1
線形空間
1.1
線形空間の定義
有向線分→ R3→ Rn→ Cn→ V 定理 1 (定理 ??, 定理 ??) k, l∈ K と x, y, z ∈ Knに対して, (i) x + (y + z) = (x + y) + z (ii) x + y = y + x (iii) o∈ Knが存在して, 任意の x∈ Knに対して, x + o = x となる. (iv) 任意の x∈ Knに対して, x + x′= o となる x′∈ Kn が存在する. (v) k(x + y) = kx + ky (vi) (k + l)x = kx + lx (vii) (kl)x = k(lx) (viii) 1x = x 定義 2 ある集合 V に x, y∈ V ならばx + y ∈ V となる加法と k∈ K, x ∈ V ならば kx ∈ V となるスカラー倍が定義されていて, 任意の k, l∈ K と x, y, z ∈ V に対して, (i) x + (y + z) = (x + y) + z (ii) x + y = y + x (iii) o∈ V が存在して, 任意の x ∈ V に対して, x + o = x となる. (これを 零ベクトルという) (iv) 任意の x∈ V に対して, x + x′= o となる x′∈ V が存在する. (これを 逆ベクトルという) (v) k(x + y) = kx + ky (vi) (k + l)x = kx + lx (vii) (kl)x = k(lx) (viii) 1x = x を満たすとき, V を 線形空間 という. 例 1 有向線分,Rn,Cnは線形空間で . 例 2 V2={o} に対して, o + o = o, ko = o と定義すると, V2は線形空間で . 例 3 V3= M (m, n) は線形空間で . 例 4 A∈ M(m, n) とする. V4 = { 連立一次方程式 Ax = o の解 } = {x ∈ Kn|Ax = o} は線形空間で . 例 5 b̸= o のとき, V5 = { 連立一次方程式 Ax = b の解 } = {x ∈ Kn|Ax = b} は線形空間で . 例 6 P = {f(x)|f(x) は多項式 } に対して, (f + g)(x) = f (x) + g(x) (kf )(x) = kf (x) と定義すると, P は線形空間で .例 7 V7={f(x)|f(x) は 3 次多項式 } は線形空間で . 例 8 P3={f(x)|f(x) は 3 次以下の多項式 } は線形空間で . 例 9 V9={f(x)|f(x) は f′(x) = 2f (x) の解} は線形空間で . 例 10 V10={f(x)|f(x) は f′(x) = 2f (x) + 1 の解} は線形空間で . 例 11 V11 = {{an}|{an} は an+2= an+1+ an(n≥ 1) を満たす } は線形空 間で .
例 12 V12={{an}|{an} は an+2= an+1an(n≥ 1) を満たす } は線形空間で
. 定理 3 V を線形空間とする. (i) V の零ベクトルは一つしかない. (ii) x∈ V の逆ベクトルは (x に対して) 一つに決まる. (iii) x∈ V の逆ベクトルを −x と表わすことにすると, −(−x) = x. (iv) x, y, z∈ V に対して, x + y = z ならば x = z + (−y). (v) x∈ V に対して, 0x = o. (vi) x∈ V に対して, (−1)x = −x. (vii) 任意のスカラー k∈ K に対して, ko = o. (viii) 任意のスカラー k∈ K と x ∈ V に対して, kx = o ならば 「k = 0 また は x = o」.
1.2
部分空間
定義 4 線形空間 V の部分集合 W が V と同じ演算 (加法とスカラー倍) で線 形空間であるとき, W を V の 部分空間 という. 例 13 V4は Knの部分空間で . 例 14 V7は V6の部分空間で . 定理 5 W ̸= ∅ とする. 「V の部分集合 W が部分空間である」ための必要十 分条件は, 「任意の a∈ K と x, y ∈ W に対して, x + y ∈ W と ax∈ W が成り立つこと」である. 定理 6 W ̸= ∅ とする. 「V の部分集合 W が部分空間である」ための必要十分 条件は, 「任意の a, b∈ K と x, y ∈ W に対して, ax + by ∈ W が成り立つこと」である. 例 15 W15={(x, y) ∈ R2|y = ax} は R2の部分空間で . 例 16 b ̸= 0 のとき, W16 ={(x, y) ∈ R2|y = ax + b} は R2の部分空間で . 定理 7 W ,W′が線形空間 V の部分空間ならば, W∩ W′ も V の部 分空間である. 注意 W ,W′が線形空間 V の部分空間であっても, W∪ W′ は V の部分空間とはかぎらない. 定義 8 W ,W′を線形空間 V の部分空間とするとき, W ∪ W′ を含 む 最小 の部分空間を W + W′ とかく 定理 9 W + W′={x + y |x ∈ W, y ∈ W′}例 17 R2の部分空間 W ={(x, y) ∈ R2|y = px} と W′ ={(x, y) ∈ R2|y = qx} において, (p ̸= q) (i) W∩ W′= でこれは V の部分空間で . (ii) W∪ W′= でこれは V の部分空間で . (iii) W + W′ = でこれは V の部分空間で .
