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平成 27 年度野生動物保護管理運営協議会 議事録
日 時 平成 28 年3月 17 日(木)13:30~16:30
場 所 兵庫県立のじぎく会館大会議室201
議 事
(1)ツキノワグマ保護計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(2)シカ管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(3)ニホンザル管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(4)イノシシ管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
委員出席者
委 員 中瀬 勲 (敬称略)
委 員 岸本 真弓
委 員 高柳 敦
委 員 鈴木 正嗣
委 員 藤本 英樹
委員代理 小寺 收
委 員 上原 利信
委 員 権藤 眞禎
委 員 森山まり子
委 員 西川 義
委 員 阿久津 聡 計 11名
委員欠席者
委 員 高畑 由起夫
委 員 西村 和平
委 員 庵逧 典章 計 3名
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【審議事項】
(1)ツキノワグマ保護計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(事務局より説明)
(発言内容)
○I 委員 ツキノワグマ保護計画についてであるが、クマの立場から言えば、ツキノワグマ管理計 画になったのではないかと思う。 4 点ほど、意見を言いたい。 まず、一つ目、今年度からクマの狩猟解禁を行うことは絶対反対である。 なぜなら、推定生息数は、賭博の街、モンテカルロの名前をとった MCMC ベイズ推定こ の推定法をもって野生動物の生息数を推定できるのかという問題がある。 そこで、お尋ねしたいのだが、兵庫県のクマが 940 頭になったというこのベイズ推定を 事務局がされたと思うが、それ以外の方で、この推定法を検証された方がいらっしゃるの か。 例えば、事務局は推定生息数が 940 頭になったということを実際に確認されたのか。 もし、誰も確認していないのであれば、STAP 細胞の件と同じではないか。 誰も検証してなかったのでは本当かどうかさっぱりわからない。 そういう数字が一人歩きしている。 自然界をそのような数字で表すことは不可能であると思う。 もっといろいろな人がいろいろな方法で算定したものを出してほしい。 推定法を一種類とすることはやめていただきたい。 そして二つ目について、クマに関しましては非常に危機的な状況になっている。 先ほどの報告は非常に偏ったものである。 つまり、人間の集落の近くでしかクマを見ていない。 でも実際はですね、本来住んでいる山がどうなっているのか見てみないといけないのに もかかわらず、その報告が全くなかった。 春から夏にかけてクマが出てくるようになったということは本当である。 どうして出てくるかというと、昆虫、山菜、夏に食べる液果等がほとんどなくなってい るからである。 本来の生息地を見ないで、人間のところに出てきたのだけを見て、こういう狩猟解禁は とんでもない失敗になると思う。 実績として、とにかく生息地を復元することが第一なので、クマが餌をちゃんと食べら れるような場所が増えたということを報告していただきたいとずっとお願いしてきている。 先ほどの報告では、そういう実績が全然なっておりません。 それと、狩猟解禁を反対する三つ目の理由は、但東町に私たちもよく行っているが、と にかく、集落内の柿を狙って集落内にクマがたくさん出てきている。 但東町の山の中は公園状態になっており、下草もなにもなく、向こうまでしっかり見渡 すことができる。3 こんな状態のところで狩猟を解禁してしまうと、クマは怖がる。 集落の周辺では狩猟しない。山の中で狩猟する。 そしたら、クマが怖がってますます集落の方にでてきて、集落の方がお困りになると思 う。 そういう状況を全然加味せずに、猟友会の方で、クマの狩猟をしたいという方がおられ るために、狩猟を解禁するのはとんでもないことであると思う。 