イ ンターネ ッ トを利用 した OR 計算環境の改善 *
‑Obe r on
システムの移入若 林 信 夫
Abs t r ae t
イ ンターネ ッ トとは各組織のネ ッ トワークを相互 に
LAN
接続す ることで 構築 された世界規模 のネ ッ トワー クであ り,オペ レー シ ョンズ ・リサーチ( OR)
の計算環境 もイ ンターネ ッ トを利用 して格段に改善 され得 る。著者が これ まで関わ って きたイ ンターネ ッ トの構築、利用の ノウ‑ ウ,
Ober on
システムの移入例を紹介 し,21
世紀のOR
計算環境を考えてみたい。なお,
Ober on
システムは,Pas cal
言語やModul a‑2
言語 を作 った,Ni kl ausWi rt h
(スイス連邦工科大学) によ り設計製作 され,イ ンターネ ット上 に供せ られた
DOS/V,Mac,SPARC
等で稼働 しているオペ レーティ ングシステムとプtjグラム言語の集合であり,情報科学やオペ レーションズ ・ リサーチへの貢献が期待 されている。*本稿の一部 は,
3.
参考資料 に掲げた小樽商科大学情報処理セ ンター広報 に発表 し て きた ものである。 また, 日本OR
学会の「OR
計算環境」研究会( 1 993 . 6.26 )
で発表 し貴重な示唆を得た。元計算セ ンター室長 として,また土曜研究会で永年 ご教授 いただいた久次智雄先生にも深甚の謝意を表 したい。〔 3 5〕
1
▲インターネッ ト構築 とその利用について1.1
はじめにコンピュータの‑‑ ドウェアとソフ トウェアの展 開は目をみはるものがあ る。特にコンピュータのネ ッ トワーク利用は従来の研究教育の環境を一変させ る大 きな出来事であるO これまで もコンピュータのネ ッ トワ‑クは存在 した が,中央集権的なシステムであったり, ローカルなネ ッ トワークであった。 こ こにきて,
LAN
間接続を伴 う世界規模のイ ンターネ ッ トワークが進行 してい る。インターネ ッ トワークの完成 は,根をはれば,研究室の中の電話や水道 と 同様,イ ンフラ ・ス トラクチャの一つに数え られるほどである。当初は,そ し て現在の日本の多 くが学術 コンピュータネ ットワークの形態を とっていること はまだ発展途上にあるといえるが,今後インターネ ッ ト構築は, 日本の文化水 準の進歩にあずか って力が大 きい。平成
3
年( 1 99
1)は日本の各大学が着実 に第一歩を踏み出 したイ ンターネ ッ トワーク元年であった. 日本オペ レーションズ ・リサーチ学会の機関誌, 「オ ペ レーションズ ・リサーチ」にも特集が組 まれた1
) 0本稿 は,著者が直接関わ ってきた小樽商科大学のイ ンターネ ッ トワークの構 築をめ ぐってその事情 と利用例について紹介す ることを 目的 とす る。
1
.2
小樽商科大学のインターネ ッ トワークの現況平成元年
( 1 9 8 9 )1
月に小樽商科大学は計算セ ンターか ら情報処理セ ンタ‑に 拡大改組 され,学内LAN
が構築 された。すなわち,バス型の トポロジーで, アクセス方式 はCSMA/CD
の同軸ケーブルを大学内に張 り巡 らしてデータ 伝送速度,1 0Mbps
のイーサーネ ッ トによった。その年の秋 よ うや く,学外 に対 して も電話回線 とモデムによるUUCP ( Uni 又t oUni xCopy)
による ボランティアベースで運用 されていた JUNETの利用が出来 るようになった。1
)特集 「学術コンピュータネットワーク」,オペレーションズ ・リサーチ,第3 7
巻1 2
号
( 1 9 9 2 )
0インターネットを利用 した
OR
計算環境の改善37 JUNET
のメールサー ビスを提供 したが学内LAN
と学外LAN
を結ぶイ ンターネ ッ トとはな り得 なか った。当初 は,メール システムだけであったが,メー リング リス トを利用す ることによって,学外のコンピュータ文化を垣間みるこ とが出来た。また,国内はもちろん,国外の友人,知人 と数時間の うちにコ ミュ ニケーションが可能になったのはまさに,革命的な ことであった。 もちろん, それまで,N lメールや,パ ソコン通信 は存在 し利用 してきたが 日常的な学術 利用にはな り得 なか った。翌平成
2
年秋 に,JUNET
の電子ニュースシステ ムの運用を開始 した。電子ニ ュースは,米国で は,CSNET
とい う名で東京 大学でサー ビス していたので利用 していたが,バケツ リレー式に北海道大学よ り,定時的に電子ニ ュースが もた らされ,関連記事 にポス トす ることが出来た。小樽商科大学の設営上で問題になったのは,第 1に漢字が化けて しまうとい う こと,第
2
にファイル容量の不足のためにす ぐにオーバーフロー し,毎 日,expi re
(消去や整理)に神経を使 った点である。平成3
年 になるとTCP/I P
方式 によるイ ンターネ ッ トワー クが叫ばれて きた。本学の中では既 に情報処 理セ ンターの発足 と同時にイーサネ ッ トによる
TCP/I P
方式の学内LAN
が 実現 していたが,所詮,学内で閉 じていた。2月のは じめに,JUNET
「ニ ュー ス」にイ ンターネ ッ トの団体であるJAI N
への加入 について問い合わせを し た。その後,6
月には学術情報セ ンターの方針を国立大学情報処理セ ンター協 議会で伺い,7
月に国際的なI P
ア ドレス( 1 5 0 . 8 3 )
を取得 し,1
1月 にはI P
ネ ッ トワーキ ング' 9
1(上智大学) に参加,資料を入手 し,基礎的な知識を獲 得 した。11月か ら北海道大学のエキスパ ー トの教官 ・大学院生2)
よ り種 々の ア ドバイスを得て,JAI N
参加 によるI P
接続がスター トした。 しか しまだ完 全 とはいえなか った。第1
に,学内の計算機網が1 28 .0
とい うようなローカル なI P
ア ドレスを付けていたために,その変更に一抹の不安があった。学内一 斉 に変更 したのはそれか ら2
カ月後の平成4
年( 1 9 92
年)1
月中旬であった。当時の 日本のイ ンターネ ッ トとしては,
2