1.3
基底と次元
定義 10 線形空間 V の元の組{x1, x2, . . . , xn} に対し, k1x1+ k2x2+· · · + knxn (k1, k2, . . . , kn∈ K) を 線形結合 または 一次結合 という. 定義 11 線形空間 V の元 x1, x2, . . . , xnの線形結合の全体, つまり, ⟨x1, x2, . . . , xn⟩ = {k1x1+ k2x2+· · · + knxn|k1, k2, . . . , kn∈ K} を{x1, x2, . . . , xn} で 張られる空間 という 定理 12 線 形 空 間 V の 任 意 の 部 分 集 合 {x1, x2, . . . , xn} に 対 し て, ⟨x1, x2, . . . , xn⟩ は V の 部分空間 である. 定義 13 線形空間 V の元の組{x1, x2, . . . , xn} に対し, k1x1+ k2x2+· · · + knxn= o ⇐⇒ k1= k2=· · · = kn= 0 のとき, {x1, x2, . . . , xn} は 一次独立 であるといい, そうでないと き, 一次従属 であるという. 例 18 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 , 8 4 10 は一次 である. 例 19 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 , 8 4 4 は一次 である. 例 20 P2の元の組 { 2 + 4t + 4t2, 3 + 3t2, 8 + 4t + 10t2}は一次 であ る. 例 21 P2の元の組 { 2 + 4t + 4t2, 3 + 3t2, 8 + 4t + 4t2} は一次 であ る. 定理 14 {x1, x2, . . . , xn} が一次従属 ⇐⇒ ある xiがその他の n− 1 個の一 次結合でかける 定義 15 線形空間 V の元の組{e1, e2, . . . , en} が次の 2 つの条件を満たすと き, これを V の 基底 という. (i) {e1, e2, . . . , en} は 一次独立 である. (ii) V の任意の元がこれらの 一次結合 としてかける. 例 22 R3の元の組 1 0 0 , 0 1 0 , 0 0 1 は基底で . 例 23 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 , 8 4 10 は基底で . 例 24 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 , 8 4 4 は基底で . 例 25 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 は基底で .例 26 R3の元の組 2 4 4 , 3 0 3 , 8 4 4 , 0 0 1 は基底で . 定理 16 線形空間 V の基底{e1, e2, . . . , en} で V の任意の元が一次結合で表 わせるが, その 表わし方 は 一意的 である. 定理 17 線形空間 V (̸= {o}) には基底が存在する. 注意 基底は一意には定まらない. 定理 18 線形空間 V に対して, 基底となる元の 個数 は一意に定まる. 定義 19 この 個数 を V の 次元 といい, dim V とかく. 定義 20 線形空間 V のある元の集合 {e1, e2, . . . , en} をとると, V の 任意の元 がこれらの 一次結合 としてかけるとき, V は 有限次元 であるといい, そうでないとき, V は 無限次元 であるという. 注意 この講義では, 有限次元しか扱わない. 定理 21 dim V = n と す る. V の 元 の 集 合 {x1, x2, . . . , xn} が 一次独立 ならば, これは 基底 である. 定理 22 W を 線 形 空 間 V の 部 分 空 間 と す る と, dim W ≤ dim V . 特に, dim W = dim V ならば, W = V である. 例 27 dim R3 = だから, W を R3の部分空間とすると, dim W ≤ . つまり, dim W = , , , である. (i) dim W0= のとき. W0={o} であると定義する.(例 2 参照) (ii) dim W1= のとき. W1={ | } ( ) であるから, W1は (iii) dim W2= のとき. W2={ | } ( ) であるから, W2は (iv) dim W3= のとき. W3= である. 例 28 線形空間P3 は基底として, が取れるか ら, dimP3= である. 例 29 線形空間 V11 は基底として, が取れるから, dim V11= である. 定理 23 W1, W2を線形空間 V の部分空間とするとき, dim(W1+W2) = dim W1+ dim W2− dim(W1∩ W2)
定義 24 V = W + W′とする. V の任意の元 z が x∈ W , y2 ∈ W′ を用いて,
z = x + y と表わす仕方が 一通り のとき, V を W と W′の 直和 といい, V = W ⊕ W′ とかく.
定理 25 V = W + W′とする. 次の 3 条件は同値である. (i) V = W ⊕ W′
(ii) W∩ W′={o}
(iii) dim(W + W′) = dim W + dim W′
問1 R4の部分空間 W1= ⟨ 1 2 0 4 , −1 1 3 −3 ⟩ W2= ⟨ 0 −1 5 2 , 1 9 1 4 ⟩ とするとき, W1∩ W2の次元と基底を求めよ.
