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第Ⅴ章 逆川のアユ生息状況調査

3 まとめと考察

(1)アユの遡上状況

平成 26 年度には遡上期から河川降下期の9月末まで市街地の調査地③でアユの遡上 が確認できました。

さらにこれまで確認がなかった市街地を越した調査地⑤と調査地⑥でも少数でした がアユの生息を確認しました。

調査地④の堰堤は、アユの遡上の情報を受けて魚類の遡上ができるように改良されて います(図Ⅴ‐5)。

そのためそれまでも堰堤の上流にあたる調査地⑤でも、遡上してきたボラの群れが確 認されており、この堰の改良により魚類の遡上は妨げられることなく行われていたこと から、平成 26 年にはこの上流でのアユの確認につながりました。

図Ⅴ-5 魚道がついた調査地④の堰堤

平成 26 年度に、初めてアユの生息を確認した調査地⑤は、平成 25 年の台風により川 底に砂礫が堆積し、水深が浅くなったため流れが速くなっていました(Ⅴ-6)。

そのため遡上してきたアユが定着し、平成 26 年度の調査で確認ができたものと考え られます。

図Ⅴ-6(1)調査地⑤の平成 25 年度の状態

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図Ⅴ-6(2) 調査地⑤の平成 26 年度の状態

さらに、調査地⑥は平成 24 年度から 25 年度に掛けて河川の整備が行われ、川底に堆 積した土砂や周囲を被っていた樹木や竹が取り払われて、水深が浅くなり早瀬が形成さ れたり、川面に日光が直接当たるようになりました(図Ⅴ-7)。

図Ⅴ-7(1) 調査地⑥の河川の整備の様子

アユは、河川定着期には中流から上流域の大石や岩盤のある平瀬や早瀬、および淵の 一部になわばりをつくって定着します。

石や岩盤についた付着藻類を餌にするアユにとっては、大石や岩盤は、餌を得る大切 な場所です。

調査地⑥で平成 26 年度に初めてアユの生息が確認できたのは、河川の整備により、

今まで川の淵で川底に泥がたまっていたところが取り除かれ、流れの早い瀬になり、川 面に日光が当たり、餌になる藻が付着するようになったことが理由だと考えられます。

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図Ⅴ-7(2) 調査地⑥の河川整備前の様子(平成 25 年度)

図Ⅴ-7(3) 調査地⑥の河川整備後の様子(平成 26 年度)

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一方、平成 25 年度に多数の群れが5月から7月にかけて見られた調査地②は、赤い 線で囲まれた場所に上流から流れて来た砂礫が堆積し、川底の石や岩盤が砂礫に埋もれ

てしまったことが、この地点でアユの生息数が減ってしまった理由だと考えられます

(図Ⅴ-8)。

図Ⅴ-8(1) 調査地②の平成 25 年度の様子

図Ⅴ-8(2)調査地②の平成 26 年度の様子

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(2)逆川の水質について

掛川市の市街地を流れ多くの生活排水が流入する逆川は、下水道の普及により近年水 質が改善されてきています。

しかし、年によりアユの生息の条件となる水産用水質基準の BOD 3㎎/ℓを上回る年 もあることから、(表Ⅴ-4 図Ⅳ‐9)さらなる努力が求められます。

表Ⅴ‐4 逆川の生物化学的酸素要求量(BOD・年平均値)の変化(単位;mg/L)

長谷橋 大手橋 17 年度 5.1 4.6 18 年度 3.6 3.0 19 年度 4.4 4.8 20 年度 3.2 2.8 21 年度 3.5 1.6 22 年度 2.0 4.4 23 年度 3.4 1.8 24 年度 2.4 2.5 25 年度 2.2

(掛川市の環境より)

図Ⅴ‐9 逆川の生物化学的酸素要求量(BOD・年平均値)の変化 0

1 2 3 4 5 6

17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 長谷橋 大手橋

水産用水質 基準 mg/L

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