• 検索結果がありません。

鉄凝原作・池澤實芳訳 - 福島大学

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2025

シェア "鉄凝原作・池澤實芳訳 - 福島大学"

Copied!
21
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

魏§年3月 篤学論集第綴巻第経塚

︻翻訳︼ 棉

国と老有の父

み ︵二︶

 六隼がすぎて小菓子は十六歳になった︒叡穫薦の秋︑小真子は自分

のために更紗の綿入れ上着に編を入れ︑インダンスレンの綿入れズボ

ンを作った︒鞍女の母の米子は︑彼女のキルティングを手伝ってやっ

た︒米子は小真子が新しい編入れズボンと編入れ上着を作ってどうす

るのかを知っていた︒毎瞬夜中に小真子が捷いで煽る苑包を気にかけ

ていたからである︒売る時にはきっと人は﹁雑﹂だと言うにちがいな

い︒ この年の篠花の皿蚤取婆入れが終わってすぐに雪中﹈事変にぶつ      ︹i︶かった︒饗本人は七月に保定府を占領し︑八樗に石綿を占題した︒花主

だちは小屋掛けをする翼もなく︑逃げ鐵した︒大花主だちは︑銀貨を

蒸した餅子の中に隠し夜も休まず聾安に下った︒小穂主だちは︑手押

し車に奄団と食糧を載せてひたすら爾に講かった︒進めなくなると止

ま惨︑進めるようになると南下しつづけた︒

 やがて︑馨本人は梁域を轟領した︒老有の父は二右回の校長を辞めて

鉄凝原作・池澤實芳訳

百合に戻ってきた︒辞める購課に︑鞍はバンドソンに会いに行った︒バ

ンドソンは彼に羊の乳と塩をつけたジャガイモをふるまいながら︑彼

といっしょに中国の前途を分析した︒羊の貌は生臭かったが︑老有の

父は飲んだ︒バンドソンが飲めるなら︑彼も飲めるはずであり︑それ

も文牝であると︑被は考えた︒二人は羊の義を飲みながら︑窮せずし

て以前の醤本人のあの﹁糠産改選委員会﹂のことを思い鐵していた︒バ

ンざソンは老有の父に縫いた︒一︑あなたは︑あの委員会の真の誓約は傭

だったとお思いですかな?出︑私もちょうどそのことを考えておったと

ころです﹂と老奮の父︒︹︑私が思秘ますに︑あれは舞本人が⁝⁝﹂とバ

ンドソン︒バンドソンは的確な中国語を思い鐵せなかったので︑ス

ウェ⁝デン語で話した︒バンドソンはスウェーデン人である︒﹁あるい

は経済浸透と響ぶべきかもしれませんな﹂と老膏の父︒﹁纏る通りです.

浸透という譲語がぴつた鯵でしような︒嚢本人がここで篠笛懸の改進

をやるのは︑東三省﹇構想で中国人にアヘンを栽培させているのと講

じように︑浸透ですな︒経済的に︑また文化的︑軍事的な意味でも﹂と

バンドソン︒﹁あなたの分極は実に緻密ですな﹂と老鴬の父.羊の乳を

      一

一玉総一一

(2)

池澤:鶴積み〔の

飲みおわると︑バンドソンは老奮の父を東門の外まで送今︑そこで二

人は握手して罷れた︒

 老有の父が醤舎に戻ってくると︑バンドソンはもう欝曜学校に授業

をしに来なくなった︒ 花主だちは老奮の父がまだ村にいるのを聞き

つけて︑ぼつ陰ぼつ塗と村に戻ってきた︒鐸座に︑土匪の頭目どもが

統露の籏を掲げ︑好機到来とばかりに︑花主だちにス試ンサーになる

よう強︑要した︒夜︑彼らがドアを乱打すると︑穂主だちのうち︑金の

ある考はドアのすき聞から外へ金を押し鐵し︑金のない者は花包を家

に吊したり通吟へ投げたりした︒金も花も鐵さない化主に出会うと︑土

匪どもは人梯子を緩んで屋敷に押し入吟人質として売主を誘拐する︒

破らは花主を麟撃の察の水漉﹇白洋淀を旛すか﹈の申に連れてきて︑小舟

に押しこみ︑家の者に伝言を持たせて家に返す︒家に帰って伝言を伝

えると︑すぐに糠花.こと嬬花燐を売9払った彗して︑身代を傾けなけ

ればならなくなる︒この年︑穣花趨からは叡獲がなく︑苑主の名義変

.更が多かった︒

 また二隼がすぎて﹇一九三九一︑萢という考が老有の父を訪ねてきた︒

その入梅は︑年齢は二十数歳で︑背は高くなく︑毒ら顔︑首が短く︑麟

子暦﹇ブラシ贋︒購子はブラシ︑はけ︒太く短く濃い磐﹈だった︒老有の父を

訪ねた薄と名乗る者は︑老有の父に蓮驚整然とした話をした︒﹁私は上

級から開拓の仕事に派遣されました︒騒下︑都毒から遠く離れた轡で

はどこも抗霧政権を樹立しています︒百会は薬毒から近いですが︑い

ずれは構立しなくてはならないでしょう︒樹立するためには︑大衆に

蜜伍し︑大衆を緩織しなくてはな滲ません︒我々は︑あなたが愛国思

想をお持ちであることを知っています︒とすれば︑大衆宣転のために

尽力すべきではありませんか﹂老膏の父は︑萢と名乗る者が言う﹁我々﹂        二が誰を捲すのかを知っていたので︑﹁どのように尽力すべきなのでしょうか?﹂と返事した︒﹁我々は︑あなたが・こ当地の名士であり︑愛蟹心の窮なることを知っています︒椀讐敵癖は統一戦線を実行し︑︸致錘継し敵に爆遷したいのです︒統﹈戦線にはさまざまな愛騒人士および人材を欠かすことはできないのです︒たとえ謡をしましようか︒あなたは教饒の経験がおありだし︑また歌の作詞もおできにな聾ます.抗蕪のために力を尽くす前途は広々としています︒将来︑政癖が参議会を成立させた時には︑あなたは政府の参議員となるでしょう﹂と萢と名乗る考は言った︒﹁たとえ私が教育に闘わっていたからといっても︑しかし︑幕下あなたと私がお互いにおつき会いをしょうといっても︑いまは学校を興す時難ではないでしょう﹂と老有の父︒﹁おっしゃるとお管とはかぎ歩ません︒よその栂では最初に夜間学校を作った人がお箏ますし︑ここでも夜閣学校を作ってもよいのです﹂と老萢︒㎝︒興すのはむずかしくありません︒この村には一定の数の青年男女がなおざ箏にされています︒だが︑教科書や経費については?﹂と老有の父︒﹁現在の致癖に縁統一した教科書はあ歩ませんので︑あなた.こ自身で︑識字教育の彗的が達成されるような文章を選んでいただけばよいでしょう︒政治に関する文章は我々が解決します︒あなたが封建主義反婦の講義をすれば︑それも政治の授業といえますからね︒とくに嬢さんやお嫁さんが封建思想を打破しなければ︑悠然と学校に通うことさえむずかしいでしょう︒その飽のことがらについては︑できる範饗でやるよ箏ほかないでしょう﹂と老萢︒老有の父は︑もう懸るのをやめた︒ 萢と名乗る者は老有の家に三野つづけて泊まった︒老有はすでに成人になっておサ︑兄の墾喜は破と分家していた︒綿莞懸はうね溝を境界に二つに分けた︒老有の溝親は︑老奮といっしょに食事をしていた︒

一一一奄W§一一

(3)

  老有は萢と名乗る者のために食事を運んでゆき︑薄と名乗る者に見覚

怨︑4 えがあると思った︒萢と名乗る者は笑うばか塗で侮も言わな旨︒やが巻 てかな管後になって︑萢と名乗る者と老奮の父との接触が多くなって§ から︑ようやく本名を墾かした︒それによると︑彼は萢という姓では  なく︑安という姓で︑蒼舎から二十キ窃離れている本祭の代安の患身

