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「自閉症教育」を推進するための具体的提言

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自閉症教育を推進するための

具体的提言

平成23年1月

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自閉症教育を推進するための具体的提言

目 次

はじめに

…2

Ⅰ 自閉症教育推進の基本的な考え方

…3 1 国の動向 2 横浜市の現状と動向 3 横浜市における自閉症教育推進の基本的な考え方

Ⅱ 学校教育への提言

…6 1 全体総括提言(総括目標) 2 具体的提言(取組目標)

Ⅲ 連携に関する提言

…12 1 全体総括提言(総括目標) 2 具体的提言(取組目標)

Ⅳ 市民・保護者への理解啓発に関する提言

…15 1 全体総括提言(総括目標) 2 具体的提言(取組目標)

Ⅴ 自閉症教育関係資料

1 横浜市特別支援教育推進会議委員名簿 …17 2 横浜市特別支援教育推進会議設置要綱 …18 3 横浜市特別支援教育推進会議審議経過 …20 4 横浜市特別支援教育総合センターの障害種別の相談件数 …21 5 横浜市立特別支援学校における自閉症者在籍数 …22 6 横浜市立小中学校の自閉症者の在籍調査結果 …23 7 横浜市特別支援教育を推進するための基本指針(自閉症関係抜粋) …27 8 横浜市における特別支援教育のこれまでの取組み変遷 …28 9 世界自閉症啓発デー 平成22年の啓発パンフレット等 …29 10 国の自閉症教育関連の通知等 …34

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はじめに

横浜市では、平成16年4月に「横浜市障害児教育プラン」が策定され、特 別支援教育推進の牽引役としてその役割を果たしてきました。その後、学校教 育法の改正をはじめとして、特別支援教育を取り巻く状況は大きく変化してき ました。 この間の主な施策として、平成18年度に病弱の二つ橋養護学校を移転し、 南区浦舟町に浦舟特別支援学校を開校しました。平成19年度には旧二つ橋養 護学校の跡施設を改修し、横浜市としては2校目となる、就労を目的とした二 つ橋高等特別支援学校を設置しました。 小中学校においては、平成19年度より特別支援教育実践推進校事業を3年 間で全校に展開し、校内支援体制や特別支援教室を整備してきました。また、 平成18年度以降、小学校3校と中学校2校に情緒障害や言語障害の通級指導 教室を開設しました。 そうした中、平成20年度の特別支援教育推進会議では、「特別支援教育推進 への提言」が示されました。それを受け、教育委員会では、今後の特別支援教 育を推進する施策の方向性を示すものとして、平成21年12月に「特別支援 教育を推進するための基本指針」を策定しました。 この基本指針では、自閉症教育の推進が喫緊の課題であることが新たに示さ れました。そこで、平成22年度の特別支援教育推進会議では、「自閉症教育」 に焦点をあて、横浜市における自閉症教育の推進について、委員全員がその重 要性を共通理解した上で、今後の在り方について熱く議論を重ね、本提言をま とめることとなりました。 横浜市、横浜市教育委員会、横浜市の各学校、市民・保護者が、それぞれの 役割を認識し具体的な取組を行っていくことで、横浜市がどの街よりも自閉症 のことを理解し、適切な指導・支援がなされる街として育っていくことを期待 しています。 今後、自閉症等の子どもたちにとって、より適切な教育が展開されることを 特別支援教育推進会議委員一同切に希望しております。 平成23年1月 横浜市特別支援教育推進会議 委員長 渡部 匡隆

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Ⅰ 自閉症教育推進の基本的な考え方

1 国の動向 平成13年1月に、「21世紀の特殊教育の在り方に関する研究協力者会議」 から「21世紀の特殊教育の在り方について(最終報告)」が示され、初めて自 閉症と知的障害との障害の違いについて明記されました。また、平成17年の 中央教育審議会答申でも同様の文言が記述され、自閉症教育について一層研究 を推進していく方向性が明らかになりました。 その後、文部科学省では、研究開発学校や特別支援教育総合推進事業の中で 自閉症に対応した教育課程の編成等に関する研究を進めています。また、独立 行政法人国立特別支援教育総合研究所においても、自閉症教育に関する研究成 果物を発行したり、特別支援学級における自閉症に関する教育課程編成の研究 を進めたりしているところです。 21世紀の特殊教育の在り方について(最終報告)P20より抜粋 「知的障害と自閉症を併せ有する児童生徒に対し、この2つの障害の違いを考慮し つつ、障害の特性に応じた対応について今後も研究が必要である。」 (21世紀の特殊教育の在り方に関する調査研究協力者会議 平成 13 年 1 月 15 日) 特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)P8より抜粋 「知的障害と自閉症を併せ有する児童生徒に対し、この2つの障害の違いを考慮し つつ、障害の特性に応じた対応について、引き続き研究を進める必要がある。」 (中央教育審議会 平成 17 年 12 月 8 日) 2 横浜市の現状と動向 横浜市では、自閉症のある児童生徒の多くは、特別支援学校や小中学校の個 別支援学級に在籍をして指導を受けていますが、自閉症の特性に応じた指導に ついては、まだ十分とは言えない状況があります。 一方、一般学級にも自閉症の特性を有する児童生徒が在籍している(資料5) このことから、一般学級においても適切な指導・支援を行えるようにする必要 があります。また、一般学級在籍の児童生徒が通級する通級指導教室において も、自閉症の特性を有する児童生徒が増加していることから、情緒障害通級指 導教室に限らずどの通級指導教室でも自閉症等の指導ができる専門性を有する 必要があります。

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つまり、現状としては、次の2点について認識しておくことが重要です。 ① 自閉症の特性を有する児童生徒数は、従来想定されているより多く、ど の学校にも在籍している可能性があること。 ② 学校においては、自閉症の特性についての理解が十分に浸透しておらず、 必ずしも適切な指導・支援がなされているとはいえない現状があること。 そこで、横浜市教育委員会は、平成21年12月に策定した「特別支援教育 を推進するための基本指針」において、横浜市として、初めて自閉症教育につ いて記述を行い、次のような「目指すべき姿」を示しました。 特別支援学校:「自閉症教育に対応した教育課程の充実が図られ、教室環境等 の整備も積極的に行われています。」 個別支援学級:「自閉症児のいる学級では、障害特性に応じた教育環境を整備 し、わかりやすい授業を展開しています。」 基本指針に位置づけられたことを進めていくにあたり、自閉症に対する教育 の在り方や方針について、学校現場の具体的な拠り所が必要になると考えます。 3 横浜市における自閉症教育推進の基本的な考え方 横浜市ではこれまでに、特別支援教育の推進について、様々な施策・事業を 展開しており、校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名・養 成、特別支援教室の設置等の体制面では整ってきたように思われます。しかし、 個々のニーズに応じた指導の充実という点では、自閉症等のある子どもたちへ の教育はまだ十分とは言えません。 例えば、東京都立知的障害特別支援学校をはじめとして全国の先進的な取組 を行っている特別支援学校では、自閉症に特化した自閉症学級を設置し、教育 課程を編成して自閉症教育の実践に取組んでいます。 横浜市においても、それらの先進的な取組を参考にしながら、次の3点を踏 まえた上で、横浜の地域特性に応じた自閉症教育の推進が必要であると考えま す。 ・自閉症はその特性に応じた効果的な指導方法や内容が必要であること。 ・知的障害と自閉症を併せ有する幼児児童生徒に対し、この2つの障害の違 いを考慮しつつ、障害の特性に応じた対応が必要であること。 ・共生社会に生きる子どもの育成やインクルーシブな社会の実現には、自閉 症の正しい理解が不可欠であること。 そこで、本提言では、特別支援学校から一般学級に在籍する自閉症(自閉症 スペクトラム)のある幼児児童生徒について教職員等が正しく理解し、適切な 指導ができることを目指して、特別支援教育推進会議として検討してきた内容 を『自閉症教育を推進するための具体的提言』として取りまとめることとしま した。

