( s .
10 50 )
︱ ︱ ‑ ︑ Sc hn au de
rは︑右の説明をさらに次のように敷術する︒
﹁そ
れに
もか
かわ
らず
︑
なく行なっているのではない︒︵手形による︶指屈にもとづいて直接支払う場合におけるように︑Bは︑そのつ
どその契約の相手方であるA
と
B
の間においては︑IB
は︑履行のために
( er f i il l u ng s h al b e r)
がっ
て︑
︹
Bは︺そのAに対する債務︹BのAに対する債務︺は︑これをCまたはその権利承継者︵被裏書人︶
に対する支払によって履行することができるIことが合意されるであろう︒Aは︑支払を受ける債権者C
との
の場
合︹
事案
︺ ru
ng sz uw en du ng )
関係において B
は ︑
三五八
Cに対する債権の出捐
(F or de ru ng sz uw en du ng )
を目的または法律上の原因
(B
は通常その債務者である︶に対する目的を追求しているのである︒そこで︑A
Cに対して義務を負うものであり︑
した
(g eg en ii be r d em begiinstigten
Gl au bi ge r C
)︑対}価関係における目的を定める︒したがって︑こ
は︑まさに︑債務者Bがその債権者Aに対して︑新たな︵無因の︶債務を負ったかのようなもの
である︒これと同じことは︑AがCに対して与える債権者の地位に関しても妥当する﹂︒
( s .
10 50
£. )
Sc hn au de
rによれば︑右のBとCの関係において行なわれた出捐
( di e im Au Be nv er hi il tn is B' C e r fo l g te Fo rd e ,
は︑資金関係および対価関係における目的︵目的の達成および目的の合意︶
いる
( ab s t ra h i er t
)︒これは︑手形法一条二号︵振出人は︑手形による指図を資金関係または対価関係に依存させる
ことはできない︶および手形法二六条一項︵引受人は引受を資金関係における目的の達成に依存させることはできな
い︶という強行規定によるものである︒したがって︑目的の不成就
(Z we ck au sf al l)
︵目的の合意[
Zw ec kv er ei nb ar un g] )
関 法 第 四 六 巻 第 四
・ 五
・ 六 号
からは切り離されて
の場合には︑瑕疵ある原因関係
の内部において不当利得による調整
(d er Be re ic he ru ng sa us gl ei ch )
が行なわれ
(1
0六
〇
手形
授受
︵交
付︶
の合
意に
関す
る覚
書
ることになる︒引受人Bの原因債権︵資金関係における出捐の基礎にある原因債権︶に対する抗弁︵権利の実現を妨
げ る 抗 弁 r[ ec ht sh em me nd e Ein re de ])
に関しては︑ここでもまた︑
のAに対する継続的抗弁
(p er em pt or is ch e Ei nr ed e)
Bの延期的抗弁
( di l a to r i sc h eE in re de n)
とB
(2 5a )
(たとえば、ドイツ民法四七八条による)ー—この抗弁は、A
とBの間の原因関係の無効または消滅と同様に資金関係におけるBの不当利得返還請求に導くものである︵ドイツ民
法八一三条一項一文)│ーとを区別しなければならないとされている︒
( s .
10 51 )
第三者に対する給付約束と抗弁からの独立としての無因性︵抗弁からの独立︶
一︑このように為替手形が第三者を受取人として振出された場合︑引受人は振出人に対する﹁人的な目的関係
(p er so nl ic he w Z ec kb ez ie hu ng
)﹂にもとづく抗弁をもって受取人に対抗することはできない︒その法的根拠は︑
Sc hn au de
rによれば︑﹁引受人と引受手形の取得者︹受取人︺との関係における
(i V e m r hi i l tn i s z wi sc he n A kz ep ta nt un d A kz ep tn eh me r)
引受債務の目的中立性︵無色性︶
引受
人は
︑
( di e Z we ck ne ut ra li ta t ( F ar b l os i g ke i t ))
﹂であって︑これは
﹁引受債務の無因性︵法律上の原因からの独立︶﹂からいえることでない︒
いかなる場合にも︵すなわち︑厳格に︶債務の履行をしなければならず︑引受が振出人に対する﹁貸金
債務または売買代金債務の履行または担保のために
(z um Zw ec k d er E r f i .i l l un g d o er Si ch er un g)
行なわれたが︑そ
のような原因債務は存在しない︑あるいはもはや存在しない﹂と主張することは許されない︒まして︑引受人の振出
人に対する債権法的な関係に一定の履行障碍があり︑給付の義務を負わないとの主張は認められない︒
Sc hn au de r
によれば︑引受手形の債権者の債権
( di e Fo rd er un g d es Akz ep tg la ub ig er s)
は︑﹁抗弁とは独立という意味で無因﹂
(e in we nd un gs un ab hi in gi g [ ab s t ra k
﹂t ]
なの
であ
る︒
( s .