  で︑渠外に崖たことがないという︒綾の家は以前︑綿く讐工場を経営

  してお塗︑幼い頃に彼は父と醤舎の毒に菟を買いに来たことがあった︒

  彼の幼名は麟だった︑という︒      ︵2︺   事変のあった隼に︑国はちょうど保定で麟範に遜っていて︑学校で

  入党した︒事変の後に票に戻参連絡をつけて︑いまは区で青聯抗の補

  佐員になっている︒

論 老奮の釜︑国に協力するため震曜学校詣竣を舞震して︑夜間学  校を麟設した︒人々は名稼を言いなおすこともせず︑誰もがやは参霞

学 曜学校と艀んだ︒そこは空き家になっていた玉藻屋ある龍房冗の篠︑鐸

  崖﹈だった︒薬屋は大きく天井が高く広々としていた︒もともと室内に

  は二つ三つの苦い鐸角い桃といくつかの背もたれのない畏い腰掛けし

 .かなかった︒バンドソンは獲角い雛に向かって授業をしながら︑ここ

  の教室はまるで中国の私塾のようだねと︑老有の父に言っていた︒い

  ま︑老有の父は人に頼んで獲角い桃を運び露し︑泥レンガを積み上げ

  台を作り︑その上に本の極を載せて雛にしてもらった︒観の後ろにさ

  らに腰掛けを壷べた︒高麗紙を買ってきて窓のすき麗をしっか彗纈胃琶

  けして塞いだ︒学生たちは村で穣歌﹇懸樋え歌騰三鱗の舞台の照題のや

  り方をまねて照明を作った︒被らは新しい太いコー彗ヤン殻を麟つ講

  管にして︑織んで︑馬蓮塵﹇敷霧の一種﹈を一つ作り︑頭を向き合うように

  藤げたまま梁の懸に差しこんだ︒馬蓬座の虹に食事羅の無恥魏を蟹き︑ 繍の種瀦を添えて農質の糠で火興し繕のこよ肇を作り︑火をつけた︒響曜学校の三間の部屋の十纒ほどの燈は︑古購々と罷るく光った︒ 学生たちは簸たちが多かったが︑未成年の男の子たちもいた︒彼らはめだたないように後ろの列にすわった︒大勢の嬢たちのいる場鷲では︑男の子はめだたない︒ 授業の時︑老有の父は教室で講義するのだが︑嬢たちは鑛から髪重めを抜いてしきむに灯心をかきたてる︒すると︑灯心の先端の燃えかすが紙やノートの上に落ちてくるので︑彼女たちはわざと大げさに騒ぎたてる︒騒然となると︑老菅の父は教室の概をたたいて︑こんな学生は見たことがないと鞄つた. 老奮の父は彼女たちに文字を教え︑封建とは簿か︑どのように反対すべきかを教えた︒適燐な識字教科書がないので︑稜は半ば文語体の実罵蟹文を代離した︒この実灘麗文の第一課は︑次のような蟹族の記述である︒﹁国旗とは︑一国の標志な喚︒侮れの遙にあるかを論ずるなく︑もし奉国の国旗を晃ば︑必ず行礼を表すべし︒薬嚢︑学校の始業に︑国旗を堂上に懸け︑教員︑学生を率いて之に向かいて鞠躬せしむること三たびす︒礼畢らば︑縫いて露課す﹂︒テキストにはさらに︑﹁轡参﹇曾薫の子泣く﹂﹁罐は︑候鳥覆棲鳥﹈な蓼﹂といった項藪がある︒       ︷3︶その後︑国は濾印の小躍子﹃新鋭主主義論隔を持ってきて老脅の父に講義するように頼んだ︒しかし︑識字にはやは塗実灘露文を懐わなければならなかった︒テキストは嬢たちにとってむずかしくて理解できなかったけれど︑老有の父がわかりやすく教えたので︑学生たちは文字羅ついてはしっか塗と覚えてしまった︒時々︑国が百舌に来ると︑教室の後ろにすわって弱き惚れていた︒老有の父が犠をたたいても学生が静まらない時に︑国は立ちあがって話をした︒彼は言った.﹁教室の

       三

一・一¥84一

(4)

池澤:榛 積 み (2)

秩序を守らないのは︑貌疑政癖が夜賜学校を饑いたことに対して︑最

低の認識をもっていないことです︒みなさんにここにすわってもらっ

ているのは︑みなさんに髪止めで灯心をかきたてさせ︑落ちた燃えか

すでつまらぬ大騒ぎをしてもらうだけではないのです︒ここにすわっ

ているなら︑銃嚢のことを考えなくてはな吟ませんし︑国を愛するこ

とに思いいたらなくてはなりません︒私はみなさんに︑専従として働

きたいかどうかを弱きましたが︑みなさんは全員が専従として饑きた

いという返事でした︒専従として饑くには︑まずは︑みなさんは夜闘

学校の意味を選解しなくてはな警ません︒夜間学校も筑醸の懸藍なの

です︒もしもみなさんが︑これでもわからないとすれば︑私はみなさ

んに蒔事艱苦をしてあげましょう﹂学生たちは国が鋳事鞭告をすると

いうので︑ようやく静かになった︒醗は言った︒﹁蕪下の欝勢から言え

ば︑騰勢は悲惨です.︑しかもますます悲惨になっています.凝本の騎      ︹4︸馬兵はまだ石墨麟に来ていないし︑もっぱら自転車に乗った新民会が︑藪

洋式訳ンプや粉状化学肥料を貸与した塗して︑農民大衆に楼莞を栽培

するように催促しているだけですが︑しかし︑後響農民たちは篠菟を

露本人に安く売らなくてはならなくなるでしょう︒これも侵略であ拳︑

搾取・擦奪であるのです︒みなさんはこのような遵遅を考えてみてく

ださい︒そうすれば︑みんな心して授業を受けるはずです﹂

 騒韓教室を静かにさせると︑薬屋の後ろへ贋参すわった︒しかしま

だ少数の女学生たちが暗やみの中でくすくす笑いながら男子学生と騒

いでいるのを葺にした︒蟹は購やみのほうへ神経を集中した︒更紗の

新しい綿入れ上着を着た︑小さな鼻小さな馨の︑背の低い女学生が見

えた︒背が低いのになぜ離にすわらないのか︑と醗は思った︒

 老鴬の父は一字一句ずつ﹃籍畏主主義論﹄を読んでいった︒﹁反共の       屡      ︵5︶どよめきが︑たちまち︑甚だ囂しく塗上ってきた﹂というところを譲んだ時︑教室は急にまた蔑れた︒みんなは我慢できずに互いに皿︒甚だ難しく塵上る﹂とはどんなことなのと言い合った︒蟹は後ろから立ちあがって言った︒﹁﹁甚だ聡しく塵上る﹂がどんなことかといえば︑みんなのいまのような状態が︑つま拳﹁甚だ囂しく塵上る﹂ということさ︒わかったかな?﹂ 学生たちはわかったので︑もう甚だ囂しく塵上ることはなかった︒ 毎馨︑授業が終わる麟に︑歌を歌った︒老有の父は﹁漁翁楽﹂や﹁蘇武牧羊﹂という懸緯議講の名称﹈を参考にして欝首か銃讐をテーマにした歌講を作夢︑歌を教えた︒蟹は︑そ蕊よ聾は当地の唐人の小曝の︑瞬子﹇メ費ディ土を使って歌った蔽うが歌いやすいし︑祭ではあの﹁売餃子﹂のメロディ⁝を優った歌を発表したばかりです︑と叢った︒そして彼は︑老有の父に替わって立ちあがって教えた︒

檎の実は︑

両端が尖ってる︑

街の公文書が外へ伝わる︒

霧舎で宣伝する新民会は︑

ヨーホホイ︑

わしら大衆にたんとたんと篠作れとよ︑

擁の実は︑

懸に生える︑ ヨ⁝ホ本イ︒

一腫83

(5)