獲りたくないという人もたくさんいる。 4つ目は、狩猟や生息数に関して、もっともっと情報を出してほしい。 私たち24年間、クマとクマの住む森ばかりを見てきたが、今年殺されたクマの雌雄・ 体重を教えて欲しいと言うことで、森林動物研究センターへ情報公開請求を行ったが、知 的財産にあたるため、教えることができないという回答であった。 他の県ではみんな教えてもらっているのでこういう情報を出さないという体制は絶対に やめてほしい。 狩猟解禁絶対反対である。 ○J 委員 大分、非難されたが、猟友会としては、クマの捕獲許可願いを出したことはない。 I 委員さんの言われることはここの委員、皆が分かっていることである。 ただ一辺倒に保護、保護とやると、以前、シカの問題でこのようなものがあった。 それもまた、放置してしまったために、今、猟友会が大変な思いをして捕獲を進めてい る。 今までは 10 年間で 2,3 倍に推定生息数が増えているが、今後は、毎年、倍々と増えて いくと思う。 個体数が増えてくると、猟友会に一斉に捕獲しろとなる。今後、シカと同じように大量 に捕殺するような状態に向かうと考える。 だから、保護も大事なことであるが、その上で、どのように適切に保護していくかとい うことをやらないと、ただ一辺倒に保護、保護という形になると、過去の経験から言って も、アライグマ、シカ、今年から、イノシシもそうだが、クマと同じ方向に向かいつつあ る。 このクマの問題をどのようにして解決していくのかを審議していく必要がある。 ただ一辺倒に保護保護、では私は難しいのではないかと思う。 兵庫県猟友会は 20 年間、クマの狩猟をしていないので、どちらでもいいわけだが、保 護、一辺倒ということではなくて、どういう方法があるのかということを審議してほしい。 ○E 委員 今、J 委員が言われたことと全く同じであるが、私は約 20 年以上前にシカとかかわった が、自然保護団体の方をはじめ、マスコミからも袋だたきにあった。 今はずいぶん雰囲気が変わってきた。 そういった過去の議論の場において、もっと発言するべきであったと、反省しているが、 そういうことを踏まえた対応が必要であると考える。 今日の資料で言うと、実施計画案の資料編の 18 ページにこれまでの人身事故の状況が 記載してある。 平成 24 年以降は、こういった痛ましい人身事故が発生していないということであるが、 これは、基準に沿った出没対応や、県民緑税を利用した野生動物育成林整備等の事業とか、 また、各地域の皆さん方の取り組みの成果であろうと実感しており、県行政をはじめ、本
4 日、出席されている国有林や猟友会等といった関係機関の皆さんには、大変な尽力をいた だいているが、一方で、同じく、計画案の 19 ページに生活・精神被害の発生状況として、 様々な事例が明記されているが、私ども森林組合系統で、山で働く多くの皆さん、農山村 部で生活されている皆さんからは、こういった常に危険と隣り合わせであるため、怖いと 気が休まらない、という多くの意見をもらっている。 こうしたことから、本日の事業計画案の 800 頭以上となれば狩猟を解禁するというのは、 保護計画の規定ですから、こういった規定に沿って、審議を進めてほしいと思う。 ○A 委員 ベイズ推定に何を情報として入れられたかに関係するのだが、狩猟解禁後に、モニタリ ングをどういうふうにするのか、密度指標の有効なモニタリングは何を基準にされるの か? 再捕獲率も推定するために結構効いていたと思うが、放獣しなければマイクロチップを 入れることができない。 回収した個体をきっちりナンバーを読まなければ、再捕獲かどうか分からない。 このようななかで、狩猟で捕られた個体を確実にマイクロチップで読みとるという体制 がどうなっているのか、あと他に、きちんとしたモニタリングとしてどのようなことをな される予定なのかを教えて欲しい。 ○C 委員 円山川を渡る個体というのはメス個体で、2010 年以降どれくらいいるのかと言うことを 教えて欲しい。 また、個体群が違うと資料の方で明言していながら、ずっと、一つの個体群として取り 扱っているのは保全科学上、明らかに間違った方法であって、毎回検討するとしか明記し ておらず、全く進んでいない状況である。 