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Ⅳ.自然史図書の収集と活用

当館の資料収集活動の一環として、自然史科学に関

係した図書資料の収集を行っている。その大部分は当 館発行物との交換で収集しているものであるが、個 人、出版社、団体、自治体、政府機関等からの単行本、

各種報告書等の寄贈や、当館予算による購入によるも のもある。

普及書的な図書や図鑑類は、大半を「花と緑と自然 の情報センター」内の自然の情報センターに配架し、

入館者の閲覧と、市民からの各種の相談や質問への応 対に使用されている。

専門図書は主として各研究室に、調査報告書・逐次 刊行物は書庫および旧第 3 収蔵庫に配置されている。

また各種地図の収集も行っている。これら専門図書の 閲覧や利用の希望が 近年増加してきているが、司書が 配置されていないため、市民が直接利用できる体制は とれていない。コピーサービスについては、学芸員が 文化庁の著作権実務講習を受けることによって、法的 には実施可能な体制を整え、自然の情報センターにお いて市民の要望に応えられるように備えているが、現 在のところ、サービスを開始できていない。

令和元年度は前年度に引き続き。図書整理のアルバ イト要員を配置し、精力的に登録作業を行った。登録 を行なった単行本は、1,202部で、総計は23,810部であ る。また、交換・寄贈によって受け入れた逐次刊行 物は令和元年度に3,889冊で、当年度末現在の累計 204,887冊である。

1 . 個人・機関からの受贈(登録済みの分のみ。交換 分は除く、敬称略)

●個人:Carrie Jubb、みつぎまさみつ、益田晴恵、岡 部佐内、加田勝敏、岸間憲二、吉田晴彦、宮武頼夫、

橋屋誠、高橋敞、佐久間大輔、山本修平、市川顕彦、

志岐常正、篠木善重、春澤圭太郎、初宿成彦、上田恭 一郎、上田俊穂、上野勝広、青木雅夫、石田惣、浅 野博利、大橋忠幸 、谷田一三、樽野博幸、池田正、

池辺展生、中田みどり、中澤圭二、朝倉啓介、長谷 川匡弘、塚腰実、鉄川精、田中嘉寛、田中颯・大作 晃一・幸塚久典、日比肇子、飯島國昭、北川尚史、

本郷次雄、鳴橋直弘、和田恵次、枡谷祥子、齊藤 侊 三、平軍二、中澤圭二、本郷次雄、天野典英

民間団体、出版社、企業、政府機関、自治体およ び関連団体、大学、研究所など:A. P. Karpinsky Russian Geological Research Institute、Botanical Survey of India、ICOM国際博物館会議、JT生命誌研 究館、Museu de História Natural do Funchal、アイ ヌ民族文化財団、きしわだ自然資料館、コーベ・カ メリア・ソサエティ、こどものためのジオ・カーニ バル企画委員会、たばこと塩の博物館、ひがし大雪 自然館、ふじのくに地球環境史ミュージアム、ライ フミュージアムネットワーク実行委員会、愛媛大学

沿岸環境科学研究センター、往生院民具供養館、下 村兼史100年後プロジェクト、可児市文化財課、株 式会社伊勢出版、関西菌類談話会、京都大学防災研 究、菌学教育研究会、近畿植物同好会、釧路市立博 物館、高槻市立今城塚古代歴史館、国土交通省近神 戸港湾空港技術調査事務所、国立文化財機構、国立 民族学博物館、埼玉県立自然の博物館、笹川平和財 団海洋政策研究所、滋賀県庁自然保護課、自然環境 研究センター、自然史レガシー継承・発信実行委員 会、斜里町立知床博物館、集英社、生物多様性セン ター、石沢コレクション図録『石沢慈鳥ーその人と 仕事ー』編集委員会(山形県寒河江市)、全国科学博 物館振興財団、太子町教育委員会、太地町立くじら の博物館、大阪市立大学、大阪大学総合学術博物館、