第磁誉第義号

小真

 小嚢子と喬は二人とも夜闘学校に通っていた︒

 学校がひけると︑小菓子は︑庭で喬を待った︒喬は蕊屋から鐵てき

て小臭子に言った︒﹁先に爆ってて.萢さんが私に講事があるそうだか

ら﹂﹁褥か公にできないことでもあるの?﹂と小真子︒﹁先に礫ってて

よ︒かまわないで﹂と喬︒小真子は︑ほかの人たちと押した讐難いた

ウしながら庭の將を懲ていった︒

 喬は部屋に戻った︒部塗の中には露と老有の父だけになった︒彼ら

は生徒罵観を真ん申にはさんですわった︒喬も腰をおろし︑言った︒﹁授

業がはじまるとすぐに秩序が説れてしまうのは︑墾らかに一部の人た

ちのせいです執確やみの申にいて︑菱柄の更紗の綿入れを着ている嬢

は誰だろう?﹂と馨.︑﹁それはきっと小皇子だわ﹂と喬.﹁彼女は? そ

の名前を麗くだけでは︑顔と名義がぴつた彗しないな︒猿女には大名

﹇熱あ蝶に馨る名藝がないのかな?﹂と蟹︒﹁入学の手続きの時に︑萱

騒珍という大名を記入していたけど︑誰もそう尊んでいないわ﹂と喬︒      アゑ﹁きみたち媛救会で率先して大名で呼ぶべきだね︒やはり小奥子と呼ぶ

のはよくないよ︒+七︑八の嬢なんだから芝醗︒﹁嬬救会が音頭をとっ

てもうまくいくとはかぎらないわ︒彼女の大名を呼んだとたんに︑ま

ず彼女が笑いだしてしまってきりがなくなってしまうもの﹂と喬︒老

膏の父が日をはさんで一︑護った.﹁すべては素性がよくないからだね︒知

識がからっきしないからね﹂函は疑闘に思い︑言った︒﹁彼女の家庭環

境は?﹂﹁彼女の父綬はおとなしい人で︑ふだんは︼善もしゃべらない

のよ﹂と欝︒老膏の父は喬の震葉を受けて言った︒﹁露店の雑貨屋をし

ていて︑サンシ葺ウやウイキョウや楡皮嚢晃を売っている﹂︒﹁母霧 は?﹂とまた国が尋ねたが︑喬も老有の父も濤をひらこうとしない︒睡は書つた︒﹁簿かまた問題があるんですか?﹂喬は聞をおかず藍酉つた︒﹁臣大篝に話してもらいましょうか﹂匪というのは︑老有の父の名前である︒村では︑彼は臣大偵とか︑臣大篝とか呼ばれている︒老菅の父が言った︒﹁嬢時代のことばか蓼だから︑大した溝題ではないで︑しセ小う﹂蟹は納得したので︑それ以上尋ねないことにした︒喬は覆った︒﹁猿女は母親よりも頚がおかしいのよ︒小真子は平素私といっしょにいたがるんだけれど︑彼女のようなのは賛践できないわ︒現在軽では彼女のよくない噂が多くなってきてるわ︒なんなら︑悪くなった講一かたま彗のために鍋いっぱいのスープがだめにならないように︑彼女を夜閣学校に来させないようにしたらどうかしら︒私が綾女に︑もう来ないよう紅と︑議しましょうか.そうすれば彼女も遅解できるでしトうから﹂露はちょっと考えてから︑牽翻して言った.﹁その必要はないよ︒類結できる者となら醸結しなくてはいけないし︑小庭子のよくない馨にも気をつけつつ︑騰にしまっておくだけでいいむ騰勢はすぐにも悲惨になるのではと懸念されるんだよ︒敵は掃蕩を霧始するだろうし︑嚢本人は﹁三光﹂政策を実行しようとしているからね﹂ 露は驚勢を話してから︑次に夜購学校と嬬救会の任務について議した︒喬は新しく嬬救会長に選ばれたのだった︒ 小真子に韓する村でのよくない噂には︑籔遜があった︒現在︑彼女     チウクノ はちょうど秋貴という者と閣係ができていたのだ︒先頃︑秋貴の家でマージャンの賭場を麗恥た鋳︑大勢の女たちを招待した︒秋貴も女たちとともにオンドルの上にすわ陰マージャンをした︒いったんはじまると夜中までつづいた︒秋意ハの女房は腰を絞かしてしまい︑﹈生瀬マ⁝ジャンなどちんぷんかんぶんで︑マージャンをする人のためにお湯を

       五

爵2一

(6)

濾澤:糠積み(2)

沸かしたり包子を饗ってきた参した︒秋貴は小真子の隣家だった︒小

皇子は軟貴の家で夜中になってもまだ瞬か参がついているので︑がま

んできなくなって梯子に登陰秩貴の家の屋穣に上が琴︑それから嬉の

木の上から教養の家へすべ参下塗てマージャンを覚えてしまった︒彼

女はポケットにお金がなかったので︑秋量の敷き奮闘の下から手探箏

して取った︒秋虫異は見ないふ管をしていた︒その時から敬漁具と小真子

は関係ができた︒秋貴の腰を綾かした女房が家を留守にすると︑心奥

子はすぐに屋根を登って秋虫興の所へやってきた︑二人が歓を尽くした

時に︑秋貴は下品にも小奥子に尋ねた︒﹁真子︑一旨中袴の木からすべ

拳一挙参ていてもきおまえのそのズボンが擦摩切れるのが気にならない

のかい﹂それを聞いた臭子はすばやく秋書ハをつねった︒手φ︑さわれる

ところならどこでもやたらにつねった︒つね雛ながら罵った︒﹁まった

くがっか参しちゃうわね︒いい気になつちゃってさ⁝ 新しい物を

買ってきてよ︒街へ行って新しい姦を買ってきなさいよ﹂秋轡︹は是を

ばたばたさせながら言った︒﹁わかったよ︒つねらないでく轟よ︒痛い

じゃないか︒霧葭街へ行ってサージを数尺買ってきてやったらいいん

だろう﹂﹁サージなんか珍しくもないわ﹂と小真子︒﹁極上のラシャを

買ってきてやるからよ﹂と秋灘員︒﹁そんなのがいいと懇ってるの?﹂と

小皇子︒﹁じゃ︑鋳を買ってきたらいいんだい?﹂と秋貴︒﹁編ネルを

買ってきて︒醗黄色のよ﹂と小真子︒﹁わかったよ﹂と秩貴︒小臭子は

手をゆるめた︒そのとたんすかさず秋貴は震った︒﹁おまえもいい気な

もんだなあ︒そんなものを着て往来を歩けるかどうか知ってるのか

い?﹂小真子はまた歓貴をぎゅっとつねると︑言った︒皿︑あんただけが

知ってるっていうの︒そんなこと私だって鷺ってるわよ﹂

 秋虫興は街へ行き小皇子のために綿ネルを買い︑さらにそれを包むた       六めの新しいハンカチを買ってきた︒そして暇をみつけて小奥子に手覆してやった︒小臭子は手で重さを量ってみた︒そして︑これはズボンの生地より長い︑と内心思った︒彼女は締ネルの大嶺を作る準簿をした︒彼女は︑纏ネルの大轡を着ている街の霧本の女たちや︑やつぱ○それを着ている警備隊のおかみさんたちの姿を見ていた︒綿ネルは蕪本製だった︒ この年︑秋轡ハの家ではもうマ⁝ジャンの賭場を醗かなくなった︒秋意ハは街へ行ったき塗戻ってこなかった︒頬塗の人がいなくなってしまった小皇子は︑喬に会い夜闘学校に入学する申し込みをした︒彼女は老馨の父の﹁騒旗﹂や﹁轡参之子泣﹂の話を臨きたくはなかった︒彼女が饑きたかったのは︑反封建や嫡女解放の話だった︒老有の父は言った︒婦女たちが大海より出でず︑二鍔を跨がず︑男の人を晃たらすばやく顔を歩くしてうつむき︑終薮かまどの園陰を燐み︑三従灘徳を重んじること︑これらはみんな封建的である︒封建というのは︑予め婦女たちを封じこめてしまえと主張しているのである︑と︒小真子は興奮した︒彼女はそれを震いていてしき拳に立ちあが参たいと懸った︒心中患った︒みんな擘く闘いて︒私はこれまで反封建でやってきたんだからね︒ 小真子は散書ハに纏ネルを要求したし︑貌欝にも引きつけられた︒夜︑銃屡幹部が活動をはじめた蒔︑小臭子もできるだけ方法を考えて抗馨幹部のように露分を装った.ある時鞘︑統讐幹藻.は男女を闘わず紫花編入れの上着を濤にひっかけていたが︑小真子も紫花編入れの上着を暦にひっかけ︑麗を上着の中に包み︑上前おくみの部分を地︑雍に垂らしながら歩いた︒子僕たちは小臭子の後を追いかけながらからかって︑

瞬んだ.﹁八諮が来たぞ! 八酪が来たぞ!﹂小真子は穣手にせずに︑

一至漫一一

(7)

第64巻第淫号

ひたすら葭へ歩いていった︒ある時︑秋貴が家へ爆ってきた︒小真子は紫苑綿入れの上着を濤にひっかけて秋貴を訪ねた︒歓憲ハは言った︒﹁まずその上善を鋭ぎな.貧乏ったらしいぞ︒八路にでも入隊しやがれ︒八露ならそんな格好も大数邊だろうて﹂それで小皇子は嚢分でも畷笑しな身なサをしていることに気がつき︑上着を騰いで大義の椿子の上に投げ捨てると︑ようやくオンドルにあがった︒ 秋虫貝はオンドルの上に積み重ねてある薦毯にもたれながら小奥子に聞いた︒﹁皇子︒聞くけどよ︒まだ夜闘学校にいってるのかい?﹂﹁あんたは年中姿を見せずで︑頼る人もなしだからね︒あそこは人が多いし︑どうしたって頼箏になるじゃないか﹂と小真子︒﹁萢という奴はまだしょっちゅう来てるのかい?﹂と秋貴︒﹁しょっちゅう来てるわけじゃないわよ﹂と小真子︒秋思貝はまた鑓いた︒﹁喬はいまもおまえと韓が良いのかい?﹂﹁仲が良いわよ﹂と小真子︒軟貨はちょっと考えてから言った︒﹁奴らはおまえを︑驕してねえだろうなあ?﹂﹁簿でも私に言うわけじゃないでしょう︒講こうは会長なんだから﹂と小真子.秋童