それを実際に個体群別に管理する方向について、具体的に何をしているのか教えてほし い。 ○事務局 ベイズ推定については、平成 22 年度から兵庫県では、シカ、イノシシ、サル、クマに ついても、この方法を使ってやっている。 平成 24 年の2月にこの推定方法について、検討会を開いた。 その検討会には独立行政法人農業環境技術研究所の研究員の方及び、同じく行政法人水 産総合研究センターの研究員の方、また、国立環境研究所生物生態系環境研究センターの 研究員の方も、検討委員となっていただき、検討会を実施し、いずれもこの手法によって 野生動物の生息数を推定することが、間違いではなく正しい、というご回答いただいてい る。 ○事務局 情報公開のことであるが、現在、熊森協会さんのほうから、情報公開をして欲しいと言 うことで、請求を受けている。 それに対して、情報公開請求条例に基づき、公開できる範囲の情報は提供している。 出せない情報は公開できないと回答している。 ○I 委員 今の発言はむちゃくちゃである。 殺されたクマの体重、雌雄とか全部公開できないと言われているのに、公開しましたと いうのはおかしい。
5 ○D 委員 全部黒塗りされているのか。 ○I 委員 黒塗りのものが来るって聞いていたが、それが全く来ない。 なにもかも隠しすぎである。 どこの府県でも出しているデータを出さないのはおかしい。 それは知的財産ではなく、基礎データである。 ○D 委員 ここでは、議論は終わらせますが、他府県と同レベルの公開ができるように協議願う。 ○I 委員 事務局から、ご審議願いたいとの発言がありましたが、データが無ければ審議できない。 隠さないで欲しい。 ○事務局 狩猟で捕獲した個体にかかるモニタリング調査について、努力目標としては、狩猟で捕 獲した全頭のモニタリングを行いたいと思っているが、現実的には不可能なところもある。 市町なり県の農林振興事務所担当者の協力、さらには狩猟者の協力を得ながら、できる 限りの中で、狩猟での捕獲個体に対するモニタリング、マイクロチップの読み取りを進め てまいりたいと考えている。 そのあたりの具体的な運用についてはまた、これから検討していくこととしている。 C 委員からご質問のあった、県内移動個体数については、全部で9頭である。 そのうち、メスが2頭あり、地域的には、東中国個体群から、近畿北部個体群への移動 が8頭ある。 その逆の移動が1頭、オスであったという状況です。 ○C 委員 データを秘密にしていると言われているが、かなりオープンな情報が 15 ページ図8に 出ている。 これは非常にありがたいと思っている。 メス 63 頭についての、生理学的な図表が出てきており、これこそ隠すのかと思ったが、 十分メスの繁殖状況がうまくいっているという図があるので、ありがたいと思う。 ○D 委員 あと、事務局宛に L 委員からなにかコメントがあるか。 ○事務局 事前に送付した資料をご覧いただき、本日ご欠席の L 委員からコメントをいただきまし たので、ご紹介する。 私の町でも、目撃情報が増えており、生息数が増加していると感じている。 出没情報があれば、町内放送等により町民に注意を呼びかけている。 町民の不安も増えていると感じている。そのため、捕獲を進めることには賛成である。 というコメントを事前にいただいた。 ○C 委員 この資料の 3-1 の2枚目の(4)出没対応のところの数値が 26 年のままになっており、 明らかに間違っている。 27 年の(4)出没対応、有害 30 頭錯誤捕獲 86 頭と明らかにミスで、こういうものが出 てきていると、他の数字も信用できなくなるので、改めて、チェックをお願いする。
