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弁別課題における非空間的注意の視覚-聴覚間移動

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(1)

TheJapaneselou飆 I OfP5アchρnomi ‘∫‘ience

2014

Vo]

32

No

2

179

188

原著論

弁別

課 題

非 空 間的注意

視覚

覚 間

移動

池  

京都 府立大学

Nonspatial

 attentional  shi

s 

between

 vision  and

     

audition  

in

 

discrimination

 

task

Tsunagu

 

IKEDA

*and  

Masanao

 

MoRlsHITA

KPtoto Prefect”ral Universi

   Previous studies 

have

 shown  that the onset of a stimUlus captures exogenous  attention to its modality

 and affects the processing of a subsequent  stimulus

 Turatto et aL (2002)used  

detection

 tasks 

fbr

 visual and auditory modalities  and revealed  that nonspatia1  attention  could  shift from one  modality  to the other

 The present stUdy  in

vestigated  these attentional  shifts in discrimination task

 The time course  of discriminative 

judgment

 varied  de

pending on whether  or not nonspatia1  attention  needed  to be endogenously  shifted to another  rnodality

 In parti⊂u

lar

 the benefit in discrimination was  obtained  with longer stimulus  onset  asynChrony  when  cue and  target stimuli

were  

presented

 in different medalities  than in the same  medality

 These resUlts suggest  that it is time consuming  te shift nonspatial attention 

fro

皿 one modality  to another

Keア words :nonspatial  attention

 crossmoda ユattention

 endogenous  attention

 yisual

auditory  interaction

  注 意 研 究は

視 覚や聴 覚といっ た単

モ ダリ テ ィにつ い て の 先 行 研 究に よっ て多 くの知 見 を 得て い る (e

g.

Egeth& Yantis

1997;Posner & Cohen

1984;Rhodes

1987;

Sagi&

lulesz

 1985Spence & Driver,1994)。 しか し, 人 間の

日常生活場面を考え る と

モダ リ ティに情報が入 力

さ れる場面よ り複数モダリ テ ィに情 報 が 入 力 さ れ る場 面

の方が

般 的で ある。 また

複 数モダリ ティ の相 互 作 用

や 競 合に よ る影 響 も少 な くない

したが っ て

近 年 注 意

研究で は

感覚モダ リティ間の注意につ いて関心が向け られてい る (e

g

 Santangelo 8(Spence

2008Soto

Faraco & Spence

2002 ; Spence & Driver

1996

1997a

1997b;Ward

1994)

  注 意のモ ダリ ティ間 移 動に関 して は

空 間 的 注 意につ い ての研究が先 行 し てい る (e

g

 Spence & Driver

1996

199アa;Ward

1994)。 Spence& Driver(1996)は

視覚と聴

覚に お い て

,一

の モダ リティにする因性の空 間

注 意が 他 方のモダ リ ティ の処 理に与 える影 響につ い て

Corresponding author

 Department of Welfare 

Society

  Faculty of Public Policy

 Kyoto PrefectUral Universit 1

5

 Hangi

cho

 Shimogamo

 Sakyo

ku

 Kyoto 606

8522Japan

 E

mai1 :boc881@hotmaiLcom

調べ た

彼 らの研究で は

視 覚 手がか り に よっ て タ

ゲッ トの位 置が予 期さ れ る実験 方 法が用い ら れ た (本論 文で は

手が か り刺 激 をS1

ゲッ ト刺 激 をS2と表

記 する)

その結 果, SlとS2のSOA (Stimulus onset  asyn

chrony )が600 ms より長い 場 合

 Slの空 間 的 位 置 を基に

ダ リテ ィす る注 意移 動させ る

向に提 示さ れ た他 方のモダ リテ ィにつ い て も

非 注意側 と比 較 して注意側の処 理 促 進が見 ら れ るこ とが示 され た。 この ことか ら

空間的注意がモ ダリティ間である程 度リンク して いると推測さ れ る。

 

これに

Spence& Driver (1997a)は因性の空 間

的 注 意に おけ るモダ リ ティ間の影 響につ い て調べ た。 そ の 結 果

S1と

S2

SOA

が 100

200 ms の場 合

聴 覚

S1

は その空 間に対す る視 覚と聴 覚双方の注 意を引き付け

非 注意 側と比 較して注 意側の S2 処理 を促 進するこ とが 示さ れ た。 た だ し

視 覚 的なS1に つ い て は

聴 覚 的な 注 意 を捕 捉 すると の明 確な結 果が得 られ ず

モ ダリ ティ 非 対 称 性の存 在が示 唆さ れ てい る

 以上の よ う に

部の例 外は あ る もの の

空間的 注 意 に関 して は

注 意がモダ リティ間で あ る程 度 リンク して おり

S1とS2の モ ダ リ ティ が異なっ て い て もその空 闇

(2)

180 基 礎 心 理 学 研 究   第32巻   第2Fi 的 位 置に対す る注 意の効果 が発揮さ れ ること が わ かっ て い る。 検 出課 題による非 空 間 的 なモダリ ティ間注 意につ いての 研究  こう した空 間 的注 意の モダリ ティ問で の効 果 だけで な く

非 空 間 的な注 意

す な わ ち

あ るモ ダ リティその も のに注 意を向けるこ と の果につ いて も近年研究が行

わ れて い る (e

g

 Rodway

 2005;Turatto

 Benso

 Galfano

Umiltb

2002)

モダ リ ティその ものに対す る注 意につ い

ての研究は

1970年代に行わ れて いた (e

g

 Klein

1977;

Posner

 Nissen

8(Klein

1976)

近 年の研 究は

こ うした

研究に対 して後に指摘さ れ てい た実験装置 の セッティ ン グ や課 題内容の問題点を改 善し て

注意の モダ リテ ィ間 移 動につ い て検 討 した もの で ある

  例 えば

Turatto

 et al

(2002)の実 験で は

先 行 する

S1

と後 続の S2が視 覚ま た は聴 覚に提示 さ れ

 S2の検 出が 求め られ た (Figure l)。 その結果

150 ms の 短い SOA で はS2がS1と異な るモ ダリティ に示さ れ た場合に比べ 同じモダ リ ティ に提 示さ れた場 合の方が反 応 時 間が短 く なり, 外因性 注 意が ひ きつ け ら れ ること が 示 さ れ た

