地
第 1 問 地 球 に関す る次 の問い ( A 〜 C ) に 答えよ。
〔 解答番号 1 〜 E6コ〕 (配 点 20)
A 地 球 の活動 に関 して, 次 の図 1 を もとに, 下 の問い( 問1 ・ 問 2 ) に 答えよ。
図 1
間 1 図 1 中 の ・印 は, 地 球 のあ る活動 の位 置 を示 して いる。 地 球 の この活 動 と
公 H
的 学
全
I
して最も適当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 1
① ホットスポットにある活火山
② ホットスポット以外にある活火山
③ 深さ100臨 1より浅い地震
④ 深さ1001t111よ り深い地震
●・
●.
・・ギ ・・ ・
総 就 F.
十‑ 28 ‑一 ( 2 6 0 9 ‑ 2 8 )
間 2 前 ページの図 1 中の△印で示された地点A 〜 D に ついて述べた文 として
誤つているものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 2
0 地 点 Aは ,地 層や岩体が変形 し複雑な地質構造 をもつ造 山帯 にある。
② 地 点 Bは ,二 つのプレー トの衝突によって形成された大山脈にある。
③ 地 点 Cは ,新 しいプレー トが生成されているところにある。
④ 地 点 Dは ,現 在,造 山運動が起 こっていないところにある。
一‑ 29 ‑一 (2609‑29)
地 学 I
B ア イソスタシーに関する次の文章を読み,下 の問い(問3・ 問 4)に答えよ。
マン トルよ りも密度の小さい地殻は,水 に浮かぶ木片のようにマン トルの上に 浮かんでいる。地殻 とマン トルの境界である ア の 深さは, 標 高が高い山脈
の 下ではE イコなっている。このつり合いをアイソスタシーという。( a ) 二 旦
ンジナ ビア半島では氷期の厚 い氷 ( 氷床) がとけ, とけた氷の重 さだけ軽 くなった た め に,ア イ ソス タ シーが成 り立 つ よ うに,地 殻 が隆起 を続 けて い る。
問 3 上 の文章 中の空欄 ア ・ Eコ に入れ る語の組合せ として最 も適 当
なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 3
0 モ ホ ロビチ ッチ不連続面 ( モホ不連続面) 浅 く
② モ ホ ロビチ ッチ不連続面 ( モホ不連続面) 深 く
③ 為達―ベニォフ面(帯 ) 浅 く
④ 和達―ベエオフ面(帯 ) 深 く
ア
一‑ 30 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 3 0 )
問 4 前 ペー ジの文章中の下線部(a)に関連 して,あ る大陸の氷床が とけた場合の 地殻の隆起量を推定 してみよう。次 の図 2に 示すよ うに, この大陸の地殻 の 厚 さを 40 knl,氷期 にお ける氷床 の厚 さを 3.3 klllとす る。問氷期 に大陸 の 氷床がすべて とけて地殻が隆起 し,再 びアイ ソスタ シーが成 り立 った とす る。 アイ ソスタシーが成 り立っている場合,破 線 の深 さでの圧 力が等 しいの で,底 面積が等 しい太枠 で囲まれた二つの柱 Xと Yの 質量 は等 しい。 この ときの地殻 の隆起 量 ガ は何 輸1と な るか。最 も適 当な数値 を,下 の0〜 ④ の うちか ら一つ選べ。ただ し,マ ン トル の密度 を 3.3g/cm3,地 殻 の密度 を 2.7g/cn13,氷床の密度 を 0。93g/cm3と す る。 4 klll
間氷期
3。3klll
40klu
晋!摯 :革 材 酵i【 筆設輩/C亜母 】 1将 :携 i革 翌 酵鶴翌慧″ llllil)
図 2 あ る大陸の氷期および間氷期 の模式断面図0 0。33 ② O,93 ③ l.08 02.78
氷床(は98査/IⅢ')
地殻 (2.7g/cm3) 地殻 (2.7g/cm3)
‑ 3 1 ‑ ( 2 6 0 9 ‑ 3 1 )
地 学 I