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教育委員会には、提言内容を十分に尊重されて、今後の施策等に反映させる ことで、横浜市における自閉症教育がさらに推進されることを期待するもので す。 【本文中の用語説明】 ※1 この提言の報告書で使用する「自閉症」とは、高機能自閉症・アスペルガー 症候群等を含んだ自閉症スペクトラムとしてとらえることとします。 ※2 この提言の報告書で使用する「自閉症教育」とは、自閉症の特性に応じた教 育とします。 ※3 「個別支援学級」とは、学校教育法上の特別支援学級のことであり、横浜市 が呼称として使用している学級の名称です。 ※4 「一般学級」とは、通常の教育課程によって教育活動を行う学級のことで、 文部科学省が呼称として使用している通常の学級と同じ意味です。横浜市は 呼称として一般学級を使用しています。 ※5 「自閉症の特性を有する」という場合は、自閉症の診断が有無にかかわらず 可能性のある場合を含むときに使用します。 ※6 「自閉症等」という場合は、自閉症だけでなく他の発達障害等も含む場合に 使用しています。 ※7 「自閉症者」という場合は、文脈の中で自閉症のある子どもだけでなく成人 も含んでいる場合に使用しています。 ※8 「自閉症の特性」とは、相手の気持ちを理解することができない等の社会性の 困難、自分の気持ちを言葉で伝えられない、相手が話したことを繰り返して話 す等のコミュニケーションの困難、ある物や時間等にひどくこだわる、ある特 定のものに異常なほど興味関心を示す等の反復的で常同的な興味・行動、感覚 過敏がある等を意味しています。

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Ⅱ 学校教育への提言

1 全体総括提言(総括目標) 「特別支援教育を推進するための基本指針」においては、今後、学校教育に 期待される姿の中で、自閉症に対する適切な教育についての記述が多くなされ ました。また、医学の分野において、自閉症の診断基準が確立し、「自閉症スペ クトラム」としてその概念が拡がってきた経過の中で、どの学校にも自閉症の ある幼児児童生徒が在籍することが明らかになってきました(資料5、6)。 しかし、学校において自閉症のある幼児児童生徒が在籍していても、その特 性を正しく理解した上で、個に応じた指導が十分行われているとは言えない現 状があります。したがって、教職員は、自閉症が一つの障害種であることを理 解した上で、その特性に応じた指導内容や方法で支援していく「自閉症教育」 が必要であると認識し、個に応じた指導の充実に努めることが必要です。 そのために、教育委員会は、大学等の研究機関とも連携した自閉症教育の専 門性を有する人材の育成、学校における教育環境の整備等の教育資源を充実さ せていく必要があります。 その第一歩として、自閉症のある幼児児童生徒が多く在籍している特別支援 学校や自閉症・情緒障害個別支援学級において、自閉症の特性に対応する教育 課程を編成する必要があります。 小中学校の一般学級や高等学校においても、自閉症のある児童生徒が在籍し ている場合には、自閉症の特性や本人の状態に配慮した「個別の指導計画」を 作成し、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の「自立活動」の目標や内 容を参考にしながら適切な指導・支援を実践していくことが望まれます。 2 具体的提言(取組目標) (1)教育委員会の役割 【施策・事業】 ○ 教育委員会は、早急に、自閉症教育を具体的に推進していくための組織及び 事業を立ち上げ、組織的・計画的に自閉症教育に取り組む必要があります。 また、自閉症教育にかかわる教職員の専門性の向上について継続的に取り組 んでいくことも大切です。 ○ 自閉症教育は、他の障害と異なる特別な指導内容や方法を工夫することによ って効果が得られるという前提に立ち、学校が教育課程を編成するときの指 針となり、また、自閉症のある幼児児童生徒にかかわる教職員が指導計画を

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作成したり、指導したりするときに参考資料となる「自閉症教育の手引き(仮 称)」を作成することが必要です。 ○ 教育委員会は、学校の教職員に対して、自閉症(自閉症スペクトラム)につ いて正しく理解し、支援が必要な全ての子どもたちに対応できるようにして いくために、「自閉症教育啓発リーフレット」を作成・配布するなど、理解 の促進に努めることが必要です。 ○ 教育委員会は、自閉症等のある生徒のために、高等学校における自閉症教育 を推進するための教育課程実施上の具体的な配慮事項について指針を示し、 必要な条件整備について検討する必要があります。 【教職員の理解推進】 ○ 管理職及び特別支援教育コーディネーターが、まず自閉症を正しく理解する ことが必要であり、教育委員会は、自閉症に関する研修会等を計画的に実施 していくことが必要です。 ○ 校内において、自閉症の理解に関する研修会を積極的に導入する必要があり ます。その際、特別支援学校のセンター的機能や通級指導教室の支援センタ ー機能を積極的に活用することが望まれます。 ○ 自閉症の特性に応じた教育という「自閉症教育」の意味を、教育にかかわる 全ての教職員に理解してもらうことが必要です。その際、教職員の自閉症の 理解度に関する指標等を策定し、目標を設定した上で、理解推進を図ってい く必要があります。 【専門性の向上】 ○ 特別支援学校や個別支援学級で自閉症のある幼児児童生徒たちと関わる教 員に対して、自閉症教育の専門性を向上させるために、より充実した研修の システムや講座内容を構築する必要があります。 ○ 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校において授業研究会を行うときに は、自閉症教育をはじめとした特別支援教育の視点を取り入れていく必要が あります。 ○ 一般学級の担任や特別支援教育コーディネーターが、特別支援学校や通級指 導教室における実践例やセンター的な機能で支援した豊富な事例等の情報 を得られるよう、データベース化や事例集などの作成が有効と考えられます。

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(2)学校の役割 【特別支援学校】 ○ 知的障害の特別支援学校には、知的障害を併せ有する自閉症のある児童生徒 が在籍していることから、その特性に対応した教育を早急に実現する必要が あります。そのためには、教育委員会の指定による研究指定校において、例 えば「自閉症に特化した教育課程の編成」、「特性に応じた指導」等のテーマ をかかげて研究を推進していく必要があります。 ○ 高等特別支援学校や知的障害以外の障害種の特別支援学校においても、自閉 症のある幼児児童生徒が在籍していることから(資料5)、教育課程や時間 割を工夫するなどして、自閉症の特性に応じた指導・支援に取組む必要があ ります。 ○ 自閉症のある生徒が在籍している高等部では、自閉症の特性に応じたきめ細 かい進路指導を徹底することによって、就労や社会に貢献できる人材の育成 を目指す必要があります。職場体験等の実習や就労支援に際しては、自閉症 の特性について、実習先や職場に理解を促し、一人ひとりの自己実現を充実 させていくことが大切です。 【小中学校の個別支援学級】 ○ 小中学校の個別支援学級にも多くの自閉症のある児童生徒が在籍している ことが明らかになりました(資料5)。特に、自閉症・情緒障害学級におい ては、知的障害学級とは別に自閉症の特性に応じた教育課程を編成する必要 があります。また、できる限り適切な学習環境を用意し、個に応じた指導を 実践する必要があります。 ○ 知的障害学級と自閉症・情緒障害学級の2学級を設置している学校が多くあ りますが、自閉症の特性を考えた場合、両者の教育課程の特色が曖昧で必ず しも適切な運用になっていない場合が見られます。自閉症・情緒障害学級の 学級経営や教育課程の編成について指針となる「自閉症教育の手引き(仮 称)」に基づいて、学級が運営されることが必要です。 ○ 自閉症・情緒障害学級においては、在籍する児童生徒の知的障害の程度によ って指導の重点や内容が異なることから、複数の教育課程が必要と考えられ ます。知的障害のある児童生徒に対する教育の在り方をしっかり理解した上 で、知的障害と自閉症を併せ有する場合にどのような指導方法や内容が考え られるかを、早急に研究する必要があります。