ま た

実 験 2と実験 3で は

Slが80%の確率で S2を 予期す る ような確 率 操 作 (先 行 手がか り法:Pesner

1980が行 わ れ

内 因 性 注 意の効 果にっ い ても検 討さ れてい る。 そ の結 果

6    ms 以 降の SOA で Slが 予 期 するモ ダ リ ティ へ の反 応 時 間が

予 期 してい ない モ ダ リティ より も短 く なっ た。 こ の結果は

S1と同じモ ダ リティ のS2を予期 す る場 合 (実 験2)で も

異なる モ ダ リテ ィ の S2を予 期 する場 合 (実 験3)にも見 られ た

この こ とか ら

参 加 者 はS1モダ リテ ィを手が か りと して他の モ ダ リ ティに内因 性 注 意を移動させて い るこ と が推 察さ れ る

 以 上よ り

検 出 課 題に おい て は

S1とS2のSOA が 150・ms で は S1と同

の モ ダリ テ ィ に外 因性 注 意が捕 捉 され

600ms 以 降で は内 因 性 注 意の効 果が働 き

任 意の モダリ ティ に注 意 を移 動させ うるこ とが わか っ て い る

弁 別 課 題によ る非 空 間 的 なモダ リ ティ間 注 意につ いて の 研究  弁 別 課 題に よ るモ ダ リ ティ間 注 意を検 討し た研究と し て はTuratto et al

(2002)の実験5

実験 6が挙げら れる。 彼 らの実 験は

150・ms の SOA で S1とS2の モダ リテ ィが

場 合

致 す場 合弁 別 課 題 の反応 時間 が短 くな ること か ら

外因性 注 意の効 果を 示 し た。 こ の外 因性注意の捕捉はs1の意図的な処理 が 必 要 と さ れ ない 状 況で も 発 生 す る こ とが確 認さ れ た

Spence& Driver(1997b)の知 見も合わ せ ると

弁 別 課 題 か検 出課 題か を 問わず

短い SOA で はあるモ ダリ ティ (少 な くとも視 覚 と聴 覚 )に何 らか の刺 激が提 示さ れ る こ と自体が

そ のモダ リ ティへ の外因性 注 意を捕 捉 し , モダ リテ ィ を またい だ反応で は

遅延が生じる こ とが推 測で きる

  しか し

Turatto

 et al

(2002)の実 験5

実験6で は

弁 別 課題に お け る長い SOA で任 意の モ ダ リ ティ に 内因性 注意を移動させ ら れ るかか は明確では ない。 こ の原因 と して

い くつ かの実 験手 法上の問題 点が考え ら れ る。 Turatto et al

(2002)は 試 行ごと に内 因性 注 意を割 り当 て直す よ う な実 験 手 法は用い てい ない の である

し た がっ て

弁別課 題にお け る内因性 注 意のモ ダ リティ 間移 動につ い て は検 討が十 分であるとはい え ない。  ま た

試 行 内で S2が ひ とつ の モダ リテ ィに の み提示さ れ る こ と は内因性 注 意と外 因性 注意の区 別を曖 昧にする

 

SPence & Driver(1997b)やTuratto et al

(2002)が示 す

よ う に

あ るモダ リ ティに刺 激が提 示さ れ ること自体が その モダ リテ ィに対する外 因 性 注 意を捕 捉する。 し た が っ て

長い

SOA

Sl

と異 なる (しか し

 

Sl

か ら予 期 さ れ る)モ ダ リ テ ィの S2に対 し

反応が促 進さ れ た場 合

そ れが 因性 注 意に よ る もの か

外因性 注 意に よ る も の か を明確に区別す ること は難しい

本 研 究の目的   本 研 究は

弁 別 課 題に おけ る内 因性 注 意のモダリ ティ

Orange LED gOOHz +1800Hz   Red LED or  900Hz Green

 

LEDor

 

1800Hz

 

   

   

1

 

Ke

 

P,ess

L

_

_

_

一一一一_

L

1000ms       一 SOt

一一

H 1000ms     100ms      100ms        SI       S2 1000ms

(3)

池田

森 下:弁 別 課 題に お け る非空 間 的 注 意の視 覚

聴 覚 間移 動 181 間移 動の効 果につ い て検 討 す るこ とが目的で あ る。 先 行 研究が行っ て き た よ う に

S2が視 覚と聴 覚の いずれか ひと っ に提示 さ れ る方 法で は

S2の示 その もの に よっ て引き付け ら れた外 因 性 注 意の効 果が混 入して し ま う可能性が あ る。 し た がっ て

本 研 究で は

同時にS2 を 視 覚 と覚の両モ ダ リテ ィ に提示 し

Slの モ ダ リ ティに基づい て能 動 的にタ

ゲッ トモ ダリ ティを選 択 す る実 験方 法を用いた1。 こ の課題を遂 行す る に は,

Sl

モ ダ リテ ィか ら タ

ゲッ トモダ リテ ィに内因性 注 意を移 動 させ る働 きが必 要と い える。 した が っ て

先 行 研 究の手 法 よ り も明 確に内因性 注 意のモ ダ リティ間 移 動の効 果 を 捉え ること が で き る と考え ら れ る

仮 説  本研究で は

内因性注意の性質間特性を検討す る た めに

S1の モ ダ リティとS2の タ

ゲッ トモ ダリテイ が

致 する場 合 と

致しない 場 合とをい くつ か の SOA の下で比較する。  上記の先行研究の結果を踏まえる と

結果に関し て以 下の仮 説が 導かれ る。

S1

S2

SOA

が短い条 件で は

Slモ ダ リテ ィに外 因 性 注 意が引 き付けられ てい る た め

S1とS2の タ

ゲッ トモ ダ リ テ

tが

致 してい る場 合の 方が

致し ていない場合と比較し て反応時 間が短い こ とが予測さ れ る。

S1S2SOA 条 件

内 因 性 注 意を向けるた めの時 間が十 分に経過 していれ ば

S1

を 手がか りに

S2

モ ダリ ティに注 意 を 向け るこ とがで き

反 応の促進が見ら れ ると予測ざ れ る

す な わ ち

Sl と

s2

の タ

ゲッ トモダ リティが

致してい 場合 ( 因性 注 意がモ ダリ ティ間 を移 動 する場 合 )も

S1とS2の 1 な お

の前に

S2を ひ とつ のモ ダ リ ティ にの  み提 示 する方 法に よっ て内因性注 意の効を調べ  れる か どうか を予 備 実 験に よっ て確 認し た。 具 体 的  に は