)特に北大大型計算機センター山本 強 助教授,同情報工学科三谷和史助手,南 弘征氏にお世話になった。●JAI N ‑ JapanAc ade mi cI nt e r ‑ uni v e r s i t yNe t wor k
科 研 費 プ ロ ジェク ト。
(総合研究A :
高度学術イ ンターネ ッ トワークの構築 と高度応 用技術の研究,代表 :野 口正一東北大学教授)●WI DE ‑ Wi de l yI nt e gr a t e dDi s t r i but e dEnv i r onme nt s
広域分散処 理環境構築に関する日本で最初のイ ンターネ ッ トワークの研究 プロジェクト
。
(代表 :村井 純慶応義塾大学助教授)●TI SN ‑TodaiI nt e r na t i onalSc i e nc eNe t wo r k
東京大学 国際理学研 究 ネ ッ トワー ク。 ヒ トゲ ノム研 究 の た めの運 用 ネ ッ トワー クで あ るGe nome Ne t
を含む。●HEPNET‑Hi ghEne r gyPhys i c sNETwor k
高エネルギー物理学研 究用ネ ッ トワークなどがあった。 これ らの国内イ ンターネ ッ トはお互 いに結合 しているだけでな く,北米や ヨーロッパ,オース トラ リア,ニ ュージーラ ン ド等の海外イ ンター ネ ッ トとの接続を実現 している。現在,
JAI N
は,科研費 プロジェク トの終 了 とともに,物理的接続 は消滅 し,ほとん どが,SI NET ( NACSI SSc i e nc e l nf o r mat i onNETwo r k)
に移行 した。小樽商科大学 は1 9 9 1
年以来,WI DE
の作成提供 した
X. 2 5
ソフ トウェアを用 いて,JAI N
に参加 していたが,平成5
年( 1 9 9 3
年)3
月末,同 じ環境で成功裡 にSI NET
への接続に移行で きた。学術情報 セ ンター
( NACSI S)
は周知のよ うに,文部省所轄 の国立大学共 同利用機関で1 9 8 6
年4
月 に発足 し, 日本 における学術情報 システムの構築運 用を主体的に推進す ることを 目的 としている。かねてよ り7大学の大型計算機 セ ンターや多 くの大学の図書館を結ぶVTSS
手順 を含む独 自方式 のN
lネ ットワークをサポー トして きたが,
1 9 9 1
年か らは時代 にあ ったTCP/I P
プロ ト コルをサポー トす るよ うにな った。は じめは,Ⅹ. 2 5
方式のパケ ッ ト交換回線 によるネ ッ トワーク( JAI N)
であ ったが,研究 レベルか ら運用 レベルを 目指 したより高速な通信速度 とシステムの安全のためにバ ックボー ンネ ッ トワーク をサ ポー トす るSI NET
を1 9 9 2
年4
月か ら運用開始 し,軌道 にのせて きた。バ ックボー ンまでの専用回線 の回線費用 はすべて
NACSI S
の負担で あ り一,イ ンターネ ッ トを利用 した
OR
計算環境 の改善39
ユーザは接続費用を気 に しないで利用できる。海外 との接続で重要 なネ ッ トワークに
BI TNET
があ る。 これは,米国のI BM
社の強力な支援の もとに専用線でネ ッ トワークを拡大 したが,1 98 9
年,CSNET
とBI TNET
は吸収 され,公 式 に は,CREN ( Cor porat i on f or Res our c eandEduc at i onalNe t wor ki ng)
に統合 されている。 (非公式 には,
BI TNET
は存在 している。)BI TNET
は当初,国内で は唯一,運用 レベ ルの電子 メール とLI STSERV
サー ビスを提供 して きたので小樽商科大学で も,京 都大学 や九 州大学‑ N lプ ロ トコル を用 いて利 用実績 が あ った。( BI TNETJP
は依然存在 している。)他方において,地域ネ ッ トワーク作 りが盛んで,北海道地域では
2
種類,塞 備 されつつある3)。
第1
は,北海道地域ネ ッ トワーク協議会NORTH ( Ne t ‑ wor kOrgani zat i onf orRes earc handTe c hnol ogyi nHokkai do)
であり,
1 9 93
年6
月1 8
日に正式 に発足 した。 これは北海道地区の産学官を包含す る地域ネ ッ トワークプロジェク ト (代表 :辰 巳治之札幌医科大学助教授)で札 幌エ レク トロニクスセ ンターに本部がおかれ活動 している。第 2は,北海道学 術 イ ンターネ ッ ト協議会HI NET
であ り,1 9 9 2
年1 0
月 に北海道大学大型計算 機セ ンター内に設置 され,北海道地区の大学,高専が参加す るSI NET
の接続 と運用に関する協議会である。小樽商科大学 は両地域ネ ッ トワ‑ク組織の一員 であり,筆者が関係 して きた。北海道内の主なイ ンターネ ッ ト参加大学の関連す る一覧表 は以下の通 りであ る。
北海道大学
hokudai .ac. J p
小樽商科大学ot aru‑ uc .ac. J p
北見工業大学ki t ami ‑ i t .ac. J p
札幌医科大学sapme d. ac .J p
また,
1 33 .50 .1 6 .71 1 50 .8 3 .0 .1 1 5 0 .97 .1 2 8 .1 27 1 6 3 .1 3 0 .1 .200
3
)他地域で は東京地域のTRAI N
,関西地域のWI N
C,九州地域のKARRN
等が 知 られている。JAI N ユ ai n. ad.j p 1 33 .6 9 .1 3 6 .1 SI NET s i net .ad.j p 1 50 .1 0 0.1 .6
である。イ ンターネ ッ トのプロ トコルは主 として
, TCP/I P
プロ トコル4)
を採用 し,TCP/I P
によって接続 されたグローバルネ ッ トワークである。小樽商科大学 の対外的な接続図は以下のよ うにな っている。‑‑‑‑‑
‑( S I N ET
ルータ)‑‑‑‑‑くパケ ッ ト交換機> 小樽商科大学学情ネット
F ETEX5500 = … = 壬 = = FETEX51 00 … = = … = WS( gv)
51 2
KbpS
