小テスト (5/31) 対策問題
6月7日午後1時より,中間試験を行います.
* 解答に際し,講義で紹介した定理,命題などは証明なしに用いて良い.
(RN,F, λ)でLebesgue測度空間を表す.
531-1. (Q3.10) A∈ Fとする.開集合の列{On}∞n=1とE ∈ Fが存在し,λ(E) = 0,E ⊂∩∞
n=1On, A=∩∞
n=1On\Eとなることを証明せよ.
531-2. (Q3.11) A∈ Fとする.λ(A) = sup{λ(F)|F ⊂A, F は閉集合}となることを証明せよ.
さらに閉集合の列{Fn}∞n=1とE∈ F が存在し,λ(E) = 0,A=E∪∪∞
n=1Fnとなることを証 明せよ.
531-3. A⊂RN がFに属するには,条件は,開集合列{On}∞n=1,閉集合列{Fn}∞n=1が存在し,
∪∞ n=1
Fn⊂A⊂ ∩∞
n=1
On かつ λ
(∩∞
n=1
On\ ∪∞
n=1
Fn
)
= 0
が成り立つことが必要かつ十分であることを証明せよ.
531-4. (Q3.12) A ∈ F は有界集合とする.任意のε > 0に対し,λ(RN \F) < εをみたす閉集合 F ⊂RNが存在し,F 上XAは連続となることを証明せよ.
さらにAの有界性がなくてもこの主張が成り立つことを示せ.
531-5. (Q3.15) α >0とし,線形変換T :RN →RN をT x=αx(x∈RN)と定義する.A∈ Fとし,
T A={T x|x∈A}とおく.このとき,T A∈ F であり,さらにλ(T A) =αNλ(A)となること を証明せよ.
小テスト (5/24) 解答例
問題
1. (i) a∈RN,A={a}とする.λ∗0(A) = 0となることを証明せよ.(2点)
(ii)an∈RN,A={a1, a2, . . .}とする.λ∗0(A) = 0となることを外測度の定義から直接証明せ よ.(1点)
(iii) Λを添え字集合とする.α∈Λに対しλ∗0(Aα) = 0であるがλ∗0(∪
α∈ΛAα )
>0となる例を 挙げよ.(2点)
2. (i) A⊂RN が有界集合ならば,λ∗0(A)<∞となることを示せ.(2点) (ii) 0< λ∗0(A)<∞となる非有界集合を例示せよ.(3点)
解答例
1. (i) a ∈ RN をa = (a1, . . . , aN)と成分表示する.ε > 0とし,Jε = (a1 −ε1/N, a1]×. . .(aN − ε1/N, aN]とおく.外測度の定義より,
0≤λ∗0({a})≤λ0(Jε) =
∏N i=1
{ai−(ai−ε1/N)}=( ε1/N)N
=ε.
ε→0として,λ0({a}) = 0となる.
(ii) an= (a1n, . . . , aNn)と表す.ε >0とし,Jnε = (a1n−(ε2−n)1/N, a1n]×. . .(aNn −(ε2−n)1/N, aNn]と おく.{a1, a2, . . .} ⊂∪∞
n=1Jnεであるから,外測度の定義より,
0≤λ∗0({a1, a2, . . .})≤∑∞
n=1
λ0(Jnε) =
∑∞ n=1
∏N i=1
{ain−(ain−(ε2−n)1/N)}=
∑∞ n=1
ε2−n=ε.
ε→0として,λ0({a1, a2, . . .}) = 0となる.
(iii) Λ = (0,1]N,Aα = {α} (α ∈ Λ)とすれば,求める例となる.実際,(i)よりλ∗0(Aα) = 0. Caratheodryの拡張定理の証明で見たように,λ∗0((0,1]) =λ0((0,1]N) = 1.
2. (i) Aは有界集合であるから,R >0が存在し,A⊂(−R, R]N が成り立つ.外測度の定義より,
0≤λ∗0(A)≤λ0((−R, R]N) = 2NRN <∞. (ii)Jn= (n, n+ 2−n/N]n(n= 1,2, . . .),A=∪∞
n=1Jnとおく.このとき,明らかにAは非有界であ る.Jnは区間であるから,外測度の定義より
0≤λ∗0(A)≤
∑∞ n=1
λ0(Jn) =
∑∞ n=1
(2−n/N)N = 1<∞.
Caratheodryの拡張定理の証明で見たようにλ∗0(Jn) =λ0(Jn) = 2−nである.これより,
λ∗0(A)≥λ∗0(J1) = 2−1>0.
以上より,Aが求める例となる.