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Academic year: 2023

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(1)

1 Business Writing

反証主義の意義と限界

1

課 題

反証主義の意義と限界について論じなさい。

そのうえで,反証主義の限界を,確率・統計 的思考法が克服したと言われている理由を 説明しなさい。

説明しなさい。

字数は

450

字程度とします。

2

課題の狙い

1.科学的推論方法(論理実証主義)の特徴に関

する理解を問う課題です。

2.

反証主義は,会計における実証研究(仮説検 定型)の推論方法にも適用されています 定型)の推論方法にも適用されています。

3

科学哲学的背景

• 枚挙的帰納法(enumerative induction)

1,2,・・・→たくさん→すべて

• 仮説演繹法(hypothetico-deductive method)

仮説→初期条件→観察予測(演繹的推論)→検証・反 仮説→初期条件→観察予測(演繹的推論)→検証・反

証(帰納的推論)。

全称命題(universal proposition )を導くには無限集 合を観察対象とすることが必要。しかし現実に観察可 能なのは有限個の関連事実。斉一性原理。循環論 法。

4

反証主義 Popper[1961]

観察予測と観察結果の不一致(反証)仮説の誤り(帰納 法ぬきの推論)。反証されない仮説は当面保持され,さら なる反証に晒される。

命題X「白鳥は黒い」は,白い白鳥の発見により反証される。

→命題Xの誤りを帰納法抜きで 結論づけることができる

→命題Xの誤りを帰納法抜きで,結論づけることができる。

(1)反証可能性の有無→境界設定の基準 境界設定問題(demarcation problem)

(2)統計的検定における帰無仮説

5

過小決定問題

観察によって仮説が決定されないこと。

ある命題(A)と他の命題(B)の繋がりが100%の確実性を持たな いこと。

ケース1

「AならばB」だが,「CならばB」

ケース2

「AならばC」だが,「A+EならばD」

6

A B

C

の可能性もある。

A C

E

の可能性もある。

Aを主要仮説,CおよびEを補助仮説といいます。

D

(2)

2 補助仮説

(1)ケース1

隠された補助仮説が,結論を規定しているケース。→「見かけの相関」が生 じるケース。

「他の条件が等しければ」(②),「ボーナス制度のある企業の経営者は利 益捻出型の会計方針を選択する」(①)。

仮説が反証された場合,反証されたのは①②のどちらであるかを,特定 することができない。実証研究につねに付きまとう問題。

することができない。実証研究につねに付きまとう問題。

(2)ケース2

補助仮説の事後的修正によって,主要仮説を反証から救済するケース。

Lakatos[1978] E.g. 天王星の軌道→未知の惑星の影響→海王星の発

見。

実証研究では非常にしばしば実施される。変数の追加・入替え,タイムラ グ,時価情報等。

7

確率・統計的思考法

証拠の予測確率100%という制約を緩和。

過小決定問題への対処法。

(1)「白鳥は白い。」→「9割以上の白鳥は白い。」

(2)「仮説が真ならば起こり得ないようなことが起きたら,

その仮説は放棄するべきである。」

→「仮説が真ならば非常に低い確率でしか起こり得ない ようなことが起きたら,その仮説は放棄するべきであ る。 」

→1%有意

8

モデル解答

反証主義とは,観察予測と観察結果の不一致が 生じた場合,帰納法抜きで仮説の誤りを結論づ けることができるとする推論方法である。

観察予測と観察結果が一致しても仮説が検証さ れたことにはならないことを,過小決定問題とい う。反証主義は,過小決定問題を指摘することに よって帰納法を批判し,その限界を乗り越えよう とした。これが,反証主義の意義である。

9

つづき

しかし,反証主義もまた,過小決定問題の脅 威にさらされた。理論において補助仮説の存 在を排除することは不可能であり,したがって 仮説が反証されても 反証されたのは主要仮 仮説が反証されても,反証されたのは主要仮 説か補助仮説かを特定することができないか らである。これが,反証主義の限界である。

10

つづき

確率・統計的思考法は,証拠(観察結果)の 予測確率を程度の問題に変換することによっ て,過小決定問題への対処法を獲得した。確 率・統計的思考法は,補助仮説の存在を程 度の問題として処理するとともに,補助仮説 の修正によって主要仮説を防御することが可 能になった。

413

字)

11

得点分布状況 N=42 名

内容 文章・構成 総合点

A+ 0 0 0

A 4 3 3

A‐ 10 7 7

B+ 6 10 10

B 8 8 8

B‐ 6 6 5

C+ 3 3 5

C 5 5 4

C‐ 0 0 0

D 0 0 0

42 42 42

(3)

3 得点分布状況 N=42 名

8 10 12

A+

A A‐

0 2 4 6

内容 文章・構成 総合点

B+

B B‐

C+

C

採点を振り返って

• 反証主義の限界が過小決定問題にあることは理解してい るものの、過小決定問題とは何かを説明していない回答が ありました。また、過小決定問題それ自体に触れていない 回答もありました。

確率 統計的思考法における過小決定問題 の対処法に

• 確率・統計的思考法における過小決定問題への対処法に ついて理解が十分でない回答がありました。例えば、「枚挙 的帰納法や仮説演繹法以外の方法で実証主義を証明す ることができる方法である」など。

• 仮説と観察予測を区別していない回答がありました。

参照

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