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【小中学校の通級指導教室】 ○ 小中学校の通級指導教室において、「情緒障害通級指導教室」という名称を 使用していますが、通級している児童生徒は、必ずしも情緒障害ではなく、 自閉症を含む発達障害の児童生徒が多くなっています(資料5)。実情に対 応したふさわしい名称を検討する必要があります。 ○ 難聴・言語障害等の通級指導教室においても、自閉症の特性を有する児童生 徒が通級しています(資料5)。主障害と併せて、自閉症の特性にも適切に 対応していく必要があります。障害や特性に応じて柔軟に対応ができるよう に、専門的な研修を充実させるとともに、通級指導教室の在り方そのものを 検討していくことが必要です。 ○ 通級指導教室が担っている支援センター機能の役割の中で、一般学級に在籍 している自閉症の特性を有する児童生徒の指導方法や内容についての学校 支援を充実させる必要があります。 【小中学校の一般学級】 ○ 自閉症の特性を有する児童生徒が在籍している場合には、本人の特性に応じ た学習環境や指導方法を校内委員会で検討し、できる限り適切な配慮をして いく必要があります。 ○ 自閉症の特性を有する児童生徒が在籍している場合には、特別支援教育コー ディネーターを中心に学校全体でチームを組んで支援体制を構築すること で、担任や担当を支援していくことが大切です。 ○ 学校教育において、一貫した指導・支援が受けられるように、「個別の教育 支援計画」や「個別の指導計画」を作成・活用し、自閉症の特性に応じた指 導・支援について確実に引き継がれていく必要があります。 ○ 一般学級にも自閉症の特性を有する児童生徒が在籍しているという前提に 立つとともに、自閉症の特性を有する児童生徒に必要な支援は、どの児童生 徒にとっても有用な支援(ユニバーサルデザイン)ということを理解し、学 ※ユニバーサルデザインの授業:自閉症のある児童生徒は、コミュニケーションや行 動の状態に応じた、視覚的な情報やわかりやすい表示、指示などによって、学習が理 解しやすくなりますが、そのように配慮・工夫された授業は、実は他の子どもにとっ ても、わかりやすい授業となっています。このような誰にでも理解しやすい授業のこ とをユニバーサルデザインの授業と呼びます。

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級経営や授業作りに活かしていくことが必要です。 ○ 自閉症の特性に応じた指導をするにあたっては、特別支援学校学習指導要領 「自立活動」の目標や内容を参考にし、個に応じて目標や内容を選定した上 で、適切に指導する必要があります。 ※特別支援学校学習指導要領解説 自立活動編P6より 小学校又は中学校の通常の学級に在籍している児童生徒の中には、通級による指導 の対象とはならないが障害による学習上又は生活上の困難の改善・克服を目的とした 指導が必要となる者がいる。こうした児童生徒の指導に当たっては、本書に示した内 容を参考にして適切な指導や必要な支援を行うことが望まれる。 ○ いじめ、不登校や暴力的な行為等、児童生徒指導上の問題を理解するために は、自閉症を含む発達障害の視点を含め総合的に考えることが必要です。そ して、本人・保護者との信頼関係を構築し、長期的視点にたって指導・支援 していくことが大切です。 ○ 自閉症等の特性を有する児童生徒に対して、自己理解を深め、自尊感情を高 める工夫をしながら、本人の特性や状態に応じた適切な支援をすることで、 学校生活を充実させ、学校不適応や二次障害を起こさない予防的取組を行う ことが大切です。 【高等学校】 ○ 全国の高等学校において、自閉症を含む発達障害等の生徒が一定程度在籍し ているとの報告があります。それによると全日制課程 1.8%、定時制課程 14.1%、通信制課程 15.7%という結果が出ています(文部科学省「高等学校にお ける特別支援教育の推進について」高等学校ワーキンググループ報告「発達障害等困難のあ る生徒の中学校卒業後における進路に関する分析結果」平成21年8月27日)。高等学 校においても、自閉症等のある生徒に関する正確な実態を早急に把握してい く必要があります。 ○ 高等学校では、生徒の状況に応じた適切な指導・支援を行っているところで すが、教職員の共通理解を一層図っていくために、特別支援教育にかかわる 校内委員会が中心になって、必要な場合には「個別の指導計画」を作成した 上で、個に応じた適切な指導・支援にあたっていく必要があります。 ○ 高等学校では、出身中学校で「個別の教育支援計画」が作成されている生徒 については、保護者の了解のもとに引き継がれることになっています。保護 者や中学校との連携により確実に引継がれることが大切です。高等学校にお

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いても、保護者と連携し適切な指導・支援について校内委員会で十分検討し た上で、「個別の教育支援計画」を作成・活用する必要があります。 ○ 高校段階において、自閉症の特性からくる悩みから心理的な問題が発生する こともあります。不適応や二次障害を起こさないよう、自尊感情に配慮しな がら十分に本人の思いを聞き取ることが大切です。そのためには、本人・保 護者が気軽にいつでも相談できる相談窓口を設置したり、外部機関と連携を 図ったりするなど、早期に相談・進路支援体制の充実を図る必要があります。 ○ 「平成23年度大学入試センター試験」において、自閉症を含む発達障害者 に対しても本人からの申請に基づき審査を経て、特別な配慮をすることが要 項で示されました。学校は、必要な配慮について適切に対応した上で、所定 の状況報告・意見書を大学入試センターへ提出することになっています。そ のためには、日頃より「個別の指導計画」に基づいた指導を進めていく必要 があります。今後、教育委員会は、高等学校における入学者選抜においても、 発達障害等に対応できる特別な配慮について、県教育委員会と連携しながら 検討していく必要があります。 【幼稚園・保育所】 ○ 教育委員会は、関係部局と連携して、自閉症のある幼児についての早期支援 やその保護者に対する支援について、具体的な施策や事業を検討し支援の充 実を図っていく必要があります。 ○ 幼稚園・保育所においては、地域療育センターの支援や特別支援学校のセン ター的機能を活用しながら、自閉症の特性に応じた適切な指導・支援がなさ れるように関係機関と連携を図っていくことが重要です。 ○ 教育委員会は、幼稚園・保育所の職員に対して、教育委員会の研修の受講や、 特別支援学校のセンター的機能を活用した研修が企画できることを、更に周 知していくことが重要です。

