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確 定 申 告 の 義 務 は 国 が 国 民 から 税 金 を 徴 収 する 目 的 で 義 務 づけられていますが その 逆 に 国 が 取 りすぎた 税 金 を 還 付 ( 返 金 )するものに 関 しては 義 務 を 定 めていません モデル タレントのような 個 人 事 業 者 の 方 で

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Academic year: 2021

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確定申告マニュアル

(モデル・タレント用)

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確定申告の義務は、国が国民から税金を徴収する目的で義務づけられていますが、その逆に、 国が取りすぎた税金を還付(返金)するものに関しては義務を定めていません。 モデル・タレントのような個人事業者の方でも、所得税をわざわざ確定申告して計算していな いケースがあります。これでは税金徴収ができなくなるので、モデルやタレントの報酬を支払う 際に支払者(事務所)にその所得税を徴収することを義務づけています。 ココに皆さんが確定申告をする必要性はあります! 事務所が皆さんの代わりに都度税金を納め(源泉税を引いて)支払っているわけですが、この時 の税額計算はあくまで概算です。これを確定申告で正しい税額に計算し直すのですが、かなりの 確率で税金が還付されるケースがあるんです。お金がもらえる作業かもしれない確定申告。 いつも当たり前のように事務所から差し引かれている源泉ですが、税金も含めて全てが報酬の一 部という認識を持ち、この機会に確定申告を覚えるのがいいのではないかと思います。

■ 確定申告について ■

【時期】 2/16∼3/15 (月曜∼金曜) ※ 期間中、一部の税務署では2 月 21 日と 2 月 28 日に限り、日曜日も相談・申告書の受付を行っている ところがあります。 【場所】それぞれの地域で異なるので、下記URL で確認してください。 → http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/heichoubi.htm 【税務署に持参するもの】 ① 支払調書(事務所から送付) ② 源泉徴収票(アルバイトや職場で年末調整が行われていれば1 月にもらえます。) ※ ①②共に記載の住所が現住所と違う場合は住民票等の証明書が必要です。 ③ 印鑑 ④ 口座番号(還付金を振り込んでもらう口座) 【税務署で記入提出する書類】 ① 確定申告書B ② 収支内訳書 【各自保管する書類】※申告の際に特に必要はありません。 ① 領収書(収支内訳書に記載した経費の証明として) ※ 領収書の保管期間は、商法上は10 年間ですが、税法上は最長 7 年なので、皆さんは 7 年保管し ておけば問題ないです。 ② 交通費など領収書が無い場合はそれら詳細を記載したノートなど。

■ 所得税について ■

モデル・タレントの仕事においては、当然ながらその報酬を受ける為の必要経費がかかってい ます。報酬からその経費を差し引いた額が、本来の所得(利益)であり、それが基礎控除額 38 万円を越えた金額に対してのみ所得税が課せられます。モデル・タレントの方の中で(年間報酬 ―経費)が基礎控除額 38 万円を越えている人もいっぱいおられます。基礎控除以外の控除項目も あるので、38 万円を超えていても還付になる可能性は十分にあります。 下記が簡単な計算式となります(他にも控除できるものはあります)。 ≪モデルの報酬 − 38 万(基礎控除額)− 経費 = プラスでなければ所得税は 0 円≫ ※ 所得税が0 円ということは、毎回差し引かれていた所得税額が全額戻ってくるということです。 ※ 0 円ではなくても、実際に差し引かれていた金額より小さければ還付されます。

