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- 33 - 新たな食料・農業・農村基本計画のポイント 食料・農業・農村基本計画は、食料・農業・農村基本法に基づき、食料・農 業・農村に関し、政府が中長期的に取り組むべき方針を定めるもので、食料・ 農業・農村政策審議会に諮りながら概ね5年ごとに見直しています。平成 27 年 3月、食料・農業・農村基本法制定以来、4度目となる新たな基本計画が策定 されました。 基本計画の見直しにあたっては、国民の皆様からの声を十分に反映した計画 とするため、3回にわたり広く意見、要望を募集しました。 近畿管内では、平成 27 年1月6日に食料・農業・農村政策審議会企画部会地 方意見交換会を京都市において開催しました。 意見交換会の様子 我が国の農業・農村においては、6次産業化や海外へ農林水産物・食品の輸 出へのチャレンジ、若者を中心とした「田園回帰」といった新たな動きが広が っている一方で、農業就業者の高齢化や農地の荒廃など極めて厳しい状況に直 面しています。このため、関係者の発想の転換や、改革の必要性についての認 識の共有が求められています。 こうした認識の下、「農林水産業・地域の活力創造プラン」(平成 25 年 12 月 農林水産業・地域の活力創造本部決定、平成 26 年6月改訂)等で示された施策 の方向等を踏まえつつ、食料・農業・農村施策の改革を進め、若者たちが希望 を持てる「強い農業」と「美しく活力ある農村」の創出を目指していくことと しています。 また、新たな基本計画の下で、実現可能性を重視して食料自給率目標を設定 し、その実現に向けた課題の克服に着実に取り組んでいくこととし、あわせて、 新たに我が国の食料の潜在生産能力を評価した食料自給力指標を提示し、我が 国の食料自給力の現状や過去からの動向についての認識を共有することにより、 食料安全保障に関する国民的な議論を深めていくこととしています。 <トピックス> 新たな「食料・農業・農村基本計画」について

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- 34 - ・食料自給率目標は実現可能性を考慮して設定 【カロリーベース】平成 25 年度 39% → 平成 37 年度 45% 【生産額ベース 】平成 25 年度 65% → 平成 37 年度 73% ・食料自給力指標を初めて公表 我が国の食料の潜在生産能力を評価する食料自給力指標を提示し、食料安全保障に 関する国民的議論を深め、食料の安定供給の確保に向けた取組を促進 ◆食料の安定供給の確保 ・食品の安全確保と、食品に対する消費者の信頼の確保に向けた取組の推進。 ・食育の推進と国産農産物の消費拡大、「和食」の保護・継承の推進。 ・農業や食品産業が、消費者ニーズへの的確な対応や新たな需要の取り込み等を通じ て健全に発展するため、6次産業化、農林水産物・食品の輸出、食品産業の海外展 開等を促進。 ・食料の安定供給に係る様々なリスクに対応するため、総合的な食料安全保障の確立。 ◆農業の持続的な発展 ・力強く持続可能な農業構造の実現に向けた担い手の育成・確保、経営所得安定対策 の着実な推進。 ・女性農業者が能力を最大限発揮できる環境の整備。 ・農地中間管理機構のフル稼働による担い手への農地集積・集約化と農地の確保。 ・構造改革の加速化や国土強靱化に資する農業生産基盤の整備。 ・米政策改革の着実な推進、飼料用米等の戦略作物の生産拡大、農業の生産・流通現 場の技術革新等の実現。 ・気候変動への対応等の推進。 ◆農村の振興 ・多面的機能支払制度、中山間地域等の直接支払制度の着実な推進や鳥獣被害への対 応強化。 ・高齢化や人口減少の進行を踏まえ、「集約とネットワーク化」など地方創生に向けた 取組の強化。 ・都市農村交流、多様な人材の都市から農村への移住・定住等の促進。 ◆東日本大震災からの復旧・復興 ◆団体の再編整備 食料自給率の目標 ※計画の詳細 http://www.maff.go.jp/j/keikaku/k_aratana/index.html 講ずべき施策 「強い農業」と「美しく活力ある農村」の創出