6 先ほどの報告でクマはぎの話が出ましたが、実施計画にはクマはぎの一言も書いてない けれども、クマはぎは無視するという県の対応なのか。 クマはぎを実施計画に含めないのはなぜか教えて欲しい。 ○事務局 A3 の資料(資料3-1)については、記載間違いである。 また、クマはぎの被害については、実施計画の資料編に記載をしているが、実施計画の 方には記載はないため、実施計画への記載をするよう対応していく。 ○H 委員 4ページの一番上、捕獲数のところに、捕獲者1人当たり1頭と書いてあるが、全体の 捕獲者は何人なのか。 どのくらいの捕獲者がいて1頭かで、クマの捕獲する数が分かってくる。 これは、一体何頭捕っていいのかわからない。 ○事務局 狩猟者の数ですが、実際何頭捕獲できるかと言うことは全くの不明です。 制限を加えた頭数にしているが、事前に狩猟者にアンケートを行っている。 狩猟者の回答の中で約 15%の方が積極的に狩猟をしたいという結果で、数的には、132 人の方が積極的に狩猟をしたいということである。 また、機会があったら狩猟をしたいという方を含めると狩猟者の約 65%に当たるという アンケート結果がでている。 それを踏まえましても、その方が全員捕獲できたとすると、かなりの数となる可能性が 考えられることから、一人一頭及び期間の短縮といった制限を設けている。 ○H 委員 130 人上限と言うことで、全部が上限になったら、そのあたりの記載の方法が良くない と考える。 ○J 委員 これは狩猟期間中に行うということであるが、そうなると、県外ということもあります し、狩猟許可をしたときに一気に山へ上がった時には 300~500 の捕獲は可能である。 それをどういう風にセーブするのか。 また、兵庫県猟友会としては、いまだに、クマの捕獲を自粛しており、自粛を解除して いない。 これで狩猟の解禁が決まれば、解除しなければならないが、これをもう少し考えなけれ ば、1 ヶ月の間に数百捕獲するのは兵庫県猟友会にとっては、さほど難しいことではない。 だからこれは上限を 150 頭という風に設定するのであれば、まず、この地域にある程度 入山規制をかけるか等、何らかの方法をとらなければ、狩猟期間中なので、個人プレーに なる。 そうなるときに、矢面に立つのは猟友会になってしまう。 こういうある程度の対策をとらなければ難しいと思う。 捕れといえば、瞬時に 150 頭捕るような方法もあるが、狩猟期間中ということもあるの で、これを歯止めしないと、近隣府県からも参加してくる可能性も十分あり、県内におい ても阪神間の方から、クマの狩猟のために出猟するという狩猟者がいるということも考え られる。 それとどこで検証するのか、150 頭を上限にするのか、県でも考えていただきたい。 ○事務局
7 確かに実際、何頭捕獲できるのかというのは全くわからないところであるが、他府県で 狩猟を禁止されていない県の事例をみてみても、だいたい 30 頭~50 頭ぐらいしか捕獲で きていないという状況がある。 多い県で 63 頭、少ない県ですと、4頭となっている。 そういうところも加味しながら、それでも、たくさん捕獲した場合の措置として、期間 に制限を設けている。 総捕獲頭数の上限という考え方もあるが、兵庫県については、年度毎に計画を立ててい るので、その年の計画に反映させていきたいというふうには考えておりますが、先ほど、 J 委員がおっしゃったとおり、300~400 頭捕獲するような状況も想定して、何らかのを対 策を検討してまいりたい。 ○D 委員 I 委員から保護しましょうという意見があり推定生息数及び情報公開に関する質問もあ った。 J 委員からはこのままではシカ、アライグマのように倍々に増えて行ってしまうとの懸 念の意見があった。 A 委員からはモニタリングの手法についての議論があった。 指摘があったように、どれくらいの頭数をどのように捕獲し、整理するのかという議論 があった。 これらを踏まえて、事務局では検討の上、計画案の参考とするようお願いする。
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【審議事項】
(2)シカ管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(事務局より説明)
(発言内容)