北海道大学64 Kbp8 9・ 6 Kbp8 64 Kbps
上 の図にみ るよ うに北海道大学 と学術情報セ ンタ ーの間の伝送速度 は
,51 2 Kbps
であ り,小樽商科大学 と北海道大学の間は,6 4 Kbps
であ る。 しか し, ゲー トウェイで用いているソフ トウェア( X. 2 5 /WI DE)
と‑‑ ドウェア(モデ ム)の制限のために,通常,9 . 6 Kbps
Lか出ていない。 しか し,N
lプ ロ ト コル利用 によ る,北海道大学大型計算機 セ ンターの汎用機 のVM
のOSF Uni x
が利用で きるのでそ こでは6 4 Kbps
が実現 されている。現在,学内は1 0 Mbps
のイーサネ ッ トが敷設 されていてそれな りに普及 して きたが,マルチ メディア通信のためにはよ り高速 な1 0 0Mbps
のFDDI( Fi be rDi st r i but e d Dat aI nt e r f ac e )
の時代への移行が要請 されて い る。 またその先 には,1 5 0 Mbps
のB‑I SDN
や1Gbps
の超高速ネ ッ トワークが開発 されている。小樽商科大学 には
UNI X
マシンは十数台あ り,そ こか らは,●t e l ne t
仮想端末サー ビス●f t p
ファイル転送サ‑ ビス●E‑ mai l
電子 メール( SMTP)
●ar chi e
ファイル検索サー ビス4)TCP/I P は Tr ans mi s s i onCont r olPr ot oc ol /I nt e r ne tPr o t oc ol
の略で,イ ンターネットワークをスムースに行うための約束ごと。インターネ ットを利用 した
OR
計算環境の改善41
●DNS
ドメイ ンネームシステム●Gophe r
,W AI S
,WWW
データベース検索等の利用が出来 る
。news
(電子ニ ュース)の利用 はNNTP
の運用をすれば よいが,現在 は運用 していない。東北大学等の無料で利用で きるニ ュースサー バをイ ンターネ ッ トコマ ン ドで手軽に利用で きることや有料ではあるがかな り 安定 したマ シー ン (北大( os
f),東大( t ansei )
,京大( sakura) )
に入 って 利用で きるか らである。また,本学の現状では世界中の電子ニ ュースを管理するだけのマ ンパ ワー
( manpower/t i me)がないか らである
。電子 メールは国内国外を問わず,ほぼオ ンライ ンリアルタイムに送受信で き るようにな っている。ネ ッ トワークの便利 さを最初 に実感す るのが電子 メール である
。
例えば, ロシアの‑バ ロフスクには,郵便では1
月,Faxでは2日
かか るが,電子 メールを使 えば,数 時間でや りとりで きる5)。
しか し,電子メールの利用には,少 しばか りの鍛練が必要であ り,例えば,Uni
xコマ ン ド
を覚えた り, 日本語が出来 るよ うに設定 した りと手助 け (教育)が望 まれ る。なお,t
el net ,f t pは当初,国内イ ンターネ ッ トのみに限定 されていたが現在
は世界中のどこにで もI P接続可能な らば問題 な く可能であ る。例えば,外部
の大学 (北海道内であ った り,道外であった り,外国の研究機関)を訪問 して い るとき,t e l net
で 自分 の大学 の コ ンピュータにア クセ ス して 自分 に来 た メールを読んだ り,計算をさせ ることがで き大変便利である。イ ンターネ ッ トワーキ ングの利用 につ いて,小樽商科大学 の情報処理セ ン ターの
UNI X
ワー クステ‑シ ョン(s un
l)に基づいて説明す る。イーサーネ ッ ト接続を行 って いるUNI X
マ シンで もほぼ同 じ利用が 出来 る。パ ソコンなど 一般の端末か らイ ンターネ ッ ト接続を享受す るにはセ ンターのUNI X
マシン を呼び出せばよいだけである。呼びだす ときには,EUCまたはDEC
漢字 に5
)ハバロフスクにはSt at eUni v .
があり,そこに,Khabarov s kRe gi onalCe n‑
t e rofNe w l nf oTe c hnol ogi e s
があり,インターネットの管理が行われている。ハバロフスクからKi
ae
に行き,フィンランドのEUNETから,日本の WI DE
のj p‑ gat e
を経て配信される.一時,ロシアのパケットが米国にながれ,問題に なったことがあるが,現在は解消されている。設定す る必要がある。
1.3 E‑MaH:
電子メールイ ンターネ ッ トメールの送受信 はすべてセ ンターの メールホス ト機
( sno
‑t aru‑ sunl
)を経 由 して行われ る。イ ンターネ ッ トは言 うまで もな くイ ン トラネ ッ ト,つま り学 内のメール交換 も含 む。小樽商科大学のメールア ドレスは,
snot aru.ot aru ‑uc. ac.J p
であるが
,snot aru.
を省略 したot aru‑ uc.ac.j p
で もよい。sun
lに登録 して いるな らばl ogi n
名@snot aru.ot aru‑ uc.ac.j p s i g
lに登録 しているな らば,l ogi n
名@s i gl .ot aru‑ uc.ac.j p
である。機種依存の学 内
Uni x
メールでは@以下の部分を省略で きる。%mai l sun
l(または,si gl
)のl ogi n
名 (%はプロンプ ト) とすればよい。si g
lマ シンは,教育用端末室 にあ り,一定の能力があれば,学 生 で も, イ ンターネ ッ トメールが可能 にな って い る。 その場合,例 え ば,wakn@si gl .ot aru‑ uc.ac.j p
のよ うにsi g
1.をつけて使 う。
クライア ン トの マシンで もsendmai l . c
rが きっち り書かれていて,/et c/host s
で 自サイ ト の表記が詳細であれま クライア ン トか らの送受信が可能である。6)いいかえれ6)mai l c on
rのインス トール手引きは以下のようである。1.スーパーユーザになる :
%su
(要 :パスワー ド)2.