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■ モデル・タレントの経費について ■

報酬を受ける為に必要な出費を「経費」と考える際、皆さんには二つの概念が存在します。 ①「モデルの仕事で報酬を受ける為に直接的にかかった経費」 ②「モデルとして自分を維持する為に間接的にかかった経費」 確定申告では、報酬(事業収益)に対して直接的な経費がいくらかかったのかを申告する為、 ①の考え方に沿って経費の計算をしていきます。 個人毎に様々な考え方があると思いますが、②が含まれた場合は矛盾が生じてしまいます。 モデルという事業で生じた経費なのか、生活費の一部としての費用なのか、②の場合は、この 判別が曖昧になるからです。サラリーマンのスーツが経費として控除されないのと同様に、衣装 やメイクなど、女性として生活する上で普段使いと考えられる部分も、当然ながら経費として認 められません。 モデルという特殊な業種は、明確な経費計上のルールが存在しないので、確定申告の際には、 税務署担当者の裁量によって、認められるものと認められないものが出てきます。 モデルという仕事において考えられるだけの経費項目を下記にあげていますが、これはすべて が事業に直接的に生じた経費とは限りません。単純にそれらの項目に身の回りの全てを当てはめ ていくと、報酬額を大きく上回る金額になる可能性もあります。 経費が収益を上回るということは事業として矛盾しているので、担当者からあれやこれやと面 倒くさい質問をされるかもしれません。 これは②から①へとモデルがキャリアアップしていく過程で生じる当たり前の現象ですが、モ デル・タレントという業種が税務署の全ての担当者に認識されていないからです。 確定申告・その後の税務調査の際は、多少なりともモデルという仕事の説明を要求されると思 いますので、各々しっかりと説明できるようにしておきましょう。 モデル・タレントの方々は「税金を必要以上に納めていてそれを返金してもらう」ために確定申 告を行うケースが多いのが実情です。税務署は取れるだけ税金を取ることが仕事です。自ら申告 して取り戻さなければ、税務署は黙って納税させたままで流します。 シンプルに『去年一年間で差し引かれた所得税を返してもらう』という作業と考えましょう。 経費は『所得税が課せられない金額まで事業収益を圧縮する道具』と考えてください。 報酬額や仕事内容により状況は変わりますが、過度に経費を申告してしまうと、逆に疑惑を持 たれ、詳細の提出やら面倒くさい作業になってしまいますので、とりあえず基礎控除額までクリ アできれは十分でしょう。 まずは①の考えに沿って、報酬を得た仕事一件毎の経費を出してみましょう。それでも基本控 除額をオーバーしている人は、②の内で①へ乗せられるものを経費計上していくという流れです。 慣れないことで最初は大変だと思いますが、一度経費として通しておけば、次回の確定申告が スムーズになりますので頑張ってください。 次ページでは、モデルに必要な経費項目をあげています。どれも身近なものばかりなので、す ぐに理解できると思います。

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■ 経費の種類 ■

① 旅費交通費 (オーディション、現場、事務所、レッスン等に使った交通費) ※ 事務所へ来ることも個人の営業として、日常関連費が含まれないので100%経費となります。 ② 広告宣伝費 (コンポジ撮影料、名刺作成料、ブック制作にかかる出力代やファイル代等) ※ オーディション時にコンポジ撮影をした領収書があれば、下記「⑪開業費」として経費に使えます。 それ以外のコンポジ費用はその年度毎の広告宣伝費になります。 ③ 通信費 (事務所へ連絡した電話代、クライアントへの年賀状や切手代等) ※ 電話代はプライベートと仕事で按分して金額を出してください。 例:≪基本使用料+通話料金の●% = 確定申告で計上する通信費≫ 電話を2台持っている人は1台を仕事用として説明できなら一台を100%計上することも可能です。 ④ 衣装費 (ショー等で使うパンプスのインソールなども含む、仕事で使う衣装の購入費。) ※ 仕事のみ使用として説明できる衣装以外は、普段使いと50%程度で按分するのが安全策です。 按分しておけば疑惑を抱かれることは少なくなります。また「水着用のアンダー、着物ブラ、ニップ レス等」は 100%仕事用として説得力があるかと思います。肌襦袢・足袋も普通の人よりも消耗が早 いという理由がつけられます。ヌーブラは感覚的には仕事上の必需品ですが、一般的な下着のイメー ジが高いので按分が安全でしょう。衣装費に関してはモデル特有の経費項目として記載する為、特に 重要です。100%と按分計上をきっちりとわけておくことによって、税務署側からの信頼が得られる利 点があります。 ※ 化粧品に関しても、普段使いとされる基礎化粧品を除くメイク用品は按分して交渉の余地ありです。 例えば足用ファンデやハイビジョン用ファンデ等、日常では使わない(仕事のみ使用)と説明できそうな ものは 100%で通しても良いでしょう。また、確定申告の際にナチュラルまつ毛で行き、普段使わな いものとして付けまつ毛を入れるなど) ⑤ 外注費 (美容室やネイル等の施術料) ※ 外注費とは撮影の仕事等で外部へ依頼したヘアメイクやカメラマンなどの人件費のことです。 事業経費計上ですが、美容院の費用は誰にでも日常的に必要なものなので、按分が必要になります。 下記の例から考え、単純にサロン代は全額の●%を経費として按分しておくのが良いでしょう。これ も上記「衣装費」と同じく、モデル特有の経費項目です。以下はその例です。 ①仕事用にカラーリングし、その後日常で使わずにカラーを戻した場合 ⇒ 100% ②仕事用にカラーリングし、そのまま生活 ⇒ 50% ③ロングからショートカット ⇒ 「仕事のため」ということにして 100% ④調髪程度 ⇒ 日常のことなので 0% ⑤ネイル ⇒ 0 or 100% (リムーブの領収書を分けてもらい、仕事後外したとする方法もあり) ⑥まつ毛エクステ ⇒ 100% (申告の際ナチュラルで行き、仕事後すぐに取ったと説明。) ※ 領収書は、ネイルサロンも全て但し書きを「ヘアメイク技術料」として、宛名は芸名のある人は「芸 名」でもらうようにしてください。 ※ エステや歯のホワイトニング等、個人の審美目的として考えられるものは、その後の日常生活でも持 続するものなので不可ですが、仕事のみの目的であるという証拠があれば交渉の余地はあります。 ⑤ 荷造運賃費 (事務所で借りた衣装等の返却、仕事上で配送にかかった費用) ※ 梱包にかかる費用も含みます。 ⑦ 接待交際費 (仕事関係者への手土産代や打ち上げ参加費等、営業目的としたもの) ⑧ 新聞図書費 (雑誌や書籍代。オーディション雑誌など活動で必要なものに限る) ※ オーディション雑誌とすれば、個人のプロモートとして説明ができますので ⇒ 100% ※ ポージング学習用として女性誌を購入した場合は、プライベートの書物と按分で ⇒ 例えば50% ※ ウォーキングの教則本等 ⇒ 100% ※ メイクアップ関係 ⇒ 例えば50% ⑨ 消耗品費 (仕事で必要なファイルケースなど文具、PC やソフトなど) ※ 現場で急に雨が降り出して、メイクや衣装を守る目的で購入したビニール傘など。その他、夏場のロ ケ撮影の現場で必要となった虫除けや日焼け止め。(現場で消費した割合分) ※ 現場で必要な香盤票や絵コンテ・ラフ等、仕事関係書類を事務所から受ける為に必要となり購入した 10 万円以下のパソコン、プリンター、ファックス機、ソフト等(按分の検討は行いましょう)