2
線形写像
2.1
写像
定義 26 X,Y を集合とする. X の各々の元 x に対して, Y の元 y が対応して いるとき, この対応関係を写像という. 注意 (i) X の全ての元に一つずつの対応がある. (ii) Y の元には複数の X の元が対応していてもいいし, ひとつも対応してい なくてもよい. 定義 27 (i) X を 定義域 という. (ii) 写像 f による x∈ X の行き先を f(x) とかき, x の 像 という. (iii) X′ ⊂ X とする. このとき, f(X′) ={f(x) ∈ Y |x ∈ X′} を X′の 像 という. (iv) f (X) を 値域 という. (v) Y′ ⊂ Y とする. このとき, f−1(Y′) = {x ∈ X|f(x) ∈ Y′} を Y′ の 逆像 という. 例 30 写像 f30: R→ R は R の元 x に対して, R の元 x2を対応させるもの とする. (これを f30: x7→ x2とかく) このとき, f30(−2) = f30(R) = f30({−2 ≤ x < 3}) = f30−1({1 < y ≤ 2}) =定義 28 f : x7→ x で決まる写像 f : X → X を 恒等写像 といい, IX または単に I で表わす. 定義 29 f : X→ Y , g : Y → Z のとき, g ◦ f : X → Z を g ◦ f : x 7→ g(f(x)) で定め, これを f と g の 積 または 合成 という. 注意 g◦ f が定義できても, f ◦ g が定義できるとは限らない. 定義できた としても, g◦ f = f ◦ g とは限らない. 例 31 X ={1, 2, 3, 4}, Y = {♠, ♡, ♢, ♣} とする. 写像 f31: X→ Y を f31(1) = ♠ f31(2) = ♡ f31(3) = ♡ f31(4) = ♣ と定め, X′={1, 2}, Y′={♡, ♢} とおくと, f31(X) = f31(X′) = (f31−1◦ f31)(X′) = f31−1(Y′) = (f31◦ f31−1)(Y′) = である. 注意 f−1◦ f IX, f◦ f−1 IY. 定義 30 f : X→ Y が (i) 「f (a) = f (b) ならば a = b」をみたすとき, f を 単射 という. (ii) f (X) = Y をみたすとき, f を 全射 という. (iii) f が全射かつ単射のとき, f を 全単射 という. 例 32 写像 f32: x7→ x2が, (i) f32: R→ R のとき, f32は (ii) f32: R→ [0, ∞) のとき, f32は (iii) f32: [0,∞) → R のとき, f32は (iv) f32: [0,∞) → [0, ∞) のとき, f32は 定理 31 f : X → Y , g : Y → Z がともに全単射ならば, g ◦ f : X → Z も全 単射である. 定理 32 f : X → Y , g : Y → Z において, (i) g◦ f が単射ならば, f も単射である. (ii) g◦ f が全射ならば, g も全射である. 定義 33 f : X → Y を全単射とする. 各 y ∈ Y に対して, f(x) = y とな る x ∈ X がただ一つに決まるので, これを y の f による 逆像 といい, f−1 : y7→ x を f の 逆写像 という. 定理 34 f : X → Y を全単射とする. g ◦ f = IX かつ f◦ g = IY となる g : Y → X が存在するならば, g = f−1 である. 定理 35 f : X → Y を全単射とする. g ◦ f = IX または f◦ g = IY となる g : Y → X が存在するならば, g = f−1 である. 定理 36 f : X → Y を全単射とする. (i) f−1: Y → X は全単射である. (ii) f−1◦ f = IX (iii) f◦ f−1= IY (iv) (f−1)−1= f
2.2
線形写像
定義 37 V ,V′を線形空間とする. 写像 f : V → V′が任意の x, y∈ V ,k ∈ K に対して, (i) f (x + y) = f (x) + f (y) (ii) f (kx) = kf (x) をみたすとき, 線形写像 という. 定理 38 写像 f : V → V′が線形写像である. ⇐⇒ 任意の x, y ∈ V ,a, b ∈ K に対して, f (ax + by) = af (x) + bf (y)例 33 写像 f33: R2→ R2を (i) f33: ( x y ) 7→ ( x 0 ) と定めると, これは全射でも単射でもないが, 線 形写像で . (ii) f33: ( x y ) 7→ ( x x + y ) と定めると, これは全単射であるが, 線形写 像で . (iii) f33: ( x y ) 7→ ( x 1 ) と定めると, これは全射でも単射でもないが, 線 形写像で . (iv) f33 : ( x y ) 7→ ( x3 y3 ) と定めると, これは全単射であるが, 線形写像 で . 例 34 A∈ M(m, n) を用いて, 写像 f34: Kn→ Kmを f34: x7→ Ax と定め ると, これは線形写像で . 定理 39 f : V → V′を線形写像とするとき, (i) f の像 Im(f ) = f (V ) は V′の 部分空間 である. (ii) f の核 Ker(f ) = f−1({o}) は V の 部分空間 である. 定理 40 f : V → V′を線形写像とするとき,
(i) f が全射 ⇐⇒ Im(f) = V′ (ii) f が単射 ⇐⇒ Ker(f) = {o} (iii) dim V = dim Im(f ) + dim Ker(f )
例 35 写像 f35: R3→ R2を f35: x y z 7→ ( x 0 ) と定めると,
Im(f35) ={ | } より, dim Im(f35) = . Ker(f35) ={ | } より, dim Ker(f35) = . 例 36 Pn={t の n 次以下の多項式 } とする.