は言った︒﹁やつぱ讐なあ﹂

 小真子は秋風員と話をしているうちに︑赤い絹が秋魚貝の腰からちょ

ろっと顔を饑しているのに気がついたので︑ひょいとひっぱった︒ひっ

ぱっても動かないので︑いもづるを手繰るようにさらに手をつっこむ

と鏡鐙に離れたので︑銃籍をつかんで銃をひっぱりだした︒秋貴は彼

女の手をピシャッと殴って言った︒﹁おやおや︒褥でも取讐産せる手だ

ねえ︒これもおまえが取り議したのかい?﹂﹁はじめて見たわ︒村の衆

が言ってたけど︑あんたの腰には大型拳銃がはさんであるって﹂と小

皇子︒﹁みんなそう言ってるのかい?﹂と秋貴︒﹁人は︑賢いお猿さん

と瞬じように賢いわ︒おまけに︑あんたのその青い絹は一露中お脱の ところでぶらぶら垂れているんだから︑村の衆の目を騙せるわけがないじゃない﹂と小臭子︒﹁晃られたら見られたでいいさ︒遅かれ早か轟ごまかせないんだしな︒おまけに︑日本人がここを占領するのも一馨二響のことじゃあるめえし︑人に短られたってかまわんさ﹂と秋意ハ︒

小真子は秋貴としばらく議をし︑整器タバコを二︑三本籔うと︑オ

ンドルから下サて綿入れの上着をはおった︒秋春ハは言った︒﹁また夜間

学校に融くんだな﹂﹁畠露をとってるのよ︑私は要黙珍て言うのさ﹂と

小臭子︒﹁賢薦珍さん︒おれが一霞中家に爆ってこないんで︑おまえは

そんなふう紅いっちまうのかい?﹂と秋貴︒小真子は紫苑綿入れの上

着を肩にはおって嚢馨でさっと秋意ハを発てから言った︒﹁あんたの葵さ

んは?二あれのおっかさんの墓参警に行ったよ︒閣後日は寒食だから

なあ︒衡を通って実家に煽るついでに︑おれに家に帰って留守番して

おくれと言づてしてつたんだよ︒行けば二︑三甦はかかるさ﹂と秋貴︒

﹁それなら︑喬が私の海量鵜をとったらどうすんのよ?﹂と小臭子︒﹁ま

じめに学校なんかゆくもんじゃないよ︒おれが一一高に通ってた雛にゃ︑

行かないって欝ったらいつだつて行かなかったもんだ︒おまえは夜開

学絞に身売参でもしたのかい?おまけによ︒おまえたちの夜聡学校

だって︑侮響つづくかわかったもんじゃないんだぜ﹂と秋意ハ.︑

 小皇子は学校に支障が畿るという秋貴の謡を鵜いたとたんに︑あわ

てて軟貴に豪いた︒﹁夜闘学校はやめちゃうの?でも萢瞬志はおらたち       ハァ に韓告してたよ︒いまは持久戦で︑夜間学校も持久戦でやらなくてはな

らないって萩貴墜見た︒﹁まだ若いくせに︑おまえの中毒も帽当な

もんだな︒おれのためにも持久戦をしてくれないかね︒おれたち二人

でち.感づくら持久戦しようぜ.導く入ってこいよ﹂

 小皇子と秋貴が話をしていた時に︑秋資はとっくにオンドルの上で

       七

1s{3一…一

(8)

港澤:縫積み(2)

身体を斜めにして葎羅を敷き︑絹に包まれた大遷拳銃をオンドルの下

に入れてしまっていた︒庫裏子はまた綿入れの上着を梼子に投げ捨て︑

靴も脱がずにオンドルにあがった.秋貴はすばやく彼女の綿入れのボ

タンを探った︒

 小真子は秋貴のほうに寄っブ\櫨にすわって瞬か聾を吹き消すと︑貌

からすべ撃下蓼た︒小臭子は翼で秋貴の奄団を持ち上げ︑カナキンの

匂いを嗅いで︑叢った︒﹁布懸は悪くないね︒裏も表もまつさらだし︑

あんたが健ってたのを見たことなかったけど︒新しく作ったの?﹂﹁も

ちろん新しいのさ︒おまえといっしょに被るんでなけ雛や︑もったい

なくて被れないよ﹂と秩驚異︒小真子は新しい姦懇越しにまた纏をつか

んでみた︒綿はとても柔らかかったので︑洋葎だ︑惜し気もなく姦鑓

なんかに便った参しブ\なんといっても普通のものじゃないんだから︑

と内心思った︒道理でこの人の女蕩は選箏に立って︑落後のわきまえ

もなく︑あんなことを瞬んでいたんだ︒﹁近.ころは︑食いたい物は縁で

も食えるし︑金もうんとこさあるんだよ﹂

 夜中すぎ︑選管を談笑しながら︑嬢たちが歩いていた︒学校がひけ

て︑嬢たちが家に爆って融くのだ︑喬も家に嬬っだたろうか︑と小真

子は思った︒彼女は秋貴をぽんと押してみた︒秋貴は背中を猿女のほ

うに向けたままぐっすり寝ていた︑彼女は︑自分が何かを失ってしまっ

たような︑心の中がぼっか陰穴があいたような気がした︒窓の月瞬か

箏で︑彼女は首を突き聾して彼女たちが被っている薦感を見た︒する

とこの菟構のカナキンの姦霧の色と模様がはっきり見えた︒葎羅の傍

らに小高く盛挙上がった彼女の編入れのズ求ンと上着のかたまりを見

た︒きっと私に載られてしわくちゃになってるな︒さっき遠くへ置い

ておくのを忘れちゃったからね︒        八 小奥手は上半身を起こして綿入れの上着を引き寄せて着ようと思った︒﹁懸るのかい﹂と︑秋撫貝がも.こも.こと小声で齊つた︒﹁﹁うん﹂と小皇子︒﹁これからは︑たぶんおれはいままで以上紅爆ってくるのが少なくなると思うんだが﹂と秋貴︒﹁なぜ?﹂と小真子︒﹁代安に行かされるんだ﹂と秋意ハ︒﹁墾︑五十里皿里は五苦メートゑは離れてるわね︒そこへ行って縛をやるの? あんたは新民会にいるんじゃなかったつけ?﹂と小皇子︒﹁この件についちゃ︑弱かないでくれ︒それから︑もう夜麗学校にゃ行かないように︒長くつづきっこないんだから!﹂と秋貴.小皇子は彼の誘葉に︑進事をせずに︑騒を養てドアを麹け︑椿の木によじ登った︒

 秋貴は代安へ行った︒舞鎖溝に隣接している代安は︑馨本人の﹃大

捷点であ管︑露本人と警鰭隊が駐留していた︒秋貴は警簿隊の隊員に

なった︒代安では班長だった︒

 敵は掃蕩をはじめた︑はたして霧闘は悲惨なものに変わった︒封鎖

溝は八路軍の活動を遮臨しており︑警簿隊は鑓点を死守していた︒﹈

﹁般の人々が溝を逓遇する護は検査・尋闘を受けなくてはならなかった︒

 醒は区の青聯統から臨読県の敵工部へ転属になった︒

 客舎の夜間学校は歓脱貝の言葉通暁に︑解散した︒老有の父は貌露に

関わっていたため︑あちこち逃げ隠れしはじめた︒喬は専従として︑国

の代わ雛に青聯統に行くことになった︒夜︑麟は喬のところへ嬲れの

あいさつに訪ねた︒

 国は慕った︒﹁この時期の接離を通じて︑ぼくたちはだんだん遅解す

一玉簿…

(9)

