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第4回

羽島市民病院 

(2)

テーマ:

インフルエンザ

インフルエンザ

  

 平成21年1月14日

(3)

インフルエンザ(Influenza)

とは

インフルエンザウイルスによる急性感染

症の一種で

流行性感冒(りゅうこうせい

かんぼう)・流感

ともいう

発病すると、高熱、筋肉痛などを伴う風

邪のような症状が現れる

ごくまれに急性脳症や二次感染により

死亡することもある

(4)
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(7)

日本などの温帯では

 

冬期に毎年のように流行する

11月下旬から12月

上旬頃に最初の

発生、

12月下旬に小ピーク

がみられ、

学校が冬休みの間は小康状態で経

過する

翌年の1~3月頃にピークを迎えて4‐

5月には流行は収まるパターンを繰り

返している

(8)

   

 

インフルエンザの流行の歴史

 

インフルエンザは紀元前から度々大きな流行

を繰り返し、人類を脅かしてきた。

 

1876年

 コッホの炭疽菌の発見以降、さまざ

まな感染症の病原体が発見されていった。

 

1892年

 北里柴三郎らがインフルエンザの患

者の気道から病原体の候補となる細菌を分離

し、

インフルエンザ菌

と名付けたが、原因とは証

明されなかった。

当時はウイルス自体が認知されていなかった。

(9)

1918年~1919年

 

スペインかぜ

流行

 感染者数は6億人、死者4000~5000万人

 にのぼる世界的な大流行

 

1933年

 Smithらがフェレットにヒトのインフ 

  ルエンザと同様の症状を発現させること  

  に成功

  この実験でインフルエンザの病原体が

  

ウイルス

であることが明らかになった

    

インフルエンザウイルス

と命名

   (後にA型インフルエンザウイルス)

(10)

1940年

 従来とは異なるウイルスを分離 

 

B型インフルエンザウイルス

と命名

 後に、

スペインかぜ

の病原体が

 

H1N1亜型のA型インフルエンザウイルス

 と判明

1946年

 A,B型と異なるウイルスを分離

  1950年

 病原性が証明

    

C型インフルエンザウイルス

と命名

1957年

 アジアかぜが世界的に大流行

 

H2N2亜型に属する新型ウイルス

と判明

(11)

1968年 

香港かぜ

が世界的に大流行 

  

H3N2亜型に属する新型ウイルス

1972年、

ソ連かぜ

が流行。現在に至る

スペインかぜと同じ

H1N1亜型

に属する 

1997年、

H5N1亜型

という新型の

高病原性インフルエンザウイルス

がトリか

ら人に感染して死者が発生した

しかし、人の間の感染力が弱く大流行に

は至らなかった

(12)

2001年 

H1N2亜型のウイルス

の流行を

  確認。(大流行にはならず)

1972年以降 

H1N1

H3N2

が毎年流行

  

数年から数十年

ごとに

  新型のヒトインフルエンザの出現と

 その新型ウイルスのパンデミック(大流行)

  

が起こっている

 毒性の強い場合は多数の死者が出る状況

 となる危険あり

(13)
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      A型インフルエンザウイルスの構造 

 ウイルス粒子の表面に多数のスパイクを認める

ヘマグルチニン(赤血球凝集素、HAまたはH:haemagglutinin)

ノイラミニダーゼ(NAまたはN:neuraminidaze) という糖蛋白

(16)

今まで発見された主なA型インフルエンザウイルス      H1N1 スペインかぜ        H2N2 アジアかぜ    ○   H3N2/Hong Kong 香港カゼ   ○   H1N1/USSR ソ連かぜ      H1N2 *  H5N1 高病原性トリインフルエンザ 現在  

A型 

H3N2 A香港

 

       

 

H1N1 ソ連

       

B型

  3種類が世界中で共通した流行株

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インフルエンザは

毎年冬季に流行

を繰り返す

 

人口の5~10%が罹る 日本では 約600万 ~1200万人の患者  死亡者の大多数は高齢者が占め 数千~数万人(大きな流行時には)が死亡  小児では死亡例はまれ  数千人から数万人の小児がインフルエンザの  感染により入院していると推定  流行が大きいと冬季の小児科の主要な入院原因  となることがある

