愛総研・研究報告 第 13号 2011年
リチウムアノレミノケイ酸塩結晶の超低熱膨張特性
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t Abstract Thermal reaction of p巴talite(LiAlSi40lO) and petalite/kaolin mixtures were examined with respect of phase change ofpetalite to spodumene (LiAlSh06) via metastable s-quartz solid solutions and ofthermal expansion properties. By a thermal reaction of petalite with silica and aluminaヲ βquartzsolid solutions appeared in wide temperature range between1000and1200oC. Ultra-low thermal expansion prope此yof s-quartz solid solution is expected to perform in many applications as superior thermal shock resistant materials 1.緒言 セラミックス材料は、一般に融点が高く耐熱性に優れてい る反面,アルミナやジルコニア等の熱膨張係数は大凡 8~12x
1O-6/K程度と幾分大きいために耐熱衝撃性に劣るとされ ている1)。近年,セラミックスの生産に不可欠な高温熱処理 工程は、大量の化石燃料または電力を消費している事から, この熱処理工程を短縮することや焼成温度を下げるための 研究が活発に行われている。熱処理時聞を短縮するために は,迅速に昇温または冷却することが必要である。したがっ て耐熱衝撃性に優れた焼成治具が重要になる。 ユークリプタイト(LiAlSi04)やスポジュメン(LiAlSiz06),Z,3,4) のリチウム系珪酸塩結品は,極めて熱膨張係数が小さいため に耐熱衝撃性に優れていることから、熱処理用治具等に利用 されてきた。これら結晶の化学組成は厳密に制御することが 必要であり,純度の高い原料配合物を高温で溶融してガラス とし3結晶化させることによりセラミックス材料として利用 されている。一方,天然のリチウム珪酸塩結品であるベタラ イト (LiAlSi40lO)は熱処理によってスポジュメン結品を生 成し低熱膨張化するために,耐熱食器等の生産に使用されて いるが,共存するアルカリ珪酸塩のために幾分熱膨張が高く なり,スポジュメン結品の低熱膨張特性を発揮できていなし
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筆者等は,ベタライト結晶の熱処理過程において,ユーク リプタイトやスポジュメン結晶とは異なるタイプの結晶(
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-石英国溶体)が析出し,多結晶焼結体の熱膨張係数が特異 十 愛知工業大学工学部応用化学科(豊田市) 的に小さくなる現象を見いだ、した。ベタライトの加熱過程で の結晶化の際,析出温度やその速度に及ぼすアルミナやシリ カの影響について詳細に検討したので報告する。 2_ 実 験 2.1_ 原 料 使用した原料の化学組成を表1に,鉱物組成を表2に示す。 リチウム含有珪酸塩原料であるベタライトは南アフリカ産であ り,長年継続的に輸入さているため入手は容易である。 Table 1 Chemical composition of raw materials Components I Petalite N.Z.Kaolin SiOz 75.30 49.07 AlZ03 17.20 36.05 FeZ03 0.12 0.24 TiOz 0.00 0.08 CaO 0.00 0.03 MgO 0.00 0.01 LizO 4.16 000 KzO 0.51 0.08 NazO 0.51 0.17 Ig.loss 2.20 13.81 Total 100.00 99.54(
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少量のカリウム長石およびナトリウム長石を不純物として含 むが,ベタライトとしての純度は約 85%である。一部のベタライ ト粉末は,アルミナボーノレミルにより所定時間湿式粉砕して使 用した。また,カオリン質原料としてはニュージーランド、カオリン 33愛知工業大学総合技術研究所研究報告,第 13号, 2011年 を使用した。サブミクロンの柱状ハロイサイト結晶からなり,不純 物として約
6%
の石英を含んでいる。 Table 2 Mineral compo回tionof raw materiaIs Minerals I Petalite N.