○A 委員 管理の目標のうちの一つの農業被害の半減に関しては、個体数を減少させて農業被害を 減らしているという所にストップ・ザ・獣害が非常に有効に働いていると感じている。 ただ、2番目の下層植生の衰退度2以上のものを半減するということに関しては実際に は、密度と衰退度はパラレルに動くものではない。特に、衰退するときは簡単に衰退する けれども、数が減っても簡単に回復するとは思えないので、実際、この目標を立てている ことでどういうふうに言い切るという算段なのかという疑問がある。 それはすぐに回答いただけないにしても、実際、このことに対する対策、個体数を減ら してこれを達成するということを考えれば、農村地域ではなく、山の奥の方で貴重な生態 系があるところで、シカの数を減らすということに取組まなければならないと考えている。 そうなると、なかなか、人が狩猟で入りにくいところになるので、指定管理鳥獣事業等 を使うことになるのではないか、そしてそうすると、他府県との連携も必要となると考え る。 そのあたりを具体的に決まってないのであれば、どういうふうな調整をしていく予定な のかを記載していただくとより明確になると思う。 ○I 委員 14 ページの下層植生衰退について、兵庫の山がボロボロになっており、無被害の箇所が 1割しかないという状況になっている。 兵庫の森がこのようなボロボロな状況になっているのは知っているが、この原因は全て シカと考えているのか。それ以外にも原因を考えられているのか教えてほしい、のが一点。 もう一点は、北海道大学の揚妻先生が書かれた論文を読んだが、シカは半分死んでも、 すぐまた元に戻る。奈良公園のシカは戦争直後は 75 頭であったが、すぐ 1000 頭に戻って いる。上から殺しても殺してもなかなか減らない。すぐに元に戻るけれども、下の食べ物 の量を調整すると数が統制できるという論文である。 そちらの方のアップダウンだけではなく、ボトムアップの方の原因がシカについては大 きいその食べ物の量の調整をどのように考えられているのか教えてほしい。 最後に三つ目、認定事業者が今年、入るのか。 どんな風にしてシカを捕獲するのか県としてはここまでは許す、これ以上はしないとい った規制について教えてほしい。 ○事務局 指定管理鳥獣捕獲等事業の話をいただいたが、来年度、シカの被害対策ということで、 指定管理鳥獣捕獲等事業の調査に取組む予定としている。 対象としては、森林の下層植生が衰退しているところ又は、生息密度が高いところとい った箇所から候補地を選んで、その中で、実際に取り組めるところをいろいろと調整して 検討していきたいと考えている。 ○I 委員9 まだ調査ということか。 ○事務局 はい。28 年度は調査を実施する。 ○I 委員 認定事業は兵庫県では4者なのか。何社ぐらいが名乗りをあげているのか教えてほしい。 ○事務局 認定済みの事業者は、兵庫県で現在6者である。 ○事務局 下層植生について、衰退していく過程と、回復していく過程でシカの密度との関係が違 うのではないかという質問だが、それはそのとおりである。 回復していく過程とシカの密度との関係は、実際にシカの密度を減らして、回復してき ているところをそれなりに、地域的に創出していかないと、その関係が見られないという ことで、捕獲対策をさらに強化し、そういった地域が実際に出てきて初めて、密度との関 係を出せるようになってくると思うので、まだ、将来的な話であると思う。 それから、下層植生衰退自体は何によって起こっているのかということだが、これに関 しては県内各地で植生保護柵ということで、シカを排除した柵を作っているが、そこでは 下層植生が実際に再生してきているので、そういった植生保護柵の効果を見てみれば、シ カの被害によって衰退しているということを言えるのではないかと思う。 ○G 委員 資料の3-1の個体数管理のところの①26 年度と 27 年度で取り組み実績について、27 年度の場合、このままだと、3万5、6千頭ということになると思うが、26 年度には3万 5千頭に対して4万5千頭と、④の実績が大分違うが、この背景は何かあるのかどうかと いうことと、シカ被害は農村部において大変深刻になっており、なるべく多く捕獲してほ しいという声を聞いている。 計画目標についても適正な水準でお願いしたい。 ○事務局 ④の狩猟期間中の捕獲数は、あくまでも、12月までの実績を記載している。 シカの捕獲が多くなるのは、1、2月までなので、実績は 12 月までしか上がっていな いが、決して少ないということではない。 1月末総数の資料を見てみると、前年比に対して 1889 頭の増ということで、去年が約 4万5千頭の捕獲であったので、それにプラス2千頭の捕獲となるのではないだろうかと 考えている。 