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序章 公共施設再生計画策定にあたって 1 公共施設の現状と一般的な課題 1. 公共施設の老朽化問題とは 公共施設の老朽化問題とは どの様な問題なのでしょうか これは 昭和 30 年代から 50 年代にかけての高度経済成長期に 人口増加などの環境変化を踏まえ 住民福祉の向上を目指して短期間に急速に整備

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章 公共施設再生計画策定にあたって

1 公共施設の現状と一般的な課題

2 習志野市における公共施設の現状と課題

3 最近の国の動向と今後の課題

(2)

公 共 施 設 再 生 計 画 策 定 に あ た っ て

1 公 共 施 設 の 現 状 と 一 般 的 な 課 題

1 . 公 共 施 設 の 老 朽 化 問 題 と は

公共施設の老朽化問題とは、どの様な問題なのでしょうか。 これは、「昭和 30 年代から 50 年代にかけての高度経済成長期に、人口増加などの環境変化を踏 まえ、住民福祉の向上を目指して短期間に急速に整備を進めてきた多くの公共施設が、今後次々に建 物の寿命を迎え、建て替えの時期を迎える中で、人口減少社会の到来など、社会経済状況が大きく変 化し、今後財政状況が厳しくなる見通しにおいて、老朽化対策のための公共施設整備費に予算を振り 向けることが困難である。」という問題のことです。 人間と同じように、建物にも寿命があり、一般的には約 50 年から 60 年と言われています。東京 オリンピックが昭和 39(1964)年に開催され、その前後から新幹線や首都高速などのインフラや 公共施設が急速に整備され、近代日本が発展してきました。このオリンピック開催の年から 50 年目 が、平成 26(2014)年です。 習志野市だけでなく、日本国中の公共施設が、これから次々に老朽化し更新時期を迎えることにな ります。厳しい財政状況から公共施設整備費が厳しく削減されている中で、どのように建替えなどの 更新、再生1を行っていけば良いのか、今まさに、日本全体そして習志野市の将来に向けた大変重要 で、大きな課題となっています。 高度経済成長期の人口増に合わせて整備が進んだ習志野市の公共施設

1963(昭和38)

習志野市庁舎

1966(昭和41)

市民会館

1974(昭和49)

習志野高校

(3)

次のグラフは、公共施設の整備と更新状況の平均的な姿をモデルとして示したグラフです。 横軸が時間軸を示し 50 年前から現在、そして 50 年後まで、縦軸は事業費をモデル的に表してい ます。左側の山が今までの公共施設整備費の山を表し、「現在」は公共施設整備費が非常に少なくな っていることが分かります。しかし、公共施設・インフラはいずれ老朽化し、更新する必要が出てく るため、耐用年数を 50 年と仮定し、単純に耐用年数を迎えた時に同規模で更新しようとすると、施 設の耐用年数を経過した後に、同じ山が右側にスライドして、将来、同規模の公共施設整備費が必要 となります。 今後 50 年間の平均が、縦軸の 400 のやや下の横線で示してありますが、現在の線より、はるか に多額の公共施設整備費がないと更新ができないという事が分かります。 これは一般的な状況をモデル化したグラフですが、国や多くの自治体でも同じような状況になって います。 「現在の少なくなっている公共施設整備費で、今後、増加しつづける老朽化対策としての公共施設 整備費をどのように賄って行けば良いのか?」、この問題の答えを見つけようとするのが、公共施設 再生計画です。 >図表 0-1 公共施設の整備と更新状況についての平均的な姿 出所)公共施設再生計画基本方針 0 100 200 300 400 500 600 700 800 19 62 19 68 19 74 19 80 19 86 19 92 19 98 20 04 20 10 20 16 20 22 20 28 20 34 20 40 20 46 20 52 20 58 過去の実績投資額 同最近5年平均 単純更新ケース 同50年平均

更新期

モデルケースを想定 ・高度成長~バブル期に投資 しその後減少 ・50年経過後に単純更新 公共投資抑制による 現状のイメージ 50年前 現在 50年後 事 業 費 見 込 み ( モ デ ル 図 の た め 、 単 位 は 想 定 ) ●高度成長~バブル期に投資 その後減少 ●50年経過後に単純更新

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2 . 公 共 施 設 を め ぐ る 現 状 と 早 期 の 対 策 の 必 要 性