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- 35 - 1 輸出プラットホームの新たな展開 近畿では、関係機関による輸出促進支援策の連携構築に向け、平成 24 年5月 にブロック機関である農政局、経済産業局、運輸局、JETRO 大阪本部、関西経済 連合会等を構成員とした「ALL 関西「食」輸出戦略会議」(事務局:関西国際空 港)が設置され、翌年8月には、「ALL 関西「食」輸出戦略会議」の協力をはじ め関西国際空港や近畿農政局のサポートにより、関空運輸(株)を中心に水産、 青果の卸業者、畜産農家の4事業者で新たな輸出のプラットホームとなる「関 西・食・輸出推進事業協同組合」が設立されました(平成 27 年 1 月現在 59 社)。 平成 26 年4月には、関西・食・輸出推進事業協同組合とその活動をサポート していた関西国際空港、保険会社など6社が構成員となり、関西・食・輸出推 進事業協同組合の輸出のプラットホームを活かしより安定した商流と物流を確 立するために「関西フードエクスポート&ブランディング協議会」が設立され ました。協議会として農林水産省の補助事業を活用するなどしてマレーシア・ タイなど東南アジアを中心に商談会等の活動を実施してきました。 12 月の当該協議会の事業説明会では関西・食・輸出推進事業協同組合の新規 組合員の獲得、事業拡大を目標に、協議会としてドバイ等中東諸国やハラル市 場など新たな市場開拓を目指し、管内の各自治体とも連携強化を図るとともに 産地連携の強化に取り組み、官民での ALL 関西での取組体制の確立に向けた事 業計画が提案されました。 2 輸出事業者へのサポート 近畿農政局では、従来から、情報提供の場として輸出セミナー&情報交換会 (26 年 11 月)や、府県担当者等関係者のニーズの把握や各種施策の周知を図る ための輸出担当者情報交換会議(26 年4月、10 月)を開催してきました。 また、輸出に携わる事業者の具体的な商流 の 確 立 に 向 け た 取 組 と し て 第 4 回 ALL KANSAI「 食」 輸 出 セ ミ ナ ー& 海 外 出 展 商 談 会(26 年5月)、輸出商社と食品企業との交 流会(26 年9月)及び 2014 関西の食を世界 に広げるマルシェ(27 年2月)を開催しま した。 これ ら セミ ナ ー 、商 談会 、 交流 会 イ ベ ン トを 関西 フー ドエ ク スポ ート &ブ ラン デ ィ ング 協議 会、 関西 ・ 食・ 輸出 推進 事業 協 同 組合 など と連 携し て 行い 、新 たな 商流 を 広 げる こ と で、 行 政と 経済 界 が 連携 し た ALL 関西での輸出促進につながると考えています。 <トピックス> 近畿における農産物輸出戦略の取組 マルシェの会場の様子

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- 36 - 3 ミラノ国際博覧会における日本の食文化の魅力発信 平成 27 年5月1日から 10 月 31 日まで、イタリアのミラノで、「地球に食料 を、生命にエネルギーを」のテーマで国際博覧会が開催されます。 この博覧会では、日本産食品の品質の高さや食文化の豊かさを発信し、輸出 の拡大等につなげていくことが期待されています。日本館のイベントには、近 畿では次の自治体が参加する予定になっており、準備が進められています。 日本館における近畿からの参加 参加自治体・団体名 イベント名 参加日程 ミラノ国際博覧会京都ウイーク実行委員会 (京都市/京都府/京都商工会議所等) 京 都 ウ イ ー ク 「 日 本 の 美 意 識 の 原 点 京 都 ~伝統と革新~」 6月7日~11 日 和歌山県 和歌山県の日

~The Origin of Washoku and Travel~ 7月5日~7日 兵庫県・ひょうごの美味し風土拡大協議会 日本の極み、ひょうごの「食」体感! 7月 16 日~19 日