オ リジナルの/e t C /S e ndmai l . c
fをセーブする。3.s e ndmai l . c
fの手作業による書き換え,またはパッケージ利用による変更を する。後者は,例えば,/us r /SUNl /Ne t /DESC/de s c. dat
と* /DE‑
SC/al i as. dat
の変更をする。3.1.mai l c on
rのコンパイル :#c d /us r /SUNl /Ne t /mc r /s rc;make 3.2.mai l c onf
の実行後,*.c f
ファイルを/e t C /S endmai l . c f
にセーブする :
#mai l c on r ‑ oj am25 .
cf;c pj an25 . c f/e t C /S e ndmai
l.cf4.
稼働中のs e ndmai l
プロセスをki l
lする :#ki l l‑ 9
プロセス番号。5./e 上 c /S e ndmai l . f c
をrm
する :#/us r /l i b/s e ndmai 1‑ bz
6.s e ndmai l
を再始動する :港/us r /l i b/s endmai 1 ‑bd ‑ ql h
インターネ ットを利用 した
OR
計算環境 の改善43
ば,s e ndmai l .c f
を正 しく作成 しs e ndmai l
を起動 していれば瞬時の送受信 処理が行われ る。 これを可能 に しているのがSMTP
である。SMTP ( Si m‑
pl eMai lTrans f e rPr ot ocol
の略)は,二台のUni x
システムが電子 メール を交換す るためのプロ トコル (取 り決め)であ り,両 システム間のTCP/I P
接続を用いている。イ ンターネ ッ トは
1 99 2
年9
月 よ りBI TNET
やSI MAI L
等 の他 のネ ッ ト ワークと接続 され,1 99 3
年5
月より日本の2
大パ ソコン通信のPC‑VAN
とNI FTY ‑Serv e
とのメール交換が可能になっているので,それ らとのメール 交換は自動的に行われている。従 って旧来のようにBI TNET
を使 うために京 都大学や九州大学を利用す るとかSI MAI L
を利用す るために学術情報セ ンターに登録す る必要はない。またメール交換のためだけな らば有料のパ ソコン 通信に加入する必要 もない。
電子 メールの送受信 は
s unl
では/us r /uc b/mai l
を使 っている.終了時に
>q
とすれば,
mbox
に格納され る。再度見 るには,%mai 1 ‑f
でフォルダーを開けばよい。私 自身 は多 くの
mai l i ng‑ 1 i s t
に加盟 しているの で毎 日数十通近 く処理 している。s av e
コンマ ン ドで逐一 ファイルに分別格納していたが,最近は,
NEmac s
利用に切 り換えている。1.4 電子ニュース
前述のように現在,小樽商科大学では国内,国外の電子ニ ュースの受信を 行 っていない。昨年の
6
月までは国内 ものは, f j
とs ne t
,外国 ものはsc i . e c on
やmi s c . l egal ,c omp. l ang
等を受信 していたが,計算機の原因不 明の シス テムクラ ッシュ以降,手間のかかるファイル管理を節約す るため,また,イ ン ターネ ッ トの妙味を活かすために,止めている。f j
を読むためには, こまめに 読んでいる場合 には,rn
または,readne ws
コマ ン ド,GNUS
等を使 う。大抵 は,読み落 しがあるので可能な らば,
%c at /us r /s pool /news /f j /books / *bkf‑ e
のような使い方が便利であった。国外の電子ニ ュースは,希望の ものを閲覧 していた。代表的なものに,
s ° i . ec on
(経宿学,計量経済学)mi s c . l e gal
(法律,政治)c omp.s ys .next
.*( NeXT
関係) があった。f j . ne ws . l i s t s ,news . l i s t s
をみれば,国内外のニ ュースグループを知 ることが出来 る.
読むだけでな く,国内国外 に投稿をすることももちろんできた。コマ ン ドは,
%pos t ne ws
でその方法についてはエディタの基本をマスター してか ら使用することが望ま れた。 (例えば
, v
iエディタで,テキス トの入力を始 めるには, iを押 し, 終了はESCSHI FT+ZSHI FT+Z
とす るなど。)電子ニ ュースを利用す る 目的のひとつにパ ブ リック ドメイ ン (最近 は,Fr eeWare )
の ソフ トを入手 す ることが挙 げ られ る。f j .bi nar i es. ms dos
や rj . bi nar i es .mac
,あ るい はr j .s ourc es
か らは読む とい うよりは,バイナ リーファイルを もってきて, 解凍 して利用す る。また,*.Z
となっているc ompr es s
で圧縮 されているファイルは
, unc ompr es s
で圧縮 を戻す。最近 は,*.Z
フ ァイルが現れているが, これは,gzi p
をイ ンス トール して使 う。
1.5 f t p:
ファイル転送f t p( Fi l eTrans f e rPr ogram)
はI P
接続 されている相手の計算機か らファ イルを貰 ってきたり,送出す るコマ ン ドである。2
種類あ り,一つ は,匿名の( anonymous ) f t p
で,もう一つは資格のあ る( aut hent i cat e d)f t p
であ る。 両者の違いは,前者がl ogi n
名にanonymous
かr t p
を使えるか否かである。anonymous
を使 う場合,pass word
が要求 され るが,厳密 にチ ェックされイ ンターネ ッ トを利 用 した
OR
計算環境 の改善45
る場合 とそ うでない場合があるが,通常,自分のメール先を入力す る。また,よnonymous
が受け入れ られない場合 には,相手の計算機 に自分の使え る1 0‑
gi n
名がなければな らない。操作手順は,%f t p
相手計算機 (%は計算機か らのpr ompt
文字を表す。) または,%f t p
f t p)ope n
相手計算機 のいずれかを使 う。〉の後に ?を入れればサブコマ ン ドの使い方が示され る。
f t p)qui t
または,r t p)bye
で接続は解除され る。よ く使 うサブコマ ン ドには,
! pvd
自分の計算機のカ レン トディレク トリの表示。pvd
相手計算機のカ レン トディレク トリの表示。di r
相手計算機のディレク トリのファイル名等を表示。cd /pub/somethi ng
相手計算機のディレク トリの移行.bi n
バイナ リーモー ドにする。mget
*相手側にある複数のファイルを 自分の ところに持 って くる.
