結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫
推奨用量はアフィニトール錠又はアフィニトール分散錠を4.5mg/m2を1日1回である。
治療は、疾患進行、もしくは許容できない毒性が生じるまで継続すること。
結節性硬化症に伴うてんかんの部分発作
推奨用量はアフィニトール分散錠を5mg/m2を1日1回である。治療は、疾患進行、
もしくは許容できない毒性が生じるまで継続すること。
結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫及び結節性硬化症に伴うてんかんの部分 発作における治療薬物モニタリングと用量調節
・表1に示す推奨されるタイミングでエベロリムスの全血トラフ濃度をモニターする。
・5~15ng/mLのトラフ濃度が達成されるように用量を調節する。
・用量調節には以下の式を使用する。
新用量*=現在の用量×(目標の濃度÷現在の濃度)
* どの調節でも最大用量増加は5mgを超えないこと。目標のトラフ濃度を達成する には、複数の用量調節が必要な場合がある。
・ 可能であれば、薬物血中濃度モニタリングは投与期間を通して同じ測定方法及び検 査室を使用すること。
表 1:治療薬物モニタリングの推奨されるタイミング
イベント イベント後のトラフ
濃度測定タイミング アフィニトール錠・分散錠の投与開始
アフィニトール錠・分散錠の用量調節 アフィニトール錠と分散錠での切り替え
P-糖蛋白及び中等度のCYP3A4阻害剤の投与開始又は中止
P-糖蛋白及び強力なCYP3A4誘導剤の投与開始又は中止
肝機能の変化
用量安定かつ体表面積の変化がある場合 用量安定かつ体表面積が安定している場合
1から2週間 1から2週間 1から2週間 2週間 2週間 2週間
3から6ヵ月ごと
6から12ヵ月ごと
肝機能障害に対する用量調節
肝機能障害のある患者に対するアフィニトール・アフィニトール分散錠の推奨用量を 表3に示す。
表 3:肝機能障害のある患者に対して推奨される用量調節
適応症 アフィニトール・アフィニトール分散錠の用量調節 乳癌、神経内分泌腫瘍、
腎細胞がん、結節性硬 化症に伴う腎血管筋脂 肪腫
軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスA)のある患者:
1日7.5mg。もし、許容されない場合には5mgに減量する
こと。
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスB)のある患
者:1日5mg。もし、許容されない場合には2.5mgに減量
すること。
重度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスC)のある患者:
ベネフィットがリスクを上回る場合では1日2.5mgの投 与を行ってもよいが、1日2.5mgを超えないこと。
結節性硬化症に伴う上 衣下巨細胞性星細胞腫、
結節性硬化症に伴うて んかんの部分発作
重度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスC)のある患者:
1日2.5mg/m2。
用量調節はエベロリムスの血中トラフ濃度に基づいて行 うことが望ましい。
投与と調製
・毎日同じ時間に投与する。
・食後又は空腹時のいずれかの一定条件で投与する。
・ 飲み忘れた場合には通常の投与時間の6時間以内であれば投与可能である。6時間
アフィニトール錠
・本剤はグラス1杯の水と一緒に飲むこと。錠剤を割ったり粉砕して服用しないこと。
アフィニトール分散錠
・ 服用する患者以外が懸濁液を調製する際は、分散錠に触れないよう手袋を着用する こと。
・必ず懸濁液として投与すること。
・ 懸濁液は調製後すぐに投与する。調製後60分以内に投与しない場合は懸濁液を破棄 すること。
・調製の際は水のみを使用すること。
-シリンジを使用する場合-
・ 10mLのシリンジに処方された用量を入れる。シリンジ1本あたりの用量が10mgを 超えないこと。これより高用量が必要な場合はシリンジをもう1本用意する。分散 錠は割ったり粉砕しないこと。
・シリンジに約5mLの水と約4mLの空気を吸引する。
・先端を上にして、懸濁液になるまで3分間静置する。
・投与直前に、おだやかにシリンジを5回転倒する。
・ 懸濁液の投与後、同じシリンジ内に、約5mLの水と約4mLの空気を入れて残った 薬剤を再度懸濁する。シリンジの全内容物を投与する。
-グラスを使用する場合-
・ 最大でも100mLまでのグラスに約25mLの水を入れ、処方された分散錠の服用量を
入れる。グラス1つあたりの用量が10mgを超えないこと。これより高用量が必要 な場合はグラスをもう1つ用意する。分散錠は割ったり粉砕しないこと。
・懸濁液になるまで、3分間静置する。
・投与直前に、おだやかにスプーンで撹拌する。
・ 投与後、グラスに25mLの水を加え同じスプーンで撹拌し、残った薬剤を再度懸濁 する。グラスの全内容物を投与する。
(2018年4月改訂)
国名 EU(27ヵ国)
会社名 ノバルティスファーマ 販売名
Afinitor
®tablets
剤形・規格 錠剤・2.5mg, 5mg, 10mg 発売年 2009年効能又は効果 ・ 非ステロイド型アロマターゼ阻害薬で進行・再発した閉経後ホルモン受容体陽性・
HER2陰性進行性乳癌(エキセメスタンと併用)