10 51 )
固 占
三五九
(1
0六
一︶
らな
い︒
( s .
10 51 )
二︑このように為替手形の引受人は︑振出人に対する抗弁をもって受取人には対抗できないであるが︑
Sc
hn
au
de
r
によれば︑これは︑法律関係の相対性︵債権関係の内容の相対性︶
( d i e
i E
nr
ed
en
[G
eg
en
re
ch
te
])
は︑それを根拠付ける法律関係の内部においてのみ︑これを主張しうるのであって︑
第三者に対しては︑これを主張することはできない﹂のである︒もっとも︑
Sc
hn
au
de
r は︑法律または法律行為に
よって︑権利の実現を妨げる抗弁
( d i e
re
ch
ts
he
mm
en
de
n E
in
re
de
n)
する︒ドイツ民法四0四条︑三三四条︑四一七条一項︑七六八条︑ に根拠を有するものである︒﹁抗弁︵反対権︶の効力を第三者に拡張することは可能であると︱
一三
七条
︑
イツ商法︱二九条一項は︑債務者または担保設定者の利益のために︑人的な目的関係にもとづく抗弁
(E
in
re
de
na
us
pe
rs
on
li
ch
en
Zw
ec
kb
ez
ie
hu
ng
en
)
の法律による第三者への拡張を規定している︒たとえば︑ドイツ民法四0
四条
︑
( 25 a )
三三四条の基礎には︑債務者の地位は︑︵その意思︹同意︺がなくとも有効な︶債権譲渡または契約の第三者に対す
る効果によって悪くなってはならないという考え方がある︒したがって︑法律は︑︵当事者の仮定の意思に従って︶
第一一︳者に対する債務は本来の債務関係が有効で抗弁の影響を受けていないことに依存する旨を規定しているのであり︑
このことの意味するところは︑﹁権利自体を排除する抗弁︵権利阻止的抗弁および権利消滅的抗弁[
re
ch
ts
hi
nd
em
de
un
d r
ec
ht
sv
em
ic
ht
en
de
Ei
nw
en
du
ng
en
])
も︹これは権利の存在に向けられるものである︺そして︑債務者の権利の
実現を妨げる抗弁
(r
ec
ht
sh
em
me
nd
eE
in
re
de
n)
も︑債務者の第三者に対する関係に拡張される﹂ということに他な
︱ ︱ ‑ ︑
Sc
hn
au
de
rは︑さらに︑抗弁の効力の拡張とか制限との関係において︑
Sc
hn
au
de
rに
よれ
ば︑
関法第四六巻第四・五・六号
ドイツ民法七八四条にも言及する︒
ドイツ民法七八四条の規定する指図の引受
(A
nw
ei
su
ng
sa
nn
ah
me
)
の場合には︑債務者の利 ︱ニ︱一条︑九八六条二項およびド
六〇
(1
0六
手形
授受
︵交
付︶
の合
意に
関す
る覚
書
益を追求するのではなく︑引受の債権者が抗弁の対抗を受けない権利を取得することが意図されている︒ドイツ民法
七八四条一項後段は︑有効性の抗弁および証券上の抗弁ならびに引受手形の取得者
(A kz ep tn eh me r)
に対する直接
の抗弁のみを認めるものなのである︒これは︑﹁まさに︑本来︑存在する抗弁
( ei n e an i s ch ge ge be ne Ei nw en du ng )
の排除﹂を意図するものではなく︑第三者との契約にもとづく抗弁は引受には関係なく重要ではない︑ということを
四︑
そし
て︑
Sc hn au de
rによれば︑手形法一七条も︑ドイツ民法七八四条の場合に似ているという︒すなわち︑手
形法一七条も︑最初の手形取得者︹受取人︺︵手形法一条六号︶に対して抗弁の対抗を受けない権利取得を確保する