大阪市 姉妹都市大阪から魅了発信

~Buongiomo da OSAKA~(仮称) 9月 10 日~13 日

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- 37 - 1 概要 平成 26 年7月 30 日から8月 26 日にかけて、台風第 12 号、第 11 号及び前 線と暖湿な空気により日本の広範囲で発生した豪雨は、京都府福知山市に大規 模な洪水をもたらし、兵庫県丹波市や広島県広島市、岐阜県高山市で大規模な 土砂災害をもたらしました。 近畿管内では、8月 15 日から 17 日にかけて、停滞した前線上を低気圧が東 進し、南から暖湿な空気が流れ込み前線が活発化、大気の状態が非常に不安定 となり、北部と中部で大雨となりました。降り始めの 15 日2時から 17 日 24 時までの総雨量は京都府福知山市で 357.5mm、兵庫県丹波市で 280.0mm、滋賀 県近江八幡市で 228.0mm、京都府京都市で 227.5mm となりました。福知山市で は 17 日5時 50 分までの 24 時間に 303.5mm を観測し、観測史上 1 位の値を更 新しました。 この大雨により、京都と兵庫では死者4人、重傷者が 1 人、住家の全壊が 31 棟、住家の半壊 128 棟、住家の一部損壊 3,014 棟となるとともに、住家の床 上床下浸水が滋賀県・京都府・大阪 府・兵庫県・奈良県で 5,158 棟に 及ぶ甚大な被害が発生しました。 <トピックス> 近畿における災害について-平成 26 年8月豪雨- 土砂災害により景色が一変(兵庫県丹波市) 8日 15 日 02 時~17 日 24 時までの アメダス期間降水量( 大 阪 管 区 気 象台 H Pよ り ) 災害による大量の瓦礫(兵庫県丹波市)

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- 38 - 2 近畿農政局の対応 (1) 災害対策本部の設置・開催 近畿農政局は、8月 18 日8時 30 分、局長を本部長とした災害対策本部を 設置し、延べ6回にわたり本部会議を開催しました。災害対策本部において は、被害情報の迅速・的確な把握、必要に応じ現地調査の実施、災害対策の 円滑な実施について指示を行いました。 (2) 被害状況の把握及び対応 ア 農作物の被害応急調査 統計部及び各地域センターでは、農作物に被害が発生した府県を中心に、8月 18 日から延べ 38 名の職員を派遣し、農作物の被害応急調査を実施しました。 泥水流入によるハウス倒壊(兵庫県丹波市) ネギの土砂流入被害(兵庫県丹波市) イ 農地・農業用施設の被害状況調査 8月 11 日~12 日に兵庫県淡路市、南あわじ市に、8月 19 日・21 日には福 知山市及び丹波市に水土里(みどり)災害派遣隊として農村計画部資源課・ 整備部防災課から延べ8名の職員を派遣し、ため池や農地被害状況の調査、 山地崩壊状況等の現地調査を行い、災害復旧に向けた助言指導を行いました。 ため池の決壊(兵庫県丹波市) ため池の決壊(京都府福知山市) 決壊前の堤頂ライン

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- 39 - ウ 近畿管内の被害額 近畿管内の被害額は、「農地」「農業用施設等」「農作物被害」の総計で 11,498 百万円であり、内訳は農地 4,872 百万円,農業用施設 6,528 百万円,農作物被 害 98 百万円でした。 図1 平成 26 年8月豪雨による府県別被害額 資料:「農地」「農業用施設 等」は7月 30 日から8月 26 日の大雨による被害額計(近畿農政局調べ)、 「農作物被害」は農林水産統計・被害応急調査(平成 26 年7月~9 月)による。 なお、農作物被害には被害見込金額が全国で総額 10 億円未満の被害は含まれない。 ※農業用施設等被害額には、農道、水路、ため池、堰 等のほか農村生活環境施設(集排、公園)、海岸 及び地すべりを含む。 ビニールハウス等は含まない。 (3) 復旧事業の早期実施 以上のように、丹波地方や淡路島を中心に大きな農業関係被害が生じました。 このうち生活基盤である集落排水施設については、応急復旧により機能を仮復 旧しました。その他の農業施設等についても災害復旧を促進するため、災害査 定は 26 年内にほぼ終了し、今後の作付けに向けて復旧工事を推進していきます。 272 183 和歌山 兵庫 3,799 2,986 京都 766 1,601 98 30 滋賀 大阪 奈良 184 78 769 634 36 4 4 2 0 52

