• 検索結果がありません。

重症心身障害児者の家族の社会資源の情報収集に関する看護研究の現状 (研究ノート)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "重症心身障害児者の家族の社会資源の情報収集に関する看護研究の現状 (研究ノート)"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)人 間 看 護 学 研 究1139-44(2013). 39. 研 究 ノー ト. 重 症 心 身 障害 児 者 の家 族 の社 会 資 源 の 情 報 収 集 に関す る看 護 研 究 の現 状. 留儲 扉κ%翻. 吻. 西 澤 真 澄1),米 田 照 美2),伊 丹 君 和2),清 水 房 枝2) 1)滋 賀 県 立 大 学 人 間 看 護 学 研 究 科 人 間 看 護 学 専 攻 修 士 課 程 2)賀 県 立 大 学 人 間 看 護 学 部. 背 景   日本 にお い て 、1981年 の 国 際 障 害 者 年 を 契 機 と して 、 ノ ーマ ラ イ ゼ ー シ ョ ンの 考 え 方 が 浸 透 し共 生 社 会 の実 現 を 目指 し障 害 者 施策 が進 め られ た。 重 症 心 身 障害 児 者 の約7割. は在 宅 生 活 を送 って い るが 、. 近 年 の 医 療 の 進 歩 や 社 会 情 勢 の 変 化 に よ り、 医 療 的 ケ アの 必 要 な 超 重 症 児 ・準 超 重 症 児 が 在 宅 に も増 え 在 宅 支 援 体 制 の充 実 が 求 め られ て い るD。 そ の 中 で 、 家 族 へ の社 会 支 援 サ ー ビス に 関 す る情 報 提 供 の 充 実 が ま す ます 重 要 とな って い る。 目的  重 症 心 身 障 害 児 者 の 家 族 の 社 会 資 源 の 情 報 収 集 に関 す る看 護 研 究 を 文 献 検 索 し理 解 を深 め、 研 究 の 動 向 を 明 らか にす る こ とを 目的 に文 献 レビ ュ ー を行 った の で 報 告 す る。 方 法   医 学 中 央 雑 誌 で(Web版version  5)で. 「 重 症 心 身 障害 」 「 家 族 」 をkeywordと. し、 年 代 は絞 らず に. 検 索 す る と300件 ヒ ッ ト した(原 著 論 文 の み)。 今 回 は この 、300件 を 分 析 対 象 と した 。 結 果   年 代 別 文 献 数 の 推 移 は、 年 々 増 加 傾 向 にあ り、 特 に2000年 以 降 大 幅 に増 加 して きて い た。 医 学 中 央 雑 誌 か ら抽 出 した重 症 心 身 障 害 児 者 に 関 す る文 献300件 は、 テ ー マ 別 に9っ の カ テ ゴ リー、 ① 「病 態 生 理 」 に関 す る もの 、 ② 「手 術 ・治 療 法 」 に関 す る もの 、 ③ 「施 策 」 に関 す る もの 、 ④ 「生 活 ・介 護 実 態 」 に 関 す る もの 、 ⑤ 「家 族 の 思 い」 に関 す る もの 、 ⑥ 「情 報 」 に関 す る もの 、 ⑦ 「ケ ア」 に関 す る も の 、 ⑧ 「看 護 師 の 思 い 」 に関 す る もの 、 ⑨ 「実 習 生 の 学 び 」 に関 す る もの に分 類 で きた 。 