研 究 ノ ー ト
ア
メ
リ
カ
に渡
った
日
本
人
移
民
に
関
す
る
歴
史
研
究
の
現
在
-i ﹃ 日 本 人 ア メ リ カ移 民 史 ﹄ 補 論 1坂
口
満
宏
ア メ リ カに渡 った 日本 人 移 民 に関 す る歴 史 研 究 の現 在 は じ め に 本 稿 は、 一 九 八〇 年 代 半 ば から 今 日 に か け て 公表 さ れ た 日本 人 移 民 と り わ け ﹁ ア メリ カ に渡 っ た 日本 人 移 民 ﹂ に 関 す る 歴史 研究 の 現 状 を 総 括 し、 二 〇 〇 一 年 二 月 に上 梓 し た 拙 著 ﹃ 日本 人 ア メリ カ移 民 史 ﹄ ( 不 二出版 、 二 〇 〇 一 年 ) の補 論 と し たも ので あ る。 拙著 刊行 後 、 少 な か らざ る方 々 から 拙 著 に関 す る 研 究 史 の 整 理 な ら び に参 照 文献 の 一 覧 が 収 録 され て い な いと いう 不 備 に つ き、 厳 し いご 指 摘 を いた だ いた。 拙 著 が 既 発 表 論 文 を 集 めた も ので あ る と は いえ、 本 研 究 の位 置付 け を明 確 にす る研 究 史 なら び に各 種 先 行 研 究 文献 の 一 覧 を収 めな か っ た こと は 、 ひ と え に著 者 であ る坂 口 の怠 慢 であ っ た と いわざ る を え な い。 そ こ で こ こ に ﹃ 史 窓 ﹄ の 誌 面 を拝 借 し て拙 著 の不 備 を補 う こと と し た。 まず は近年 の日本 に お け る移 民 史 研 究 の動 向 と そ の 成 果 を概 観 し、 つい で拙著 で取 上げ た 各種 テ ー マを めぐ る研 究 状 況 を述 べ、 末 尾 に主 要 日本 語 参 考 文献 、 主要 英 文 参 考 文 献 を掲 げ る こ と と す る。移
民史
研究
を
めぐる
近年
の動向
とそ
の
成
果
人 の移 動 に 対 す る 関心 の高 ま りと 新 た な 研 究 一 九 八〇年 代半 ば 頃 か ら 九〇 年 代 に かけ て、 旧 ソ ビ ニト連 邦 の解 体、 東 西 ド イ ッ の統 合、 東 ヨー ロ ッ パ諸 国 に おけ る民 族 紛 争 が 激 化 し、 世 界 各 地 で国 家 の 解 体 と 再 編 が 繰 り広 げ ら れ た。 ま た ヨー ロ ヅパ共 同 体 とそ れ にと も な う 新 た な 国 家 の再 編、 さ ら に は世 界 各 国 で の国 際 的 な労 働 力 移 動 、 外 国 人 労 働 者、 難 民、 定 住外 国 人 の 権 利 問 題 など 国 境 を越 え た人 の移 動 にと も な う 諸 問 題 が 噴 出 し、 社 会 学 や文 化 人 類 学 、 言 語 、 教 育 学 な ど 多 様 な 領 域 に お い て ﹁ 人 の 移 動 ﹂ に関 す る研 究 が 高 ま っ た。 な か でも 桑 原 靖 夫 ﹃ 国 境 を 越 え る 労 働 者﹄ ( 岩 波 新 書 、 一 九 九 一 年 ) は、 出 稼 ぎ ・ 移 民 労 働 者 、 難 民 の増 大 が ﹁ 環 境 ﹂ 問 題 と並 ぶ地 球 規 模 の課 題 と な っ て い る こと を 逸 早 く 指 摘 し た も ので、 経 済 事 情 、 国 際 関 係 の変 化 に伴 っ て国 際 的 な 移 民 市 場 が ダ イ ナ ミ ッ ク に変 遷 し てき た こ と を明 ら か に し た。 梶 田孝 道 編 ﹃ 国 際 社 会 学 ﹄ ( 名 古 屋大 学 出版 会 、 一 九 九 二年 ) も 八〇 年 代 の ﹁ 新 し い現 実 ﹂ を 直 視 し 、新 し い地 域 研究 と国 際 関 係 との 関 連 付 け を構 想 し たも の で、 国 際 化 時 代 の エス ニシテ ィ のと ら え か た ( 関 根 政 美 ﹁ エ ス ニシ テ ィの社 会 学 ﹂ ) や 国 際 社 会 の 構 造 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼ す 移 民 労 働 者 の歴 史的 展開 ( 小倉 充 夫 ﹁ 移 民 ・ 移 動 の国 際 社 会 学 ﹂ ) 等 に つい て理 論 的 な整 理 が は から れ た。 歴 史 学 界 にお いて も 国境 を 越 え た ﹁ 人 の 移 動 ﹂ と いう 視 点 に注 目 が 集 ま り 、 一 九 八 八年 に は 歴史 学 研究 会 が ﹁ 人 の移 動 か ら歴 史 を 見 る﹂ ( ﹃ 歴 史 学 研 究 ﹄ 五 八 一 、 五 八 二号 ) と題 し た特 集 を 組 み 、 ﹁ 人 の 移 動 ﹂ が 歴 史 学 に提 起 す る 問題 群 と し て ﹁ 人 の移 動 は歴 史 学 に何 を提 起 し て い るか ﹂ ﹁ 移 動 す る 人 々 の眼 ・ 移 動 す る人 々を 見 る眼 ﹂ ﹁ 人 の移 動 と 生 活 ・ 意 識 の 変 容 ﹂ ﹁ 移 動 す る人 々 に対 す る国 家 ・ 社 会 の対 応﹂ と いう ト ピ ック スを提 示 し た。 そ の 後 も 一 九 九 〇 年 度 大 会 近 代 史 部 会 に お いて ﹁ 近 代 世 界 に お け る移 植 民 と国 民 統 合﹂ ( 同 六 一 三 号) 、 二 〇 〇 一 年 度 大会 で は ﹁ 都 市 に おけ る移 住 者 の世 界 ﹂ ( 同 七 五 五 号) を 部会 テ ー マ に掲 げ 、 研 究 の裾 野 を広 げ た。 な か でも 九〇 年 度 大 会 に お いて 木村 健 二は、 近 代 日本 の海 外 へ の人 口移 動 を 二 つに類 別 し、 日本 人が 同 化 さ せ る側 と し て立 ち現 れ る植 民 圏 ( 勢 力 圏 ) への 移 動 と同 化 さ れ るも の と し て位 置 付 け ら れ る非 植 民 圏 ( 非勢 力 圏 ) への 移 動 と い う 二 つの タイ プ が 併 存 し て いた こと を喚 起 し、 こ の 二 方 面 へ の移 民 ・ 植 民 活 動 を ト ー タ ル に把 握 す る こと の重要 性 を強 調 し た ( ﹁ 近 代 日本 の移 民 ・ 植 民 活 動 と 中 間 層﹂ ) 。 ま た 歴史 科 学 協 議 会 に お い て は 一 九 九 三年 一 月 の ﹃ 歴 史 評 論 ﹄ が ﹁ 近代 日本 の ﹃ 移 民 ﹄ を問 い なす ﹂ と いう 特 集 を 組 み、 二〇 〇 二 年 五月 に は ﹁ 移 民 と近 代 社 会 ﹂ と いう 特 集 テ ー マ を掲 げ、 ヨ ー ロ ッ パ移 民 な ら び に ア メリ カ移 民 史 研 究 の現 状 と 課 題 を 整 理 し て いる。 こう し た 研 究動 向 と成 果 に並 行 す る よう にし て 、 近年 で は ﹃ 移 動 の 地 域 史 ﹄ ( ﹃ 地 域 の世 界 史 ﹄ 五、 山 川 出版 、 一 九 九 八年 ) 、 ﹃ 人 と人 の 地 域史 ﹄ ( 同 九 、 一 九 九 七 年) 、 山 田 史 郎 他著 ﹃ 近 代 ヨー ロ ッ パ の 探 求 一 移 民 ﹄ ( ミネ ル ヴ ァ 書 房 、 一 九 九 八年 ) 、 ﹃ 岩 波 講 座 世 界 歴 史 一 九 移 動 と移 民 ﹄ ( 岩 波 書 店 、 一 九 九 九年 ) な ど移 民史 を新 し い世 界 史 研 究 の な か に位 置 付 け な おそ う と す る企 画 や研 究 書 が あ い つい で 編 纂 され 出 版 さ れ た 。 も と よ り こう し た 企 画 が実 現 し てき た背 景 に は、 移 民 事 象 を 積 極 的 に歴 史 研 究 の対 象 にす え よ う と す る 課題 意 識 のた か ま りと と も に、 こ れ ま で 十分 に考 察 さ れ て こな か っ た分 野 であ る こと への 反 省 と 発 見 、 旧来 の ア カデ ミズ ム の枠 を横 断 し た 学際 的 な研 究 方 法 の模 索 が な さ れ てき た こ とが あ る 。 当 然 研究 の 裾 野 は広 が り、 従 来 から の南 北 ア メリ カ への移 民 史 はも と よ り 、 ヨー ロ ヅパ各 地 で の移 民 事 象 、 中 国 、東 南 ア ジ ア各 地 に広 が る華 人 ・ 華 僑 の歴 史 と 現 状 、 南 アジ ア ・ イ ンド に お け る移 民 の存 在、 日本 が 領 有 し た植 民 地 地 域 への移 住 問 題 に 対 し て も 関 心 が 高 ま り 、 研究 動 向 の 整 理 も 進 み、 新 た な成 果 と 課 題 が 示 さ れ て き た。 飯島 渉編 ﹃ 華 僑 ・ 華 人 史 研 究 の 現 在 ﹄ ( 汲 古 書 院、 一 九 九 九年 ) は 、 文 字 通 り、 これ ま で の華 僑 ・ 華 人 史 研 究 の成 果 から 今後 の研究 に 求 め ら れ る視 座 と 展 望 を描 い た論 考 を 収 めた も ので、 近年 の ﹁ 華 人 ネ ッ ト ワー ク ﹂ 、 重 層 化 す る 華 僑 ・ 華 人 の ア イデ ンテ ィテ ィに 関 す る 研 究 動 向 を ま と め て い る。 重 松 伸 司 ﹃ 国 際 移 動 の歴 史 社 会 学 ﹄ ( 名 古 屋 大 学 出版 会 、 一 九 九 九 年 ) は、 ﹁ 国 際 人 口移 動 ﹂ と いう 視 点 か ら 、 これ ま で の研究 動 向 に見