Turatto et al

(2002)の検 出 課 題 を 用い た実 験3  と同様の確 率設定 (

S1

が80% の確率で

S2

モダリ ティ  を 予期す る)を弁別課題に も適用 した。 SlとS2のモ  ダリ ティ に は視 覚 と覚 を 用いた

その

Slが   手がか りとして有 効で あっ たときと有 効でなか っ た  と き に明 確な差が見ら れ な か っ た

こ の こ と か ら

 先行 研究の手 法で弁 別 課 題を行う場 合

S1を手が か  りに して S2に反応す るよりも

  S2に直 接反応し た方  が課 題 遂 行上有 利で あっ た可能 性が考え ら れ る。 し  たが っ て

検 出 課 題と同 様の手 法で は

弁 別 課 題に  お け る内 因 性 注 意の モ ダ リ ティ間 移 動を調べ こ と  は で きない と推 測できる

こ れを避け る た め にも

 本研究で は

S2を2つ の モダ リティ に同時に提示し

 s1の モ ダ リ ティ に よっ て能 動 的に反 応モ ダ リ ティを   選 択 する手 法で実 験 を行っ た

ゲッ トモダ リティが

致 して い る場 合 (内 因 性 注 意 のモ ダ リ ティ間 移 動が必 要ない場 合 ) も

S2に対し同程 度の 時 間で反応が で き る と考え ら れ る。 Turatto et al

(2002)は

600ms のSOA で

  S1

S2モダ リテ ィの

致を問わず 検 出課 題にお け る内 因 性 注 意の効 果を確 認してい る。   しか し

内 因 性 注 意の モ ダ リ ティ間 移 動に は時 間が か か る可 能 性が ある。

Spence

Driver

(1996)は, 

Sl

に視 覚 刺 激 を 用い た実 験 を 行い

S2が聴 覚に提 示さ れ た場 合より視覚に提示さ れ た場合の方が反応時間が早い こ と を 確 認 して い る。 こ の結 果か ら

内因 性 注意の モダ リ ティ間 移 動に はある程 度の時 間が か かると の推 測が可 能 で ある。 も し

モダ リティ間を注意が移 動する た め にあ る程 度の時 間が必 要で あるとす れば

S2モ ダ リ ティ に 対す る 反応 時間の低減が め ら れ るSOA が 意の モ ダ リティ間移動を必要と し ない場合と比較し て長く な る と考えられる。

法   参 加 者   健 常 な 視 力と聴 力 を 持つ大 学 生20名 (男 性 1名

女 性19名 )が実 験に参 加し

謝 礼として 1

000円が 支 払わ れた

  実験装 置 刺 激の提 示に用い た装 置は, ディ ス プレイ にLCD17V (NEC 社 製 )

ス ヒ

J−

211(NEC 社 製 ) を用い た。 参加 者が反応 に用い た キ

ド はTK

Ul2FYASV

(ELECOM 社 製 )で あっ た。 実 験 プロ グラム はC # (Microsoft社 製 )を 用いて作 成 し

 G570 (Lenovo 社 製)上で実 行した。   刺   激   視 覚モ ダリ ティ に対 する刺 激は 137×137 ヒ

ク セル の正方 形に内 接す る円 を塗 りつ ぶ し たもの を ディ ス プレ イ上 に表 示 し た

Slに は オ レ ン ジ (R92

 GIO , B14)

 S2に は赤 (RIOO

 G49

 B14)

も し くは 緑 (R13

G69

 B30 )つ ぶ し た刺激が提示さ れ

参 加者 はS2に対して弁別を行っ た。 聴覚モ ダリティ に対する 刺 激はコ ピュ

タ で作 成した純 音をス ピ

を用い て提 示し た。 Slに は900 Hzと1800 Hzの正弦 波を合 成し て作 成さ れ た刺 激

S2に は900 Hz

も し くは 1800 Hzの 正弦 波に よっ て作 成さ れ た刺 激が提 示さ れ

参 加 者は S2に対 して弁 別 を行っ た。

 

手 続 き

 

1試 行の流れ は Figure 2に示 した

参 加 者は

s2

の刺 激 を 弁 別 し, キ

入 力に よ っ て反 応を行っ た。 参 加 者が反 応を行う キ

ド は身 体の正 面に置き

入 力は両 手で行わ れ た。 試 行 開 始 時には合 図と してオレ ン ジの視 覚 刺 激と

900

1

800Hz

の聴 覚 刺 激 が1000 ms 提 示 さ れ た

次に1000ms の間隔を置いて S1 (手が か り刺激 )

(4)

182 基礎 心理学研究 第 32 巻 第2号

colored  circle  tene       colored ⊂ircle   tone       colered  circ[e  tone

eng

  (900H

+τ80eH

1〔。rang・[  ° 「 (900Hz +1SOeHz ) f9

ee

rred } (9。OH・ 。 ・1900H・}

 

   

ゆ   

L

_

_

「]

_

一一一一_

L

1000ms      1000m5   一100ms      SOA − 100ms        Sl                     S2 key press

1000ms

Figure 2

  The 

procedure

 ofpresent  experiment

がleo ms 提 示さ れ た 。 S1は50% の確 率で視 覚モ ダ リ テ ィ

50%の確率で聴 覚モ ダ リテ ィに提示さ れ た

続い て

250

400

700

llOO

1400 ms の

SOA

が ランダム で生じ た後に S2 (タ

ゲッ ト刺 激 )が 100 ms の 間

視 覚と聴 覚 の両モ ダ リ ティ に提示 さ れ た

参 加 者はS1を基にい ず れ かの モダ リティ に対 して

S2

の弁 別 を 行い

可 能 な 限 り素 早 く条 件に応 じ たキ

を入 力した

参 加 者は慣れ る まで十 分な練 習を行っ て か ら実 験を開 始し た。   実 験は 80試 行 を1ブロ ッ ク と し

計4ブロ ッ ク320試 行を行っ た

順序 効果 を統 制す る た め

参 加 者は前 半2 ブロ ッ クをSlと異 な るモ ダ リティ

後半 2ブロ ックを Slと同 じモ ダ リティ に反 応 する群

お よ び前 半2ブロ ッ ク をSlと同 じモダ リ テ ィ, 後 半2ブロ ック をS1と異な るモダ リティ に反 応す る群に分けら れ た。 さ ら に

各群 に お い て半数が視覚 刺 激へ の反 応を右 手

聴 覚 刺 激へ の 反 応 を 左 手で行い

残 りの半 数が そ の逆の手で反 応を 行っ た。 視 覚 刺 激に対 する反 応 を 右 手で行 うとき

提 示 さ れ た刺 激が赤の場 合は 「H」

緑の場 合は 「K」 のキ

を入 力し

左 手で反応を行う と き

提示さ れ た刺激が赤 の場 合は

rA

緑の場 合は 「D」のキ

を入力し た

同 様に

聴 覚 刺 激に対 する反 応 を右 手で行 うとき

提 示さ れた刺 激が900Hz の場 合は

rH

1800 Hzの場合は 「K」 を 入 力 し

左 手で反 応 を 行 うとき

提 示 さ れ た刺 激が 90e Hz の場 合は 「A」

1800 Hzの場 合は 「D」の キ

を 入 力し た

入 力さ れるキ

は緑の刺 激に対 応して い る場 合は緑の シ

赤の刺 激に対 応してい る場 合は赤の シ

900Hz の刺 激に対 応 してい る場 合は青の シ

1800Hz の刺 激に対 応し てい る場 合は黄の シ

ル が 貼 られ た。  S2の提 示 開 始か ら参 加 者が キ

を 入 力 するまで の 時 間 を 反応 時間 と して取得 し

分 析を 行っ た

結 果

 デ

タ の分 析に当た っ て Turatto et  a1

(2002)を参 考

に反 応 時 間がμ+2

5σ (反 応 時 間の平 均 値 をμ

標 準 偏 差 〈ms} 11001000OO9OO8OO7   巳

P ‘ O

  匡 6005000       250 40G700  SOA1100   1400 〔ms }

Figure 3

  The results ofpresent  experiment

をσ とする) 以上

お よ び200ms 以 下のデ

タ は外れ値 と して分 析 対 象か ら除外 した。 こ の基 準に より除 外さ れ た の は

全6400 試 行 中125試 行で あっ た

 さ ら に

誤 反 応があっ た試 行 も分 析 対 象か ら除 外 し た

この基 準に より除 外さ れ たの は

全6400試 行 中205 試行で あっ た

条 件問で 誤 反応 率 に違いが あ るか ど うか を確認す る た め に

S1

S2モ ダ リティ

致 性 2 水準 (

致 )お よ びSOA5 水準 (250

400

 700

1100

1400・ms )につ いて 2要 因 分 散 分 析 を 行っ た

その結 果

SOA の主効 果の み有意で あり (F (4

 76)

