在宅遷延性意識障害者と家族の生活機能を高めるための包括的支援の問題点とその方策
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(2) Ⅰ. 研究の背景と目的. わが国では、高度医療の進展や高齢者数の増加に伴い、意識障害が長期に及んでいる 遷延性意識障害者(以後、意識障害者とする)は、推定 55,000 人以上いると報告され ている。しかし、わが国では医療費の低減化を図るために在院日数が制限されており、 重度脳損傷により意識障害が長期化し、医療的なケアもあり、日常生活行動全般に介助 が必要な状態でも、在宅介護を推奨されている現状がある。また、意思疎通が困難であ り、日常生活行動全般に全介助を要する状態のなか、回復の希望が見いだせない意識障 害者の介護は、家族である介護者の身体的、精神的、経済的な負担が大きいことが報告 されている 1)。意識障害者の介護負担は、入院や施設、在宅療養等の生活場所を問わず 生じるが、生活場所により介護者の負担の内容や程度は異なっているのではないかと推 察される。 意識障害者の介護負担の軽減を図り、また意識障害者の生活機能を高めるためには、 意識障害者の介護について身体的なサポートを行う支援のみならず、ICF で謳われてい る活動や社会参加が、意識障害者や家族介護者にも可能になるような包括的な支援法の 開発が必要である。 そこで、本研究では、意識障害者ならびに介護者である家族の包括的な支援法を検討 するための基礎的な資料を得るために、意識障害者と介護者の実態を把握すること、ま たそれらの実態と主介護者の健康状態、介護負担との関連を明らかにすることを目的に した。. Ⅱ. 研究方法. 1.研究デザイン 自記式質問紙を用いた横断調査. 2.調査期間 2019 年 2 月 1 日~2019 年 3 月 31 日 3.対象 本研究の対象は、全国遷延性意識障害者・家族会、賛助団体(以後、家族会とする) に所属している家族介護者である。意識障害者の介護の実態把握が目的であるため、適 格基準、除外基準を設けず、家族会所属者の全数調査とした。. 4.調査手順 家族会の総会に於いて研究協力の承諾を得た後に、各家族会の代表者宛に研究に関す る説明文書を郵送した。各家族会の代表者から内諾を得た後に、各代表者から家族会の 1.
(3) 名簿管理者に研究内容について説明をしてもらった。その後、家族会の名簿管理者宛に 研究に関する説明文書、調査票、返信用封筒の質問票一式を所属人数分送付し、名簿管 理者から各会員宛に郵送してもらった。 なお、研究に関する説明文書に、本研究への参加は自由意思であり、研究の趣旨に同 意する場合のみ調査票に回答してもらうこと、また無記名の調査であり調査票郵送後の 同意撤回はできないことを明記した。研究の同意に関しては、調査票に同意を確認する 欄を設け、調査票の回答後に返信用封筒に入れて、研究責任者宛に返送してもらった。. 5.調査の概要 1)遷延性意識障害の定義について 1972 年に Jennett と Plum は、重症な脳損傷を受けた後で呼吸・循環・代謝など 脳幹部の機能は維持されるが、深昏睡から開眼するまでに回復しても、周囲との意思 疎通に制限のある状態を「persistent vegetative state(遷延性植物状態) 」と提唱し た 2)。一般的に「遷延性意識障害」とは、運動・知覚系の障害、および大脳による認 知・統合機能などに障害はあるものの、呼吸・循環・消化器系などの自律神経系は比 較的正常に保たれ、 「植物状態」 「植物症」ともいわれている。 Jennett と Plum が「persistent vegetative state」と定義した同時代に、わが国で も交通事故による植物状態患者が急増していたため、1976 年に日本脳神経外科学会 は、「自力で移動ができない」などの 6 項目と、さらにそれらの 6 項目を満たす状態 がいかなる医療努力によってもほとんど改善することなく満 3 カ月以上経過した場 合に植物状態と定義した。しかし、これらの条件を満たしている患者の臨床像は変化 に富み、また同じ状態が永続しないことから、太田らは「植物症」を一つの固定した 状態と示すのではなく、一連の臨床経過の流れの中で把握しようと試みた 3)。植物症 をその重症度にしたがい、周囲との意思疎通を完全に喪失した状態である「完全植物 症」、 「不完全植物症」 、そして一部意思疎通のみられる人を含む「移行型植物症」に、 さらに意識障害の期間において植物状態が 3 カ月以内であれば「早期」 、3 カ月以上 経過した場合には「遷延性」植物症と分類した。 「遷延性植物症」の 3 カ月という期 間は、3 カ月以上意識障害が継続している患者は回復する可能性の低いことや予後の 予測が概ね可能となる 3 ヶ月までは、医療従事者や交通事故などに関連した人々の最 「植物状態」 「植物症」という日本語表 低限の努力の期間として設定された 4)。また、 現には倫理的な問題もあるため、現在では「遷延性意識障害」と表現されるようにな った。 本研究でも、 「植物状態の診断基準」に準じて、①自力で移動ができない、②自力 で摂食ができない、③屎尿失禁状態にある、④眼球はかろうじて物を追うこともある が認識できない、⑤声を出しても意味のある発言は全くできない、⑥目を開け、手を 2.