大阪府都市整備部箕面整備事務所、大阪府立近つ飛 鳥博物館、東京大学大学院農学生命科学研究科附属 演習林、奈良県立民俗博物館・奈良県立大和民俗公 園、奈良文化財研究所、日本クモ学会、日本気象協 会、日本自然保護協会、日本直翅類学会、日本博物 館協会、日本野鳥の会京都支部、尾上聖子、福島県 立博物館、文化財機構、北海道大学総合博物館、雄 山閣、國立臺灣博物館、丹後丹波虫の会、地質標本 館、むし社、大阪市立大学、菌類教育研究会 2 .購入等によるもの

●図書購入費による購入(科研費によるものを含む)

 令和元年度  114冊

●消耗品費による購入  6 誌

 海洋と生物、月刊地球、別冊地球、月刊海洋、別冊 海洋、月刊むし

●学会への加入による収集

  9 学会へ団体会員として加入し、会誌を収集した。

学会名は以下の通りである。この他にも、多く収集 すべき学会が国内外に多数あるが、予算の状況から 入会できていないのが現状である。

日本動物学会(動物学雑誌)

日本生物地理学会(Biogeography, 日本生物地理学会 会報)

日本衛生動物学会(衛生動物) 日本遺伝学会(遺伝学雑誌)

日本藻類学会(The Japanese Journal of Phycology, 藻類)

日本陸水学会(Limnology, 陸水学雑誌) 日本地学研究会(地学研究)

日本博物館協会(博物館研究)

全国科学博物館協議会(全科協ニュース)

  この他、個人名での加入や交換により、会誌を受 領している学会も多い。

3 .文献交換状況

 当館発行の研究報告・自然史研究・収蔵資料目録・

展示解説・館報および大阪市立自然史博物館友の会 発行(当館編集)Nature Study と交換に、国内国外 の研究・教育機関と文献交換を行なっており、各種 自治体・団体・個人から調査報告書等の寄贈を受け た。

■ 研究報告など出版物の配布  令和元年度の配布は以下の通り。

国内 国外

研究報告73号 445ヶ所 457冊 364ヶ所 366冊 自然史研究 第 4 巻 3 号

346ヶ所 358冊 170ヶ所 172冊 収蔵資料目録 第50集

228ヶ所 239冊 52ヶ所 53冊 展示解説

 特別展「昆虫」

 ミニガイド No. 32「町中のコケ基本50種」

260ヶ所 274冊 0 ヶ所  0 冊 館報44号 630ヶ所 647冊 11ヶ所 11冊

自然史博物館の展示は、常設展示として大阪の自然 誌展示室(無料ゾーン)、ナガスクジラなどが展示され る屋外展示、本館のナウマンホール及び第 1 ~第 5 展 示室(うち第 4 展示室はギャラリーとして回廊部に設 置)があり、ネイチャーホールで開催される「特別展 示」や「企画展示」、本館 2 Fイベントスペースで開催 される「テーマ展示」、小規模にコーナーで展示される

「ミニ展示」などがある。近年、旧来は「特別陳列」と よんでいた臨時の展示を大小様々な形で実施している ことから、上記のような形で呼称を整理している。

令和元年(2020年)度の入館者数は、常設展290,812 人(うち有料132,204人)、夏期に開催された特別展「昆 虫」は156,415人(うち有料71,174人)であった。常設 展、特別展を合わせた総入館者数は、447,227人であっ た。常設展入館者は前年度比127.4%で62,630名増、総 入館者数も前年度比146%で141,056名増となった。

特別展入館者数の増に関しては、大規模の開催であ った「昆虫」展の会期が70日に及び、かつ非常に好調 だったことによると考えられる。常設展の増分も特別 展の増分とほぼ同じなので、多くの入館者が特別展と 合わせて常設展に訪れていたことが推察される。

ただし、新型コロナウイルスによる感染症拡大防止 のため、2020年 2 月29日から臨時休館となった(臨時 休館は次年度 6 月 1 日まで)。そのため、常設展だけで なく、 3 月 1 日から開催予定であった特別展「知るか らはじめる外来生物~未来へつなぐ地域の自然」は開 催延期、 3 月 7 日から開催予定だったテーマ展示「岸 川椿蔵書」展は開催中止を余儀なくされた。

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