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Ⅲ 連携に関する提言

1 全体総括提言(総括目標) 乳幼児期から成人期にいたるまで、あらゆるライフステージにおいて自閉症 者が、安心して豊かに生活していくことが求められています。どのライフステ ージにおいても、切れ目のない適切な支援が受けられるように、障害者基本法 において「個別の支援計画」を作成し、活用することが定められています。 学齢期から高等学校在学時においては、学校が中心となって「個別の教育支 援計画」を作成し活用することになりますが、その際、自閉症のある児童生徒 を取り巻く関係機関との連携は重要で、保護者の協力を得ながら情報を共有し、 自閉症のある児童生徒が安心して適切な支援が受けられる支援システムを作る ことが求められます。 その際、自閉症者は支援を受ける人というだけではなく、自分の社会的な役 割を担うことができる存在であり、広く社会の支援を求めている人に対して支 援者になることができる存在として理解していくことが大切です。そのために は、自閉症者が持てる力を十分に発揮できるよう、教育委員会、学校、関係機 関がしっかりと連携していく必要があります。 2 具体的提言(取組目標) 【教育委員会の役割】 ○ 教育委員会は、就学後の学校生活において、安心して教育が受けられるよう に就学・教育相談の充実を図る必要があります。 ○ 教育委員会は、横浜市各局と連携し「個別の教育支援計画」につながる「個 別の支援計画」の共通の書式を作成し、地域療育センター・幼稚園・保育所・ 福祉施設等の関係機関や学校で活用していくことが必要です。 ○ 教育委員会は、自閉症のある幼児児童生徒の保護者が、無理なく専門機関へ つながり、適切な支援が受けられるようにするためのマニュアルを作成する ことが必要です。 ○ 教育委員会は、ストレスケアといったメンタル面をはじめ困ったときにサポ ートを受けることのできる、例えば、発達障害者支援センターなどの支援機 関について保護者・本人に周知していく必要があります。

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【学校と保護者】 ○ 学校は、「個別の教育支援計画」を作成・活用・評価するときに、保護者の 参画を求め、保護者との連携を進めていく必要があります。 ○ 学校は、学校や家庭での生活の様子等、本人の状態について共通理解が得ら れるように、保護者と積極的に情報交換をしていく必要があります。 ○ 学齢期や高等学校在学時において、自閉症のある児童生徒を取り巻く人々の 理解とサポートが必要です。そのため、周囲の児童生徒やその保護者に対し て自閉症についての正しい理解を求めていくことが大切です。ただし、その 方法や内容については当事者に配慮した上で進めていく必要があります。 【学校と学校】 ○ 学校においては、進学・転学する際に、「個別の教育支援計画」を確実に引 継いでいくことが必要です。また、必要に応じて担当者同士が直接情報交換 をする場面を作っていくことも大切です。 ○ 学校教育の中では、一貫した切れ目のない指導・支援を行うことが大切です。 そのためには、「個別の教育支援計画」を活用して確実な引継ぎを行ってい くことが求められています。乳幼児期から就学への引継ぎ、小中一貫ブロッ クでの小学校から中学校への引継ぎ、などを充実させていくことが必要です。 横浜市において、全国のモデルとなるような先進的な取組を進めていくこと が求められます。 【学校と関係機関】 ○ 学校は、自閉症のある幼児に対して就学後の指導の充実を図るために、事前 に地域療育センター等との連携を密にして、保護者の了解を得た上で必要な 情報をしっかり引き継ぐことが重要です。 ○ 学校は、自閉症のある幼児児童生徒が、放課後に地域活動支援センター等の 機関を利用するときは、保護者の了解を得た上で必要に応じてその機関と連 携を図る必要があります。 ○ 学校は、自閉症のある幼児児童生徒の保護者に対して、心理的及び物理的に サポート・ケアできる専門機関等を紹介することができるように、日頃から 関係機関と連絡・情報交換を行う必要があります。 ○ 高等学校においては、自閉症のある生徒が就労という進路を選択する場合、

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インターンシップ等を利用するなど、適切な就労支援が受けられるようなシ ステムを検討する必要があります。その際に、教育委員会は労働や福祉等の 関係部局やNPO法人等の民間団体との連携やその継続的支援についても 考えていく必要があります。 ○ 自閉症者には、職場や進学先(大学等)でも「個別の支援計画」が必要な場 合があり、進路先は、その作成・活用の仕方について特別支援学校のセンタ ー的機能を活用することが望まれます。 ○ センター的な機能をもつ特別支援学校や通級指導教室、学校支援事業を行っ ている地域療育センター、医療機関、児童相談所等が連携した合同の事例検 討会を実施するなど、より適切で専門性の高いセンター的な機能が発揮でき るシステム作りを進めていく必要があります。 ○ 学校だけでは解決が難しい課題が生じた場合など、医療、教育、福祉、労働 等の適切な機関と連携しチームとして対応していくことが必要です。課題解 決のためには、関係機関が一堂に会して支援会議等を開くことが重要であり、 そこで支援のための方策を検討することが大切になります。 ○ 家族や当事者に対して、総合的な支援の視点をもって、ともに支え合うサポ ートシステムを構築することが必要です。医療・心理・福祉等の専門家が連 携してチームを作り、組織的・継続的に支援するシステムを検討する必要が あります。 ○ 成人期においても、学齢期及び高等学校在学時の情報を職場や進学先(大学 等)に引き継いで行くことは大切です。横浜市において職場や進学先での支 援体制を構築していくために、例えば横浜市立大学や横浜国立大学等と連携 して支援体制について検討・研究する必要があります。

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市民・保護者への理解啓発に関する提言

1 全体総括提言(総括目標) 平成17年に発達障害者支援法が施行され、初めて自閉症が法律の中で位置 づけられました。また、平成19年12月には国連総会において、世界自閉症 啓発デーが制定され、世界的に自閉症の理解啓発活動が始まっています。 横浜市においても、多くの市民に自閉症の特性について正しい理解を積極的 に推進していく必要があります。自閉症に対する理解とは、その人の認知特性 や感覚障害などにいかに配慮を行うことができるかということです。学習面や 行動面の困難さの背景を理解し、その特性に応じた指導・支援をすることで、 誰もが穏やかな気持ちで生活を営むことが出来るようになります。 そのためには、教育関係者をはじめとする子どもに関わる全ての人(級友や その保護者等も含まれる)が自閉症を正しく理解することが必要であり、学校 は、関係機関と連携しながら理解啓発活動を行っていくことが求められます。 こうした理解啓発活動は、全ての人々が社会の中で共に生きていく基盤作り の一助になると考えられます。 2 具体的提言(取組目標) ○ 教育委員会は、関係部局、関係機関や親の会等と連携を図って、世界自閉症 啓発デー(4月2日)を活かして理解啓発活動を行う必要があります。そし て、例えば、当事者の話を聞く機会を設けるなど、無理解による差別や偏見 をなくすために具体的取組を行うことが必要です。 ○ 教育委員会は、関係部局と連携を図って、自閉症の理解啓発について市の広 報誌やWebページを通じて積極的に発信する必要があります。市民・保護 者に対して、自閉症の理解啓発のためのちらしやパンフレット等を作成し、 各家庭に配布して自閉症の理解促進に努めることが必要です。 ○ 学校においては、人権教育の実践や保護者教室等の中で、例えば「自閉症を 理解するための映画を鑑賞する」といった具体的な取組を講じることが重要 です。 ○ 横浜市特別支援教育総合センターは、自閉症等の理解啓発をするための資料 等を蓄積し、それらを発信するための情報センターとしての役割を担う必要 があります。

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Ⅴ 自閉症教育関係資料

1 横浜市特別支援教育推進会議委員名簿 …17 2 横浜市特別支援教育推進会議設置要綱 …18 3 横浜市特別支援教育推進会議審議経過 …20 4 横浜市特別支援教育総合センターの障害種別の相談件数 …21 5 横浜市立特別支援学校における自閉症者在籍数 …22 6 横浜市立小中学校の自閉症者の在籍調査結果 …23 7 横浜市特別支援教育を推進するための基本指針(自閉症関係抜粋) …27 8 横浜市における特別支援教育のこれまでの取組み変遷 …28 9 世界自閉症啓発デー 平成22年の啓発パンフレット等 …29 10 国の自閉症教育関連の通知等 …34