ア メ リカに渡 った 日本 人 移 民 に 関す る歴 史研 究 の現 在 られ た 二 つの アプ ロー チす な わ ち国 際 的 な経 済 シ ステ ムを 維 持 す る労 働 資 源 ( エ コノ ス) と し て移 民 に着 目す るも の と 、 国 家 あ る い は特 定 の社 会 集 団 を 構 成 す る社 会 ・ 文 化 的 集 団 ( エ ト ノ ス ) と し て の移 民 に 対 す る視 点 の統 合 を めざ し た も ので、 前 者 は主 に経 済 学 で扱 わ れ 後 者 は社 会 学、 文 化 人 類 学、 歴史 学 など で取 り扱 われ 、 互 い に乖 離 し あ う 傾 向 にあ っ たが、 求 めら れ る こと は これ ら両 側 面 の視 点 を 統 合 的 にと らえ る移 民 研 究 の 方 法 を提 示す る こと であ る と し て、 イ ン ド 系 移 民 を 事 例 にそ の具体 化 を は か っ たも のであ る。 移 民 を 統 合 す る社 会 経 済 的 基 盤 と し て の講 と移 民組 織 の 実 態 、 血縁 ・ 同 郷 ・ 同 好 な ど を 要 素 と す る移 民 社 会 の 複 合 的 ネ ッ ト ワー ク、 社 会 文 化 的 な 結 合 シ ス テ ム の形成 論 理 が 明 ら かに さ れ て お り、 そ こ で の分 析 手 法 は アジ ア系 移 民 の分 析 にと ど ま らず 、 非 アジ ア系 移 民 の研 究 事 例 に対 し ても 大 いな る 示唆 を 与 え るも のであ る。 な お 近年 の アジ ア系 移 罠 に関 す るも のと し て は ﹃ アジ ア 遊 学﹄ 第 三 九 号 の 特 集 ﹁ 移 民 の エス ニ シ テ ィ と 活 力 ﹂ が あ り、 ア メリ カ合 衆 国 に お け る アジ ア 系 移 民 、 日本 に在 住 す る アジ ア系 移 民 の歴 史 と 現 状 に つ い て多角 的 な整 理が な され て い る。 最 後 に 日本 の 植 民 地史 と移 民 ・ 殖 民 問 題 を 取 上 げ た も のと し て柳 沢 遊 ・ 岡 部 牧夫 編 ﹃ 帝 国 主 義 と植 民 地 ﹄ ( 展 望 日 本 歴 史 二〇、 東 京 堂 出 版、 二 〇 〇 一 年 ) をあ げ て お こう 。 同 書 は 一 九 八 〇年 代 以降 に 執筆 さ れ た 当該 問題 に関 す る重 要 論 文 を 収 録 す ると と も に 詳 細 な文 献 目録 を 附 し た も ので、 研 究 状 況 を把 握 す るも のと し て極 めて有 益 で あ る。 岡 部 牧夫 ﹃ 海 を渡 っ た 日本 人 ﹄ ( 日本 史 リ ブ レ ッ ト 五 六、 二 〇 〇 二 年 ) は、 簡 潔 なが ら も 一 九 世 紀 後 半 か ら 二〇 世紀 半 ば に か け て の日本 人 に よ る 海 外 移 住体 験 を総 合 的 に把 握 し よう と す るも ので、 北 米 ・ 南 米 移 住 のみ な らず 東 南 ア ジ ア、 満 州 への移 民 活 動 の歴 史 的 意 義 を 的 確 に ま と めて いる。 か つて木 村 健 二 が 日本 の勢 力 圏 と 非 勢 力 圏 双方 への移 住 が 同 時 並行 的 に進 ん で い た こと に留 意 す べ し と 提 起 し た が、 岡 部 の考 察 に ょ っ て木 村 の提 言 は 一つの具 体 化 を 得 た と いえ よ う。 ア メ リ カ に渡 っ た 日 本 人 移 民 に 関 す る 史 的 研 究 の 進 展 ア メリ カ ( 北 米 地 域) に渡 っ た 日本 人 移 民 に関 す る研 究 は 、 一 九 五〇 年 代 か ら 日米 関 係 史 や文 化 交 流 、 留 学 生 研 究 の傍 流 と い っ た 存 在 で 示 さ れ てき たが 、 一 九 八 八年 に ア メリ カと カ ナダ が そ れ ぞ れ第 二 次 大戦 中 の日系 人 強 制 収 容 問 題 に対 し て正 式 に謝 罪 し、 補 償 す る こと を表 明 し た こと ( リド レ ス 運 動 の成 果 ) を 契 機 に、 資 料 の 発 掘 と 公開 が 進 み、 新 た な 研 究 が 進 ん でき た 分 野 で あ る。 日本 に おけ る 日本 人 移 民、 日 系 ア メリ カ 人 研究 の 動 向 に つい て は粂 井 輝 子 、 飯 野 正子 ﹁ 日 本 にお け る 日本 人 移 罠、 日系 ア メリ カ人 研 究 ﹂ ( ﹃ 東 京 大 学 ア メリ カ研 究 資 料 セ ンタ ー年 報 ﹄ 第 = ご 号 、 一 九 九 〇 年) に よ る整 理 が あ り、 ま た 両 氏 を 中 心 と す る 移 民 研究 会 が 編 集 し た ﹃ 日 本 の 移 民 研 究 動 向 と 目 録 ﹄ ( 日 外 ア ソ シ エ ー ツ 、 一 九 九 四年 ) は、 九 〇 年 代 半 ば ま で の研 究 状 況 を 整 理 し て お り、 極 め て有 益 な も の であ る。 ま た国 立 国 会 図 書 館 は 一 九 八 一 年 度 に 日本 人移 民関 係資 料 を広 く 収 集 す る方 針 を 決 定 し、 ア メリ カ 本 土、 ハワイ、 ブ ラ ジ ル 、 カ ナダ を 中 心 に南 北 ア メ リ カ各 地 の移 民 関 係資 料 の 調 査 と収 集 を進 め、 そ の作 業 は今 日も 続 い て い る 。 い ず れ そ れ ら は憲 政 資 料 室 が 所 管 す る関 係 資 料 とと も に整 理 さ れ、 収 蔵 品 目 の 資 料 目録 が 作 成 さ れ る であ ろう が 、 今 日ま で に収 集 し た 資 料 の 概 要 に つ いて は ﹁ 移 民 に関 す るあ ら ゆ る資
料 L を総 覧 的 に収 録 す る こと を 目 的 と し た神 繁 司 の 書 誌 目 録 ﹁ ハ ワ イ ・ 北 米 に おけ る日 本 人 移 民 お よ び 日系 人 に関 す る資 料 に つい て﹂ ω ∼ ④ ( ﹃ 参 考 書 誌 研 究 ﹄ 第 四七 、 四 八、 五 二、 五 四 号 ) に 集 約 さ れ て い る。 目 下 のと こ ろ 、 こ の 書 誌 目録 の到達 点 こ そが 過 去 百 年 あ まり に わ た る移 民 研 究 の現 状 と り わ け ア メリ カ、 ハワイ へ と移 住 し た 日本 人 移 民 史 に関 す る研 究 の進 展 状 況 を最 大 限 に物 語 っ て い る。 移 民 関 係 資 料 の 復 刻 ・ 公 開 一 九 九〇 年 代 に移 民 史 研 究 が 活 発 化 し た 要 因 の ひと つ に、 移 民 史 研究 に 不 可欠 な史 料 が あ い つい で 復 刻 さ れ た こと も あ げ ら れ る。 そ の先 駆 け は、 日本 人 移 民 史 の代 名 詞 的 存 在 と な っ て いた ﹃ 在 米 日本 人 史 ﹄ の 復 刻 ( 日本 人 海 外 発 展 史 叢 書 、 P M C 出 版 、 一 九 八 四年 ) が な さ れ た こと であ る。 一 九 四〇 年 に刊 行 さ れ た 同 書 は、 ア メリ カに お け る 日本 人移 民史 を網 羅 的 に叙 述 し た大 著 であ り 、 当 該 分 野 の研 究 を 志 す も のに と っ て は最 も 簡 便 な手 引 書 であ り、 史 料 の宝 庫 で あ っ た。 し か し原 著 の 所 在 は極 め て少 数 の図 書 館 や研 究 機 関 に限 ら れ て いた た め、 容 易 に 閲覧 でき るも の で は な か っ た。 そ う し た 移 民 史 研 究 に 不 可 欠 な史 料が 復 刻 さ れ、 手 軽 に 入手 でき る よう に な っ た の であ る。 そ の 後 も 出版 各社 か ら 日系 移 民 に関 す る資 料 集 の 復 刻 ・ 刊 行 が あ い つぎ、 研 究 の裾 野 を広 げ る こと に寄 与 し た。 ﹃ 日系 移 民 資 料 集 ﹄ 第 一 期 北 米 編 全 一 八 巻、 同 第 二期南 米 編 全 三〇 巻 、 ﹃ 日米 年 鑑 ﹄ 全 = 一巻 ( いず れ も 日本 図書 セ ンタ ー) 、 ﹃ 殖 民 協 会 報 告 ﹄ 全 二 二 巻 、 ﹃ カ ナダ 移 民 資 料 ﹄ 1 全 五 巻、 同 皿 全 六巻 、 ﹃ 日系 ア メ リ カ 文 学 集 成 ﹄ 全 二 二巻 ( いず れ も 不 二出 版 ) な ど は そ の 一 例 であ る。 ま た 日本 人 移 民 が 集 住 し て いた 地 域 で 発 行 さ れ て いた各 種 日本 語 新 聞 の マ イ ク ロフ ィル ム化 も 進 み、 そ の入 手 が 容 易 に な っ た こと も重 要 な要 因 で あ ろ う ( 例 え ば ﹃ 日 米 新 聞 ﹄ ﹃ 新 世 界 ﹄ ︹以 上 サ ン フ ラ ン シ ス コ ︺ 、 ﹃ 桜 府 日 報 ﹄ ︹ サ ク ラ メ ン ト ︺ 、 ﹃ 羅 府 日 報 ﹄ ﹃ 加 州 毎 日 ﹄ ︹ ロ サ ン ゼ ル ス︺ 、 ﹃ 大 北 日 報 ﹄ ︹ シ ア ト ル ︺ 、 ﹃ 大 陸 日 報 ﹄ ︹ ヴ ァ ン ク ー ヴ ァi ︺ な ど が あ り 、 ハ ワ イ 関 係 で は ﹃ 日 布 時 事 ﹄ ﹃ 布 哇 殖 民 新 聞 ﹄ ﹃ 馬 哇 新 聞 ﹄ な ど ) 。 ア メ リ カ 、 カ ナ ダ の 研 究 機 関 に よ る 日 系 移 民 資 料 の 整 備 と 公 開 が 進 ん だ こ と も 一 九 八 〇 年 代 以 降 の移 民 史 研 究 を 活 発 化 さ せ た 重 要 な 要 因 で あ る 。 一 九 七 〇 年 代 の ア ジ ア 系 ア メ リ カ 人 運 動 の 拠 点 で も あ った カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 ロサ ン ゼ ル ス 校 で は、 ユウ ジ ・ イ チ オ カ、 阪 田 安 雄 を 中 心 に 日 系 ア メ リ カ 人 関 係 資 料 ( ↓ぴ Φ 冒 醤 口 ① ω ① 済ヨ ① 鼠。 磐 幻 Φ ω① 母 o ゲ ℃ 同o 撤 9 0 9 δ9陣 o p ) の 収 集 と 整 理 が 進 め ら れ 、 そ の 成 果 は 鴫ε 同H 。 