(21)
(22)
(23)

インフルエンザの感染経路

• インフルエンザにかかっている人のくしゃみや 咳を至近距離で顔などに浴びると大量のウイ ルスをもらうことになる。 • 微小なウイルス粒子は混雑した街中や電車 の中などで空中に浮遊している。  ウイルスはすぐには消えず、数時間は漂って いる。それを吸い込んで感染する。 • 乳幼児は、室内外のいろいろなものを触り、 手をなめるため  感染経路の大半は接触感染である。

(24)

インフルエンザウイルスの潜伏期

• 鼻やのどの粘膜に付着したインフルエンザ ウイルスは、約20分で細胞の中に入り込 み感染を拡げていく  1個のウイルスが24時間後には100万個に 非常に早く増殖する  インフルエンザウイルスに感染して症状が 出るまでに平均2日かかる

(25)

インフルエンザの潜伏期は短い

 24時間~48時間で発症

インフルエンザウイルスは咽頭から、 発病後3~5日間は分離検出される 乳幼児では1週間以上ウイルスが排出される  ことがある.その間は感染を受ける危険性があり 注意が必要 * インフルエンザは第2種学校伝染病に指定  インフルエンザにかかった生徒は       解熱後2日まで出席停止

(26)

インフルエンザの症状(1)

• 突然の

38~39℃を超える

発熱

(高熱)

• 咽頭痛

• 頭痛

• 関節痛

• 四肢の筋肉痛

• 倦怠感などの   

全身症状が強い

• 2~3日で解熱し

鼻汁、鼻漏、咳嗽など呼吸 器症状が目立ってくる

(27)

インフルエンザの症状(2)

• 例年11月~4月の流行期にこれらの症状

が見られた場合

 ⇒ 

インフルエンザの可能性が高い

• 嘔吐、下痢などの急性胃腸炎症状は少ない

• 完全な回復には1~2週間を要する

• 高齢者や心臓、肺に基礎疾患を有するハイ

リスク患者

では細菌性肺炎を合併すること

が多く、

入院や死亡の原因

となる

(28)

インフルエンザとかぜの違い(1) インフルエンザ かぜ 大、罹病率20~40% 強くない 急  徐々 悪寒、頭痛 鼻咽頭の乾燥感くしゃみ 38~40℃しばしば二峰性   3~4日間 ないか、微熱 強い 軽い(頭痛のみのことも) 強い 軽い あり なし 後期に著しい 初期より 充血、時に扁桃腫脹 やや充血 強い ない、あるいは軽い 伝染性(家族的発生) 発病 初発症状 熱および熱型  (期間) 全身痛、筋肉痛、関節痛 倦怠感 重病感 鼻症状 咽頭 咳

(29)

インフルエンザ    か  ぜ  眼球結膜     充 血    ない   合併症     多 彩    まれ  流行期間    短期で終わる  長引き、散発する   経 過   単純型で短い   やや長引く 経過後免疫   あり、3~4ヶ月    短期     病 原 インフルエンザウイルスA、B ライノ、アデノ、コロナ、 RS、パラインフルエンザ インフルエンザC インフルエンザとかぜの違い(2)

(30)

インフルエンザの合併症

• 中耳炎: 小児に多い • 肺炎 : 小児と高齢者に多い • 脳炎・脳症: 小児 • 熱性けいれん: 小児 • 慢性疾患の悪化:小児・成人 • 心筋炎: 小児・成人   • クループ: 小児 • 筋炎: 小児 • その他

(31)
(32)

インフルエンザ

脳症

• 日本では幼児にインフルエンザに伴った脳炎、 脳症が多発している • 欧米では多発の報告は見られない

• 毎年全国で

200~300名

の子供が罹患、

死亡率30%、

後遺症発生者30%

と推定、

5歳以下

の子供が全体の

約85%

を占める 乳幼児の疾患  • 患児では咽頭からインフルエンザウイルスが 分離されるが、脳脊髄液からは陰性で、原因 は明らかではない

(33)

インフルエンザ

脳症

• 発熱からわずか数時間から2日ほどの短時間に

 

