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日本の農業に夢と希望を
-意欲のある農業者が参入しやすい農地改革を目指して-
平成 19 年 11 月 1 日 伊 藤 隆 敏 丹 羽 宇 一 郎 御 手 洗 冨 士 夫 八 代 尚 宏
日本経済が今後とも国際化していく中で、我が国農業を再生し、夢と 希望のある産業にするには、
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農地改革を通じ、多様な経営形態に応じて農地を経営資源として長 期・安定的に利用できるようにし、あわせて、農業への新規参入を一 層促進することが必要である¾
消費者ニーズや国内外の市場情報等を経営の基本に据えることが 求められている。その意味で、流通の果たす役割は大きい¾
米などの土地利用型農業は大規模化によるコスト削減によって、野 菜や果樹は高付加価値化によって競争力を高めるなど、農作物や地 域の特性に応じた農業再生に戦略的に取り組むことが必要である1.農地改革の必要性
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日本の農家の7割を占める稲作は、野菜、果樹など他の農産物に 比べて体質強化が遅れており、その向上が必要である。【参考】 - 稲作農家に占める 1 ヘクタール未満の農家の割合・・・73%
‐ 稲作農家の農業所得(年間)・・・0.5 ヘクタール未満は 7 万円の赤字。0.5~1 ヘクター ルでは 4 万円の黒字。年金と農外所得への依存度が高く、総所得は平均約 500 万円(0.5 ヘクタール未満)、平均貯蓄額は約 2,900 万円(同)と、勤労者世帯と同 程度かそれを若干上回る程度
- 稲作農家の就業人口に占める 65 歳以上の割合・・・66%
- 稲作農家の農業労働時間(0.5 ヘクタール未満)・・・家族全体で週 10 時間、一人当 たり週 5 時間。(施設野菜では一人当たり週 34 時間、酪農では週 39 時間)
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これまでの米政策改革や、担い手への支援集中の継続・強化に加え、『基本方針 2007』における施策を着実に実施し、農地利用の集約化、
規模拡大に向けて、「所有から利用へ」の観点から抜本的な農地改 革に取り組むことが重要である。
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○日本の農業に夢と希望を(平成19年11月1日 有識者議員提出資料)
【経済財政諮問会議(平成19年第25回)配付資料】
2.農地の「所有から利用へ」に向けて
農林水産大臣が提示された農地改革案は、本年 5 月に我々が提案し た内容を概ね踏まえたものと評価している。本改革が効果を発揮するた めに、農林水産大臣及び関係大臣には、さらに以下の点についてご検討 頂きたい
① ユーザーが使いやすい農地情報ネットワークを構築する
‐ 面的集積システムを成功させるため、地権者等の信頼を得ながら、
現場関係者だけにとらわれず民間の発想も生かした貸借のマッチ ングがなされる仕組みとする
‐ 農地情報は民間主導で提供され、すべての新規参入希望者に十 分な情報提供が行われるようにする
‐ 情報ネットワークの利用状況と改善要望を定期的に公表する
② 多様な賃貸借を推進する
‐ 農地利用の厳格な事後チェックを前提に、多様な主体が原則として 同一条件で農業経営に参画できるよう、農地の貸借権を見直す必 要がある。遅くとも平成 21 年度中に、ⅰ)多様な法人の農業参入に 向けた仕組みの見直し、ⅱ)農業生産法人の要件緩和、を実現すべ きである
③ 5年程度を目途に耕作放棄地ゼロを目指す
‐ 毎年進捗状況をフォローアップして公表し、施策をチェックする
‐ 耕作放棄の原因を、所有者の実情に即して検証し、明らかにする
‐ 現行の耕作放棄地対策(注)は活用されておらず、形骸化していると 言わざるを得ない。実効性を高めるための策を講ずべきである 注: 市町村長による勧告、都道府県知事の調停・裁定による利用権の設定、利
用計画を届け出なかった場合の過料等の仕組みが設けられている
④「所有から利用へ」の観点から農地税制を見直す
‐ 相続税の納税猶予は農地を貸し付けた場合には打ち切られる現状 を踏まえ、貸し付ける場合と自ら耕作する場合の税制上の取扱いを 中立にすべきである
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− 147 − ○日本の農業に夢と希望を(参考資料)(平成19年11月1日 有識者議員提出資料) 【経済財政諮問会議(平成19年第25回)配付資料】
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第5 規制改革会議
○規制改革会議について
規制改革会議(民間有識者 15 名から構成)は、規制改革・民間開放推進会議(平 成 16 年 4 月〜平成 19 年 1 月)終了以降も規制改革をより一層推進するため、平成 19 年 1 月、内閣府に設置されたものである。