この 中 で は、 ② 手 術 ・治 療 法 に関 す る もの 、 ④ 生 活 ・介 護 実 態 に関 す る もの 、 ⑤ 家 族 の 思 い に関 す る も の、 ⑦ ケ ア に 関 す る もの 、 の4項. 目の 研 究 数 が 多 か った 。 家 族 の ニ ー ズ にっ いて 述 べ て い る もの は③ ∼ ⑦ の 項 目で あ. り、 そ の 中 で 、 在 宅 生 活 を 送 って い く上 で 必 要 な 社 会 資 源 の 情 報 収 集 面 で の ニ ー ズが 数 多 く述 べ られ て いた。 結論   医学 中央 雑 誌 か ら抽 出 した重 症 心 身 障 害 児 者 に関 す る文 献300件 は、 テ ーマ 別 に9つ の カ テ ゴ リー 9っ. 【① 「 病 態 生 理 」 ② 「手 術 ・治療 法 」 ③ 「施 策 」 ④ 「 生 活 ・介 護 実 態 」 ⑤ 「家族 の思 い」 ⑥ 「情 報 」. ⑦ 「ケ ア」 ⑧ 「看 護 師 の 思 い 」 ⑨ 「実 習 生 の 学 び」 】 に関 す る もの に分 類 で き た。 文 献 数 は増 加 して お り、 中 で も重 症 心 身 障 害 児 者 の健 康 や生 活 に、 直 接 的 に大 き くか か わ る項 目の 研 究 はそ の増 加 が著 しい。                                     さ ら に、 重 症 心 身 障 害 児 者 の 家 族 は在 宅 生 活 を 送 って い く上                                     で 必 要 な 社 会 資 源 の 情 報 収 集 面 で ニ ー ズを 持 って い る こ とが                                     明 らか に され て いた 。 今 後 の 社 会 資 源 に関 す る情 報 提 供 の あ The. present. gathering. condition of the. of the. nursing. severely-retarded-children. research. about. person's. information family's. social. り方 を 、 よ り家 族 の ニ ー ズ に沿 った もの にす る ため に、 家 族 の 社 会 資 源 に関 す る情 報 収 集 にお け る体 験 や そ の際 の思 い、 望 み を 詳 し く調 査 す る必 要 性 が あ る と考 え る。. resources. キ ー ワー ド  重 症 心 身 障 害 児 Masumi Fusae. Nisizawa Shimizu. 2012年9月30日 連 絡 先:西. I. Terumi. ". 真 澄. 第 一 び わ こ学 園 住. 所:草. 津 市 笠 山8丁. Kimiwa. Itami ",.            家 族            情 報 収 集. 受 付 、2013年1月9日 澤. Yoneda. 目3-113. e-mail:nezumi.14.0919●gmail.com. 受 理.