C 大 地 の変形 に関す る次 の文章 を読み, 下 の問い ( 問5 。 問 6 ) に答えよ。
地層や岩石 は, 大 きな力を受 けると, さ まざまな変形 を示す。お もに水平方向 の圧縮 の力で生 じる変形 には ウ や E エ コ などがあ り, 引 っぱ りの力で生 じる変形 には オ な どがある。
日本列島中央部 の主要な横ずれ断層の走向 ( 断層面 と水平面 との交線 の方向) に は, 次 の図 3 に 示す よ うに, お もに北束― 南西方向 と北西― 南東方向の 2 種 類が ある。(b)これらの断層のずれの方向から,こ の地域には,東 西方向の圧縮のカ がはた らいて いる ことがわかっている。
北 I T
〃Lブ
図 3 日 本列島中央部の主要な横ずれ断層の分布図
一‑ 32 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 3 2 )
問 5 前ページの文章中の空欄 E ウ コ〜 オ に 入れる語の組合せとして最
も適当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 5
ウ エ オ
0
ぷ曲
紹 正断層 逆断層
②
紹 曲 逆断層 正断層③
侵 食 正断層 逆 断層④
侵 食 逆 断層 正 断層問 6 前 ペー ジの文 章 中の下線 部( b ) に関連 して, これ らの 2 種 類 の断層 のずれ の 向 き を示 す 図 と して 最 も適 当な もの を, 次 の0 〜 ④ の うちか ら一 つ選 べ。
① ②
〃 │
\
④
③
】ヒ
〃 +
\
】ヒ
十
〃
\
J ヒ
十
〃
\
一‑ 33 ‑一 ( 2 6 0 9 ‑ 3 3 )
地学 I
第 2問 岩 石 ・鉱物に関する次の問い(A〜C)に答えよ。
〔 解答番号 1 〜 E6コ〕 (配 点 20)
A 岩 石 ・鉱物 に関す る次 の文章 を読み, 下 の問い ( 問1 ・ 問 2 ) に答えよ。
変成岩は, そ ので き方 によ り(a)接触変威岩 と広域変成岩 に大別 され る。変成 岩では, 鉱 物 の組合せ な どか ら, 岩 石ができた温度や圧 力を知 る ことができる。
次 の図 l l A l に示す よ うに, そ う長石 ( N a に富んだ斜長石) は高圧 でひす い輝 石 と 石英 に分解す るので, ( b ) ひす い輝石 と石英 を含 んだ岩石 は高 い圧 力の もとでで きた ことがわかる。A 1 2 S 1 0 5 の化学組成 をもつ鉱物 には, らん晶石 ・珪線石 ・紅 柱石 という結晶構造 の異なる 3 種 類のものがある。 これ らの鉱物 の安定な温度 ・ 圧 力領域 を図 1 ( B ) に示す。
l A l (B) 2 0
圧 15 力
諮8Ю
Pa 5 らん晶石
珪線石
0 0
柱温度 (℃) 温 度 ( ℃)
図 1 変 成 岩 にみ られ る鉱 物 の安定 な温度 ・圧 力領域 l A l i そう長石, ひ す い輝石 十石英
( B ) : 三つ の A 1 2 S 1 0 5 鉱物 2 0
圧 15 力 1む810
Pa 5
‑ 3 4 ‑
(2609‑‑34)
問 1 前ページの下線音M a ) に関連して, 接 触変成岩と広域変成岩の岩石の組合せ
広域変成岩 ホル ンフェルス
玄 武 岩 結晶片岩 結晶片岩 ホル ンフェルス
玄 武 岩
として最も適当なものを,次の0〜⑥のうちから一つ選べ。 1 接触変成岩
0 花 こう岩
② 片麻岩
③ 大理石
④ 花こう岩
⑤ 片麻岩
⑥ 大理石
問 2 前 ベー ジの下線部( b ) に関連 して, ひ す い輝石 と石英 を含む可能性 のある変 成岩は接触変成岩 と広域変成岩の うち どち らか。 また, ひ す い輝石 と石英 を 含 む変成岩 に見 いだされ る A 1 2 S 1 0 5 鉱物は どれか。変成岩 とA 1 2 S 1 0 5 鉱物 の 組 合 せ と して 最 も適 当な もの を, 次 の0〜 ⑥ の うち か ら一 つ選 べ。 2
変成岩
① 接触変成岩