前節において、一般的な状況をモデルで説明しましたが、ここでは、現在、日本が置かれている社 会資本ストック2の現状を概観してみます。 現在、私たちが利用している道路、橋りょう、下水道、学校、公民館などの、様々な社会資本スト ックは、高度経済成長期からその後の人口が急速に増加した時期に整備されたものが多く、老朽化が 急速に進んでおり、近い将来更新時期を迎える施設が数多く存在しています。 これら社会資本のうち、道路、橋りょう、上下水道などのインフラ系施設は、廃止や統廃合を行う ためには都市構造自体を見直さなければならず、現実的ではないため長寿命化対策を行い、更新して いくこととなります。一方、学校、公民館、図書館などの建物である公共施設は、地域の実情に合わ せた複合化や多機能化などの再編、再生を図ることが可能です。これら建物系の公共施設は大半が自 治体により管理され、老朽化も進んでいます。 人口減少社会が到来する中で、少子高齢化、生産年齢人口の減少が進み、将来は、さらに自治体財 政が厳しさを増していくことが予想され、今後、保有する公共施設のすべてを更新、再生することは 不可能となっています。また、建設した当時と現在では、社会状況の変化の中で、公共施設の役割と 住民ニーズとの不整合も課題となっています。 このような背景から、各自治体は、公共施設の老朽化に対して早期に実態把握を行い、将来のまち づくりを踏まえた、計画的な対策を実行することが必要となっていることが理解できます。 老朽化対策が、いかに困難かを表す具体例として、国土交通省は、国土交通白書 2012 において、 国土交通省所管の社会資本についての老朽化の影響を試算しています(図表 0-2)。 今後、2010 年と同じ水準の投資的経費を確保し続けることができたとしても、2037 年度には、 維持管理、更新の費用を賄えない事態となることを想定しています。 >図表 0-2 社会資本老朽化対策の試算 新設(充当可能)費 災害復旧費 更新費 維持管理費 維持管理・更新費が 2010 年度の投資総額を上回る額

(5)

図表 0-3 は、国土交通省が所管する社会資本の状況ですが、内閣府PFI推進委員会において示 された社会資本ストックの種類別の年間必要更新投資額の割合では、最も多いものが、建物系の公共 施設で、44%を占めており、道路 24%、上水道 14%、下水道 10%に比べ、その割合が大きくな っています。即ち、現時点では、社会資本老朽化問題のうち、自治体が独自の視点で対策を検討でき る、建物系の公共施設についての老朽化対策が急務となっています。 これら建築物の中でも、大きな割合を占めるのが学校施設です。 文部科学省は、平成 25 年 3 月に「学校施設の老朽化対策について ~学校施設における長寿命化 の推進~」を取りまとめました。この中では、市町村が管理している公共施設のうち、学校施設が約 4 割を占めていることを指摘し、公立小中学校施設は、昭和 40 年代後半から 50 年代にかけての児 童生徒急増期に一斉に整備されているものが多く、非木造施設約1億5千万㎡のうち、建築後 25 年 以上の建物は1億1千万㎡となっており、全体の約7割を占めているとしています。このうち改修が 必要な老朽施設は、約1億㎡となっており、築 25 年以上の施設の約 9 割を占め、改修済の施設は、 約1千万㎡に留まっており、学校施設の耐震化が進む中で、老朽化対策は十分に進んでおらず、改築 や改修の需要が高まっていくと想定しています。 実際に、これまでの老朽施設数の推移を見ても、老朽化が深刻な建築後 30 年以上の公立小中学校 施設は年々増加しており、平成 12 年度には全体の約 20%であったのに対し、平成 22 年度には、 約 54%となっており、これらの施設は今後さらに増加する見込みで、平成 27 年度には約 67%に なることが推計されています。 このように、習志野市に限らず、日本全体が、社会資本の老朽化、更新問題に直面しています。 >図表 0-3 種類別年間更新投資必要額ウェイト(全国) 出所)根本祐二(2011)『朽ちるインフラ』(日本経済新聞出版社) >図表 0-4 公立小中学校経年別保有面積(全国) 出所)文部科学省ホームページ

(6)