第鱗巻第逢号

るようになった︒区がぼくに専従の幹部を推薦するようにと雷ってき

たので︑ぼくはきみを推薦しておいた︒青聯魏の活撚甥なら︑きみも簿

らないわけじゃないし︑直接に各葬の大衆と連絡を取夢合っているこ

の灘門は︑貌嚢とは弱り離すことはできない︒鷲蕊に騰んで︑ぼくは

きみに■蕎だけ今山をおしておくことにする︒それは︑醗結を心がけ︑警

戒を高めること︒人はもともと遷解しがたいものだし︑周露が悲惨な

欝況になれば︑人の気姓や盤賂は一屡灘りがたくなってしまう︒よく

いうだろう︒老蕎姓﹇一般大塗は老百姓︑百人・毒性・蕎気盤って﹂﹁蔭

張ってみます︒いずれにせよ︑あなたが行ってしまうのは︑気持ちの

上で心棒がなくなってしまうようだわ﹂と喬︒﹁ぼくはきみの活動の能

力を億じている︒夜闘学校ではたくさんの文字を覚えたし︑統沼の覚

悟も高められたし︑政策も璽解している﹂と蟹︒﹁もしそうだとするな

ら︑それはあなたと臣大悪のおかげね︒窪大著は抗霞に還解があるん

ですもの﹂と喬︒﹁彼は主要な懸絃の辮象だね﹂と蟹︒

 喬は村を鑽る霞を見送るため︑ある壕坑を通参︑表方へ歩いていっ

た︒蟹は歩みをとめ︑喬つた︒﹁帰参なさい︒ず雛ぶん遠くまで送って

もらったし︑あたりには隠れられる吉紗緩﹇青い紗のとば谷︒コ︸亨ヤンや

訴ウモロコシの茂みを震う﹈もないから﹂﹁もう少しあなたの言葉を聞きた

いと懸って︒あなたの話を聡きたいだけなの﹂と喬︒喬は手を後にし

て︑うつむきながら︑足で遵螺の茅草を踏みつけた︒霜の後の茅草は︑

黄色くなって︑霜をかぶっていた︒蟹も是で茅草を踏んづけつつ︑覆っ

た︒﹁ぼくだって︑片時た塗とも喜舎を離れたくはないんだト豊

 得は真南にあった︒霞と喬の影はどちらも短く︑黄土の小道に敷か

れていた︒月明か陰の下の黄土の小遵は非常に隣るく︑人の影がくっ

き塗と黒く験っていた︒喬も蟹を見ずに︑言った︒﹁薄さん︒私︑あな たに聞きたいことがあるの︒それはね︑百合を離轟ても︑あなたは︑やつぱ吟百合のことを想うかしらって﹂﹁きみは︑どうしてわざわざ聞くべきじゃないことを聞くんだい︒そう思わないかい?﹂喬はちょっと頭を揺すって麿まで伸びた黒髪を頭の後へやってから︑おもむろに国のほうに頭を魎げて奮った︒﹁︐意外でしょうけど︒召人・百姓・再気性って︑あなたはおっしゃったでしょう? あなたがどんな気性と性格なのか︑わからな鵠から﹂﹁その善葉は︑霞分たちの陽志や戦友には適篤しないんだ﹂と羅︒﹁私はあなたの戦友ってこと?﹂と喬︒﹁それはそうさ﹂と国︒﹁私︑実はその譲葉が翼きたかったのよ︒さようなら﹂と喬︒﹁夜が瞬けたら︑ぼくは代安の近くへ行って︑一雨嚢中に溝を越えなくてはならないんだ︒票委員会と敵工部が溝を越えて分襲で会議を開くことになっている︒握手しよう﹂と蟹は言った︒ 霞は喬に肉かって手をのばした︒喬も国のほうへ手をのばした︒喬は握手というあいさつの仕方をすでに知っていた︒ 国は身を凝して︑大道を還らずに︑干灘びて茎だけになった榛の爆をワサワサと歩きだした︒どうした拍子か︑まだ簿歩も進まないところで︑喬に辱びとめられた︒喬は駆け寄った︒ 誰かが糠の茎を是で払雅な赫ら歩いている音がしたので︑屡は立ちどまった︒振り悔いて見ると︑羅の麟に喬が立っていた︒﹁どうしてまた駆けてきたんだい︑まだ簿かあったかな?﹂と羅︒﹁もう一つだけあるわ︒でも重要なことじゃないけど﹂と喬︒E雲蕪いなよ︒遠慮しないで﹂と羅︒﹁私︑あなたの持っている物を一つほしいんだけど﹂と喬︒睡は盗分の身体をちらっと見て譲った︒﹁舞がほしいの﹂﹁万年筆か︑または華のベルトかどちらか︒惜しくないほうをいただけないかしら﹂と喬︒国は少し鑛躊してから言った︒﹁それじゃ︑革のベルトをあげよう﹂

       九

一i箆一

(10)

泡澤1繍積み(2)

﹁革のベルトでもいいわ︒きっとあなたは万年筆を下さるのではないか

と思ったけれど︑惜しいと思うなんて意外だったわ﹂と喬︒﹁惜しいと

いうことじゃないんだ︒この万年筆は︑いまぼくが笈っているものだ

から﹂と羅︒露は麟ケットにはさんでいた万年筆をはずして書類入れ

に入れた︒﹁ちょっとからかってみたのだけど︑あなたを驚かせちゃつ

たかしら﹂と喬︒﹁驚いたのでなくて︑遵に落とすといけないと思った

からさ︒では︑お嬲れだね﹂と国.﹁私がベルトをする姿を見ないで行っ

てしまうの?﹂と喬︒﹁なるほど︑うっかウしてたな︑蓬莱拝見したい

ね﹂と露︑

 喬は緩からプレゼントしてもらったお下がりのベルトを黒い編入れ

上着の上で結び︑畦背に立ち︑魏をすぼめて国に言った︒﹁見てくださ

い﹂ 国の欝の繭にいる喬は︑真新しい喬だった︒ベルトは︑喬を英気に

あふれさせていた︒月墾か撃の下で︑覆ははじめて喬の体つき︑目鼻

立ちを漣意深く見たかのように︑戦争中は人はどうしても人そのもの

を見過.こしてしまうものらしいと思った︒美しい︒彼はそう思った︒

 国は︑︑再び喬と握手しようとした︒喬も︑再び手を羅のほうへのば

した︒覆は喬の手を握拳しめながら喬を見た︒喬は鼻の頭に汗をかい

ていた︒鼻の穴がひくひくと醗じたり饑いた鬱して海た︒

 喬はベルトをしめて薄金のほうへ歩きながら︑統蔭にさらに近づい

たと思った︒彼女はそれが︑騒のベルトをぴつた参しめているからか︑

それとももうすぐ稜女が専従になるからなのか︑わからなかった︒た

ぶんその二つともが関係しているのだろう︒もしも専従になってもベ

ルトがなければ︑すぐには一般大衆と蕎ら区震がつかずに︑覆の言っ

ていた露分たちの瞬志や戦友とはわからないのではないか︑と彼女は        一〇考えた︒もしもベルトだけしめていても︑専従でなければ︑もともと

一般大衆にすぎない小臭子が︑紫花の纏入れ上着をはおったために子

供たちに女八蕗とはやしたてられているようなもので︑格好だけに

なってしまうだろう︒

 ベルトをしめて専従になる喬は︑老有の父に会いに行こうと考えた︒

いま猿女は︑航葭幹部が轡に入るのと購じように︑村の外を懸り遣し

て歩いていき︑老有の家の戸を軽くノックした︒老有は彼女のために

戸を開けてやった︒喬は老有に舞いた︒﹁亜大葺は家にいるでしょう?﹂

﹁いるよ︒離屋で﹃聯斎志異﹄を譲んでいるところさ﹂と老有︒

 喬は部屋に入ってゆき︑窮か讐の下の老有の父と﹃聯斎志異﹄とを

見た︒この二︑三年︑老膏の父は︑欝は悪いが銀鏡をかけるほどでは

ないと震ってばか彗いた︒購かりと彼の本との距離はとても近かった︒

 喬が声をかけた︒﹁臣大悪︒こんなに夜おそくなのにまだ本を読んで

いるのですか︒瞬かりも暗いのに﹂

 老有の父は言った︒﹁大丈夫だよ︒蝦つぶしの奉を読んでいるだけだ

から︒進歩的な本は全離壁の中に隠してしまったからね︒人はいきな

り簿もしないようにはできないものだね︒樗もしなければ︑病気になっ

てしまうからね﹂

 喬が言った︒﹁臣大篝にかぎって︒矯まの精勢で︑暇つぶしの本を読

む気持ちになる人なんていないと思いますけど﹂

 老有の父は言った︒﹁実は暇つぶしの本だが︑のんび参しているわけ

じゃないんだ︒この毯に無駄な知識などあ参はしないからね︒ 一見す

ると暇つぶしなんだが︑簿もしないでいるよ参はずっとましというも

のさ﹂ 喬は養った︒﹁おっしゃる通りですわ︒私︑もうすぐ鐵発します︒こ

一亙77一

(11)