それと、シカについては農業被害及び森林被害を及ぼしているので、捕獲圧を高めてど んどん捕獲しようという考え方で進めている。 ○D 委員 12 月末の実績ということをきちんと明記してほしい。 ○B 委員 新型捕獲方式の普及ということで、何基設置という情報が 26 年度からずっと出ている が、このあたりの成果が見えてこないと感じている。 このあたりは、これから狩猟者が減っていくということを考えると、非常に重要なこと であると思うが、現時点で現われていないならば仕方ないが、出ているのか出ていないの か教えてほしい。将来、どういう風に考えているのかを教えてほしい。 ○事務局
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AI ゲート等の新型捕獲について、当初、森林動物研究センターの研究部の方で開発協力 をしていたが、現在は、民間企業の方で販売している。
民間企業の方では、どんどん使って推進して捕獲を進めていることは聞いているが、そ れで、何頭捕獲したかということであるが、民間企業では捕獲頭数までは把握していない。 「AI ゲート」及び「AI ゲート AIR」の販売数は把握している、との回答であった。
兵庫県においては、淡路島で1基のみ、AI ゲート AIR という最新の「かぞえもん」を導 入しているが、今のところ、北海道の知床の方などで普及が伸びている。 「かぞえもん AIR」を1基、導入している南あわじ市の伊加利地域では、捕獲頭数が非常 に伸びているという情報がある。今後、その実績を見て、県の方で必要があれば、市町と 連携して、導入していきたいと考えている。 ○D 委員 12 ページの淡路島の農業被害(図-12)について、平成 26 年度の淡路地域南部の被害が深 刻な地域は、ほとんど人が住んでいないところである。過疎が進んでいる地域であり、早 く何とかしてあげないと、人が非常に少なくなってしまうところなので、配慮していただ きたい。
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【審議事項】
(3)ニホンザル管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(事務局より説明)
(発言内容)
○A 委員 美方区の美方 A,B 群についてすでに、メスが両方合わせても8頭になっているが、この ような状況において、区分1でもやむを得ない場合は問題のある個体を識別してメスを捕 獲するということは0になってもいいのかという考えなのか、最低限のところはどうなの か教えてほしい。 また、この群れに関してはすでに群れ総数の頭数を見ても分かりますし、資料編で、他 の年齢層のものがどのくらいいるのか見ても分かるように、かなり危機的状態で、普通だ ったら、メスを殺しても、コドモがオトナになってメスの成獣になるということがありう るが、コドモが0であったり、A 群のコドモが0頭で0歳が2頭、B 群のコドモが4頭い るけれども、ワカモノはいないということになると、存続自体は大変危ない状況であると 思う。 ただ、被害を出していることは、すごく分かるので、いろんな対策を各地で均一に行う ことが求められているが、もう少し、この群れに重点的に対策を取り入れるなどして、こ れ以上、捕獲しなくても済むようなサルに仕上げるというところを積極的にやっていただ きたいと思う。 サルはクマやシカとは異なり、群れで行動するので、群れの中に品行方正なサルがいて も、ダメなサルがいたら、引きずり出されて加害群となり、被害が出る限り捕獲し殺され るならば絶滅する。クマよりもよっぽどサルの方が絶滅の危機にあると私は考えている。 そのあたりの対策の強弱を考えて、重点的にやって個体群の存続も図っていただきたい。 ○事務局 A3 資料の 3 枚目の右側に今の群れのオトナメスの全体の数の推移が載っている。ご指摘 のとおり、美方 A 群は 26 年度にはオトナメス7頭、全体で 20 頭いたのが、27 年度にはオ トナメスが4頭全体で9頭となっている。 これはただ、美方 A,B 群については、人為的な捕獲はされていない。 