ぼ o 訂 博畷霧 琴 ω 路 鋤 昼 2 0 ぼ 髱 日餮 畠 貳♪ 津 団k 霧 薮 鉾 p 毎 bd ミ 帆ミ ㌧毳 貰 冨 § 出 鳶 さ 鮎ミ 馬 駄 じ∪ 導黷 鴣 丶 愚 ξ ミ 罫 馬 ㍉ § 魯 ミ 恥軸 郎ミ ミ § 寄 § § ㌧ ミ ミ 9 N丶 ミ 帖§ ( ごd 騨 ① ξ と 髫 Φ 鬥 ω曙 ゜ 州 O p。 甑 o 讐 貯 国 ① ω ゜・ ℃ 6 虞 ) 噛 団 鋤 ゜。 琴 ω 鶚 簿 p 丶 喬 ミ 謡 晦 丶 o o 妹 旨 § 防 ミ ご ぎ 翻題 野 郎 謡 卜 § ミ ミ 馬 駄 Q ざ ら 神 卜慧 鳥 丶 き 馬 § ミ § ミ 骨 w 寒 Nミ 毳 偽 & 導 鳴 ㍉ § § 題Q 匹 ミミ 賊ミ 誌 肉$§ 、 鼻 ㌧、 & 馬 息 9 NN ミ 嵩o 誌 ( い 8 諺 謬 σq ① 冨ω 閃 諺 ω同 詈 諺 匿① 誌。 穹 ω 蜜 島 凶Φ ゜。 OΦ 鼻 8 0 Φ 簿 2 h o 目 ﹃ 鋤 短 ま ω㊦ ω 蜜 象① ρ d 蝕 く Φ 屋凶 蔓 o 剛 ○彜 。 岡凶 ま 導 鑓 簿 ピ o ω 諺 昌 αQ 色Φ の " 匂 巷 磐 Φ ω⑦ 諺 ヨ① 瓢o 磐 Z 9 瓜 ○ 罅 巴 竃 ロ ゜。 o 億 β ド ⑩ 露 ) と し て 公 刊 さ れ て い る 。 ワ シ ン ト ン大 学 で は そ の ス ペ シ ャ ル ニ レ ク シ ョ ン室 に ﹁ 北 米 日 本 人 会 関 係 資 料 ﹂ が 保 管 さ れ 、 カ ナ ダ のブ リ テ ィ ッ シ ュ ・ コ ロ ン ビ ア 大 学 に は ﹁ 日 系 カ ナ ダ 人 資 料 ﹂ が 収 蔵 さ れ て お り 、 そ の 主 要 部 分 が マイ ク ロ フ ィ ル ム化 さ れ て い る こ と か ら 、 今 で は 日 本 に い な が ら そ れ ら を 容 易 に 閲 覧
ア メ リカに 渡 った 日本人 移民 に 関 す る歴 史 研 究 の現 在 し て研 究 でき る環 境 に 至 っ て い る。 こう し て今 日 の 日系 移 民 史 研 究 に お い て は 、 も はや復 刻 資 料 に留 ま る ので は なく 、 復 刻 資 料 の典 拠 と も いう べき 各 種 団体 の 記 録 や個 人 の 手 記 と い っ た 一 次 資 料、 新 聞 資 料 に ま で 立 ち 返 り、 史 実 を検 証 し、 歴 史 的 事 実 の確 定 と 意 味 づ け を 行 う 段 階 と な っ て い る。 さ ら に リ ド レ スの達 成 にと も な う 教 育 プ ロ グ ラ ム の主柱 と し て 各 地 に B系 人 博 物 館 、 資 料 館 が 設 置 さ れ ( カ ナダ の臼 系 プ レー ス 内 にあ る カ ナ ダ 日系 博 物 館 、 シ アト ル の伝 承 プ ロ ジ ェ ク ト、 サ ン フラ ンシ ス コ のナ シ ョナ ル日系 ア メリ カ人 歴 史 協 会 、 減サ ンゼ ル ス の全米 日系 人 博 物 館 など ) 、 文 献 資 料 はも と よ り、 オ ー ラ ル ・ヒス トリ r、 写 真 ・ 映 像 資 料 の収 集 と 保 管 、 公 開 が 進 んだ こと も 重要 で あ る。 な か でも ロ サ ンゼ ル スにあ る全 米 日 系 人 博物 館 ( 智 冩 嵩 Φ ω Φ 諺鬱 2 け 睾 乞p 。 汁凶 ○ コ 巴 ]≦器窪 匿) は同 種 資 料機 関 のな か にあ っ て最 大 規 模 のも の であ り、 資 料 の収 集 ・ 展 示 はも と よ り、 南 北 ア メリ カ大 陸 に展 開 し た 日系 人 の移 住 過 程 を 総 合 的 か つ歴史 的 にあ とづ け る国 際 的 な共 同 研 究 を 推 進 し、 そ の 成 果 を 公表 し た。 冒 唱 穹 Φ ω Φ諺 ヨΦ 臥 8 口 2 鋤 覧 o 暴 } ]≦器 窪 β bご 臨 露 詔 障巻 国 山 ぎ お 肉ミ 鴇 N§ 馬 叙 尋 ミ ξ § 題 馬 鉢ミ ミ 画ミ 毳 ミ 吻 帖o 蔓 % 餌 謡 郎 よ o l N 沁 籌 丶 § ミ マ o ミ N 。。 軌 。。 妹 o 罫 馬 ㌔丶 塁§ 謎 § § 鷺 叙 肉ミ 妹 画§ ( 乞 Φ ≦ 鴫 ○ 葬 " 国p 。 。 富 ○⇒ 国 箒 ω 博霊 。 ご H ⑩ O ω る O O H ) は 、 日 系 ア メ リ カ 人 の 歴 史 年 表 、 人 名 、 事 項 事 典 と し て 時 系 列 的 な 事 実 確 認 と 資 料 上 の 典 拠 を 知 る も の と し て 便 利 で あ り 、 国 際 β 系 研 究 プ ロジ ェク ト の成 果 は い き Φ 菊団 o 国 驚筈 避 霧 顴 鳩諺 犀 Φ ヨ 団 囚 涛 瓢 導 謹 餌 -嘱9 ⇔ P 智 B Φ ω 鋭 国 凶蠢 訂 冨 の9 巴 ﹂ 寒 § き 丶 N騨 噂 ﹀§ e 卜 琶 象 ﹂ O NS ミ 勘 貸 職 § 魯 蕊 駄 ㌧偽 § 隷 駄 ξ 犠 ミ 題 b 毯ミ ミ 凡 嵩 導 馬 郎坤 ミ 識 § 動 魯 壽 " ︾ o ミ ト魯 聾 § 郎ミ 偽 識 ミ § ξ 畠 篭 ( ω け穹 ♂ a " ω 叶碧 ま a ¢ 巳 く 興ω 凶亳 即 Φ ω ωる 0 8 ) と し て刊 行 さ れ て い る。 ま た そ の 関 連 企 画 と し て編 集 され た キ ク ムラー ー ヤ ノ 編 ﹃ ア メリ カ大 陸 日 系 人 百科 事 典 ﹄ ( 明 石書 店 、 二 〇 〇 二年 ) に は ア ルゼ ンチ ン 、 ボ リ ビ ア 、 ブ ラ ジ ル 、 カ ナダ 、 チ リ、 メキ シ コ 、 パ ラグ アイ、 ペ ルー、 ア メリ カ合 衆 国 各 地 に おけ る 日系 移 民 の歴 史 と そ れ に関 す る研 究文 献 の 解 題 が 収 め ら れ て お り、 研 究 動 向 を知 るう え で 極 めて有 益 で あ る。 さ て最 後 に近 年 に おけ る 日本 で の研 究 状 況 を 概 観 し て お こう 。 一 九 九 〇年 代前 半 ま で の研 究 成 果 を最 大 限 に ふ ま え、 日本 に お け る 渡 米 熱、 出 移 民状 況 か ら移 住 地 に おけ る移 民 社 会 の形 成 、 排 日問 題 から 日 系 人 の 強 制 収 容 に い た る ま で の諸 問 題 を ﹁ 移 民 史 学﹂ の観 点 から叙 述 し た も のに 粂井 輝 子 ﹃ 外 国 人 を めぐ る社 会 史 ー 近 代 ア メリ カと 日本 人 移 民1 ﹄ ( 雄 山 閣 、 一 九 九 五年 ) が あ る 。 ま た 飯 野 正 子 ﹃ も う 一 つ の 日米 関 係 史 ー 紛 争 と 協 調 の な か の日 系 ア メリ カ人 ﹄ ( 有 斐 閣、 二 〇 〇 〇 年 ) は、 日本 人 移 民 の渡 米 から 日 系 人 の戦 時 強 制 収 容 問題 、 戦 後 補 償 運 動 ま で の推 移 を コ ンパ クト に 概 観 し た も ので、 文 献 目録 も整 備 さ れ て お り、 研 究 の指 針 と な る。 さ ら に 両 氏 を中 心 と す る 共同 研究 の 成 果 に移 民 研 究 会 編 ﹃ 戦 争 と 日本 人 移 民 ﹄ ( 東 洋書 林、 一 九 九 七年 ) が あ り、 同 書第 H 部 に は詳 細 な南 北 ア メリ カ に お け る 日系 人 強 制 収 容 年 表 が 附 さ れ て い る。 他方 、 日系 ア メリ カ人 の 戦 時強 制 収 容 と補 償 運 動 に つい て は岡 部 一 明 ﹃ 日系 ア メリ カ人 強 制 収 容 か ら 戦 後 補 償 へ ﹄ ( 岩 波 ブ ヅク レ ッ ト ニ三 四 号、 一 九 九 一 年 ) が 問 題 の所 在 を 的 確 に概 略 し て お り 、 竹 沢 泰 子 ﹃ 日系 ア メリ カ 人 の エス ニシテ ィ ー 強 制 収 容 と 補 償 運 動 によ る 変 遷 ﹄ ( 東 京 大 学 出版 会 、 一 九 九 四年 ) が 強 制 収 容 問
題 を めぐ る認 識 を 機軸 と し た 日系 二 世 と 三世 のアイ デ ンテ ィテ ィ 認 識 を考 察 し 、当 該 研究 の到達 点 を示 し て い る。 以 上、 一 九 八〇 年 代 以 降 の 移 民 史 研 究 に対 す る関 心 の高 ま り と 研 究 の動 向 に つ いて概 略 し たが 、 ア メリ カ に渡 っ た日 本 人 移 民 に 関 す る 歴 史 研 究 と い っても そ の 研 究 対 象 は、 政 治 ・ 外 交 の分 野 から 労 働 問題 や 戦 争 と 日系 人強 制 収 容 、 マ ス コ ミ、 教 育 、 言語 、 文 学、 コミ ュ ニ テ ィ 、 アイ デ ンテ ィテ ィ 問 題 など と極 め て多 岐 にわ た っ て お り、 そ のす べ て の研究 状況 を ト ー タ ルか つ 簡 潔 に総 括 す る こと は難 し い 。 そ こで以 下 で は 坂 口 が ﹃ 日本 人 ア メリ カ移 民 史 ﹄ の各 章 に お いて 取 上げ た 八 つ の 中 心的 テ ー マを めぐ る研 究 状 況 に つい て論 述 し、 坂 口 の お こな っ た研 究 ( 以 下 、 本 研 究 とす る) の研 究 史 上 の位 置 と 残 さ れ た 課題 を 示 す と いう方 法 を と る こ と に し た い。 二 ﹃ 日 本 人 ア メリ カ 移 民 史 ﹄ で 皺 上 げ た 各 種 テ ー マを め ぐ る 研 究 状 況 ( 1) ア メ リ カ に築 か れ た 初 期 日 本 人 移 民 社 会 に 関 す る 研 究 ア メリ カ 合 衆 国 に渡 っ た 日本 人 が 特 定 の地 域 に集 住 し て、 いわ ゆ る 日本 人 街 を築 いた こ と は よく 知 ら れ て い る。 