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離島農作物の非可食部分を用いたプレバイオティクス効果の検討

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Academic year: 2021

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 1

離島農作物の非可食部分を用いたプレバイオティクス効果の検討

研究年度 平成30 年度 研究期間 平成30 年度~平成 31 年度 研究代表者名 稲垣 佳映 共同研究者名 田中 一成 Ⅰ. はじめに 実エンドウの莢は日常的に廃棄されているが、食物繊維を豊富に含んでおり、ラッ トにおいて血清脂質改善効果を持ち、そのメカニズムとして食物繊維による小腸内で のリパーゼ活性阻害やコレステロール吸着による糞便中への脂質の排泄とともに、ラ ット盲腸内にビフィズス菌を増やすことが明らかとなっている。また、莢は試験管内 で も ヒト 糞便 に見 られる ビ フィ ズス 菌の 1 つである Bifidobacterium bifidum JCM1254 に対する増殖活性をもつことがわかっている。ヒトの消化管上部で分解・吸 収されない大腸に共生する有益な細菌(主にビフィズス菌や乳酸菌) の選択的な栄養 源、それらの増殖を促進する成分のことをプレバイオティクスというが、このプレバ イオティクスにより増殖する有益な細菌は、発ガンリスクの軽減・アレルギーの低減・ 血圧降下作用・ 脂質改善など多くの健康増進効果が報告されている。 本研究は、非可食部分である実エンドウの莢プレバイオティクス効果についてヒト 糞便中によく見られるビフィズス菌や乳酸菌を選択し、試験管内でその増殖効果を調 べる。また、今回用いるのは地域ブランド化を目指す長崎県小値賀町産の実エンドウ であり、地域ブランド化への一助にしたい。 Ⅱ. 研究内容 本研究は長崎県小値賀産実エンドウを用い、サンプルの調製及び菌の増殖活性の検 討を行った。増殖活性の検討については、ビフィズス菌や乳酸菌が最も増殖するとい われているラクツロースをポジティブコントロールとして、ラクツロースを含んだ培 地と凍結乾燥粉末、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、オートクレーブ抽出物を用い て菌の増殖活性を検討する。また、試料調製の際、オートクレーブの抽出時間や抽出 温度別も検討する。具体的にはビフィズス菌11 菌株、乳酸菌 7 菌株で培養実験を行う 予定である。その後悪玉菌と称されてきたクロストリジウム属の中にもプレバイオテ ィクス活性を持つ菌株が存在することが近年明らかとなったため、その菌株について も検討を行う予定である。本年度は本実験を行う前に実エンドウの莢の試料調製を行 うため、試料分析を行った。

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 2 Ⅲ. 研究成果 試料分析結果は以下の通りであった。 1. 試料組成 項目 結果 水分 6.0 g/100 g タンパク質 14.1 g/100 g 脂質 1.4 g/100 g 灰分 3.4 g/100 g 炭水化物 75.1 g/100g 糖質 53.3 g/100 g 食物繊維 21.8 g/100 g エネルギー 326 kcal/100 g ナトリウム 7.2 mg/100g 食塩相当量 0.018 g/ 100g 2. 糖組成 項目 結果 果糖 + ブドウ糖 + マンノース ― アラビノース ― ガラクトース ― キシロース ― ラムノース ― リボース ― フコース ― ショ糖 + 麦芽糖 + 乳糖 ― ※+は0.1%以上 Ⅳ. おわりに 本年度は、実エンドウの莢の分析と莢に含まれる糖の検索を行った。その結果、莢 の半分以上(53.3%)が糖質であり、そのうちのおよそ半分(21.8%)が食物繊維で あった。また含まれる糖についてはビフィズス菌や乳酸菌の好む糖が多く検出された ことから、今後は莢及び抽出した食物繊維を用いての菌の増殖活性実験を行う

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