(i) f36:P3→ P2 を f36: x(t)7→ dx(t)/dt と定めると, f36は線形写像であ り, Im(f36) ={ | } より, dim Im(f36) = . Ker(f36) ={ | } より, dim Ker(f36) = . (ii) g36 :P2→ P3 を g36: x(t)7→
∫t
0x(s)ds と定めると, g36は線形写像で あり, Im(g36) ={ | } より, dim Im(g36) = . Ker(g36) ={ | } より, dim Ker(g36) = .
2.3
同型写像
定義 41 線形空間 V, V′ の間に全単射の線形写像 f : V → V′ が存在す るとき, V と V′ は 同型 といい, V ≃ V′ とかく. また, こ の f を 同型写像 という. 特に, V = V′ のとき, この f を
例 37 線形写像 I : V → V を I : x 7→ x と定めると, I は同型写像で . これを 恒等写像 という. 定義 42 線形写像 f : V → V に対して, g ◦ f = I となる線形写像 g : V → V が存在するとき, f は 正則 であるといい, g = f−1とかく. 定理 43 線形写像 f : V → V が自己同型写像 ⇐⇒ f は正則 定理 44 f : V → V′が同型写像 ⇐⇒ V の基底を {e1, . . . , en} とするとき, {f(e1), . . . , f (en)} は V′の基底 である. ◎ V ≃ V′ =⇒ dim V = dim V′ 定理 45 線形空間 V の基底を{e1, . . . , en} とする. 線形写像 f : V → Knを f : k1e1+· · · + knen7→ k1 .. . kn と定めると, f は同型写像である. ◎ dim V = dim V′<∞ =⇒ V ≃ V′ 例 38 M (2, 2) は 線 形 空 間 で あ り, 基 底 と し て, ( ) , ( ) , ( ) , ( ) が 取 れ る か ら, dim M (2, 2) = であり, よって, M (2, 2)≃ である. このとき, f38: ( ) 7→ が同型写像である. また, ( ) , ( ) , ( ) , ( ) も M (2, 2) の基底だから, g38: ( ) 7→ も同型写像である. 例 39 P2は線形空間であり, 基底として, , , が取れる から, dimP2= であり, よって,P2≃ である. このとき, f39: 7→ が同型写像である. また, , , もP2の基底だから, g39: 7→ も同型写像である. 問2 n次元線形空間V からKへの線形写像全体をV∗とおく. (i) V∗が線形空間であることを示せ. (ii) {e1, . . . , en}をV の基底とするとき, V∗の元f1, . . . , fnを fi(ej) = δij, i, j = 1, 2, . . . , n
とする. つまり, V の任意の元x = c1e1+· · · + cnen, (c1, . . . , cn ∈ K) に対 して, fi(x) = ci, i = 1, 2, . . . , n となるようにfi∈ V∗を定めると,これらがV∗の基底になることを示せ. (iii) V∗≃ V を示せ. 注意 この V∗を V の双対空間という.