(2) 西澤. 40. 真澄. ∼ ⑦ の 文 献 が 家 族 の ニ ー ズ に っ い て 述 べ て い る もの で あ っ. Ⅰ.緒. 言. た。.   1981年 の 国 際 障 害 者 年 を契 機 と して、 ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ョ ンの 考 え 方 が 浸 透 し、 我 が 国 に お い て も、 共 生 社 会 の実 現 を 目指 し、 障 害 者 施 策 が進 め られ て きた 。   現 在 、 全 国 に重 症 心 身 障害 児 者 は約37,000人 い る と推 測 され て お り、 約7割. Ⅲ .研 究 結 果 1.年. 代別文 献数の推移. は在 宅 生 活 を送 って い る。 しか も.   重 症 心 身 障 害 及 び 家 族 に関 す る文 献 数 は、 年 々 増 加 傾. 近 年 の 医 療 の 進 歩 や 社 会 情 勢 の変 化 に よ り、 医 療 的 ケ ア の必 要 な 超 重 症 児 ・準 超 重 症 児 が在 宅 に も増 え 、 在 宅 支. 向 に あ り、 特 に2000年 以 降 大 幅 に増 加 して きて い る こ と が 分 か る(図1)。 看 護 系 大 学 及 び大 学 院 数 の増 加 に伴 い、. 援 体 制 の 充 実 が求 め られ て い る1)。そ の 中 で、 重 症 心 身. 看 護 研 究 数 全 体 が増 加 した こ とが一 因 で あ る と考 え るが、. 障 害児 者 の 家 族 へ の社 会 支 援 サ ー ビス に 関 す る情 報 提 供 の充 実 が 今 後 ます ます 重 要 に な る と考 え られ る。. そ の大 幅 な増 加 か ら、 重 症 心 身 障 害 児 者 へ の 医 療 や 看 護.   今 回 、 わ が 国 にお け る重 症 心 身 障 害 児 者 の 家 族 の情 報. か。2011年 以 降 の 文 献 数 は、 す で に前5年. 収 集 に 関 す る看 護 研 究 を文 献 検 索 し、 現 在 まで の 研 究 の. 3分 の1に 及 ん で お り、 今 後 も研 究 数 の増 加 が 予 測 され. 動 向 を 明 らか にす る こ と を 目 的 に文 献 レ ビュ ーを 行 った の で報 告 す る。. る。. Ⅱ .研 1.研. に対 す る関心 が 高 ま って きて い る と も言 え るの で は な い 間の文献数 の. 究方 法 究対象.   重 症 心 身 障 害 児 者 と は、 知 的 に も身 体 的 に も重 度 の障 害 を 持 っ 児 者 で 、 大 島 の 分 類2)で1∼4に と 定 義 さ れ て い る(表1)。 version  5)で. 分 類 され る者. 医 学 中 央 雑 誌 で(Web版. 「重 症 心 身 障 害 」 「家 族 」 をkeywordと. 年 代 は 絞 ら ず に 検 索 す る と300件 み)。 今 回 は こ の 、300件. ヒ ッ ト し た(原 著 論 文 の. を 分 析 対 象 と した 。. 