規制改革会議の所掌事務は、次のとおりである。
1 経済に関する基本的かつ重要な政策に関する施策を推進する観点から、内閣総理 大臣の諮問に応じ、経済社会の構造改革を進める上で必要な規制の在り方の改革
(国及び地方公共団体の事務及び事業を民間に開放することによる規制の在り方の 改革を含む。)に関する基本的事項を総合的に調査審議すること。
2 内閣総理大臣の諮問に応じ、市場開放問題に係る苦情処理に関する関係行政機関 の事務の調整に関する重要事項を調査審議すること。
3 前2号に掲げる諮問に関連する事項に関し、内閣総理大臣に意見を述べること。
規制改革会議の設置期間は、平成 22 年3月 31 日までとされている。
(委員名簿は各答申末尾に添付)
○規制改革推進のための第1次答申−規制の集中改革プログラム−(平成 19 年5月 30 日 規制改革会議)(抜粋)
Ⅱ.各重点分野における規制改革 5 地域活性化
【問題意識】
農業分野については、当会議の前身である規制改革・民間開放推進会議において、
意欲と能力ある農業経営者が創意工夫を発揮し、自由に競争できる環境を整備する こと、農業の活性化や産業としての自立、競争力の向上を目指すため、イノベーシ ョンの創出や新たなビジネスモデルの出現を促すことの2つの視点から農業改革の 必要性を訴えた。
具体的には、「規制改革・民間開放の推進に関する第3次答申」(平成18 年12 月25日)において、次のとおり具体的施策を提言しているが、これについて引き続 きフォローアップを行い、所管省庁に対して確実な実施を求めていく必要がある。
Ⅰ 認定農業者制度の見直し
・ 農業経営の発展に資する業態に対する支援【平成19 年度措置】
・ 認定農業者制度の運用改善【平成19 年度措置】
Ⅱ 農地の所有と利用の分離
・ 農地政策全般の再構築に係る検証・検討【平成19 年度検討開始】
・ 農地の長期安定利用スキームの設定【平成19 年度措置】 等
Ⅲ 農業委員会の在り方の見直し
・ 権限行使における判断の統一化【平成19 年度措置】
・ 委員構成の見直し【平成19 年度措置】
Ⅳ 農協経営の透明化・健全化
・ 農協の不公正取引方法等への対応強化【平成19 年度措置】
・ 農協経営の透明化に向けたディスクロージャーの改善【平成19 年度措置】
・ 中央会監査の在り方についての検討【平成19 年度検討開始】 等
Ⅴ 農業分野における銀行等の民間金融機関の参入促進
・ 多角的農業経営者等への中小企業信用保険の在り方に関する検討【平成19 年検討、平成20 年度結論】
・ 農業信用保証保険制度の対象融資機関の拡大【平成19 年度検討・結論、引 き続き措置】 等
Ⅵ 農業共済制度の見直し
・ 栽培管理能力等に応じた掛金の設定【平成19 年度措置】
・ 選択の自由度の向上【平成19 年度措置】 等
Ⅶ 農薬の登録、肥料の銘柄登録、品種の登録、原原種生産の見直し
・ 農薬の登録に要する期間の短縮、農薬の適用病害虫の適用拡大【平成18 年 度検討開始、平成19 年度措置】
・ 普通肥料のうち可能なものは更新期間を6年に延長【平成19 年度措置】
・ 品種登録業務の民間開放の推進【平成19 年度措置】 等
Ⅷ 創業・事業拡大等への支援
・ 創業支援融資制度の充実【平成19 年度措置】
・ 中小企業政策との連携【平成19 年度措置】 等
当会議においては、こうした改革の視点を継承し、法制度の見直しはもとより、
制度の運用の実態を踏まえ、農業改革全般についての審議を深め、実効性のある提 言を行い、着実な改革の前進を図っていくことが重要である。
このような認識の下、本年度前半においては、農業経営者自らが行う消費者ニー ズやマーケットニーズに対応した商品開発や付加価値の向上を促進すべく、米の育 種開発や成分・品種表示についての検討を行うとともに、農業経営者の経営基盤で ある農地の基盤整備や農業金融の円滑化などについての検討を行った。
今後は、農業政策全般に関する競争環境の整備、農地政策の再構築、農協改革な ど農業改革の根幹について検討を行うとともに、農業経営・農業生産本位のサポー トの充実や、異業種からの農業参入や民間企業の品種開発への参入などの促進策を 検討し、農業がより活性化し、より競争力のある開かれた産業へと変革するための 規制改革を強力かつスピーディに進めていくことが重要と考える。
併せて、林業及び漁業についても構造改革の推進や参入規制の緩和などについて 検討をすることが必要と考える。
また、地域産業振興分野については、地域の現場の具体的な要望に基づき、地方 の産業・観光振興等に向けた阻害要因の見直しについての検討を行った。産業・観 光振興等の地域活性化のためには、制度的障害があれば取り除き、必要不可欠な支 援を早期かつ効果的に実施することが重要であり、国としてもそれを支援していく 方針を打ち出している。今後、当会議においても産業・観光振興分野を重点分野と 位置付け、引き続き地域の現場の具体的な要望・ニーズの把握を積極的に行い、地 域の実情に応じた創意工夫が十分発揮できる基盤整備に向けて取組を強化していく