(4) 握れなどの簡単な命令にはかろうじて応ずることもあるが、それ以上の意思疎通は不 可能である」 、という状態を遷延性意識障害者とした。. 2)調査項目 (1)意識障害者 年齢、性別、発症あるいは受傷時期、発症原因、現在の生活場所 東北療護センター遷延性意識障害度スコア(広南スコア) 医療的ケアの種類と必要性 身体障害者手帳、療育手帳の取得状況 要介護度、障害支援区分など. 東北療護センター遷延性意識障害度スコア(以下、遷延性意識障害度スコアとす る)とは、遷延性意識障害者の臨床症状を、前述した「植物状態の診断基準」に基 づき、自力移動、自力摂取、屎尿失禁状態、眼球の動きと認識度、発声と意味のあ る発語、簡単な従命と意思疎通、表情変化、の 7 項目について評価するものである 5)6)。各症状を、重度(10. 点) 、高度(9 点) 、中等度(8 点) 、軽度(5 点)、極軽度. (0 点)に 5 段階に分類し、各症状を得点で評価する。また、遷延性意識障害度ス コアは、各項目得点を加算することで、最重症例(完全植物症):70~65 点、重症 例(完全): 64~55 点、中等症例(不完全): 54~40 点、軽傷例(移行型): 39~ 25 点、脱却例: 24 点以下と重症度の評価ができる指標である。最重症例は意思疎 通、飲食、自動運動などが全くできない状態であるが、脱却例であっても、高次脳 機能障害や運動機能障害などの重度後遺障害があり、自立して社会生活を営むこと は困難な状態を示している。 医療的ケアについては、意識障害者の家族が実施することの多い、人工呼吸器の 管理、喀痰の吸引、経管栄養の管理の有無について質問した。. (2)主介護者 本研究では、家族介護者のなかで、年齢や性別を問わず、介護を中心的に行って いる人を主介護者とした。 年齢、性別、意識障害者との続柄、就業の有無、勤務形態 過去 1 カ月の健康状態:健康関連 QOL(SF-8) 介護負担度:日本版 Zarit 介護負担尺度(JZBI_8) 介護のなかで負担に感じること、困っていること(自由記述). 3.
(5) 介護負担度に関しては、介護負担の評価尺度として国際的に使用されている Zarit 介護負担尺度(ZBI)を使用した。ZBI は全 22 項目で構成されているが、日 本では荒井らが日本語版 Zarit 介護負担尺度(J-ZBI)の信頼性と妥当性を検証後、 8 項目から成る日本語版 Zarit 介護負担尺度短縮版(J-ZBI_8)を作成している 7)。 質問紙調査の対象者の回答への負担軽減を図るため、近年では J-ZBI_8 を使用し ている研究が散見される。 また、介護負担について Zarit らは、 「親族を介護した結果、介護者が精神的・身 体的健康度・社会生活および経済状態に関して被った被害の程度」と定義している 8)が、 「介護により被害を被る」という表現は、乳幼児から高齢者までを含む意識障. 害者の介護負担の表現としては適切でないと考えた。そこで、本研究では、介護負 担とは「親族を介護することにより、主となる介護者が身体的、精神的、社会生活 や経済状態について困難と感じる程度」と定義した。 一方、J-ZBI_8 では、Personal strain(5 項目)と Role strain(3 項目)の 2 因 子に分けて評価することが可能である。Personal strain(PS)とは介護そのものに よって生じる負担であり、Role strain(RS)は介護が生じたためにこれまでの生活 ができなくなった負担である。J-ZBI_8 では、各項目に対して、 「思わない」0 点、 「たまに思う」1 点、 「時々思う」2 点、「よく思う」3 点、「いつも思う」4 点とい う 5 段階の選択肢があり、得点が高いほど介護負担感が高いことを示す。 また、意識障害者の生活を支えるには、主介護者の心身の健康を維持することが 重要である。そこで、本研究では、包括的な健康関連 QOL 尺度である SF-8 を 使用した 9)。SF-8 は 8 つの質問項目からなり、質問ごとに 6 つの順位尺度が設定 されている。また、下位尺度は、身体機能(PF) 、日常役割機能(身体) (RP) 、体 の痛み(BP) 、全体の健康感(GH)、活力(VT) 、社会生活機能(SF)、日常役割 機能(精神) (RE) 、心の健康(MH)である。下位尺度の得点を換算することで身 体的サマリースコア(PCS) 、精神的サマリースコア(MCS)に分類することが可 能であり、得点が高いほど QOL が高いことを示す。また、日本人の 18-75 歳を対 象にした国民基準値に基づき、各項目の得点が 50 点より低い場合は、日本国民一 般の平均より低いことを示している。. (3)ソーシャルサポート 身体的なサポート 従たる介護者(副介護者)の有無 心理的なサポート 相談可能な家族介護者、相談可能な非家族介護者の有無 4.
(6) 社会的なサポート (在宅療養の介護者のみ)社会資源の活用状況、かかりつけ医の有無、緊急時 の対応病院の有無. 3)分析方法 統計解析には、SPSS26.0J for Windows を用い、全ての検定は両側検定を行い、有 意水準は 5%および 1%とした。収集したデータの分布について、連続変数は平均値 と標準偏差、カテゴリカル変数については度数と割合で記述し、測定した全ての変数 の記述統計を行った。また各尺度に関しては、信頼性分析を実施後に、総得点ならび に下位尺度の記述統計を行った。各尺度間の相関は spearman の相関分析を行い、健 康関連 QOL、介護負担感に関連する要因の特徴を把握するため、カイ二乗検定、 Fisher の直接確率法、Mann–Whitney U 検定を実施した。 4)倫理的配慮 本研究は、筑波大学医の倫理委員会の承認を得た上で実施した(承認番号 第 1367 号)。対象者には、自由意思による研究参加、同意撤回の手段、匿名性の確保、個人情 報の保護、データの取扱と保管方法、連絡先を調査協力依頼文書に記載した。また、研 究参加の同意について、質問紙の冒頭に研究参加意思の記載箇所を設け、返送された質 問紙への同意の記載をもって確認すること、無記名の質問紙であることから返送後は同 意の撤回ができなくなることを文書内にて説明した。さらに、調査協力依頼文書に、研 究への参加は自由意思であり、不参加であっても対象者はいかなる不利益を受けること はないこと、質問紙への回答に対し負担に思う項目に関しては答えなくてもよいこと、 本研究に関する問合せの連絡先を記載した。 また、個人情報の保護として、研究結果を公表する際には研究対象者を特定できる個 人情報を開示しないこと、本研究以外の目的で個人情報を使用しないことについて、調 査協力依頼文書に記載した。. Ⅲ. 結果 意識障害患者・家族の会、賛助団体から 543 通郵送し、289 通(回収率 53.2%)回収. された。調査票の記載不備、尺度得点の回答に欠損値のあるものを除外し、267 通を分 析対象とした。 1.意識障害者の状態(表 1) 意識障害者の性別は、男性が 174 人(65.2%) 、女性は 93 人(34.8%)だった。年齢 は平均 45.3 歳(SD17.2)歳であり、その範囲は 3 歳から 90 歳であった。意識障害の 5.