3
線形写像の行列表現
m 次元線形空間 V と n 次元線形空間 V′のそれぞれの基底を{e1, . . . , em} と {e′1, . . . , e′n} とする. 線形写像 f : V → V′に対して, f (e1), . . . , f (em) は V′の元だから, f (ei) = n ∑ j=1 ajie′j, i = 1, 2, . . . , m と表わせる. 定義 46 上のようにして定まる行列 A = (aij) を基底 {e1, . . . , em} と {e′ 1, . . . , e′n} に対する f の 表現行列 という. 定理 47 V の元 x = u1x1+· · ·+umxmの f による像 f (x) = v1x′1+· · ·+vnx′n とすると, v1 .. . vn = A u1 .. . um である. 定理 48 m 次元線形空間 V から n 次元線形空間 V′ への線形写像全体を L(m, n) とすると, L(m, n)≃ M(m, n). 定理 49 m 次元線形空間 V から n 次元線形空間 V′への線形写像を f とし, その行列表現を A とするとき, dim(Im(f )) = rank(A) 例 40 線形写像 f40: R3→ R2を f40: x y z 7→ ( 2x + 7y + z x + 3y + 2z ) と定め る. R3の基底として, 1 0 0 , 0 1 0 , 0 0 1 , R2の基底として, ( 1 0 ) ,( 0 1 ) をとると, f40( 1 0 0 ) = ( ) = ( 1 0 ) + ( 0 1 ) f40( 0 1 0 ) = ( ) = ( 1 0 ) + ( 0 1 ) f40( 0 0 1 ) = ( ) = ( 1 0 ) + ( 0 1 ) より, f40の表現行列 A40は A40= ( ) である. また, R3の基底として 1 0 0 , −3 1 0 , −11 3 1 , R2の基底として ( 2 1 ) , ( 1 0 ) を取ると, f40( 1 0 0 ) = ( ) = ( 2 1 ) + ( 1 0 ) f40( −3 1 0 ) = ( ) = ( 2 1 ) + ( 1 0 ) f40( −11 3 1 ) = ( ) = ( 2 1 ) + ( 1 0 ) より, f40の表現行列 B40は B40= ( ) である.
4
基底の取り替え
定理 50 線形空間 V の 2 つの基底{x1, . . . , xn} と {y1, . . . , yn} の間には yi= n ∑ j=1 pjixj i = 1, 2, . . . , n という関係が成り立ち, このとき, n 次の正方行列 P = (pij) は正則である. 逆に, V の基底{x1, . . . , xn} と正則行列 P = (pij) を用いて, 上の関係で 定められる{y1, . . . , yn} は V の基底になる. 定義 51 この正則行列 P を 基底変換行列 という. 定理 52 V の元 x = u1x1+· · · + unxn= v1y1+· · · + vnyn に対して, P v1 .. . vn = u1 .. . un である. 定理 53 m 次元線形空間 V から n 次元線形空間 V′への線形写像 f に対し て, それぞれの基底{x1, . . . , xm} と {x′1, . . . , x′n} を用いて, f を表現する行 列を A とし, それぞれの基底を{y1, . . . , ym} と {y′1, . . . , y′n} に変換する基 底変換行列を P ,Q とすると, 基底{y1, . . . , ym} と {y′1, . . . , y′n} を用いて, f を表現する行列 B は B = Q−1AP で与えられる. 例 41 例 40 における基底変換行列はそれぞれ 1 0 0 = 1 0 0 + 0 1 0 + 0 0 1 , −3 1 0 = 1 0 0 + 0 1 0 + 0 0 1 , −11 3 1 = 1 0 0 + 0 1 0 + 0 0 1 , より, P = , また, Q = ( ) だから, Q−1A40P = ( ) ( ) = B40 である. 定義 54 線形空間 V から V 自身への線形写像を特に, 線形変換 ま たは 一次変換 という. 定理 55 線形空間 V の線形変換 f に対して, 次の 5 条件は同値である. (i) f は正則である. (ii) f は自己同型写像である. (iii) f は全射である. (iv) f は単射である. (v) f は V の基底を V の基底に写す. 定理 56 n 次元線形空間 V の線形変換 f に対して, 基底{x1, . . . , xn} を用い て, f を表現する行列を A とし, 基底{y1, . . . , yn} を用いて, f を表現する行 列を B とする. 基底{x1, . . . , xn} を基底 {y1, . . . , yn} に変換する基底変換行 列を P とすると, B = P−1AP となる. 例 42 線形変換 f42:P2→ P2を f42: x(t)7→ dx(t) dt と定義する. P2の基底 {1, t, t2} に対して, f42(1) = = 1 + t + t2, f42(t) = = 1 + t + t2, f42(t2) = = 1 + t + t2, より, f42を表現する行列は A42= である. また,P2の基底として,{ , , } を取ると, f42( ) = = + + , f42( ) = = + + , f42( ) = = + + , より, f42を表現する行列は B42= である. このときの基底変換行列 P は = 1 + t + t2, = 1 + t + t2, = 1 + t + t2, より, P = であり, P−1= より, P−1A42P = = B42
である. 問3 R上の線形空間V =P4 ={tの4次以下の多項式}について,次の問いに 答えよ. (i) dim(V )を求めて, V の基底を一組示せ. (ii) V の元x(t)に対して, V の元d 2x(t) dt2 を対応させる写像f : V → V は線形写像 であることを証明せよ. (iii) (i)の基底を用いて, fを行列で表現せよ. (iv) Ker(f )とIm(f )を求めよ.
(v) V からRdim(V )への同型写像をひとつ求めよ. (vi) 上の写像による(t− 1)4の像を求めよ.
