(2)企業型年金における脱退一時金について
○脱退一時金受給要件は法令により定められており、その要件をすべて満たさない場合には 脱退一時金を受け取ることは出来ません。
○平成26年1月施行の法改正により、その要件が以下の通り緩和されており、個人型確定 拠出年金の加入資格のある方でも、一定の要件を満たせば脱退一時金を受給できるように なりました。
左記の金額(または期間)要件に加え、次の要件を すべて満たすこと
①障害給付金の受給権者ではないこと
②継続個人型年金運用指図者※となった日から 起算して2年を経過していないこと
③少額資産の場合に受け取れる脱退一時金の支給 を受けていないこと
※継続個人型年金運用指図者・・・中途退職などにより企業型年金の加入者資格を喪失 した後、個人型の加入者となる資格のある方が個人型の加入者となることなく運用指 図者として継続して2年が経過している方。(2年以上継続して個人型の加入者となる 資格があることが条件)
受 給 要 件
個人別管理資産が25 万円以下であること(ま たは通算拠出期間が 1ヶ月以上3年以下で あること)
金額(または期間)要件 金額(または期間)以外の要件
(3)他制度からの年金資産の移換の取扱いについて
平成26年4月の法改正により、中途退職者が他の企業型年金制度の資産を自社の確定拠出 年金制度に移換できる要件は以下の通りとなっております。
[対象となる資産]
①厚生年金基金の脱退一時金相当額
②確定給付企業年金の脱退一時金相当額
③厚生年金基金を中途脱退した者がその脱退一時金相当額を企業年金連合会に交付したこと により形成された年金給付等積立金
④確定給付企業年金を中途脱退した者がその脱退一時金相当額を企業年金連合会に交付した ことにより形成された積立金
[移換対象者]
①確定給付企業年金の資格喪失者の移換
確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した時から1年以内の方で、企業型確定拠出年金の 加入者の資格を取得した時から3ヶ月以内の方
②厚生年金基金の資格喪失者の移換 (平成26年4月より改正となった部分)
厚生年金基金の加入員の資格を喪失した時から1年以内の方
③企業年金連合会からの移換
企業型確定拠出年金の加入者資格を取得した時から3ヶ月以内の方
○移換の対象者に対するご案内資料として、「以前のお勤め先で企業年金制度に
加入されていた方へ」(資料編9-3-2)をご用意しました。りそな企業サポートサイトより出力して いただき、対象者へのご説明にご利用ください。
平成17年10月の確定拠出年金法施行令の改正に伴い、事業主は他制度から資産を移換 できる加入者に対して、脱退一時金相当額等の移換の申出期限や、その他移換に関する必要な 事項について説明することが義務づけられました。
(確定拠出年金法施行令第25条)
○移換を希望される方は、下記の移換申出に係る書類に必要事項を記入したうえで、企業型年金等 実施機関(確定給付企業年金の実施事業主等、厚生年金基金、企業年金連合会)に直接申し 出ることとなっています。
移換元
「厚生年金基金・確定給付企業年金移換申出 書 兼 移換可否決定通知書」
(企業型確定拠出年金用)
「中途脱退者等年金給付等積立金、積立金 移換申出書」
(企業型確定拠出年金用)
企業年金連合会 企業年金連合会へ請求
帳票名 入手方法
確定給付企業年 金、厚生年金基金
企業サポートサイト(本手引きⅡ ページご参照)に掲載
【移換申出に係る書類】
(4)マッチング拠出への対応について
○
○
<ご参考>
【加入者掛金額の制約】
個人が拠出できる金額には以下の制約が定められています。
① 加入者掛金の額が、事業主掛金の額を超えないこと
②
・他に企業年金制度がある場合:月27,500円 ・他に企業年金制度がない場合:月55,000円
【加入者掛金にかかる規約の定め】
①
②
③
【加入者掛金の設定方法】
①
②
③ 加入者掛金の額の変更は年1回に限られます。
加入者掛金を拠出できる加入者の範囲を、規約で定める加入者の範囲と異なって設 定する ことはできません。
加入者掛金の額は複数の具体的な額から選択できなければなりません。
加入者掛金の額を設定する場合は、加入者が拠出できる最大の範囲で加入者掛金の 額が設定できるよう努めなければなりません。
※「定率」や「事業主掛金と同一とする」等、具体的な金額表示でない設定方法は不可 加入者掛金を拠出できることを企業型年金規約に定める場合、加入者掛金の拠出は、
