その他の主要な自主的イニシアティブ

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3. マレーシア政府、その他セクターの持続可能性への取組み

3.5. その他の主要な自主的イニシアティブ

図 3-3 サバ州におけるFSC認証取得予定の州林業局直営森林について 出所: デラマコ森林管理単位事務所提供資料から引用

現在、会員数は、52 社で、支援を提供する森林は、インドネシア、マレーシア、ラオス、ベトナム、

コンゴ、カメルーン、ガボンの7カ国38個所で、3,717,249 haになる。これまで、認証取得達成した のは、インドネシアで1件、コンゴで1件、ラオスで2件の計4件、317,104haである。

TFTでは、会員の会費や、バイヤー会員が取扱う熱帯材の本船渡し条件(FOB)の2%を徴収し、

活動資金に充てている。

また、TFT では丸太や木材製品の流通経路のトレーサビリティを確保するために、民間コンサル タントのHelvitaやSmart Woodと共同でトラックエリート(TracElite)というトラッキングシステムを開発 している。伐採地にて、伐採区域、丸太番号、樹種、直径などの情報を専用端末にて入力し、印刷 された1次元バーコードを丸太に貼り付けることで、伐採地から1次加工工場まで、また最終加工 工場から輸出港までのトレーサビリティを確保する。伐採地で入力されたデータは衛星経由で中央 サーバーへ送信され、集中管理される。したがって、丸太輸送中のどの地点においても専用端末 でバーコードを読むことにより、丸太情報が入手できる。

3.5.2. グローバル森林トレードネットワーク35

グローバル森林トレードネットワーク(Global Forest and Trade Network, GFTN)とは、世界自然保 護基金(World Wide Fund for Nature, WWF)が主導し、約300社が参加している世界的ネットワー クである。1991年に発足したもので、その目的は、違法伐採材を世界木材市場から排除することに ある。ネットワークは、世界約 30 カ国の地域、もしくは各国の森林トレードネットワーク(Forest and Trade Network, FTN)から構成され、木材消費国のFTNメンバーと木材生産国のFTNメンバー間 での森林認証材、もしくは適切に管理された森林からの木材の取引を促進している。

表 3-4 MFTNのメンバー一覧

企業名 製品 生産量)

(m3/年)

面積

(ha)

Anco Furniture Sdn Bhd ガーデン家具製造 10,000

Borneo Tsang Furnishing Sdn Bhd ガーデン家具製造

Cymao Plywood Sdn Bhd 合板製造 360,000

Inspiration Furniture ガーデン家具製造 22,000

Maximum Marks Sdn Bhd ガーデン家具製造 3,000

McCorry Group of Companies 商社(製材、パネル等) 12,5000

Ming Ritz Sdn Bhd ガーデン家具製造 3,000

Raya Intan Sdn Bhd ガーデン家具製造

Test Rite Private Ltd ガーデン家具製造 46,800

Worldzone (Malaysia) Sdn Bhd ガーデン家具製造 60,000

Sabah Forestry Department 森林経営 50,020

注: 生産量は丸太換算値

出所: MFTNwebサイト (http://gftn.panda.org/about_gftn/participants/malaysia_members.cfm)

35 White etal (2006)

WWFの提唱する責任ある調達(Responsible Purchasing)のガイドラインでは、信頼できる森林認 証の取得を目指す過程において、不確かな原産地からの原料調達を段階的に減らしていくアプ ローチを紹介している。このアプローチでは、①方針に沿った明らかなソース、②合法なソース、③ 認証取得に取組んでいるソース、④信頼できる認証ソース、または再生原料とした 4 段階のステッ プを設けている。GFTN では、このガイドラインに沿って、信頼できる森林認証取得へ向けた段階 的アプローチによる支援を提供している。

マレーシアでもマレーシア森林トレードネットワーク(Malaysian Forest and Trade Network, MFTN)が活動しており、現在11のメンバーが加盟している。表 3-4にメンバーの一覧を示す。

3.5.3. スマートウッド

スマートウッド(Smartwood)とは、生物多様性保全と持続可能な天然資源利用を目指し、森林、

林業、農業経営の改善や市民社会の関心を高めることを目的に活動するアメリカの NPO レイン フォレスト・アライアンス(Rainforest Alliance)の森林審査部門で1989年に設立された。現在、FSC

(森林管理協議会)の基準に基づく森林審査を実施する資格を有しており、通常の審査の他に、ス マートステップと呼ばれる段階的アプローチによるFSC認証取得支援を実施している。合法原産地 検証(Verification of Legal Origin)や法遵守検証(Verification of Legal Compliance)などの支援も 提供している。

現在、マレーシアでは、合法原産地検証(VLO)が10件実施されている。また、スマートステップ については、サバ・ファウンデーションが関心を寄せている。

3.5.4. Certisource36

民間コンサルタント Certisource では、盗まれた丸太の流通抑制を主要な活動目的の一つに挙 げ、第三者検証(third party verification)や木材供給経路監査(supply chain audit)などのサービス を提供している。また支援する企業が信頼性の高い森林認証を取得した森林から木材を調達でき るように働きかけていくことも目標の一つとしている。

木材供給経路監査では、①供給経路におけるすべての要素が違法でないこと、②伐採事業者 が正当な事業権を有していること、そして③最終製品の伐採地までのトレーサビリティとその経路の 透明性を確保すること、を検証し、GFTNの定義している“Known Licensed Source”を保証する。

また、第三者検証では、①土地の所有権と利用権、②森林林業施業の法遵守、③納税状況、④ 丸太の識別、および輸送、⑤木材加工、および輸出の5項目について検証し、GFTNが定義して いる“合法性検証木材”であることを担保する。この検証には、DNA サンプリング、バーコードシス テム、RFID(電波認識)などの技術も採用されている。

同社は現在、インドネシア、パプア州の4社に対し、メルバウ材の合法性検証支援を実施してい る。マレーシアでもサバ州の企業が合法性検証を実施予定である。

36 Certisourcewebサイト (http://www.certisource.net/index2.htm)

3.5.5. GFS37

2004年に設立された民間コンサルタントのGFS(Global Forestry Services)では、林業界の持続 可能性や、市場からのアプローチによる森林管理改善のためのサービスを提供することを目的とし、

東南アジアを中心に様々な取組みを展開している。その一つが合法性検証プログラム(legality verification program, LVP)である。

このプログラムは、合法な産地(legal origin)と、法遵守(legal compliance)とを検証するものであ る。合法な産地については、法的伐採許可を示すことができる森林管理単位からの林産物のト レーサビリティを評価する。そして伐採許可区域内から産出される丸太の一定量が合法であること を証明するLVP審査報告書を発行している。評価対象であるトレーサビリティには一定量の丸太の バッチ検査や加工・流通過程も含んでいる。

法遵守については、森林施業が国内法の要求、および国内基準草案といった非公認基準も含 めて、それらに遵守しているかどうかを評価している。

37 GFSwebサイト (http://www.gfsinc.biz/index.htm)

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