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平成22年度 横浜市特別支援教育推進会議 委員名簿

敬称略、順不同 区 分 氏 名 所 属 ◎ 渡部 匡隆 横浜国立大学教育人間科学部 教授 学識経験者 (2名) 柘植 雅義 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 上席総括研究員 本田 秀夫 山梨県中央児童相談所 精神科医 医療・療育等関 係者 (2名) 関水 実 東やまた工房施設長、横浜市発達障害者支援センター長 山岡 修 JDD(日本発達障害)ネットワーク 副代表 保護者代表 (2名) 野尻 美夏 横浜市自閉症児・者親の会代表 丹藤 雄二 茅ケ崎東小学校長(小学校長会代表) 高瀬 茂 山内中学校長(中学校長会代表) 門脇 文隆 八景小学校長(通級指導教室設置校長会代表) 大塚 宏 横浜総合高等学校長(高等学校長会代表) ○ 坪井 純一 新治特別支援学校長(特別支援学校長会代表) 学校関係者 (6名) 内田 裕彦 本郷特別支援学校長(特別支援学校長会代表) ◎委員長 ○副委員長

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平成22年度 横浜市特別支援教育推進会議要綱

制定 平成22年4月23日 教特教第141号(教育長決裁) (目的) 第1条 小・中学校等及び特別支援学校において、特別な教育的ニーズのある幼児児 童生徒一人ひとりに対応した教育的支援体制を構築するため、「横浜市特別支 援教育推進会議」(以下「推進会議」という)を設置し、「横浜教育ビジョン」 の推進及び小・中学校等及び特別支援学校における特別支援教育の今後の在り 方や施策展開について検討する。 (所掌事項) 第2条 推進会議は、次に掲げる事項について検討し、その結果を報告する。 (1) 特別支援教育に関する今後の目指すべき方向性及び具体的方策 (2) 横浜における自閉症教育の充実について (委員の構成) 第3条 推進会議の委員は、次の各号に掲げる者のうちから、教育長が委嘱する。 (1) 学識経験者 (2) 医療・療育・福祉関係者 (3) 学校関係者 (4) 保護者代表 (委員長及び副委員長) 第4条 推進会議に、委員長及び副委員長を置く。 2 委員長は委員の互選により選出する。 3 委員長は推進会議を代表し、推進会議を主宰する。 4 委員長は委員が欠けた場合に、後任委員の補充をすることができる。 5 副委員長は、委員長が指名し、委員長に事故あるときは、その職務を代理する。 (関係者の意見聴取) 第5条 委員長は、推進会議において必要があると認めるときは、関係者の出席を求 め、意見または説明を聞くことができる。 (委員の任期) 第6条 委員の任期は、平成23年3月31日までとする。 (会議) 第7条 推進会議は、委員長が招集し、会議及び議事内容については、原則として公 開するものとする。ただし、案件によっては、委員の承諾をもって、非公開と することができる。 (関係課調整会議) 第8条 推進会議には、検討事項に係る局間調整等のため、関係課調整会議を置くことが できる。

(21)

(謝金) 第9条 推進会議委員に、会議の出席に応じて謝金を支払う。 (庶務) 第 10 条 推進会議の庶務は、教育委員会事務局特別支援教育課において処理する。 (委任) 第 11 条 この要綱に定めるもののほか、推進会議の運営に関し必要な事項は、委員長が 別に定める。 附則 (施行期日) この要綱は、平成22年5月1日から施行する。 (この要綱の失効) この要綱は、平成23年3月31日限り、その効力を失う。

(22)

平 成 7 22 月 年 1 日 ○教育長への報告 ○教育委員会への報告 ○教育委員会ホームページへの掲載 ○各学校における特別支援教育の実践報告Ⅱ 第 2 回 8 月   4 日 月 第 3 回 (1)各学校の実践報告Ⅱ (2)自閉症等の在籍調査  結果等報告 (3)「具体的提言」策定  について意見交換 日 ・意見交換 26

横浜市特別支援教育推進会議における審議経過

主 な 検 討 内 容 (1)各学校の実践報告Ⅰ (2)「具体的提言」策定  に向けた意見交換 ○各学校における特別支援教育の実践報告Ⅰ ○「具体的提言」策定に向けた意見交換 ・特別支援学校 ○横浜市特別支援教育推進会議/設置要綱の説明 ○委員委嘱・委員長等選任 回 実施月日 検 討 事 項 等 第 1 回 (1)審議事項について (2)全国の自閉症教育の  動向 (3)横浜市の自閉症教育  の現状と課題 Ⅰ自閉症教育推進の基本的な考え方 ○会議設置の趣旨について説明 ○全国の自閉症教育の動向について ○横浜市の自閉症教育の現状と課題 ・一般学級 ・個別支援学級 2月 公表 Ⅱ学校教育への提言 Ⅲ連携に関する提言 Ⅳ市民・保護者への理解啓発に関する提言 自閉症教育を推進するため の具体的提言(第一次素 案)について 第 4 回 月 第 5 回 自閉症教育を推進するため の具体的提言(最終案)に ついて ○小学校における自閉症等の在籍調査結果報告 ○「具体的提言」策定に向けた意見交換 ・高等学校 ・特別支援学校小学部 ・特別支援学校中学部 ・特別支援学校高等部 ○特別支援学校等卒業生の進路状況報告 ・小学校一般学級 ・小学校個別支援学級 ・中学校一般学級 ・中学校個別支援学級 ○自閉症を推進するための具体的提言(第一次素案)について はじめに Ⅴ自閉症教育関係資料 日 10 ○自閉症を推進するための具体的提言(最終案)について ・第一次素案からの修正箇所について説明 12 月 16 9 9 日

(23)

1 就学児 年度 知的障害 発達障害等 視覚障害 聴覚障害 言語障害 肢体不自由 病弱 合計 13年度 464 161 16 27 56 67 6 797 14年度 439 223 23 20 71 81 2 859 15年度 484 283 11 27 55 81 4 945 16年度 514 264 17 23 55 81 2 956 17年度 563 311 24 24 60 83 4 1069 18年度 543 429 9 19 60 79 2 1141 19年度 510 564 16 20 55 80 4 1249 20年度 485 594 15 27 88 100 1 1310 21年度 501 616 6 26 65 103 7 1324 2 小学生 年度 知的障害 発達障害等 視覚障害 聴覚障害 言語障害 肢体不自由 病弱 合計 13年度 593 199 9 29 119 27 3 979 14年度 665 299 5 24 97 25 3 1118 15年度 626 387 9 20 126 25 1 1194 16年度 704 550 10 15 106 23 4 1412 17年度 672 671 10 10 85 18 1 1467 18年度 649 818 5 18 77 25 1 1593 19年度 638 1006 6 12 112 28 3 1805 20年度 621 949 13 11 127 25 5 1751 21年度 671 1020 7 15 121 25 5 1864 3 中学生 年度 知的障害 発達障害等 視覚障害 聴覚障害 言語障害 肢体不自由 病弱 合計 13年度 186 29 1 2 3 11 1 233 14年度 211 41 1 7 2 3 1 266 15年度 260 42 2 1 4 4 2 315 16年度 237 65 0 3 4 4 1 314 17年度 285 91 1 1 0 2 0 380 18年度 221 119 0 4 0 3 0 347 19年度 212 135 0 1 0 5 0 353 20年度 209 118 2 2 1 1 1 334 21年度 142 130 2 0 4 6 1 285 4 全 体 年度 知的障害 発達障害等 視覚障害 聴覚障害 言語障害 肢体不自由 病弱 合計 13年度 1243 389 26 58 178 105 10 2009 14年度 1315 563 29 51 170 109 6 2243 15年度 1370 712 22 48 185 110 7 2454 16年度 1455 879 27 41 165 108 7 2682 17年度 1520 1073 35 35 145 103 5 2916 18年度 1413 1366 14 41 137 107 3 3081 19年度 1360 1705 22 33 167 113 7 3407 20年度 1315 1661 30 40 216 126 7 3395 21年度 1314 1766 15 41 190 134 13 3473 特別支援教育総合センター 障害別相談件数の推移 障害別相談件数(全体) 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 年度 件数 知的障害 発達障害等 視覚障害 聴覚障害 言語障害 肢体不自由 病弱