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.Kωlin 34 百 E b z v 五 回 k R 5 0.47 1.44 90.2 5.71。
4.32 4.09 1.56 85.28 3.01 K暢feldspar Na-feldspar Kaolin Petalite Quartz Total 97.82 (%) カオリンは一部水筒法により 1μm以下lこ分級精製し石英を除 去した。以後,未処理のカオリンを NZu,1μm以下に分級精 製処理したカオリンをNZlと記す。 98.26 60 X-ray diffraction pa抗ernsof heat -treated petalite 50 30 40 2白;0(CuK,α) 20 10 Fig.l 2.2. 試 料 調 製 ベタライトとカオリンを, 4:6, 6:4の割合で秤量し, 20 分間超音波照射下にて湿式分散混合した。アルミナゾノレ及び、 シリカゾル添加試料も同様に超音波照射下にて湿式分散混 合した。その後,乾燥した混合粉末を0.5t/cm2の圧力で一軸 加圧成形した。 成形体は10000Cまでは50C/minの速度で昇温し, 10000C以 上では2.5 oC/minで昇温し,所定の温度で1時間保持した後 炉内放冷した。 800 ω 且 O ¥ リ 王 国 一 ω よ 正 岡 ω 且 ¥ 片 岡 一 ﹄ lk n U ハ U n u n u n u n u n u n u n u n u nnurhJuan 守 内 電 υ n J ι 1250 700 100 1200 Heat--treatment temperature/oC Sp 1150 1100 1050 1000 3000 2500 u) 且 ( . ) 2000 '-.. +' -c bJJ 1 1500 -'。" 。"
c. ~ 1000 ' -x 500 2-3 測定方法 かさ密度および見掛け気孔率は水中煮沸によるアノレキメデ ス法で測定した。また, (株)リガク製の粉末X線 回 折 装 置 RAD-RXを使用して生成結晶相を確認し,以下のJCPDSカー ドの内容を参考に同定し,生成量は指定の回折組のピーク高 さを使用した。なお,結晶毎の増減については比例関係が認 められるが,結品種毎にピーク高さが異なるため,結晶間相互 の生成量比を示すわけではない。 結晶相 JCPDS番 号 Petalite 14-0090 Quartz 4ふ1045 Mullite 15-0776 s-Spodumene 35-0797 s-Quartz 31-0707 略記号 P Q M Sps
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28/。 23.8 20.8 40.8 28.3 19.9 Phase chang巴ofheat-treat巴dpetal抗日 れた。したがって,ベタライト単相の熱処理ではト石英を 主相とした焼結体を得ることは困難である。ここで生成するs
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石英は Li20-Al20rSi02系のガラスをある限られた条件で 熱処理する場合に生成することが知られている準安定な結 晶相であるが(いわゆる結晶化ガラス ),詳しい化学組成や 結晶構造については報告されていない。 3. 2 Fig.2 ベタライトーカオリン混合物の加熱変化 3.結果と考察 3.1ベタライトの加熱変化 原料のベタライト結晶を各温度で熱処理した場合の粉末 X線回折パターンを図 1に示す。また回折線の高さを図 2に 示す。 10000C以下ではベタライト及び共存結品である石英, 長石が観察された。 10500Cでは, s-石英国溶体(以後,単にs
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石英と記す)及びわずかにスポジュメンが観察され3 11000Cではト石英は消失してスポジュメンと石英が観察さ35 リチウムアルミノケイ酸塩結晶の超低熱膨張特性 0<¥0 0.35 ︽H ︾ 伊 内 u 内 H ︾ 附 川 υ ハ川 。 3 ψ つ 2 ι つ 2 ι 一 i l I ハ υ ハ υ ハ U ︽U ハ υ 片¥乞 O 一 の C 市 内 回 以 A ω 一m F P 旬 、 h 白 工 ト 未粉砕のベタライトと NZuカオリンの配合比が 6:4の試 料を 10000C~12500C で熱処理した焼成体の生成結晶相を図 3に示す。
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石英は 10500Cでその生成が観察され,温度の 増加とともに急激に生成量が増加した。 11500Cでs
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石英は 最大となり,わずかにスボジュメンが観察された。 12000Cで は再び十石英はほとんど消失し,スポジュメンが主相とな 2000 0.05 000 G 600 500 PO+NZu p 4手 」 800 Thermal expansionωrves of specim巴ns(p由O十NZu) heat-treated at various temperatures 400 600 TernperatureiむC 200 FigA -p ∞1500 且。
