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は し が き - 日本国際問題研究所

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Academic year: 2025

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は し が き

本書は、当研究所が外務省より平成23年度国際問題調査研究・提言事業費補助金を受けて 行った研究事業「新興国の台頭とグローバル・ガバナンスの将来」の成果をまとめたものです。

グローバル化が進む現在、経済、貧困、環境、人口といった諸問題を一国内で解決する ことはもはや困難となり、国際社会全体で対処していくことが求められています。国際的 な政策協調が進むなかで「グローバル・ガバナンス」という概念が生まれました。

近年のBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)をはじめとする新興国の著しい台頭

は、グローバル・ガバナンスに新たな挑戦を突きつけております。中国を含む新興国の多 くはグローバル・ガバナンスの登場の背景にある自由主義的な価値観よりも、むしろ伝統 的な主権国家観に基づいて内政不干渉を重視する傾向が強く、しばしば国際政治の場にお いてグローバル・ガバナンス論を支える思想的な潮流に反する行動をとっているように見 受けられます。

このようにグローバル・ガバナンスが新たな局面に入りつつある一方で、国際金融・経 済、環境、資源、大量破壊兵器等々、地球規模で解決すべき緊急の課題はますます増えて おります。今後、国際社会を取り巻く情勢はグローバル・ガバナンスの必要性を増大させ こそすれ、その衰退を許す状況になることは考えにくいでしょう。今こそ新興国の台頭が グローバル・ガバナンスに与える影響を分析し、それに伴う諸課題と対策を検討するべき ではないでしょうか。

こうした問題意識に立ち、本研究プロジェクトは月1回の研究会合と数回に及ぶ海外調 査などを通じ、1 年間にわたり研究を重ねてきました。ここに収められた各論文は、研究 会委員によるその最終成果報告です。

なお、ここに表明されている見解はすべて個人のものであり、当研究所の意見を代表する ものではありません。しかし、本書の研究成果がグローバル・ガバナンスを支える国際社会 の一員としての日本の政策と中長期的な戦略形成に資することを心から期待しています。

最後に、本研究に積極的に取り組まれ、報告書の作成に尽力いただいた執筆者各位、な らびにその過程でご協力いただいた関係各位に対し改めて深甚なる謝意を表します。

平成24年3月

財団法人日本国際問題研究所 理事長 野上 義二

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研究体制

(敬称略、主査以降五十音順)

主 査: 納家 政嗣 青山学院大学国際政治経済学部教授 委 員: 秋山 信将 一橋大学法学研究科准教授/

日本国際問題研究所客員研究員 飯田 敬輔 東京大学大学院法学政治学研究科教授 太田 宏 早稲田大学国際教養学部教授

大橋 英夫 専修大学経済学部教授

菊池 努 青山学院大学国際政治経済学部教授/

日本国際問題研究所客員研究員 東 大作 東京大学大学院総合文化研究科准教授 山田 哲也 南山大学総合政策学部教授

山本 吉宣 PHP総研研究顧問/東京大学名誉教授 和田 洋典 青山学院大学国際政治経済学部助教 委員兼幹事: 浅利 秀樹 日本国際問題研究所副所長兼主任研究員 角崎 信也 日本国際問題研究所研究員

伏田 寛範 日本国際問題研究所研究員 担 当 助 手: 園田 弥生 日本国際問題研究所研究助手

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目 次

第1章 新興国台頭とグローバル・ガバナンス 納家 政嗣··· 1

第2章 新興国の台頭とは何か 角崎 信也・伏田 寛範···19

第3章 新興国の台頭と安全保障ガバナンス 山本 吉宣···51

第4章 新興国をめぐる成長パラダイムの転換

―国際経済システムへのインパクト― 大橋 英夫···73

第5章 グローバル・コモンズとしての核不拡散秩序 秋山 信将···91

第6章 通商における新興国のグローバル・ガバナンス戦略

―WTOのDDA交渉を中心に― 飯田 敬輔···109

第7章 新興国の挑戦と国際マクロ経済ガバナンスの行方 和田 洋典···127

第8章 新興国の台頭とグローバル・コモンズのガバナンス:

中国の「新エネルギー危機」への対応 太田 宏···143

第9章 新興国にとっての国連の意義と国連改革 山田 哲也···159

第10章 地域制度はグローバル・ガバナンスに資するのか?

―アジア太平洋の事例― 菊池 努···169

第11章 グローバルな「平和執行・平和構築活動」と「新興国」

の台頭 東 大作···195

補章 インドの対外政策(出張報告) 菊池 努···211

参照

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