表1  大 島 の分 類IQ. (IQ). 21. 22. 23. 24. 25. 20. 13. 14. 15. 16. 19. 12. 7. 8. 9. 18. 11. 6. 3. 4. 17. 10. 5. 2. 1. 走れる. し、. 歩 け る 歩行障害 座 れ る 寝 た き り. 80 70 50 35 20 0. 図1  「重症 心 身 障 害」 「家 族 」 キ ー ワ ー ドとす る文 献 数                                   の 推 移(n=300) 2.カ. テ ゴ リー 化 か ら見 え る研 究 の動 向. 1)研. 究 内 容 の 分 類 と文 献 件 数.   ② 手 術 ・治 療 法 に関 す る もの、 ④ 生 活 ・介 護 実 態 に関 す る もの、 ⑤ 家 族 の 思 い に関 す る もの、 ⑦ ケ ア に関 す る もの 、 の4項. 目 の研 究 数 が 多 い こ と が 分 か った(図2)。. 9項 目全 て、 年 々 研 究 数 が 増 え て きて い るが、 前 記 の4 項 目 の増 加 数 は特 に著 しい(表2)。 2.分. 重症心 身障害児者 の. 健 康 や 生 活 に 、 直 接 的 に大 き くか か わ る項 目 の 研 究 に、. 析方法.   対 象 の 文 献 を 、 タ イ トル か ら 内 容 を 推 測 し、 似 た 内 容. 特 に 関心 が 向 け られ て き た と言 え る。. の も の 同 士 を 集 め て カ テ ゴ リー 化 し、 帰 納 的 に 分 類 し た 結 果 、9っ. に カ テ ゴ リー化 で き た。 ①. 「病 態 生 理 」 に 関. す る も の 、 ② 「手 術 ・治 療 法 」 に 関 す る も の 、 ③ に 関 す る もの 、 ④. 「生 活 ・介 護 実 態 」 に 関 す る も の 、 ⑤. 「家 族 の 思 い 」 に 関 す る も の 、 ⑥ ⑦. 「ケ ア 」 に 関 す る も の 、 ⑧. もの、 ⑨. 「施 策 」. 「情 報 」 に 関 す る も の 、. 「看 護 師 の 思 い 」 に 関 す る. 「実 習 生 の 学 び 」 に 関 す る も の 、 の9っ. 容別研 究の現状. 護 研 究 と して の もの は見 当 た らな か った。1988年 の 報 告 3)を初 め と して 、 比 較 的 古 くか ら、 少 数 ず っ で はあ るが、 研 究 報 告 が さ れ て い る。. に分 け. ② 手 術 ・治 療 法 に関 す る もの も、 看 護 研 究 と して は見 当 た らず、 医 師 や リハ ビ リテ ー シ ョ ンの専 門 家 に よ る研 究. の カ テ ゴ リー を、 家 族 の ニ ー ズ にっ いて 述. 報 告 が主 で あ る。1996年 頃 か ら、 研 究 数 は倍 増 して きて い る。. られ た 。   ま た 、9っ. 2)内. ① 病 態 生 理 に 関 す る もの は、 医 師 に よ る研 究 が 多 く、 看. べ て い る もの 、 そ うで な い もの、 に二 分 す る と、 項 目⑧.