第鱗巻第窪募

の二︑三年︑駆大寄のおかげで︑多くのことを学ぶことができました﹂

 老脅の父は言った︒﹁きみだからだよ︒学校に通っていても︑まっと

うな選を歩まない者は︑大勢いるんだからねえ﹂

 喬は叢った︒﹁そういうのって︑いつまでも跡を絶たないわ︒たとえ

青聯貌や嬬救会でもどうしょうもないんです﹂

 老有の父は言った︒﹁喬︒予定を教えてくれないか︒いつ鐵発するの

かね?﹂ 喬は言った︒﹁崖発するにしても︑私は毒舌から遠く離れることはな

いでしょうから︑いつだつて艶大寄の援跡をお願いしなくてはな拳ま

せん︒籍勢が一転すれば︑やは箏夜間学校を経復させなくてはならな

いと思っています︒もっと若い人たちがいますものね﹂

 老鴬の父は護った︒﹁私は先のことを考えてみたのだけれど︒夜鶴学

校はやは箏優霊的なや撃方だし︑貌濤が勝麟する疑がいっかくるだろ

うが︑その蒔にはもう夜闘学校を醜くという段踏ではなくなっている︒

つまり国家の経済と人民の生活の問題が生じてくる︒国家の経済と人

浅の生活となれば︑結局は教官と密接な関係をもつことになるんだよ﹂

 喬は言った︒﹁やつぱ彗羅大寄の言うことは鋭くて緻密だわ﹂

 喬と老蕎の父が謡をしているのを︑老有は口をはさまずに傍で酬い

ていた︒老膏は夜闘学校には遍っていなかった︒彼が独学して得た知

識なら夜賜学校に遵う必要がなかった︒彼は﹃纒鑑纂知録﹄を読むこ

とができた︒詩々喬は知らない字を老有にも開いていた︒しかし︑成

長した老膏は︑もう喬とつきあいたくなくなっていた︒いま︑老有は

喬が専従になるという話を驚いて︑内心離れがたい気持ちにな婆︑何

か喬に贈る窃が家にないかと考えた︒老薦は窮か塗の下できょろきょ

ろと眺めた︒そしてすぐに︑長テ⁝ブルの上に置いてある綾の父の万年 筆を見つけた.幹部たちはこれがほしくて八方手を尽くした参しているし︑とても貴重な物だ︑と思った︒老有は万年筆と喬とを交互に晃比べつつ︑心臓がどきどきした︒父の大切にしているものだと鷺っていたからである︒老蕎は心臆が轟騰っていたけれど︑言葉が§然について鐵た︒﹁父ちゃん︒喬嬉が鐡発するんだから︑喬賠に簿かプレゼントしたらどうでしょうか?﹂﹁喬結が持っていないものって縁だろうね﹂と老奮の父.﹁きっと万年筆がないと思うけどな﹂と老有︒喬は黙っていたが︑心がき晦つと切なくなった︒走禽はどうして私の気欝ちがわかるのかしら︑さっき萢さんにねだったばか肇なのに︑でも臣大可可からもらえるなんて思ってもみなかった︑と喬は思った︒ 老有は長テーブルの上から万卓筆を取む上げ︑披の父に気づかせた︒これは貴重なものだけれど︑しかし︑銃§幹認たちの朝な夕なにほしがっているものだ︒彼の弩の麟には喬がいる︒老有の父はその︑万年筆をつかんで震った︒﹁これは︑私が大窮にしているものだけれど︑きみにあげよう︒きみが専従になるお概いでもあ讐︑貌蒙に対する私の気欝ちとして︒これはなかなか手に入らないものだよ︒バンドソンからいただいた蝕ので︑ 米轡攣低のパーカ⁝だからね﹂ 喬は万年筆を受け取ると︑震った︒﹁思ってもみませんでしたわ︒私にこの万年筆の筆鞘を作らせて下さるなんて﹂

小 真 子

 嚢本軍の⁝小銃︑警備縁の一中隊が百会にやってきて︑八蕗は探し

だせなかったが︑夜間学校を焼き︑たくさんの花を欝っていった︒被

らは苑を車に積んで︑百合の馨人たちに役畜をつながせて︑街へ送鯵

      三

一…奄V蓉一一

(12)

池澤1糠積み(2)

騒げさせると︑役憲と人とをともに拘留し︑そして︑菖舎の村人たち

にもう↓度莚と役畜を取参に醗かせた︒

 喬と老有の父は宙翌麟によその村に移動していた︒

 轡とその織行者は︑溝を越えられなかった︒彼らは凝の羨に横たわ

   ︵・蕊る房二つ分よ讐深い大きな溝に沿って二︑三馨の鬻ぐるぐる籔つたが︑

越えられそうなチャンスが見つからなかった︒夢⁝ダーは穽常に藤.強

だと見て取除︑新しい計画を楊談ずるために︑国を喜舎に戻ってもら

い喬に会うように指示した︒

 喬が暮合にいなかったの晒\露は村から村へと繕陰ながら探して歩

き︑ようやくにして探し当てた︒喬はある韓で戻兵たちに欝勢を説萌

しているところだった︒睡は人を介して喬を呼び戻した︒喬は突然戻っ

てきた国を見て誘った︒﹁なんて奇遇なんでしょう︒鐵発したばか参な

のにこんなに早く戻ってきたんですもの﹂﹁会議はまだ瞬けないでいる

んだ︒溝を越えられなくてね︒精勢が窮追していて︑動くのがこんな

に苦しくなるなんて予槍心もしていなかった﹂と国︒﹁越えるのをやめた

のかしら? 戻ってきて下さってよかったです︒あなたが援助して下

さったら︑ ︼つの村に騨わっていると︑窮の繕が手薄になってしまう

こともなくなるんじゃないかしら﹂と喬︒﹁単純すぎる見方だね︒やは

彗どうしても溝を越えなくてはならないんだ︒上級がぼくに戻るよう

に捲零したのは︑ほかでもなくきみとこの件を据談ずるためなんだ﹂と

睡︒﹁誰と帽談ずるっておっしゃったの?﹂と喬︒﹁きみとさ﹂と麟︒﹁私

は︑妙計の入った錦の袋なんて持ってないし︑経験も不足してるわ﹂と

喬︒﹁妙誕人陰の鋳の袋があるからと言うんじゃないさ︒きみを探した

のは︑ぼくたち二人で誓麟珍に会わなくてはならないからさ﹂と匿︒示

臭子が役に立つもんですか﹂と喬︒﹁そう冤くびるもんでもないよ︒上       ﹈二級は︑この件を成功させるのは小臭子に頼むのが最良だと考えている﹂と国︒﹁おっしゃることが︑ますますわけがわからないわ﹂と喬︒﹁わけがわからないということはないさ︒一つヒントをあげさえずれば︑きみも納得すると思うよ︒きみたちの村の秋書ハが代安の纏点にいるってことを︑きみは忘れてないかな﹂と蟹︒喬はちょっとぽかんとしていたが︑国に聡いた.﹁まさか小嚢子を秋費のところへ差し離けようって言うんじゃないでしセ軌うね?﹂﹁.そう︒そういう計︑懸さ﹂と国︒喬はちょっと思案してから︑また言った︒﹁あんな人たちが魏藏のために誠意を尽くしてくれるなんて︑私には信じられないわ︒本当に頭が堅いんだからは﹁それは︑ぼくらの才覚次第じゃないかな︑ぼくらへの試練でもあるわけだけどね︒もっと誓えば︑ぼくらは歓審ハという人物を分析したことがある︒彼は生れつきの放蕩者というだけで︑ここ数年百会に対して危害を簾えていない︒彼が代安へ行ったのも︑家の將口を

︐避けるためで︑盗人は地元を蓋らさないものさ︒おまけに︑披の妻が

まだ喜舎にいるから︑あまり分を邊ぎたことはできないさ︒小臭子を

裟のところへ行かせれば︑彼は蓬長だから︑彼の灘下二︑三人を使っ

てチャンスを見てつり嬌を下ろしてもらうことも︑警能姓がなくもな

い︒そのうえ背後にはぼくがいるんだから﹂と霞︒﹁萢さんも代安の擁

点へ行くの?﹂と喬︒﹁驚くことはないよ︒これも敵工﹇敵陣の後寿での

工藍の職務だからね︒いま重要なことは︑小菓子を説得することさ﹂

と鑓︒喬はそれ以上話をせずに︑その覆すぐに瞬と再会にかけ戻った︒

 その夜︑喬は小真子の家の戸をたたき︑小奥子を喬の家に呼び議し

た︒羅が︑厳しい表籔をしてオンドルの縁にすわっていた︒小真子を

見てもいつもの夜瞬学校でのようなやさしそうな表情ではなく︑目だ

けを動かして小臭子の頭から足先までをさっとみやった︒その後︑喬

(13)

第64巻第婆薄

…A轟郷

・醗 彼とのことは私︑全部白状するわ︒纏人の前じゃないんだから︒舞も どうして養ないんだろう? そうでなかったら︑被が行っちゃったし︑ のかはともかく︑どっちみち私が着ているんだもの︒ほかの人たちは た︒小奥子はつづけて言った︒﹁ほしいと言ったか︑あちらからくれた て一貰ったからです﹂蟹と喬は互いに顔を莞合わせたが︑欝もいわなかっ まった.﹁あの綿ネルは︑私がほしいと叢ったんでなくて︑彼がくれるっ まで考えると︑こらえきれずに露分から纏ネルのことを嚢状してし 打ち綴を探し歩いたのが︑見つかった原霞だったのだ︒小異子はここ たんだから︒縫いおわると︑また百本菖のいたるところで大機を縁取る るのに︑こっそりと縫わずに︑街の仕立屋にもっていって縫ってもらっ ことを議したのだろうか? とはいえ︑私が悪かったのだ︒大嶺を作 たのかしらといぶかった︒まさか誰かが︑秋費が私に綿ネルをくれた で尋闘されてでもいるかのように︑彼女は︑私が霧か事件をやらかし て︑善通じゃないと察し︑心騰がドキドキドキと高騰りだした︒まる も何を言うべきかわからなかった︒小真子は慧の蕪の雰饗気を↓§見

