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第 4 章 鏡面ボルト設置と曲面切羽の有効性の比較解析

4.5 まとめ

本章では実施工で採用例の多い,トンネル切羽に鏡ボルトを設置する切羽安定化対策に 対する,曲面切羽の有効性評価を地山等級別で検討した.得られた結果をまとめると以下の ようになる.

① 地山等級CⅡの地山の場合,切羽押出し量において,鏡面ボルトよりも曲面切羽の

方が変位抑制効果は高い.また塑性領域では,曲面切羽よりも鏡面ボルトの方が鏡 面内の塑性領域縮小効果が見られるが,鏡面ボルト設置時には曲面切羽には発生 しない鏡面に引張破壊が見られる.この部分は施工中剥落の恐れのある部分と考 えられる.従って,塑性領域においては引張破壊を重視し,鏡面ボルトよりも曲面 切羽の方が有効性は高い.

よって,地山等級CⅡにおいては,鏡面ボルトを設置するよりも,曲面切羽で施 工を行う方が施工時の地山の安定効果において有効性が高いと考えられる.

② 地山等級DⅡの地山の場合,切羽押出し量において,鏡面中心部付近において,鏡

ボルトよりも曲面切羽の方が変位抑制効果は高い.また塑性領域において,鏡面ボ ルト設置時には,曲面切羽には発生しない鏡面に引張破壊が見られ,この部分は施

図‐4.7 塑性領域図

曲面

直面

直面

(ボルト)

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工中剥落の恐れのある部分と考えられる.従って,塑性領域では鏡ボルトよりも曲 面切羽の方が有効性は高い.

よって,地山等級DⅡにおいては,鏡面ボルトを設置するよりも,曲面切羽で施 工を行う方が施工時の地山の安定効果において有効性が高いと考えられる.

③ 地山等級 E の地山の場合,切羽押出し量において,鏡面中心部付近において,鏡 ボルトよりも曲面切羽の方が変位抑制効果は高い.また塑性領域において,鏡面ボ ルト設置時には,曲面切羽には発生しない鏡面に引張破壊が見られ,この部分は施 工中剥落の恐れのある部分と考えられる.従って,塑性領域では鏡面ボルトよりも 曲面切羽の方が有効性は高い.

よって,地山等級 E においては,鏡面ボルトを設置するよりも,曲面切羽で施 工を行う方が施工時の地山の安定効果において有効性が高いと考えられる.

以上より,地山物性値に関わらず実施工で打設されている鏡面ボルトの支保効果よりも,

曲面切羽の安定効果の方が大きく,有効性が高いことが分かる.

ただし,有効性の差は大きなものではなく,比較観点においては同程度の有効性とも言える.

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