② 接触変成岩
③ 接触変成岩
④ 広域変成岩
⑤ 広域変成岩
⑥ 広域変成岩
A 1 2 S1 0 5鉱 物 紅 柱石 珪線石 らん晶石
紅柱石 珪線石 らん晶石
‑ 3 5 ‑
( 2 6 0 9 ‑ 3 5 )
地 学 I
B 深 成岩とその構成鉱物に関する次の文章を読み, 下 の問い( 問3 ・問4 ) に答え よ。
ある地域で採取 した色調が異なる二つの深成岩A と B に ついて薄片 を作成 し, 偏光顕微鏡で観察 した。薄片 を 1 ミ リメー トル間隔で動か して, 接 眼 レンズの十 字線 の交点の真下 に見 える鉱物 の種類 を決定 し, そ のカウン ト数の合計が 5 0 0 点 になるまで数 えた。そ の結果は, 次 の表 1 の よ うになった。
表 1 +字 線の交点の真下に見えた鉱物の種類とカウント数 深成 岩 A
カ リ長石 1 7 5 斜 長石 1 5 0 石 英 1 5 0 黒 雲母 2 5
合 計 500(点 )
斜 長石 2 7 5 輝 石 1 5 0 か ん らん石 7 5
深成岩 B
合 計 500(点 )
一‑ 36 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 3 6 )
問 3 前 ペー ジの表 1 に 示 されたデータに基づいて, 深 成岩A と B の 岩石名 と色 指数の組合せ として最 も適 当な ものを, 次 の0〜 ③の うちか ら一つ選べ。た だ し, 各 鉱物 のカ ウン ト数 の割合 は各鉱物 の体積比 に等 しい と仮定す る。
深成 岩 A 深成岩 B
岩石名 色指数 岩石名 色指数
0
閃 緑 岩 5 か ん らん岩 45②
閃緑岩 5 斑れ い岩 45③
閃緑岩 かん らん岩 45④
閃緑岩 斑れ い岩⑤
花 こう岩 か ん らん岩⑥
花 こう岩 5 斑れ い岩 45②
花 こう岩 か ん らん岩③
花 こう岩 斑れ い岩間 4 前 ペー ジの表 1 中 の深成岩A と B に は構成鉱物 として斜長石が含 まれて い る。 これ らの岩石が一連 の結晶分化作用でできた とす ると, 深 成岩A に 含 ま れ る斜長石 の化学組成 と晶出温度は, 深 成岩 B に 含 まれ る斜長石 と比較 して どのよ うな特徴 をもつ と考 え られ るか。化学組成 と晶出温度 の特徴 の組合せ
として最も適当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 4 化学組成
① Naに富む
② Naに富む
③ Caに富む
④ Caに富む
晶出温度 高 い 低 い 高 い 低 い
一‑ 37 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 3 7 )
地 学 I
C 火 成岩に関する次の文章を読み, 下 の問い( 問5 。 問 6 ) に答えよ。
マグマは, 地 下深所でゆつくり冷えて固まると深成岩にな り, 地 表に噴出ある いは地表近 くに貫入 して急冷 されると火山岩になる。 これ らの火成岩は, 含 ま れ て い る S 1 0 2 ( 二酸 化 ケイ 素) 量の多 い ものか ら順 に, 酸 性 岩 ( S 1 0 2 量は 約 7 0 % ) 。 中性岩 ( S 1 0 2 量は約 6 0 % ) ・ 塩基性岩 ( S 1 0 2 量は約 5 0 % ) に 区分 されて
い る。
間 5 火 山岩 につ いて述 べ た文 と して適 当でな い もの を, 次 の0 〜 ④ の うちか ら 一 つ選べ。 5
0 大きな結晶と小さな結晶からできていることが多い。
② マグマ溜りの中ですでに晶出していた鉱物を含むことがある。
③ 大きな岩体である底盤(バ ソリス)をつくることがある。
④ マグマが急冷されてできたガラス質の物質を含むことがある。
問 6 上 の文章 中の 中性岩 に関連 して述べた文 として最 も適 当な ものを, 次 の
0〜④のうちから一つ選べ。 6
0 中 性 の火山岩は盾状火山をつ くっている。
