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フレーバーカカオ豆の香りに着目した新価値創出 株式会社明治

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プロダクト イノベーション

明治ザ チョコレートの開発

フレーバーカカオ豆の香りに着目した新価値創出 株式会社明治

石田晶子,崎山一哉,二瓶真理子

キーワード: カカオ豆,チョコレート,香味,発酵,持 続可能性

はじめに

「明治ザ・チョコレート」は,2020年で発売7年目に なる商品である.2016年にカカオ分70%のダークチョ コレートとカカオ分50%のダークミルクチョコレート にリニューアルした.チョコレートの主な原料であるカ カオ豆の香りに着目し,カカオ豆のなかでも特徴的な香 味をもつフレーバーカカオ豆の魅力を引き出した.本商 品は,ヨーロッパや日本のチョコレート好きの方々や食 にこだわる方々に,その香味と手頃な価格で驚きをもっ て評価されている.一般に流通しているチョコレートの なかでは珍しく,バニラなどの香料を使用していない.

良質なフレーバーカカオ豆の香味を引き出したビーン トゥーバーチョコレートである.しかしながら,良質な フレーバーカカオ豆を作るためのさまざまな研究や活動 や香味の説明がなければ,一般の板チョコレートと比較 して価格が高いと判断されることも,まだまだ多い.

ビ ー ン ト ゥ ー バ ー チ ョ コ レ ー ト は,「カ カ オ 豆

(BEAN)から板チョコレート(BAR)になるまでの全 工程を一つのブランドが一貫して手がけるスタイル」を

表す.近年,アメリカや日本をはじめ多くの国々でビー ントゥーバ̶チョコレートへの関心が高まり,カカオ豆 が作られている熱帯地域の生産地や生産者と消費する チョコレートをつなぐ,新たなキーワードになってい る.明治のビーントゥーバーチョコレートの始まりは,

90年以上も昔に遡る.カカオ豆から板チョコレートに なるまでの全工程を手がけるビーントゥーバ̶のスタイ ルは,明治のチョコレートづくりの歴史であり,差別化 されたチョコレートを作り続けるために必要不可欠であ る(図

1

一方,カカオ豆を取り巻く環境は厳しさを増してい る.世界のカカオ豆生産量は約465万トンあるが,特徴 的な香味をもつフレーバーカカオ豆の生産量は,そのう ちの10%ほどと考えられ,さらにそのうちの5%は年々 減少しているといわれている(1, 2)

.特徴的な香味をもつ

フレーバーカカオ豆の大部分は生産性が低く,栽培に手 のかかる品種であるため,大量生産に適した品種におさ れ,危機的な状況にある.もちろん,カカオ豆の生産性 や香味を向上するための品種研究は生産国や消費国で進 められている.また,生産国の政情は不安定で,政府機 関や企業などによるカカオ農家への栽培指導や発酵指導 などさまざまな活動が行われているものの,カカオ農家 の大多数は小規模農家であり,栽培に必要な苗木や肥料 や設備は十分とはいえない.病害虫や天候や相場の影響 も受けるなど,多くの課題を抱えている.

また,良質なフレーバーカカオ豆の香味は,生産国の カカオの品種やカカオ豆の最適な発酵なくして得ること はできない.カカオ豆の発酵に関与する微生物学研究は 100年以上にわたり,発酵中に多様な酵母,乳酸菌,酢 酸菌,芽胞細菌および糸状菌が連続的に消長することが 知られている(3, 4)

.発酵は,チョコレートの香味発現に

関与する重要な揮発性物質の前駆物質を生成する.酵母 の活性を抑制した条件で発酵したカカオ豆はピラジンな

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(2)

ど一部の重要な香気成分が減少すると報告されてい

(5)

一方,酵母 をス

ターター液として発酵前の異なる4つの品種のカカオ豆 に接種すると,得られたカカオ豆から61の揮発性物質 が定量されるが,官能評価では品種により香味が異なる と報告されている(6)

.これらは,カカオ豆の特徴的な香

味を得るために,品種や最適な発酵が重要であることを 示唆している.