どうやら、想像ではあるが、A 群が分裂したのではないか。 もしくは、これまで、サルを見かけなかったその周辺で、サルを見かけたということも 考えられる。 群れなのかどうなのかと言うことは分からないが、原因は不明だが、数が減ってしまっ ている。 その群れが分裂したのか、もしくは、他の原因で、数が減ってしまったのかということ を現在、調査中である。 それが明らかになれば、この場で報告する。 ○A 委員 もし分裂しているということになれば、消滅の方向に行ったということになり、非常に 危ういことだと思うので、今後の調査と対策に期待している。12 ○C 委員 特定計画は、管理計画となっているが、美方に関しては、保護計画ではないか。 著しく減って、絶滅しそうなものは絶滅させない計画を立てることが、この計画の主旨 であり、その点が反映されていないというのが、岸本委員の言われるとおりだと思うので、 十分配慮してほしい。 また、A3 の資料の2ページ目の「1 目標達成のための具体的な方策」の表の見方が分 からないのだが、捕獲数の括弧の中は総数と書いてあるが、括弧の外の数字は何なのか? ○事務局 裸書の数字はオトナメスの捕獲数である。 ○D 委員 サルに関して京都府の方、コメントいかがか。 ○京都府 篠山の個体群に発信器を兵庫県と協力してつけさせてもらっているので、今後とも、群 れの適正な頭数管理、被害対策に協力して取組んでいきたい。 ○G 委員 この A3 の資料の3枚目にあるが、農業被害・生活被害の減少について、単に農業だけ の被害なのか、生活被害について、何か統計上出ているものはあるのか。 ○事務局 生活被害については、統計的には把握できていない。 ○G 委員 特に生活被害は入っていないということか、篠山等集落で見かけられているところは農 業被害以外にも、あるかもしれないということか。 ○事務局 資料中のグラフの中において、集落への接近の具合というところから、推し量るしかな い。 ○D 委員 ニホンザルの話になると、事務局の説明が上手だったのか、ものすごく具体的になって きた。数が少ないから。 だから、計画上で表現するのは十分であるが、先ほど A 委員が言われたように美方の群 れをどう保護するのか。という具体的な話が出てきて、京都府に逃げ込んでいることや、 岩津ネギを食べていることなど、とても具体の話が出てきている。 このあたりは、委員への説明はこの管理計画で良いが、具体になれば具体になるほど、 他の計画とレベルを合わせなくても、これをもっとよく分かるように具体の地名やものが 出てきて、よく緻密に状況が分かってきて、それに対してこういう対策を行うといった方 向に進めば、他の計画にも良い影響を与えるのではないかと思う。 よく分かったならば、よく分かったなりに注文をつけるので、よろしくお願いする。
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【審議事項】
(4)イノシシ管理計画(平成 28 年度事業実施計画)(案)について
(事務局より説明)
(発言内容)
○A 委員 個体数管理の目標で、目撃効率を 0.2 以下にするということについて、本州部は達成で きているが、それを維持していて、さらに少しずつ下がっているということは大変すばら しいことだと思うが、それを 0.2 以下という決めたときの基準がおそらく、農業の被害の 深刻さを基準に決めたと思う。 しかし、実際密度が下がっているにもかかわらず、被害が深刻という方が増えていると いうのはどうしてなのか。 計画の方の 12 ページの図 13 は淡路と本州部が一緒になっていると思うが、本州部でみ るともっと下がっているのではないかと思い、図 12 を見るとそんなこともないだろうと 感じる。 言いたいことは、来年度、平成 28 年度において現在の計画は一旦終わりで、次の新し い計画を立てると思うが、0.2 という目標がどうだったのか、今どうなっているのかと言 うことを、検討していただく必要がある。 ○事務局 A 委員のご指摘のことについては、十分検討していきたい。 ○C 委員 同じことであるが、資料編にしても、被害状況についても、淡路島と本州部は分けたも のを作っていただきたい。 