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Patient

Fig.3・8. Expression of Allergen-specific IgA Subclasses in Sera of Egg Aller幻r

Patients. The data of IgA 2 ÌS expressed as the ra1ative value of the data of IgAl.

(口);

19A1, (圏); 19Az.

。 E F 。 H E 。

F G H

Patient

Fig.3・9. Expression of Allergen-specific IgA Subclasses in Sera of Allergy Patients Sensitive to Environmental Allergens. The data of IgA 2 is expressed as the ralati ve value of the data of IgAl.

(口); IgA1, (圏); IgA2.

31

Alb特異的IgEが比較的高濃度に検出された。 また、 卵アレルギー患者である

patient AおよびBのOVAに対する radioallergosorbent test (RAST)スコアは1 および3であるが、 ELISAによる測定結果では patientBのIgE濃度の方が高い 結果が得られた。 これらの結果は、 IgEの発現が必ずしもアレルギ一発症につな がらないこと、 測定法によりIgEの抗体価が異なることを示している。 Adler et

a1.

(1991)は multiple antigen simultaneous test、 RASTおよび皮膚テストによる

IgE抗体価を比較した場合、 抗体価の相関性が低いものがあることを報告してい る。 また、 実際のアレルギー症状とあわせて検討した結果、 IgEが検出されてい

ないにもかかわらずアレルギー症状を示す患者やIgEが検出されていてもアレ ルギー症状を示さない健常者がいることも報告されている。 これらの結果は、

アレルギーの発症にはIgE以外の抗体が関与する機構も存在することを示して おり、 患者は発症機構の違いにより複数の集団に分類する必要があることを示 唆している。 適切な評価法を選択するだけでなく測定結果を適切に処理するこ とにより、 はじめてアレルギ一発症機構の解明に有用な情報の取得が可能にな るものと思われる。

アレルゲン特異的IgGサブクラスの発現を検討した結果、

健常人ではAlb

およびβLGに対する抗体はIgG4が優位である傾向を示したのに対して、 O�l 歳である卵アレルギー患者においてはIgGlが優位である傾向を示した。

Kemeny et a1. (1991)は乳児と母親のIgGサブクラスの発現において、 カゼ、イン およびAlb特異的IgGサブクラスは乳児がIgGl優位であり、 母親がIgG4優位 であることを報告しており、 年齢とIgGサブクラス依存性に関して本研究と同 様の傾向が得られている。 また、 乳児の22%がカゼインおよびAlb特異的IgG4 発現が低い傾向を示すことも報告されているが、 本研究においては、 Albだけで

なくS oyやCedarに対するIgG4の発現も低い傾向が認められた。 血清中のIgG

サブクラスの平均的な発現比率はIgGl:IgGz: IgG3 : IgG4

=

18 : 6 : 2: 1である

が、 本研究では健常人およびアレルギー患者のいずれにおいても、 アレルゲン

特異的IgGサブクラスの発現比率は必ずしもこの比率を反映しておらず、 IgG

サブクラスの発現比率に個人差および年齢差があり、 その発現パターンはアレ

ノレゲンごとに異なることが示唆された。 アレルギーとの関連については、 さら に多くの症例について解析する必要があると思われる。

アレルゲン特異的19Aサブクラスの発現を検討した結果、 SoyおよびCedar 特異的19Aはいずれ の被験者においても19A1が優位である傾向を示した。 これ に対してAlbおよびß-LG特異的19AはO�l歳の卵アレルギー患者においては

19A1が優位である傾向を示したのに対し、 健常人では19A1 および19A2が同レ ベルで発現する傾向を示し、 被験者の年齢が高くなるにしたがってIgAzの発現 が高くなる傾向が認められた。 Engstrom

et a1.

(1995)は破傷風毒素のペプチドに 対しては、 19A1が優位であることを報告している。 これらの結果は、 抗原の種 類によりIgAサブクラスの発現パターンも異なることを示唆している。 また、

血清中のIgAサブクラスの平均的な発現比率はIgAl : IgA 2 =

6 :

1であるが、 本 研究においてアレルゲン特異的IgAサブクラスの発現比率は必ずしもこの比率 と一致せず、 IgGと同様にIgAサブクラスの発現比率にも個人差および年齢差 があり、 その発現パターンはアレルゲンごとに異なることが示唆された。

以上の結果より、 アレルゲン特異的抗体のクラスおよびサブクラス依存性は 被験者の年齢やアレルゲンの違いにより異なることを示しており、 その生理的 意義についてさらなる検討が必要である。

第4章 MAST法を用いたアレルゲン特異的IgAおよび�lgG 定量法の開発

第1節 緒 日

食物アレルギーは小児だけでなく成人にも切実な問題となっている。 食物ア レルギーの主要タイプであるI型アレルギーは、 マスト細胞や好塩基球の表面に 結合したアレルゲン特異的IgEがアレルゲンにより架橋され、 ヒスタミンやロ イコトリエンなどのケミカルメディエーターが放出されることにより誘導され