(7) 発症原因は、交通事故が 117 人(43.8%)と最も多く、低酸素脳症 51 人(19.1%) 、脳 血管障害が 49 人(18.4%)だった。転倒・転落等のその他の事故が 29 人(10.9%)だ った。発症あるいは受傷からの期間は平均 11.2(SD7.4)年であった。 意識障害者が現在生活している場所は、自宅が 155 人(58.1%) 、病院 81 人(30.3%) 、 障害児・者施設 17 人(6.4%) 、高齢者施設 10 人(3.7%)だった。 意識障害者に必要な医療的ケアは、経管栄養が 245 人(91.8%)、喀痰吸引が 218 人 (81.6%) 、人工呼吸器の管理が 23 人(8.6%)だった。その他の医療的ケアには、気管 切開部の管理、膀胱留置カテーテルの管理、排便コントロール、ストーマケアなどが上 がっていた。 意識障害の重症度を評価する遷延性意識障害スコアでは、最重症(完全植物症)が 124 人(46.4%)と最も多く、重症(完全)74 人(27.7%)、中等症(不完全)39 人(14.6%) 、 軽症例(移行型)20 人(7.5%)、脱却 9 人(3.4%)だった。 2.遷延性意識障害度(表 2) 遷延性意識障害度スコアの下位項目となる各症状は以下の通りである。 「自動運動」は、痛み刺激に対して「逃げる」運動がある人が 146 人(55.3%)と最も 多く、自動運動が全くないが 39 人(14.8%)だった。 「自力摂取」では、咀嚼・嚥下が全くできず、経管栄養により栄養補給している人が 132 人(50.0%)、多少であれば飲み込みが可能な人が 91 人(34.5%)だった。 「排尿・排便」は、排泄時に身体を動かすことが全くない人は 169 人(64.0%)と最も 多かったが、規則的な排泄誘導で失禁を防ぐことができるが 7 人(2.7%) 、夜間を除き 失禁しない、排尿・排便を伝えることができる人は 4 人(1.5%)だった。 「目の動きと認識」は、開眼し瞬きもあるが, 視線の先は定まらず追視はないが 133 人 (50.4%)、声をかけた人を直視する、理解しているかは不明だが移動するモノを追視す るは 51 人(19.3%)だった。 「発声・意味ある発語」は、発声・発語は全くない(口の動きもない)人が 153 人(58.0%) と最も多く、次いでうめき声のような発声はあるが言葉にはなっていない(口の動きが 認められる)は 83 人(31.4%)だった。 「意思疎通」は、呼びかけ(命令)に対する応答は全くない人は 74 人(28.0%) 、呼び かけ(命令)に対し体動や目の動きなどで反応があるが 88 人(33.3%)だった。 「表情変化」に関しては、周囲の刺激(物音)、テレビ等に全く表情を変えない人が 128 人(48.5%)と最も多かった。次に周囲の刺激の内容に合わせまれに表情の変化を示す が 49 人(18.6%) 、周囲の刺激に対し、状況に応じて表情変化(感情の表出)を示すが 45 人(17.0%)だった。 6.