かも彼の家の嚢の築晦の壁が︑おら家の屋敷とくっついているせい

だったのよ﹂

 小臭子ははじめから彼女と秋費のことを議したので︑国にとっては

心奥子への工作の手懸がかな参はぶけた︒いままで厳しい顔をしてい

た露の表構は︑ようやくその縛にこやかになり︑.麟子震がぐぐっと高

くつ参あがり︑笑みがこぼれそうになった︒﹁費織珍﹂と国は言った︒

小真子はぽかんとした︒大名を呼ばれたが︑今露は彼女は笑わなかっ

た︒蟹が︑璽由もなく彼女を萱羅珍と弾んだ参したのはどんな意騒が

あるのかわからなかった︒まさか彼女に醤かを説得しにきたのか︑そ

れとも専従にさせようという魂麗では? 躍はまた言った︒﹁きみは纏 ネルの大樹を一枚作ったのかい?﹂﹁うん﹂と小嚢子︒﹁どんな色のかな?﹂と霞︒﹁萌黄色のよ﹂と小真子︒﹁どんな縁取今がしてあるのかな?﹂と国︒﹁薄紫の縁取蓼︒縁取撃は水玉模様になってるの﹂と小嚢子︒﹁皮底鮭﹇裏が革の雛靴謡は持ってないかい?﹂と蟹がまた聞いた︒心奥子はちらっと麗を見てからまた喬のほうもちらっと見て言った︒﹁﹈是あるわ︒甲が充霰罷﹇生地の⁝種﹈のものよ﹂﹁墾嚢︑それらを全部身につけてほしいんだ.︑髪の毛には濾を塗って︑セルβイドの髪窪めを二つつけて﹂と露︒﹁どういうことなの?﹂と小真子︒﹁まもなくぼくが帰るから︑そしたら喬が話してくれるよ︒きみたち二人でもっと詳しく議し合ってくれないかな﹂と臨は言った︒ 国は先に鐵ていき︑村の東はずれのある八露軍支持者の家に泊まった︒その夜︑小嚢子は帰宅せずに喬の家に泊まった︒喬は古いオンドルのアンペラの上に二つの廊毯を敷き︑小嚢子と顔を向かい合わせて議をした︒﹁時々私は︑私たちが幼かった雛のことを思い鵡すわ﹂と喬は言った︒﹁あなたも私も成.長したけど︑私とあなたじゃ︑ずいぶん差ができちゃったわね︒侮だか鬼神が決めてたみたいにね︒主が決めたとは思わないこと? まさか本当に悪魔が私を地獄に引いてゆくんじゃないかしら?はと小皇子︒﹁侮てことを言うの? それは違うわよ︒いま私が専従になったのは銃露の必要性からで︑誰かが決めたものじゃないわ︒誰か主を儒じたことがあって? あなたは専健になってないけど︑無繕の人じゃないのよ︒でも自分の勝手気ままだけで行動しちゃいけないのよ︒盛分の勝手気ままで行動したらそれこそ揮えがきかなくなってしまうわ︒だからね︑あなたと秋憲ハのことも︑選切とは鎧えないわ︒秋風興がどんな男か知ってるでしょう? あなたはあの

人に綿ネルをもらったんですって?﹂と喬は喬つた︒﹁私にサ葦ジをく

       ご二

(14)

漣澤1鶴積み(2)

れるって︑鞍護ったのよ︒サージよりは綿ネルのほうがいいなって私

毒ってやったわゆサージなんてありがたがらないわ︒更紗よウいくら

も上等ってもんでもな勧んだから︒誰が後にもてあそばれるだけでい

いなんて思うかしら﹂と小妻子︒﹁す︑こく得をしちゃったなんて︑あな

たまだ思ってるんじゃないでしょうね﹂と喬︒﹁どっちみち編ネルは

サージよ拳はいいのよ﹂と小真子︒﹁まだそんなこと書って臨と喬︒小

真子はもう話をせずに︑ごそ.こそ動いてかけ葎懇の中にもぐつた︒彼

女は棒をしっかりと包んで︑小さな顔だけを喬に向けた︒小臭子と.︶

んなとりとめのない謡をするのはこれぐらいにして︑鍍女に任務を伝

えるべき時がきた︑と喬は考えた︒

 喬は小真子に任務を伝えた︒はじめ小奥手は︑や参たくな雛と露罪

した.恐ろしいし︑そんなことは経験がないし︑みんなの見ている前

で公然と騒すなんて︑もしも彼女と露の正体がばれちゃったら︑彼女

は銃殺されてしまうだろう︑と破女は言った︒そんなに恐がることな

いし︑銭安は百舎から遠いから︑誰も彼女のことを矯らない︑と喬は

言った︒騒は当地の人聞だけれど︑父親がよそで編繰彗工場をしてい

たので幼い壊からその父霧のそばにいたし︑その後は探足の学校に

入っていたんだし︑おまけに︑すべては彼女と秋貴の聴係につきるの

だから︒秋費だハノて彼ら二人を保護しないわけにはいかない.︑良い犬

が隣近勝を守るように︑硬骨の士は隣樽を守る︑と諺にも言うでしょ

う︒つまウ麻ガラで猿を殴る︑その心は双方とも恐がっている︑ってこ

とよ︒彼甦身は代安にいるけど︑家族はまだ酉舎にいるんだもの︒

 小皇子は喬の計懸を承知したが︑ 一醗申まんごりともしなかった.

 翌輯はやく︑醤杢隣から小真子と麟が崖発した︒小爽子の身な吟は︑菊

黄色の編ネルの大掛︑黒い充騒晦の皮底鮭︑髪の毛にはヘア⁝オイル︑       一露ピンクのセル窪イドの髪生めを爾蜷にとめて︑顔には紅と白粉をぬ彗︑さらに白い紗のハンカチを強筒にさしはさんでいた︒この綿ネルの大嶺は徳が緩く︑背中の部分が狭くすぼまっていて︑裾の部分は是をき

つく包んでいるため︑小皇子の体難がはっき今わかった︒以前小臭子

は試着したことはあったが︑まともに着たことはなかった︒いま着て

みて︑顯座には是を踏み出すことができなかった︒彼女は国の後ろを

歩いた︒ 抽紋女の晶暁方で︑蟹は・中古の﹁漁騒士ご二六インチ・自転毒︸﹇女難絹サイズ謡

を押していた︒上半身は前が短く後ろが畏い︑荒裾の藪洋騰のシャツ

を着て︑シャツの裾をズボンの中に入れていた︑ア︶のズボンも︑ウエ

スト部分はすぼんでいずに︑ダブルの据の爾洋風のもので︑弓弦で纏

んだベルトで結んでいた︒まるで大都霧から来た文官のようだった︒

 小皇子と蟹は︑五キロほど歩いてからようやく代安へまっすぐ通じ

ている自動車道路に上がった︒羅は心奥子がへたばっているのを見て︑

震った.﹁どうだい︒大梁写レームの榛木の鑛竺にすわってかないか︒

乗せてやるよ﹂と国︒二六岩転車の車体は高くないので︑小真子は体

を上方£のばすとすぐに大梁に乗った︒霧は片建をけって融転車に跨

がると漕ぎだした︒

 小奥子縁自転事に乗せてもらったことはなかった︒しかもその貨車

には本物の八詰軍兵士がいるのだから︑彼女は体をよじってしき○に

逆らった︒国は繋った︒﹁すつか馨気持ちを楽にしたらいいさ︒そんな

にカまないでくれよ︒これからは︑ぼくたちはお互いに伯父と疑の襲

係だから︑それらしくしなくてはならないよ︒もしも鍵点に着いても︑

きみが気持ちを楽にしてなかったら︑敵に見破られてしまうからね﹂

 小臭子は講子をあわせるようにな彗︑手でハンドルをささえながら

3

πゴ

(15)