② 中 性 の深成岩は塩基性 の深成岩よ り有色鉱物 を多 く含んで いる。
③ 中 性 の深成岩は酸性 の深成岩よ リカ リ長石 を多 く含んでいる。
④ 中 性 の火山岩 は島5 1 R ( 弧状列島) や大陸縁 に特徴的な岩石である。
一‑ 38 ‑一 ( 2 6 0 9 ‑ 3 8 )
第 3問 地 質図と地質断面図に関する次の問い(A・B)に答えよ。
〔 解答番号 1 〜 E6コ〕 (配 点 20)
A 地 質 図に関す る次 の文章 を読み, 下 の問い ( 問1 〜 4 ) に 答えよ。
次 ペー ジの図 1 は ある地域 にお ける地質 図 と地形断面 図で ある。 この地域 で は, 西 か ら順 に A 礫 岩層, B 砂 岩層, C 砂 礫層, D 砂 礫層, E 河 床礫 ・氾濫原堆 積物, D 砂 礫層, B 砂 岩層が分布 している。B 砂 岩層 には泥岩層がは さま り, 川 の西側 と東側 に分布す る泥岩層は同 じもので ある。 また, 地 点 Y で ボー リング を行 い, 深 度 3 0 0 1 m 付近に B 砂 岩層にはさまる泥岩層がある ことを確認 した。C 砂礫層 と D 砂 礫層の上面 はほぼ平坦であ り, そ れぞれが河岸段丘 を構成 して い る。 図 1 の 地点 アではメタセ コイ アの立木 の化石が, 地 点イではカヘイ石 ( ヌン ム リテス) が見つか った。
一‑ 40 ‑一
(2609‑‑40)
地 学 I
北 マ
( a )
田 A 礫 岩
轄 鍋 鸞 □ C 砂礫層
日 D 砂 礫層
□ 辮 雄 物
X ′ 200 100 0
( n l )
図 1 あ る地域 の地質 図( a ) と地形断面図( b ) ( a ) : 太実線は地層境界 を, 細 実線 は等高線 を表す。
( b ) : ( a ) のX ― X ′線 に沿 った地形断面。
(b) X 300 200 100 0
( m )
2001n
200111
‑ 4 1 ‑ (2609‑‑41)
問 l D 砂 礫 層 の地質 時代 を示す化 石 と して最 も適 当な もの を, ち か ら一 つ選 べ。 1
次の0〜④のう
20 clll
0 デスモステルス・ビカリヤ( ビ カリア)
② マンモス・ オオツノジカ
③ リンボク・フウインボク
④ クックソニア・プシロフィトン
問 2 地 点 ウの露頭 断面 で は級化 層理 ( 級化 成 層) が観察 され た。 級化 層理 の堆積 構 造 を示 す模 式 的 なス ケ ッチ と して最 も適 当な もの を, 次 の0〜 ④ の うちか
ら一 つ選 べ。 2
0
'手 二:モ :11:│二 :モ :11:・ ユ:::f:1lⅢ
喜 盤盤盤
: 鞘
5cm
60 cm 20cm
‑ 4 2 ‑
(2609十‑42)
地学 I
問 3 こ の地域 の地質 について述べた文 として適 当でな いもの を, 次 の0〜 ④ のうちか ら一つ選べ。 3
① 川 の両側 に分 布す る泥 岩 層 の傾 斜 の方 向か ら, B 砂 岩 層 は 向斜構 造 をな して いる。
② 含 まれ る化石 の種 類 か ら, A 礫 岩 層 は陸域 で, B 砂 岩 層 は海底 で堆積 し た地 層 で あ る。
③ C 砂 礫 層 とD 砂 礫 層 は段 丘 を構 成す る堆積 物 で あ り, そ れ らは B 砂 岩層 の上 に重 な る。
④ A 礫 岩 層 と B 砂 岩 層 の関係 は, 両 者 の境 界が等 高線 と平行 で あ る ことか ら, 整 合 で あ る。
問 4 C 砂 礫 層 とD 砂 礫 層 につ いて述 べ た文 として最 も適 当な もの を, 次 の0 〜
④のうちから一つ選べ。 4
O C 砂 礫層はD 砂 礫層よ り標高の高いところに分布 しているので, C 砂 礫 層が D 砂 礫層の上 に重なる。
② C 砂 礫層 とD 砂 礫層の形成時期 に差はな く, 河 川 の水位が高いときに C 砂礫層が, 河 川の水位が低 いときにD 砂 礫層が堆積 した。