3

31

p

05)

モ ダリ テ ィ

致 性の主効 果 (F(1

1g)

1

16

p

05)お よ びモ ダリ ティ

致 性とSOA の交互作 用 (F(4

6)

1

35

p>

05)は 有 意で は な か っ た

SOA の 主 効 果に つ い て

Ryan 法 に よ る 多 重 比 較 を 行 っ た 結 果

 SOA が 1100・ms や 1400 ms た 場 合誤 反 応 率 (1100・ms , 0

023;1400 ms

 O

023)と比 較し て

 SOA が 250ms であっ た場 合の誤 反 応 率 (

O.

043

) は大 きい こ とが わかっ た。   これ ら を もとに以 下の分 析 を 行 っ た

Sl

S2モ ダ リ ティ の組み合わ せ に よ る各SOA の平均反応 時間 をFigure 3に示 し た。  モダリテ ィ

致性×SOA の 2要 因 分散分析  まず

反 応 時 間を分 析 指 標と し て Sl

S2モダ リテ ィ

致 性2水 準 (

致 )およ び

SOA5

水 準 (250

400

700

1100

(5)

池田

森 下: 弁 別 課 題に おける非空間 的 注 意の視 覚

聴 覚 間 移 動 183 1400ms )にっ い て 2要 因 分 散 分 析を行っ た。 モダ リテ ィ

致 性主 効 果有 意あ り (F1

 19

34

03

p

05

SlとS2の タ

ゲッ トが同

モ ダリ テ ィであっ た場 合 (M

712

SD= 195

34がS1S2

トが なるモ ダ リ ティ であっ た場 合 (M

808

 SD

235

84)よ りも反応 時 間が短い こ と が示さ れ た

またtSOA の主 効 果 も有意であり (F (4

76)

86

37

p

05)

 Ryan 法に よ る 多 重比較の

1100ms と 1400 ms のみ合わせ を除 い た すべ て の SOA のみ合わせ に 5%水 準で有 意 差が認 め ら れ

1100ms ま で はSOA が長く な る につ れ て反応 時 間が短 く なる こ と が 示 さ れ た (250 ms

 M

884400皿s

M

823;700ms , M

724i 1100 ms , M

681;1400 ms , M

689)

 モ ダ リティ

致 性とSOA の互作用が有 意で あっ た の で (F(4

76)

3

60

〆 .

05)

単 純 主 効 果 につ い て の検 定 とRyan法に よ る多 重 比 較を行っ た

そ の結果

 Slモ ダリ ティ と

S2

の タ

ゲッ トモ ダリ ティが

致 して い る と き

700ms ま で はSOA が長 く な る に従っ て 反応 時 間 が短く な り

700ms 以降で は反応時間に違い が見られ な い こ とが示 さ れ た

また

,S1

モ ダ リティ とS2の タ

ゲッ トモダ リ ティ が

致して い ない とき, 1100ms まで は

SOA

が 長 くな る に従 っ て 反 応 時 間が 短 く な り

1100・ms と 1400 ms で は反 応 時 間に違い が見 られ ない こ とが示 さ れ た。 以 上の 結果を ま と め る と

S1とS2の タ

ゲッ トが同 じモダ リティ で あ ると きと比較して

Sl とS2の タ

ゲッ トが 異な るモ ダリ ティ である ときは

注意の効果に よ る反 応時間の促進が収束す る の に時 間が か か る こ と が わかっ た。  Sl× モ ダリ ティ

致 性×SOA の 3要 因 分 散 分 析   次 に

,Sl

モダ リ テ ィの影 響 を 詳 し く調べ た め

反 応 時間 を分 析 指 標と し てSlモ ダ リ ティ 2水 準 (視 覚

聴 覚 )お よ びSl

S2モダ リティ

致性 2 水 準 (

致)

SOA5 水準 (250

400

 700

1100

1400 ms につ い て3 要 因 分 散 分 析を行っ た

Slモ ダ リテ ィの主効 果は有 意 で はなか っ た (

F

(1

19)

L89

ρ〉

05

)。 モ ダリ ティ

致 性の主 効 果は有 意であ り (F(正

19):

34

03

p

05)

 Slと S2の タ

ゲッ トが同

モ ダ リティで あ っ た場 合 (M ; 712

5D

195

34)のがS1とS2の タ

ゲッ トが異な るモ ダ リ ティ で あっ た場 合 (M

808

SD

235

84)より も反 応 時 間が短い こ と が示 され た

また,

SOA

の主 効 果 も有 意で あり (F(4

 76)

86

37

p

05)

 Ryan法に よ る多 重 比 較の結 果

1100・ms と 1400  s の組 み 合 わせ を 除い た す べ て の SOA の組み合わ せ に5%水 準で 有意 差が認め ら れ

1100ms まで はSOA が長くなる につれて反応 時間が 短 くな るこ と が示 さ れ た (250 ms  M

884400 ms, M

823; 700 ms

 M = 724 ;1100 ms

 M = 681 ;1400 ms

 M = 689)

  交 互 作 用に閧 しては

3要 因に よる2次の交 互 作 用は 有 意で はなかっ た が (F(4

76)

0

68

p

05)

 Slモ ダリ ティ とモ ダ リティ

致性の 交互作 用

S1モ ダ リテ ィ とSOA の互作 用

モ ダリティ

致 性とSOA の互 作 用が それ ぞれ 有意で あっ た (Slモ ダ リ テ ィX モ ダ リ テ ィ

致性:F(1

 19)

18

70

p

05Slモ ダ リ テ ィ× SOA :F (4

76)

6

70

 

p

05;モ ダ リ テ ィ

致 性 XSOA : F(476)

3

60

p

05)

そこ で有 意で あっ た交 互 作 用の う ち

S1モ ダ リ ティ の要因を含む結 果に おける単 純主 効 果に つ い て の検 定とRyan法に よる多重比 較の結 果を 以 下に示 す

 まず

S1モ ダ リ ティ とモ ダリ ティ

致 性の交 互 作 用 で は

SlとS2の タ

ゲッ トが同

モ ダリテ ィで あっ た と きは

S1

が視 覚に提 示 さ れ たと きの方が反 応 時 間が短 く

SlとS2の タ

ゲ ッ トが 異 な るモ ダ リ テ ィで あっ た と きは Slが聴 覚に提 示さ れ たと きの方が反 応 時 間が短 く な るこ と が示 さ れ た

