• 検索結果がありません。

a

0.0

0 2 4

4000C

o measured

-- calculated

6 8

Annealing time / hr

10

図3-4トラップ再固i容を考慮したヘリウム拡散モデルによる 照射後焼鈍時のバブル平均半径の計算値

(照射線量2.75 x1025α-decay/m3、 焼鈍温度4000C)

3.4.2. ガラス固化体の体積変化に及ぼすバブル生成の影響

ガラス中にガスバブルが生成されるとガラスの体積は増加する。 いま、 ガラス中に半径 R のバブルがCB個生成されたとすると、 そのときのガラスの体積変化率は次のように表さ

れる。

会主= �πR3 C'R

Vo 3 ..-- -J.J (3-14)

ここで Vo :バブルを含まないガラス試料の体積

ð.V:バフ守ル生成によるガラス試料体積変化

ここで、 今回のα照射後ガラス試料のマイクロストラクチャ観察で得られたバブル平均半 径Rとバブル密度CBの値を(3-14)式に代入し、 このガラス制斗のバブル生成による体積変 化率を計算すると次のようになる。

R = 0.23 [μm]

CB = 1 X 1017 [bubbles/m3]

52

圃トー

・E・

・E・�

flV = + 0.51 0/0

VQ (3・15)

次に、 このバブル生成による体積変化と、α照射による実際の体積変化(ðVNo)を比 較する。 このガラス試料のα照射による体積変化率(ðVNo)は既に測定されており(2 章) (3・9)、その値は照射線量1.7 x1cY5α加3のときðVNo =+ 0.5 -- + 0.55%であった。 この

α照射によるガラス試料の体積変化率(ðVNo=+ 0.5 -- + 0.55%)と(3-15)式で計算した

バブル生成によるガラス試料の体積変化率(ðVN 0= + 0.510/0)を比較すると、両者は非常

に近い値であることがわかる。 よって、このガラスのα照射による体積変化は、バブル生 成の寄与が非常に大きいと考えられる。 マイクロストラクチャ観察を行った今回のガラス 試料と、体積変化を測定したガラス試料では、照射線量がそれぞれ2.75 x1025α知人1.7 X1025α加13と少し異なるため、それらの体積変化の正確な比較はできない。 しかし、照射

による体積変化は、2章(図2-2) (3・1)で示されるように、ほぽ全てのガラス固化体で照射 線量が1018α/g (2 x1()24 a 1m3)を越えると飽和傾向を示すことより、照射線量2.75 x1cY5

a 1m3の場合の体積変化率は、照射線量1.7 x1cY5 a jm3の場合とほぼ同じ値になると考えら れる。 よって、このガラス試料のα照射による体積変化は、 ほぼ全てがバブル生成の寄与 であると考えられる。

α照射によるガラス固化体の体積変化は、これまでに様々な種類のガラス固化体につい て測定されており、その組成、作成条件によって膨張、収縮のいずれの場合も報告されて いる (3・1),(3-2)。 このことより、α照射によるガラス固化体の体積変化は、ヘリウムパフ守

ル生成による膨張と照射欠陥生成による収縮または膨張という2つの現象に影響されるも のと考えられる。 また、本実験で用いたガラス固化体では、ヘリウムバブル生成の影響が 支配的であると考えられる。

3.4.3. 照射後焼鈍時のガラス固化体の体積変化

ここではα照射後焼鈍時のガラス固化体の体積変化とバフ守ルの挙動の関係について検討

する。 まず、 2章で示した、 α照射後、4∞℃で焼鈍したときのガラス試料の体積変化の測 定結果(3・9)を、 図3・5に白丸で示す。 尚、 この測定結果は照射線量1.7 x1025α加3のもので ある。 次に、 この実験条件において、 ヘリウムバブルによるガラス試料の体積変化を計算 する。ヘリウムバブルによるガラス固化体の体積変化率はバブノレ半径Rの関数として(3-14) 式のように表される。 ここで、 バブル半径Rは、 先述のトラップ再固溶を考慮したヘリウ ム拡散モデルを用いて、 焼鈍時間tの関数R(t)として表されるので、 ヘリウムバブルによる ガラス試料の体積変化率は焼鈍時間(t)の関数として表される。 そこで、 表3-2のようなパ

ラメーターを用いて、 この実験条件下でのヘリウムバブルによるガラス試料の体積変化を 計算した。 その結果を図3-5に実線で示す。 ヘリウムバブルによるガラス試料の体積変化 の計算値は体積変化の実測結果とよい一致を示し、 照射後焼鈍時のガラス固化体の体積変 化も、 ヘリウムパブ、ルの寄与のみで良く説明できることよりがわかる。 このことからも、

このガラス固化体のα照射による体積変化は、 そのほぼ全てがヘリウムバブルの挙動に支 配されていると考えられる。

表3-2 トラップ再固溶を考慮したヘリウム拡散モデルに用いたパラメータの値 (照射線量1.7 x1025α-dωy/m3)

今コm w y‘A

、EEEJ '同m 5 3

-F..