mpt L t
*自分の ところの複数のファイルを相手に渡す.国内の主要な
anonymousf t p
サイ トは以下のよ うである。f t p. hu主 e. hokudai . ac. J p f t p. t ohoku. ac. J p
ut s un. S. u‑ t okyo. ac. J p f t p. kui s. kyot o‑ u. ac. J p f t p. i c s. os aka‑ u. ac. J p f t p. cs c e. kyus hu‑ u. ac. J p f t p. cs. t i t e c h. ac. J p
s h. wi de. ad. j p S raWgW・ S ra・ C O・ J p f t p. as c i i . c o. J p
1 3 3 .5 0.1 6 .80 1 3 0 .3 4 .8 .9 1 3 3 .
ll .
ll.ll 1 3 0.5 4.2 0 .1 1 3 3 .1 .1 2 .1 00 1 3 3 .5 .1 9 .3 1 31 .11 2 .1 7 2.1 5 1 3 3 .4 .
ll.l l 1 3 3 .1 37 . 4 .3 1 3 3 .1 5 2.1 .1
(北海道大学) (東北大) (東大) (京大) (阪大) (九大) (東工大)
( WI DE)
( SRA)
( ASCI I )
anonymousf t p
が出来 るか らといちてむやみに利用す ることは慎むべ きで ある。さ̲らに次の点に注意す る。(1)日中
(9:0 0‑1 7:0 0 )
は学外のf t p
を出来 るだけ避ける。早朝がよい。( 2 )
出来 るだけ近隣のサイ トか ら入手する。まず 自分サイ トにないか調べ る。(3)パスワ‑ ドにはメールア ドレスを入れ る。
1.6 t el net
および,rl ogi n
まず
, ーt e l ne t
コマ ン ドはTCP/I P
接続 されていて,相手側 に有効なl ogi n
名を保有 しているときに,相手の計算機 にログイ ンす るための ものである。コマ ン ドの一般的な形式は,
% t el ne t
相手計算機のホス ト名 (例えば,s i g
l) また は,% t el net
相手計算機のI P
ア ドレス (例えば,1 5 0 .8 3 .1 .3 3 )
である。l ogi n:
および
pass word:
は正 しく入力 しなければな らない。
第
2
のr l ogi n
コマ ン ドはSunOS
に固有のコマ ン ドで,t el net
と同様,端 末か らリモー トの計算機 にログイ ンセ ッシ ョンを確立す る。t e l net
とは異 な り,l ogi n
および,pas s word
が同一であれば,聞いて こない利点がある。 も し,同一でなければ,r l ogi n ‑ 1
ユーザ名 ホス ト名 とす る。1.7 ar chi e
(アーチー)t e l ne t
コマ ン ドで相手計算機 のホス ト名の所 に,ar c hi e
または,1 30 .5 4.
20 .
1とし, l ogi n
にarc h ̲ i e
と答え ると,日本国内の主要なサイ トに所望のファイ ンターネ ットを利用 した
OR
計算環境 の改善 47 イルが あ るか検索 して くれ る。検索 コマ ン ドはPr og
であ る。ar c hi e
サ ー ビ スは, は じめ,イ ンターネ ッ トのanonymousFTP
アーカイ ブサ イ トで利 用可能 なファイルのサーチ可能 なデータベ ースサー ビスとして始 まった。世界 各国にアーカイブサーバーを提供す る多数のサイ トがあ り,そのサ‑ ビス機能 もパ ブ リ ック ドメ イ ン ソ フ トウ ェア( PDS)
の パ ッケ ー ジを記 述 した" what i s "
データベースを含む ものまであ り,パスワー ドな しの ログイ ン名ar c hi e
で有益 な情報を得 ることが 出来 る。検索 コマ ン ドによ り, た くさん見 つか る場合 は, メールで検索情報を送 って くれ るよ うにmai l
コマ ン ドを発行 す る。ar c hi e
の多 くがそ うであ るよ うに,国 内で は京都大学工学部情報工学 科の‑研究室( i s f s . kui s . kyot o‑ u. ac . j p)
のボラ ンテ ィアに拠 ってい る。以 下 に,外国の主 な公的アーチーサイ トを掲 げ る。米国 米国
カナダ 英国
フィ ンラ ン ド オ ース トラ リア 台湾
ar c hi e. r ut ge r s. e du ar c hi e. ans. ne t ar c hi e. mc gi l l . c a ar c hi e. doc. i c. ac. uk ar c hi e. f une t . f i ar c hi e. au
ar c hi e. nc u. e du. t w
1 2 8 . 6 . 1 8 . 1 5 1 4 7 . 2 2 5 .1 .1 0 1 3 2 . 2 0 6 . 2 7 .1 0 1 4 6 .1 6 9 .
ll . 3 1 2 8 . 21 4 . 6 .1 0 2 1 3 9 .1 3 0 . 4 . 6 1 4 0 .1 1 5 .1 9 . 2 4
特 に,オース トラ リアのネ ッ トワークア ドレスに注意 されたい.ボランティ アではな く運用 レベルのアーチ‑運営が理解で きる.