③ 河 川 の侵 食す る力が増 したため, C 砂 礫 層 を削 り込 んで河床 が低 くな り, そ こにD 砂 礫層が堆積 した。
④ D 砂 礫層は川 の両側 に分布 しているので, 向 斜構造 をな している。
‑ 4 3 ‑
(2609‑‑43)
B 地 質断面図に関す る次 の文章 を読み, 下 の問い ( 問5 。 問 6 ) に答えよ。
地球 の歴史 を知 るうえで, 地 質学的なでき ごとの新 旧関係 を明 らかにす ること はきわめて重要である。地層や鉱物の境界 に着 目して観察す る ことは, 接 す る両 者の形成順序 を決めるのに有用である。
次 の図 2 は , あ る地域 の地質 断面 を示 した もので ある。露頭 で, 巣 穴 の化石 A , 不 整合面 B , お よび深成岩 と石灰岩の境界 D を 観察 した。 また C で は岩石 を 採取 し,薄 片 を偏光顕微鏡で観察 した。
A 10cm
B 10 clll
一 岩脈
C O.5mm
D 5cin
図 2 あ る地域の地質断面図
下段 の円内にはそれぞれの地点で観察 された構造 ・組織 を 模式的 に示 している。
X X ― ヤ△
V ×
争 竣幹'く 子&益か守x敬食 ヽ xX下 幾
―‑ 44 ‑一 (2609‑‑44)
地 学 I 問 5 前 ページの文章中の下線部に関連 して, 地 層や鉱物の形成順序について述
べた文として適当でないものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 5
O A で は, 泥 岩層側か ら掘 られた巣穴が砂岩層の堆積構造 を切 っているよ うに見 えるので, こ の泥岩層は砂岩層よ り後 に堆積 した と考 え られ る。
② B で は, 凹 凸のある不整合面が石灰岩の層理 を切 って形成 されたよ うに 見えるので, 礫 岩は石灰岩が侵食された後で堆積 した と考 え られ る。
③ C で は, か ん らん石が斜長石や輝石 の結晶を切 って成長 したよ うに見え るので, か ん らん石は斜長石や輝石 よ り後 に晶出 した と考 え られ る。
④ D で は, 深 成岩が石灰岩の構造 を切 って入 りこんできたよ うに見 えるの で, この深成岩は石灰岩が堆積 した後 に貫入 した と考 え られ る。
問 6 前 ペー ジの図 2 で 示 した深成岩 と岩脈 の年代 を測定 した結果, そ れぞれ, 約 2 億 5 0 0 0 万年前, 約 6 5 0 0 万年前に形成 された ことがわかった。 この とき 石灰岩層が堆積 した可能性 のある地質時代 として最 も適 当な ものを, 次 の
①〜④のうちから一つ選べ。 6
0 石 炭紀 ② ジュラ紀 ③ 白亜紀 ④ 第三紀
‑ 4 5 ‑ (2609‑‑45)
第 4問 大 気と海洋に関する次の問い(A〜C)に答えよ。
〔 解答番号 1 〜 E6コ〕 (配 点 20)
A 海 面付近の水温 の年変化 に関す る次の文章 を読み, 下 の問い ( 問1 ・ 問 2 ) に 答 えよ。
次 の図 1 は , 北 半球 の中緯度域 にお いて, ( a ) 海面 を通 して海洋 に出入 りす る 熟エネルギーの年変化 を示 して いる。 この図よ り, 4 月 か ら 8 月 の期間は, 海 洋 に入 る太陽放射エネルギーは海洋か ら出る熱エネルギー よ り多 いが, 1 0 月 か ら
2 月 の期間は, そ の逆である ことがわかる。 このような熱エネルギーの出入 りに よって, 海 面付近では, 加 熱期 に形成 された暖水 の層が, 冷 却期 に対流 によ り上 下にか き混ぜ られ る。その結果, 中 緯度域 の海面付近では, 次 ベー ジの図 2 に 示 すよ うな水温 の年変化が起 こる。
勢 →
封 科
判 叫
卿 ←
く ` ` で 晋ヱ!:埜 型デ
4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 2 月
図 1 北 半球 の 中緯度 域 で海 面 を通 して海洋 に出入 りす る 熟 エ ネル ギ ー の年変化 ( 模式 図)