し か し サ ン フラ ン シ ス コ の日本 町 や ロ サ ンゼ ル ス のリ ト ルト ー キ ョー に関 し ても そ の形成 過 程 に関 す る 研究 は、 意 外 な ほど に少 な い のが 現 状 であ る 。 確 か に 初 期 日 本 人移 民社 会 の 形 成 史 を略 述 し たも の は数 多 い のだ が、 移 民社 会形 成 期 の 同 時 代 史 料 にも とづ き つ つ 当 該 地 域 で の多 様 な 社 会的 結 び つ き や 諸 組織 の 動 向 を歴 史 具 体 的 に分 析 し たも の は、 存 外、 少 な いと いわざ る を 得 な い。 概 略 的 な 歴 史 を 叙 述 す る に お い て も ﹃ 在 米 日 本 人 史 ﹄ や イ チ ハ シ ・ヤ マ ト の 古 典 的 な 著 作 ( ㍉ 奪 § 題 馬 § 蕁 馬 q註 鷺叙 恥 妹 ミ 恥 琉 郎 Q ミ 苛ミ 硫 ミ 昼 鳥 丶 き 馬 、丶 o ミ馬 ミ 鳥 丶 き 馬 ㍉ § 黛 ミ 穂 N ミ ミ 粛 ミ ミ 勅 蟄 篭 叙 臼誨 黜 丶Oミ N辱 § " ω $ 昌 ま 乱 d 巳 く Φ 邑 蔓 ℃ H 霧 ρ ド O ω 卜。 ) を 参 照 す る も の が ほ と ん ど で 、 そ れ ら を 要 約 し て 叙 述 し て い る の が こ れ ま で の実 情 で あ った ( 翻 訳 版 で あ る が 、 例 え ば R ・ウ イ エ ル ソ ン 、 B ・ホ ソ カ ワ ﹃ ジ ャ パ ニ ー ズ ・ア メ リ カ ン﹄ 有 斐 閣 選 書 R 、 一 九 八 二年 な ど が そ の 一 つ で あ る ) 。 近 年 に い た り よ う や く ﹁ 福 音 会 沿 革 史 料 ﹂ な ど の 一 次 史 料 を 用 い た 研 究 が 進 み 、 形 成 期 日 本 人 移 民 社 会 の 一 端 が 具 体 的 か つ実 証 的 に 描 か れ る よ う に な った が 、 そ う し た 研 究 に あ って も 、 描 き 出 さ れ た の は サ ン フ ラ ン シ ス コに 創 設 さ れ た 一 宗 教 団 体 や 青 年 団 体 の 動 向 で あ って 、 必 ず し も 後 の ﹁ 日 本 人 町 ﹂ へと 発 展 し て い く 過 程 と 内 実 の総 体 的 な 把 握 を 展 望 す る も の で は な か った ( 同 志 社 大 学 人 文 科 学 研 究 所 編 ﹃ 在 米 日 本 人 社 会 の 黎 明 期 i ﹁ 福 音 会 沿 革 史 料 ﹂ を 手 が か り に ﹄ 現 代 史 料 出 版 、 一九 九 七 年 ) 。 ま た シ ア ト ル に 形 成 さ れ た 日 本 人 社 会 の 研 究 に 関 し て は 司 銹 艮 ω ゜ ζ ぐ p 語 0 8 に ょ る 古 典 的 な 研 究 ( 恥 0 9ミ 恥 o Nミ ミ 勸 變 匙 ミ§ αq 琳 評 偽 ㍉ § ミ罵 題 § 恥 § 黥N ♪ ¢ 艮 く 巽 ω 凶昌 o { 芝 器 げ ぼ αQ け8 勺償 び ㌶ o 巴 ○ 諺 貯 讐 ① ω 0 9巴 ω 鼠① ⇒ 8 ωb 。 レ Φ ω ⑩ 薹 ① b 甑簿 Φ 山 H ㊤ ○。 ど H O O。 心 ) が あ る が 、 そ こ で 明 ら か に さ れ た 日 系 社 会 の 諸 施 設 や 諸 団 体 の 活 動 は 一 九 二 〇 年 代 の も の で あ り 、 あ る 程 度 成 熟 し 、 完 成 し て き た 日 系 コミ ュ ニテ ィ の 現 況 を 社 会 学 的 に 分 析 し た も の で あ った 。 ロサ ン ゼ ル ス の リ ト ル ト ー キ ョ ー の 形 成 過 程 を そ の 社 会 経 済 的 側 面 に 着 目 し て 考 察 し た も の に 南 川 文 里 ﹁エ ス ニ ッ ク ・タ ウ ン の 経 済 的 編 成 ー リ ト ル ト ー キ ョ ー の 初 期 形 成 過 程 を
ア メ リカ に渡 った 日本 人 移 民 に関 す る歴 史 研 究 の現 在 通 し てー L ( ﹃ 移 民研 究 年 報 ﹄ 第 七 号 ) が あ るが、 そ こ で の方 法 は 一 九 〇 七年 、 一 四年 、 一 一 一 年 に 刊 行 さ れ た 三種 類 の住 所 録 を典 拠 に 日系 人 の空 間 的 凝 集 度 / 分 散 過 程 を 定 点 的 に解 析 す る も の で、 移 民 社 会 の 形 成 過 程 を 動 態 的 に描 き 上 げ る も ので は な い。 で は こう し た移 民 社 会 形 成 期 に 関 す る 研究 状 況 を乗 り越 え て いく う え で求 めら れ る こと は 、 何 で あ ろ う か。 や は り それ は こ次 的 史 料 に依 存 す る こと な く 、 同 時 代 史 料 に 立脚 し た幅 広 い考 察 と意 味 づ け を 行 な う こと であ ろう 。 日 本 人 移 民 社 会 形成 史 に関 し て それ を お こ な おう と す る なら ば 、 移 住 者 自 身 の記 録、 現 地新 聞 、 現 地 か ら 日本 へ の 通 信 文 、 受 入 れ 社 会 側 の記 録、 外務 省 記録 、 領 事 報告 書 など を広 く 渉 猟 し、 居 住 者 、 職 業、 公 共 団体 、 情 報 媒 体 、 諸 団 体 の実 態 等 を 視 野 に 入 れ 、 立 体 的 か つ多 面的 に分 析 す る こ とが 求 め られ る こと にな る 。 本 研 究 はそ の試 み の 一 つだが 、 シア ト ルに作 られ た 日本 人 移 民 社 会 を 分 析 対 象 と し、 ﹃ 日本 人 ﹄ ﹃ 大 北 日報 ﹄ など 現 地 で発 行 さ れ た新 聞、 翁 久 允 を 代 表 と し た 移 住 者自 身 の記録 、 ﹃ 通 商 彙 纂 ﹄ を 含 めた 各 種 外務 省 記 録 や 統 計 類 を 用 いて考 察 し たも の であ る。 ま た そ の 考 察 に際 し て援 用 し た視 点 は 、 都 市 民衆 の日常 生 活 に おけ る 社 会 的 結 合論 いわ ゆ る ソ シ ア ビ リ テ の議 論 であ る 。 居 酒 屋 や旅 館 に 集 う 人 び と の絆 に着 目 し た フ ラ ンス社 会 史 の 方 法 を援 用 す る こと で、 国 境 を 越 え て移 住 し てき た 日本 人 移 民 が 出 身 地 域 の結 び つ き を維 持 し つ つも いか に し て新 し い生 活 の地 で新 たな 共 同 性 や社 会 的 結 合 を生 み 出 し て い っ た の か と いう 点 に焦 点 を絞 っ て み た も のであ る。 こう し た 視 点 は ナ シ ョナ リズ ムと よば れ る 感 情 が ど のよ う に し て形 成 さ れ る か と いう 問 題 に結 び つ く も ので あ り、 近 年 で は 日本 に おけ る朝 鮮 人 社 会 の形 成 過 程 を 分 析 し た 研究 に も援 用 され て い る ( 外 村 大 ﹁ 戦 前 期 在 日 朝 鮮 人 の社 会 的 結 合 ・ 文 化 ・ ア イデ ンテ ィテ ィ ﹂ ﹃ 歴 史 学 研 究 ﹄ 七 五 五 号 、 二〇 〇 一 年 度 歴史 学 研究 会 大 会 報 告 ) 。 本 研 究 に ょ っ て これ ま で本 格 的 に議 論 され る こと のな か っ た ﹁ 県 ﹂ 人 意 識 や 各 種 日本 人 団体 の結 び つ き に つい ても 構 造 的 に把 握 す る視 座 を 提 起 し え た と思 われ るが 、 日本 人 移 民 を 受 いれ る立 場 す な わ ち ホ ス ト 社 会 か ら み た 日本 人 移 民 社 会 の存 在 や中 国 人 移 民 な ど 日本 入移 民 に 先 駆 け て移 民社 会 を形 成 し た他 の民 族 集 団 と の関 わ り に つ いて の言 及 が 欠 け て いる た め、 や や 一 面 的 なも のと な っ て い る こと は否 めな い 。 こう し た 不備 を補 う た め に は 日本 語 新 聞 や外 務 省 記 録 にと ど ま る こと な く、 恥 § 慧鳶 臼 賊ミ象 や 恥 § ミ 沁 q ミ§ 沁 Q ら ミ 糺 な ど の 現 地有 力 紙 、 労 働 組 合 機 関 紙 、 州 政 府 関 係 文 書 を 用 いた分 析 が 求 め ら れ よ う。 ( 2) 日本 語 新 聞 研 究 移 民 社 会 に お い て発 行 さ れ た 臼本 語 新 聞 に関 す る研究 は 、 新 聞学 、 マ ス コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 研 究 の中 で独 自 の蓄 積 が は から れ て き た。 と り わけ 蛯 原 八郎 の ﹃ 海 外 邦字 新 聞 雑誌 史 ﹄ ( 学 而 書 院、 一 九 三 六年 、 名 著 普 及 会 、 一 九 八〇 年 復 刻 )は、 ハワイ 、 北米 各 地 で発 行 さ れ た 日本 語 新 聞 ・ 雑 誌 を網 羅 的 に整 理 し 、考 察 し た も のと し て先 駆的 であ る。 そ の後 、 海 外 とく に北 米 地 域 の 日本 語 新 聞、 日系 メデ ィア に つ い て 実 証 的 か つ 地 域 的 にも広 範 囲 に わ た る分 析 を進 め て いる の が 田村 紀 雄 とそ の共 同 研 究 グ ル ープ であ る ( そ の主 た る研 究 成 果 に 田村 紀 雄 ・ 白 水 繁 彦 編 ﹃ 米 国 初 期 の目本 語 新 聞 ﹄ 勁 草 書 房 、 一 九 八 六年 、 新 保 満 ・ 田村 紀 雄 ・ 白 水 繁 彦 著 ﹃ カ ナダ の日本 語 新 聞 ﹄ P M C 出版 、 一 九 九 一