¥、 〉、 . , _ , e1000 ω . , _ , E 〉、 何よ
500 Table 3 Thermal expansion coefficient of specimensσ同o+ NZu) heat-treated at various temperaωres 0 1000 Temperature / oC T.E.C(1O-6;
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1000 3.9 1050 3.3 1100 1.1 1150 0.9 1200 2.0 1250 2.3 Phase change of mixtures with petaliteσ-0) and kaolin (NZu) Fig.3 った。原料であるカオリン中に共存する石英が全温度範囲で 観察されるが,温度の増加とともに僅かずつ減少した。筆者 等の研究によれば,カオリンの熱分解によって 10000C以上 でムライトが生成し,温度の増加とともに徐々に増加する。 カオリンの分解によってムライトが生成する際,次式に示す ように余剰のシリカが生成する。 カオリン → ムライト 粉砕の効果 ベタライトとカオリンの反応性を検討するため,ベタライ ト粉末を予め 6時間粉砕し, NZuカオリンとの混合物の加 熱過程について検討した。結晶相の変化を図5に示す。微粉 砕化とともに 10500Cで生成するs
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石英の量が幾分増加した が,他の結晶相の生成・消失挙動に変化は観察されなかった。 ω . a o ¥ k g z E ω リ F E一 同 町 L i × n u n u n U 内 U n U ハU n u n U 4 3 2 1 0 1250 Phase change ofheat-treated mixture σ-6 +NZu) 凹 且 口 ¥ h H Z E ω H E一
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ω 宣1000 〉、 何 >< 500 3. 3 十 シ リ カ Al203・2Si02・2H20 →3Al203・2Si02+
Si02 カオリンを 11000C~12500C の範囲で加熱すると,生成す るシリカは非品質であることが報告されている。したがっ て,ここで生成する非品質シリカ(一部アルミナ成分を溶解 している)やムライトとして結晶化できなかったアノレミナがs
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石英の安定化に寄与したものと推察される。 得られた焼結体の熱膨張曲線を図4に示す。未反応のベタ ライトの熱膨張率はそれほど小さいわけではない上に,カオ リン原料中に含まれる石英やクリストパライトの熱膨張率 が大きいために,10000Cで熱処理した試料の熱膨張曲線は高 膨張側にある。一方,熱処理温度の増加と共に曲線は徐々に 低熱膨張側にシフトし,。ー石英の生成量が多い 11000Cで最 も低い熱膨張性を示すことが明らかになった。スポジュメン はs
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石英より幾分熱膨張率が大きいため, 12000C以上で再 び曲線は高膨張側へシフトした。 表3に示すように,ここで得られた lxlO-6;
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C以下の熱膨 張係数は,ベタライドカオリン系の熱膨張係数の報告例と 比較して極めて低い値である。36 愛知工業大学総合技術研究所研究報告,第13号, 2011年 発生したものと推察される。ベタライト結晶が粗粒子の場合 0.05 (p-Oや P-6等)は生成する βスポジュメンも大きく成長し ていると推察され,この粒界強度は小さくなる。熱膨張異方 性と冷却温度差に依存して発生する内部応力は粒子径に依 存しないため, P-OおよびP-6の熱膨張係数が最も低くなっ たと推察される。 ベタライトの粉砕時間を変えて調製した試料の熱膨張係 数の変化を図6に示す。粉砕時間はP-18 (18時間粉砕した ベタライト)のように記した。 11000Cまで熱膨張係数は低下 し,
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石英が減少し始める 11500Cを越えると再び熱膨張係 数は増加した。x
線回折によるや石英の生成量に大きな相 違は観察されなかったにもかかわらず1l 00~11500C の範囲 ではP心および'P-6試料の熱膨張係数が最も低かった。 5ぞ
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1050 1100 1150 1200 1250 Heat-treated temperature / Oc Fig.6 Thermal expansion coefficient ofheat-treated specimens これらの熱処理条件では3試料はほとんど焼結・轍密化し ておらず,多孔質状態である。そのため微構造観察が困難で あった。結晶相の構成が変わらなくても熱膨張係数が変化す る理由の一つに,結晶の熱膨張異方性に基づくマイクロクラ ックの発生が挙げられる。s
