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**A

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一一TU

5 4

(注) * :元々非ゼロな要素 .:新たな非ゼロ要素 付図1. 1ノード番号の付け方が不適切な例

-

151

-ノードkの 分解計算

付図1.2三角化分解手順の図的説明

さて、 三角化分解により非ゼロ要素が出現するか否かは基本的に(付1.5)式によるが、

このことを与えられた計算回路上で図的に説明すると次のようになる。

いま(付1.5)式をkについて計算する場合、 元の要素Q ij (=Yij)がどのように変更 を受けるかを図的に示すと付図1.2のようになる。 この図は対象とする回路構成に等しい が、 ただしkより以前に分解計算されたノード、 すなわちノード番号を付け終えたノード は除いである。 何故ならば、 いったんノード番号を付け終えたノードは以降の計算には無 関係となって現れることがなし、からである。 この意味で、 あるノードについてノード、番守 を付け終えることをノードの消去とも呼ぶ。 付図1.2では、 kはノード番号が確定したノ ードであり、 iおよびjはいずれも未確定のノードを表す。

この付図1.2は、 kについて(付1.5)式の分解計算を行うことにより、 kにつながるブ ランチ要素Q i h, Q j kおよびQ i jが変更を受けることを示している。 このうち、 前2者は 元のY行列で非ゼロであるために非ゼロ要素の増加には関係せず、 問題とはならない(も ちろん値は変更を受ける)。 問題となるのはQ i jである。 Q i jは、 もしノードiとjの聞 にブランチが存在していれば元々Q i j手Oであり、 したがって前2者と同様にQ i jの値が 変わるのみに過ぎない。 しかし、 ノードiとjの聞にブランチが存在しない場合は分解前 にはQ i j = 0であったものが分解計算によってQ i j' 手Oとなることになる。 すなわち

口l路的に見れば、 あたかもそこに新しいブランチが加わったようになる。

こうしたQ i j' が新たな非ゼロ要素である。 このことを付図1.1で確かめられたい。

さて、 新たに出現する非ゼロ要素の数を行列全体として最小にするようなノードの順序 付け方法は現在までに確立されてはいないが、 実用的な方法として次の3つが提案されて いる。

〔方式1 J元の回路において、 そのノードに接続されているブランチの数が少ないノード の順に最初に順序を付けてしまう方法

〔方式2Jノードの消去過程の各ステップkで構成される回路において、 そのノードに接 続されているブランチの数が最も少ないノードを次の消去ノードとして選んで、

ゆく方法

〔方式3Jノードの消去過程の各ステップkで構成される回路において、 もしそのノード を次の消去ノードとして選ぶとしたときに新しく現れるブランチの数が最も少 ないノードを次の消去ノードとして選んでゆく方法

-152-これらの方式は、 機能的には1、 2、 3 の順 番で高度になってし、く。 反面、 その分だけ 計算ロジックが複雑になる ことは避けられ ない。

これらのうち、 計算機能と計算労力のバランスから見て、 電力回路を対象とする場合に は方式2が最も優れていると言われている5)0

付図1.1の回路について、 〔方式2 Jを用いて順序付けを行った例を付図1.3に示す。

本例 では、 ステップ1以前の初期状態における各ノードの接続ブランチ数は、 ノード1 から順番に4、 2、 1、 2、 1となっている。 このうち、 接続ブランチ数が最も少ないノ ードは3と5である。 そこで、 ステップ1ではノード3もしくは5を消去ノードとして選

べばよ い(付図1.1ではノード3を選択)。

次に、 ノード3を消去したステップ1終了時の各ノードの接続ブランチ数は、 ノード1 から順番に3、 2、 2、 1(ノード3は除く)となる。 そこで、 ステップ2ではノード5 を次の消去ノードとする。

以下、 同様な手順を全てのノードについて繰り返せば、 最終的にステップ5を得る。 行 列表示した最終結果からも分かるよ うに、 この回路では11国序付けを行うことにより新たな 非ゼロ要素は全く現れず、 結果的に最適なノード順序付けが行われる。

ステップ1 ステップ2 ステップ3

① 、、,ノ 4EEE­ fE\ 、 ,, 句 円ペU , ''、

(注)カッコ内数字が計算用ノード番

号を表す。

3

)

(1 ) ': 3 ;

(1 )

q じ令

( 5 ;, (2)

③ ⑤ ① ② ④

': 5 ;, (2)

Fhυ 一 ・ 43i プ 一

り 一

ツ 一 ぺ、 G ド 、 一 (

3

)

ス一

) ゆ h斗 。,,心

③1*: 0 : * : 0

: 0

ステップ4 ': 3 ;

(1)

(3) ': 1 ;,

(4)

': 2 ;

行列表示

,.,

, .,

,.,

,.,

⑤1 0 : * : * : 0 0

e-a --­ ,.e ‘.4

LDLT

-①1*:*:*:*:* 司 - ,., e • - •. ' • •. ' 喝• '.'