ま た

Slが 視 覚に提示 さ れた と き はS1モ ダリティ とS2の タ

ゲ ッ トモダ リ ティが

致して い た方が反応 時間が短く

S1が聴 覚に示され た ときは S1モ ダ リ ティ とS2の タ

ゲッ モ ダリ ティ が

致 して い

致 して い か に反 応 時 間 差 異は認 め られ なか っ た

次に

Sl モダ リ テ ィ とSOA の交互作用 で は

Slが覚に提示 さ れ た と き

1100・ms と 1400ms のみ合わ せ を除くすべ て の SOA のみ合わ せ につ いて差が認め られ

1100ms まで は SOA が長 くな る につれ て 反応 時 間が短 く な る こ と が 示 さ れ た

ま た, Slが聴 覚に示さ れ たと きは700 ms まで は SOA が長く なる につ れて反 応 時 間が短 く なり

そ れ以 降で は反 応 時 間に差が認 め られ ない こ とがわかった

 S2×モダリ ティ

致 性×SOA の3要 因 分 散 分 析   次に S2モ ダ リティ の影 響を詳 し く調べ る た め に

反 応 時 間 を分析指 標として S2モダリティ2 水準 (視覚

聴覚)お よ びS1

S2モ ダ リ テ ィ

致 性2水 準 (

致 )

SOA5

水 準 (250

400

700

1100

1400・ms )につ いて3要 因 分 散 分 析 を 行っ た

S2モ ダ リ ティ の主 効 果は有 意であ り(F (1

 19)= 18

70

05)

S2が視 覚に提さ れ た場 合 (M

728

SD

212

49)の が聴覚 に提 示された場 合 (M

792

SD

226

43)よりも反応 時間が短い こ と が示さ れ た

また, モ ダリ ティ

致 性 で あ (F(1

19)

34

03

p

05)

 SlとS2のタ

ゲ ッ トが同

の モ ダ リテ ィで あっ た場 合 (M

712

5D

195

34)の方が S1とS2の タ

ゲッ トが異 なるモ ダリ ティ で あっ た場 合 (M

808

 SD

235

84) り も 反 応 時 間が 短 い こ とが 示 さ れ た。 さ ら に

SOA の主効 果も有 意で あ り

(6)

184 基 礎心 理学研究   第32巻   第2号 (F (4

76)

86

37

p<

05)

 Ryan 法に よ る多 重 比 較

1100ms と1400 ms の組み合わせ を除い た すべ て の

SOA

の組 み合わ せ に5%水準で有意 差が認め ら れ

11eo・ms まで はSOA が長 く なる につ て反 応 時 閻が短 く なる こ と が示 さ れ た (250 ms  M

884400 ms  M

823 70e ms

 M = 724 ;llOO ms

 M = 681 ;1400 ms

 M = 689)

  交互作 用に関 して は

s2モ ダリ ティ と モ ダ リ ティ

致 性の交 互 作 用

およ びS2モ ダリ ティ とSOA の交 互 作 用 は有 意で は なか っ たが (S2モダ リ テ ィモ ダ リ ティ

性:F (1

19)

1

89

p

05〜S2×SOA:F(4

76)

0

68

p

05)

モダ リ ティ

致性とSOA の交互作用

お よび3 要 因に よ る2次の交互作 用は有 意で あっ た (モ ダ リ ティ

致 性XSOA :F (4

 76)

3

60

 p<

05;S2モ ダ リテ ィ × モ ダリ ティ

致 性XSOA :F(4 76)

6

70

p

05)

 

S2

モ ダ リ ティ の要因 を含む3要[人

1

に よ る2次の交互 作 用で は以 下の こ と が示 さ れ た。 S2モ ダ リテ ィ と モ ダ リ テ ィ

致性の単 純 交互作 用は

SOA が 250 ms

お よ び 400ms の と きの み有 意で あ っ た (SOA

250 ms に お る S2×モ ダ リテ ィ

致 性:F (1

 95)

7

71

 

p

05;SOA

400ms に お け る

S2

× モダ リ ティ

致 性:F(1,95)

13

67,

p

05)

また

S2モ ダ リテ ィ とSOA の単 純交互作 用は Slモダ リテ ィ とS2の タ

ゲッ ト モ ダ リ ティ が

致 して い ない ときの み有 意であ り (

F

(4

152)

4

84

 

p

05)

モ ダ リ テ ィ

致 性 とSOA の単 純 交互作用 はS2が聴 覚 に提示 さ れ た と きの み有意で あ っ た (F(4

 152)

9

24

p〈

05)。 単 純

単純主効果につ い ては

S1モダ リティ とS2の タ

ゲ ッ ト モ ダ リ ティが

致 して い たと きの 250・ms お よび400 ms

SOA

に お け る

S2

に よ る反 応 時 間

Slモ ダ リ ティ とS2の タ

ゲッ トモ ダ リ ティ が

致 し て い なか っ たと きの 1100ms お よ び 1400 ms の SOA に おけ るS2に よ る反応 時間

 S2聴 覚さ れ たと きの 1400・ms のSOA に おけ るモダ リ テ ィ

致 性に よ る反 応 時 間の違い に は そ れ ぞ れ有 意な差が認められ な かっ た

Ryan 法に よ る多 重 比較に よっ て明 ら かに なっ たこ とは 以 下の とおりで ある。 (1)S2が視 覚に提 示さ れ

かつ S1 モダ リ ティ と

S2

の タ

ゲッ トモダリ テ ィ が

致 して い るとき (Figure 3

 v

v)

短い SOA (250 ms と400 ms )に お け る反 応時間お よび700ms 以降のSOA に お け る 反応 時 間に は有 意 差が 認め ら れ な か っ た が

短い SOA と 700ms 以 降の反 応 時 間に は有意 差 が認め ら れ た。 し た がっ て,

SOA

が400 ms と700 ms と の 間で 反 応 時 間が短 く なっ て い るこ とが示 さ れ た

(2)S2が 視 覚 に提 示さ れ

かつ

Sl

モダリ ティ とS2の タ

ゲッ トモ ダ リティが

し て き (Figure  3

 a

v)

700 ms まで は

SOA

が 長 くな るにつ れて反応 時間 は短く な るこ と が示 さ れた が

それ以降は 反応 時間にいが認め ら れ なか っ た

(3)S2が 聴 覚に提 示 さ れ か つ S1モ ダ リテ ィ とS2の タ

ゲッ トモ ダ リ ティが

致 してい る と き (Figure 3

 a

a)

