過程を外部化す るケースが次 に登場 して くることになる。 しか しなが らそ うした養成 の場では、単なる研修の域を超えることが難 しい場合が多いことも否定できないであろう。 ことに 「知 的プロフェッシ ョナル」 (注6)は単なる研修では育たないと考えておかなければな らない。 そ こで最 後 に、 よ り本格的な 「人材育成」 システムとしての専門的教育機関 とくに高等専門教育機関が登場 して くることになる か くして、新たな人材を養成 ・育成す るためにはやは り新たな人材養成 ・育成 システ ムが必要だ ということになるが (注7)、 この点 こそ、市場獲得型 ビジネスモデル支援 に対す る産学官 協力の中の 「学」 に課せ られた中心的課題であると云えよう それについては、 中国アジア ビジネスに

おける人材育成 システムに焦点を当てて、第Ⅳ部で改めて考えてみることに しよう

2 .中越金属加工集積 において必要 とされる人材

次 に、中越金属加工集積においてはどのような人材が必要 とされているのか。 この問題を市場獲得型 ビジネスモデル論 との関連で考えれば、「グローバル経営」 と くに国際的経営戦略論 に係わる人材の必 要性である。'この場合の人材論 にはさらに以下の三点 に亘 って考察 されなければな らないであろう。

第一 は、上述 した市場獲得型 ビジネスモデルである 「ブラン ド戦略」 の担い手 としての人材が求め ら れてお り、かつそ うした人材の養成 ・育成が急務 とされているということである その場合 さらに次の 二つのことに留意 しなければな らない。一つは国際的なマーケテイ ングに携わる人材 についてである。

国際的マーケテイ ングにおいては、 とくに既存の品質 ・デザイ ン ・ブラン ドの新高付加価値化論的 リア ライメン トが不可欠であると同時に、それを可能 にす る人材 もまた不可欠である。二つ には、そ うした リアライメン トを中国 ・アジア ビジネスに結 びつけることのできる人材の確保が必要 とされているとい う点である。

第二 には、 ローカル ・アーキテクチ ャー ・イノベーションに携わる人材 に関 してである。既 に述べた ように製造業 における国際的なイノベー ションは環境制約をク リアす るための要素開発論 に中心軸を移 し始めているが、問題 はローカルなイノベー ションすなわちイ ンク リメンタル ・イノベーションをアT キテクチ ャ二 ・イノベーションに結 びつけることができなければ、集積地域がアーキテクチ ャー ・イノ ベーションにアクセスす ることは困難 となる そうした意味で、上記の 「環境マネ ジメ ン ト」 に携わる 人材 は、アーキテクチ ャー ・イノベーターであると同時に地域産業 における固有で しか も既存の技術 に 精通 しかつそれをアーキテクチャー ・イノベーションに結びつけてい くことが出来 る人材すなわち 「ロー カル ・アーキテクチ ャー ・イノベーター」で もあることが必要なのだ。

第三 にはこ グローバル経営に係わる以上、国際的な経営情報 にも精通 した高度な知的訓練を受 けた人 材が必要であるという点だ。そ もそ も国際経営戦略に携わる人材 とは、それぞれの分野 における単なる 専門家ではな く、多様な専門分野を横断的に理解 しカバー しうる 「シンボ リック ・アナ リス ト」すなわ

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ち 「知的プロフェッシ ョナル」でなければな らない とい うことだ (注8)。

(*1) 第 Ⅱ部 第2章 は、ーボーダ レス経営研究会編 『中越企業 の中国 ・ア ジア市場開拓研究 一地域国 際ブラン ド戦略の課題 ‑

』[ 2 0 0 5

1

月] の拙稿

( p. 5 8 ‑6 3 )

による。

(注1)新潟県集積 において求 め られている人材像 については、蛇名保彦 「産業 ・就業構造の変容 と人 材養成の課題 ‑ 『ビジネス教育』試論 ‑」 (新潟経営大学 ・地域活性化研究所 『地域活性化 ジャー ナル』 [第

8

] ) p.1 2 6 ‑1 2 7

を参照 されたい。

(注

2

)新潟 日報

2 0 0 5

1 0

2 5

日よ り

(注

3

) 日本政策投資銀行 新潟支店 『三条 ・燕地域の企業活力 の源泉 に学ぶ 一地域産業振興 に向けて のケーススタディーー

』( 2 0 0 4

6

月)

p. 4

0参照

(注4)例えば、 日本政策投資銀行 ・新潟支店 は、地場産業 に係わる人材育成 ・活用 の事例 として以下 の資料 を纏 めている (図表

Ⅱ‑2‑N 0 . 1

参照)0

(注

5

)人材養成 ・育成方法論 に関 しては、姥名保彦 「中越金型産業 と

I T

‑ 『ティア Ⅰ』 化のための 課題 ‑」 (新潟経営大学 ・地域活性化研究所 『新潟県 中越金型産業 と

I T

一地域企業情報ネ ッ ト

ワークシステムの研究

Ⅱ‑

』)

p. 5 7 ‑5 9

を参照 されたい。

(注6) 「知的プロフェッショナル」に関 しては、姥名保彦 「産業 ・就業構造の変容 と人材養成の課題 ‑

『ビジネス教育』試論

」 (新潟経営大学 ・地域活性化研究所 『地域活性化 ジャーナル』 [第

8

号])

p. 1 0 5 ‑1 3 1

を参照 されたい。

(注

7

) なお、 と くに中国 ・アジア ビジネス との関連での養成 ・育成問題全体 につ いては‑主 として大 企業を対象 に した ものではあるが‑、姥名保彦 『中国 ・アジア ビジネスにおける人材育成の課 題 一中国 ・アジア留学生教育 の新たな視点

』 (新潟経営大学 ・平成

1 6

年度学 内共 同研究 ・デ ィスカ ッシ ョンペーパー)

「 Ⅳ.

中国 ・ア ジア ビジネスにおける人材育成 の課題

」p. 1 3 ‑1 8

を 参照の こと。

(注8) 「シンボ リック ・アナ リス ト」 とは

、I T

Jに起 因す る米ニ ュー ・エ コノ ミー論 に係 わ る人材論 の一環 として ロバー ト・B・ライ ッシュによって提唱 された人材論である それは

、I T

を駆使 す るとい う意味では

での専 門家すなわちエ ンジニアで もあるのだが、単 にそれだけに止 ま ら ず企業経営 に不可欠な 「暗黙知労働」なかんづ く 「高度暗黙知労働」 の供給者集団の ことを指

しているが、 ここではそれを とりあえず 「知的プロフェッシ ョナル」 と呼んでお こう。

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