(8) 2.主介護者の状態(表 3) 意識障害者の主介護者は、女性が 211 人(79.0%)、男性は 50 人(18.7%)だった。 主介護者の平均年齢は 60.9 歳(SD10.2)であり、その範囲は 29 歳から 90 歳だった。 主介護者の続柄は、意識障害者の母親が 130 人(48.7%)と最も多く、次いで配偶者が 89 人(33.3%) 、父親 16 人(6.0%) 、子どもが 19 人(7.1%) 、兄弟姉妹 6 人(2.2%) だった。主介護者の就業の状態は、就業ありと回答した人は 92 人(34.5%)であり、 就業者の就業形態の内訳は、非常勤(パート含む)が 35 人(38.0%)、常勤は 32 人 (34.8%)、自営が 17 人(18.5%)だった。 主観的健康感として、健康関連 QOL 尺度のα信頼性係数はα= .885 だった。各項目 の得点は、全体的健康感(PF)44.30(SD7.52)点、身体機能(RP)44.93(8.77)点、 日常役割動作(身体)(BP)43.75(SD8.67)点、体の痛み(GH)44.65(8.80)点、 活力(VT)45.18(6.67)点、社会生活機能(SF)40.22(10.11)点、心の健康(RE) 42.18(8.43)点、日常役割機能(精神) (MH)43.67(7.93)点、PCS44.35(SD8.23) 点、MCS40.16(SD8.07)点だった。国民基準値に基づくと、各項目の得点は 50 点以 下であり、日本国民一般の平均より低値であった。. 3.ソーシャルサポート 身体的なサポートとして、は従たる介護者(副介護者)がいた。精神的サポートとし て、医療や福祉サービスや生活上の問題に関して、気軽に相談できる専門職の存在は、 267 人中 216 人(80.9%)、信頼できる専門職は 215 人(80.5%)が「あり」と回答して いた。一方、精神的な支援者(家族)は 203 人(76.0%) 、精神的な支援者(家族以外) は 78 人(29.2%)だった。 また、社会的なサポートは、在宅療養の介護者のみに回答を得たが、かかりつけ医有 りは 145 人(54.3%)、緊急時の対応病院有りは 122 人(45.7%)だった。 4.意識障害者、主介護者、遷延性意識障害度、健康関連 QOL の相関(表 4) 主介護者の年齢と受傷・発症からの期間に弱い相関が認められたが(r= .459、p= .000)、 意識障害者の年齢、受傷・発症からの期間、主介護者年齢と、遷延性意識障害度、健康 関連 QOL との間に相関はみられなかった。 5.意識障害者の生活場所による基本属性、ソーシャルサポートの比較(表 5) 本研究の調査時の意識障害者の生活場所として、「在宅療養」と、病院に入院あるい は障害児・者施設、高齢者施設に入所している場合は「在宅療養以外」として、2 群に 、意識障害の発症原因(p= .001) 、遷 分類して比較した。意識障害者の性別(p= .013) 延性意識障害度(p= .008)、主介護者の性別(p= .040)、主介護者の続柄(p= .000) 、 7.
(9) 主介護者の就業の有無(p= .000)に有意な差がみられた。 ソーシャルサポートでは、気軽に相談できる専門職の有無(p= .000)、信頼できる専 、精神的な支援者(家族以外)の有無(p= .000)に有意な差がみ 門職の有無(p= .000) られた(表 6)。 、受傷・発症からの期間(p= .000) 、遷延性意識 さらに、意識障害の年齢(p= .000) 障害度(p= .001)に有意な差が認められた(表 7) 。主介護者の健康関連 QOL 得点は、 、PCS(p=0.006)に有意な差がみら 身体機能(PF) (p=0.028)、体の痛み(p=0.031) れた。 6.在宅療養の主介護者の介護負担感、健康関連 QOL の関連 在宅療養の主介護者を対象に、J-ZBI_8 の分析を行った。J-ZBI_8 は欠損値のない 143 人を分析対象とした。J-ZBI_8 の内的整合性を検討するために、J-ZBI_8 とその 下位尺度である、Personal strain と Role strain の Cronbach のα信頼性係数を算出 した。その結果、J-ZBI_8= .829、Personal= .817、Role= .817 だった。また、JZBI_8 は平均 9.0(SD6.5)点だった。主介護者の健康関連 QOL 尺度では、α信頼性 係数は .872 であり、内的整合性が得られていた。 主介護者の介護負担得点と意識障害者、主介護者の基本属性、健康関連 QOL 間の なかで、社会生活機能(SF)と Personal strain、Role strain 、J-ZBI_8 総得点に負 の弱い相関が認められた(r=-0.304, p=0.000)(r=-0.426, p=0.000)(r=-0.451,. p=0.000)。また、心の健康(RE)では Personal strain と J-ZBI_8 総得点(r=-0.330, p=0.000)(r=-0.328, p=0.000)、日常役割機能(精神)(MH)で負の弱い相関がみら れた(r=-0.301, p=0.000)(r=-0.336, p=0.000) 。また、MCS 得点と Role strain 、JZBI_8 総得点に弱い負の相関があった(r=-0.351, p=0.000) (r=-0.373, p=0.000) 。 Ⅳ. 考察. 1.意識障害者について 意識障害者の状態や介護負担は、生活場所による相違があるのではないかと考え、 在宅療養と在宅療養以外で比較を行った。意識障害者が生活する場合、病院、障害 児・者施設、高齢者施設、グループホームなど、在宅療養以外においては各施設の特 徴や状況により主介護者の負担等は異なるのではないかと思われる。しかし、本研究 では、障害児・者施設、高齢者施設、グループホーム等に入所している意識障害者が 少数だったため、 「在宅療養」の他に、病院に入院あるいは施設等への入所者は「在宅 療養以外」に分類して分析を行った。 意識障害者は男性に多く、性別における生活場所による違いはなかった。しかし、 意識障害者の平均年齢は、在宅療養外が 50.7 歳と有意に高く、それは意識障害の原因 8.