海洋 に入 る太陽放射エネルギー
‑ 4 6 ‑ (2609‑‑46)
地学 I
100
図 2 北 半球 の中緯度域の海面付近 における水温 の年変化 (模式図)
間 1 上 の図 2の 空欄 ア 〜 Eエ コ に入れ る月の組合せ として最 も適 当な
も のを ,次の 0〜 ④のう ち から 一つ選べ。Eコ亘コ
問 2 前 ペー ジの文章中の下線音Ka)に関連 して, 海面での熟エネルギー の出入 り
次の①〜④のうちから一つ選
に関
′`ミ。
0 海 洋か ら放射 され る電磁波の波長は,太 陽放射 の波長よ り短 い。
② l年 間を通 してみる と,低 緯度域では,海 洋 に入 る太陽放射エネルギー は海洋か ら出る熱エネルギーよ りも少ない。
③ 海 水が蒸発す る ことによ り,海 洋か ら大気へ熱の輸送が起 こる。
④ 放 射 によって海洋か ら出る熱エネルギーは,海 水の塩分に依存する。
を も の な 当 も 適 て 最
し
文 と
た し て 述 べ
□
4 6
水 深 盆
︶
ア イ ウ エ
0
1 2 月 3 月 9 月 6月②
1 2 月 9 月 3 月 6月③
3月 6月 1 2 月 9 月④
3月 1 2 月 6月 9 月‑ 4 7 ‑ (2609‑‑47)
B 大 気 に関す る次 の文章 を読み, 下 の問い ( 問3 ・ 問 4 ) に 答えよ。
関東地方 に住んでいる美樹 さんは, 冬 休みに飛行機 に乗って, 九 州で理科 の先 生 を している叔父 さんを訪ねた。飛行機は, 東 京 の羽田空港 を飛び立って次 の図 3 の よ うにほぼ西に向かった。福岡空港 に着 いた ときには, 叔 父 さんが空港 まで 迎えに来ていた。
叔父 さん 美樹 さん
叔 父 さん
美樹 さん
飛行機の到着が遅れたね。
定刻 に出発 した けれ ど,窓 か ら(b)雲をながめていた ら,機 長 さんが
「当機 は(c)高度約 9800 nlを福 岡空港 に向けて飛行 して い ます が,本 日は強 い向か い風 の中を航行す るため,定 刻 よ り 20分 遅れ の到着 を 予定 して います。」とアナ ウンス していたわ。
(d)この風 は冬 にはかな り強 く吹 くこともあるか らね。 この高度 では ほば地衡風 とみなせ るか ら オ 側 の気圧が高い ことになるよ。 こ の風や飛行機 にはた らいていた コリオ リの力 (転向力)の向きがわかる かな ?
風に は たらく コリ オリ の力はE カコ向きで, 飛 行機に はたら い てい
た コ リオ リの力は キ 向 きね。
】ヒ燕幸30°
図 3 美 樹 さんの乗った飛行機の飛んだ向き 東経140°
‑ 4 8 ‑ (2609‑‑48)
地 学 I 間 3 前ページの文章中の空欄 オ 〜 E キ ニ] に入れる語の組合せ として最
も適当なものを,次の0〜⑥のうちから一つ選べ。 3
間 4 前 ペー ジの文章中の下線部( b ) 。( C ) に関連 して, 飛 行機が航行 した高度 とそ こか ら見 える雲の様子 について述べた文 A ・ B と , 下 線部( d ) の風 について述 べた文 C・ Dと の組合せ として最 も適 当なものを,下 の0〜 ④のうちか ら一 つ選べ。 4
A こ の高度 は対流圏上層か ら圏界面 (対流圏界面)付近にあた り,雲 はお も に下方 に見えて,上 空は晴れ渡 って いることが多 い。
B こ の高度は対流圏下層か ら中層 にあた り,雲 は通常は上空 に見えるが, 飛行機が雲の中に入 ると,霧 のように見える こともある。
C 冬 季 に特 に強 くなる ことがあるこの風は,ジ ェッ ト気流 と呼ばれ る。
D 冬 季 に大陸か らときお り強 く吹き出す この風は,季 節風 と呼ばれ る。
O A と C ② A と D ③ B と C ④ B と D
オ 力 キ
0
西 南②
西③
南 南④
西 南⑤
西 南 南⑥
南 南‑ 4 9 ‑ (2609‑‑49)
C 大 気の安定性に関する次の文章を読み, 下 の問い( 問5 ・ 問 6 ) に答えよ。