250ms とその他の SOA の組み合わせ

お よ び400・ms とllOO・ms SOA に お け る反 応 時 間有 意 差が認められ た

し た が っ て

SOA が250 ms と400 ms の 間

お よび 400ms と 11eo ms の間に反 応 時 間が短 くなっ て い るこ と が 示された

(4)S2が聴 覚に提 示 され

か つ S1モ ダ リ ティ とS2の タ

ゲ ッ トモダ リ ティ が

致 してい ない と き (Figure 3

 v

a

250 ms と400 ms のSOA の組み合わ せ, お よ びllOO ms と1400 ms のSOA の組み合わせ以外の反 応 時 間に有 意 差がめ ら れ た

し たが っ て

400ms 以 降 から1100ms まで はSOA が長 くな る につ れ て反応 時 間が 短 くな るこ と が示され た

 タ ス ク ス イッチ効果に つ い て の分 析 本 研 究の実 験 設 定は

2つ の モダリ テ ィか ら反応すべ きひ とつ のモ ダ リ テ ィ を 選択し

弁 別を行 う もの であっ た。 し たが っ て

反応すべ きモダリティが直前の試行と異な る場合に は タ

ス クス イッ チ効果 (e

g.

 Allport

 Styles

& Hsieh

 1994 Mon

sel1,2003)に よ る反 応コ ス トが生じ てい る可 能 性が ある。 そこ で

直 前の行か ら反 応すべ きモ ダ リテ ィが続い た 場 合と

他の モダ リテ ィへ の切 り替え が 生 じ た場 合とを 比 較 するた めに以 下の分 析 を行っ た。  S1モ ダ リティ とS2の タ

ゲッ トモダ リ ティ が

致 して い た ブロッ ク と

致し てい なか っ た ブロ ッ クにつ いて 反 応時間を分 析 指標と し

直前 試行と当該 試 行の反 応 モ ダ リ ティ

致 性を4水 準2 (V→ A 切 り替 え あ

A

→ V 切 り替 え あ り]

・V

V

切 り替 え な し]

A→ A [切 り替 えな し])に区切っ て各 参 加 者の平 均 値 を求め た

 まず

当 該試行の S1モ ダ リ テ ィ とS2の タ

ゲ ッ トモ ダリテ ィが

致して いた (注意の モダ リ ティ間移動が な か っ た と仮定で きる)場 合につ いて

直前試行と の反応 モ ダ リ テ ィ

致 性4水 準 (

V

A ,A

V,V

→ V

A

→ A の 1要 因 分 散 分 析を行っ た

直 前 試 行と の反 応モ ダ リ テ ィ

致 性 の主 効 果 は 有 意で あ っ た (F(3,57)

8

11

p〈

05)。 Ryan法に よ る多重比較の結果

直前 試行と当 該 試 行と の 間で視 覚タ

ゲッ トへ の反応が続い たと き

聴 覚タ

ゲッ トが続いた ときや視 覚か ら聴 覚へ の反 応の 切 り替え が あっ た と き (お よびそ の逆 )と比 較 して反 応 時 間 が 短い こ とが わかっ た (Table 1)

z 視 覚 刺 激に反 応 する場 合 をV

聴 覚 刺 激に反応する   場合をA と表 記し た。 例 えば, V→ A は直 前の試 行で  視 覚 刺 激の弁 別 を行い

該試で は聴 覚刺 激の弁   別を行っ た こ とを表して い る。

(7)

池田

森下:弁別課 題に お ける非 空 間 的 注 意の視 覚

聴 覚 間移 動 185

      Table l

Mean reaction  tirnes(in milliseconds arid standard  

deViations

 

for

 

Sl−S2

 congruence  and

incongruence  trials in task switch  and  no task switch  conditions Sl

S2 congruence

Congruence(ipsimodal) Incongruence(crossmodal

M SD M SD Task sWitch  VtoA  

AtoV

No task switch VtoVAtoA 204177 90531D7 179

80171

94 17L45185

57

869791

749812 204

34186

39 210

02198

62 Note

 V

reactions to Visual S2A

reactions  to auditory  S2

  次に, 当 該 試 行の

Sl

モダ リ ティ とS2の タ

ダリテ ィが

致してい なか っ た (注 意のモダ リティ間移 動が あっ たと仮定で きる)場合につ い て同様に1要因 分 散 分 析 を行った。 直 前 試 行と の反応モダ リティ

致性の 主 効 果は有 意であっ た (F(3

57)

10

36

p

05)。 Ryan 法によ る 多重 比較の結果

以 下のこ とが わ かっ た (

Table

1)

(1)直 前 試 行と当該 試 行と の間で視 覚

ゲッ トへ の反 応が続いた と きは

聴 覚か ら視 覚へ の反 応の切 り替 えがあっ た とき を除いた2つ の条 件と比 較 して反応 時間 が短かっ た

(2) 当該 試 行で聴 覚タ

ゲッ に反 応し た 場 合

直 前試行が視 覚タ

ゲ ッ トへ の反 応だ っ た とき と

聴覚

ゲッ トへ の反応だっ た とき を比 較 すると

聴 覚タ

ゲッ トへ の反 応で あっ たと きの方が 反応 時間 が 短かっ た

すなわち, 聴 覚タ

ッ トへ の反応が連 続し た方が

視覚か ら聴覚へ 切り替 える とき よ り反 応 が早 く行 わ れ た。 (

3

)視 覚 タ

ゲッ トから聴覚タ

ゲッ トへ 切 り替 えがあっ た と きと

聴 覚タ

ゲ ッ トか ら視 覚タ

ゲッ トへ 切 り替 えが あっ た とき を比較する と

聴 覚タ

ゲッ トか ら視 覚タ

ゲッ トへ 切 り替 え たときのが 反応 時 間が短かっ た

 本 研 究では

先 行 研 究で用い られ た実験方法に起こ り うる問題を改善し た新た な実 験 方 法を考 案し, 弁 別 課 題 に おける内因性注意の モダ リティ間移動につ い て検 討し た

仮 説と して述べ た通 り

S1モダ リティ とS2の タ

ゲッ トモダリ ティ が

致 して い る場 合と

致 して いない 場 合で注 意に よっ て生 じる反 応 時 間 促 進の時 間特性が異 な るこ と が示さ れ た。 S1と同

リ テ 現 れ S2を弁別 し よ うと した場 合

注 意の効 果に よ る反 応 時 間の促 進は700m5 の SOA で 収束し

そ れ以降の反 応 時 間に違い がめ ら れ なか っ た の に対して

S1と異なる モ ダ リティ に現れ るS2を弁 別 し よ うとし た 場 合

注意 の効 果に よる反 応 時 間の促 進はllOO ms ま で見ら れ る こ とが確 認され た

以 上の結 果か ら

内 因 性 注 意をモ ダリ テ ィ間で移動させ る た め にある程 度の時 間が必 要で ある こ とが示 され

注 意 をモダ リティ間で移動さ せ る処理の 存 在 を 推 測で きた

内 因性 注 意のモダ リティ間移動につ いて

先 行 研 究の結 果か ら考え ら れ る可 能性は2つ あっ た。 ひ とつ は

Spence&Driver(1996)の糸吉果か ら推 測さ れ る

内因性注 意の モ ダ リ ティ間 移 動に はある程 度 時 間 が か か る とい う可 能性で あ る

も うひ とつ は

Turatto et al

(2002)の結 果か ら推 測さ れ る

 S1とS2のモダ リ ティ が

致して いて も

致して い なくて も

内因性注意が働 くた め に必要な時間は変わ らない 可 能 性で ある

本 研 究 の結 果は

前者の可能性を支持し た。  Turatto et al

(2002)の研 究で は

検 出 課 題を 用い た 場 合に600ms 以降のSOA で

 

