理 学 療 法 学 第18巻 第5号 549
〜
553頁 （1991年 ）報 告
膝前十字靱帯 損傷
の
膝 関節機能
を
反
映
す
る
下肢
の
機能 的
運
動能 力
評
価
健常者
にお け る検討
＊伊
藤 浩 充
D坂 本
年 将
1）市 橋 則 明
2） 要 旨 健常 者59
人を対象に下肢の機能 的運動能力テ ス ト （FAT
）を行っ た。 評価項 目は， 片脚8
の字 走・
片 脚段 差昇降・
片脚反 復横跳び・
片脚幅跳びの4
項 目であ る。 さ らに，
膝屈伸筋 力の測定をCybex
llを 用い て行っ
た。FAT
におい て，
片 脚8
の字走・
片脚 段差昇 降・
片 脚反復 横 跳び は，
筋 力との相 関 関 係 が小さ か っ た。一
一
方， 片脚 幅跳び は筋力との相関関係は比較的強か っ た。FAT
の各項 目の測定値で は， 利き脚と非利き脚との差 および性 差が認め られたの で，
利き脚 と非利き脚の差の絶対値を求めるこ とに よ っ て正 常 値 を 定める方が よ い と考え ら れた。
FAT は，
筋 力だけで な く下 肢の他の機 能も反 映して い る可 能 性 も考 え られるの で，
下 肢の機 能 的運 動 能 力 評 価と して有 効である と考えられ た。 キー
ワー
ド 膝 関節，
膝 屈伸筋力，
機能 的能力テ ス ト （FAT ） は じ め に 前 十 字 靱 帯 （ACL
） 損 傷 後の リハ ビ リ テー
シ ョ ンに おい て， 下 肢の機 能評価は重 要である。
しか し，一
般 的 に行 わ れて い る筋 力や関 節 可 動 域の評 価のみで は，
動 的 な下肢機 能の評 価 が 不 十 分である。 ACL 機 能 不 全に よ る膝 関 節の不 安 定 感は，
急 激な方 向 転 換・
Cutting・
Twist
時に再 現される の で1’
3・
YT），
ACL 損 傷 者の運 動 能 力障 害を評 価 する に は，
急 激な方 向 転 換・Cutting・
Twist
の動 作を含め た下 肢の 機 能的能 力テ ス トが必要 であ る。Tegner ら9）は
，
片 脚 幅 跳 び およ び急 激な停 止 や方 向 転 換 を含め た走 行 を 中心 とする テス ト法 を報 告して いる。史
FunctiOnal ability test fOr anterior crUCiate ］igament
insuf耳cient krlee
−
Normative data of 59 healthy sub・
jects−
1］
神戸 大 学 医学 部 附 属 病 院理学 療 法 部
Hiromitsu Itoh RPT
，
Toshimasa Sakamoto，
RPT ：De−
partment of Physical Therapy
，
Kobe University Hospi−
ta12
）
神戸大 学医 療 技 術 短期大学部
Noriaki Ichihashi
，
RPT ：SchQo旦of Allied Medical Sci−
ences
，
Kobe University1990 9 10 1991 2月5 ） し か し
，
こ のよ うなテス トで は， 健常な身体部位の代償 に より， 膝関節の機能的能力 障害を十分に反映して いな い と考え ら れ る。 ま た，Noyess
》 は，
片脚によ る跳躍を 主 体と し たテ ス ト法を紹 介して い る。 し か し，
こ の場 合，
大腿の筋 力を 反映する傾向が強い の で，ACL
損 傷によ り生じ た膝 関節の不 安定感に よ る能力 障 害が十 分に反 映 さ れて いない と考え られ る。 こ の よ うに，
走行お よ び跳躍動 作を利 用 し たテ ス ト法 は，
下 肢の基本 的な動 作と して は，
必 要な評 価 法である が，ACL
損 傷に よっ て生じ た膝 関 節の複雑な機 能 障 害 を 反 映 する には不十分 な評価 法では ないか と考 え られる。 そこ で，
我々は， よ り前十字靱帯 機能に依 存する と考え ら れ る下肢の機能 的能力テ ス ト法 を考案し， 筋力との関 係 より その有 効 性にっ い て検 討 し たの で報 告す る。
対 象と方 法 対 象 は，
股 関節・
膝 関 節・