年 、 田村 紀 雄 編 著 ﹃ 正義 は我 に在 り﹄ 社 会 評 論 社、 一 九 九 六年 など が あ り、 共 同 研 究 の成 果 は東 京 経 済 大 学 の 紀 要 ﹃ 東京 経済 大 学 人 文 自 然 科 学 論 集 ﹄ ﹃ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 科 学 ﹄ に随 時 収録 さ れ て いる) 。 移 民社 会 に おけ る エス ニック ・ ペ ー パ ー 、 と り わ け 日本 語 新 聞 を研 究 す る こ と の意 義 と課 題 は、 当 該 新 聞 研 究 の位 置付 け に応 じ てき わ め て多 岐 に わ た るが 、 こ こ で は前 掲 ﹃ カ ナダ の日本 語 新 聞 ﹄ ( 第 一 、 二 章 ) を参 照 し、 大 別 し て以 下 の 二点 を 示 し てお き た い 。 そ の 一つは、 移 民 社 会 の ホ スト 社 会 への ﹁ 同化 ﹂ プ ロセ スと し て エ ス ニ ッ ク ・ ペ ー パ ー ( 日本 人 移 民 であ れ ば 日本 語新 聞 ) の 盛 衰 を位 置 付 け る も の であ る。 ホ スト社 会 に移 住 し てき た移 民 集 団 は、 移 住 当 初 、 出身 言 語 にも とつ く 新 聞 を 発 行 す る こと で自 ら の共同 性 や連 帯 感 の 維 持 を は か ろう とす るが 、 次 第 に ホ スト 社 会 の ﹁ 同 化 ﹂ 圧力 に適 応 し て いく な か で ホ スト社 会 の言 語 ( ア メリ カや カ ナダ であ れ ば 英 語 ) の 刊 行 物 へ と移 行 し、 究 極 的 に は消 滅 し て いく も のと し て ( ま た消 滅 し な い の な らば そ れ はな ぜ か 、 と いう関 心 か ら) 検 証 す るも の で、 新 聞 と い う エス ニック ・ メデ ィア の存 否 や編 集 の あ り方 を通 し て、 当 該 民 族 集 団 の ホ スト社 会 への同 化 指 数 に 位 置付 け よ う と す る 議 論 で あ る。 第 二の論 点 は、 右 の論 点 を ふま え つ つも、 あ る特 定 の移 民 社 会 の中 で、 一つの新 聞 が 積 極 的 に ホ スト 社会 への ﹁ 同 化 し を主 張 す るも の で あ っ た な ら必 ず そ れ に対 抗 す る主 張 を も っ た新 聞 が 発 行 さ れ 、 互 い に 競 合 と対 立 関 係 を 生 む も ので あ る と いう こと に着 目 す るも の で、 エス ニック ・ メデ ィア の並 立 状況 を つう じ て移 民 社 会 内 部 の複 雑 性 や 対 立 関 係 ( ﹁ 同 化 ﹂ へ の志 向 度 や難 易 度 ) を 見 出 そ う と す る こと で あ る 。 カ ナダ に お い て は ﹃ 加 奈 陀 新 報 ﹄ と ﹃ 大 陸 日 報 ﹄ の競 合関 係 など が そ の 典 型 であ るが 、 サ ンフ ラ ンシ ス コ で は安 孫 子 久 太郎 の ﹃ 日米 新 聞 ﹄ と そ の 他 の新 聞 、 ロサ ン ゼ ル ス で は ﹃ 羅 府 新 報﹄ と ﹃ 加 州 毎 日﹄ など が 互 い に競 合 し あ う 新 聞 と し て著 名 で、 各紙 に つい て そ の創 刊 事 情 と 創 設 者 、 主 要 新 聞 記 者 と 論 説 記 事 の分 析 な どが お こ な われ てき た。 本 研 究 は基 本 的 に は第 二 の動 向 に 位 置付 く も ので、 シ ア ト ルで発 行 さ れ た主 要 日本 語 新 聞 の創 刊 事 情 と そ の 系 譜 を体 系 的 に整 理 す る こと を意 図 し たも の であ る。 シ アト ルを事 例 に と りあ げ た第 一 の理 由 は、 サ ン フラ ンシ ス コ や ロサ ン ゼ ル ス 、 カ ナダ のヴ ァンク ー ヴ ァー で発 行 さ れ て い た新 聞 の研 究 に比 べ て最 も 研 究 が 立 ち遅 れ て い た こ と にあ る が 、 第 二の理 由 と し て は、 本 研 究 が シ アト ルで 発 行 さ れ た ﹃ 大 北 日 報 ﹄ を 主要 史 料 と し て用 い る必 要 上、 典 拠 と な る ﹃ 大 北 日報 ﹄ の創 刊 事 情 か ら そ の後 の推 移 、 さ ら に は移 民 社 会 に お け る位 置 を解 明 し て お く ことが 不 可欠 であ っ た こと に よ る。 本 研 究 に よ っ て研 究 の空 白 部 で あ っ た シア ト ルの 日本 語 新 聞 に つい て は 一 定 の進 展 を み せた と いえ る が、 今 後 は第 一 の論 点 に み る よう な ホ スト社 会 に対 す る ﹁ 同 化﹂ 指 数 と し て 日本 語 新 聞 を と ら え な し て み る こ とも 重 要 であ ろう 。 そ のた め に は ホ スト社 会 の主 要 英 字 紙 や労 働 組 合 の機 関 紙 など と の関 係、 中 国系 や フ ィリ ピ ン 系 など 他 の ア ジ ア系 移 民 メ デ ィアと の関 係 に つ いて も 考 察 さ れ ねば な ら な い。 ま た 日本 語 新 聞 の紙 面 の大 半 は日 本 か ら 配 信 さ れ てき た通 信 文 や連 載 小 説 など で 埋 め られ て い る こと から、 日 本 国内 で発 行 さ れ て い た新 聞 メデ ィアと の関 係 に つい ても 明 ら かに さ れ る 必要 が あ ろ う。
ア メ リカにご渡 った 日本 人 移 民 に関 す る歴 史 研 究 の現在 ( 3 ) 日本 人 会 の 研究 移 民社 会 に おけ る主 要 な 日本 人 団 体 ・ 組織 の研究 と いう点 に お い て 比 較 的 早 く か ら解 明 の進 んだ 領 域 は 、 宗 教 団体 と り わけ 日系 キ リ スト 教 会 や仏 教 会 、 海 を渡 っ た 日本 の新 宗 教 の研 究 で あ ろ う 。 井 上 順 孝 ﹃ 海 を渡 っ た 日本 宗 教 ﹄ ( 弘 文 社、 一 九 八 五年) 、 中 牧 弘 允 ﹃ 新 世 界 の ヨ本 宗 教 ﹄ ( 平 凡 社 選書 、 一 九 八 六年 ) 、 同 志 社 大 学 人 文 科 学 研 究 所 編 ﹃ 北 米 日本 人 キリ スト教 運動 史 ﹄ ( P M C出 版 、 一 九 九 一 年 ) な ど が そ の主 た るも の であ る 。 個 々 の 宗 教 団体 に お い て は 五〇 年 史 、 一 〇 〇 年 史 な ど と 銘 打 っ た 個 別 の歴史 叙 述 が 残 され ると と も に、 教 会 ご と に月 報 類 や 宗 教 者 ・ 信 者 に ょ る 回想 録 など が 多 数 出 さ れ て い る こと か ら、 文 化変 容 の ヶ ー ス ス タ デ ィと し て早 く か ら研 究 が 進 んだ 。 ま た 第 二次 大戦 前 か ら今 日 ま で続 く 日系 二 世 の政 治 団 体 であ る日 系 ア メリ カ市 民協 会 ( J AC L) など に つい ても 当 事 者 によ る回 顧 や 評 伝 を 通 じ て 個 別 研究 が な され て き た ( ビ ル ・ ホ ソカ ワ ﹃ 一二 〇 % の忠 誠 ﹄ 、 有 斐 閣 選書 R、 一 九 八 四年 ) 。 た だ し 、 これ ら に ついて は 、 一 九 三〇 年 代 以 来 、 一 貫 し て ア メリ カ に対 し て ﹁ 忠 誠 ﹂ を 表 明 し て ぎ た と いう 当 事 者 の 認 識 を示 し た い、 定 着 さ せ た いと の意 図 から 研 究 さ れ た と い う側 面 も 無 視 し得 な い。 こう し た研 究 事 例 と 対 比 し た と き 、 第 二次 大 戦前 の日本 人移 民社 会 にあ っ て政 治 的 にも 社 会 的 にも 重 要 な 役 割 を 果 し て いた 臼本 入会 や県 人 会 に つい て の研 究 はき わ め て立 ち 遅 れ て いる と いわ ざ る を得 な い 。 そ の 原 因 に つい て阪 田安 雄 は、 一 九 八 〇年 代 の ア メリ カ に お い て 日 系 人 の 戦 後 補 償 問 題 ( 男 Φ 黛Φ ゜。ω ) を追 及 す る に あ た り、 戦 前 の日本 人 会 に み ら れ た 日本 主 義 的 言 動、 祖 国 支 援 活 動 の実 態 が 解 明 さ れ る と リ ド レ スに悪 影響 を お こし か ね な いと いう政 治 的 配 慮 が 存 在 し た た め で、 そ れ が戦 前 と り わ け 一 九 三〇 年 代 の研 究 を躊 躇 さ せ る こ と に な っ た のだ と 指摘 し て い る ( ﹁ 戦 後 五〇 年 と 日系 ア メ リ カ人 史 研 究 ー 語 ら れ な い 一 九 三〇 年 代 i ﹂ ﹃ 移 民 研究 年 報﹄ 創 刊 号) 。 そ う し た配 慮 を抱 き つ つ も ア メリ カ国内 に 組織 さ れ た 日本 人会 の 役 割 と活 動 の実 態 を 研 究 対 象 と し た の が イ チオ カであ る。 イ チオ カ は 一 九 七 七年 に ..冨 冨 澪 ゜・ ①跨゜ 。°。 。 9 鋤 江 。 霧 降。 巳 夢 Φ冒智 口 Φ ωΦO O < Φ 讐 δ ① 箕 " 諺 馨① 。 甦 " 巴 蝕 曾 ゜。ぼ ℃ ︾ ド ⑩ 8 ー 目 8 ① 、、( 、 § 慧 6鶤 冒o 識 § N涛 ミ 暗 軽 区U < H ド 零 8 幽 O ¢ 1心 G。 刈 ) を公 表 し、 そ の 後 それ を 臼 書 勢 防 無 ( 乞Φ ≦ 磯 ○ 跨 節 い o ⇒ q 。 ﹃ 8 び ① 鳴 冨⑦℃ 困Φ の ρ H ⑩ c。 c。 