・ 切除不能又は転移性の高分化型又は中分化型の進行性成人膵臓原発神経内分泌腫瘍
・ 切除不能又は転移性の高分化型(Grade1又はGrade2)・非機能性・進行性の成人消 化管又は肺原発神経内分泌腫瘍
・ VEGFを標的とした治療薬による治療中又は治療後に、疾患の進行が認められた進 行性腎細胞癌
用法及び用量 本剤の投与を開始する際には、抗悪性腫瘍剤による治療経験を有する医師が治療を行 い、監督すること。
推奨用量
推奨用量は10mg/日である。治療は臨床的な有益性が認められる限り、もしくは許容 できない毒性が生じるまで継続すること。
服薬方法
本剤は1日1回、空腹時、食後のいずれかの一定条件で、毎日同じ時間に経口投与する。
本剤は水と一緒に飲むこと。口の中で噛み砕いたりしない。服用し忘れた場合、追加 で服薬してはならない。次回の服薬は処方されたとおりに行うこと。
用量調節
肝機能障害患者:
軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスA)のある患者では推奨用量は1日7.5mg である。
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスB)のある患者では推奨用量は1日5mg である。
重度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスC)のある患者では、アフィニトールはベ ネフィットがリスクを上回るときのみ推奨される。この場合1日用量は2.5mgを超え てはならない。
治療中に肝機能障害の程度(Child-Pugh分類)が変わった場合には、用量調節を行う こと。
(2018年5月改訂)
国名 EU(27ヵ国)
会社名 ノバルティスファーマ 販売名
Votubia
®tablets
Votubia
®dispersible tablets
剤形・規格 錠剤・2.5mg, 5mg, 10mg 分散錠・2mg, 3mg, 5mg 発売年 2011年
効能又は効果 ・ 成人の直ちに手術を必要としない、合併症のリスク(腫瘍サイズ、動脈瘤の有無、
腫瘍が複数か両側かなどの要因に基づく)を有する結節性硬化症に伴う腎血管筋脂 肪腫【錠剤のみ】
・ 外科的切除の適応とならない、治療介入の必要な結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞 性星細胞腫【錠剤・分散錠】
・ 2歳以上の結節性硬化症に伴う難治性てんかんの部分発作(二次性全般化発作を含 む)に対する併用療法【分散錠のみ】
用法及び用量 本剤の投与を開始する際には、結節性硬化症治療と薬物血中濃度モニタリングの経験 を有する医師が開始すること。
推奨用量
治療は臨床的な有益性が認められる限り、もしくは許容できない毒性が生じるまで継 続すること。服用し忘れた場合、追加して服用してはならない。次回の服用は処方さ れたとおりに行うこと。
【錠剤】
結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫:
推奨用量は1日1回10mgである。
結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫:
最適な効果を得るために用量の調節が必要な場合がある。忍容性があり効果的な用量 は、患者ごとに異なる。抗てんかん薬の併用はエベロリムスの代謝に影響を及ぼす可 能性がある。
推奨用量は4.5mg/m2である。1歳~3歳未満の患者には、薬物動態シミュレーション に基づき、これより高い7mg/m2が推奨される。異なる規格の錠剤を組み合わせて、
必要な用量に調節することができる。
投与開始から少なくとも1週間後に、エベロリムスの血中トラフ濃度を測定する。ト ラフ濃度が5~15ng/mLになるように投与量を調節する。最適な効果を得るため、患 者の忍容性に応じて、目標範囲内の高いトラフ濃度を達成するように用量を増量して もよい。
最適な効果を得る目標トラフ濃度を達成するために、2.5mgずつ増量して用量を調節 する必要がある。変更された用量が2.5mgの倍数でない場合、最も近い規格の錠剤に 丸めることができる。小児患者の推奨用量は、1歳~3歳未満及び肝機能障害を有する 患者を除いて、成人に対する投与推奨事項と同様である。
Votubiaの投与開始から約3ヵ月後に腫瘍体積を測定し、その後、腫瘍体積、トラフ濃
度及び忍容性を考慮に入れて用量を調節する。
安定した用量が達成された後は、投与期間中に体表面積に変化がみられる患者では3
~6ヵ月ごと、体表面積が安定している患者では6~12ヵ月ごとにトラフ濃度をモニタ リングする。
【分散錠】
最適な効果を得るために用量の調節が必要な場合がある。忍容性があり効果的な用量 は、患者ごとに異なる。抗てんかん薬の併用はエベロリムスの代謝に影響を及ぼす可 能性がある。
結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫:
推奨用量は4.5mg/m2である。1歳~3歳未満の患者には、薬物動態シミュレーション に基づき、これより高い7mg/m2が推奨される。異なる規格の分散錠を組み合わせて、
必要な用量に調節することができる。
小児患者の推奨用量は、1歳~3歳未満及び肝機能障害を有する患者を除いて、成人に 対する投与推奨事項と同様である。