(24)

■ 横浜市立特別支援学校における自閉症者在籍数(H22.6 調査)

表1 横浜市立特別支援学校における自閉症等の子どもの在籍数 幼児児童生徒数 自閉症等の幼児児童生徒数 視覚障害 111名 6名 聴覚障害 138名 10名 病弱 32名 2名 知的障害 684名 301名 肢体不自由 456名 36名 全体 1421名 355名 表2 知的障害特別支援学校における自閉症等の子どもの在籍状況 児童生徒数 自閉症等の児童生徒数 港南台ひの(小学部) 62名 35名 (中学部) 53名 37名 (高等部) 64名 30名 本郷 (小学部) 93名 66名 (中学部) 37名 27名 (高等部) 53名 24名 二つ橋高等 144名 44名 日野中央高等 177名 38名 ☆

横浜市立知的障害特別支援学校の自閉症者在籍率(H22.6)と

全国盲聾養護学校における自閉症等の調査結果(H16)との比較

47.5 56.5 71 40.8 69.8 73 25.2 46.9 45.3 0 20 40 60 80 100 H16 港南台ひの 本郷 H16 港南台ひの 本郷 H16 港南台ひの 本郷 小学部 中学部 高等部 在 籍 率 ( % )

(25)

【小中学校における自閉症等の在籍に関する調査について】

1 調査対象 小学校:345校(全校調査) 回答学校数:307校 調査回答率 89.0% 中学校: 22校(抽出調査) 回答学校数: 18校 調査回答率 81.8% 2 設問 (1)一般学級における、自閉症等の行動特性を有している児童生徒の数 (2)(1)のうち自閉症等(広汎性発達障害、アスペルガー症候群)の診断を受けている 児童生徒の数。 (3)個別支援学級における、自閉症等の行動特性を有している児童生徒の数 (4)(3)のうち自閉症等(広汎性発達障害、アスペルガー症候群)の診断を受けている 児童生徒の数。 ※次のことを注意事項として記述 注意事項 1「自閉症等の行動特性を有している児童生徒」にカウントする場合について、次のことを 参照してください。 ①自閉症等(広汎性発達障害、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、高機能自閉症) という医師の診断を受けている場合 ②診断は受けていないが次の3つの行動特性(ア・イ・ウ)を有している場合 ア)社会性の困難 かかわり方が一方的、ルールにしたがった遊びができない、仲間関係を上手に作る ことができない、相手の気持ちを理解することができない イ)コミュニケーションの困難 会話が成立しない、話し言葉の中に助詞が入らない、自分の気持ちを言葉で伝えら れない、突然一方的に話し始める、相手が話したことを繰り返して話す ウ)反復的で常同的な興味・行動 ある物や時間等にひどくこだわる、決められた方法以外のことを強いられるとかん しゃくをおこす、ある特定のものに異常なほど興味関心を示す、模倣行動ができな い、予定の変更を受け入れることが難しい 以上、ア・イ・ウの3つ行動特性が現れている場合は、自閉症等の行動特性を有して いる人数にカウントする。 ※アイウの特性は日本自閉症協会が発行している自閉症ガイドブックを参考にして作成 ③行動特性がわかりにくいときは、別添2の実態把握シート(LD、ADHD、高機能自閉症等 の児童生徒への教育的支援のためのガイドライン P64より)のポイントが21ポイン ト以上に達している場合 2 次の場合は除外しますので、自閉症等にはカウントしないで下さい。 ①学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)のみの診断を受けている場合(ただし、 自閉症等との重複で診断が出ている場合は、カウントする) ②学習の遅れや家庭環境等の理由で※1②(アイウ)の行動特性が出ていると考えられる 場合 3 自閉症等にカウントする際に、個々の保護者等に聞くことのないように配慮をお願いし ます。

(26)

Ⅰ 小学校

調査対象学校数 345校  回答学校数  307校  調査回答率 89.0% 1 一般学級における在籍状況 ① 全児童における在籍率 ②学年別在籍率 ③自閉症等における男女比率 2 個別支援学級における在籍状況 ① 全個別支援学級における在籍率 ②学級種別在籍率 ③自閉症等における男女比率 平成22年9月現在 自閉症等有 する者

3.6

1

自閉症等 診断者

3.6

1

男 女 自閉症等 診断在籍率

35.6%

77.4%

16.7%

自閉症等有 する在籍率

44.7%

84.6%

16.7%

知的障害 情緒障害自閉症・ 弱視

1.2%

1年

2年

3年

4年

5年

6年

167,208

4,866

全児童数(人) 自閉症等有する児童数(人) 診断児童数(人)自閉症等 自閉症等有する在籍率(%) 診断在籍率(%)自閉症等 自閉症等有 する在籍率

3.2%

3.1%

3.2%

2.8%

2.7%

2.5%

1,987

2.9%

1.1%

1.2%

1.0%

自閉症等 診断在籍率

1.4%

1.2%

1.3%

自閉症等 診断在籍率(%) 自閉症等有 する者

4.3

1

自閉症等 診断者

3.8

1

全児童数(人) 自閉症等有する児童数(人) 診断児童数(人)自閉症等 自閉症等有する在籍率(%)

63.7%

2,863

2,047

1,824

71.5%

■ 小学校における自閉症等の在籍に関する調査結果

(27)

調査対象学校数 22校  回答学校数  18校  調査回答率 81.8% 1 一般学級における在籍状況 ① 全児童における在籍率 ②学年別在籍率 ③自閉症等における男女比率 2 個別支援学級における在籍状況 ① 全個別支援学級における在籍率 ②学級種別在籍率 ③自閉症等における男女比率

■ 中学校における自閉症等の在籍に関する調査結果

平成22年9月現在 全生徒数(人) 自閉症等有する生徒数(人) 診断生徒数(人)自閉症等 自閉症等有する在籍率(%) 診断在籍率(%)自閉症等

0.8%

1年

2年

3年

9,097

164

77

1.8%

自閉症等有 する在籍率

1.8%

1.7%

2.0%

自閉症等 診断在籍率

0.8%

0.7%

1.0%

自閉症等有 する者

3.3

1

自閉症等 診断者

2.9

1

全生徒数(人) 自閉症等有する生徒数(人) 診断生徒数(人)自閉症等 自閉症等有する在籍率(%) 診断在籍率(%)自閉症等

170

103

82

60.6%

48.2%

知的障害 情緒障害自閉症・ 弱視 自閉症等有 する在籍率

40.2%

80.5%

0.0%

自閉症等 診断在籍率

26.8%

69.0%

0.0%

自閉症等 診断者

5.3

1

男 女 自閉症等有 する者

4.7

1

(28)

【小学校】 1 情緒障害・LD・ADHD 2 難聴・言語障害 【中学校】 1 情緒障害・LD・ADHD 2 難聴・言語障害 ※弱視通級指導教室については、人数が非常に少ないため、今回の調査結果からははずしま した。

