本報は、福井県の4箇所の現場においてポーラスコンクリート舗装を実車道に施工し、供用に伴う耐 久性や供用性の変化を把握する事を目的に実施した、供用16年までの調査結果をとりまとめたものであ る。調査結果を下記に示す。
4.1
曲げ強度
試験施工で使用したポーラスコンクリートの材齢28日の曲げ強度は4.6~6.7MPaであり、一般的に 舗装用コンクリートに求められる4.5MPaを満足した。
4.2
ひび割れ
ポーラスコンクリート舗装のひび割れは、供用16年で1箇所を除き補修が必要である30cm/m²を超 えた箇所は認められなかった。30cm/m²を超えた現場は、目地間隔が20mと長いため疲労ひび割れが発 生しやすかったためと考えられる。
4.3
目地段差
目地段差は供用16年で1.0~2.6mmであり、修繕判断の目標値である15mmを大きく下回り良好で あった。
4.4
平たん性
平たん性は供用に従い増加しつつあるが、供用16年で2.2~4.4mmであり、修繕判断の目標値である 5mmに達した現場は認められず、健全であった。
4.5
わだち掘れ
わだち掘れは、全ての現場でほとんど発生しておらず、わだち掘れ量は1.0~7.0mmの間であり、補 修判断の目標値である30mmを大きく下回り健全であった。
4.6
すべり抵抗
路面のすべり抵抗はDFTを用いて測定した。供用16年調査では機械の不調のため一部の現場でしか 測定出来ていないが、ポーラスコンクリート舗装のすべり抵抗は16年の供用期間の中で、修繕が必要と 判断される0.33を下回ったことはなく、0.97~0.41の範囲で推移し良好であった。
4.7
浸透水量
ポーラスコンクリート舗装の浸透水量は、供用1年~5年で不透水となっており、透水機能を維持させ るためには、ウォータージェット等による定期的な機能回復が必要である。
4.8
FWD によるたわみ量
FWDは供用16年のみ実施した。結果として部分的に49kN換算D0たわみが400µmを超えた場所や、
荷重伝達率が65%を下回っている箇所が認められたが、ごく一部であり路線全体としては構造的な破壊
は発生していないと判断できた。
4.9
タイヤ/路面騒音
タイヤ/路面騒音は近接アスファルト舗装との騒音差(ポーラスコンクリート舗装の騒音-アスファル トコンクリート舗装の騒音)について評価した。供用された16年間では、-3.3dB~+2.1dBの間で推 移しており、両者に明確な差は認められなかった。
以上の結果から、ポーラスコンクリート舗装は供用16年の時点で路面破損が一部で発生しているが、
構造的破損までは進行していない。また、路面破損も平たん性やすべり抵抗等の指標は良好な状態を維 持しているため、直ちに安全に関わる問題が発生することはないと考えられた。
参考文献
1)(一社)セメント協会:車道用ポーラスコンクリート現場試験舗装結果(福井県)-中間報告(供用3 年)- R-15、2003年11月
2)(一社)セメント協会:車道用ポーラスコンクリート現場試験舗装結果(福井県)-供用5年- R-17、
2005年11月
3)(一社)セメント協会:車道用ポーラスコンクリートによる薄層付着型オーバーレイ試験舗装結果-福 井県道 皿谷大野線・供用5年- R-26、2009年12月
4)(公社)日本道路協会:舗装調査・試験法便覧、2007年6月 5)(公社)日本道路協会:道路維持修繕要綱、1978年7月
6)(公社)日本道路協会:コンクリート舗装ガイドブック2016、2016年3月 7)(公社)土木学会:2014年制定舗装標準示方書、2015年10月
8)(公社)土木学会:舗装工学委員会コンクリート舗装小委員会報告書、2011年11月 9)(公社)日本道路協会:舗装の維持修繕ガイドブック2013、2013年11月
10)(公社)日本道路協会:舗装性能評価法、2013年4月
舗装技術専門委員会報告 R-32
ISBN978-4-88175-152-7 C3358
2018年7月31日発行 一般社団法人セメント協会
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