足 関 節な どに外 傷 や 障 害の 既 往の ない健 常 者 59人 〔男 性 20人，
女 性 39人 ）で あっ た （表 1）。
下 肢の利 き脚を ボー
ルを 蹴る際によく 使 用する脚 と定め ると，
右 利 きが56人，
左 利 き が3人。
下 肢 機 能 的 能 力 （Functional Abil一
Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japanese Physioal Therapy Assooiation
550
理 学 療 法 学 第 18巻 第5号 表1
対 象 者 男 性 （n＝
20）女 性 （n
＝
・39
） 平均
標準偏 差
平
均
標 準 偏差 獅
嬲
ラ ラ 歳 （ （ （ 齢 長 重 年 身 体3．45
．
57．
3
20．
2 2．
0
157．
95．
152．2、
6．
0ity
Test
of theKnee，
FAT ）は，
以下の 4項 目で ある。
1
．
片脚8
の字 走 5n1 間 隔に置か れ た2
つ の パ イ プ椅子の回 りを片脚 跳びで 8の字を描い て 2 周する。2 ．
片 脚 段 差 昇 降 20cm の段 差 を上 りは前方へ 降りは後方へ 向きを換 え ることなく10回 往 復 を反 復 して片 脚で昇 降 する。 3．
片脚 反 復 横 跳び 30 cm 間 隔に引か れ た 二本の線を片 脚で左右 方 向に 10回 往 復を反 復して飛び越え る。4 ．
片脚 幅跳び 片 脚 立 位のま ま 前 方へ 飛び，
踏み切っ た脚で着 地 する。 1−
3につ い て は動 作の開 始か ら終 了 まで の時間をス トッ プ ゥォ ッ チ で計 測 し，
4は跳 躍 距 離 を測 定 した。 テ ス ト回数は各々 2園 ずつ 行わせ，
得られた測 定 値よ り最 良の値を記録し た。
な お， テス ト は全て裸 足で行 わせ，
各テ ス ト施行 前に数回の練習を させ た。 対象者の うち30
人 （男性 12人， 女 性 18人 ）に対 し て は，
膝屈伸筋 力につ い ても測 定を行っ た。
筋 力測定に は，
Cybex nを用いて等尺 姓膝屈仲 筋 力お よ び等 速 性 膝 屈 伸 筋 力を測定した。 等尺性筋力測定で は， 膝屈 曲角 度を60°
とし， 膝の屈 曲・
伸 展を各々 1分 間の休息 をい れて 2回 ずっ 行わ せ た。
等 速 睦筋力 測 定は，
角速度60
° ／sec と 180Q／sec の 2種 類の条 件で行った。 各角速度 で の測 定 前に数 回の練 習を さ せた後，
膝の屈伸を最大努 力に て6
回 行 わせ た。 得られ た測定値より， 各 測定項目 の最 大 ト ル クをデー
タと した。
な お，
膝屈 曲・
伸 展の最 大 ト ルク値 を体 重で除 した値を体 璽 比と して求め た。 FAT の各項目におい て，
利 き脚と非 利 き脚の差の検 定お よび男 性 と女 性 との差の検 定にはt一
検 定 を用い て調 べ た 。 また， FAT の各項 目と筋力との関係を調べ る た め，
FAT の各測定値と体重 比 との相 関 関 係 を調べ た。
結 果 下 肢の機能的 能 力テス ト （FAT ） におい て利 き脚と 非 利 き脚との比 較で は，
片 脚8の字 走・
片 脚 段 差 昇 降・
片脚 幅跳 びで は，
有意 な差は認 め られ なかっ た が，
片脚 反 復 横 跳びで は有意な差 （p〈 O．
01）が認め られた （表2
）。 ま た，
男性 と女 性との比較で は， 片 脚8の字 走・
片 脚 反 復 横 跳び・
片 脚幅跳 びで有意な差 （各々， pく 0，
05，
pく 0．
01，
p＜0．
Ol
）が認め られ た が，
片脚段 差昇 降では有 意な差は認められ な かっ た 〔表3
）。 さ ら に， 利き脚・
非 利き脚の差の絶 対 値の男 性と 女 性の比較で は，
片 脚 段 差 昇 降におい て有 意な差が 認 め ら れ た が， 他の3
項 目につ い て は有意 な 差 は認 め られ な かっ た （表 4 ）Q 表 2 FAT にお け る利 き脚と非 利 き脚との比 較 （n＝
59） 利 き 脚 平 均 標準偏差 非 利 き 脚 平 均 標準偏差P
片脚8