(10) に起因しているのではないかと考えられた。意識障害の原因も生活場所により異な り、在宅療養では交通事故や転倒・転落やその他の事故に起因する意識障害者が多 く、在宅療養以外には脳血管障害や低酸素脳症の比率が高かった。低酸素脳症は窒息 や誤嚥、何らかの疾患に伴う心停止や呼吸停止、その他重篤な不整脈などによって生 じることから、全年齢層において発症する可能性がある。本研究では、低酸素脳症の 原因についての回答は求めていなかったのでその原因は不明であるが、低酸素脳症の 回答者の多くが 40 歳以上であることから、何らかの疾患から呼吸停止や心停止に陥 り、その後に低酸素脳症と診断された人が多いのではないかと推測される。先行研究 でも 40~50 歳代の意識障害者は入院が多いという報告と同様な結果を示しており 1)、 子どもがまだ独立していない家庭や夫婦 2 人という家庭では、介護者が仕事を退職す る、あるいは老々介護が困難であるという理由から、病院や施設入所が多いのではな いかと考える。 また、遷延性意識障害度も生活場所別に有意な差があり、在宅療養以外では最重症 が、在宅では重症が最も多かった。しかし、医療的ケアに関しては、経管栄養、喀痰 吸引、人工呼吸器の管理のすべてにおいて、生活場所における有意な差が認められな かった。これらのことから、遷延性意識障害の重症度や医療的ケアの必要性は生活場 所に直接的に関連はしていないが、意識障害の原因や意識障害者、主介護者の年齢な どは、意識障害者の生活場所を決める要因になるのではないかと考える。. 2.主介護者について 主介護者は、女性が約 8 割を占め、その平均年齢は 60.9 歳であり、生活場所により 有意な差がみられた。主介護者の続柄は意識障害者の生活場所による差がみられ、な かでも在宅療養では意識障害者の父親、母親が主介護者である比率が高く、在宅療養 以外では配偶者、子どもの比率が高かった。これは、意識障害の発症原因に起因して おり、また意識障害者の年齢が高いと主介護者は配偶者が多く、病院や施設などの生 活場所を選択しているのではないかと推測される。 また、身体機能(RP)と体の痛み(GH)、PCS 得点には生活場所による差が認め られた。在宅療養での主介護者は、24 時間体制での介護が必要となる。訪問看護や訪 問介護などの社会サービスを利用するにしても、介護の多くの時間は家族介護に委ね られることが多く、それが日々繰り返されることから、身体的な疲労感等が慢性的に 蓄積されているではないかと考える。下位尺度の得点換算による身体的サマリースコ ア(PCS)も在宅療養の方が有意に低いことからも、在宅療養の主介護者には体の痛 みや日常活動が妨げられている可能性が示唆された。 一方、在宅療養以外の主介護者は、心の健康(RE)と日常役割機能(精神)(RE) において、有意差はなかったものの在宅療養よりも低値であった。意識障害者が病院 9.
(11) に入院あるいは施設に入所していたとしても、定期的に面会に行くこと、意識障害者 の身の回りの世話が必要であること、長期入院や入所すれば経済的な問題が生じ、長 期入院の是正に伴い常に次の転院先を探さなければならないなど、入院・入所におい ては在宅とは異なる負担があるのではないかと考える。 さらに、意識障害者の主介護者は、健康関連 QOL の全下位項目のなかで、社会生 活機能(SF)の得点が最も低かった。また、在宅療養においては、健康関連 QOL の 社会生活機能(SF)と Personal strain、Role strain 、J-ZBI_8 総得点に負の弱い相 関が認められた。これは、家族と友人との付き合いなどの社会的な交流が、身体的あ るいは心理的な理由で妨げられているのではないかと考える。先行研究では、意識障 害者の介護負担感が強いと生活満足度は低いことが指摘されており 1)、本研究の結果 でも同様な傾向を示しているのではないかと考えられる。 意識障害者の主介護者の健康状態や介護負担に関連する要因としてソーシャルサポ ートについて分析した結果、精神的支援である気軽に相談できる専門職、信頼できる 専門職、家族以外での精神的支援者の有無に関して、生活場所により有意な差がみら れた。意識障害者の多くは、疾患や受傷を問わず急性発症する場合が多く、また回復 の可能性が未知数であることからも、家族の精神的な負担は多大である。したって、 在宅療養以外の意識障害者の主介護者の家族を支援する専門職と、家族以外の支援者 をいかに作るかが重要な課題なのではないかと考える。 3.主介護者の健康関連 QOL、介護負担感について 意識障害者の主介護者の年齢や意識障害の重症度、健康関連 QOL、介護負担感は関 連があるという仮説のもと調査を実施したが、基本属性や遷延性意識障害度、健康関 連 QOL には相関はみられなかった。本研究の結果と同様に、在宅高齢脳卒中片麻痺 者の家族介護者の QOL とその関連要因について検討している先行研究でも、介護者 の QOL と要介護者の ADL 自立度には相関はない 10)と報告され、家族介護者の QOL には介護が必要な人の身体機能等の影響は少ないのかもしれない。 また、介護負担感に関しても、信頼性係数としては尺度の信頼性が得られていた が、Zarit 介護負担尺度で意識障害者の主介護者の介護負担を測れているか疑問な点も ある。なぜなら、本研究の対象者には尺度項目の欠損値が多くみられ、特に在宅療養 以外の主介護者にその傾向が認められた。介護負担感の欠損値の多い項目は、「患者さ んのそばにいると腹がたつことがありますか」、 「患者さんのそばにいると気が休まら ないと思いますか」だった。病院に入院、施設に入所している場合はその管理上、家 族が意識障害者と関わる時間が限られていることや、認知症や高次脳機能障害とは異 なり、自動運動が十分に実施できない意識障害者には問題行動はほとんどないため、 前述した設問に回答するのは困難であると推察される。 10.
