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航室機工業と中小工業

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(1)

航室機工業と中小工業

鯉 序 言

 近代職は総力職であると共に一面溝耗戦ででもある︒其の意味に於て︑現代の庭藤は挙時に蓄積した貯藏兵

器のみでは途行し得るものではなく︐叉既存軍需工場の生産力据充だけで︑彪大な軍需を完全に満たすことも

到底不可能である︒而も﹁勝利の獲得しと云ふ絶封至上命令の前には︑何を措いても現在の必要量を満さねば

ならぬ◎然るに近代職は︑回國の力をすべて動員するといふ意味において﹁総力妬しではあるが︑敵國の全部

に打撃をカへるといふ意味においては総力的であり得ないのである︒即ち近代の戦争はそれに必要なる支禺の

大きさに比して其の藩邸が小さいのであるゆめ而も近代職においては︑敵を即職即決によって屈服せしめる可

能性は全くない︒攻撃が成功する場合はすでに攻撃によってその勢力を消耗した後のことである︒從って職争

は長期戦の傾向を帯び.それがいくら綾いても軍事的行動のみによって決せられると云ふことは考べられな

い◎從って近代職においては軍事的努力が最大の勢力ではなくなり︑それに代るに最大の力となるものは維濟

   航空機工業と中小工業︵石河︶       二九

(2)

      =蝋○

力である◎勧オーストリアの軍事評論家の前漱盛大職の経験を基とした豫言は正に適中しつ転ある︒現下の戦

局は釜々大消耗職的様相を呈し︐落丁補給力が戦局の蹄趨を決する要因となりつ転あることからして︐團國の

生産力は直接載孚皆済能力測定のバ灘メーターとも言ひ得やう︒而亀其の生産力は現在︑航室機臨書の剛黙に

凝縮せられてるる︒換言すれば︑航塞機の増産こそ大東亜戦争を勝利に導く鍵鋪である︒相手國が優れだ航察

兵力を持つ場合︑継室兵力の弱いことは悲惨な結果となることは.今次の欧洲大駈におけるフランスの例に依

って明かである︒即ち誤った國防政策に因り謹話兵力のドイツに比較して劣勢を撫し浸ことが敗北を喫した原

因であることは争へない事實である£

 而して︑航室機の生産檜張には︐石室機の量・質・生濠遽度の三つの要素を以て現はし得る︒就申生産遽度

は︐大量生産には決定的な要素で︑ ﹁明縫の百機より羅臼の十機﹂を必要とする決職段階においては︐この時

聞的要素が最も深刻なる現實的要求として解決を迫ってみるのである◎

 されば︑先づ近代的生産技術の凡ゆる秘策を出した大量生産方式を探用ぜるフオ聖ド・システムに問題の手

懸りを求め︑これに依って航室機工業の特質を窺ってみよう︒

  ① 潔ソ昌τ著︑大内愛七騨︑今海の戦事 一〇三頁

  ②  同       上      一 一山ハ胃鰍

  ③駒林榮太郎著︑来佛の航空機工業 一哺両頁i一一五頁

(3)

        畿 航塞機工業の特質.

 アメリカは開戦後歯察機増産の爲め︐自動車工場に世界産業史上曾って例を見ざる程の大規模な韓換を行

ぴ︐一九四三年初頭より航室機工場としての本格的な操業を開始したのである︒併し鼓に吾々が刮目すべき問

題が横はつてみる︒即ち自動車工業の韓換と云ふ場合に︐翠に既存自動車工場施設の航察機工場への切り換へ

といふのみでなく通新たに航察機叉は磯動機工場が建設されて︑その操業を自動車工業が員婚するといふ黙で

ある︒例へば著名なるフォードのウイ糠ーラン大工場は一九四岡年に操業を開始した薪規狂熱であって︑從來一       お の自動車工場及びその既存施設を縛翻したと云ふのではなく︐新たにフォードが航塞機工場を建設したのであ