1
.8 DNS:
ドメインネームサーバこれ は,主 として
I P
の ドメイ ン (ホス ト)名 とネ ッ トワー クア ドレスの間 のマ ッピングを与え るもので ある。 TCP/I P
プ ロ トコルを用 い,イ ンターネ ッ ト上 にある計算機 は他の計算機 とネ ッ トワークア ドレス (番号)によって一意 に区別 され る。I P
ア ドレスは,3 2
ビッ トを4
つに ドッ ト (.)で区切 って付 け られている。例えば,1 5 0 . 8 3 .1 . 3 3
は,小樽商科大学 の教育用端末室のs i gl
と呼んでいる
SunSPAR
C計算機で,最後の,1 .3 3
は,いわば,小樽商科大 学のサブネ ッ トである。他方,s i g
lは,ドメイン名が,s i gl . ot ar u‑ uc.ac . j p
であることを示す。 ドメイン名 とネ ッ トワークア ドレスは変更の機会が多いの で,両方をデータベースか ら検索す る必要がある。 ただ し,ネームサーバーを うま く立 ちあげれば, 自動 的に変更 に対応す るが,小樽商科大学で は現在s i g2
ゲー トウェイで, このDNS
が機能 している。すなわち, コマ ン ドとし ては,ns l ookup
とt rac er out e
である。1.9 Gopher ,WAJ S,WWW
データベース検索標記のデータベース検索機能 は,現在,小樽商科大学では運用 していないが,
arc hi e
のように他のネ ッ トワ‑クサー ビスを運用 している大学にt e l ne t
して 実行できるものである。1.9.1 Gopher
Gopher
はイ ンターネ ッ ト上の リモー トサイ トか ら ドキュメ ン トをサーチ し,検索 し表示す ることがで きるプロ トコル とソフ トウェアパ ッケー ジであ る。 いわゆるクライアン ト・サーバーモデルで運用 している。gopher
クライ ア ン トを試用 したければ,c ons ul t ant . mi c r o.umn. e du ( 1 34 .8 4 .1 3 2.4 )
にt e l net
L,gopher
で ログイ ンす るとよい。全文テキス トの入手が可能で ある。
なお,Ⅹ1 1R 5
にはXgophe r
コマ ン ドがある。
1.9.2 WAI S
WAI S
は,Wi deAreaI nf ormat i onSer v e rs
の略で,イ ンターネ ッ ト上 の分散データベースか ら情報を検索す る。WAI S
もGophe r
と同 じく, クラ イア ン ト・サーバー方式で,参考文献データベース,全文テキス トデータベー スを入手できる。s i mpl eWAI S
を試 用す るには,t e l ne t
でquake. t hi nk.c om ( 1 9 2 .31 . 1 81
.1)に入 り,wai
sで ログイ ンすれば大体の ことがわか る。s i gl
には使用 マニ ュアルのps
(ポス トス ク リプ ト) フ ァイルを保存 してあ るので,s i g3
( Ne XT)
プ リンタにプ リン トアウ トで きる。インターネットを利用 した
OR
計算環境 の改善49
1.9.3 WWW ( Wor l dwi deWeb)
WWW
(W3)
は, クライア ン ト・サーバー方式で,イ ンターネ ッ トを通 し てのハイパーテキス トの利用がで きる。現在,Ne XTSTEP
での クライア ン トが可能で あるが筆者 はまだ接続で きていない。試用サイ トは,スイスのi nf o. c e r n. c h( 1 2 8 .1 41 . 2 0 1 . 7 4 )
である。1.1 0
ネ ッ トワーク管理ネ ッ トワークが一旦稼働 されると,ユーザには非可逆反応が働 く。止まれば ひっくり返 るモーターサイクル現象が生 じる。 ネ ッ トワークの管理 ・運用 は, 管理者の存在 とその力量に依存す る。管理者になるには一定の知識 と経験を備 えていなければな らないがは じめか らそれを期待す ることは無理であり,温か い目で管理者を見て協力す ることが必要であろう。 ネ ッ トワーク技術は日進月 歩であ り,たちまち古い運用形態に陥るので研究熱心 さとボランティア精神が 必要であろう
。
管理者の「管理業務」の中にはネ ッ トワークの設定や,新規利用者,新規 ワー クステーションの登録, 日常のディスク管理
( I nc r e me nt a lBac kup
を含む) はもちろん,ネ ッ トワーク利用者の教育,利用統計の収集まで入 る。 これ らの 定常的な仕事の他 に,ネ ッ トワークが死んだときの原因の追求,立 ち上げ ・復 旧,新方式の導入 といった,非定常的な,特殊な局面の打開がある。後者の場 合,管理者の トライアルア ン ドエラーや情報通か らの ヒン トによって解決 して いる。その結果,管理者には特殊なノウ‑ ウが蓄積 され,ますますその依存度 が増加す ることになる。ネ ッ トワーク管理で望ま しいことは,複数の管理者が いて複数のサイ トにアカウン トを もっ こと,で きるだけメモを残 して置 くこ と, トラブルの発生 に気づいた ら管理者 に迅速 に報告す ること, また,その フィー ドバ ックを行 うことであろう。日々変化す るネ ッ トワーク環境に関す る情報を入手 し,適切な対処をとるこ とは至難の問題である。ネ ッ トワーク研究者 (管理者)にはメー リングリス ト 等で最新の情報が逐次入 って くる。また,fjや
j
pのニ ュース記事か ら トラブルや
Q&A,あるいはコンサル ト情報が入 って くる。
後者 は しば しば断片的で, 機種依存の場合が多 く,理解が困難な ことが ある。地域 ネ ッ トワークはメー カーのシステムエ ンジニア( SE)
か ら解放 された新 しい運営方法 といえよう。1.11 まとめ
ネ ッ トワークを自由に しか も無料で利用できる背景には様々な仕掛けが施 さ れている。第 1に
, SPARC St at i on
をは じめ とす るUni x
ワークステーシ ョンのパ ワーとネ ッ トワークアプ リケ‑ションが優れていること,第
2
に,ネ ッ トワーク環境の維持 に直接間接に携わっている多 くのボランティアユーザがい る。彼 らの多 くは,単 にネ ッ トワークの管理 にとどま らず, フ リーウェアやPDS
の提供やサポー トに貢献 している。ネ ッ トワークの先進国のアメ リカと 比較すれば, 日本 はネ ッ トワーク技術者があま りに少ないうえに,ネ ッ トワ‑クが細分 されていて,ボ トルネ ックになっている。 また,ネ ッ トワークがイン フラであるとす るとその内部構造 はあまり見えない方がよいが,非専門家です
ら 「生の」
Uni x
と付 き合わねばな らないのは難点である。ネ ッ トワー クはOR
(オペ レーションズ ・リサーチ)の研究 と教育 に固有ではないが,潤滑油 の役割を果た しつつある。コンピュータで数値計算を し,研究支援に活用 して, その結果を文書清書系のL ATEX等で論文 に し,電子 メールで海外の研究者 と
論文交換や打ち合わせをす る。また,必要な文献等をネ ッ トワークにつなが っ たデータベースか ら適宜参照するo Lか もこのようなことがだれで も簡単にで き,研究室で も自宅で も同 じサー ビスを受 け られ る。 これ はOR
ワーカーに とって当面の目標 とすべ きであろ う。
それでは,21
世紀のOR
ワーカーの研 究環境 とはどのようになるであろうか。最近,●ネ
Net wor k
ネ ッ トワーク●オ
OpenSys t em
オープンシステム●ダ
Downs i z i ng
ダウンサイジング●マ
Mul t i medi a
マルチメディアの標語がはや っている。これ らは相互 に関連す るが,最後の「マルチメディア」
インターネットを利用 した
OR
計算環境 の改善5 1
は最 も研究環境を変える余地があろう。 例えば,イ ンターネ ッ ト上で実験的に 行われてきた,マルチメディア電子メールや,マルチメディア電子ニ ュースが ある。画像,映像,音声などを込みに した情報交換である。話者の映像入 りの メールやニュースを送れば,文字だけでは不要な トラブルや,パケ ッ トの爆発 を生 じかねない話 も相互理解が出来 る。また,最近,前述のNORTH
の 「マ ルチメディア通信」研究会に加わ り,北海道大学 と小樽商科大学の間で,f t p
を利用 した 「マルチメデ ィア」通信の実験を行 っているが,回線速度が9 . 6 Kbps
のために,音声がかな り遅れ る,機器が制限 され る( SPARC2
を使用), 機器の不足のために受信のみで相互交流が出来ないなどの問題点がある。マル チメディア通信 まで含 まないノーマルなI P
ネ ッ トワークを構成す るのに必要 最低限の伝送速度 は6 4 Kbps
といわれているが,マルチメディア通信 まで拡大 す ると6 4Kbps
では不十分である。国の補正予算等で1 .5 Mbps
クラスの伝送 速度での接続が次第に実現 しているのは評価で きる。2.