5
内積空間
5.1
内積
定義 57 線形空間 V の任意の 2 つの元 x, y に対して, ひとつのスカラー (x, y)∈ C が定まり, 次の 4 つの条件をみたすとき, (x, y) を 内積 とい い, このとき, V を 内積空間 という. (i) 任意の x, y, z∈ V に対して, (x + z, y) = (x, y) + (z, y) (ii) 任意の x, y∈ V と k ∈ K に対して, (kx, y) = k(x, y) (iii) 任意の x, y∈ V に対して, (x, y) = (y, x) (iv) 任意の x∈ V に対して, (x, x) ≥ 0. 特に, (x, x) = 0 となるのは x = o のときに限る. 例 43 Rnの元 x = x1 .. . xn と y = y1 .. . yn に対して, (x, y) = x1y1+ · · · + xnyn は内積で . 例 44 Cnの元 x = x1 .. . xn と y = y1 .. . yn に対して, (x, y) = x1y1+ · · · + xnyn は内積で . 例 45 Cnの元 x = x1 .. . xn と y = y1 .. . yn に対して, (x, y) = x1y1+ · · · + xnyn は内積で . 例 46 R2の元 x = ( x1 x2 ) と y = ( y1 y2 ) に対して, (x, y) = 3x1y1+ x1y2+ x2y1+ 2x2y2 は内積で .問4 R2の元x = ( x1 x2 ) とy = ( y1 y2 ) に対して, (x, y) = ax1y1+ bx1y2+ cx2y1+ dx2y2 が内積になるためのa, b, c, dの条件を求めよ. 例 47 Pnの元 x(t), y(t) に対して, (x, y) = ∫1 0 x(t)y(t)dt は内積で . 定理 58 (i) 任意の x, y, z∈ V に対して, (x, y + z) = (x, y) + (x, z) (ii) 任意の x, y ∈ V と k ∈ K に対して, (x, ky) = k(x, y) (iii) 任意の x∈ V に対して, (x, y) = 0 ならば y = o (iv) 任意の x∈ V に対して, (x, y) = (x, z) ならば y = z 定義 59 内積空間 V の元 x に対して,∥x∥ =√(x, x) を x の ノルム という. 定理 60 V を内積空間とすると, 任意の x, y∈ V ,k ∈ K に対して, (i) ∥kx∥ = |k|∥x∥
(ii) |(x, y)| ≤ ∥x∥∥y∥ (Schwartz の不等式) (iii) ∥x + y∥ ≤ ∥x∥ + ∥y∥ (三角不等式)
定義 61 内積空間 V の元 x, y に対して, (x, y) = 0 のとき, x と y は 直交 しているといい, x⊥ y とかく. 例 48 R2の元 ( 1 1 ) と ( 1 −1 ) は例 43 の内積に対して直交して が, 例 46 の内積に対しては直交して . 定理 62 内積空間 V とその部分集合 W に対して, W⊥ ={x ∈ V | すべてのy ∈ W に対して (x, y) = 0} とおくと, W⊥は V の部分空間である. 定義 63 この W⊥を W の直交補空間という. 定理 64 内積空間 V の任意の部分空間 W とその直交補空間 W⊥に対して, V = W ⊕ W⊥.
5.2
随伴変換と随伴行列
定理 65 V を内積空間とし, f : V → K を線形写像とする. このとき, 任意 の x∈ V に対して, f(x) = (x, y) となる y ∈ V が唯一つ存在する. 定理 66 V を内積空間とし, f : V → V を線形変換とする. このとき, y ∈ V に対して, (f (x), y) = (x, y∗), x∈ V となる y∗∈ V が唯一つ存在する. 定義 67 y ∈ V に対して, 上の y∗∈ V を対応させる写像を f∗とかき, これ を f の 随伴変換 という. 定理 68 f∗を線形変換 f の随伴変換とする. (i) f∗は線形変換である. (ii) 任意の x, y∈ V に対して, (f(x), y) = (x, f∗(y)) (iii) (f∗)∗= f (iv) (f◦ g)∗= g∗◦ f∗ 定義 69 n 次正方行列 A に対して, A∗ = τA を A の 随伴行列 と いう. 例 49 A49= ( −5 4 i 2 + 3i ) とすると, A∗49= ( )定理 70 A∗を n 次正方行列 A の随伴行列とする. (i) 任意の x, y∈ Knに対して, (Ax, y) = (x, A∗y)
(ii) (A∗)∗= A (iii) (AB)∗= B∗A∗
定理 71 V を内積空間とし, f : V → V を線形変換とする. V に正規直交基
底をとったときの f の行列表現を A(f ) とすると, A(f∗) = A(f )∗. 定義 72 V を内積空間とし, f : V → V を線形変換とする. (i) f∗= f のとき, f を エルミート変換 という. (ii) f∗= f−1のとき, f を ユニタリ変換 という. 定義 73 A を n 次正方行列とする. (i) A∗= A のとき, A を エルミート行列 という. (ii) A∗= A−1のとき, A を ユニタリ行列 という. 例 50 A50= 1 2 3 + 4i 0 5i 6 はエルミート行列である. 例 51 A51= ( 1/√2 i/√2 1/√2 ) はユニタリ行列である. 定理 74 (i) f をエルミート変換とすると, (a) 任意の x, y∈ V に対して, (f(x), y) = (x, f(y)). (b) V に正規直交基底をとったときの f の行列表現を A とすると, A は エルミート行列である. (ii) f をユニタリ変換とすると,
(a) 任意の x, y∈ V に対して, (f(x), f(y)) = (x, y). (b) 任意の x∈ V に対して, ∥f(x)∥ = ∥x∥ (c) f は V の正規直交基底を正規直交基底に写す. (d) V に正規直交基底をとったときの f の行列表現を A とすると, A は ユニタリ行列である. 定理 75 次の 5 条件は全て同値である. (i) A はユニタリ行列である.