(3) 重症心身 障害児者 の家族 の社会資源 の情報収集 に関する看護研究 の現状. 41. ⑨ 実 習 生 の 学び ⑧看 護師の思い ⑦ケア ⑥情報 ⑤ 家族の思い ④ 生 活 ・介 護 実 態. ③施策 ② 手 術 ・治 療 法. ① 病態生理 Q. 2Q. 4Q. (件). 6Q. 図2  研 究 内 容 の 分 類 と文 献 件 数(nニ300). 表2  研 究 内 容 と年 代 別文 献件 数(nニ300). 0. 0. 1991∼1995年. 2. 1. 1. 1996∼2000年. 2. 9. 2001∼2005年. 3. 2006∼2010年 2011年. 以 降. ⑨ 実 習生 の   学    び. 0. 以 前. ⑧ 看 護師 の   思    い. 1. 1990年. ⑦ケ. 策. ⑥情. 法 ・. ⑤家 族 の   思    い. 療 術. ④ 生 活 ・   介 護実 態. ③施. ① 病態 生 理.   0 治 手. 報. ア. 1. 0. 3. 0. 0. 2. 6. 0. 3. 0. 0. 2. 2. 4. 0. 5. 0. 0. 15. 7. 10. 12. 2. 13. 0. 1. 9. 28. 6. 25. 30. 1. 31. 10. 5. 3. 3. 2. 9. 8. 1. 13. 6. 3. ③ 施 策 に 関 す る も の は、 研 究 数 は比 較 的 少 な いが 、2001 年 以 降 大 き く増 え て い る と言 え る。 医 療 ・福 祉 サ ー ビス. 口 を設 け る こ とが 必 要 で あ る こ とを述 べ て い る。 西 垣 ら 8)は、 サ ー ビス の地 域 格 差 、 サ ー ビス 供 給 量 の不 足 、 複. に 関 す る実 態 調 査4)や 、 ニ ー ズ に 沿 っ た サ ー ビス の 検 討 5)な どが 報 告 され て い る 。 高 野 ら5)は、 在 宅 生 活 を 継 続 す る う え で、 重 症 児 施 設 が入 所 機 能 だ けで な く、 外 来 、. 雑 な利 用 手 続 き、 医 療 的 ケ アへ の対 応 困難 、 小 児 へ の 対. 通 園、 短 期 入 所 な ど の機 能 を併 せ持 っ こ との 重 要 性 を明. ス に 関 す る情 報 が 主 介 護 者 に伝 わ る こ とが ケ ア提 供 を促. らか に して い る。. 進 して い る こ とを 明 らか に し、 サ ー ビス の情 報 を 必 要 な. ④ 生 活 ・介 護 実 態 に関 す る もの は、 家族 に よ る介 護 生 活 の 状 況 や、 そ の介 護 負 担 感 を 調 査 した も の が 主 で あ る。. 主 介 護 者 に伝 え る こ とが必 要 と判 明 した、 と述 べ て い る。. 善 生6)は 、 相 談 窓 口の 明 確 化 と重 症 児 ・者 と家 族 の 将 来 を見 越 した 長 期 的 な視 点 を もっ こ とが 必 要 で あ る と述 べ て お り、 ま た、 飯 島 ら7)は、 家 庭 内 協 力 者 の体 力 低 下 な ど か ら外 部 支 援 の 充 実 が 望 ま れ る こ とや 、 情 報 の 窓 口 を 一 本化 し、 ラ イ フ サ イ ク ル に応 じて ア クセ ス しや す い窓. 応 困 難 、 わ が 子 の個 別 性 へ の対 応 困 難 に対 す る不 安 が、 レスパ イ トケ ア利 用 を 阻 害 して い る こ と、 また 、 サ ー ビ. 家 族 介 護 の現 状 と課 題 に焦 点 を 当 て た研 究 数 は比 較 的 多 く、 そ の増 加 も著 しい と言 え る。 そ の 中 で、 サ ー ビス に 関 す る情 報 提 供 の 必 要 性 や 、 情 報 窓 口 の 明確 化 、 利 用 し やす さ の必 要 性 を 述 べ て い る もの が い くつ か あ り、 家 族 が 情 報 提 供 に 対 して ニ ー ズ を持 っ て い る こ とが 分 か る。 ⑤ 家 族 の思 い に 関 す る もの は、 ④ 生 活 ・介 護 実 態 に関 す.