2 習 志 野 市 に お け る 公 共 施 設 の 現 状 と 課 題

1 . 習 志 野 市 の 公 共 施 設 の 現 状

( 1 ) 公 共 施 設 の 建 設 経 過

習志野市は、千葉県の北西部に位置し、東京からほぼ 30kmの圏内にあります。東京への通勤圏 として利便性の高い住宅地を中心とする都市であり、首都圏の拡大とともに高度経済成長期とその後 の人口増加に伴い都市化が進みました。宅地が造成され、多くの市民が移り住むと、学校などの公共 施設が必要となり、併せて整備されていきました。今、これらの公共施設が更新時期を迎えています。 次の図は、平成 24 年 12 月現在の習志野市が保有する公共施設の状況について、横軸が時間軸、 縦軸が延べ床面積を表し、年次別の公共施設の整備状況を表したグラフです。 建築物の寿命は、一般的に 50 年から 60 年と言われており、習志野市の保有する公共施設は順次、 耐用年数(寿命) を迎えていくことになります。現在、習志野市が保有する最も古い公共施設は、 昭和 34(1959)年に建てられたものであり、そこから昭和 56(1981)年までが、現有の公共施 設の建設ピークとなっています。平成 24 年 12 月には、本市で一番古かった津田沼小学校の建て替 え工事が一段落しましたが、昭和 34(1959)年の 50 年後は、平成 21(2009)年です。 習志野市は、すでに公共施設の大更新時期の入り口に立っていることになります。 習志野市が保有する施設の築年別整備状況では、公共施設再生計画対象の公共施設の延べ床面積は、 約 32.4 万㎡であり、このうち、旧耐震基準で建設された建物は、約 23.5 万㎡(72%)、新耐震基 準で建設された建物は、約 8.9 万㎡(28%)となっています。 >図表 0-5 公共施設の建設時期(習志野市) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 1 9 5 8 1 9 5 9 1 9 6 0 1 9 6 1 1 9 6 2 1 9 6 3 1 9 6 4 1 9 6 5 1 9 6 6 1 9 6 7 1 9 6 8 1 9 6 9 1 9 7 0 1 9 7 1 1 9 7 2 1 9 7 3 1 9 7 4 1 9 7 5 1 9 7 6 1 9 7 7 1 9 7 8 1 9 7 9 1 9 8 0 1 9 8 1 1 9 8 2 1 9 8 3 1 9 8 4 1 9 8 5 1 9 8 6 1 9 8 7 1 9 8 8 1 9 8 9 1 9 9 0 1 9 9 1 1 9 9 2 1 9 9 3 1 9 9 4 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0 2 0 0 1 2 0 0 2 2 0 0 3 2 0 0 4 2 0 0 5 2 0 0 6 2 0 0 7 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2 ( ㎡) 市庁舎 保育所 幼稚園 こども園 こどもセンター 児童会 小学校 中学校 高等学校 教育施設等 青少年施設 生涯学習施設 公民館 図書館 市民会館 福祉・保健施設 スポーツ施設 勤労会館 消防施設 公園 市営住宅 その他 新耐震基準(1982年以降) 81,627㎡(25%) 旧耐震基準(1981年以前) 235,025㎡(72%) 新耐震基準(1982年以降) 89,347㎡(28%)

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( 2 ) 種 類 別 床 面 積 の 状 況

築年別にみると、一般的に建物の建替えが計画され始める、建築後 30 年以上の建物は、約 25.1 万㎡(77%)となっており、老朽化した建物が既に全体の 8 割近くに達し、かなり老朽化が進んで いることがわかります。このことからも、本市においては、早期に計画的な公共施設の再生の取組を 進めなくてはならない状況であることがわかります。また、新耐震基準となった昭和 57(1982) 年以降は、それまでと比較し施設整備量が大きく減っています。 習志野市が保有する建物の延床面積は、次の図に示すように、約 32.4 万㎡で、そのうち、小・中 学校、高等学校等の教育施設が、約 19.2 万㎡で 59.4%と全体の約 6 割を占め、保育所・幼稚園な どの子育て支援施設が約 3 万㎡で 9.2%、公民館・図書館などの生涯学習施設が約 1.7万㎡で 5.2% を占めています。また、消防施設を含む市庁舎が、2.1 万㎡で 6.5%となっています。 >図表 0-6 公共施設の種類別床面積の状況(習志野市) 出所)公共施設再生計画データ編 市庁舎 12,172 保育所 11,676 幼稚園 11,664 こども園 5,059 こどもセンター 700 児童会 888 小学校 105,369 中学校 60,680 高等学校 17,809 教育施設等 8,737 青少年施設 2,377 生涯学習施設 2,854 公民館 6,916 図書館 3,788 市民会館 875 福祉・保健施設 15,024 スポーツ施設 13,620 勤労会館 2,344 消防施設 8,940 公園 2,579 市営住宅 28,733 8.9% その他 1,568 対象外 0 延床面積 324,372㎡ 市庁舎・消防施設 21,112㎡ 6.5% 子育て支援施設 29,987㎡ 9.2% 生涯学習施設 16,810㎡ 5.2% 教育施設 192,595㎡ 59.4% スポーツ施設 15,964㎡ 4.9%