の字 走 （秒） 片脚段差 昇降 （秒） 片脚反 復横跳び （秒） 片脚 幅 跳 び （m ） 12．
448
．
547
．
90
工，
58
1．
441．
22L120
．
26
12．
568，
588．
11L57
正．
481
．
301
．
180
．
25NS
NS
＜0．Ol
NS 表 3 FAT にお ける男 性 と女 性 との比 較 男 性 （n＝
40） 平 均 標 準 偏 差 女 性 （n＝ ・78
） 平 均 平 均 偏 差P
片脚8
の字 走 （秒 ） 片 脚 段 差 昇 降 （秒 ） 片 脚 反 復 横 跳び （秒 ） 片 脚 幅 跳び （m ）12．
088
，
367
，
421．
83 L812．
011．
370．
2312．768
．
768，
321．
441．210
．
880．
860．
15 ＜0．Gs
NS ＜0．
01 ＜0．
Ol N工 工一
Eleotronio Library膝 前 十 字 靱 帯 損 傷の膝 関 節 機 能を反 映 する下 肢の機能 的運動能 力評価
551
表4
FAT
の利 き脚 と非 利 き脚 との差 （絶 対 値 ）の男 性 と女 性の比較
男 性 （n；20
） 平 均 標 準偏差 女 性 （n＝＝39
） 平 均 標 準偏差P
片 脚8
の字 走 （秒 ） 片脚 段 差 昇 降 （秒 ） 片 脚 反 復 横 跳 び （秒 ） 片脚幅 跳び （m ）0．370
．
600
．
390
．
09
0．270
，
560，
330
．
06
0．
470．
350．
35e
．
07
0，
430，
320，
280，
06 NS ＜O，05
NS
NS 表 5 FAT の各テス ト項 目と膝 屈 伸 筋 力 （体重比）との相関 関係 （n・・60
） 膝伸展筋力 膝 屈 筋 筋 力0
°／sec
60
°／secl80
°
／secO
°
／sec60
°
／sec 180°
／sec片 脚8の字 走 片 脚 段 差 昇降 片脚反復 横跳び 片脚 幅跳び
一
〇．
380＊ ＊− 0，327＄＊
− O．257
＊− 0，193
− 0．240
− O．306
＊0．
682
＊ ＊0，
651
”一
〇．
338s＊
− 0，362
＊ ＊一
．
097
− 0，
183−
0，
365＊ ＊−
0，
2520，648
“ ＊O．536
＊ ＊一
〇．
416
＊s− 0．
425’ ＊−
0．
222− 0．
195− O．310
＊− 0．311
＊0．685
＊
＊
0．620
＊ ＊ ＊ pく0．
05，
＊ ＊ p＜0 ．
01
下肢の機能的 能 力テス トと して行っ た 4っ の テス ト項 目と膝の屈伸筋力の体重 比との相関関 係 を 表 5に示 した。 片 脚8
の字走で は， 等尺性・
等 速 性 膝 屈 伸 筋 力との間の 相 関 係 数は一
〇．
33−− 0．
43
と小さ か っ た。 片脚段差昇降 で は， 相関係 数一
〇．
10− −
0，
26と非 常に小さ く，
ま た，
片 脚 反 復 横 跳 びにおい て も相 関 係 数は一
〇．
24−− 0．
37
と 小さ かっ た。一
方， 片 脚 幅 跳 びは，
等 尺 性・
等 速 性 膝 屈 伸 筋 力との間で相関係 数0．
54−
0．
69 と比 較 的 大き な値を 示 して いた。考
察ACL
損 傷 者の下 肢の機 能 的 運 動能力障害の程度を見 極める テ ス トは，ACL
の機 能に依 存する よ うな動 作 を 含 む 必 要 が あ る。ACL
損 傷者の機能 的能力 障害は， 急 激 な方向転 換・
Cutting・
Twist の動 作を要 求さ れ る時 に出現するとされているL”
3・
5’
T）。 また， ACL
損 傷に よ る 膝 関節の不 安 定 性は， 膝 軽 度屈 曲 位で 著 明で あ る 6＞ 。Tibone
’°） は， ACL 損傷者に Cutting 動 作 を 含め た走 行 を さ せ，
Cutting 動作時の接地状態 を床反 力 計に て評 価し
，
latera正 shearforce，
sagital shearforce，
coronalshear
force，
ヤerticalforce
の 出現変 化を観 察し てい る。ACL 損 傷 者は
，
pivot shift 状態を再 現 す るcross−