このような状況のなか,世界中のチョコレートメー カーは良質なカカオ豆を作り続けるため,レインフォレ ストアライアンスや国際フェアトレード認証など,国際 的に認知された認証プログラムの取組みを通して,熱帯 地域の生産地や生産者と良好な関係を構築している.明 治では,「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」という,

農家を取り巻く環境を改善することでカカオ豆の生産を 持続可能なものにしていく独自の活動を行っている.

本稿では,カカオ豆からチョコレートができるまでの 工程と,特にフレーバーカカオ豆の香味に焦点をあてた 研究とチョコレートの評価について紹介する.

明治ザ・チョコレートの目指すところ

明治ザ・チョコレートは,熱帯地域の生産者と良質な フレーバーカカオ豆を作り,ビーントゥーバーのスタイ ルで,その香味を引き出したプレミアムチョコレートを 作り,フレーバーカカオ豆の生産を持続可能なものにし ていく研究開発である.人の心を動かすプレミアムチョ コレートを作り,カカオにかかわるすべての人を笑顔に したい.ワインやコーヒーのように,産地や品種や香味 の違いを語りあいながら,チョコレートを食べる楽しさ を提供したいと考えた.ミルクチョコレートや高カカオ ポリフェノールチョコレートを食べるシーンが存在する ように,日常のなかに新たな食シーンを提供し,チョコ レートの食文化を醸成することを目指した.プレミアム

チョコレートを作るにあたっては,フレーバーカカオ豆 の特徴的な香味に着目して研究を進めた.

プレミアムチョコレートの香味

食品を味わううえで,風味の質と強度を捉えることは 重要な情報であり,喫食中の風味の経時変化を捉えるこ とは,その食品の香味特徴をより豊かに把握することに つながる.チョコレートは咀嚼・嚥下プロセスのなかで ユニークな物性変化が起こり,風味発現に影響する.フ レーバーカカオ豆は特徴的かつ多様な風味をもつため,

複数の官能的特徴を同時に評価できる評価法が求められ る.そこで,質的経時変化を計測する官能評価手法とし てTemporal Dominance of Sensations(TDS) 法 に 取 り組んだ.Pineauらによって提案されたTDS法は,複 数の感覚特性の中で最も強い印象をもつ感覚の経時的変 化を測定する手法である(7)

.図 2

は,フレーバーカカオ 豆で作ったプレミアムチョコレートの風味の経時変化を 評価した結果である.喫食中に風味が複雑に経時変化し ていることをわかりやすく読み取ることができる.質的 経時変化を可視化することで,ナッツのような香りやフ ルーツのような香りなどプレミアムチョコレートそれぞ れの香味特徴を把握し,製造方法や製造条件の開発に活 用してきた.

また,チョコレートの香味発現に関与する揮発性物質 の研究は数多く報告されているが,プレミアムチョコ レートに特徴的な揮発性物質という観点での報告は少な

(8, 9)(図

3

.このため,国内外のプレミアムチョコ

レート136個の香味を網羅的に解析した.プレミアム感 が高いと評価されたチョコレートは,3-Methylbutanal などのアルデヒドやピラジン,エステルが特徴的な揮発 性物質であることがわかった.これらはナッティ香,フ ルーティ香,フローラル香に関与する重要な物質でも あった.

図12018年に発売された明治ザ・チョ コレート

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

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カカオ豆からチョコレートができるまで カカオは,アオイ目アオイ科ビトネリア亜科テオブロ マ属の植物で学名は  L.である.赤道 を挟んで南緯20度から北緯20度の間,年間平均気温27 度以上,年間降水量1,500ミリ以上の高温多湿な熱帯地 域で栽培される植物で,西アフリカ,アジア,中南米の 国々が主要な生産国である.

カカオの起源地は,形態的形質や遺伝子解析を用いた 研究から,コロンビアとエクアドルの国境に近いアマゾ

ン川上流域,アンデス山脈東側であると考えられ,その カカオがメキシコや中米に分布し,栽培が始まったと推 察されている(10)

.原種に近い遺伝グループはクリオロ

種で,特徴的な香味もつが,病害に弱く,生産性も低い ことから希少性の高いカカオ豆としてメキシコやベネズ エラやマダガスカルなどで僅かに生産されている.病害 に強く,生産性の高いフォラステロ種は,チョコレート のベースとなる苦みをもち,アイボリーコーストやガー ナなど西アフリカで多く生産されている.クリオロ種と フォラステロ種の交配によってできたトリニタリオ種 図2プレミアムチョコレートのTemporal  Dominance of SensationsTDS)曲線 Dominance rate(%)時間ごとに最も印象的 な特性用語を選んだパネリストの割合(%)

図3Chemical structures of main aroma- active volatiles of cocoa flavor(8)

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

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は,中南米などで生産され,花のような香味をもつナシ オナル種は,エクアドルで生産されている.カカオは遺 伝的多様性をもち,品種や亜種の分類や分布ルートにつ いて形態学的な研究がなされているが,近年は遺伝学研 究も生産国や消費国で進められている.