22.7%

平成22年11月現在 自閉症等 利用者率

22.2%

11.5%

36.4%

15

自閉症等 利用者数

4

3

8

66

利用者生徒数

18

26

22

合計

1年

2年

3年

72.9%

自閉症等 利用者率

69.5%

71.4%

79.4%

175

自閉症等 利用者数

66

55

54

240

利用生徒数

95

77

68

■ 小中学校通級指導教室における自閉症者数

1年

2年

3年

合計

13.4%

13.9%

18.3%

18.6%

自閉症等 利用者率

24.7%

21.0%

18.4%

13

11

13

105

自閉症等 利用者数

24

25

19

97

79

71

566

利用児童数

97

119

103

4年

5年

6年

合計

1年

2年

3年

87.0%

85.5%

82.0%

87.7%

自閉症等 利用者率

89.4%

91.5%

90.7%

114

100

105

合計

730

640

4年

5年

6年

131

151

自閉症等 利用者数

76

108

137

※自閉症等でカウントした人数は、広汎性発達障害(PDD)、自閉症スペクトラム、高機能自閉 症の診断を受けている児童生徒人数と診断は出ていないが、自閉症の特性を有していると通級 指導教室担当者が判断した場合の人数を合計しています。

117

128

1年

2年

3年

利用児童数

85

118

(29)

「特別支援教育を推進するための基本指針」より

自閉症教育に関係する内容抜粋

横浜市が、平成21年12月に策定した「特別支援教育を推進するための基本指針」において、 自閉症教育に関して、次のように記述されています。 Ⅱ 特別支援教育推進の基本方針 p2「・・・また、自閉症を含む発達障害を初めとする障害特性に配慮した教育の充実 が求められており、教育課程の充実や教職員の専門性をさらに向上させる必要がありま す。」 Ⅲ 目指すべき姿 p6-2 小中学校個別支援学級の目指すべき姿 - 学級運営 ②自閉症に対応する教育 「自閉症児のいる学級では、障害特性に応じた教育環境を整備し、わかりやす い授業を展開しています。」 p9-6 特別支援学校の目指すべき姿 - 学校運営 ①教育課程の編成 「横浜版学習指導要領特別支援学校編に基づいた教育課程の編成により、子ど もたちの教育的ニーズに応じた教育が推進されています。自閉症教育に対応し た教育課程の充実が図られ、教室環境等の整備も積極的に行われています。」 Ⅳ 学校や家庭、地域、関係機関の果たす役割 p10-1 小中学校の果たす役割 - 2 教職員 〈教育内容の充実〉 「自閉症を含む発達障害やその他の障害について正しく理解し、一人ひとりの 障害特性に応じた適切な支援を全職員で共有化し、学校全体で指導・支援を 行う。」 p12-3 特別支援学校の果たす役割 - 2 教職員 〈教育内容の充実〉 「自閉症を含む発達障害に応じた指導・支援を行う。」 〈教育環境の整備〉 「障害特性に応じた学習環境を整備する。特に自閉症の児童生徒が落ち着いて 学習できる環境づくりを行う。」 Ⅴ 行政の果たす役割 p18-2 必要な教育環境の整備 - ①特別支援学校 b教育環境の整備 「自閉症の特性に応じた教育環境の整備等、自閉症教育の充実を図る。」

(30)

横浜市における特別支援教育のこれまでの取組み変遷 ~障害児教育プラン策定(H16.4)以降~ 【事業名】 ・特別支援教育コーディネーターの配置と連絡協議会の運営(H18~) 小・中・特別支援学校の特別支援教育コーディネーターが、事例検討や情報交換を通して学校 同士のネットワークを構築することで、コーディネーターとしての資質の向上を図り、各学校に おける特別支援教育指導体制の推進を目指します。 ・専門家支援チームの派遣 専門家支援チームは、LD、ADHD、高機能自閉症等に関する専門的知識・経験を有する者 で構成し、必要に応じて学校を訪問し、実態把握や評価、LD、ADHD、高機能自閉症等特別 な教育的支援を必要とする児童生徒に対する指導内容・方法に関する指導・助言を行っています。 ・特別支援教育実践推進校(H19~21) 横浜市のガイドラインを参考にして、校内支援体制を充実させ、特別支援教室を運営し、実践 報告会で本市小中学校等への情報発信を行いました。 ・特別支援教室の設置(H19~21) 19 年度から特別支援教室の小中学校への設置をはじめ、21 年度までには全校に設置しました。 ・アシスタントティーチャー派遣事業(H19~) 教員を目指し、大学で教職課程を履修している学生が、一般学級に在籍する軽度発達障害児の 個々の教育的ニーズに応じた支援とともに他の児童生徒の学習を保証することができるよう、教 員のアシスタントとして活動しています。 ・発達障害指導者研修(H14~19) 発達障害(LD・ADHD・高機能自閉症等)指導者研修は、発達障害(LD・ADHD・高機能自閉症 等)児の相談や具体的な対応等について、専門的な助言を行うことができる教員を養成するため2年 計画で研修を実施しました。 ・二つ橋高等特別支援学校の開校、浦舟特別支援学校の移転開校(H19) 軽度知的障害児対象の高等部のみの二つ橋高等特別支援学校の開校と、病弱特別支援学校の移 転開校を行いました。 ・北綱島特別支援学校サルビア分教室の設置(H19) 東部病院内に重度心身障害児施設「サルビア」の開所に伴い、学齢児への教育保障として北綱 島特別支援学校サルビア分教室を設置しました。 ・児童支援生徒指導専任(H22~) 多様化する子どもの諸課題に的確に対応し、子どもたち一人ひとりに応じた指導の充実が図られる よう、「児童支援専任教諭」を各小学校に一人ずつ配置します(授業を代替する非常勤講師を配置しま す)。 児童支援専任教諭は、各小学校の教員の中から選ばれ、子どもたちの諸課題対応への校内の中 心的役割を担うとともに、地域との連携の窓口役を担い、児童相談所などの関係機関との連携の推進 役となります。平成22 年度は 70 校に配置し、平成 26 年度までに全小学校に配置する予定です。 【冊子】 ・特別な支援が必要な子どもたちのための校内支援体制ハンドブック(H16.8) ・横浜市の小中学校における LD、ADHD高機能自閉症等の児童生徒への教育的支援のためのガイドライン(H19.5) ・個別教育計画作成の手引き(H16.8) ・個別の教育支援計画・個別の指導計画作成の手引き(H22.3) ・副学籍による交流教育実施の手引き(H19.4) ・小学校版「みんなともだち」、中学校版「みんな友だち」、教師用指導書(H20.3)

(31)

各都道府県私立学校主管課 各都道府県教育委員会特別支援教育的当課 各指定都市教育委員会特別支援教育担当課 各国公私立大学担当課 各国公私立高等専門学校担当課 御中 事  務  連  絡 平成22年4,月2日 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課 「世界自閉症啓発デー」に関する文部科学大臣メッセージについて  平素より、特別支援教育の推進に御尽力賜り厚く御礼申し上げます。  「世界自閉症啓発デー」については、 「平成22年度「世界自閉症啓発デー」に おける普及啓発の推進について(協力依頼)」 (平成22年3月15日付け21受 初特支第6号)により、 「世界自閉症啓発デー」及び「発達障害啓発週間」に関す る普及啓発等に努めていただくようお願いしているところです。  これに関し本日、国民の皆様に対し、別添のとおり文部科学大臣メッセージを発 信しました。  各都道府県・指定都市教育委員会、各都道府県私立学校主管課及び各国公私立大 学、各国公私立高等専門学校担当課におかれては、引き続き自閉症を含め発達障害 に関する理解を深めるために必要な普及啓発等を推進していただくとともに、域内 の市町村教育委員会、所管又は所轄の学校及び学校法人等ぺ、国立大学担当課にお かれては、附属の特別支援学校への周知にも配慮ください。 【参 考】 ・文部科学省ホームページ   報道発表(4月2日) htt://www mext o /b menu/houdou/22/04/1292010. htm ・世界自閉症啓発デー・日本実行委員会  WEBサイトhtt’//www worldautismawarenessda  / ・発達障害教育情報センター((独)国立特別支援教育総合研究所)  WEBサイトhtt://icedd. nise. o.●/ 《本件連絡先》文部科学省初等中等教育局特別支援教育課        発達障害支援係 田中、宮脇        電話:03−5253−4111(内線3254)