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石英の結品構造は,その X線回 折パターンが石英に類似していることから,六方晶系である と推察される。したがってα軸及びc軸の熱膨張異方性が大 きく内部応力が粒界強度を超えたため、マイクロクラックが 3.4 カオリンの精製による効果 これまで使用してきたNZuカオリンは,質量比で約 5% の石英を含んでいる。図 4の熱膨張曲線から,石英のαl-s転 移に基づく熱膨張率の急激な増加が観察された。膨張係数を 一層下げるために,カオリンを分級精製して石英分を除去し たNZ1を使用して試料を調製した。 X線回折の結果を図7 に示す。石英の回折線強度は低下し、分級操作によって石英 成分が除去できたことが分かる。また,ベタライトからs
-石英への転移も幾分低温へシフトした。これらの試料の熱膨 張曲線を図8に,室温から9000Cまでの熱膨張係数を表3に 示す。 600 2000 P-6 +NZ1I
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'Yl'-~キム.____ / -¥., -01 ←イ,-,., ,,1 lふ]←c.J0 1000 1050 1100 1150 1200 1250 Heat-treatment temperature / Oc Fig.7 Effect ofpurification ofkaolin on thermal reaction 10500Cから 12500Cの温度範囲で低い熱膨張特性を示し た。また, 11000Cで熱処理した試料はこれまでで最小値の熱 膨張係数 0.30x
1O.6tCを得ることができた。特に顕著なの は,室温から4000Cまではほとんどゼロ膨張であり,温度変 化に対する寸法精度が要求される構造用セラミックスへの 応用も期待される。 0.35 ー-0-ー10000C 0.30-FI ---.o.-10500C 一王壬ー11000Cぞ
0.25F-トト11500C 5 ト1---v-ー 12000C ~ 0.201=- 1-<>ー 12500C 悶 告 ~ 0.15 E ~"
戸0.10 200 400 600 Temperature / Oc 800 Fig.8 Thermal expansion curves of sintered specimens with a mixture ofP-O and NZl Table 3 Thermal expansion coefficient of sintered ceramics heat-treated at each temperature Temperature /o
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TE.C.(lO.6;
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C) 1000 4.0 1050 2.0 1100 0.30 1150 1.8 1200 2.0 1250 1.837 リチウムアルミノケイ酸塩結品の超低熱膨張特性 に影響を与えていると推察される。そこで¥これらの転移速 度に及ぼすカオリン分解物中の影響を明らかにするため3ア ルミナ及びシリカをそれぞれ単成分で添加して転移速度に 及ぼす効果について検討した。ベタライトとの反応性を容易 にするためアルミゾノレおよびシリカゾノレを選択した。これら の結果を図11及び図 12に示す。 3.5 一 骨 -P-o+ NZu 一〈ト-P-O+AI…sol 一-0-P-O + Si-sol 一王正一 P-O + AI-Si-sol s-Qua比z 700 "!600 a o
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石英への転移では,シリカの影響が最 も少なく,ペタライト単独の場合と差はなかったが,アルミ ナはわずかに十石英の生成温度が広くなった。一方,アル ミナーシリカを並行添加した場合はカオリン配合物の場合と ほとんど同じ転移挙動を示した。したがって,アルミナ・シ リカ両成分がベタライトのや石英への転移を抑制している と推察される。 1050 1100 Heat-treatment temperature / OC 0 1000 1250 0 1000 1050 1100 1150 1200 Heat-treatment temperature/oc Spodumene n u n u n υ n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u 寸 ' n b 民 叫 凋 斗 q u η , ι 4 1 ω 斗 O ¥ @ C @ E コ 可 。 且 ω h F。 一 王 国 一 ω 工 4REhE 一 X Fig9 Fig.10 Effect of kaolin additives on phase development of spodumene _'_P-O + NZu 一V--P-O + AI-sol ー-0-P-O + Si-sol --[子-P-O + AI-Si-sol 0 1000 1050 1100 Heat-treatment temperature /O
