NFS v4.1 上の仮想マシンは、vSphere 6.0 で導入された新しい Fault Tolerance メカニズムをサポートします。
NFS v4.1 上の仮想マシンは、以前のレガシー Fault Tolerance のメカニズムをサポートしていません。
vSphere 6.0 では、Fault Tolerance メカニズムは最大で 4 つの vCPU を持つ対称型マルチプロセッサ (SMP) 仮想 マシンに対応できます。vSphere の以前のバージョンは、異なる要件や特性に合わせて、さまざまなテクノロジー を Fault Tolerance に使用していました。
NFS アップグレード
6.5 よりも前のバージョンの ESXi をアップグレードすると、既存の NFS 4.1 データストアは、ESXi の以前のリリー スでは利用できなかった機能のサポートを自動的に開始します。このような機能には、Virtual Volumes、ハードウェ アアクセラレーションなどがあります。
vSphere のストレージ
ESXi では、NFS バージョン 3 から NFS 4.1 への自動データストア変換がサポートされていません。
NFS 3 データストアをアップグレードする場合は、次のオプションを選択できます。
n NFS 4.1 データストアを作成してから、Storage vMotion を使用して古いデータストアから新しいデータストア
に仮想マシンを移行します。
n NFS ストレージサーバによって提供される変換方式を使用します。詳細については、ストレージベンダーにお 問い合わせください。
n NFS 3 データストアをアンマウントしてから、NFS 4.1 データストアとしてマウントします。
注意 このオプションを使用する場合は、データストアにアクセスできるすべてのホストから確実にデータスト アをアンマウントしてください。データストアは、同時に両方のプロトコルを使用してマウントすることはでき ません。
NFS ストレージのガイドラインと要件
NFS ストレージを使用する場合は、NFS サーバの設定、ネットワーク、NFS データストアなどに関連する個別のガ イドラインに従ってください。
n NFS サーバの構成
ESXi と連携するように NFS サーバを構成する場合は、ストレージベンダーの推奨に従ってください。これら
の一般的な推奨事項に加えて、vSphere 環境の NFS に適用される個別のガイドラインを使用してください。
n NFS のネットワーク
ESXi ホストは、TCP/IP ネットワーク接続を使用してリモート NAS サーバにアクセスします。一部のガイドラ
インおよびベストプラクティスは、NFS ストレージを使用する場合にネットワークを設定するためのものです。
n NFS のファイルロック
ファイルロックメカニズムは、サーバに保存されたデータへのアクセスを一度に 1 人のユーザーまたは 1 つの プロセスに制限するために使用されます。NFS 3 と NFS 4.1 で使用しているファイルロックメカニズムには互 換性がありません。
n NFS のセキュリティ
NFS 3 および NFS 4.1 と組み合わせることで、ESXi は AUTH_SYS セキュリティをサポートします。さらに、
NFS 4.1 では、Kerberos セキュリティメカニズムがサポートされます。
n NFS のマルチパス
NFS 3 と ESXi の組み合わせではマルチパスはサポートされませんが、NFS 4.1 は複数のパスをサポートしてい
ます。
n NFS とハードウェアアクセラレーション
NFS データストアで作成された仮想ディスクは、デフォルトでシンプロビジョニングです。シックプロビジョ ニングの仮想ディスクを作成するには、容量の予約操作をサポートするハードウェアアクセラレーションを使 用する必要があります。
n NFS データストア
NFS データストアを作成する際は、必ずいくつかのガイドラインに従ってください。
NFS サーバの構成
ESXi と連携するように NFS サーバを構成する場合は、ストレージベンダーの推奨に従ってください。これらの一般
的な推奨事項に加えて、vSphere 環境の NFS に適用される個別のガイドラインを使用してください。
ガイドラインには、以下の項目が含まれます。
n 使用する NAS サーバが『VMware HCL』に記載されていることを確認します。サーバファームウェアの正しい
バージョンを使用します。
n NFS ボリュームが NFS over TCP を使用してエクスポートされていることを確認します。
n NAS サーバが NFS 3 または NFS 4.1 として特定の共有をエクスポートすることを確認します。NAS サーバが、
同じ共有に両方のプロトコルバージョンを提供することはできません。ESXi では異なる NFS バージョン間でも 同じ共有がマウントされるため、NAS サーバはこのポリシーを強制する必要があります。
n NFS 3 および非 Kerberos (AUTH_SYS) NFS 4.1 は、root 以外の認証情報を使用して NFS ボリュームにアクセ スできるようにするデリゲートユーザー機能をサポートしていません。NFS 3 または非 Kerberos NFS 4.1 を使 用する場合、各ホストにボリュームへの root アクセス権があることを確認します。ストレージベンダーによっ て、この機能を有効にするために使用する方式が異なりますが、通常、NAS サーバではno_root_squashオ
プションが使用されます。NAS サーバから root アクセス権が付与されていない場合でも、NFS データストアを ホストにマウントできます。ただし、そのデータストアで仮想マシンを作成することはできません。