(12) 在宅療養者のみを対象に分析した J-ZBI_8 では、意識障害者の主介護者の J-ZBI_8 総得点は平均 8.9(SD6.5)点だった。J-ZBI_8 を使用した研究によると、発達障害者 の親の平均値は 12.8 点 11)、高次脳機能障害者の介護者は 11.7 点 12)、統合失調症患者 の母親は 13.3 点 13)と報告されている。それらの研究結果と比較すると、意識障害者 の主介護者の介護負担感は低値である。その理由として、前述した J-ZBI_8 の設問内 容では、問題行動のない意識障害者の介護では得点が低くなる。さらに、交通事故や 転倒・転落などの不慮の事故により生じた意識障害の場合の多くは、父親あるいは母 親が主介護者であるため、J-ZBI_8 の「介護をだれかに任せてしまいたいと思うこと はありますか」の設問に対して、子どもの介護をするのは当然のことであり負担と思 わない、不謹慎な設問である、などの意見もあった。これらのことを鑑みると、意識 障害者の主介護者には「介護負担」という概念の測定が困難であること思われる。 近年では、 「介護肯定感」という概念が使用されている研究 15)も多い。年齢や原 因、生活場所が多様である、意識障害者の家族の介護上の問題を明らかにするには、 負担だけに注目するだけでなく、負担以外の肯定的な側面にも焦点を当てる必要があ るのかもしれない。しかし、その前にいま一度、主介護者が捉えている介護とはなに か、そしてそこにはどのような問題が生じているのかなど、意識障害者の家族介護者 に関する質的な研究が必要ではないかと考える。. 4.本研究の限界と課題 本研究の対象者は、家族会に所属している、主体的に介護に取り組んでいる介護者 が多い集団であり、母集団には一定の偏りがあることを前提としており、分析対象数 からも、結果を一般化することはできない。意識障害者と家族介護者を包括的に支援 する方策を考えるには、意識障害者の介護の状況を的確に表現できる概念を再考する 必要性が示唆された。また、客観的な介護の状況に共通性があるとしても、介護者の 負担感には個人差があり、それはストレス状況に対処する個人のコーピング能力が影 響している 15)ことから、家族介護者のコーピング能力にも着目した包括的な支援方法 についても考慮する必要がある。. 謝辞 本研究は、在宅医療費助成 勇美記念財団 2017 年度(後期)在宅医療研究への助成によ り実施しました。本研究に際し、遷延性意識障害患者・家族会、ならびに賛助団体の各代 表者ならびに調査票の発送に関わっていただいた皆様、そして調査票にご回答いただいた 家族会員の皆様に深く感謝申し上げます。 11.
(13) 引用文献 1)日高紀久江, 紙屋克子, 松田陽子: 遷延性意識障害者における在宅介護を可能にする要因の検討. 医療社会福祉研究. 2008; 16: 13-23.. 2)Jennett B,Plum F: Persistent vegetative state after brain damage. A syndrome in search of a name. Lancet 1972; 1: 734-737. 3)太田富雄,山下純宏,尾崎孝志,他: ゛植物症 ゛の定義と分類. 外傷. 1975; 6(2): 12-20.. 4)鈴木二郎, 児玉南海雄: 植物状態患者の社会的背景と今後の問題. 神経研究の進歩. 1976; 20(5):. 181-189. 5)Fujiwara S, Nakasato N, Ogasawara K, et al : Evaluation of the severity of prolonged consciousness disturbances after head injury: A scoring system developed in our department. Proceedings of the 2nd Annual Meeting of the Society for Treatment of Coma 2:173-183, 1993 2) 6)藤原悟, 中里信和, 長嶺義秀ほか: 遷延性意識障害の重症度評価尺度の信頼性と因子構造. 1997; 脳神. 経 49: 1139-1145. 7)荒井由美, 田宮菜奈子, 矢野栄二:. Zarit 介護負担尺度日本語版の短縮版 (J-ZBI_8) の作成 その信頼. 性と妥当性に関する検討 2003; 日本老年医学会雑誌, 40(5), 497-503. 8)Zari SH, Reever KE, Bach-Peterson J: Relatives of the Impaired Elderly: Correlates of Feelings of Burden 1980; The Gerontologist, 20(6): 649–655. 9)福原俊一, 鈴鴨よしみ: SF-8 日本語版マニュアル 2004; 特定非営利活動法人 健康医療評価研究機構. 10)武政誠一, 中越竜馬, 村上雅仁ほか: 通所リハビリテーションサービスを利用している在宅高齢脳卒 中片麻痺者の家族介護者の QOL とその関連要因について 2012; 理学療法化学, 27(1): 61-66. 11)本田浩子, 斉藤恵美子: 発達障害者の親の負担感に関連する要因の検討. 2016; 日本公衆衛生学会誌,. 63(5), 252-259. 12)白山靖彦: 高次脳機能障害者家族の介護負担に関する様相. 2010; 社会福祉学, 51(1): 29-38.. 13)半澤節子, 田中悟郎, 稲富宏之, 他: 統合失調症患者の母親の介護負担感に関連する要因 による比較. 患者の性別. 2009; 精神科とリハビリテーション, 13(1), 79-87.. 14)末益友佳子, 門間晶子: 在宅筋萎縮性側索硬化症患者の主介護者の介護肯定感とその関連要因. 2015;. 日本看護研究学会雑誌, 38(2): 43-55. 15)辰巳寛, 山本正彦: 慢性期在宅失語症患者の家族介護者における介護負担感とその関連要因に関する 検討. 2010; 心身科学, 2(1): 9-16.. 12.
(14) 表 1 意識障害者の基本属性. 項 目. 人数(%). 性別. 男性. 174(65.2). 女性. 93(34.8). 年齢(歳). 平均(±SD). 45.3(17.2). 発症、受傷からの期間(年). 平均(±SD). 11.2(7.4). 意識障害の原因. 交通事故. 117(43.8). 脳血管障害 脳炎・脳腫瘍. 生活場所. 実施している医療的ケア. 9(3.4). 転倒・転落. 29(10.9). 低酸素脳症. 51(19.1). その他. 10(3.7). 無回答. 2(0.7). 自宅. 155(58.1). 病院. 81(30.3). 障害児・者施設. 17(6.4). 高齢者施設. 10(3.7). その他. 3(1.1). 無回答. 1(0.4). 経管栄養. 245(91.8). 喀痰吸引. 218(81.6). 人工呼吸器. 遷延性意識障害の重症度. 49(18.4). 23(8.6). その他. 39(14.6). 最重症. 124(46.4). 重症. 74(27.7). 中等症. 39(14.6). 軽症. 20(7.5). 脱却. 9(3.4). 無回答. 1(0.4) (n=267). 13.