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2 . 人 口 減 少 と 構 成 の 変 化

全国の自治体の人口は、すでに減少局面に入っている自治体もありますが、習志野市の総人口にお けるピークは、平成 29(2017)年から平成 31(2019)年頃であり、それ以降は緩やかに減少 していくと予測されています。平成 25(2013)年 4 月 1 日の総人口は、165,399 人であり、人 口構成比は、老年人口が 20.9%、生産年齢人口が 65.3%、年少人口が 13.8%となっています。 高齢者人口は、今後も、継続的に増加を続け、平成 53(2041)年には、約 4.9 万人、構成比は 約 30%と見込んでおり、高齢者数の増加により、高齢者が求める施設の需要は高まりますが、その 施設整備の財源を負担する世代は減少していきます。習志野市では、高齢者施設整備は、市有地を無 償貸与し、民間事業者が施設建設及び運営を行う官民連携により、効率的な機能充実を図っています。 一方、高齢者人口の増加に対し、年少人口は減少傾向にあります。習志野市の特徴として、宅地開 発を要因として地域人口の一時的な増加により、学校の児童生徒数が増加することがありますが、全 域としては減少傾向にあります。地域の人口推移を予測しながら、全体としての余剰スペースを有効 活用する必要があります。また、これまで子育て環境の充実は施設数の“量”と捉えられていた向き もありますが、これからは、教育水準の確保や子育て支援の充実など、時代の変化に合わせた“質” の確保への転換が必要です。また、生産年齢人口の減少は、市税収入の低下につながる可能性があり、 今後の公共施設再生整備に必要な事業費の確保が困難になることが想定できます。 >図表 0-7 習志野市の人口構成 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 180,000 1987 1990 1993 1996 1999 2002 2005 2008 2011 2014 2017 2020 2023 2026 2029 2032 2035 2038 2041 (人) 0~14歳 15~64歳 65歳以上 年少人口比率 高齢人口比率 22% 7% 20% 14% 30% 11% 0.9万人 1987年 3.2万人 2011年 4.6万人 2041年 3万人 1987年 2.3万人 2011年 1.7万人 2041年 10.6万人 2011年 9.22041年万人 総人口ピーク 17.3万人 13.8万人 16.0万人 15.6万人 9.9万人 1987年 4.9

(9)

3 . す べ て の 施 設 を 更 新 す る た め の 事 業 費 の 試 算 結 果

公共施設再生計画基本方針や、その後の市民説明会での試算において、現在、市が保有する公共施 設をすべて改築、改修することは、財源確保の観点から不可能なことがわかっています。最新のデー タでは、平成 26(2014)年から、平成 50(2038)年までに必要な再生整備に要する事業費は、 約 965 億円、毎年平均約 38 億円という結果になりました。 人口を 16.5 万人とすると市民一人当たり、毎年 2.3 万円が必要ということになります。また、こ れまで公共施設にかけてきた投資的経費の実績平均、約 15 億円に対して 2.5 倍となり、現状の床面 積と同規模で、改築、改修を行うと仮定すると、約 40%しか改築、改修ができないことになります。 このような厳しい現状を、どうやって乗り切っていくのかについて検討し、具体的な再生整備事業 を、どの様に実施していけば良いのかを、早期に計画することが必要になっています。 >図表 0-8 各年度の事業費試算 出所)公共施設再生計画データ編 ※ 図表では時間軸(横軸)が平成 25(2013)年度からとなっていますが、この年度の事業費のうちの多くが次年 度にスライドしていることから平成 26(2014)年度以降の平均更新必要額を 38 億円としています。 96 22 19 28 7 11 12 19 20 18 59 28 41 28 32 34 55 58 49 47 32 77 71 13 33 56 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 2 0 13 2 0 14 2 0 15 2 0 16 2 0 17 2 0 18 2 0 19 2 0 20 2 0 21 2 0 22 2 0 23 2 0 24 2 0 25 2 0 26 2 0 27 2 0 28 2 0 29 2 0 30 2 0 31 2 0 32 2 0 33 2 0 34 2 0 35 2 0 36 2 0 37 2 0 38 市庁舎・消防施設 保育所 幼稚園 こども園 児童会 こどもセンター 小学校 中学校 高等学校 教育施設等 生涯学習施設 青少年施設 公民館 図書館 市民会館 福祉保健施設 勤労会館 スポーツ施設 公園 市営住宅 その他 前後期平均 通期平均 (億円) 投資的経費 実績平均 (公共施設関連) 15億円 更新必要試算 (通期平均) 38億円 更新必要試算 (第1期平均) 27.8億円 更新必要試算 (第2期平均) 30.7億円 更新必要試算(第 3期平均) 45.0億円 2.5倍