S1

とS2の モ ダリ ティ が

致 してい るか どう か を問 わ ず 内 因 性 注 意の効 果と見 られ る 反応 時間の促進が見られ た。 この結果と本 研究の結果の 違い は

実 験 課 題の種類の違い に よっ て生じ た と考 え ら れ る

Turatte et al

(2002)の 当該 実験で は検 出課 題が用 い ら れ てい た の に対し

本 研 究は弁 別 課 題 を用いた、 こ の こ と か ら

検 出 課 題の ようなシン プル な 課 題 を遂 行 す る状 況で は内 因性注意の モダ リ ティ間移 動に は ほ と んど 時 間を必 要と し ない が

弁 別 課 題の ようなある程度の複 雑さ を持つ課 題を遂 行す る状 況で は内 因性 注 意の モダ リ ティ問移動に時間が必要であっ たと考 え られ る

 

ま た

本研究の結 果は

Spen⊂e・・Driver(1996)に よ る 検 討 を拡 張 するもの で ある。 Spence&Driver (1996)の実 験で は

Sl

が視 覚モ ダ リ ティ に提 示 さ れた が

本 研究 で は視 覚 ま た は聴 覚モ ダ リ テ ィ に提 示さ れ て い る

(8)

186 基 礎 心 理 学 研 究   第32巻   第2号

Spence

&Driver (1996)の結果か ら推 測さ れ るのは

視 覚 か ら聴 覚へ の 因性注 意の移 動で あ る が

本研究で はそ れだ けではな く

聴 覚か ら視 覚へ 性 注 意移動 捉 えた

さらに

Spence & Driver(lgg6)の実験が空 間 的 な弁 別 課題 を用い たこ と に対 し

本 研 究で は刺 激の属 性 につ い て の弁 別 課 題 を用いた

こ の こ と に よっ て

モ ダ リ ティその ものに対す る内因性 注 意の特 性を明らか にす るこ とがで き た。   外因性注 意が短い時 間で急 激に立ち上が る注 意で ある こ とに対し

内囚性注 意は徐々に働 く注 意で あると い う

こ と が わ か っ て い る (e

g

 Berger

 Henik

& Rafal

2005;

Shepard&MUller

1989)

本 研 究の結 果か ら

 Slモ ダ リ ティ と

S2

の タ

ゲッ トモ ダ リティが

致し てい る場 合 と

致していない場 合と で

ある程度の時 間を必 要とす る内因 性 注 意の中で も

その処 理が異なっ てい た と考え られる

S1

モ ダリ ティ とS2の タ

ゲッ トモ ダ リテ ィが

場 合

Sl ダ リテ ィ に引き付け られ た 外因性 注 意を その ま ま維 持 す るこ と に よっ て

S2

に対 す る 反応にえる。 そ れに対 して

S1モ ダリ ティ とS2の タ

ゲ ッ トモ ダ リ テ ィ が

致 し てい ない場合は

S1モ ダリ ティに引 き付け ら れ た外 因性 注 意を その モ ダ リティ か ら引き剥が し

注 意を移 動させ

も う

方の モ ダ リ ティに向けな おす 必 要があ る。 こ の処 理の違いが, 本 研 究で見られ た反 応 促 進の時 問 特 性の違い を生み出してい ると考え ら れ る

 ま た

誤 反応率につ い て の分 析で は

1100ms およ び 1400ms の SOA と比 較し て

250・ms の SOA で 誤反応が多 い こ とが示 さ れ た

こ の結 果か ら, SOA が 長く な る に 従っ て

反 応 時 間の促 進と と も に反応 精 度も向 上してい ること が わか る

こ の こ とは

反 応 時 間と反 応精 度が ト レ

ド オフ の 関係に ない こ とを示してお り

長いSOA で見ら れ る反応促 進が内 因 性 注 意の効 果に よるもの であ る こ とを支 持してい る。  本 研 究の結 果に は

反 応時間につ い て モダ リティ非 対 称 性が見 ら れ た。 空 間 的な外 因 性 注 意に お ける モ ダ リ

ティ非 対 称 性につ い ては

,Spence

 & Driver(1997a)が示し

た よ うに

聴 覚 手がか りは視 覚

聴 覚の両 方のタ

ゲッ ト刺 激に対し て注 意を引きつ け るの に対 して

視覚手が か りは聴 覚タ

ゲッ トへ の注意は引きつ けない こ とが知 られ て い る が

本 研 究の結 果 も同様の傾 向で あっ た

こ うし たモダ リ ティ非 対 称性つ い て は

そ の原因を各モダ リ テ ィの特 性に求め る考え方 (e

g

 Harvey

1980Klein

1977;Posner et al

1976

刺 激の強さおよ び実 験 装 置の 空 間 的 要 因に求 める考 え方 (e

g

, 

Spence

Driver

, 1gg7b) が あ る

本 研 究で は

Spence&Driver(1997b)が指 摘す る空 間 的 要 因は除かれ てい るもの の

モダ リテ ィ間で 激の強さの 比 較が で き ない た め

モ ダ リテ ィ非 対 称 性に つ い て明 確に結 論 を出 すこ と は難 しい。   先 行 研 究と木 研 究の実 験 手 法の違い と して

視 覚

聴 覚の両モ ダ リ ティに同時にS2を提示し たこ とが挙げ ら れ る。 ColaVita(1974)に よ ると

提示さ れ た刺激が視 覚 刺 激 また は聴 覚 刺 激の い ずれで あっ た か を キ

押し に よっ て判 断す る課題で

視 覚刺激と聴覚刺激が同時に提 示 さ れ た場 合に覚刺激が示さ れ た とする反 応の方が 聴 覚 刺 激が提 示さ れ た と す る 反応よりも多い こと が報告 さ れて い る