cutting 時に sagital shearforce
と coronal shearforceと を減 ずる よ うに
Cutting
を行 って いたこと を認 めて いる。
これ らの こと を考慮する と，
足接地時に膝 関 4・
動。
回 旋 運 動を加え るこ とによ り，ACL
損 傷者の能力 障 害を的 確に見 極め ること がで き る と考え られ る。 しか も，
反対側の代償 動作を除外し た片 脚で の跳 躍は，
健側 との比 較 を するこ とに よりACL
損 傷者の下肢の機能 的 運 動能力 障 害の程 度を 見極め るの に有 効と考え ら れる。
我々 の考案し た片 脚8
の字走・
片 脚 段 差 昇 降・
片 脚 反 復横跳び・
片 脚 幅跳びの 4 項 目は， いず れ も前 後・
側 方』
・
回旋方 向へ の 連続し た片脚跳 躍 能 力 を 調べ て いるの で，
上 述した4
っ のforce
が膝関節に負荷さ れ るこ と は 十 分 考え ら れ る。
また，
ACL 損 傷者の運動能 力障害を 評 価 する場 合，
下肢の機 能 的能 力テ ス ト には筋 力との関 連 性の低い テ ス ト項 目も含む必 要が あ る。 我々 の得た結 果で は，4
項 目の テ ス トの う ち片脚 隔跳 びを除く3 項目は，
膝 屈 伸 筋 力との相 関 関 係が ほ と ん ど な かっ たことか ら，
ACL 損 傷 者にとっ て は，
膝 屈伸筋 力に よっ て容易に代 償で きる動 作でな く，
非 常に困 難な 勁 作テス トに な る と推測 さ れ る。
片 脚 幅 跳 びは，
他の 3 項 目の能 力テ ス ト と比べ ， 膝伸筋と屈 筋の筋 力 との相 関 関 係が強かっ
たこと か ら，
筋力 に よっ てかな り左 右さ れ ると考え られ る。
しか し，ACL
損傷者で は，
跳躍の力 源である大 腿四頭 筋の作 用による膝 関 節の不 安 定 性 出 現 や着 地 時の膝 崩れ現 象の出 現に対す る 心 理的な恐怖心の た め，
筋 力が た と え十分に あっ て も完全な跳躍動作を 遂 行で きな くな る と推測で き るので，
片脚 幅跳 び も膝関節 の動 的 機 能の評 価に は重 要と考え ら れ るQ 4，
Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japanese Physioal Therapy Assooiation
552 理学 療 法 学 第 正8巻 第
5
号 連 続 跳 躍でかっ 膝関節に様々な負 荷 が か かり， し かも片 脚 幅 跳 び を 除 く3
項 目が膝屈伸 筋力と密 接な関 連 性を示 さ な か っ たこ と か ら，
膝 屈 伸 筋 力 だけ でな く膝関節の安
定 性に大 きく貢献する前十字靱 帯の 機 能に も非常に左右 さ れ る勁 作テス トに な ると考え ら れ る。 換 言 すれ ば，
下 肢の動 的な状 態におけ る膝 関節の安定性 は，
膝 屈 伸 筋 力 だ けに大きく依 存 されるもの では な く，
膝関節の解 剖 学 的な構 造や さ ら に は膝 関節を構 成する各 組 織に関 連 した 神 経 系が関与して く るの で，
我々 の行っ た下肢の機能 的 能 力テ ス トは， これ らの要 素をも反 映 し得る動作テス ト と して有 効と考え ら れ た。今回行っ た下 肢の機 能 的 能 力テス トの
4
項 目における 健 常 者の値は，
利 き脚と非 利き脚と の差や 性 差 が認めら れた ので正 常値と して採 用 するの は非常に危 険な問題が あ る。 し か し， 健 常 者の利き脚と非 利 き脚 との差の絶 対 値を求め る と片 脚段 差昇 降におい て男 女差が認め ら れ た もの の他の項 目に おい ては有 意な差は認められな か っ た ので， 正常値と し て採用 するの は比 較 的 安 全 と考えられ た。 っ まり，
臨床 的に は，
ACL 損傷者の 能力 障 害の評 価に は健 側と患 側 との差 を求め， 健常者の利き脚と非 利 き脚との差の絶 対 値と比 較 すること に よっ て その能 力 障 害の程 度を判 定 した方 がよ い と考え ら れ る。 ま と め1
．