、後 に ﹃一 世 ﹄ と 題 し て翻 訳 さ れ る 、 刀 水 書房 、 一 九 九 二 年 ) に収 録 し た。 イ チ オ カ の研 究 に よ っ て初 め て 日本 人 会 に関 す る実 態 的 か つ 構 造 的 な 理 解 が はか ら れ る よ う に な っ た と いえ るが 、 そ の分 析 対 象 が サ ンフ ラ ンシ ス コ を 拠 点 と し た 在 米 日本 人 会 と いう 最 も 日本 領 事 館 と の関 係 が 強 い 事 例 を 用 いた こと か ら ﹁ 日本 政 府 ・ 領 事 館 に従 属 す る日 本 人 会し と いう イ メr ジが 強 調 され す ぎ て い ると いわ ざ るを 得 な い 。 近 年 に い た っ て、 サ ンフ ラ ンシ ス コ 以外 の地方 日本 人会 を ケ : スと し た研 究 も 登 場 し てき た 。 都 市 コミ ュ ニ テ ィ の 形 成 と エス ニ シ テ ィの 関 わ りと いう 視 点 か ら 羅 府 ( ロ サ ンゼ ル ス ) 日本 人 会 の組 織 と活 動 に つい て分 析 し た 山本 剛郎 は、 イ チ オ カ の成 果 を ふ ま え、 コ ミ ュ ニ テ ィ の形 成 過 程 は ﹁ 小 は 各 地方 日本 人 会 を核 に、 中 レベ ル は羅 府 日本 人 会 ( 後 の南 加 日本 人 会) を中 心 とす る南 加 連 合 日本 人 会 を核 に、 さ ら に は サ ン フ ラ ン シ ス コの 在 米 目本 人 会 をも 含 む 加 州 全 体 を 包 含 す ると い
う 風 に何 重 に も 形成 さ れ る も のと考 え るL と指 摘 し た ( ﹃ 都 市 コミ ュ ニテ ィと エス ニシテ ィ ﹄ 、 ミネ ルヴ ァ 書 房 、 一 九 九 七年 ) 。 ま た米 山裕 は ロ サ ンゼ ル ス 大 学 カ リ フ ォ ル ニ ア校 が 所 蔵 す る 羅 府 日本 人会 関 係資 料 を 駆使 し、 役 員 の選 出 事 例 に関 し て詳 細 な 考 察 と 内 紛事 情 の 分 析 に 取 り組 ん で い る ( ﹁ 羅 府 日本 人 会 役 員 選 挙 と 在 ロサ ン ゼ ル ス日本 人社 会 の 変 容 、 一 九 一 五∼ 一 九 一 = 年 ﹂ ( ﹃ 立 命 館 史 学 ﹄ 第 一 二 号 ) 。 だが 米 山 にあ っ ても 未 だ 羅 府 日本 人 会 の組 織 分 析 や 同 日本 人会 を中 核 と し た移 民 社 会 の構 造 的 な つ な が り を 分 析 す る に は いた っ て いな いた め、 今 後 ど こに着 地 点 を 見 出 す の かと いう 点 に お いて は未 知数 であ る。 日本 人 会 ネ ット ワー クを 中 核 と し て移 民 の コミ ュ ニ テ ィ が 拡 大 し て いく と いう 山本 剛郎 の 見 解 にも 示 唆 を 得 て、 本 研 究 で は ワ シ ント ン州 に お け る 日本 人 会 組 織 の変 遷 過 程 と 制 度 分 析 を 交 差 さ せ る こと で 日本 人会 組 織 の日常 と変 化 の 局 面 を同 時 にと ら え 、 あ わ せ て カ ナダ か ら南 カリ フ ォ ル ニアに 至 る ア メリ カ西 海 岸 の 日本 人 会 ネ ット ワ ー ク の 諸 相 、 そ こに交 差 す る 日本 と ア メリ カ ホ スト社 会 の諸 組 織 ・ 諸 団 体 と の 関 係 を 歴 史的 に 位置 付 け る こと を試 み た。 本 研 究 が 提 示 し た 日 本 人 会 ネ ヅ ト ワ ー ク 概 念 図 に ょ っ て、 個 別 日本 人 移 民 社 会 に限 定 さ れ るも の で はあ るが、 サ ン フ ラ ン シ ス コ や ロ サ ンゼ ル スはも ち ろ ん、 カ ナダ や オ レゴ ン 州 に作 ら れ た 日本 人 会 の 諸 活 動 と位 置 付 け に つい ても 総 合 的 か つ 立 体 的 に把 握 でき るよ う に な り、 多 様 な ネ ット ワー クを 概 観 す る 見 取 図 が 確 立 し たと いえ るだ ろ う。 ただ し米 山 が 考 察 し て い るよ う に 、 い ず れ の地域 にあ っ ても 日本 人 会 内 部 に は常 に いく つも の派 閥的 対 立 があ り、 必ず しも 一 枚 岩 的 な 結 束 を 維 持 し て いた わ け で はな い こと か ら、 日本 人 会 の活 動 に対 し て理 想 的 に過 ぎ る幻 想 を 持 つこと は禁 物 で あ る。 本 研究 で は 日本 人 会 そ の も のが 残 し た 諸 記 録 の分 析 と そ の歴史 的 位 置 付 け に力 点 を お い て い る た め、 日本 人 会 を 取 り 巻 く ホ スト社 会 の 諸 団体 ( 商 工会 議 所 や労 働 組 合 など ) と の関 係 や 日 本 の海 外協 会 と の 関 わ り に つい て の考 察 は十 分 と は い え な い。 シ アト ル の労 働 組 合 と 日本 人会 の 関 係 に つい て は黒 川 勝 利 の 研 究 ﹃ ア メリ カ労 働 運 動 と 日 本 人 移 民ー シア ト ルに おけ る排 斥 と連 帯 ﹄ 大 学 教 育 出 版、 一 九 八 八年 )が あ るが 、 今 後 はポ ト ラ ッチ祭 り を は じ めと す る各 種 フ ェステ ィ バ ル への 参 加 や社 会 事 業 を通 じ た ホ スト社 会 と の連 帯 事 例 な ど 地方 日本 人会 に よ る ホ スト社 会 へ の参 与 の 実 態 、 意 志 表 示 の実 例 を 掘 り 下げ る 必要 が あ ろ う。 ( 4) 日 本 語 教 育 日本 人 移 民 社 会 に お け る 日本 語 教 育 問 題 の研 究 は、 ハ ワイ 、 カ ナ ダ 、 ア メリ カ各 地 を ケ ー スと し た 分 析 対 象 の 拡 が り と もあ い ま っ て、 比 較 的 研 究 の 進 展 し た分 野 であ る。 そ の主 た る 研究 に は沖 田行 司 ﹃ハ ワイ 日系 移 民 の教 育 史 ﹄ ( ミネ ルヴ ァ 書 房 、 一 九 九 七 年 ) 、 今 井 輝 子 ・ 村 川庸 子 ﹁ 米 国 太 平 洋 沿 岸 諸 州 に おけ る日 本 語 教育 お よ び そ の 文 化 変 容 に関 す る 一 覚 書 -大 戦 間 期 の排 日 運 動 を背 景 にl ﹂ ( ﹃ 津 田 塾 大 学 紀 要 ﹄ 第 一 七号 ) 、 佐 々木敏 二 ﹁ カ ナダ に お け る 戦前 の 二世教 育 ー 日 本 式 教 育 か ら カ ナダ 式 教 育 への転 換 I ﹂ ( ﹃ 立 命 館 言 語 文 化 研 究 ﹄ 二 巻 五 ・ 六合 併 号) 、 吉 田亮 ﹁ 戦 間 期 日系 人 の カ ナダ 化 i 一 世 の 二世教 育 観 i﹂ ( ﹃ 歴 史 学 研 究 ﹄ 第 六 八 三 号 ) な どが あ るが 、 こ れ ら に 共 通 し た 論 点 は 、 日本 人 移 民 に よ る 二世 教 育 の方 針 は当 初 日本 主 義 的教 育 で あ っ たが 、 一 九 一 〇 年 代 半 ば か ら 強 ま っ た ア メリ カ ( ハ ワイ ) 、 カ
ア メ リカ に渡 った 日本 人移 民 に関 す る歴 史研 究 の現 在 ナダ の ホ スト社 会 が 推 進 め る教 育 ・ 言 語 に よ る移 民 の同 化 ( ア メリ カ 化 、 カ ナダ化 ) 政 策 に直 面 し た た め、 初 期 の教 育 方 針 を 変 更 し 、 か つ て使 用 し て いた 日本 の 国 定 教 科 書 を使 用 せず 、 独 自 に ホ スト 社 会 の求 め る教育 方 針 に順 応 し た独 自 教 科 書 の編 纂 に い たり 、 そ こに 日 本 人 移 民 の大 き な文 化 変 容 、 ア イデ ンテ ィテ ィの変 遷 を 見 出 そ う と す る も の で あ る。 そ れ ゆ え そ の 主 た る研 究 対 象 は 日本 語 学 校 を 創 設 し た 教育 者 ( 例 えば ハワイ の 奥 村 多 喜 衛 や カ ナダ の佐 藤 伝 な ど ) の人物 研 究 や 日 本 語 教 育 に 圧力 を加 え た ホ スト社 会 の教 育 政 策 、 日 本 の国 定 教科 書 と 独自 に編 纂 され た 日本 語 学 校 教 科 書 と の違 い の分 析 に 向 か って い っ た。 本 研 究 も 基 本 的 に は上 述 し た 分 析 の視 点 を 継 承 す る も のであ るが 、 新 た に提 示 し た論 点 は、 これ ま で本 格 的 に 研 究 さ れ る こと のな か っ た 特 定 の 日本 語 学 校 で の教 育 実 態、 日本 語 教科 書 の 編 纂 過 程 に ま で対 象 を 広 げ 、 シ アト ル国 語 学 校 の創 設 か ら閉 鎖 に 至 る 過 程 を機 軸 にす え た こと で、 そ の軸 に から み つ く 日 米 両 国 の ﹁ 国 民化 ﹂ 政 策 と それ と の関 係 から 如 何 にし て自 ら の子 弟 を育 て 上げ る のか と い う課 題 に苦 悩 し た 日本 人 移 民 の姿 を 浮 き 彫 り に し た こと であ る。 特 に 旧来 十 分 に分 析 さ れ て こな か っ た 一 九 三〇 年 代 の 実 態 、 と り わけ 臼本 主 義 化 の台 頭 に ょ っ て 一 度 は採 用 を 見 送 っ た 日本 の 国 定 教 科 書 が 復 活 す る に いた っ た 経 緯 を 解 明 し た こと で、 本 研究 に よ っ て 一 九 〇 〇 年 代 初 頭 、 二〇年 代、 三 〇年 代 のそ れ ぞ れ の 局 面 に お い て 日本 人 移 民 が 抱 え て いた 二世 教育 の諸 課題 が 通 史 的 に明 ら か に な っ たと いえ よう 。 