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⑩ 研修費 (レッスン代) ⑪ 開業費 (事務所に所属に掛かった費用。登録料や郵送料など。) ※ 開業費(登録料)は事業関連支出として経費計上できます。これは繰延資産として任意償却できるの で、報酬が高かった年に登録料の範囲内で経費として充てられます。 オーディションの際の最初のコンポジ料に限りこれに含めることができ、その時の領収書があれば、 いつでも経費計上できます。 ⑫ 雑費 (上記に当てはまらないもの) ※ 上記経費のいずれにも属さないものが出た時に「雑費」として処理しますが、あまり使用しないよう にしましょう。税務調査が入る可能性は低いですが、調査の際に雑費は中身に興味をもたれる性質が あるので。特にこの項目の経費計上が必要になる金額にはまずならないので使わなくていいです。 確定申告でこれら上記必要経費を控除してもらうには「収支内訳書」の提出が必要になります。

■ 収支内訳書について ■

モデルやタレントの方々が記入する書類は「確定申告書B」と経費に関する「収支内訳書」です。 収支内訳書は国税局のHP でもダウンロードできますが、確定申告の際にその場で用紙をもらっ て記入できます。書き方については別紙「収支内訳書の記入例」を参照してください。 記入する経費項目は下記になります。 ≪収支内訳書にある経費項目欄≫ 【外注工賃(12)】・・・ サロンのカット・カラー代、ネイル代(前説⑤参照) 【荷造運賃(ロ)】・・・ 事務所などに荷物を送った際の送料(前説⑥参照) 【旅費交通費(ニ)】・・・ 現場・Ad・レッスンや事務所へ行く際の交通費(前説①参照) 【通信費(ホ)】・・・事務所や仕事上でかかった電話代、お礼状などの切手や郵送代 【広告宣伝費(ヘ)】・・・コンポジ撮影料、ブック用のファイル代や印刷代、名刺など 【接待交際費(ト)】・・・現場に持っていった手土産、現場の打ち上げ参加費等 【消耗品費(ヌ)】・・・仕事で使用する文具やパソコンなど 【雑費(レ)】・・・どの項目にも当てはまらない経費 ≪追記が必要な経費項目欄≫ ※ 経費項目の空欄(ヲ)∼(タ)の箇所に項目を追加して経費を記入します。 【衣装費(ヲ)】・・・仕事で使用する衣装等 【研修費(ワ)】・・・仕事を受ける為に必要なレッスン料 【新聞図書費(カ)】・・・仕事で使用した書物代 ≪その他特殊な経費項目≫ 【開業費(ヨ)】・・・登録料、初回コンポジ撮影費用 ※ 入所の次年度で一括経費計上する場合は、経費の空欄に項目追加して、金額を記入します。 【減価償却費⑬】・・・開業費を利益の上がった年に経費計上して消していく費用 ※ 入所から2年目を過ぎた人は、収益が多くて経費計上したい年に自由に経費として処理できます。 その場合は「減価償却費⑬」というところに金額を記入します。

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■ 補足 ■

ここではモデル・タレントの仕事に関する経費というものに関してのみ記載していますが、こ の他にも控除に関して保険料や医療費控除、扶養控除等があります。その他控除については、確 定申告の窓口でアドバイスを受けてください。 例えば、医療費控除は所得税を納めている家庭(年収 103 万円を超えた人)で家族全員の1年間 (1 月1日∼12 月 31 日)の医療費(通院に要する交通費も含め)が 10 万円を超えた場合、また は、所得が200 万円未満の人の1年間の医療費が所得金額の 5%を超えた場合はその越えた部分 は所得から控除できます。

参照

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