けいれん、

異常行動

、意識障害、やがて昏

睡状態

となり、どんどん悪くなっていき命を

落とす経過をたどる

 助かっても

重大な後遺症

を残す

・早期の診断・治療 高次救急救命センター

 回復後のリハビリテーションが重要

(34)
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インフルエンザ診断のための検査

• 確定診断 ウイルスの分離が基本(当日に結果でない) • 血清抗体価の上昇(ペア血清) 2週間以上 • RT-PCR法 インフルエンザウイルスの遺伝子を検出する  設備手間、費用の面で実用的でない • 迅速診断キット   主流   インフルエンザウイルスの抗原を検出  操作が簡単、判定時間が短いイムノクロマトグラフィ‐     

(36)

インフルエンザ迅速診断キットの感度

• ウイルス培養の結果と比較した感度 90%以上  1.小児と大人を比べた場合、小児の感度が高い  2.鼻腔吸引液>鼻腔スワブ>咽頭スワブの順  3.発症からの時間が短いと感度が下がる 小児では  発症後6時間までの感度 A型  64.3% B型 71.4%    7時間から12時間では A型 90.6% B型 83.3% 迅速診断キット  陽性 インフルエンザといえる    陰性の場合 早すぎると陰性でも絶対に違うとはいえない           場合により再検の必要性あり

(37)

インフルエンザの治療

・一般的な注意  単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関を 受診してアドバイスを受ける  安静にして、出来るだけ休養をとる。特に睡眠を 十分にとることが大切  水分を十分に補給する。飲みたいものでよい。  感染しやすいので、マスクを着用し、また、無理し て学校や職場に行かない • 対症療法 • 抗インフルエンザ薬    

(38)

インフルエンザの治療(1)

一般療法

 自然治癒による治療法   安静にし、十分な睡眠と栄養、水分を取る。

対症療法

: つらい症状を和らげる治療法   発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状 • ・・・・・ 解熱鎮痛剤 • 鼻汁、くしゃみなどの症状 • ・・・・・ 抗ヒスタミン剤 • 咳、痰などの症状 • ・・・・・ 鎮咳去痰剤

(39)

インフルエンザの治療(2)

 

抗インフルエンザ薬

 インフルエンザウイルスの増殖を阻害    ノイラミニダーゼ阻害薬         オセルタミビル タミフル              ザナミビル    リレンザ    アマンタジン   シンメトレル   *抗生物質はウイルスには効かない   2次的な細菌感染を治療するために使用

(40)

抗インフルエンザ薬

ノイラミニダーゼ阻害薬 A型、B型に効果  ① オセルタミビル (タミフル)    成人    1カプセル(75mg) 1日2回5日間 内服  幼小児 ドライシロップ1回2mg/kg 1日2回5日間内服  インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること  ② ザナミビル   ( リレンザ )  成人および小児にザナミビルとして1回10mgを、1日2回、5 日間 専用の吸入器を用いて吸入する  インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること  アマンタジン (シンメトレル) A型しか効果なし    ウイルスに耐性株が出現し使われなくなっている   

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オセルタミビル(タミフル)と異常行動

•  10代のインフルエンザ患者でのオセルタミビ ルの使用を原則禁止とした。 • オセルタミビル投与後の異常行動が問題化   (マンションからの転落死の報道が報道された) • オセルタミビルの内服後の転落事故は27例 (19.12月)10代が22例、内服開始後24時間以内、 1回か2回内服後に転落事故を起こしている • 一方 オセルタミビルを内服していないインフル エンザ患者の転落事故が6例報告あり 全例10代で、発症後24時間以内に転落している点 で内服例と同じであった 

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インフルエンザによる異常言動

1)異常言動の症状  恐怖・不安等の情動異常   発現者の半数   昏睡・錯乱・検討式障害等の意識障害  幻視・幻聴等の幻覚・妄想  悪夢・夜驚の睡眠障害  味覚障害・視や異常の神経症状   全般的に軽いものが多かった  事故に直結するような衝動的な行動もみられた

(44)

2)異常言動の頻度   345命中65名(18.8%)男性にやや多かった   インフルエンザの型別、年齢層別の発現率、   ワクチン接種、最高体温などに特徴なし   発熱から解熱までの時間が長い症例に多かった 3)異常言動の発現時期   約2/3では発熱後24時間以内で、多くは高熱時に発 現したが、平熱時の異常言動も見られた 4)抗インフルエンザ薬との関係  オセルタミビル服用者13%、ザナミビル使用者11.4%  異常言動発現例の43%が無治療または服薬前に発 現した   ーー異常言動はインフルエンザそのものに起因する