る◎即ちアメ感力では警先づ煽窓って既存工場施設を流用して︑その問に新工場を完成せしめると云ふのでは

なく︐むしろ逆に︑先づ新工場を建設し内その聞に自動車工場︐造船所等を轄議せしめるといふ行嚢方を探つ

だのである◎め

 尤も航塞機工業と自動車工業とは︑比較的作業種類︑機械系列が類似してをり︑爾者の關聯部門も共通性が

多い︒又零れも綜合工業であって謂は穿ピラミツ塾の頂瓢を形成してみる工業である︒斯る關係からして畢時

に於て自動車工場が航塞機工業の謹めに︑航室機用獲動機及びその黒髪も機騰︐車輔⁝の部品の製造を引受け︑

航室機工業の補助的役割を果してみたのである︒自動車工場の航察機部品の魚群生産高は︐全米に於ける航察

   航空機工業と申小工業 ︵石河︶      ㎞二一

(4)

      ご三

機用部品総生産高の七十︐%を占めの 自動車工場が航室機工業の﹁影の工場﹂︵聾心圃霧島○醸閃麟・9◎莞︶として持つ意

義は極めて大であった︒

 從ってフォードが.開戦直後航室機の環産一千藁︐二瀬三十萬嘉ゐ計謹を獲表したのも萬更三岳の無かった

わけでもない︒然るにその計書は途ぴに實施されすに絡ろたのである︒

﹁周知の如く海フォード・システムは大量生産方式として次の特質を有する◎

  9 製晶の標準化

  ⇔ 流れ作業に依る生産の分業化

  ⇔ コンベアーに依る生産の機械化

斯る特色を有する大規模なる生産組織に於て︑フォード工場は剛九二〇年度にはT型自動車を二百二十五萬

嘉鋤 一日に最高の生産量は八︑四〇〇豪に平したのことすらある◎

 然るに︐アメリカに於ても航臨機の生産にはフォード式大量生産方式は共の儘適用し得す︑既述の如き新工

場建設となって現はれたものと思はれる︒        ︸ナ       壽     ノ  されば.軍用としての航室機には︑職闘の結果に依って︑屡汝改造を絵儀なくせられ︑今田の新銑機は︑最

早明日の薪鋭機であ夢得ない歌態である︒叉航室機を標準化して︑機種を減少せしめることが困難なほど多撒

に亘ってみる︒即ち職闘機︑爆盤機︐偵察機︑襯測機︐輸逡機の如く目的により異紅︐叉陸上機︑艦上機︑水

(5)

上機の如く獲著装置による差があり︑更に又各種撫⁝種が艦上戦闘機ち艦上雷撃機弩陸上攻撃機驚陣⁝土爆繋機と

云ふ如く︐夫々幾つかの機種に分れてみる︒從って自然︐諸工場に愚民数の機種が割當らる蕊︒

  註① ダイツに於ては︑夙に輔工揚で一⁝機櫨の生塵を行って居り︑ 畷帯揚で嚇﹃四機種も生藤してみる工揚は生産工場で

     はなく試作工揚癒ある︵辻猛三︑ドイツの航空工業九頁︶と︒最近二塁も斯る傾向にある亀の潔如し︒   註②藥作所で生産ナる機種と生産能率との角々については︑日機種のみを生産する揚合δ○とし︑一穫櫨生産の揚