る(Metcalfe, 1991)。 血清中のIgE濃度は、 健常人では非常に低いが、 アレルギー 患者においてしばしば高濃度で検出される(Bjorksten

et

a1., 1983)。 従って、 血 清中の総IgEおよびアレルゲン特異的IgEの測定がアレノレギー診断の一部に利

用されており、 radioallergosorbent test (RAST) やその応用法が広く用いられて いる(Adler

et

a1., 1991; William

et

a1., 1992)0 RAST以外にも放射性同位元素を 用いない代替法が報告されているが(Pastorello

et

a1., 1995; Plebani

et

a1., 1995)、

なかでも multiple antigen simultaneous test (MAST) は多項目のアレルゲン特異的

IgEの同時定量が可能で、あるという特長を有している(Agata

et

a1., 1993; Brown

et a1., 1985; Miller et a1., 1984)。

IgEはアレルギーの発症に重要な役割を果たすが、 IgEだけでなく他のクラス の抗体もアレルギ一反応に影響を及ぼしている。 分泌型IgAは腸管分泌液、 唾 液、 涙などに存在しており(Watanabe

et

a1., 1984)、 腸管の分泌型19Aは小腸か

らのアレルゲンの吸収を阻害するととによりアレルギ一反応を抑制する(Shorter and Tomasi, 1982)。 また、 ある種のIgGは減感作療法の際に誘導され、 IgEと競 合することによりアレルギ一反応を抑制する(Aalberse

et

a人1993)。 しかし、 ヒ ト血清および唾液中のアレルゲン特異的19AおよびIgGの発現に関する情報は

限られている。 前章までに血清IgEだけでなく、 血清および唾液中の19Aおよ びIgGの発現に個人差があることを示したが、 食物アレルギ一発症機構解明の ための基礎情報を得るためには、 さらに多くのアレルゲンに対する抗体の発現

を解析する必要がある。 そこで、 アレルギー患者および健常人のアレノレゲン特 異的抗体発現の解析を行うために、 まず、 MAST法を用いた アレルゲン特異的 19AおよびIgG定量法の開発を試みた。

第2節 材料と方法

第1項 一般試薬

西洋ワサビベルオキシダーゼ(HRP)標識抗ヒトIgAおよびIgGはDakopatts

社(Glostrup,Denmark)、

MASTキットは日立化成工業(株)より購入した。

魚ゼ ラチンは Sigma社( St. 1ρis , MO)より購入し、 0.05%Tween 20合有生理リン酸 緩衝液(TPBS)に0.1%となるように溶解したもの を抗体および、サンプル希釈液

とした。

血清および唾液サンプルはインフォームドコンセントを得た本学科の学生ボ ランティア(女性、 23歳)より採取した。 血清は、 真空採血管を用いて採血して

室温に30分間放置後、 1,500 x gで15分間遠心分離することにより調製した。 唾 液は、 吐き出し法により採取して75x gで20分間遠心分離した上清を用いた。

サンプノレは全て実験に用いるまで-200Cで保存した。

第2項 MAST法によるアレルゲン特異的抗体の測定

血清および唾液サンプルは MASTキット付属緩衝液もしくは0.1%魚ゼラチ ンTPBS溶液で希釈して実験に用い、 血清IgE測定の場合は血清サンプルは希 釈せずに実験に用いた。 測定はMASTキットの使用説明書に準じて行った。 サ ンプノレを MAST pette Tes t Chamberに満たし、 室温で16時間反応させた。 血清 19E測定において魚ゼラチンのMAST法による測定への影響を検討するために、

キット付属の西洋ワサビベルオキシダーゼ(HRP)標識抗ヒトIgEをキット付属 緩衝液および0.1%魚ゼラチンTPBS溶液で50倍希釈し、 TestChamberに添加

し、 室温で4時間反応させた。

19AおよびIgG測定においては、 キット付属のHRP 標識抗ヒトIgEの代わり

に、 HRP標識抗ヒトIgAの300倍希釈液およびHRP標識抗ヒトIgGの100倍希 釈液を実験に用いた。 それぞれの操作の間にTest Chamberを付属の洗浄液で3 回ずつ洗浄した。 基質溶液である化学発光試薬をTest Chamberに満たして化学 発光させた後、 Test Chamberを専用のフォトカセットにセットしてポラロイド フィルムに露光させた。 各抗原ごとの化学発光強度を専用のデンシトメーター で透過電圧(volt)として測定した。

第3節 結 果

第1項 アレルゲン特異的IgE測定に及ぼす魚ゼラチンの影響

本研究室でELISA法による食物アレルゲン特異的抗体の定量に用いている魚 ゼラチンのアレルゲン特異的血清IgE定量に及ぼす影響を検討するため、 HRP 標識抗ヒトIgEをキット付属の希釈用緩衝液もしくは0.1%魚ゼラチンで50倍

に希釈して実験に用いた。 Fig.4-1に示したように、 付属緩衝液でHRP標識抗ヒ トIgEを付属緩衝液で希釈した場合、 ハウスダスト、 スギ花粉、 ネコ上皮、 卵

白、 牛乳およびダイズに対して陽性のシグ、ナルが検出されたのに対し、 0.19る魚 ゼラチンで希釈した場合、 全てのシグナル強度が著しく減少し、 ハウスダスト、

卵白、 牛乳およびダイズの陽性シグナルはほとんど検出できないレベルにまで 減少した。

第2項 サンプル希釈がアレルゲン特異的IgAおよびIgG測定に及ぼす 影響

MAST法は各抗原ごとの測定値から抗原を固定していない 陰性コントロール 値を差し引くことにより抗体量を相対的に測定する方法である。 したがって、

正確な測定を行うためには陰性コントロール値をできる限り低くする必要があ る。 唾液サンプルを5倍ごとに希釈して測定したときの結果をFig.4-2に示した。

陰性コントロール値は唾液サンプルを魚ゼ、ラチンで52倍希釈したとき、 および 付属緩衝液で53倍希釈したときに顕著に減少した。 アレルゲン特異的抗体のシ

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