大気 の状態 が不 安 定 な とき,し ば しば積 雲 ・積 乱 雲や 激 しい降雨 が 生 じ る。大気 の安定性は, 空 気塊 ( 気塊) を断熱的に上昇 させた ときの空気塊 の温度 と その周 囲の気温 によって判定でき, 空 気塊 に含 まれ る水蒸気 の量 とも深 く関係す る。空気塊 を断熟的 に上昇させた とき, 空 気塊が水蒸気で飽和 しているか否か に よって, 空 気塊の温度は湿潤断熟減率 もしくは乾燥断熱減率 に従 って低下す る。
湿潤断熟減率の値は, 水 蒸気の ク に 伴 う熟が放 出され るために, 乾 燥断熟 減率の値 よ りも小 さい。空気塊 の温度が周囲の気温 よ りも高い場合 には, 空 気塊 は浮 力を得て上昇できる。気温減率が乾燥断熱減率よ りも大 きい場合 を ケ な大気,湿 潤断熱減率よ りも小 さい場合 を Eヨ コ な大気 という。
問 5 上 の文章 中の空欄 ク 〜 匡 コ ]に 当てはまる語の組合せ として最 も
適当 なも のを ,次の 0〜 ④のう ち から 一つ選べ。E玉=ヨ
ク ケ ヨ
0
凝 結 絶対不安定 (不安定) 絶対安定 (安定)②
凝 結 絶対安定 (安定) 絶対不安定 (不安定)③
昇 華 絶対不安定 (不安定) 絶対安定 (安定)④
昇 華 絶対安定 (安定) 絶対不安定 (不安定)( e )
一‑ 50 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 5 0 )
地 学 I 問 6 前 ペー ジの文章中の下線部( e ) に関連 して, 次 の図 4 の 実線で示 されている
よ うな気温 の高度分布 をもつ大気 にお いて, 雲 が生 じる高度 について考えよ う。高度 A に ある温度 T の 飽和 していない空気塊 を, C を わずかに超えた高 度 まで断熱的 に上昇 させ, そ の後, 自 由に上下運動がで きるよ うに した と き, どの高度 の範囲に雲が生 じると考 え られ るか。雲底の高度 と雲頂のおお よその高度 の組合せ として最 も適 当な ものを, 下 の0 〜 ④のうちか ら一つ選 べ。ただ し,空 気塊の温度は高度 Bで は S,高 度 Cで は Rと す る。 6
R S 温度
図 4 温 度 の高度 分布
高度
C B A
①
②
③
④
雲底 A B B C
雲 頂 C C D D
湿潤断熱減率に従 う温度
乾燥断熱減率 に従 う温度
‑ 5 1 ‑ ( 2 6 0 9 ‑ 5 1 )
第 5問 宇宙と天体に関する次の問い(A〜C)に答えよ。
〔 解答番号 1 〜 E6コ〕 (配 点 20)
A ケ プラーの法則 に関す る次の文章を読み, 下 の問い ( 問1 ・ 問 2 ) に 答えよ。
ケ プラーは, 師 であつたテ ィコ ・ブラーエ ( チコ ・ブラーエ) の残 した観測デー タ を詳 しく解析 し, 惑 星が一般 に(a)獲! 円軌道 を描 いて運動 して いる ことな ど, 惑星の運動 に関す る三つの基本的な法則 を発見 した。ケプラーの法則は, 太 陽の まわ りを運動す る惑星だけでな く, ( b ) 盛星 のまわ りを運動す る衛 星 に も適用 で きる。
問 1 上 の文章中の下線音ほa ) に関連 して, 惑 星の精 円りt 道を公転面 と垂直な方 向 か ら見 た とき, 公 転速度 が最大 とな る ときの惑星 と太 陽の位 置 関係 を表 し て いる模式 図 として最 も適 当な もの を, 次 の0 〜 ④の うちか ら一 つ選べ。
0
惑 星
④
②
一‑ 52 ‑一 (2609‑‑52)
地 学 I 問 2 前 ペー ジの文章中の下線音K b ) に関連 して, 土 星の衛星の運動 を考 えよ う。
土星の衛星 「パ ン」と「レア」の上星中心か らの平均距離 ( 朝t 道長半径) は, そ れ ぞれ土星半径の 2 . 2 倍と 8 9 8 倍である。 「レア」の公転周期 は 「パ ン」の公転周 期 の 何 倍 か。最 も 適 当 な 数 値 を, 次 の0 〜 ④の う ち か ら一 つ 選 べ。