': 5 ;, (2)

( ① ②|o:oj*j*j*

• ,.,

• •

-•. ,

- •

• - - • ' . ' • •. ‘

④10: 0

: * : * :

*

(注)新たな非ゼロ要素なし 付図1.3方式2によるノードの順序付け例

-153-付録2. Z行列の特定要素の計算法

主として本文第6章に関連し、 全ての要素が非ゼロという特徴を持つZ行列の特定の要 素のみを効率的に算出する方法の概要について述べる。

いま、 Y行列とZ行列との聞には、 Iを単位行列として次の関係があることは明らかで ある。

Y Z = 1 (付2.1)

この式の行列Yは、 (付1.3)式に示すように三角化行列の積L D L [ として表現すること ができる。 ここで、 下三角行列Lを便宜上L = 1 +L'と 置 けば、 行列Yは

Y=LDLl

= L D (1 +L' l )

と書 ける。 そこで、 この(付2.2)式を(付2.1 )式に代 入して

L D (1 +L' [ ) ・ Z= 1 を得る。 更にこの式の変形を進めて

Z= (LD ) -l-L'[ Z

=W-L' [ Z

(付2.2)

(付2.3) を得る。 ただし、 W三(LD) 一1と 置いた。

この(付2.3)式がZ行列の特定要素の計算式となっている。 この式に基づく求解の一般 的な定式化は文献4などに詳述されているので割愛し、 ここでは付図2. 1の単純モデルを 用いて例示的に、 上式による解法の特徴を示すこととする。

いま、 付図2.1の回路についての(付2.3)式は次のよう に表すことができる。

Z 1 1 Z' 1 2 Z 1 3 Z' 1 4 Z' 1 5 Z'21 Z22 Z23 Z'24 Z'25 Z=

I

Z31 Z32 Z33 Z3持 Z35 Z' 41 Z'持2 Z 43 Z叫持 Z持5 Z' 5 1 Z' 52 Z 53 Z 5比 Z55

付図2.1単純モデル

W11 0 0

W21 W22 0

W31 W32 W33

nuu

ハHu

nHU ヲμ

0 0

nuL

o o

u nuL

噌.,

qt

、,s'

司d 1d

l!

nub nuL ハHu nHu nHU ハHu

nHU nHU

nuu

nHU nHu nHu nHV

o f2 54

o 0

(付2.4) この式で、 後の議論を容易にするために、 Z行列の特定要素ではないものはZ'i jと便宜的 に添字を振って記述している。 なお、 (付2.4)式の行列要素Wijは(付2.3)式の下方で定 義したものであり、 その定義式からは各要素値は容易に記述できないが、 ただし対角要素

W41 W42 W43 W44 0

W51 W52 W53 W54 W55

Wiiのみは対角行列Dの要素をdi iとして簡単にWii=l/diiと表せることから、 これ ら対角要素のみは既知と扱えることに注意されたい。

-154-この(付2.4)式から後退的に順次、 以下を導くことができる。

255 =W55

Zι5=-125品255 244=W44-1254254 235=-12叫3245-1253255 23判=-1243244-1253254 233=W33-12 43 243-12 53 253

Z23=-1232Z33 222=W22-12 32 232 Z13=-1231233 Zll=W11-1231 Z31

(付2.5)

いま、 Z行列が対称(2 i j三2j i)であることを考えると、 Z行列要素はこの式の1番 から順番に計算できることが分かる。 この手順で特徴的なことは、 2 i jの一連の計算式に 特定要素ではない要素Z' i jは現れないことである。 すなわち、 この方法では完全な密行列 であるZ行列の中の特定の要素(厳密には三角化行列の非ゼロ要素)をほとんど必要最小 限に近い手順で計算することができることが分かる。

-1 55

-ω G)

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