実例 :Ober on
システムの移入Oberon
システムは,プログラム言語であると同時にオペ レーティング ・シ ステムに対する総称である。Obe ron
言語 は, 自身のプログラム言語Pas cal
と
Modul a
を超えたニクラウス ・ヴィル ト( Ni kl ausWi r t h)
グループの最 近の貢献である。Obe r on
言語は,単一ユーザ用 ワークステーションCe re s
の「 Oberon
システム」のための処理系作成 ツールとして役立っように設計 され たが,必ず しもそれに固有 と言 うわけではない。む しろ, コンパイラは,大抵 のオペ レーティング ・システムの もとで稼働す るようになっている。例えば,SPARCs t at i on( Sun Mi c r os yt e ms ) ,RS/6 0 0 0( I BM)
,DEC St at i on/
31 0 0/350 0( DEC)
,Mac i nt os h
ⅡおよびI BM PC/38 6
以上 のPC
互換機 で利用可能である。Obe ron
システムの小史をみると,まず,∫.Gut knec ht
とN.Wi r t h
が1 9
8 5
年, ⅩPARC(
シリコンバ レー,スタンフォー ド大学か ら2 k m
離れたゼ ロックス社のパ ロアル ト研究所)を訪問 し,思いっ き,翌年,
Ober on
言語を定義 し たことに始 まる。1 98 8
年 には,So ft waT ・ e‑ Pr ac t i c e
&Ex pe r i e nc e
一誌を飾 っ た。1 991
年 には,イ ンターネ ッ トのニ ュースグループc omp. l ang.modul a
2
でObe ron
が盛んに討論 され,Ober on‑ 2
に成長 した。新 しいオペ レーティ ングシステムと言語がパ ブ リック ドメイ ンとして配布 されていることも大 きな 特徴である7)0
以下,
Obe r on
システムのI P ( I nt e r ne tPr ot oc o
l)による入手経過,実行 方法を解説す る。2.
10ber on
の入手Obe r on
が最初 に,イ ンターネ ッ トで公開 されていることを知 ったの は,ACM ( t he Ass oc i at i on f or Comput i ng Mac hi ne ry)
のSI GPLAN Not i c es ( Mar.1 9 91 )
とい う会員誌であ った。小樽商科大学 は,1 9 89
年 にJUNET Mai l
を接続 し,1 9 90
年 にJUNET News
を接続 したが,まだI P
接続 はされていなか った。そ こで,JUNET Ne ws
のr j . 1 ang.mod2
に投稿 し,Ober on
をanonymousf t p
された方の協力を求めた ところ,1 0
件近 くのみとなったのである。応答の最初は,面 白いことに,
Y.K.
氏:「もし若林様がOber on
を入手で きたな ら,便乗 させていただけないで しょうか ?」であっ たが,次第 に,A.T.
氏 :「 c omp. bi nar i es .mac
に流れて きています。まだ, 全部 は届 いていませんが, よろ しければ,メールで送 りま しょうか」 とか,「 mai l
で送 るにはち ょっと大 きす ぎるので,1 / 4 ‑ t aPe
を送 っていただければ, 折 り返 し,c opy
して返送 します。おおび らにはいわないでねO :‑ )」
とい うメールなどが きて,割合短期間に入手で きた。その後 も,「是非,私 に も分 け て ください」や,「入手 しま した。つ きま しては,若林様に回覧テープの総元 締めになっていただけませんか ?」 とか,「使用感 はいかがですか ?記事 に し
7
)最新 のObe r on
の展 望記 事 にD. Po unt ai n:Obe r on:A Gl i mps eatt he
Fut ur e ,Byt e
,May1 9 9 3 ,pp. 1 1 1 ‑ 1 1 6 .