2 倍
C) 64
② 1 6 ③ 8 ④ 2 . 5
一‑ 53 ‑― ( 2 6 0 9 ‑ ‑ 5 3 )
B 恒 星と連星に関する次の問い( 問3 ・ 問 4 ) に答えよ。
連星を公転面に沿った方向か らみると, 一 方の星が他方を隠す食現象が起き, 次の図 1 の A 〜 D の ように明るさが周期的に変化する食連星 ( 食変光星) として観
測 され る。
い
12 10 8 6 4 2 0
図 1 食 連星の変光 曲線 ( 明るさの時間変化) の模式図
問 3 相 対的に高温で明るい主星 と低温で暗い伴星が, 下 の0〜 ④の順序で公転 す るとした とき, 図 1 中 のA の ように一番暗 く見える配置は どれか。最 も適
る AI
︲ 明 る さ
︵ 相 対 値
︶ 明
時 間
当なものを,次の0〜④のうちから一つ選べ。 3
伴 星
御 視線
律 視線
ф 視線
伸 視線
‑ 5 4 ‑
(2609‑‑54)
地 学 I 問 4 こ の食連星で, 主 星が伴星 を完全に隠 した ときに, 次 の図 2 に 星印 ( ☆) で
示 したよ うな主星のスペク トル型 と絶対等級が観測 された。 このスペク トル を, 伴 星が見えているときのスペ ク トルか ら差 し引 くことで, 伴 星のスペ ク トル型が F 型 で ある ことがわか った。 この とき, 図 1 の よ うな変光 を引き 起 こす 伴 星 は, 図 2 の H R 図 中 に示 した どの領 域 に あ る星 と考 え られ る
絶対等級
O B A F G K
ス ペ ク トル型 図 2 H R 図 と星 の種 類
か。最も適当なものを,下の①〜④のうちから一つ選べ。 4
(等)
‑5
0
5
10
15
0 超 巨星 ② 巨 星 ③ 主系列星 ④ 白色継≧
‑ 5 5 ‑
( 2 6 0 9 ‑ 5 5 )
C 銀 河系の構造 に関す る次 の文章を読み,下 の問い (間5。 問 6)に 答えよ。
太陽系は,銀 河系 と呼 ばれ る恒星 の大集 団の中にある。 18世 紀 の終わ りに, ハー シェルは,い ろいろな方向にある恒星の数 を見かけの等級 ごとに数え,銀 河 系 は 太 陽 を 中 心 とす る 凸 レ ンズ 状 の構 造 を して い る,と した。 け れ ど も, (C)ハシ エルが見る ことができたのは太陽に近い恒星だけであった。20世 紀 に なって,シ ャプレーが球状星団の距離 を測定 して,そ の分布範囲か ら銀河系の大 きさを見積 もった。 この とき初めて太陽系が銀河系中心か ら遠 くに位置す る こと がわか った。
問 5 上 の文章 中の下線音R C ) に関連 して, ハ ー シェルが銀河系の遠 く る ことができなか った理 由を述べた文 として最 も適 当な ものを, の うちか ら一つ選べ。 5
の恒星を見
次の①〜④
0 遠 い恒星か らの可視光線が,銀 河系円盤部 に集 中する恒星によって遮断 され るため。
② 遠 い恒星か らの可視光線が,太 陽系をつつむ厚 い分子雲に吸収 され るた め。
③ 遠 い恒星か らの可視光線が,団 体微粒子 (宇宙塵 ・星間塵)でさえぎられ るため。
④ 遠 い恒星か らの可視光線が,赤 方偏移 して赤外線 になるため。
問 6 上 の文 章 中の球状星団 につ いて述べた文 と して最 も適 当な もの を,次 の
①〜 ④のう ち から 一つ選べ。E6ヨ
0 数 千個 の星が不規則 に集 まった星の集団である。
② 銀 河系形成 の初期 につ くられた老齢な星の集 ま りである。
③ 重 元 素の多 い星間雲か ら生まれた星の集 ま りである。
④ 天 の川 に沿 って分布 し,濃 い星間物質 を伴 う星団である。
一‑ 56 ‑一
( 2 6 0 9 ‑ 5 6 )
問題と解答は、独立行政法人 大学入試センターホームページより転載しています。
ただし、著作権上の都合により、一部の問題・画像を省略しています。
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