965

億円

(10)

3 最 近 の 国 の 動 向 と 今 後 の 課 題 ~ イ ン フ ラ 長 寿 命 化 基 本 計 画 ~

習志野市公共施設再生計画の策定作業中である平成 25 年 11 月 29 日、政府は、インフラ老朽化 対策の推進に関する関係省庁連絡会議を開催し、道路、橋りょう、学校などの公共インフラの維持管 理・更新の基本指針となる「インフラ長寿命化基本計画」を決定しました。 この中で、高度経済成長期の人口急増期に集中整備したインフラの老朽化が本格化する中、人口減 少社会の進展も見据え、施設の廃止・撤去を検討する必要性を明記し、国や自治体の財源が限られて いるため、建て替えや補修の対象を絞り込み、コスト縮減を図る方向性を示しています。 また、インフラ長寿命化基本計画では、インフラの維持管理の基本的な考え方や工程表を提示し、 劣化状況が施設ごとに異なるため、点検や診断の情報を記録して次回の点検に活用する「メンテナン スサイクル」の徹底を促しています。 さらに、公共施設の老朽化対策を検討する際は、「用途変更や集約化を図る一方、必要性が認めら れない施設は廃止・撤去を進める」方針を示しています。 各省庁と自治体は、平成 28(2016)年度までに、中長期的コストの見通しなどを示した行動計 画を策定、平成 32(2020)年ごろまでに、施設ごとの長寿命化計画を作ることを求めています。 これを受け、各自治体には 12 月 3 日付で、総務省自治財政局財務調査課より連絡があり、この中 では、「公共施設等がこれから大量に更新時期を迎える一方で、自治体財政は、厳しい状況が続くこ とが見込まれることに鑑み、長期的な視点から、所有する全施設を対象に更新・統廃合・長寿命化な どを計画的に行い、財政負担の軽減・平準化を図るため、公共施設等総合管理計画(行動計画)の策 定を各自治体に対して要請することを検討している。」としています。 習志野市公共施設再生計画は、「インフラ長寿命化基本計画」における、インフラ系、プラント系 を除く公共施設に関する「行動計画」及び「個別施設計画」に位置付けられる計画であり、総務省が 求める公共施設等総合管理計画にあたるものと考えています。 また、今後は、本市においても、公共施設だけでなく、道路、橋りょう、下水道などのインフラ系 施設や、これまでは対象外としてきた清掃工場や衛生処理場などのプラント系施設を含めた、すべて の公共施設を対象とした「再生計画(行動計画)」の策定が必要であると考えています。

習志野市公共施設再生計画

の対象範囲

図表 0-3 は、国土交通省が所管する社会資本の状況ですが、内閣府PFI推進委員会において示 された社会資本ストックの種類別の年間必要更新投資額の割合では、最も多いものが、建物系の公共 施設で、44%を占めており、道路 24%、上水道 14%、下水道 10%に比べ、その割合が大きくな っています。即ち、現時点では、社会資本老朽化問題のうち、自治体が独自の視点で対策を検討でき る、建物系の公共施設についての老朽化対策が急務となっています。  これら建築物の中でも、大きな割合を占めるのが学校施設です。  文部科

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