第麟巻第尊号

三ム

もう遂らわなくなった︒彼女は羅に闘いた︒﹁秋貴を言いくるめたら︑

私たち二人は? 溝の内こうにゆくの? それとも溝のこちら紅戻る

の?﹂﹁もちろんひとまず溝の露こうにゆかなくてはならないさ︒きみ

ときみの伯父さんは溝を遂って故郷に帰るって毒ってたろう︒ぼくた

ちはまず溝を越えなくちゃならないんだよ︒夜中になったら︑秋貴が

つ拳橋を下ろして人を通してやるのに乗じて︑きみは溝のこちら灘に

戻ればいい﹂と蟹︒﹁私一人で家に帰るの? 真夜中に﹂と小真子︒﹁溝

を渡ったらニキ欝半ばか参幽き自動車道諮に下陰ると︑轡があるから︑

村の東の蟻の傷の本にはカラスの巣が二つある︒轡に入ったら武委会

の高という人を訪ねて︑涼めてもらいなさい︒構手方にはもう連続し

てある血夜が墾けたらきみのその霰装を着替えてから醤全損に戻ること

だね︒その嚴装は人§をひくので︑遠を歩けば舞か起こ箏そうだから

ね︒糞動車道路はいろんな人がいるから﹂と蟹は言った︒

 小皇子は前方でしきりに簿度も返事をした︒たえず紅︑白粉の匂い

が後ろへ流れていた︒

 正午︑小真子と覆は︑代安の擁点に着いた︒ト⁝チカの上にいた歩

蜷がかなり・遠くから声をかけた︒﹁簿をしている.ただちに勤まれ﹂小

真子と国は立ち止まった︒小夏子はその歩講に海かって瞬んだ︒﹁おら

は秋草興を訪ねてきたんだ﹂﹁秋驚異とはどんな関係だ?﹂と歩購︒﹁おら

の家の購が秩貴の豪勇\秋貴はおらの従兄だ﹂と小嚢子︒憂晴はもう

購ばなかった︒小皇子と霞はつ吟橋へ近づ雛た︒もう一人の歩購がつ

9橋を下ろした︒

 秋貴は人が訪ねてきたと聞いたので︑はやくもト⁝チカから邊えに

趨てきて︑つ陰橋の晦こう麟に立ちこちら灘を見た︒こちら灘には小

真子が立って騒た︒彼女なら隣人だから︑従兄と辱ば轟てもかまわな い︒だがその後ろにもう︸太いるのはどうしたことだろうか︒秋貴は︑つ吟嬌のそちら麟の欝溌がまだよく呑みこめないうちに︑すでに鶉の蕪まで還えに鐵ていた︒霞は殿総員と歩囎との錘離が離れているのを見て取るや︑すばやく自分のほうから議しかけた窃﹁私は薄という者です︒私のことが気になることは難ってます.いま私は小臭子の伯父です︒薦跨から来ました︒あんたに馬事があるので訪ねてきたのです︒縁やく私たちをトーチカに入れてくれまいか﹂秋黄が蕎かを善ういとまを与えずに︑また小皇子は瞬んだ︒﹁曝がからからだよ! まんず︑はやくおらたちを入れて︑侮か飲ませてくんろ﹂﹁はやく私たちを入れてくれないかい﹂と曝も︑彼女の声につづいて誘った︒

 銭安の遜点で︑蟹は秋貴を説得して︑小真子とともに緩戚に会うと

いう日案で︑先に溝を越えた︒

 その夜︑秋虫興は歩購に立った︒そして彼の班の一人の兵士と気蘇を

通じてつ参橋を下ろしたので︑会議に参撫する人たちも溝を越えた︒螢

嫁溝のそちら縫からそれらの人たちを逐えるとともに︑そのすきに小

皇子を溝の庚鰐翻に送吟鐵した︒小皇子はニキ霞半ばか吟融くと︑は

たして二つのカラスの巣を発つけた︒

 その後︑嬬の苑が白くなる時簾にも︑雛鋒﹇外痩がはじける薩の熱の実﹈

がなる雛も︑航目の人たちが溝を越えるには︑小真子に頼んで秋貴を

訪ねてもらうことになった︒

 小真子は侮度か秋貴を訪ねたことで︑統Bのために貢献したし︑蓄

積もできたと思い︑喬を訪ねて︑専健にな肇たいと議した︒喬は区に

      一五

i72一

(16)

池澤:鶴績み(2)

指示を纏いだ︒区の指導離はだめだと震った︒それは︑一つには彼女

が専従になるのは︑筑嚢簿営の威権に傷がつくからであ吟︑二つには

綾女はいまのままのほうが銃罎に役に立つからという遅霞からだっ

た︒喬は後半の蓮由だけを小真子に伝え︑醜半の遷由は驕にしまった︒

小嚢子は蕪半の遅慈を知らなかったので︑喬と国から伝えられる任務

を︑⁝度も噺らなかった︒彼女が代安にいったウ︑街にいったりして

も︑警備謙は驚かなかった︒彼女は激の動晦をつかんで︑その鋳鞍を

持ち帰った︒村の衆は掃蕩を恐れ︑頭のないハエのようにやみくもに

逃げ睡った.小臭子は馨の衆に鐵会うと言った︒﹁はやく戻ってきなさ

いよ︒十雛閥は漫本軍は百合に来ないんだから﹂はたして十馨翼は日

本軍は百会以外のところに現われた︒人々の多くはもう小真子の綿ネ

ルの大掛が§障陰だとかと毛嫌いしなくなった︒披らは喬のところへ

いって情勢を分新したが︑小嚢子のところへもいって情勢を分蟹した︒

小臭子は言った︒﹁家に帰って待ってなさいな︒私が一声かけるから︑

それから逃げだしても遅くないわよ﹂

 村の衆は小裏子の合図を待っていた︒小皇子は言った︒はやく逃げ

ろ︑ぼやぼやするなよ︒材の衆が青紗緩﹇コーワヤンやトウモロコシの鱗﹈

に逃げ込むと︑そのすぐ後から馨本軍が菖舎に入ってきた︒敵は幹部

をつかまえた9︑鶴莞を掠奪に来たが︑侮度か無驥足を踏んだ︒

 代安の搬点は︑麟黄色の綿ネルの大樹を着た背の高くない女が

しょつち融う歓朧員を誌ねてくる︑と街へ報諾した︒街の入ウロを監擬

する歩購も︑麟黄色の綿ネルを着た背の轟くない女がしセつち癖う街

へ来ると報諾した︒糞本軍の憲兵隊が警備隊に問い合せると︑警鱗縁

はその女が街に来て訪ねるのは大鎌のある離宮だと調べてみてわかっ

た︒ある時︑女がまた警艦隊に来てその離宮を訪ねた際に︑一人の賢        一六本人と⁝人の選訳官に慮会った︒彼らはその女からすつか肇聞き鐵し︑すつか箏正体を洗い超したが︑カステラと露華製のサイダーで彼女を歓待した︒カステラを食べサイダ⁝を飲みおわると︑その通訳富は彼女に言った︒﹁あんたはもう正体がばれてしまったんだから︑嚢本人のために仕事をしてはどうかな︒功績をあげてあんたの罪をあがなわない場合は︑舞本人がその場であんたを銃殺するだろう﹂彼らはその女の名義が小臭子だということを知っていた︒その話を聡いた小皇子は︑身の毛がよだち︑上の麟と下の襲がぶつかってガチガチ鴨った︒私は前に嚢本人紅銃殺されるかもしれないと考えたことがあったけれど︑それが本当のことになってしまった︑と内心思った︒で︑も銃殺されるわけにはいかないし︑ほんのちょっび吟だけ彼らに得をさせてやっても行き遺ぎではないだろう︒まさか私の抗巽の功労がまだ小さいというわけでもないだろう? 彼女は藝の蒙のカステラを食べ︑サイダ⁝を飲んだ︒そして彼女はサイダーのビンに幾ってある暮の丸を見た︒そのサイダ⁝は辛くて貫くて塩っぱくて︑ピリピサと舌を麟激していた︒しかし彼女は思った︒味はとても新鮮:: 敵はまた百合にやってきた.ムエ震は無駄足ではなく︑区の糧秣補佐員と村の武委会主任を捕まえ︑さらに村の儲花の﹈部−⁝I−村の衆は︑近馨中は敵は来ないという小臭子の議を難いて︑叢れっこになり敬一 晒戒心を怠撃︑敵の手にわたらないように験すのを忘れてしまったため−i−を奪っていった. 敵が去った︑その夜︑喬が︑責舎に爆ってきて︑ある八驚軍支持者の家に泊まった︒小真子は喬が樗に爆ってきたと知り︑すぐに喬を訪ねた︒喬は言った︒﹁私もあなたを訪ねようと思ってたとこだったわ︒今國は︑敵の来襲が変だったみたいね︒あなた事前に情鞭が入らなかっ

参照

関連したドキュメント

本書は、倫理学への実に多彩なアプローチを試みた論考集である。編者のヴェレナ・チューディンはこう述べている。「看護実践はすべて倫理的な行為である..…・患者にとっては、どのような対応をされるかは

んなに思ってくれるのか、それは少し気が楽に

にドイツへ逆輸入の形で上演,以後民衆劇により,

 「いろいろトレジャー」においては,課題解決の場面でも活

帰りが遅くなった。夕方、五時にそこを出て、帰るとき、赤紅松(地名)というとこ

 したがって,本来ならば,エーロゾルの粒径分布を島内の各点で測定しなければならないが,それは実

 その中で,印象に残っているのが,看護師の Mia さ

一方,看護師は付き添い家族に対して,病室が狭いこ と,プライバシーや休む場所がないことなどを問題とし て認識していたが