     合は八五︑三機種生産の揚合は五五と云ふ工合に之が低下は公式に確認されてるる︵岡鰻世界灘報︶◎

 斯くして︐機種の減少は勿論︐その限定すら困難である結果は︐更に部晶の標準化をも困難ならしめる︒部

晶の互換性が大量生産の一つの基礎をなすが︐部晶を標準化することは却って其の反面︑部品に依って製贔が

支配される結果を招く◎それは堅剛機工業は工業としては︑少年期或は青年期に當ってをり︐其の進歩は絶聞

なく︑從って部贔が固定する爲め︑組立ごられる航塞機の性能が制約されることを極度に排撃するからであ

り︐㊦穿って航室機工業は定常工業ではなくて.實に目まぐるしく攣化する攣動工業であることを先づ認識し

て出獲する必要がある・㌧

 更に以上の事柄乏關聯して︐頻繁な機種改塗の爲めに︐流れ作業方式を採秒幽くと愁︑採り得ないのは己む

を得ないととである◎%・

 工作上に於で︐就室機は同じ機械工業の申の自動車に比して︐遙かに高度の精密度を要求する︒製晶の精密

度の向王が大量生産を困難ならしめることは需ふ迄もない◎自動寧は共の基疑椿踏に覧て︑其の各部を著しく

   航空機工業と申小工業 ︵石河︶       ・      内 鳳二三

0

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      =鴎四

軍純化し︐規模を統︷し︑部品の数量も減じて殆ど攣更の絵地の無い完成した設計になってみるが︐航塞機に

於ては︑その外形は大面一つの亀のに定まったやうであるが︐併し内部構造やもその設備は自動車の比ではな

く︐︑更に過去の航心機に較べて著しく複難化してみる◎例へばフオ駈ドの新A型の部品は約五千五百個である

に封し︐薬室機に就て云へば︐網般重爆の大型機には十萬個乃至十五萬個で.戦闘機の如き小型機に於ては.       〆 約これの牛分とみられてるる◎

 叉自動車の場合︐車膿を形成してみる金屡板に少々の擦り暇を生じても大したことはない︒それに依って少       ぜ 々美観が損ぜられるだけのことであって︐後でラックて塗の潰して置けばそれで濟むのであるが︑航塞機生産

の場合屡々用ぴられる如き.○︒四粍の薄板などでは寒く小さな掻き蝦でもそれから継裂を形成するに至る程

である︒勃漸の如く航塞機は非常なる精密度を要求するもので︐安全性と性能との調和を湿ると云ふ黙に至っ

ては極度の精密さを要求されるのぼ當然である︒      \

 以上によって︐このフォード式大量生産方式の特色を航塞機工業に共の儘探り入れることは.耳塞機其のも

の工特質並に軍用機としての作戦の要求に合致したものでなければならぬと去ふことからして.そこに幾多の

.難黙がある︒

   ① 摩邦財界情勢百八十七號︑来國航空機生産増強に就て

   ② 今籔源八駆︑機械及機械工業の戦時纒聾的︷慧義︑経濟論集︑第十二巻第十二號 四四頁

(7)

(9)  (8)  (7)  (6)  (5)  (荏)  (3)

藻利重隆︑纒欝管理論 二〇五頁

同  上   ︵註︶ 二〇七頁   ・−

糸川英夫︑航空機の製作工程と多量生産︑中央公論︑昭一九︒三月號

橋口義男︐航空機塘産と協力工揚︑醤家産梁二幅︑昭瀦+九・二・+八鷺號

飯島距義︑ドイツ航空機工業.四一買i四二頁

守屋學治︑航空機の多鍛生塵﹁多量生塵研究﹂下雀︑︷縄頁

ゲルハルド・ヤツケル著︑宮本晃男諜︑避難空軍の建造︑一九五頁

羅 大量生産方式の再吟味

 前記に於て︐航塞機そのもの紮特質に依りフォード式大量生産方式の逆用は.航室機工業には困難であるこ

とを示した︒併し共の後アメリカでは一慮この困難を克服してみる歌態と言へる◎

 それはアメ勢力が高度に工業化せること︑勢働力が不足せること︐.叉その露呈性が然らしめたことにもよる

のであらう◎先づ一叢の工業化の程度は︑其の國に於ける機械鰹系︐機械工業の技術的︐経濟的にみた水準に

依って規定せられる︒

 自動車の大量生産は作業の分業化を行ぴ.それがまた專門化と軍純化を招くが故に︐これに依って軍能機械

の採用を可能ならしめたのである◎これは大量生産に俘ふところの工程の細分化即ち專門化に適慮するもので

   航空機工業と中小工業 ︵石河︶  .      ご嚇五

(8)

       一二六

.あって︐他の目的には殆ど使用し得ない特殊工作機械である︒この軍能工作機械の的なる供給力こそアメリカ        リ 自動車工業の生み出したものであって3航測機工業に封ずる自動車工業の寄事は甚大である︒粛軍能工 作機械

は高度の操業を要せざる故不熟練工にて竜取扱ぴ得るのである︒

 現在アメリカの航室機生産に心用せられてるる流れ作業は︐ダグラス航塞機會就の3ンペヤーに依る移動式

組立法である︒これは主翼胴膿等別個に組立て︑最後に主組立工場に移して各部を結合する流れ作業であるが弩

全工程を二六エ程に分ぢ︐それぞれの工程の仕事の量は第均して居り︑各下組線菰コンベヤーが桝定聞隔に配       の 置され.平定時間毎に下組立品が主組立線上に逡られ一下組立所要時聞は一九四二年に於て扇蟹であった︒