(15) 表2 遷延性意識障害度 人数 自発運動がまったくない. 自動移動. 39. 14.8. 自発運動はまったくないが, 痛み刺激に対して「逃げる」運動がある. 146. 55.3. 時に手足のすべてあるいは一部に自発運動があるが無目的である 痛み刺激に対して払いのける. 22. 8.3. 時に目的に合った自発運動がある.不十分でも真似することがある. 28. 10.6. 不十分であっても意思を持って自発運動をする. 29. 11.0. 132. 50.0. ほとんど経管栄養だがつばを飲み込む動作や噛む動作がある, 多少なら経口摂取の試みが可能.. 91. 34.5. おおむね介助による経口摂取が可能であるが, 時にむせる. 20. 7.6. 全粥, きざみ食等を全量介助にて摂取可能. 15. 5.7. 6. 2.3. 169. 64.0. 排尿, 排便時に多少身体を動かすことがある. 66. 25.0. 失禁はあるが, イヤな顔や体を動かすことで「合図」する. 18. 6.8. 規則的に排便・排尿をさせることで失禁を防ぐことができる. 失禁があっても, 周囲に分かる形で「合図」を送る. 7. 2.7. 夜間を除き, 失禁しない. 排尿, 排便を伝えることができる. 4. 1.5. 19. 7.2. 133. 50.4. 声をかけた人を直視する. (理解しているかは不明)だが移動するモノを 追視する. 51. 19.3. 近親者を判別し, 表情の変化がある. 気に入ったモノを見ると表情が変 わる. 29. 11.0. 簡単な数字を読む, 数字がわかる. テレビ等を見て内容に反応する (笑う,悲しむなど). 32. 12.1. 153. 58.0. うめき声のような発声はあるが言葉にはなっていない(口の動きが認め られる). 83. 31.4. 何らかの発語はあるがまったく意味が伝わってこない. 名前を呼べば不 明瞭ながらも返事がある. 15. 5.7. 時に意味のある発語がある.呼名に対する返事がある. 6. 2.3. 簡単な問いかけに言葉で応じることができる. 7. 2.7. 呼びかけ(命令)に対する応答はまったくない. 74. 28.0. 呼びかけ(命令)に対し体動や目の動きなどでの反応がある. 88. 33.3. 呼びかけに(命令)対し時に応じることがあるが, 意思疎通は図れない. 33. 12.5. 簡単な呼びかけに対し, 意思疎通が図れる時がある. 47. 17.8. 呼びかけ(命令)に対しほぼ正確な意思疎通が可能. 22. 8.3. 周囲の刺激(物音).テレビ等に全く表情を変えない. 128. 48.5. 周囲の刺激の有無に関係なく表情変化(感情の表出)がある. 23. 8.7. 14 周囲の刺激の内容に合わせまれに表情の変化を示す. 49. 18.6. 周囲の刺激に対し状況に応じて表情変化(感情の表出)を示す. 45. 17.0. 周囲の刺激に対し正確に表情変化(感情の表出)を示す. 19. 7.2. 咀嚼・嚥下は全くできない. 経管栄養をおこなっている. 自力摂取. 不十分ながらも, 自分でスプーンなどを使用し, 食べることができる 排尿・排便時に身体を動かすことはまったくない. 排尿・排便. 開眼しない. 開眼していても瞬きをしない 開眼し瞬きもあるが, 視線の先は定まらず追視はない 目の動き と認識. 発声, 発語は全くない(口の動きもない). 発声・意味 ある発語. 意思疎通. 表情変化. 割合. (n=264).
(16) 表 3 主介護者の基本属性. 項 目 性別. 人数(%). 男性. 50(18.7). 女性. 211(79.0). 無回答. 6(3.2). 年齢(歳). 平均(±SD). 主介護者の続柄. 父. 16(6.0). 母. 130(48.7). 就業の有無. 配偶者. 89(33.3). 子ども. 19(7.1). 兄弟姉妹. 6(2.2). その他. 1(0.4). 無回答. 6(2.2). あり. 92(34.5). なし. 168(62.9). 無回答 勤務形態(n=92). 60.9(10.2). 7(2.6). 常勤. 32(34.8). 非常勤. 35(38.0). 自営. 17(18.5). その他. 4(4.3). 無回答. 4(4.3) (n=267). 15.
(17) 表 4 基本属性と健康関連 QOL の相関 (n=267) 意識障害者の. 受傷・発症から. 遷延性意識. 主介護者の. 年齢(n=261). の期間(n=262). 障害度(n=260). 年齢(n=260). 項目. 全体的健康感(PF). -0.610. 0.016. 0.012. -0.036. 身体機能(RP). -0.780. -0.080. 0.103. -0.225. 0.024. 0.052. 0.061. -0.069. 体の痛み(GH). -0.011. -0.071. 0.012. -0.041. 活力(VT). -0.077. 0.090. 0.041. 0.028. 社会生活機能(SF). -0.041. 0.051. 0.012. -0.007. 心の健康(RE). -0.040. 0.136. 0.023. 0.107. 日常役割機能(精神)(MH). -0.040. 0.083. 0.032. 0.024. PCS. -0.006. -0.086. 0.078. -0.163. MCS. -0.063. 0.157. 0.017. 0.141. 日常役割動作(身体)(BP). *: p< 0.05, **: p< 0.01. 16.