(32)

(別添)

「世界自閉症啓発デー」に当たっての文部科学大臣メッセージ

 平成22年「世界自閉症啓発デー」を迎えるに当たり、メッセージを お送りします。  国連において制定された世界自閉症啓発デーも第3回目を迎え、本年 も自閉症をはじめ発達障害についての正しい理解の啓発に、国民の皆様 と共に取り組むことができますことを喜ばしく思います。  幼稚園、小・中学校、さらに高等学校等では、自閉症をはじめ発達障 害のある子どもたちが在籍しております。  文部科学省としても、このような発達障害のある子どもたち一人一人 の教育的ニーズを把握し、適切な教育支援を行うことができるよう、教 育、福祉、医療、労働等の関係機関が連携した特別支援教育の体制整備 を進めているところです。  この「世界自閉症啓発デー」を契機に、すべての教育関係者が、保護 者の方々と十分な信頼関係の下に、自閉症をはじめ発達障害のある子ど もたちが自分の持つ能力を存分に発揮できるよう、一人一人の子どもた ちを慈しみ育てる視点を再確認し、実践につなげていただきたいと強く 願います。  文部科学省としても国民の皆様と共に、すべての子どもたちが生き生 きと充実した学校生活を送ることができるよう、より一層の努力をして まいります。

  夫

日臣達

2大端

4学力

年科

成立.

平文

(33)

てくだ

さい

時代 に 生 ま れ 、 共 に 社 会で 安心し て 暮し い う こ と は、 誰も が大切に し て い かな け ら な い 事だ と 思い ま す 。 じ よ う に 育つ わけ で はな く、 そ の違 い あ い 、 う ま く人に 接す る こ と がで き な い の人 が包 み込 み、 理解し て い っ て ほ 思 い ます。 に みら れ る 変わっ た 言動を 、 最 嫌 な気 持 ち で見 ない で く ださ い 。 優 し い な だ め で 落 ち 着 くこ と が出 来る と 、 他人 分かっ て くる の で す 。 ま た 周囲の人が、 点」 だ け で な く、 「良い 点」 を 認める よ て く れ るこ と で 、 自閉症 の人 が社 会 で 生 く自信が出来 、 生 活を 豊かに す る こ と に き ま す 。 会に 自閉 症の 人へ の理 解者や 代弁 者 も 増え 、 真のイ ン ク ルー ジ ョ ン (共 に社 す )が実現さ れ る こ と を 願っ て い ま す 。 世 界自 閉症啓 発デ ー・ 日本 実行委 員会 の 公式 サイト http://www.worldautismawarenessday.jp/ 提供して いる情 報 ・シン ポジ ウム 20 10 年4 月2 日、 国連大学 内 ・各地 の世 界自 閉症 啓発 デーの イベ ント ・国連 にお ける 決議 文や メッセ ージ ・知っ てお いて ほし い自 閉症に 関す る情 報 ・関わ りの ある 他の サイ ト 等 世界自閉症啓発デー 2010 ・日本実行委員会 主催 : 厚生 労働省 ・日本自 閉症協 会 共催 : 国立 特別支 援教育総 合研究 所 ・ 日本自 閉症スペ ク トラム 学会・ 全国自 閉症者 施設協 議会・ 日本発 達障 害 ネット ワーク ・ 発達障害者支援セ ン タ ー 全 国連絡 協 議 会

毎年4

月2日は国連の定

めた

世界自閉症啓発デー

/

2〜4

/

発達障害啓発

週間

アラジントラ この絵は市川浩志さんの作品です。

わたし

たちの

育ちを

じて!

愛して

世界 自閉症 啓発デ ー・日 本実 行委員会 委員長 日本 自閉症 協会会 長 石井 哲夫

(34)

症啓発

デーと

年 12 月 18 日の国連総会において、 2日を 「世 界自閉症 啓発デ ー」 )とすること 全世界の人々に自閉症を理解し 世界自閉症啓発デー ・ 日本 自閉症をはじめとす 広く啓発する活動を行 世界自閉症啓発デー ・ 日本実行委 年4月 2 日 〜 8日 を発 達 障害啓 発達障害についての啓発活動 (自閉症は発達 。 一人ひとりの理解が深まり、 自閉症 っても 暮 らしや すい 社会と な る

自閉症を

知って

います

自閉症は 、「常に 自 分の殻に閉 じこもっ ている状態 」 と考え ら れたり、親 の育て方 が冷たい ことが 原因 ではない かと思 われ ることがありますが、これは誤解です。 脳の機能 の状態か ら 「人との関 わりがう まくできない」ことや 「気持ちや感情がう まく伝えら れない」 「 他人の言葉 の意図が わからない」 「こだわり」 「社会の規則がな かなか理解できないことがある」 などアン バランスに発達することなのです。 社会参加に必要な言動を身につける 「常 識は多くの人にとって自然に身につく」 と いう過程の発達が極めて遅いのです。 その反面、 「純粋」で、 自分の感じたまま に話したり、 行動したりします。 感覚や記 憶が抜群な人もいます。 この自閉症の人た ちの立場に立って、 その行動や態度や意味 を理解し、 愛情をもって支援してほしいと 思います。 自閉症の人たちは、 周囲の愛情と支援に よって大きく育つことができます。

うして

もらえ

ると

助か

ります

自閉症の人たちは、 会話が苦手なのです。 その人の 発達に応 じ てわかり やすく説明 してあげてください。 例えば、 その人が理解している言葉を知 り、 その言葉を使うことや、 写真、 絵など を添えて説明することなどです。 また、 自 閉症の人たちの中には過敏で、 人混みや大 きな音、 光といった刺激を苦手とする人が 沢山います。 このよ うな刺激 に よる不快 感を増幅さ せないよ う調整し て 安心でき る環境を作 ってあげてく ださい。 また、「でき ないか ら」「間違っていたから 」といって叱ること は、 その人の将来に悪影響を及ぼすことに もなりますので、 できるだけ穏やかに根気 よく接し て良い関 係 を作るよ うにしてく ださい。

(35)

『泳ぐ』久保貴寛

日  時 : 平成23年4月2日(土) 10:00~16:30   会  場 : 全国社会福祉協議会・灘尾ホール (東京都千代田区霞が関3-3-2) 主  催 : 厚生労働省 ・ 社団法人日本自閉症協会 共  催 : 国立特別支援教育総合研究所・全国自閉症者施設協議会・日本自閉症スペクトラム学会        日本発達障害ネットワーク・発達障害者支援センター全国連絡協議会 申込方法 : 要予約:以下の世界自閉症啓発デー・日本実行委員会公式サイトからお申し込みください。お問い合わせは        事務局までお願いします。なお、携帯電話(QRコード読み取り機能付き)からの申し込みもできます。

http://www.worldautismawarenessday.jp/

自閉症を知っていますか? 自閉症の人は自分の殻に閉じこもっている わけではありません。 気持ちをうまく伝えることや、他人の言葉 の意図を理解することが苦手ですが、純粋 で一生懸命です。

世界自閉症啓発デー

毎年4月2日は国連の定めた

 4月2日~8日:発達障害啓発週間

◆ 『世界自閉症啓発デー2011・シンポジウム ~私たちの育ちを信じて!愛して!~』

◆ 全国各地で啓発活動が行われます!

◆ WEBサイトで日本・世界の活動情報を紹介します!

(以下、公式サイトを参照)

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参照

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