(ii) 任意の x, y∈ Knに対して, (Ax, Ay) = (x, y). (iii) 任意の x∈ Knに対して,∥Ax∥ = ∥x∥. (iv) A の列ベクトルが Knの正規直交基底になっている. (v) A の行ベクトルが Knの正規直交基底になっている.
6
行列の対角化
6.1
固有値と固有ベクトル
定義 76 V を線形空間, f : V → V を線形変換とするとき, ある x ∈ V (x ̸= o) と λ∈ C が存在して, f(x) = λx をみたすとき, λ を f の 固有値 , x を f の λ に対する 固有ベクトル という. 定理 77 x が f の λ に対する固有ベクトルならば, αx も f の λ に対する固 有ベクトルである. 定義 78 A を n 次正方行列とするとき, ある x∈ Cn(x̸= o) と λ ∈ C が存 在して, Ax = λAx をみたすとき, λ を A の 固有値 , x を A の λ に対 する 固有ベクトル という.定理 79 線形変換 f の行列表現を A とすると, 基底の取り方によらず, f の 固有値と A の固有値は一致する. 定義 80 n 次正方行列 A に対して, λ の n 次多項式 det(A− λI) を A の 固有多項式 または 特性多項式 という. 定義 81 n 次正方行列 A = (aij) に 対 し て, tr(A) = ∑nk=1akk を トレース (trace) という. 注意 n 次正方行列 A = (aij) の固有多項式の λnの係数は , λn−1 の係数は , 定数項は である. 定理 82 「λ が A の固有値である」ための必要十分条件は「λ が固有方程式 det(A− λI) = 0 の根である」ことである. 例 52 A52 = ( cos θ − sin θ sin θ cos θ ) とする. 固有方程式は . よって, 固有値は , . 固有値 に対する固有ベクトルは , 固有 値 に対する固有ベクトルは である. 定理 83 A,B を相似な正方行列とすると, A と B の固有多項式は等しい. 定義 84 λ を A の固有値とするとき, W (λ) ={x|x は 固有値 λ に対する固有ベクトル } ∪ {o} を固有値 λ に対する 固有空間 という. 定理 85 W (λ) は Cnの部分空間である. 例 53 A52に対して, W ( ) ={ } , W ( ) ={ } . 定理 86 λ1, λ2を A の固有値とする. λ1̸= λ2のとき, W (λ1) の任意の元 x1 と W (λ2) の任意の元 x2は一次独立である. 例 54 上の A52に対して, W ( ) の元 と W ( ) の元 は直交する. よって, もちろん一次独立である. 定理 87 (i) エルミート行列の固有値は実数である. (ii) ユニタリ行列の固有値は絶対値 1 である.