ものである︒手形法一七条は︑手形取引による取得の場合にのみ適用される︒しかしながら︑手形法一七条は︑振出
人が自己を受取人として自己指図で振出した手形を第三者に裏書譲渡する場合︵状況1)にだけ認められるのではな
い︒他人を受取人とする為替手形の受取人
(d er Re mi tt en t)
した者
( C )
者も︵状況
2)
︑最初の債権者として
であり︑手形法一七条が適用される︒手形債務者︹引受人︺
無因性︵法律上の原因からの独立︶︵
di e Ab st ra kt he it [Rechtsgrundunab
hi :i ng ig ke it ])
六
(1
0六 であって︑その手形を裏書なく振出人
( A )
から取得
︹手形法一七条の予定する形において︺手形法的に取得するもの
Bは︑すでに最初の手形取得者︹受取人︺︵C︶に対し
て ︑
Bの振出人Aに対する直接の目的関係から生ずる抗弁を主張することはできない︒しかし︑これは︑手形債権の
とは何ら関係ない︒﹁抗弁の
排除﹂は︑いわゆる無因性の原則にもとづくものではなく︑単に︑﹁他の法的関係︵ここでは資金関係︶にもとづく
債務者の抗弁は︑第三者に対しては︑法律または当事者が別段の定め︵抗弁の拡張︶をしていない限り︑問題となら
ない﹂という原則にもとづくものにすぎない︒手形法自体は︑そのような抗弁は︑これを引受手形の債権者 明らかにするものである︒
( s .
10 51 )
ko rp er )
( C )
が悪意の場合に例外的に拡張するにすぎないのである︒
( s .
10 51
£. )
Sc hn au de
rは︑以上のように述べて︑結局︑﹁機能的にも法律構成的にも︑手形法一七条とドイツ民法七八四条一
項後段の間に相違は存在しない﹂と解している︒手形法一七条は︑民事法の体系において︑決して異物
(F re md '
ではないというのである︒
( s .
10 51
£. )
五 ︑ Sc hn au de
rは︑右にいう抗弁の効力の第三者への拡張︹拡大︺
より1結局︑問題とならないとする︒手形法二六条一項は︑引受の意思表示に条件を記載すること
﹁Aが瑕疵なく引渡す︹供給する︺ことを条件に引受けます
(, ,a ng en om me
̀
nf a l l
s A
ma ng el fr ei i e l f e r t ^
^)
﹂︶
を禁
じ
ているのであるから︑手形債務者︹引受人︺
に及ぼすことはできない︒したがって︑抗弁を法律行為的に拡張︹拡大︺することは許されないというのである︒
( s .
10 52 )
分析の結果 Bは︑法律行為によって条件を附することによって
︹Bの︺振出人Aに対する法律関係から生ずる人的抗弁を第三者︵他の手形所持人︶
9 9
3 , ︑
9 9
a
9 9
結局
︑ Sc hn au de
rの結論は︑次のようになる︒ は︑引受との関係ではー手形法二六条一項に
︵た
とえ
ば︑
(d ur ch re ch ts ge
,
先ず︑手形授受の直接の当事者の間においては︑手形上の債務者は︑債権者に対して︑原因関係にもとづく抗弁を
もって﹁直ちに﹂対抗できるとするドイツ連邦通常裁判所
(B
GH
)
結論
s ch i i ft l i ch e Be di ng un g)
︑その
(A kz ep tg li iu bi ge r)
関法第四六巻第四・五・六号
の判例には反対である︒しかし︑この結論は︑
この問題に関するドイツの判例に批判的な見解の説くように︑無因性の原則から出てくるものではない︒ 六
(1
0六
四︶