カカオは,それぞれの生産国で受け継がれてきたカカ オの種子あるいは接ぎ木した苗を植栽して栽培される.

植栽開始からおおよそ3年,カカオの幹に咲く1 cmほど の小さな花が小さな虫を介して受粉し,20〜30 cmのラ グビーボール様のカカオポッドが結実する(図

4

5

カカオ農家は,熟したカカオポッドだけを収穫し,その 中から白い果肉に包まれた種子を取り出す(図

6

.取

り出したものを一部の生産国では「ババ」という.白い 果肉は,糖やペクチンを含み,この「ババ」を発酵する ときに微生物が資化する重要な基質となる(図

7

.発

酵の方法は,生産国や生産者が保有する発酵施設によっ てさまざまである.カカオポッドから取り出した「バ バ」を,バナナの葉でくるんだり,木の発酵箱やプラス チックの発酵箱に入れて,2〜7日間発酵する.発酵中 は必要により撹拌する,あるいは箱を入れ替えて酸素を 入れると同時に全体を均一に発酵する(図

8

.その後,

天日で乾燥する.乾燥の方法も生産国や生産者によりさ まざまである.木の台や金属のメッシュ台やアスファル トやビニールシートの上にカカオ豆を広げて,定期的に 撹拌しながら水分値7〜8%以下まで乾燥する(図

9

乾燥は天候に大きく左右され,乾季は4〜7日間程度で

図4カカオの花

図5カカオポッドの結実

図6カカオの果肉に包まれた種子の取出し

図7カカオの果肉に包まれた種子

図8木製箱発酵

図9天日乾燥

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

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乾燥するが,雨季では10〜14日間程度かかる場合もあ り,生産性や品質に影響する.このため,乾燥機を導入 している大規模な生産者もある.乾燥も発酵と同様に香 味に与える影響は大きい.日陰で緩慢な乾燥をすると発 酵で生成した糸状菌や酵母の活性を止めることができず アンモニアなど異臭を発生してしまう.また,60 Cの オーブンで急速な乾燥をすると酢酸や酪酸などの揮発性 物質の濃度が高まり,強い酸味や異臭を発生すると報告 されている(11)

.カカオ豆の特徴的な香味を得るために

は,最適な乾燥も重要である.カカオ豆からチョコレー トができるまでの工程を図

10

に示す.

乾燥したカカオ豆は選別後,麻袋などに詰められ日本 へ輸出される.日本国内の工場でさらに選別した後,カ カオ豆をローストする.ロースト温度は120〜150 C程 度が一般的である.ロースト方法もさまざまであるが,

温度,時間,設備仕様によって異なる香味を得ることが できる.ローストしたカカオ豆の揮発性物質は600を超 えると言われている(12)

.これらの多くは還元糖とアミ

ノ酸のメイラード反応により生成する化合物である.し たがって,メイラード反応が進行しにくい非加熱のチョ コレートはカカオ豆の香味を十分に引き出せていない.

このように,チョコレート特有の香味はローストで生成 するが,その前駆物質であるペプチド,アミノ酸,還元 糖,有機酸などは発酵で生成する.