(18) 表 5 生活場所による基本属性の比較 在宅療養. 在宅療養以外. (n=155). (n=108). p値. 項 目. 意識障害者 性別(n=263). 発症原因(n=251). 男性. 110(71.0). 60(55.6). 女性. 45(29.0). 48(44.4). 脳血管障害. 20(13.2). 28(28.0). 7(4.6). 2(2.0). 交通事故. 81(53.6). 35(35.0). 転倒・転落. 20(13.2). 8(8.0). 低酸素脳症. 23(15.2). 27(27.0). 必要なし. 109(89.3). 68(87.2). 必要あり. 13(10.7). 10(12.8). 必要なし. 26(17.7). 12(11.4). 必要あり. 121(82.3). 93(88.6). 必要なし. 11(7.2). 7(6.5). 必要あり. 141(92.8). 100(93.5). 最重症. 62(40.3). 61(56.5). 重症. 44(28.6). 27(25.0). 中等症. 24(15.6). 15(13.9). 軽症. 18(11.7). 2(1.9). 脱却. 6(3.9). 3(2.8). 男性. 20(13.3). 30(28.0). 女性. 130(86.7). 77(72.0). 父母. 101(67.3). 43(40.6). 39(26.0). 48(45.3). 子ども. 9(6.0). 10(9.4). 兄弟姉妹. 1(0.7). 5(4.7). あり. 33(22.0). 57(53.8). なし. 117(78.0). 49(46.2). 脳炎・脳腫瘍. 0.013. 0.001. *. * *. 医療的ケアの必要性 人工呼吸器(n=200). 喀痰吸引(n=252). 経管栄養(n=259). 0.655. 0.212. 1.000. 遷延性意識障害度(n=262) 0.008. 主介護者 性別(n=257). 続柄(n=156). 配偶者. 就業の有無(n=256). 0.040 *. 0.000. 0.000. * *. * *. *: p< 0.05, **: p< 0.01. 17.
(19) 表6 生活場所によるソーシャルサポートの比較 (n=267). 身体的 サポート. 在宅療養以外 (n=108). 人数(%). 人数(%). p値. あり. 94(63.5). 61(58.1). なし. 54(36.5). 44(41.9). あり. 143(96.0). 71(77.2). なし. 6(4.0). 21(22.8). あり. 139(93.3). 74(76.3). なし. 10(6.7). 23(23.7). あり. 122(78.7). 79(26.2). なし. 33(21.3). 28(26.2). あり. 61(39.4). 16(14.8). なし. 94(60.6). 92(85.2). かかりつけ医. あり. 145(54.3). 緊急時の対応病院. あり. 122(45.7). 従たる介護者(n=253). 気軽に相談できる専門職(n=253). 信頼できる専門職(n=253) 精神的 サポート. 精神的な支援者(家族)(n=262). 精神的な支援者(家族以外)(n=263) 在宅療養 のみ. 在宅療養 (n=155). 0.432. 0.000 **. 0.000 **. 0.375. 0.000 **. *: p< 0.05, **: p< 0.01. 表7 生活場所による基本属性、健康関連QOLの比較 (n=263) 項目. 在宅療養 (n=155). 在宅療養外 (n=108). p値. 意識障害者の年齢(n=261). 41.7. 16.0. 50.7. 17.6. 0.000 **. 受傷・発症からの期間(n=262). 12.4. 6.8. 9.1. 7.9. 0.000 **. 遷延性意識障害度(n=260). 48.6. 12.3. 53.1. 8.4. 0.000 **. 主介護者の年齢. 60.9. 9.8. 60.8. 10.9. 0.872. 全体的健康感(PF). 44.0. 8.0. 44.9. 6.7. 0.367. 身体機能(RP). 44.0. 9.4. 46.4. 7.7. 0.028 *. 日常役割動作(身体)(BP). 43.1. 8.7. 44.9. 8.6. 0.091. 体の痛み(GH). 43.7. 8.7. 46.1. 8.9. 0.031 *. 活力(VT). 45.3. 6.4. 45.3. 7.0. 0.993. 社会生活機能(SF). 39.6. 10.1. 41.6. 9.9. 0.116. 心の健康(RE). 42.6. 8.2. 41.9. 8.7. 0.490. 日常役割機能(精神)(MH). 43.6. 7.9. 43.9. 8.1. 0.801. PCS. 43.3. 8.3. 46.1. 7.8. 0.006 **. MCS. 40.7. 7.9. 39.7. 8.3. 0.315. *: p < 0.05, **: p < 0.01. 18.
(20) 表8 在宅療養者の主介護者の介護負担得点と各変数の相関 (n=143) 項目. Personal strain. 意識障害者の年齢. 0.119. 0.090. 0.132. 受傷・発症からの期間. 0.010. 0.116. 0.072. -0.278. -0.138. -0.234. 0.023. 0.067. -0.060. 遷延性意識障害度 主介護者の年齢. Role starain. J-ZBI_8総点. 全体的健康感(PF). -0.309 **. -0.289. -0.352. 身体機能(RP). -0.251. -0.124. -0.215. 日常役割動作(身体)(BP). -0.291. -0.214. -0.291. 体の痛み(GH). -0.272. -0.147. -0.235. 活力(VT). -0.221. -0.248. -0.275. 社会生活機能(SF). -0.304 **. -0.426 **. -0.451 **. 心の健康(RE). -0.330 **. -0.237. -0.328 **. 日常役割機能(精神)(MH). -0.273. -0.301 **. -0.336 **. PCS. -0.257. -0.120. -0.209. MCS. -0.253. -0.351 **. -0.373 **. *: p < 0.05, **: p < 0.01. 19.
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