それと、被害との関係において、防除というものをどう含めるかということであるが、 0.2 は正しいが、防除が遅れているという評価をするのか、防除であるとか、地域である とか、そういうことを含めて検討いただきたい。 ○D 委員 この農林業被害金額の年度別推移 図11について、兵庫県は年度別でどれだけ農業生 産があるのか、その生産額と被害額を比べてみないと、少し見にくい。 今回はこれまでこのように来ているので、いいですが、次の見直しの際は、どう見直し ていくのか、ここからフィードバックしてやるちょうどいいタイミングであると思う。 これからマネジメントを実践していかなければならないと思う。 という意見を二人からいただいた。 次年度以降に反映できるように事務局での議論をお願いしたい。 ○事務局 分かった。 貴重なご意見ありがたくいただく。 ○H 委員 農業被害の防止には電柵がすごく普及しているが、私も山から出ようと思っても、出ら14 れないほど、電柵が張り巡らされている。 その県の助成を利用して設置した電柵の面積の増え方と、農業被害の減り方の関係性が あるのか気になっている。 多分、被害が少なくなるように電柵を広げているのだと思うが、分かる範囲で調べてほ しい。 ○事務局 防護柵を毎年どのくらい設置しているかということはずっと統計をとっており、トータ ルとして8ページに示している、表2、防護柵の設置状況、トータルの設置距離として 7,018 キロとなっている。 H 委員が言われた被害額との比較については、現在は、細かい分析ができていないため、 今後、設置を増やしていって、クロスしていけばいいと思う。 それは、来年度、新しい計画を策定する段階での資料として提出したいと考えている。 ○H 委員 非常に大事なデータであるから、どんどん税金使って一向に農業被害が減らないのであ れば、やめた方がいい。費用対効果の観点からの検討が重要。 ○事務局 防護柵の設置は補助金をつけて、一生懸命させてもらっているが、問題は管理の面であ ると思う。それについては、森林動物研究センターが中心となって、管理についても普及 もさせてもらっている。 設置とその後の管理も合わせて、せっかく税金を投入しているものを無駄にならないよ うに、しっかり指導も徹底していきたいと思う。 ○B 委員 私も、この計画をみて、見直しのいい時期ではないかと思うので、しっかりやっていた だきたい。 それとの関連で、前年と同様という形を踏襲している項目が多いので、このあたりは、 先ほどのお話にもあったように、費用対効果を考える形で、メリハリをつけていくという ことが必要であると感じる。 また、その関係で、重点を置く必要があるのは、都市部の捕獲個体への対応と、遺伝子 汚染の問題である。特に淡路島の状況は芳しくないところもあるので、それぞれの項目の 中での一つの項目の流れの中でメリハリをつけるということと、項目ごとの間でメリハリ をつけることを検討願いたい。 [まとめ] ○D 委員 ツキノワグマから始まって、保護が必要という意見と捕獲する意見とそれと同時にモニ タリングをどうするのか。そして適正に捕獲するにはどうすればいいのか。という次のス テップの議論がかなり出てきていると思う。 イノシシに関しては、六甲山の問題と淡路の問題と、特に地域の特性に則った課題がか なり明確になってくる。そのあたりをどうやっていくのか、次の計画に反映していくのか という話があった。 イノシシとシカで繰り返し出てきた「前年度と同じ」という記載についてであるが、同 じであるならば、「アダプティブマネジメント(順応的管理)」ではないかもしれない。 皆さんが表象されている「アダプティブマネジメント」をどうするのか。多くの前向きな
15 意見が出てきたので、次回の計画策定に参考にしてほしい。 ○B 委員 岐阜県から来ている身として、少し、お願いしたいことがある。 他の都府県はサルに関しては、捕獲一辺倒になっている。岐阜県も例外でなく、それを 引き戻そうと一生懸命やっているところである。そういう意味では、今回の計画は非常に 他府県の見本になる部分が多いものなので、ぜひとも、日本をリードしているという気持 ちを持って取組んでいただきたい。 [閉会] ○事務局 以上で、今年度の野生動物保護管理運営協議会を終了する。