フレーバーカカオ豆の特徴的な香味を形成する要素 フレーバーカカオ豆の特徴的な香味であるナッティ 香,フルーティ香,フローラル香の前駆物質には,カカ オの品種に由来する成分とカカオ豆の発酵により生成す る成分が関与する(図

11

熟したカカオポッドの内部は微生物のいない無菌状態 であるため,カカオポッドを割り,その中から果肉に包 まれた種子を取り出し,外部の環境に触れることで自然 に混入する酵母,乳酸菌,酢酸菌により,カカオ豆の発 酵は進行する.白い果肉には糖が10〜15%含まれてい る(図6)

.これを基質として微生物が働き,乳酸,酢

酸など揮発性物質がカカオ豆の胚乳部に浸透してい く(13)

.この胚乳部がカカオニブとなりチョコレートに

なる.酢酸発酵の発酵熱や酸よって胚乳部の細胞破壊が 進むと,その後のローストで生成する香気の前駆物質で 図10カカオ豆からチョコレートができるまで

図11カカオ豆の発酵模式図(Kadowら の報告(14, 15)より筆者作成)

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

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あるペプチドやアミノ酸や還元糖が生成する(14)

.一方,

エクアドル産カカオ豆の特徴的なフローラル香は,ナシ オナル種固有の香りとして世界的に高く評価されてお り,発酵前のカカオの白い果肉にも多く存在してい る(15)

このようにフレーバーカカオ豆の特徴的な香味を引き 出したプレミアムチョコレートを作るためには,目的と する香味を有するカカオの品種の選択と,カカオ豆の発 酵を最適条件で制御することが重要となる.

国際的な味覚品評会

フランス,イギリス,ベルギーなどチョコレートの食 文化が豊かなヨーロッパにはプレミアムチョコレートの 味覚を評価する品評会がある.1981年にフランスで発 足したチョコレート愛好家による会「Club des Cro- queurs de Chocolat(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・

ショコラ=チョコレートをかじる人たちのクラブ)」(16) や,2005年にイギリスで発足した,世界最高峰のチョ コレートを認定する賞「Academy of Chocolate」(17)や,

同じくイギリスの高級食品小売組合が主催している,味 のみを審査対象とした「Great Taste Awards」(18)など,

食に精通した厳しい審査員による味覚評価を受け,プレ ミアムチョコレートに求められる味覚的要素を把握する ことに取り組んでいる.

これまでの5年間,明治ザ・チョコレートを5つの品 評会に出品してきた.初年度は,このうちの一つに出品 したが,香りが弱い,余韻が短い,甘すぎる,オーバー ロースト,脂っぽい,といったコメントが散見され全く 受賞できなかった.その後,プレミアムチョコレートの 香味特徴に着目して改良を重ね,2年目以降ようやく複 数の品評会で受賞できるようになった.これまで5年間 で67個の賞を受賞した.このうちの一つに,2019年

「Club des Croqueurs de Chocolat」が選定したショコ ラティエ100選がある.明治ザ・チョコレートチーム は,タブレット部門の14選に選ばれた.この賞は,

2018年までの受賞者を対象に選出する賞であり,2017 年の受賞により選ばれた.一つの商品を対象としたもの ではなく,本商品を通して,熱帯地域の生産者と良質な フレーバーカカオ豆を作り,ビーントゥーバ̶のスタイ ルでその香味を引き出したプレミアムチョコレートを作 り,手頃な価格とおしゃれなパッケージでお客様に提供 し,フレーバーカカオ豆の生産を持続可能なものにして いくという取組み全体が評価された(図

12

これらのプレミアムチョコレートを是非みなさまにテ

イスティングしていただきたい.リラックスして感覚に 身をゆだね,五感を使って色,香り,音,口どけ,味を 感じることで,今まで気づかなかったプレミアムチョコ レートの魅力を見いだし,チョコレートと向き合う豊か な時間を過ごしていただきたい.

おわりに

カカオ豆は赤道を挟んで南緯20度から北緯20度の間 の国々で生産され,それぞれの国で品種や発酵方法が異 なり,個性豊かな香味をもったチョコレートが生み出さ れる.魅力的な香味を創出し,カカオ豆の生産を持続可 能なものにしていくには,熱帯地域の生産地や生産者 と,チョコレートの消費国である日本のメーカーとが,

地理的な距離の壁を越えて互いに求める品質を共有し,

最適な品種,発酵方法の開発に取り組む必要がある.ま た,チョコレートの香味発現のキーとなるさまざまな成 分や発現メカニズムに関するさらなる研究,カカオ豆生 産プロセスの効率化による品質安定化も必要であろう.

