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言語学習ストラテジーの習得において明示的/暗示的指導が果たす役割に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

言語学習ストラテジーの習得において明示的/暗示的指導が

果たす役割に関する研究( はしがき )

Author(s)

大和, 隆介

Report No.

平成12年度-平成13年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)(2)

課題番号12680287) 研究成果報告書

Issue Date

2001

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/71

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

本研究の動機と目的

近年、英語による「実用的コミュニケーション能力の育成」の必要性が、「21世紀日 本の構想」懇談会などの提言に見られるように、教育界だけでなく産業界や政官界まで巻 き込んで大合唱されている。こうした社会的要請は(世論操作的な側面が若干あるとして も)、中学から大学にいたる英語教育の現場に対して、「英語について学ぶ」教育から「英 語を使う能力を身につける」教育へと指導の軸足の変化を迫る大きな力となっている。 日本の英語教育をめぐるこのような状況の変化は、平成14年4月より実施される「新 学習指導要領」の改訂の中で、より具体的な形で反映されることとなった。今回の改訂の 要点として、(1)外国語が選択教科から必修科目となったこと、(2)外国語学習の目的 が、「積極的にコミュニケーションを図ろうとする腰穿の細から「実践的コミュニケ ーションノ鑑カの拗に変化したこと、(3)言語活動の取り扱いの中で、「言語使用場面」 や「言語機能」を踏まえて指導する必要性が明記された事などが挙げられる。 さらに、今回の指導要領の改訂で特に注目すべきは、学習内容を削減してまでも、学習 者自らが問題を見つけ主体的に解決しようとする能力の育成を大きな目標としていること であろう。このことは、平成14年度から、単に教科書が薄くなるだけでなく、「総合的 な学習の時間」が導入されることに如実にあらわれている。 これらの新指導要領に明示された学校教育に対するこの二つの社会的要請 -「実践 的な英語コミュニケうヨン能力の育成」と「問題解決能力の育成」- は、教科指導と総合的 学習の指導が、相互補完的に実践されて効果を生み出すものであろう。いくら、「総合的 な学習の時間」で、生徒に対して主体的な問題解決能力を身につけさせようとしても、各 教科の指導において旧態依然とした「知識を詰め込む」指導が幅をきかせていては、その

目的を達成することは困難である。この意味において、英語教育においても、二つの能力

の育成を同時に可能とするような指導を実践することが期待されている。 英語の授業において、「実践的コミュニケーション能力」と「問題解決能力」の双方を

学習者に身につけさせるためには、コミュニカティブタ言語活動を行ないながら、学習者

が自らの学習活動を客観的に見つめ、自己の言語能力・適性を効果的に活用するプロセス を指導の中に組み入れる必要があろう。このような要素を具体化する有力な方法の1つと して、言語学習ストラテジーの指導をコミュニケーション活動と融合することが考えられ る。本研究は、このような認識に基づき、言語学習ストラテジーの指導を積極的に取り入 れた英語教授法のモデルを構築するための基経となるものである。この報告書では、これ まで行なってきた研究を以下の順序でまとめ、最後に今後の研究の方向性を付すことにす る。 ー3一

(3)

Ⅰ:認知理論にもとづく言語観と学習ストラテジー Ⅱ:学習ストラテジーに対するメタ認知とその効果 Ⅲ:学習ストラテジーの明示的/暗示的指導に対する評価 Ⅳ:学習ストラテジーと動機付け Ⅴ:まとめと今後の方向性 まず、Ⅰにおいては・、言語学習ストラテジーを英語教授法に積極的に取り入れる理論 的根拠として、認知理論に基づく言語観やメタ認知の役割を整理した上で、学習ストラテ ジーの有効性を論じる。Ⅱにおいては、2つの研究を報告し、言語学習ストラテジーの 使用やその効果に対して学習者が持っている認識が、読解力や作文力とどのように関わっ ているのかを考察する。Ⅲでは、学習ストラテジーの指導法について行ったパイロット スタディの結果を報告し、先行研究の知見と照らし合わせながら、ストラテジーの指導は 明示的に行われるべきなのか、それとも暗示的な指導でも効果があるのかを検証する。 Ⅳでは、言語学習ストラテジーの指導を実践する際に、学習者の英語学習に対する動機 付けの問題が大きく影響するという認識に立ち、動機付け・学習ストラテジー・習熟度の 三者の関係を考察した2つの研究を報告する。最後に、Ⅴにおいてこれまでの研究を簡 単にまとめた上で、今後の研究の方向性を述べることにする。

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