 アメリカの勢働力不足は︑植民地時代以來の弱鐵であったが︐そのことは反って勢働力節約の爲め機械工業

を盛んならしめ︑徹底的機械化を航室.機械工業に於ても圖つたのである︒

 唯蝕に注意せねばならぬことは︑自動車生産の場合︑曾ってフォードがT型からA型切替への韓換に殆ど幅

ケ月を要し︐一日六千嘉の能力を無駄にした苦い経験を有してみる︒況んや航塞機生産は︐工程︐工作機械は

勿論凡ゆる設備と手順とを新規に編成七直すのみでなく.それによって滉臨さへ書起するであらう︒併し最近

は薪機種の競争より現絹機の改良と云ふ方面に力が注がれも大量︐生産に於ける生産設備の陳腐となるを避ける

      ゐ  へ に各國は苦心してみる欣態である◎

   調ダグラス欝欝機會滋は專ら大型爆購機の製溝で有名であり︑從業員屯大東亜欝欝勃欝欝縛ですら既に九萬人を突破

(9)

    し︑恐らくアメリカ最大の規模を膚する航空機曾融であらう◎

 アメリカと封購的な燦燦に在るのがドイツで︐前者では主としてその機械技術と設備の物的要件をつくるこ

とに全力を傾注してみるに糊し︑後者は入組要素の技能組織化と熟練再編成に共の力黙を置きやしたがって前

者の物質主義に撤し︑後者は人聞主義.または弊働主義の傾向が張いことは精紳的傳統の然らしめるところで

あらう︒テイラー・㌻ステムとフォード・システムに於ける全く設備と計器に依存する高能率化︐コンベヤー

による自動的船倉張制膝アメリカ的型式の完成を意昧したものであり︐ドイツをはじめ全世界の生産燈制を攣

醸した程のものであったにちがひない◎併し︐ドイツはこの経験の撮取のうへに立って猫特の流れ作業方式を

主として能動的な作業組織膿の側から創り出し︐ユンカース會創始のタクト︑システム︵叉は8参学く窪鋤㌶窪︶

の如きはその典型である◎それは生産速度︐または箪位時聞内に於ける生塵量の規則的な確保について︑仕事

を機械が強制するのではなく︑規律と技能が規制するのであり︑即ち機械ではなく組織が人間を制紛する建前      ︶       .箋¶      ヨ に立ってるる◎

 斯の如くドイツの生産方式は機械が主膿に非すして入闇主膿の勢働組織であるから︑航塞機工場も比較的小

規模の形態であり︐これに依って︑臨画者と從業者とが仁心同髄となり︐叉創意工夫の獲揮において︑政策の

敏速なる決定において︑紙とインクとによつて螢まれる大宰螢より竜その黙優れてみる︒

  ① 本邦財政構勢︑百八+七號︑来關航空機生産増強に就て

   航空機エ業と中小工業 ︵石河︶       F   一ご七

(10)

ご天

醗胃

@交戦列張航空機生廉軌の趨勢︵下︶︑同朋男世界壁心報︑

③相川春喜︑技衝及び技能轡理︑扁〇一頁 一工九欝欝

四航塞機の生産行程と中小工業

 航商機の生産には前記の如く部品は莫大な激に上り︐叉試作の完了から一定量の生薩迄の期間が可及的短期       ク        マ であると同時に︐相営大量でなければならぬと云ふ技術的要請から航続機工業は完全な自巳充足的な生産を行

ふことは困難である︒叉次に列澄せる航塞機生塵の総工程よ勢してもこのことは不可能に近い◎

 e 素材門形工程  金観材料を鋳造叉は鍛造或は飯金裁断等に依り加工し成形する︒狡術的には精密鋳鍛

   造機械技術を要する︒

 ⇔ 基礎部品工作工程  工作機械を以てする切創技術で.我が國はアメリカ比して︐自動車工業の如き大

   量生産の足場を有せざる絡め︐部品の製作並に加工は航察機生塵の隆路をなしてみる︒それ故︑工作機

   械工場の航室機生産.への鱒換が行はれてるる状態である︒

 ⇔ 組立及び蟻装工程  普通航塞機工場と稻せられる部分にして︐集成部晶組立︐申闇組立︑総組立およ

   び艦装であって︐各部晶を集成し︑切組して完成する作業から成ってみる◎此の場合には︐切組.仕

   上︐熔接︐孔明︑鋲打等σ技術を要する︒

(11)