た だ し分 析 上 の視 点 が あ く ま でも 日本 人 移 民 一 世 の立 場 か ら見 た 日 本 語 教 育 の動 向 分 析 であ る こと から、 実 際 に教 育 を受 け て いた子 供 た ち の 考 え を 充 分 に 取 り 入 れ る こ と が で き て い な い。 子 供 時 代 の 日 本 語 学 校 の 思 い 出 に つ い て は モ ニ カ ・ソ ネ の ﹂≦ 防黜 b 畠 蓋 ミ ミ ( ω $ 巳 ① や い ○ 謬 餌 ○ 讐 d 巳 く 興 ω 同蔓 o h 鬢 o ωぼ 昌 αq 8 尸 H ⑩ δ ) な ど で 知 る こ と が で き る が 、 日 本 語 教 育 を 受 け る 立 場 で あ った 子 供 た ち の 思 い を 綴 った 史 料 の 発 掘 は 不 可 欠 と な る 。 ま た 子 供 た ち は 昼 間 現 地 の 公 立 学 校 に も 通 っ て い た 。 こ の 点 に 関 し て は 切蔓 o Φ 国゜ Z巴 ωo ♪ Q 8 糺 砺 ら 評 8 謙 、 臼書 恥§ ミ N馬 ㌧ § N苛 勲 ぎ ミ 畠 篭馬 ミ "這 ミ ー 竈 髦 ( ω $ 雛 ① 節 ビo 注 o ﹃ d 巳 く 興 ω 凶蔓 o 出 薯 ⇔ ω ぴ ぎ αQ けo ♪ H O O。 ○。 ) の 研 究 な ど を 参 照 し つ つ、 公 教 育 の中 で 子 供 の立 場 さ ら に は 各 種 教 育 環 境 全 体 の 中 で の 日 本 語 学 校 の 位 置 な ど に つ い て も 考 察 を 深 め ね ば な ら な い 。 ( 5 ) ア メ リ カに お け る 日 本 人 農 業 日本 人 移 民 に よ る ア メリ カ で の農 業 経 営 に 関 す る 研 究 は 地 理 学 の 分 野 で研 究 が 進 み、 矢 ケ崎 典 隆 が カリ フ ォ ル ニアに お け る 日本 人 花卉 栽 培 業 の 実 態 分 析 を中 心 に、 同 業 者 組 合 を 形成 し な が ら次 第 に都 市近 郊 部 に定 住 し て いく 過 程 を 描 いた こと で 一 つ の到達 点 を 得 た ( ﹃ 移 民 農 業 ﹄ 古 今 書 院 、 一 九 九 三年 ) 。 ただ し矢 ケ崎 の研 究 は排 日 問 題 と そ れ に対 す る 日本 人 移 民 に よ る主 体 的 な対 応 と いう観 点 を当 初 か ら含 め て いな い た め、 き わ め て静 態的 な分 析 と な っ て い る。 ま た間 宮 國 夫 ﹃ 西 原 清 東 研 究 ﹄ ( 高 地 市 民 図 書 館 、 一 九 九 四年 ) 、 T ・ K ・ ウ ォ ー レス ﹃ テ キ サ ス の日 系 人﹄ ( 芙 蓉 書 房 出版 、 一 九 九 七年 ) は、 日本 人 に よ る ア メリ カで の米作 経営 の 先 駆者 と し て著 名 な 西原 清 東 の行 動 を 精 緻 に 追 及 し た も ので あ るが 、 研 究 の視 点 が 人 物 研 究 に お か れ て い る た め、 ホ スト 社 会 に お け る農 業 問 題 や排 目状 況 、 日本 人 農 業 の構 造 的 な 53
分 析 に は弱 さ が あ る 。 他 方 、 ア メリ カ に おけ る 日本 人 農 業 問 題 に関 し て は 、 カリ フ ォ ル ニ ア州 や ワシ ント ン 州 で制 定 さ れ た 外 国 人 土 地 法 ( いわ ゆ る排 日 土 地 法 ) 問 題 を抜 き にし て語 る こと が で き な い が 、 後 述 す る よ う に、 従 来 外 国 人 土 地 法 問 題 を 考 察 の 対 象 と し た研 究 は、 同 法 を めぐ る 日米 関 係 や 大 統 領 と 議 会 の対 立 の 一 争 点 と し て の 外 国 人 土 地 法 問 題 を 扱 う な ど ア メリ カ国内 で の 政 争 問 題 の 一つと し て位 置 付 け てき た た め 、 法 律 の 被 対 象 者 で あ っ た 日本 人移 民 の 農 業 実 態 分 析 に関 し て は全 く と い っ て よ いほ ど 配慮 し て こな か っ た。 そ う し た研 究 状 況 の な か で ワ シ ント ン 州 を 事 例 に個 別 研究 を お こな っ た のが 村 山 裕 三 ﹃ ア メリ カ に生 き た 日本 人移 罠i 日 系 一世 の 光 と 影 ﹄ ( 東 洋 経 済 新 報 社 、 一 九 八九年 ) であ る 。 村 山 は 計 量経 済 学 の 手 法 を用 い つ つ 、 ま ず は鉄 道 や 製 材 所 で の賃 金 労働 者 時代 を経 て しだ い に資 本 を 蓄 積 し て い っ た B本 人移 民が 、 やが て自 営 借 地 農 業 者 へ と 進 展 し て いく 過 程 を描 き ( これ を ク 光 の 時 代 " と し) 、 つ い で 一 九 二〇 年 代 以降 に排 日 土 地法 政 策 が 実 施 され る と こ れ に よ っ て経 済 コ ス ト を 伴 わ な い法 律 面 か ら の日本 人 差 別 が 完 成 し、 い わば 不幸 な時 代 と な っ て いく ( これ を ク 影 の 時 代 " とす る) と いう 歴 史 像 を 描 いた 。 し か し村 山 にあ っ ても 農 業 経 営 の 実 態 分 析 は、 一 九 二六年 に ワ シ ン ト ン 大 学 に修 士論 文 を提 出 し た 日系 二 世 同 ○ ぴ ロ窯置 ぼ 8 三 の 農 業 デ ー タ そ の 他 に依 拠 す るも のの、 そ れ 以 外 に は既 存 の日 本 人 農 民 に よ る 回 顧 談 を紹 介 す る にと ど ま るな ど や や 簡 略 に 過 ぎ た と い わ ざ る を え な い。 ま た 一 九 二〇 年 代 半 ば か ら 四 〇年 代 に いた る 十数 年 間 の検 討 ( い わ ゆ る空 白 の 一 九 三 〇年 代 分 析 ) が な さ れ な いま ま 一 九 四 一 年 の太 平 洋 戦 争 勃 発 と翌 年 から 始 ま る日 系 人強 制 収容 へ と叙 述 が 短 絡 す ると い う 問 題 を はら ん で いた 。 こう し た 研 究 状 況 を ふ ま え、 本 研 究 で は研 究 事 例 の少 な い ワ シ ント ン 州 を 対 象 に す え、 村 山が 提 示 し た ﹁ 光 と 影 ﹂ と いう あ いま いな と ら え方 で は な く、 外 国 人 土 地 法 のも つ 本 質 が 定 住外 国 人 の 社 会 経 済 的 諸 権 利 の剥奪 に あ る と位 置 付 け 、 同 権 利 への ア ク セ ス期、 剥 奪 期 、 新 た な ア ク セ スと 三 つに時 期 区 分 し、 そ れ ぞ れ の 時 期 に おけ る 日本 人 農 業 の 実 態 に つい て各 種 統 計 資 料 を 駆 使 し て 明 ら か にす る こと を試 み た。 日本 人 農 業 の活 動 を 三 期 に区分 し た のは矢 ケ崎 の研 究 を 応 用 し た も のだ が 、 本 研 究 によ っ て 個 別 ワ シ ント ン 州 に おけ る 日本 人 農 業 者 の社 会 的 結 び つ き や協 同 化 の 実 態 が 具 体 的 に明 ら か にな っ た と いえ る だ ろ う 。 た だ し 日本 人農 業者 と ホ スト社 会 の地 主 と の関 係 、 同 様 に マ ー ケ ッ ト に おけ る 白人 農 業 者 や農 産 物 販 売 業 者 と の関 係、 日本 人農 業 経 営 者 と農 業 労 働 者 と の関 係 など に つい て の分 析 は不 十分 であ る と い わ ね ば な ら な い。こう し た 点 に つ いて は本 研 究 の刊 行 後 に知 っ た ↓ ワ ○ 旨⇔ ω 頃 Φ 9 奠 B磐 堕 ↓ 書 ヒロ ミ ミ 誌 晦 き 塁ミ ↓ぎ ㍉ § 額 ミ 鍵 出 ミ ミ 艦§ 蕊 肉愚 ミ 賊§ 題 § 罫 免 寄 ミ ミ亀 § NN 遷 N 詑 も ー 遮 蕊 ( ○ げ 窪 2 自 錺 けΦ 蕁 耄 嚢。 。。 窪 お 叶自 φ 巳 < Φ 邑 q ℃ 困 ① ω ω "H ⑩ ⑩ O ) 、 ω 富 昌 固 Φ 芝 巴 ぎ σq 噂 硲 ミ ミ ぎ 起 ミ 曾 o 試禽 マ o ミ 魯 ㌧§ 慧 ら ﹀ ず丶 き § 偽 笥 ㍉ § § 鳴 題 トミ ミ 艦ミ 蕎 ○ )ミ ミ袋 ミ ミ ( 諺環 び 霞 巨 タN 露 3 幻署 角 く 巴 げ団 ぞ 営 ω Φ 自 β N O 8 ) な ど を 参 照 し 、 ヤ キ マ地 域 や ホ ワ イ ト リ バ ー 周 辺 地 域 に 関 す る 農 業 史 の 成 果 も 取 り 入 れ 総 合 的 に 考 え て い く こ と が 求 め ら れ よ う 。