(4) 西澤 真澄. 42. る もの と、 ニ ー ズ調 査 と い う点 で は共 通 して い る面 も大 きい が 、 面 接 調 査 な ど に よ って家 族 の 思 い や 考 え を明 ら か に す る こ と に焦 点 を 当 て た研 究 で あ る。 野 村 ら9)は、 親 が何 を 望 ん で い る のか を面 接 調 査 で 明 らか に した うえ で、 子 ど もの 状 況 に応 じて必 要 な ケ ア を タ イ ミ ング よ く 提 供 す る こ とや 、 積 極 的 な情 報 提 供 に よ って 親 の 意 思 決. りを持 って 看護 を して い くのか 、 とい うテ ーマ は今 後 も さ らに 明 らか に され て い く必 要 が あ る と言 え る。 ⑨ 実 習 生 の学 び に関 す る もの は、 重 症 心 身 障 害 児 者 施 設 で の実 習 に よ って 、 学 生 が ど の よ うな学 び が 得 られ たか を、 教 員 が 明 らか に して い る。2001年 以 降、 少 しず っ 増 え て きて い る。. 定 を 支 え る こ と な どが 援 助 の方 向性 で あ る、 と述 べ て い る。 野 口 ら1°)は 、 養 育 者 は、 《 兄 弟 児 ・健 常 児 と同 じ、. 3.家. 普 通 の 子 育 て 》 《 様 々 な体 験 を通 して 社 会 性 を 育 む 子 育 て》 等 を して い き た い と考 え て い る こ と、 また 子 育 て 支.   いて. 族 の ニ ー ズ か ら考 え る社 会 資 源 に 関 す る 情 報 につ. 援 と して 《 子 供 の 成 長 発 達 を促 す支 援 ・自律 へ の 支 援 》.   今 回 、 分 析 対 象 と した300件 の文 献 の う ち、家 族 の ニ ー ズ に つ い て述 べ て い る項 目③ ∼ ⑦ は計199件 あ り、 そ の. 《 質 の高 い支 援 が で き る人 の 育成 と連携 が 取 れ た コ ーデ ィ. 中 で家 族 の ニ ー ズ が 明 らか に さ れ て い た。 そ の ニ ー ズ の. ネ ー ト》 等 が 必 要 だ と思 って い る こ とを 明 らか に して い. 中 で、 在 宅 生 活 を 送 って い く上 で必 要 な社 会 資 源 の 情 報. る。 この 項 目内 容 の研 究 も増 加 が著 し く、 研 究 者 の関 心 の高 ま りが 表 れ て い る と考 え る。 項 目④ と同 様 に、 この. 収 集 面 で の ニ ー ズ が 数 多 く述 べ られ て い た。. 項 目で も、 家 族 の 情 報 提 供 に対 す るニ ー ズ の 存 在 が 述 べ られ て い た 。 ⑥ 情 報 に関 す る もの は、 研 究 数 は少 な く、 沼 口 らn)が、 家 族 へ の 情 報 提 供 の際 に は信 頼 関係 を 築 く努 力 を す る こ とや 家 族 の ニ ー ズや 知 識 な ど を把 握 しな が ら情 報 提 供 す.   堀14)は、1950年 代 か ら1980年 代 ま で の 重 症 心 身 障 害 児 者 へ の施 策 の歩 み にっ いて 述 べ 、 親 の運 動 な く して 、 施 策 は充 実 して こな か っ た こ と、 ま た家 族 機 能 を 前 提 に し た施 策 が続 い て きた こ と な ど を明 らか に して い る。 家 族 の介 護 機 能 や 、 家 族 か らの 積 極 的 な情 報 取 集 を 前 提 とす る社 会 支 援 サ ー ビス で は、 家 族 へ の介 護 に よ る負 担 は大. る必 要 性 を 示 唆 して い る もの な ど が あ る。 家 族 に よ る情. 変 大 き く、 家族 の ニ ー ズ に沿 って い な い と言 え る。. 報 収 集 ま た は医 療 従 事 者 に よ る情 報 提 供 に テ ー マ を絞 っ た研 究 は少 な いが 、 前 記 の④ ⑤ の項 目の 研 究 の 中 で 、 情.   家 族 の社 会 資 源 に関 す る情 報 収 集 に お け る体 験 や そ の. 報 収 集 お よ び提 供 に関 して述 べ て い る もの が み られ て い る。. 