ハu nu --11 X VA 竹jnu 唱EA= 今ゐo=

C

L 2a = 3.0 x 10-3 [m]

D = 2.0 x 10・7 exp(ー12.7 kcaljRT) [m2/sec]

b = 1.1 x 105 exp( -15.7 kcaljRT) [sec-1]

g = O.l [sec-1]

CB = 1 X 1017 [bubbles/m3]

一一2y = 1.0 x 1020 [m勺 kBT

y = 0.12

+0.006

Isothermal

( 4000C)

measured +0.004陪

欄間

calculated

Lも (bubble)

-、

<]

+0.002

0.000

10 20

Annealing time

(

hr

)

図3-5照射後焼鈍時のガラス固化体の体積変化 (照射線量1.7 x 1 ()2 5 a -dωy/m3、 焼鈍温度4∞OC)

30

2章では、 α照射によるガラスの体積変化をヘリウムバブルの影響のみでは説明できず、

照射欠陥生成によるガラス網目構造の変化の寄与も考慮して解析したが、 これはヘリウム バブルに関するパラメーター(CB、y)の値が不正確であったためであると考えられる。

本章では、照射後ガラスのマイクロストラクチャ観察から、 より正確なヘリウムバブルに 関するパラメーター(CB, y)の値を求め、 それらの値を用いてガラスの体積変化を解析

した。 その結果、 このガラス固化体の体積変化は、 ほぽ全てがヘリウムバブルの挙動に支 配されていることがわかった。

3.5. まとめ

本章ではα照射によるガラス固化体のマイクロストラクチャ変化と、 マイクロストラク チャ変化がガラス固化体の諸物性、 特に体積変化に及ぼす影響について検討した。 まず、

マイクロストラクチャ変化については、 カーボンレプリカ法を用いたSEM観察により、 照 射後ガラス固化体中には半径0.15 ---0.35μmのパフ令ルが生成されていることが観察された。

また、 照射後焼鈍を行うと、 バブル半径は焼鈍時間と共に小さくなることが観察された。

このようなバブルの挙動を、 トラップ、 再固j容を考慮したヘリウム拡散モデルを用いて解

析し、 実験結果をうまく説明できることがわかった。 次に、 このマイクロストラクチャ変 化がガラス固化体の体積変化に及ぼす影響については、 照射後及び照射後焼鈍時のガラス 固化体について、 ヘリウムバブル生成によるガラス固化体の体積変化を評価し、 この値を α照射によるガラス固化体の体積変化の実測値と比較した。 両者はほぼ同じ値となること より、 α照射によるガラス固化体の体積変化はヘリウムバブルの影響が支配的であると考

えられた。

本章ではα照射によるガラス固化体のマイクロストラクチャ変化について、 主に照射後 焼鈍時のヘリウムバブルの挙動について検討を行い、 トラップ、 再固溶を考慮したヘリウ ム拡散モデルを用いて評価することができた。 しかし、 照射とともにヘリウムバブルがど のように成長するかと言うことに関してはまだ未解明である。 α照射によるガラス固化体 の諸物性変化のメカニスムを評価するために、 今後、 このヘリウムバフ守ルの生成成長過程 についても検討する必要があると考えられる。 また、 マイクロストラクチャ変化がガラス 固化体の機械的性質等の諸物性に及ぼす影響についても評価する必要があると考えられる。

参考文献

3子3-1 W.J.Weめbe釘r釦d F.P.Rob民e口S丸, Nucl.Te氏ch加1no札1.,6ωo (1983) 178.

3子-2 W.J

3子-3 R.P.Turco口εム,'H『京Radi悶ation Ef妊fect岱s in Solidified Hi氾gh-主Level羽'ru俗号t犯eP紅t 2 - Helium Behaviorピ9H1,

BNWL-2051, Battelle Northwest LaboratoJγ(1976).

3・4 S.Sato, H.Furuya, T.Kozaka, Y.Inagaki and T.Tamむ, J.Nuc1.Maters., 152 (1988)489.

3-5 J.F.DeNatale and D.G.Howitt, Nucl.lnstr. and Me出. B 1 (1984)489.

3・6 S.P.Faile and D.M.Roy, J.Am.Cer訂n.Soc., Vo1.49, No.12(1966)638.

3-7 D.R.Olander, "Fundamental Aspects of Nuclear Reactor Fuel Elements", ERDA, Springfield,

Virginia( 1976).

3-8 古屋 庚高 他," ガラス固化体中のヘリウムの挙動に関する研究'\第1回原研大学 プロジェクト共同研究成果発表会報文集, p.87(1990).

関連したドキュメント