ア メ リカ に渡 った 日本人 移 民 に 関 す る歴史 研 究 の現 在 ( 6 ) 外国人土地 法問 題 ア メリ カに お け る 日本 人 移 民 排 斥 問 題 の象 徴 と でも いえ る ﹁ 外 国 人 土 地 法﹂ 問題 に つい て は、 つと に 日米 関 係 史 研 究 の 中 で進 め ら れ、 こ の分 野 に関 す る先 行 研 究 の ガイ ド と し て は 、 前 掲 ﹃ 日本 の 移 民 研 究 ﹄ 所 収 ﹁ 日本 人 移 民受 け 入れ 政 策 ﹂ ( 執 筆 佳 知 晃 子 ) の項 目が 有 益 であ る。 基本 史 料 に は 一 九 三 三年 に外 務 省 が 編 纂 し た ﹃ 対 米 移 民 問題 経 過 概 要 ﹄ が あ り、 そ れ に よ っ て 一 九 〇 〇年 代 初 頭 の 排 日事 例 か ら 一 九 一 三年 お よ び 二 〇 年 のカ リ フ ォ ル ニ ア州 で の外 国 人 土 地法 制 定 過 程 と 日 米 両 政 府 の 動 向 な らび に 一 九 二 四 年 移 民 法 の制 定 問題 に いた る政 治 ・ 外 交 過 程が 詳 細 にあ とづ け られ た。 そ の 後 の 当 該 問題 に 関 す る 研 究 は 、 こ の 外 務 省 文 書 を基 本 にす え、 そ こ に ア メリ カ にお け る排 日世 論 や 州議 会 の 法 制 化 、 連 邦 政 府 関 係 者 に よ る諸 記 録 を 加 え、 いか な る政 治 状 況 のも と で排 日諸 法 が 制 定 さ れ た かと いう 点 を精 緻 に分 析 し てき た と いえ る。 最 近 の研 究 に は水 谷 害 三 ﹁ 一 九 二 一 年 米 国 緊 急 割 当 法 成 立過 程ー 排 日論 と ネイ テ ィヴ ィ ズ ム の接 点 iし ( ﹃ 移 民 研 究 年 報 ﹄ 第 四 号) が あ り、 東 欧 、 南 欧 から の新 移 民 を制 限 し よ う と し た東 部 のネ イ テ ィ ヴ ィ スト と 西部 の排 日論 者 と の結 び つ き が、 二四年 移 民法 に お け る 日本 人排 斥 の準 備 過 程 であ っ たと し て い る 。 こう し た研 究 は、 いわ ば、 ア メリ カ社 会 の 中 でど のよう に し て排 日 状 況 が 生 まれ 、 なぜ 日本 人 移 民 が 排斥 さ れ て い っ た のか と いう 視 点 か ら考 察 す るも の であ っ た こと か ら、 排 斥 の 対 象 と な っ た 日本 人 移 民 の 実 態 や排 斥 に対 す る主体 的 な取 り組 み に つい て考 察 さ れ る こと はな か っ た。 そ のた めそ こか ら想 起 され る 日本 人 移 民 像 は、 常 に ア メリ カに よ っ て排 斥 さ れ 続 け た 悲 劇 的 な 移 民 集 団 と いう イ メー ジ と な っ て し ま っ た。 こう し た移 民 史 研 究 に 対 し て、 被 排 斥 の 当 事 者 であ る 日本 人 移 民 に 視 座 を 置 き 、 排 日 状 況 に直 面 し つ つも 単 に排 斥 され 続 け た の で は な く 、 主 体 的 に 排 斥 状 況 に 立 向 っ て い っ た と いう 観 点 から 移 民 史 の叙 述 を 試 み た のが 、 ユ ウ ジ ・ イ チオ カ であ る。 イ チ オ カ は ﹃一 世 ﹄ の中 で 小 沢 孝 雄 帰 化 権 訴訟 と 並行 し て取 り組 まれ て い た外 国 人 土 地 法 違 憲 訴 訟 の経 緯 を 明 ら か に す る と と も に、 土 地 法 訴 訟 に敗 れ たあ と の日 本 人 移 民 が い かな る 方 法 を 駆使 し て 土 地法 の網 の目 を か いく ぐ り 活 路 を 見 出 そ う と し た のか と いう点 に ま で踏 み込 ん で叙 述 し、 移 民 史 研 究 の 新 た な 領 域 を 築 いた。 本 研 究 の立 場 も 基 本 的 に はイ チ オ カ の 提 示 し た論 点 を ふ ま え たも の で、 ワ シ ン ト ン 州 の日本 人 会 に結 集 し た 日本 人 移 民 の主 体 的 な土 地 法 対 策 の実 際 に つ いて、 多 く の 未 公 刊 資 料 を用 い て実 証 し、 〃 排 斥 さ れ てば かり の日本 人 移 民" と い う歴 史 像 の修 正 を目 指 し たも の であ る。 た だ し 本 研 究 に お いて も 日本 人 移 民 の排 日対 策 と いう 視 点 に終 始 し て し ま っ た た め 、 日 本 人排 斥 問題 に抗 議 の意 志 表 示 を お こ な った労 働 組 合 や キ リ スト 教 関 係 者 の言動 に つい て は充 分 な分 析 を と げ る こと が で き な か っ た 。 こう し た 点 に つい て は今 後 ホ ス ト社 会 の中 の ﹁ 親 日﹂ 的 団 体 の動 向 と そ の歴史 的 な役 割 など に つい て配 慮 し、 検 討 す る必 要 が あ ろう。 ( 7) 二重 国 籍 問 題 移 民 の法 的 地 位 を決 定 づ け る国 籍 条 項 や市 民 権 、 帰 化 権 問 題 に関 す 55
る研 究 は、 第 二次 大 戦直 後 に 繰 り広 げ ら れ た帰 化 権 獲 得 闘 争 を記 録 し た ト マス ・ K ・ 竹 下 ﹃ 大 和 魂 と 星 条旗 ﹄ ( 山 王書 房 、 一 九 六七年 、 改 訂 新 版 朝 日 新 聞 社、 一 九 八 三年 ) に始 ま り、 フ ラ ンク ・ F ・ チ ュ ー マ ンの ﹃ バ ン ブ ー ・ ピ ー ピ ル ﹄ 上 下 ( サ イ マ ル 出 版 会 、 一 九 七 八年 ) に よ っ て 一 つ の到達 点 を得 た と い え る。 と りわ け チ ュ ー マ ンの ﹃ .バ ン ブ ー ・ ピ ープ ル﹄ は ア メリ カ に おけ る 日本 人 移 民 なら び に日 系 ア メリ カ 入 を取 り巻 く法 律 上 の諸 問 題 に包 括 的 に取 り組 み 、 州 レベ ル のみ な ら ず 、 連 邦 レベ ル の判 例 を分 析 し、 そ の後 の研 究 の基 礎 を 確 立 し た も の と し て いま や古 典 的 研究 と な っ て い る。 し か し こう し た チ ュー マン の 研 究 に あ っ て も 日本 の国 籍 制 度 と の関 係 から ア メリ カで 生 ま れ た 二 世 が 二重 国籍 状 態 と な り、 そ れが 新 た な排 日問 題 と な っ た こと に つ いて の言 及 が 、 き わ め て簡 略 であ っ た こ と は否 めな い。 こ の 二世 の 二重 国籍 問題 と そ の解 決 運 動 に論 及 し た のも イ チオ カで あ っ た 。 イ チオ カ は 、 一 世 た ちが 抱 え て い た 二世 認 識 の 総 体 を ま ず ﹁ 第 二世 問 題 ﹂ と し て 把 握 し、 そ の 問 題 群 の中 に 日本 語 教 育 問 題 と 二 重 国籍 状 態 への 憂 慮 が あ っ た こ と を描 き 出 し、 太 平 洋 沿 岸 日本 人 会協 議 会 に よ る教 科 書 編 纂 問題 と 日本 国 籍 法 改 正運 動 の実 態 を明 ら か にし た。 本 研 究 は、 基 本 的 にイ チオ カ の 成 果 を踏 ま え つ つ も 、 日本 人 移 民 に よ る 臼系 二世 の 二重 国籍 問 題解 決 運 動 の 歴 史 過 程 を実 証 的 に解 明 す る こと を 目 的 と し た も ので、 地方 日本 人会 ー 聯 絡 日会 ー 沿 岸 日会 ー 日 本 支 部 と いう ネ ッ ト ワ ー ク的 連 携 の中 で当 該 問題 の 解 決 運 動 が 展 開 さ れ た こと 、 二世 の 二重 国籍 状 態 の 解 消 が新 た な 二 世 の政 治 的 、 経 済 的 活 動 の 場 を拡 大 す る こと にな っ た と いう 意 義 を 明 ら か に し た。 確 か に 二世 の 二重国 籍 問題 に つい て は 一 九 二 四年 の 日本 の国籍 法 改 正 によ っ て 日本 国 籍 の 離 脱 に関 す る制 度 的 制 限 は撤 廃 さ れ た。 し か し そ の 後 も 日米 の 両 国 籍 を保 持 し て い た 二世 は多 数 存 在 し、 ご重国 籍 と いう 立 場 を利 用 し て 日本 に滞 在 す る者 も 多 く いた。 そ れ ら は後 に ア メ リ カに 帰 る と ﹁ 帰 米 二世 ﹂ と 呼 ば れ る こと に な っ たが 、 本 研 究 で は こ の点 ま で 言 及す る に は い たら な か っ た。 一 九 三〇 年 代 の 国 籍 問 題 に つ いて は粂 井 輝 子 ﹁ 一 九 三〇年 代 の帰 米 運動 ー ア メリ カ国 籍 法 と の関 連 に お いてー ﹂ ( ﹃ 移 住 研究 ﹄ 第 三〇 号) が あ り、 β本 で兵 役 を 受 け た 二 世 は ア メリ カ国 籍 を剥 奪 さ れ るた め 、 二 世 の ア メリ カ国 籍 の 喪 失 を 懸 念 し た在 米 一 世 た ちが 積 極 的 に 日本 滞在 中 の 二 世 に ア メ リ カ帰 国 を 促 し た事 例が 明 ら か にさ れ た。 ま た シ アト ルに おけ る帰 米 二 世 の動 向 に つい て は坂 口満 宏 ﹁ 帰 米 二世 を めぐ る断 章 ー シア ト ル日系 帰 米 二世 協 会 の 組 織 と活 動 l ﹂ ( ﹃ 移 民研 究 年 報 ﹄ 第 七 号 ) が 詳 し い。 今 後 は 日 米 両国 の徴 兵 制 度 と 移 民 の国籍 付 与 ・ 剥 奪 条 項 等 の 問 題 、 カ リ フ ォ ル ニ ア州 に おけ る帰 米 二世 の動 向 に つ いて も検 討 され ねば な ら な いだ ろ う。 ( 8) 日米 戦 争 開 戦 前 夜 の日 本 人 移 民 これ ま で ア メリ カ に移 り住 んだ 日本 人 移 民史 に関 す る研 究 は、 一 九 二四年 の 移 民法 ( こ の法 律 に ょ っ て ﹁ 帰 化 不能 外 国 人﹂ と見 な され た 日 本 人 の移 民 と し て の ア メ リ カ移 住 が 不 可能 と な っ た) を節 目 に 一 世 の時 代 が 完 結 す る か の よう な叙 述 が な さ れ て き た。 ﹃ 日米 文 化 交 渉 史 ﹄ 五 移 住編 に お い ても 、 ま たイ チ オ カ の ﹃一 世 ﹄ に お いても 一 九 二 四年 移 民法 と の 闘 い をも っ て 一 世 の時 代 の節 目 と 見 な し、 そ の 著 述 を