関 す る情 報 提 供 の あ り方 を、 よ り家 族 の ニ ーズ に沿 っ た もの にす るた め の示 唆 が 得 られ るの で は な いか と考 え る。. 際 の思 い、 望 み を 詳 し く聴 く こ とで、 今 後 の社 会 資 源 に. ⑦ ケ ア に 関 す る も の は、 提 供 した看 護 ケ アの 評 価 や 実 践 報 告 、 ま た は看 護 の役 割 に っ い て述 べ て い る もの が 主 で あ る。 山 之 井12)は重 症 心 身 障害 児 者 の 保 護 者 が 望 む 看 護 師 の役 割 と は、 《 加 齢 し、 重 症 化 して い る子 供 を 揺 れ た. lv.結 1)医. 語 学 中 央雑 誌 か ら抽 出 した重 症 心 身 障 害 児 者 に関 す. 思 い を 持 ち な が ら保 護 者 は介 護 して い る こ とを 理 解 す る.   る 文 献300件 は 、 テ ー マ 別 に9っ. 役 割 》 《 経 験 知 を含 め た適 切 な知 識 と技 術 、 そ して 肯 定.   「病 態 生 理 」 に 関 す る もの 、 ② 「手 術 ・治 療 法 」 に関. 的 ・共 感 的 な 態 度 を持 っ 役 割 》 な どで あ る こ とを 述 べ て い る。 この 項 目 も増 加 数 は多 く、 重 症 心 身 障 害 児 者 へ の.   す る もの、 ③ 「施 策 」 に関 す る もの、 ④ 「生 活 ・介 護. 看 護 の 特 徴 及 び専 門 性 と は何 か、 が徐 々 に明 らか に され て きて い る と考 え る。.   ⑥ 「情 報 」 に関 す る もの 、 ⑦ 「ケ ア 」 に関 す る もの、. ⑧ 看護 師 の 思 い に関 す る もの は、2006年 以 降 に研 究 が さ.   に 関 す る もの 、 に分 類 で き た。 そ の 中 で 家族 の ニ ー ズ. れ て お り、 比 較 的 新 しい研 究 テ ー マ と言 え る。 コ ミュ ニ.   に つ い て述 べ て い る もの は⑧ ∼ ⑦ の項 目 に該 当 す る も. ケ ー シ ョンを 取 る こ とが 難 しい重 症 心 身 障 害 児 者 を対 象 に した 看 護 に携 わ る看 護 師 の、 仕 事 に対 す る思 いや 、 感.   の で あ った。 2)文 献 数 は増 加 して お り、 中 で も重 症 心 身 障 害 児 者 の. じて い るや りが い な どが 研 究 され て い る。 坂 本 ら'3)は 、.   健 康 や 生 活 に、 直接 的 に大 き くか か わ る項 目の 研 究 は、. 重 症 心 身 障 害 児 者 に対 す る看 護 に お い て 、 看 護 師 が 大 切 に心 が けて い る思 い は、 《 能 力 を 引 き出 す 》 《 障 害 者 の.   そ の増 加 が 著 しい。 3)明 らか に され て い る家 族 の ニ ー ズ の 中 で 、 在 宅 生 活. 立 場 に な る》 《 発 達 レベ ル に合 わ せ る》 《 希 望 を 支 え る.   を送 って い く上 で必要 な社 会資 源 の情 報 収集 面 で の ニ ー. 》 の4っ.   ズ が数 多 く述 べ られ て い た。. に カ テ ゴ リー化 さ れ た、 と述 べ て い る。 非 言 語. の カ テ ゴ リー 、 ①.   実 態 」 に関 す る もの、 ⑤ 「家族 の思 い」 に関 す る もの、   ⑧ 「看 護 師 の 思 い」 に関 す る もの、 ⑨ 「実 習 生 の 学 び」. で の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンが 主 で あ る こ とや 、 疾 患 に合 わ.   今 後 の社 会 資 源 に関 す る情 報 提 供 の あ り方 を 、 よ り家. せ て 障 害 理 解 も必 要 と さ れ る こ とな ど、 重 症 心 身 障 害 児. 族 の ニ ー ズ に 沿 った もの にす る た め に、 家 族 の 社 会 資 源 に関 す る情 報 収 集 にお け る体 験 や そ の 際 の思 い 、 望 み を. 者 を対 象 に した看 護 は特 殊 性 が高 い と考 え られ る。 そ の よ うな 看 護 に携 わ る看 護 師 が、 ど の よ う にや りが いや 誇. 詳 し く調 査 す る必 要 性 が あ る と考 え る。.