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- 41 - ①関係市 京都府亀岡市 ③総事業費 150 億円 耕作放棄地の解消・発生防止 不整形な未整備水田 大区画化される水田 ②事業工期 平成 26 年度~平成 35 年度 ④受益面積 444ha(水田 438ha、畑6ha) 1 農業農村基盤整備の必要性 (1) 生産性の向上 農業の担い手に対する所得の向上と経営の安定を実現するための「人・農地 プラン」の策定と、これを実現するための中間管理機構における農地流動化を 推進するために、農地の大区画化、農道整備、管理しやすい用排水路整備など により、生産効率の高い農業基盤の整備が求められています。 (2) 施設の老朽化対策 近畿農政局管内の農業用施設の約2割が耐用年数を超えるなど、施設の老朽 化が農業の安定経営を阻害する一因となっており、計画的な補修・更新などの 整備実施により継続的な維持・管理の実施につなげています。 (3) 災害に強い農業農村基盤の整備 近畿農政局管内においては、阪神・淡路大震災や台風豪雨等、度重なる甚大 な自然災害を経験しており、重要な水利施設の耐震化及び排水施設の機能強化 等の必要性が高まっています。 2 求められる国営事業の役割と推進 平成 26 年度は、近畿農政局管内における受益農家からの国営事業申請により、 新たに3つの国営土地改良事業がスタートしました。 (1) 国営緊急農地再編整備事業「亀岡中部(かめおかちゅうぶ)地区」 京都府亀岡市の中央を流れる保津川右岸の水田地帯については、用排水路、 農道が十分整備されておらず、ほ場が小さく不整形で排水不良も多く農作業に 支障を来しており、今後耕作放棄地が増加する恐れがあります。 このため農地の再編整備を行ない、耕作放棄地の解消・発生防止により優良 農地を確保し、現在の零細個別営農から集落営農組織による農地集積と営農集 約を図り、これまでの営農上の課題を解消するため国営緊急農地再編整備事業 「亀岡中部地区」が開始されました。 <トピックス> 近畿農政局における平成 26 年度の農業農村整備事業の動き

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- 42 - (2) 国営かんがい排水事業「湖東平野(ことうへいや)地区」 滋賀県の琵琶湖東岸に位置する湖東平野地域の基幹的農業水利施設は、昭和 58 年度に完了した国営かんがい排水事業「愛知川(えちがわ)地区」で造成さ れた施設で、老朽化から用水機能の低下が見られ農業用水管理に支障を来して います。 このため、地域の営農計画や気象条件を再検討し、水路の改修や永源寺ダム 湖の貯水量増などにより農業用水の安定供給を図り、農業生産性の向上と農業 経営の安定を図る国営かんがい排水事業「湖東平野地区」が開始されました。 ①関係市町 滋賀県東近江市、近江八幡市、愛知郡愛荘町、犬上郡豊郷町 ②事業工期 平成 26 年度~平成 34 年度 ③総事業費 250 億円 ④受益面積 6,877ha(水田 6,877ha) 【永源寺ダム貯水池内を掘削し、新たな水源施設を整備】 【劣化した幹線水路を改修】 右岸掘削予定箇所 左岸掘削予定箇所 主水源である永源寺ダムの枯渇の状況 (平成 6 年 9 月上旬) 管内部に侵入する木の根 管内部に地下水が流入

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- 43 - (3) 国営総合農地防災事業「和歌山平野(わかやまへいや)地区」 和歌山県紀の川下流に位置する和歌山平野地域は、農地周辺の市街化の進展 や気象条件の変化を背景に、平成 20 年以降の度重なる台風等の豪雨による湛水 により農産物、農業関連施設等の被害が発生しています。 このため、排水路や排水機等の新設や改修により排水機能を回復し、農業被 害の軽減を図り農業生産と農業経営の安定を図る国営総合農地防災事業「和歌 山平野地区」が開始されました。 ①関係市 和歌山県和歌山市、紀の川市、岩出市 ②事業工期 平成 26 年度~平成 40 年度 ③総事業費 456 億円

④受益面積 4,306ha(水田 3,045ha、畑 1,261ha)

参照

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