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Spodumene n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u n u n U 7 6 5 4 3 2 1 ω 且 a O ¥ ω c ω E コ 古 O E ω 半 。 一 王 国 百 工 4 m w @ 且 hEi ﹀ ︿ 1150 Fig.12 Effect ofvarious additives on phase change ofβquartz to spodumene ベタライトが l0500C程度にまで加熱されると徐々に准安 定な十石英を経由して速やかに最も安定なスポジュメンに 転移する。ベタライト単独ではこの准安定なs
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石英が安定 に存在できる温度範囲は極めて狭く, l0500Cにおいてのみ観 察された。一方,カオリンとの混合物の場合は,ベタライト からや石英への転移に大きな変化はないが,s
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石英からスポ ジュメンへの転移温度が高くなるために,。ー石英の安定な温 度範囲が広くなることが分かつた。この安定化のメカニズム について検討した。 カオリンの化学組成はAh03・2Si02・2H20であり,5000C付 近で脱水したのち約 lOOOOCでは活性な非品質物およびγーア ルミナに類似した構造を有するAl-Siスヒ。ネルの混合物とな る5)。この非常に活性な非品質物は共存するベタライトとの 固相反応が容易になり,s
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石英やスポジュメンへの転移速度38 愛知工業大学総合技術研究所研究報告3 第 13号, 2011年
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石英からスポジュメンへの転移では,シリカ及びアルミ ナをそれぞれ単独で添加した試料では, 10500C以上でスポ ジュメンの生成量が増加した。一方,アルミナ・シリカ両成 分な並行添加した試料ではカオリンを配合した試料の場合 と同様に, 11500Cまでスポジュメンの生成量は極めて少な い。したがって,アルミナとシリカの並行添加では十石英 への並行的固溶反応によりト石英が安定化し,スポジュメ ンへの転移温度が高温側へシフトしたと考えられる。 従来低熱膨張特性を示す Liーか石英の化学組成は,広い固 溶範囲を有し, Si02の増加と共に熱膨張係数は低くなると報 告されている。 GeorgeH.Beall等の報告のによれば, Liの一 部を Mgや Znで置換することも可能であり,次式で表すこ とが可能である。 Li2_2(:叶y~g"ZnyÜ ・ Ah03 ・ zSi02フ wh悶 z>2 それぞれ, z=2の場合がユークリプタイト, z=4の場合が スポジュメン, z=8の場合がベタライトである。今回確認さ れたs
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石英の化学組成は不明であるが、ベタライトから生 成したや石英の組成は z=8に近いと推察され,極めて低熱 膨張率であることが報告されている7)。本研究の結果はアル ミナとシリカが反応するととによってこの超低熱膨張特性 を有するト石英が広範囲の温度で安定になったと推察され る。 4.結 論 ベタライトのや石英,スポジュメンへの相変化について 検討し,超低熱膨張特性を示すト石英国溶体の安定化につ いて検討した。その結果配合するカオリンが加熱されて 10000C以上で生成するAh
03-Si02系非品質物が,ベタライト から転移生成したト石英と反応することによって,広い温 度範囲でs
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石英を安定化できることがわかった。 文献 1) 宇田川重和,井川博行,セラミックス, Vo1.14,No.ll, 967-976 (1979)2) E. A. Bush and F. A. Hummel, J.Am. Cer,αm. Soc., VoL42 [8] 388-91 (1959)
3) F.H.Gillery and E.A. Hummel, J.Am. Ceram. Soc.,
VoL42 [4] 175-77(1957)
4) H.SaalfeldヲBer.Dt. Keram. Ges., VoL38 [7] 281-86 (1961 )
5) Sujeong Lee, Youg Joong Kim and Hi-Soo MoonヲJ.Am. Ceram. Soc., VoL82 [10] 2841-48 (1999)
6) GeorgeH.Beall and Linda R. PinckneyコJ.Am. Ceram.
SocラVoL82ヲNo, p1. p5-16 (1999)