加入者自らの意思により決定できるものでなければなりません。
従業員拠出の導入にあたっては、加入者掛金の額、決定方法、変更の方法等を企業 型年金規約に定める必要があります。
(ご注意)今後新たに導入する際には、従業員の同意や、規約変更の手続き等が 必要となります。
平成23年8月の確定拠出年金法改正により、企業型確定拠出年金規約に定めることに より、事業主掛金の拠出に加えて加入者による掛金の拠出(マッチング拠出)が平成24 年1月より可能になりました。
事業主掛金と加入者掛金の合計額が、法令上の拠出限度額*を超えないこと
(
掛 金
額) 事業主掛金
マッチング拠出を行う場合は、定時拠出のデータで加入者毎の「事業主掛金」および「加 入者掛金」を決定し取りまとめ機関に通知します。毎月の加入者掛金は、加入者の給与 から事業主が控除し事業主掛金と併せて拠出します。
定時拠出の事務については“第4章(2)①定時拠出〔①-2従業員拠出(マッチング拠出)
の概要”(4-7、8ページ)をご参照ください。
加入者掛金
…*法令上の拠出限度額
①事業主掛金の額 を超えない範囲
②総額が拠出限度額 を超えない範囲
【マッチング拠出導入に関するご留意事項】
○ 全ての導入予定実施事業所について、以下の内容をご確認ください。
①
② 加入者掛金は、原則、給与から控除します。その際は以下の対応が必要となります。
・加入者掛金控除額を給与明細等で通知する。
・加入者掛金は社会保険料と同様に、毎月、支給合計から控除して所得税を計算する。
※ 給与システムの更改が必要となる場合があります。
③
1 従業員属性データ 2 拠出結果データ
④
⑤
⑥
⑦ 加入者掛金の金額に誤りがあると、還付や未納付が発生することとなります。
⑧ マッチング拠出導入にあたっては、加入者宛に以下についての説明が必要です。
1 中途退職時の加入者掛金の取扱い 2 中途退職時における脱退一時金への影響 3 資産返還時の加入者掛金の取扱い 4 加入者掛金における特別法人税の取扱い 5 掛金(事業主掛金と加入者掛金)の運用の取扱い
加入者掛金の金額管理は、事業主掛金同様、事業主の責務となります。主なチェック 項目として、限度額チェック、変更回数チェック、変更時期チェックがあります。
事業主掛金の変更に伴い、加入者掛金の変更が必要となる場合があります。この場 合、規約に定めたルールに基づき、加入者掛金の変更を行う必要があります。
マッチング拠出導入に際し、管轄の地方厚生(支)局宛に事前(制度変更3ヶ月前)に 規約変更申請が必要です。また、規約変更申請までに労使合意が必要となります。
りそな銀行宛の以下の送信データに加入者掛金額の欄が追加されました。社内システ ムにより送信データを作成している場合、システム更改が必要となります。
加入者掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となります。社会保険料と同様、毎 月、支給額合計から加入者掛金を控除して、所得税を計算することとなります。なお、
年末調整(保険料控除申告書」への記入)により差額調整を行なうこととなります。この 場合、加入者掛金の年間控除額の管理も必要となります。
(5)資格喪失年齢引上げへの対応について
○
○ 資格喪失年齢引上げを行う場合、規約の(変更)申請が必要となり、法令等により定められた 制約や事務上のご留意事項がありますのでご留意ください。詳しくはりそな銀行またはJIS&T にご確認ください。
(6)企業型年金の拠出限度額の引上げについて
○ 平成26年6月の確定拠出年金法施行令及び公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のため の厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部を改正 する政令により、平成26年10月から確定拠出年金(企業型)の拠出限度額が引上げられました。
○ 企業型年金の拠出限度額は次の通りです。
※「企業年金等」は、確定給付企業年金、厚生年金基金、石炭鉱業年金基金、私立学校教職員共済等を指します。
平成23年8月の年金確保支援法の制定により、平成26年1月以降、資格喪失年齢について 規約で定めることにより、これまでの60歳から最長で65歳まで引き上げることが可能になり ました。