n 基盤となる NFS ボリュームが読み取り専用の場合、ボリュームが NFS サーバによって読み取り専用の共有とし てエクスポートされることを確認します。または、ボリュームを読み取り専用のデータストアとして ESXi ホス トにマウントします。それ以外の場合、ホストはデータストアを読み取り/書き込み可能と認識し、ファイルを開 かない場合があります。
NFS のネットワーク
ESXi ホストは、TCP/IP ネットワーク接続を使用してリモート NAS サーバにアクセスします。一部のガイドラインお
よびベストプラクティスは、NFS ストレージを使用する場合にネットワークを設定するためのものです。
詳細については、『vSphere のネットワーク』ドキュメントを参照してください。
n ネットワーク接続については、ESXi ホストで標準的なネットワークアダプタを使用します。
n ESXi は、レイヤー 2 およびレイヤー 3 ネットワークスイッチをサポートしています。レイヤー 3 スイッチを使
用する場合、ESXi ホストと NFS ストレージアレイのサブネットは異なっている必要があり、ネットワークス イッチでルーティング情報を処理する必要があります。
n NFS ストレージの VMkernel ポートグループを設定します。既存の仮想スイッチ (vSwitch) または新規の vSwitch で、IP ストレージの VMkernel ポートグループを作成できます。vSwitch は、vSphere Standard スイッチ (VSS) または vSphere Distributed Switch (VDS) になります。
n NFS トラフィックに複数のポートを使用する場合、仮想スイッチと物理スイッチを正しく構成していることを確 認します。
n NFS 3 と NFS 4.1 は IPv6 をサポートしています。
vSphere のストレージ
NFS のファイル ロック
ファイルロックメカニズムは、サーバに保存されたデータへのアクセスを一度に 1 人のユーザーまたは 1 つのプロ セスに制限するために使用されます。NFS 3 と NFS 4.1 で使用しているファイルロックメカニズムには互換性があ りません。
ESXi の NFS 3 ロックでは、ネットワークロックマネージャ (NLM) プロトコルを使用しません。代わりに VMware は、独自のロックプロトコルを使用できるようにしています。NFS 3 ロックは、NFS サーバでロックファイルを作 成することによって実装されます。ロックファイルには、.lck-<file_id>.という名前が付けられます。
NFS 4.1 では、ロックメカニズムとして共有の予約を使用します。
NFS 3 クライアントと NFS 4.1 クライアントで使用するロックプロトコルは異なるため、異なる NFS バージョンを
使用して複数のホストに同じデータストアをマウントすることはできません。互換性のない 2 つのクライアントから 同じ仮想ディスクにアクセスすると、不適切な動作やデータの破損が発生する可能性があります。
NFS のセキュリティ
NFS 3 および NFS 4.1 と組み合わせることで、ESXi は AUTH_SYS セキュリティをサポートします。さらに、NFS 4.1 では、Kerberos セキュリティメカニズムがサポートされます。
NFS 3 は AUTH_SYS セキュリティメカニズムをサポートしています。このメカニズムを使用すると、ストレージト
ラフィックは暗号化されない形式で LAN 内を転送されます。このセキュリティ上の制約があるため、信頼できるネッ トワークでのみ NFS ストレージを使用し、トラフィックを別々の物理スイッチ上で隔離します。プライベート VLAN を使用することもできます。
NFS 4.1 では、NFS サーバとの通信の安全性を確保するため、Kerberos 認証プロトコルがサポートされています。
Kerberos を使用すると、root 以外のユーザーがファイルにアクセスできます。詳細については、「NFS 4.1 用 Kerberos の使用」を参照してください。
Kerberos に加えて、NFS 4.1 では AUTH_SYS セキュリティを使用した従来の Kerberos 以外のマウントをサポート しています。この場合は、NFS バージョン 3 の root アクセス権のガイドラインを使用してください。
注意 複数のホストで共有される 1 つの NFS 4.1 データストアには、2 つのセキュリティメカニズム(AUTH_SYS と Kerberos)を使用できません。
NFS のマルチパス
NFS 3 と ESXi の組み合わせではマルチパスはサポートされませんが、NFS 4.1 は複数のパスをサポートしています。
NFS 3 では、I/O で 1 つの TCP 接続を使用します。そのため、ESXi は NFS サーバの 1 つの IP アドレスまたはホス
ト名での I/O のみをサポートしており、複数のパスをサポートしていません。ネットワークのインフラストラクチャ
および構成に応じて、ネットワークスタックを使用してストレージターゲットへの複数の接続を構成することがで きます。この場合は複数のデータストアを使用し、各データストアでは、ホストとストレージの間で別々のネットワー ク接続を使用する必要があります。
NFS 4.1 では、セッショントランクをサポートするサーバの場合にマルチパスを使用できます。トランク機能が使用
可能な場合は、複数の IP アドレスを使用して 1 つの NFS ボリュームにアクセスすることができます。クライアント ID トランクはサポートされていません。