第 4 章 コンクリートに貼付されたシート系材料の水圧作用に対する
4.4 実験結果と考察
4.4.2 ひび割れを模擬した水圧試験結果
写真-4.11 試験 No.8 開口寸法 短辺 5mm 長辺 150mm 水圧試験前
模擬ひび割れ
(L=150mm w=5mm)
水圧試験後
模擬ひび割れ
(L=150mm w=5mm)
剥離範囲
写真-4.10 試験 No.7 開口寸法 短辺 5mm 長辺 100mm
模擬ひび割れ
(L=100mm w=5mm)
水圧試験前
模擬ひび割れ
(L=100mm w=5mm)
水圧試験後
写真-4.9 試験 No.6 開口寸法 短辺 5mm 長辺 25mm
模擬ひび割れ
(L=25mm w=5mm)
水圧試験前
模擬ひび割れ
(L=25mm w=5mm)
水圧試験後
図-4.10 に,模擬ひび割れの周長と全荷重の関係を示す。図中の赤線が当該試験結果であり,
その近似線を赤破線で示す。また,開口形状が円形とした時(図-4.7)の近似線を青破線で示す。
開口形状が円形時と同様に,周長と荷重は比例関係にありゼロを原点とする直線で近似できるが,
当該試験による近似線(赤破線)と円形時の近似線(青破線)は良く類似している位置にあると 言える。
(2) ひび割れ幅を変化させた耐水圧試験結果
模擬ひび割れ長さを150mmに一定とし,幅を変化させた試験において,各試験の時間ステップ 毎の圧力計測結果を図-4.10に,試験前後のFPRシート表面を写真-4.10~写真-4.11に示す。
図-4.11より,試験No.7(L=150mm,W=5mm)に対し模擬ひび割れ幅が大きくなると,剥離時の 圧力が低下することが分かる。写真-4.10~写真-4.11 では,剥離範囲が加圧した模擬ひび割れ 位置に対して偏心して発生したことが分かる。
模擬ひび割れ幅と最大圧力の関係を図-4.12に示す。図中の青点線は,水圧作用を円形とした 図-4.10 周長と全荷重の関係(模擬ひび割れ幅 5mm 時)
y = 0.0022x R = 0.9772
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
0 100 200 300 400
全荷重(kN)
周長 (mm)
円形欠損時の 近似曲線 y=0.0018x
図-4.9 模擬ひび割れ長さと最大圧力の関係(模擬ひび割れ幅 5mm 時)
0 1 2 3 4
0 20 40 60 80 100 120 140 160
最大圧力(MPa)
模擬ひび割れの長さ (mm)
欠損部を模擬した試験結果(図-4.6)を,パラメータの直径を当該試験のパラメータである模擬 ひび割れ幅として投影したものであり,ひび割れ幅を変化させた時の試験結果はこれと類似した 傾向となった。
写真-4.13 試験 No.10 開口寸法 短辺 25mm 長辺 150mm
模擬ひび割れ部
(L=150mm w=25mm)
水圧試験前
模擬ひび割れ部
(L=150mm w=25mm)
剥離範囲 水圧試験後
写真-4.12 試験 No.9 開口寸法 短辺 10mm 長辺 150mm
模擬ひび割れ部
(L=150mm w=10mm)
水圧試験前
模擬ひび割れ部
(L=150mm w=10mm)
剥離範囲 水圧試験後
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5
0 50 100 150
圧力(MPa)
時間ステップ
L=150mm W=5mm L=150mm W=10mm L=150mm W=25mm
図-4.11 時間ステップによる圧力変化(模擬ひび割れ幅変化時)
図-4.13に,模擬ひび割れの周長と全荷重の関係を示す。模擬ひび割れ長さを一定として,幅 のみを変化させた場合,周長自体は310mm~350mmと狭い範囲であり,剥離時の全荷重は0.6~
0.8程度となった。これは,開口形状が円形時の近似線(図-4.7中の青破線)および開口形状が 線状で模擬ひび割れ長さを変化させた場合の近似線(図-4.10中の赤点線)の近傍であった。
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
0 100 200 300 400
全荷重(kN)
周長 (mm)
円形欠損時の 近似曲線 y=0.0018x ひび割れ幅一定時の
近似曲線 y=0.0022x
図-4.13 周長と全荷重の関係 0
1 2 3 4
0 10 20 30 40 50 60
最大圧力(MPa)
模擬ひび割れ幅 (mm)
図-4.12 模擬ひび割れ長さと最大圧力の関係