   叉機艦に於ける脚オレオ︑タイヤ︑獲動機覆︑油墜作動筒︐タン.ク︐翼結合金具︐冷却器等の翠猫專門

   部品︵或は統制部品と稻す︶︐獲動機に於ける磁化器︑管制器︐勲火栓︑磁石焚動機電縄等の補機叉は附       鷲        めわ    屡晶等は夫々洞門工場にて集申生産せられ︑総組立工場に藥められる︒

 更に以上の総工程を一工場にて行ふとすれば︑工場全盤の床面積並に從業者歎は転落にな夢勢務管理の黙よ

りしても作業能牽の黙よりしても︑ 一工場にその総ての工程を集申することは殆ど不可能に近い◇蝕に下請工

場に依存せねばならぬ根篠がある◎

  調紹瀦+六卑士月二+七獅商工省機械局協力工巽整備凶猛要鋼によって﹁下繭ナル密事ハ癒當ナラザルモノアルヲ以

    テ機械鐵鋼製贔工業整備要綱晶所謂下蒲工業︑下請工揚重爾今協力工業︑協力工場ト摺スルモノトス﹂

 併し斯る場合︐早態機工場が大となることは︐その下に行はれる総ての生産工程が大規模でなければならぬ

からではなくて︐総組立と云ふ一部分の生産工程が大規模たることを要する場合︑其の他の生産工程は分れて

      の 主たる工場である組立工場の爲めに小規模な補足維螢として成立するに到る︒

 それに就ては︑ドイツの航室機工業は上脇起動機に於て八○%︑機膿に於て九〇%は下記を利用してみる◎

この下講工場が大なることは︐それ懸け一般工業の獲達の程度を如實に示してみるQ此の場合下請工場は︑ク

ルップ等の剛流説枇︵專下部藷の生産に從毒す︶より中小工⁝場に至る藪下講をさせ航察機工場は組立工場と器

ふ方針を採ろてるる︒叉アメリカにても同様である︒我が國は大膿五〇乃至七〇%を下講工場に外註する︒

   航空⁝機工業と申小工業 ︵石河︶      嚇二九・

(12)

       ︸三〇

 然るに我が國に於ては.機械工業の一般的水準低く︐殊に我が國の重工業の中櫃を成してみる機械器具工業

が︑使用職工藪五入以上百人燦燦の占める割合は︐工場数に於て機械器具工場総獅 の九四・七%を占め︐その︐

使用職工籔に於ては︐機械器具工業職工数の三〇%にして︐生産額に於て億.二五︒二%と云ふ毎回であみ︒

︵昭和十三年度工⁝場続計︶更に商工省工場統計表には表はれない使用職工歎五入以下の零細工場数を加へると

この申小工場の比率はよ鏡一贋高いものとならう︒これ等は旋盤等少藪の工作機械を備へ廓機械部晶より完威

晶に至る各種の製晶を製作するもので︐親方仙人︐徒弟鍛名より械る所謂街工場から︐使用者二百名程度の中

小場に至る迄雑多な規模に亘って存在してゐゐ︒

 更に機械器具醜業中機械の母型である工作機械工業は昭和十二年に於て︑工作機機エ業の総工場鍛の九〇%

は從業者五〇入以下の小工場であり︑二〇〇人以下を加へると九八%に達するのである︒即ち殆ど全部は中小

規模によって工作機械工業は成立ってるて.この中小工場が七〇%の生産額を占めてみる︒而も生産要員中正

規の教育を受けた技術主査は極めて低率で︑技術的低位を具膿的に表現してみる︒叉工員激翻り實馬力激は中

工場は二分の⁝︐小工場忙至ってはそれよ診療かに低く設備の貧溺さを示してみる◎︐斯く工作機械工業に於て

は︑約九割を占める早業員五〇人以下の街工場が踊職工数の四〇%を占め︐工作機械生産の二分の一以上を捲        の 當して來・たのが實歌である◎

 併し申小規模の機械工場の総べてが技術的に低位にあると云ふのではなく︑勿論中小規模の申にも優秀なエ

(13)