下肢の機能 的能力テ ス ト（FAT ） として片脚
8
の宇 走・
片 脚段差昇 降・
片 脚 反 復 横 跳び・
片 脚幅跳びの 4項 目を 考案し， 健 常者59
名に行 わせ た。2
．
FAT にお け る利き脚 と非 利 き脚との比較で は， 片脚反復 横跳びの み に有意な差が認 め られた。 ま た，
男 性と女性の比較で は，
片 脚8の字 走・
片脚反 復 横 跳び・
片脚 幅跳びで有意な差が認められ た。 さ らに利き脚・
非 利 き脚の差の絶 対 値の男 性 と女性との比較で は，
片 脚 段 差 昇 降のみに有 意な差が 認め ら れ た。3
．
FAT の4
項目の う ち片脚8
の字 走・
片 脚 段 差昇 降・
片 脚 反 復 横 跳 びの3
項目は膝の屈伸筋力の体重 比と の相 関 関 係が小さかっ た。一
方， 片 脚幅 跳び は，
膝 屈 伸 筋 力 と相関関係が 比較 的大き か っ た。4 ．FAT
の4
項 目は，
膝 屈 伸筋力 だけ でなく膝 関節 の安 定 性に大き く貢 献す る前 十 字 靱 帯の機能を も反 映で きる動作と して有 効と考 え られ た。 5．
臨床的に ACL 損 傷 者の能 力障害の評価に は健 側 と患側と の差を求め，
健 常 者の利 き脚 と非利き脚との差 の絶 対 値 と比較する ことに よっ て その能力 障 害の程 度 を 判 定した方が よ い と考え ら れ た。 文 献1）Arnold
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553<Abstract>
"
Functional Ability Test forAnterior
Cruciate
Ligament InsuMcientKnee
-Normatiye
Data of 59HealthySubjects-Hiromitsu ITOH, RPT, Toshimasa SAKAMOTO, RPT
Dopt
of
Physical
TFieropy,
Kbbe
UitiveTsit),
Hbspitat
Noriaki
ICHIHASHI, RPTSchooi
ofAllied
MizdicalSeiences,
Kbbe Uhiversily
The
purposes of thisstudy were tointroduce
ourfunctional
ability testof theknee
joint
{FAT)
and toassess the relationship between each item inthe FAT and muscle strength of thequadriceps and the
hamstrings.
Twenty male and thirty-ninefemale
subjects were evaluatedtheirknee functienson
the
basisofthe
FAT protocol.The FAT consists of four items,1)one-legfigure-of-8hopping, 2) one-Ieg hopping up and down, 3) one-leg side hopping, 4) one-leg
long
hopping. Inaddition,isometric
andisokinetic
thigh muscle strengths were evaluated for'thirty
of.all subjects. The results showed thatthe absolute value of each item inthe FAT were
dependent
onleg
dominance
and/or sexdifference.
Therefore,values of absolutedifference
be-tween
dorninant
legand nondominant legcouldbe
available fornormativedata.
The
absolute values of one-legfigure-of-8
hopping,
one-leghopping
up anddown,
and one-leg side hoppingwere lesscorrelated with