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• 小児では、インフルエンザに限らず、   発熱性の疾患で、幻覚、興奮などの異常 行動が見られることがある  ーー熱せん妄  • 転落事故が、インフルエンザ事態による異 常行動の延長線上にあるのか?オセルタ ミビルの副作用か?解明が進めらている

(46)

緊急安全性情報

2007年3月に、厚生労働省は製薬会社に 緊急安全性情報の配布を指示した • 10才以上の未成年の患者は、合併症などを 有するハイリスク患者を除いては、  原則使用を差し控えること • 小児・未成年者は、オセルタミビルによる治 療が開始された後は、異常行動発現のおそ れがあり、少なくとも2日間、小児・未成年者 が一人にならないよう、患者・家族に説明す ること

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インフルエンザのときの解熱剤の使用について

• 発熱は生体の防御反応 • アセトアミノフェンが主体 • 15歳未満の子どもへの使用を 避けるべきもの    インフルエンザ脳症を重症化  ボルタレン(ジクロフェナクナトリウム)   ポンタール(メフェナム酸)   アスピリン(サリチル酸系)  (市販薬にはサリチル酸計の解熱 鎮痛剤が含まれていることが ある)

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 インフルエンザの予防法

流行期には人ごみを避ける

  →特に高齢者や慢性疾患を持っている人、 疲れや睡眠不足で免疫力が低下している 人は、人ごみや繁華街への外出は控える

外出時にはマスクをする

 →寒くて乾燥した空気はのどの粘膜の防 御機能を低下させ、インフルエンザにかか りやすくなる。

外出後はうがい、手洗いをする

  → 簡単なことだが

一番重要

 

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 インフルエンザの予防法

適度な湿度を保つ

 → ウイルスは湿度に弱いので、湿度を50 ~60%に保つようにする 定期的に部屋 の換気も効果的

十分な睡眠と栄養をとる

 →疲れや水分不足で体力が落ちた状態で は、ウイルスに感染しやすくなる。

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新型インフルエンザ

• H5N1 高病原性トリインフルエンザなどが変 異して「ヒト→ヒト」への感染力を持ったもの • ヒトに免疫力がない新しいインフルエンザウ イルスが出現する • 広範にまた急激にヒトからヒトへと感染すると、 世界中に大流行する「パンデミック」に発展す るおそれあり

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新型インフルエンザの脅威

• H5N1 高病原性トリインフルエンザウイルス に由来する場合、強毒性ウイルスとして出現 • 新型インフルエンザは4~7日で世界中に 広がると予想 • 罹った場合日本国内 (厚生労働省推計)  患者数 約3000万人(人口の25%)   入院数53~20万人、死者数17~64万人

(52)
(53)

インフルエンザ

インフルエンザ

への対応(まとめ)

への対応(まとめ)

   

予防の基本は

・・・

■ インフルエンザの流行前に  □ インフルエンザワクチンの接種   (特に65歳以上の高齢者、持病のある方など) ■インフルエンザが流行したら  □ 人込みや繁華街への外出を控える  □ 外出時にはマスクを着用  □ 室内では加湿器などを使用して適度な湿度に  □ 十分な休養、バランスの良い食事  □ うがい、手洗いの励行  □ 咳エチケット

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インフルエンザ

インフルエンザ

への対応(まとめ)

への対応(まとめ)

インフルエンザにかかったら・・

 □ 早めの受診  □ 安静と休養  □  十分な水分の摂取  □  マスクの着用  □ 外出の自粛

薬の使用にあったては・・・

 □ 用法、用量、期間を守る

(55)
(56)

地域内でのインフルエンザの流行 急激な発症 ? 前触れとしての鼻水や咳、くしゃみなどが続くことなく、急に 高熱になって気づく 38? 以上の発熱/悪寒 関節/筋肉痛 倦怠感/疲労感 頭痛 寝込む 咳/鼻汁/くしゃみ 喉の炎症

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