場の存在してみることは疑ぴない︒唯吾々が問題とするのは︐中小規模の工場が柔なる割合を占めてみる上

に︑技術の劣等な工場の多撒を占めてみることである︒羊飼機工業の如き︑特に技術的要求高く.而も技術的

進歩が絶え聞ない歌態であって︐下請としての鎖車工場が之に追随するととを得なければ︑超重黙薩業たる航

塞機の増産は期し得られないのである︒從って︐從來縫本中小機械工業の特殊性として設備の神里︑資金の過

少︑低賃金等が墨げられたが︐現在に於てはこれ等は第二義的なものであっκ︑寧ろ彩多性と技術の低位性と

が大きく浮彫されて來た︒このことは國家政策に重ても︐軍需工場部門に歯する能峯向上の見込なき第二種工︐

業部門の企業銀玉や︑浮動的な下請工場を親工場に專鵬化ぜしめて技術の向上を圃らんとする企業藥團の實施

の裡に窺ぴ知られる︒

 而して申小機械工場が技術的向上を果し得たならば︑却つ其の移多であることに依って生産力昂揚を瑠らす

ことは大とならう︒即ち職長の総生産過程の現段階にては︑資材關係からして早急に大工場を大規模に鑛充す

ること必ずしも容易ではないからである◎而も一國生産力の凡べてを學げて起すところなく総動員せねばなら

ぬ秋に.我が國の航続機工業は︐中小機械工業に員ふ嘘甚だ大であって.これが﹁完全就業﹂せしめて︑潜在

生産力としての地位から顯在生産力たらしめねばならぬ︒

  σD 相川奪喜︑多量生簾方式と企業集團鋼﹁統制経濟﹂昭瀬†九年二月號

  ② 跡館叩保︑航舜瓢機∵生藩蜘増強の繍鋤劇劉鱗凧﹁航飛騨機の多烈蹴生産ぬ力式﹂五九頁

  ③宋松玄六︑最海工業維螢論︑一五九頁

   航空機工業と中小工業 ︵石河︶      コ一二

(14)

一ご三

㈱相川氏前褐論交

        五 結   ・言

 アメリカの自動車工業の大量生産方式の航洋機工場への導入は︐全く不可能な事として三脚せられたのであ

るが︑先に示せる如く吾々の豫期に反して︐其の困難を或程度排除したのである︒大東亜職争の緒職に於ける

アメリカの敗北は︑自動車生産に於て行った流れ作業の航察機生産への成功に依って︑逆に反抗作意に輔ぜし

めたと言ふても敢えて過言ではなからう◎

 而して︑アメリカのこの大量生産化の成功は必ずしも︐我が國に當嵌まるものではない︒何となれば︒それ

は︸國の工業化の程度と義民性とに依って制約せられてるるからである︒寧ろドイツ的行凌方が相宣しい︒尤

も既に三菱名古屋製作所に於てタクト・システムを筆勢入れて多大の成功をみたのである◎然し我が國に於で

は︑中小機械工業と云ふ荒地には充分鍬が入れられてない︒一刻竜早く開墾して︑實り多き秋を壽ぐべきだ︒

 文最近に於ける洋本本土の工場地竜の察襲には︑協力工場こそ生産上の自然の防塞壕である︒斯檬に中小規

模の工場の分散や.地下工場を設けると云ふやうな事は︑立石維昼下経濟的な費用法則を無薄し隔國民経濟全       ゐ 禮として最大生産量をあげるζ乏に重黙を置いてみるのである◎航軍機糟産の広めの申楽機械工業の協力工場

どしての國家指導もこの例外ではあり得ない筈である︒︵︷九・四・二〇︶

  ① 河野職遺里〃︑航空機の増謡麓と協力工揚制度﹁工作機藁囲﹂舳鵜;七馨︸第十ミ號

  働 末松玄六︑最適工業縫三論き二四一頁

参照

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