がある。インターネットを利用 した
OR
計算環境 の改善5 3
て くださるとあ りがたいのですが。」 もあり,Oberonを動か して,以前訪問した
ETH
を思い起 こしていたのであった。1 991
年 の春 は,まだ今か ら2
年前の ことであるが,現在の本学のおかれて いる環境 とは隔世の感がある。Anonymousft p
を行 うことは,IP接続 され
ていないサイ トであったな らば,到底,入手 は不可能であった。また,IP接
続 されていて も,特定の機関 しか外国 とのファイルの送 ・受信 は不可能であっ た。本学が実現で きたのは昨年( 1 992
年夏)の ことであった。そ して,1
99 3
年正月になってよ うや く,ネームサーバーBI ND
をゲー トウェ イ機s i g2に イ ンス トール して, i n.named
を動 か した。 これ に よ り,nsl ookupコマ ン ドや t racer out e
コマ ン ドを試す ことがで きるようになった。
nsl ookupコマ ン ドは,国内外の,イ ンターネ ッ トドメイ ンネームサーバーの
情報を会話的に,また非会話的に問い合わせ るプログラムである。例えば,吹のようにすることができる。
sig2
'/.nslookup neptu n e・ inf・ ethz・ ch・
Address: 129. 1 32. 101. 33
ns l ookupの使 い方 については, コマ ン ドmannsl ookupにより,確認で
きる。2.2
入手の実際以下,私が,実際に,スイスより,f
t pによって,本学のワークステーシ ョ
ンsi g
lに持づ
て きた,入手の実際例を示すO本学の読者であれば,それ らは, すでに,si g
lの/usr2/obero
の下にあるので,同 じことをす る必要はない。Bi g
l'/.ftp 1 29. 1 32. 1 01. 33 Co nnoc todto 1 29. 1 32. 1 01. 33
220ne ptt no・ i z l f・ e thz・ c h FTP Se rve r ( S t nOS4・ 1)ready.
Ⅳa Ae (1 29・ 1 32. 1 01. 33: va h ):mO ny mOuB
Pasz word ( 129・ 132・ 101・ 33: ‑ony m ou8):
自分のlogi n 名¢ア ドレスを入れ
た。非表示331Guest logi n ok,Se nd ident aspasz S VOrd・
230 Guez 3 t logi n ok.accez s SreStriction8 aPPly・
ftp> air
200 PORT coz n nand さuCCe88ful.
1 50 ASCIIdata com oction for / bi n/18 (1 50・ 83・ 1・ 33, 6050) ( 0by上 total 38
drvxr‑8r‑ I 1 2 11 93 20 51 2 J a n 1 807: 57 0 beron
省略・‑‑・ ‑‑ ‑ ‑ ‑
226 ASCIITra nsfer co mplc L te.
1 040bytesrecei ved i n 5・ 90 Seconds ( 0・ 17KbytQS/8) ftp> cd O beron
250 PORT coz n nand 8 uCCeSSful.
ftp> dir
200 PORT co z n na nd s uccessful.
1 50 ASCIIdata connection for / bi n/ls (l SO・ 83. 1. 33, 6051)( 0byte total 15
dryxr‑xr‑Ⅹ 3 11 93 20 512 Ja n 1 5 09: 15 DEC S tation d rvxr‑Ⅹr‑Ⅹ 2 11 93 20 512 Dec 1 4 ll: 52 DOS386
drvxr‑xr‑Ⅹ 2 11 93 20 512 J a n 1 5 16: 56 MacII drvxr‑Ⅹr‑Ⅹ 3 11 93 20 51 2 0ct 24 21: 46 SPARC
‑rF‑r‑‑r‑‑ 1 1193 20 3098 J a n 1 8 07: 57 rea血 e
省略‑‑‑・ ・ ‑‑ ‑ ‑
226 ASCIZTransfer CO mplete・
771bytesreceived i n 2・ 91z S eCO nds ( 0・ 26Kbytes/a) ftp> cd DOS386
ftp> dir
イ ンターネ ッ トを利 用 した
OR
計算環境 の改善5 5 total 565
‑r甘‑r一一 r‑ 1 11 93 1 05 2321 J an 5 1 0: 29 c ha ngeS・ te Xt
‑rv‑r‑‑ r一一 1 11 93 1 05 1 01 32 De c 1 4 ll: 52 read 皿C. text
‑rv‑r‑‑ I‑‑ 1 11 93 1 05 551 250
Jan 8 1 5: 27 BySte m. e Xe ft p>bi n
200Type さe t tO I・
ftp>mgot *
mget c ha nge8・ teXt7y
2321bytoSrecei ved i n 6. 20 seconds ( 0. 37 KbyteB/a) nge t rea血 e・ te エー7y
1 01 32bytez 3reCei yed i n 21. 35 8eCO ndさ く 0・ 48 KbytQS/a) mge t・ BySte・ eXe7y
551 250by tesrecei ved i n
省略‑‑‑‑‑・・‑‑
ftp> qui t 221 Goodbyo Bi g
l'/.か くして,必要な
Oberonシステムが小 1
時間で小樽商科大学情報処理セ ン ターの環境に整 った。あとは,各 システムにイ ンス トールす るだけである。インス トールのための手引 きは
readmeフ ァイル に詳 しい。疑問が あれば, comp.l ang.ober onで尋ね ることもで きる。つい最近まで,Oberonについ
ては,日本か らの fjでは,fj.l ang.mod2
に相当す るcomp, l ang. modul a2
で白熱 した議論が展 開されて きたが現在 は,ニ ュースグループc omp. 1 ang.
ober on
が開設 されているので こち らが有用である。イ ンス トール自身は目的の計算機が整備 されていれば,困難な く行える.そ れに先立ち,それぞれの計算機‑のファイル転送
( f t p)を行 っている。その
所要時間は表 1のようであった。ftp>get syst e m・ exe
551250bytesrecei ved i n' 1. 25 seco nds( 4. 3e+02 Kbytes/S)
ファイル転送の所要時間に注 目して欲 しい。学 内の
2
つのワー クステーショ ン同士であれば,約55 0 KB
のフ ァイル転送が1 .25
秒,毎秒43 0 KB( 4 30 Kbps )
の速 さで達成 されている。同 じファイル(容量)を小樽商大 一北大( 6 4 Kbps )
,北 大 ‑東北大( 51 2Kbps )
,ETH‑
小樽商大で比較 してみた。時間帯 に も依存 す るが,かな りのば らつ きが観察 され る。表
1
:ファイル転送時間の比較( 551 25 0byt es,1bi naryr i l e)
か ら
へ
所要 時間小樽商科大学 小樽商科大学
1 . 25
秒 小樽商科大学 北海道大学9
分35
秒北海道大学 東北大学
7
分33
秒現時点 までにイ ンターネ ッ トで入手 した
Obe ron2
システムを ワークステー ションとパーソナル コンピュータにイ ンス トール して,オペ レーションズ ・リ サーチのアルゴ リズムの記述やプログラ ミングの演習に役立てている。3
参 考 資 料本稿執筆の背後には,筆者 は小樽商科大学情報処理セ ンター広報に