これ は

聴 覚 刺 激と同時に視覚刺激が提示 さ れ た 場 合 に

視 覚へ の反応優 位 性が見ら れ る こ とを意 味 して い る

したがっ て

モ ダリ ティ優 位 性につ いて

Turatto et al

(2002)を は じ め1試 行 中 に タ

トを 単

リティに提示 する実 験 課 題 を用いた先 行 研 究 とは 異なる処 理が生 じてい た可 能 性が ある

しか し

本 研 究 の 目的は弁 別 課 題に お け る内因性 注 意のモ ダ リテ ィ間 移 動で あ り

,S2

を同 時に両モダ リ テ ィに提示し たこ と に よ る影 響はこ の

H

的を損な わ ない と考え ら れる。 タスクスイッチによ る 反 応コ ス トの可 能 性  S1モ ダ リ ティ とS2 の タ

ゲッ トモ ダ リ ティ が

致 し てい る条 件で は

直前の試 行と当該 試行の反応モ ダリ テ ィと して視覚が連続し たとき

他の条 件より反 応 時 間 が短 くな っ た

こ れ は 視 覚 反 応が連続す る こ と に よっ て何 らかの予 期 もし く は 反応のえ が形成さ れ た た めで あ ると考え ら れ る

しか し

聴 覚モダ リ テ ィへ の反 応が 連続し た場合に は

こ の ような効 果は見 られ なか っ た。  S1モ ダリティ とS2の タ

ゲッ モ ダリ ティ が

致 し て いなか っ た場 合 視 覚 反 応が連 続す るとき または聴 覚か ら視 覚へ と反 応が切 り替 わる ときに反 応 時 間が短 か っ た

S1とS2が

致 して いた場合と異な り

視 覚へ の反応が連 続す る場 合で も

S1

に提 示 さ れる聴 覚 刺 激 を手がか りとする必 要が ある。 す な わ ち

参 加 者は聴 覚 Sl

視 覚S2

聴 覚S1

視 覚S2とい う順 番 で 処 理 を 行 う

こ う し た条 件で も視覚反応の連続や

視覚へ 反 応 り替えが優 位に働い て い る こ と が わか る

こ こ で生じ た 視 覚 的な反 応へ の構えは

次の試 行の合 図や聴 覚Slに よっ て解 消されるこ とな く持 続 するこ と が推 測で きる

しか し

反応すべ モ ダ リ ティは ランダムに決定 さ れ る た め

参加 者は自発的にこ のえ を維持する動 機を持た ない

し た がっ て

こ の よ う な視覚 反 応へ の構え は あ る 程 度 非 自発 的に生じる もの で ある と考えられ る

 いず れに せ よ, 試 行 間で視 覚 反 応か ら聴 覚 反 応へ と反 応を切 り替 える際に何 らか の反 応コス トが生じてい る可

(9)

池田

森 下:弁 別 課題に お け る非 空 間 的 注 意の視覚

聴 覚間 移 動 187 能 性 は否定で き ない。 しか し, 主に視 覚か らの切 り替え にコ ス トが生じて い る こ と か ら

こ の反応の切 り替え効 果は聴覚反応につ い て は明 確で ない。 し た がっ て, 本 研 究の主 要な結果につい て

タス クス イッ チに よ る反応の 切り替えコ ス トだ けで明す るのは難しい

時 間 的に近接した2つ の刺 激にする処理制 約

 

本 研 究で は

短い SOA に おいて 反 応 時 間の遅延が見 ら れ た

これに似た現象と し て

先 行 研 究では心 理的不 応 期や注 意の瞬きとい っ た現 象が報告さ れ てい る

心 理 的 不 応 期とは先行する課 題と後 続の課 題とい 2つの 題を行うこ と によっ て後 続の課題に お け る反 応時間に遅 延が生じ る現象で あ る (e

g.

 Pashler

 1994 Welford , 1952)。 Pashler 1994

心 理 的 不 応 期は2つ の刺 激が異な る モダ リ ティ に提 示さ れて も生じ ると述べ て い る。 ま た

注 意の瞬き (e

g

 

Raymond,

 

Shapiro

&Arnell,1992; 

Soto−

Faraco & Spence

2002)は高 速 逐 次 視覚提示法の ような

短 時間に複 数の刺 激が逐次 的に提示され る状 況で

出現 し た タ

ゲッ トを再 生 す る課題を行う と

先 行 する第 1

ゲッ トと後続の第 2

ゲッ トが時 間 的に近 接し て い る際に第2タ

ゲ ッ ト の見落と しが 生 じ る現象であ

Soto

Faraco & Spence(2002)に よる と

注 意の瞬き は視覚タ

ゲッ ト同士お よ び聴覚タ

ゲッ ト同士に は生 じ る が

異な る感 覚モダ リティ間で は生じ ない として い る。 ま た

彼 らの研究で は

反 復の見落と し現 象 (Repe

tition 

Blindness

:注意の瞬き と同様の課 題において

同じ 刺激が繰 り返さ れ た ときに見落と しが生 じ る現 象)は

視 覚モダ リティ に お い て のみ発生 し

聴 覚モ ダ リ ティで は発 生し ない こ と が報 告 されて い る。

 

本 研 究やTuratto et al

(2002)の研究で は

モ ダ リテ ィ の

致, 不

に か か わ らず 短 SOA で の遅 延が生じ てい る。 こ こまで に挙 げた遅延現 象に はそ れ ぞれ異なっ てい る点があるが

人 間の情 報 処理に時 間 的 制 約が あ る こ とを示 して い るこ と は共 通して い る。 本研究お よび Turatto et al

(2002)の研 究で は

 Slに対 する反応が求め ら れ てい なか っ たに もか か わ らず 短い

SOA

で の遅 延が 生じ た

この現 象が生じる過程は次の ように考 え られ る。 まず

S1の提 示に よっ て 中 央メ カニ ズム が ボ トム ァッ プ的に活性化し, そ の負 荷に応じて認知資源の容量 を占有する。 そ して

S2が提 示さ れ る ま での SOA が短 い と き は, 占有さ れ た認 知資源を解 放す るた めに必 要な 時 間が経 過し て お らず

検 出や弁 別とい っ た課 題が要 求 する資 源容量 に対 し て利 用 可 能な資 源容量が不足 す る

し たがっ て

資 源容 量の解 放が完 了し

S2に対 す る処 理が実 行 可 能にな る まで に 反応の遅 延が生じる.  こう し た情 報 処 理の間的制 約が

先行 研 究で報 告さ れてい る 同様の現象とどの程 度 共 通の認 知的基盤を持つ か は今後 検 討さ れるべ き課題の ひ とつ で あると い え る だ ろ う。

 

本研究の目的は

弁 別 課題に おける内因性 注 意の モダ リテ ィ 間移動につ いて 調べ るこ とで あっ た

実 験の結 果,

Sl

S2

の タ

な るモ ダ リテ ィ で あっ た と き に

同じモ ダ リティで あっ た とき よ り長いSOA で 反 応 時 間の促進が起こ るこ と が示さ れ た

こ の よ うな反 応 時 間 促 進における時間特 性の違いは

注意を異な るモ ダ リテ ィに移 動す る処理の有 無に よっ て生 じ ると考え ら れ る。

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Figure   l .   The   procedure   of   Turatto   et   aL ’
Figure   2 .   The   procedure   ofpresent   experiment

参照

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