近年アメリカや日本をはじめ多くの国々で広がったビー ントゥーバーチョコレートは,「カカオ豆(BEAN)か ら板チョコレート(BAR)になるまでの全工程を一つ のブランドが一貫して手がけるスタイル」であった.わ れわれは,ファームトゥーバーチョコレート,すなわち カカオ農園(FARM)から,個性豊かなプレミアム チョコレートをお客様に提供するまでの全工程を一貫し て手がけるスタイルを追求し,ワインやコーヒーのよう に,産地や品種や香味の違いを語りあいながら,チョコ レートを食べる楽しさを提供し,チョコレートの食文化 を醸成していきたい.

図122019Club des Croqueurs de Chocolatタブレット部 門14選の表彰

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

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文献

  1)  国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/19第3刊.

  2)  International Cocoa Organization: https://www.icco.org/,  (2019).

  3)  R. F. Schwan & G. H. Fleet: 

, CRC Press (2014).

  4)  R. F. Schwan & A. Wheals:  , 

44, 205 (2004).

  5)  V. T. T. Ho, J. Zhao & G. Fleet:  ,  174, 72 (2014).

  6)  A. G. T. Menezes, N. N. Batista, C. L. Ramos, A. R. A. Sil- va,  P.  Efraim,  A.  C.  M.  Pinheiro  &  R.  F.  Schwan: 

81, 83 (2016).

  7)  N.  Pineau,  P.  Schlich,  S.  Cordelle,  C.  Mathonnière,  S. 

Issanchou,  A.  Imbert,  M.  Rogeaux,  P.  Etiévant  &  E. 

Köster:  , 20, 450 (2009).

  8)  A. C. Aprotosoaie, S. V. Luca & A. Miron: 

15, 73 (2015).

  9)  G.  Ziegleder:  , 191,  306 

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10)  J.  C.  Motamayor,  A.  M.  Risterucci,  P.  A.  Lopez,  C.  F. 

Ortiz, A. Moreno & C. Lanaud:  , 89, 380 (2002).

11)  S. Jinap, J. Thien & T. N. Yap:  , 65, 67  (1994).

12)  S. T. Beckett: 

, Blackwell Publishing Ltd., 2009, pp. 169‒

170.

13)  B. Eskes, D. Ahnert, L. G. Carrion, E. Seguine, S. Asse- mat & D. Guarda: P. Garcia R: 

, (2012).

14)  D.  Kadow,  N.  Niemenak,  S.  Rohn  &  R.  Lieberei: 

62, 357 (2015).

15)  D.  Kadow,  J.  Bohlmann,  W.  Phillips  &  R.  Lieberei: 

86, 90 (2013).

16)  Club  des  Croqueurs  de  Chocolat:  Guide/Awards,  https://www.croqueurschocolat.com/, (2020).

17)  Academy  of  Chocolate:  Awards,https://academyofchoco  late.org.uk/, (2019).

18)  Great Taste Awards: Winners,https://greattasteawards.

co.uk/, (2019).

プロフィール

石田 晶子(Akiko ISHIDA)

<略歴>1999年奈良女子大学生活環境学 部卒業/同年株式会社明治入社/2020年 現在研究本部商品開発研究所カカオ開発研 究部カカオ開発3G長<研究テーマと抱 負>カカオ豆開発研究,良いカカオの木を 残していくこと<趣味>ヨガ,旅行,音楽 鑑 賞<明 治 ザ・チ ョ コ レ ー ト>https://

www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/the- chocolate/

崎山 一哉(Kazuya SAKIYAMA)

<略歴>1998年慶應義塾大学理工学研究 科応用化学専攻修士課程修了/同年株式会 社明治入社/2020年現在研究本部商品開 発研究所商品開発センター 3G長<研究 テーマと抱負>現職務)カカオ関連新商品 開発<趣味>コーヒー,釣り,旅行

二瓶 真理子(Mariko NIHEI)

<略歴>1994年東京水産大学水産学部卒 業/同年株式会社明治入社/2020年現在 研究本部品質科学研究所理化学研究部おい しさ科学G所属<研究テーマと抱負>食品 のおいしさや嗜好を科学的に評価する技術 に関する研究に従事,「おいしさ」,「楽し さ」,「健康」をお客様に伝えていきたい

<趣味>音楽鑑賞,華道

Copyright © 2020 公益社団法人日本農芸化学会 DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.58.537

日本農芸化学会

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参照

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