6.2
行列の対角化
定理 88 V を n 次元の線形空間とする. 「線形変換 f : V → V が V のある 基底で対角行列に表現される」ための必要十分条件は「固有ベクトルのみか らなる基底が取れる」ことである. 定理 89 「n 次正方行列 A がある正則行列 P を用いて P−1AP が対角行列に できる」ための必要十分条件は「n 個の一次独立な固有ベクトル x1, . . . , xn が取れる」ことである. 注意 このとき P としては, P =( x1 · · · xn ) をとればよい. 例 55 A55= ( 2 1 1 2 ) とする. A55の固有多項式は det(A55− λI) = = よって, A55の固有値は , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A55− I)x = o より, x = .固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A55− I)y = o より, y = . x と y は一次独立だから, P = ( ) を用いて, A55を対角行列 にできる. 実際, P−1A55P = ( ) 例 56 A56= ( 2 1 0 2 ) とする. A56の固有多項式は det(A56− λI) = = よって, A56の固有値は . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A56− I)x = o より, x = . よって, A56は対角化できない. 例 57 A57= 6 −3 −7 −1 2 1 5 −3 −6 とする. A57の固有多項式は det(A57− λI) = = よって, A57の固有値は , , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A57− I)x = o より, x = . 固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A57− I)y = o より, y = . 固有値 に対する固有ベクトルを z とすると, (A57− I)z = o より, z = . x,y,z は一次独立だから, P = を用いて, P−1A57P = と A57を対角行列にできる. 例 58 A58= 1 2 1 −1 4 1 2 −4 0 とする. A58の固有多項式は det(A58− λI) = = よって, A58の固有値は , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A58− I)x = o より, x = . 固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A58− I)y = o より, y = , . , , は一次独立だから, P = を用 いて, P−1A58P = と A58を対角行列にできる.
6.3
ユニタリ行列を用いた対角化
定理 90 任意の n 次正方行列 A に対して, ユニタリ行列 P をうまく取れば, P−1AP を上三角行列にできる. 例 59 A59= ( 3 1 −1 1 ) とする. A59の固有多項式は det(A59− λI) = = よって, A59の固有値は . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A59− I)x = o より, 単位ベクトルとして, x = がとれる. また, x と直交する単位ベク トルとして, がとれる. よって, P = ( ) はユニタリ行 列 (実は直交行列) であり, これを用いて, A59を上三角行列にできる. 実際, P−1A59P = ( ) 問5 A = ( 0 −1 1 0 ) に対してP−1AP が上三角行列になるようなユニタリ行 列P を見つけてみよ. 定義 91 正方行列 A が A∗A = AA∗をみたすとき, 正規行列 という. 例 60 (i) エルミート行列は正規行列で ある . (ii) ユニタリ行列は正規行列で ある . 定理 92 λ1, λ2を正規行列 A の固有値とする. λ1̸= λ2のとき, W (λ1) の任 意の元 x1と W (λ2) の任意の元 x2は 直交する . 定理 93 n 次正方行列 A に関して, 以下の 3 条件はすべて同値である. (i) A は正規行列である. (ii) あるユニタリ行列 P を用いて P−1AP を対角行列にできる. (iii) A の固有ベクトルからなる正規直交基底が取れる. 例 61 A55は P = ( ) を用いて, P−1A55P = ( ) と 対角化できたが, ユニタリ行列 Q = ( ) を用いても, Q−1A55Q = ( ) と対角化できる. 例 62 A62= 1 0 2 0 1 2 2 2 −1 とする. A62は正規行列であるから, ユニタリ 行列で対角化できる. A62の固有多項式は det(A62− λI) = = よって, A62の固有値は , , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A62− I)x = o より, x = をとる. 固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A62− I)y = o より, y = をとる. 固有値 に対する固有ベクトルを z とすると, (A62− I)z = o より, z = をとる. {x, y, z} は正規直交基底だから, ユニタリ行列 P = を用いて, P−1A62P = と A62を対角行列にできる. 例 63 A63= 2 1 1 1 2 1 1 1 2 とする. A63は正規行列であるから, ユニタリ行 列で対角化できる. A63の固有多項式は det(A63− λI) = = よって, A63の固有値は , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A63− I)x = o より, x = , をとる. 固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A63− I)y = o より, y = をとる. { , , } は正規直交基底だから, ユニタリ行列 P = を用いて, P−1A63P = と A63 を対角行列にできる. 例 64 A64 = 0 i 1 −i 0 i 1 −i 0 とする. A64は正規行列であるから, ユニタ リ行列で対角化できる. A64の固有多項式は det(A64− λI) = = よって, A64の固有値は , . 固有値 に対する固有ベクトルを x とすると, (A64− I)x = o より, x = , をとる. 固有値 に対する固有ベクトルを y とすると, (A64− I)y = o より, y = をとる. { , , } は正規直交基底だから, ユニタリ行列 P = を用いて, P−1A64P = と A64 を対角行列にできる.
7
正値エルミート行列
定義 94 固 有 値 が 全 て 正 数 で あ る エ ル ミ ー ト 行 列 を 正値エルミート行列 という. 定理 95 A を正則行列とすると, 正値エルミート行列 H とユニタリ行列 U を とって A = HU と 一意的 に表わせる. 注意 正 値 エ ル ミ ー ト 行 列 H′ と ユ ニ タ リ 行 列 U′ を とって A = U′H′ とも 一意的 に表わせる.例 65 K = C のとき, A∈ M(1, 1) とすると, A = (a) = (reiθ) (a̸= 0) に対 して, H = ,U = である.