(5) 重症心身 障害児者 の家族 の社会資源 の情報収集 に関する看護研究 の現状. 文 1)諸.     障 害 児 を対 象 と した レスパ イ トケ ア の 利 用/提 供 に. 献 岡美 知 子:シ. 43. ンポ ジウ ム 「よ りよ く豊 か に生 き る.     関連 す る要 因,外 来 小 児 科13巻2号,98-108,2010. 9)野 村 美 千 江,豊 田 ゆ か り,西 嶋 志 津 江,他:在 宅重.     た め に」 一 ラ イ フ ス テ ー ジか ら重 症 心 身 障 害 児(者).    症 心 身 障 害 児 の 親 が 経 験 す る育 児 上 の難 題,愛.     の 生 活 の 質 を考 え る  重 症 心 身 障 害 児 通 園 事 業 の実     態 と期 待 され る役 割 に っ い て,日 本 重 症 心 身 障 害 学.    立 医療 技 術 短 期 大 学 紀 要15号,65-71,2002. 10)野 口裕 子,上 田 真 由 美,鈴 木 真 知 子:在 宅 にお け る.    会 誌   第29巻   第1号,31-38,2004..    超 重 症 児 の 子 育 て と子 育 て 支 援 に 関 す る養 育 者 の 意. 2)大.    識(第 一報),日. 本 赤 十字 広 島看 護 大 学 紀 要7巻,11-.     18, 2007. 11)沼 口知 恵 子,前. 田 和 子,永 濱 明 子:重 症 心 身 障 害 児. 島 一 良:重 症 心 身 障 害 の基 本 的 問題,公 衆 衛 生35,.    648-655,1971よ 3)岡. り改 変.. 島 幸 代,山 田武 敏:重 症 心 身 障害 児 の遺 伝 的 背 景,. 媛県.    重 症 心 身 障 害 研 究 会 誌13-2,95-99,1988..     と家 族 に対 す る情 報 提 供 の あ り方,茨 城 県 立 医 療 大. 4)山.    学 紀 要10巻,27-36,2005.. 本 雅 章:重 症 心 身 障 害 者 等 の地 域 で の 居 住 施 策.    東 京 都 内 の 小 規 模 共 同 住 居 に お け る実 態 調 査 か ら,. 12)山 之 井 麻 衣:重.    社 会 福 祉 士19号,18-25,2012. 5)高 野 笑 子,奈 良 場 美 奈 子,近.    介 護 して い る保 護 者 に対 す る看 護 の役 割,神 藤勉,他:在. 宅重症心. 症 化 す る在 宅 重 症 心 身 障 害 児 ・者 を 奈川県.     身 障 害 児(者)を 家 族 、 地 域 と共 に 支 え る重 症 心 身 障.    立 保 健 福 祉 大 学 実 践 教 育 セ ン ター看 護 教 育 研 究 集 録    33号,279-286,2008..     害 施 設 と して の役 割 を再 確 認 し、 期 待 され る在 宅 支. 13)坂 本 喜 美,安.    援 の サ ー ビス メ ニ ュ ー の調 査 及 び方 向 性 を 探 る,日.    児(者)へ の ケ ア リ ング に お け るエ キ ス パ ー トナ ー ス.     本 重 症 心 身 障 害 学 会 誌25巻1号,70-76,2000. 6)善 生 ま り子:重 症 心 身 障害 児(者)と 家 族 介 護 者 の在.     の 思 い  関 わ りに お いて 大 切 に心 が けて い る こ と,.     宅 介 護 ニ ー ズ と社 会 的 支 援 の検 討,埼    要7巻,51-58,2006. 7)飯 島 久 美 子,荻 野 陽 子,林 信 治,他:在. 玉県立大学紀. 宅重症心身. 症心身障害.     国立 高 知 病 院 医 学 雑 誌16巻,13-20,2008. 14)堀 智 久:高 度 経 済 成 長 期 に お け る重 症 児 の 親 の 陳 情    運 動 と そ の 背 景,社. 宅重症心身.     障 害 児 の い る家 族 が 地 域 生 活 に お いて 抱 え る問 題,    小 児 保 健 研 究64巻2号,336-344,2005. 8)西 垣 佳 織,黒 木 春 郎,江 川 文 誠,他:在. 藤 和 代,岡 野 美 栄,他:重.    2006.. 会 福 祉 学47巻2号,31-44,.

(6) 西澤 真澄. 44. (Summary) Key. Words. Severely-retarded-children Family Information. gathering. person.

(7)

参照

関連したドキュメント

全国の 研究者情報 各大学の.

国民の「知る自由」を保障し、

○社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する 苦情解決の仕組みの指針について(平成 12 年6月7 日付障第 452 号・社援第 1352 号・老発第

活動の概要 炊き出し、救援物資の仕分け・配送、ごみの収集・

在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自

文献資料リポジトリとの連携および横断検索の 実現である.複数の機関に分散している多様な

本章では,現在の中国における障害のある人び

The present article focuses on the reaching behavior of one 10-year-old boy with severe motor and intellectual disabilities as an indicator of his awareness of his surroundings,