• 検索結果がありません。

解析 II ・講義ノート

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "解析 II ・講義ノート"

Copied!
39
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

解析 II ・講義ノート

第9回

(202012 8()配信分)

(2)

§9.

陰関数の微分と条件付き極値問題

 この講義では、関数の定義域としてまず、実数直線

R

または区

間から、平面

R2

またはその部分領域に

(

さらにより高次元の空間

Rn

)

扱う範囲を広げ、極値問題まで考えて来ました。

 しかし、例えば最初に例として挙げたように、地球の表面にお ける温度の分布などは、定義域は実は平面ではなく球面です。

 より一般に、極値問題を考えるには、例えば平面内の曲線上に

限定して、また空間内の曲線や曲面上に限定して、その中での極

値を探す場合も視野に入れておくべきでしょう。このような問題

を、より広い範囲で定義された関数の、ある制約条件の下での極

値問題と捉えて、条件付き極値問題と呼びます。

(3)

 例えば、

2

変数関数

f(x, y)

の原点中心の単位円周上での極値を 求める問題は、条件

x2 + y2 = 1

の下での極値問題、

3

変数関数

f(x, y, z)

の原点中心の単位球面上での極値を求める問題は、条件

x2 + y2 + z2 = 1

の下での極値問題と考えられます。

 これらの問題はもちろん、たとえば単位円周をいくつかの部分 に分け、

y = ±√

1 x2, x = ±1 y2

と表して、

1

変数関数

f(x, ±√

1 x2), f(±1 y2, y)

の極値問題として解き、得られた結果を合わせて判定すると言う

考え方もありますが、与えられた条件によっては、円周のように

部分的にでも

y

x

の、または

x

y

の関数として具体的に表

すのが困難な場合の方が一般的です。

(4)

 そこで、このような具体的には書けない隠れた関数

(

陰関数と言

います

)

の微分に留意して、いつでも適用できる他の方法を考え る必要があります。それがラグランジュの未定乗数法と呼ばれる ものです。

 まず陰関数の微分から始めましょう。平面

R2

上の曲線

C

が、

ある

C1

級の

2

変数関数

g(x, y)

によって

g(x, y) = 0

と表されて

いるとしましょう。例えば原点中心の単位円周なら

g(x, y) = x2 + y2 1

ととればよいわけです。

 さて、この曲線

C

が、全体でなくてよいので、部分的にでも

y = φ(x)

と表されたとすると、

g(x, φ(x)) = 0

φ(x)

の定義域

にある全ての

x

について成り立ちます。このような

φ(x) (

陰関

)

が、どのようなときに存在して、どの程度微分可能かと言うこ

とは、陰関数定理が保障してくれるのですが、とりあえずその話

は後回しにして、微分可能であることは認めましょう。

(5)

 すると、

g(x, φ(x)) = 0

の両辺が、合成関数の微分の公式を用 いて微分できて、

gx(x, φ(x)) + gy(x, φ(x))φ(x) = 0

(左辺第1項は、gx(x, y) y = φ(x) を代入したと言う意味で、xφ(x) は係りません。)

が成り立つので、陰関数

φ(x)

の微分を与える公式として、

φ(x) = −gx(x, φ(x)) gy(x, φ(x))

を得ます。つまり、陰関数そのものは具体的に表せていなくても、

その微分はわかると言うことです。ここで分母の

gy

0

の点で

はこの公式は使えませんが、逆に、陰関数定理において陰関数の

存在を保証する条件が、実は

gy(x, y) ̸= 0

と言うことなのです。

(6)

 同様に曲線

C

が、

x = ψ(y)

と表されるところでは、

g(ψ(y), y) = 0

ψ(y) (

陰関数

)

の定義域にある全ての

y

について

成り立ち、両辺を微分すると、

gx(ψ(y), y)ψ(y) + gy(ψ(y), y) = 0

(左辺第2項は、gy(x, y) x = ψ(y) を代入したと言う意味で、yψ(y) は係りません。)

が成り立つので、

ψ(y) = −gy(ψ(y), y) gx(ψ(y), y)

を得ます。この場合には、

gx(x, y) ̸= 0

と言う条件が、陰関数の存

在を保証しています。

(7)

 その主張を、ここできちんと書いておくと、

Ck

級の

2

変数関

g(x, y)

において、

g(x, y) = 0

を満たす点

(x, y)

に対し、

(1) gy(x, y) ̸= 0

ならば、その点の近くでは

g(x, φ(x)) = 0

を満た

Ck

級関数

y = φ(x)

が唯一つ存在する。

(2) gx(x, y) ̸= 0

ならば、その点の近くでは

g(ψ(y), y) = 0

を満た

Ck

級関数

x = ψ(y)

が唯一つ存在する。

つまり

Ck

級の

1

変数関数のグラフとして表すことができると言 うものです。

 例えば、最初に挙げた例で言うと、

C

級の

2

変数関数

g(x, y) = x2 + y2 1

に対し、

g(x, y) = 0

は原点中心の単位円周

ですが、

gy(x, y) = 2y ̸= 0

の所では

y = ±√

1 x2, gx(x, y) = 2x ̸= 0

の所では

x = ±√

1 y2

C

級の

1

変数関数

のグラフとして表せ、条件を満たす点においては、その点を通る

と言う条件の下に、複号は唯一つに定まると言うわけです。

(8)

 陰関数定理の証明には、逆写像定理同様、精密な議論が必要な ので、やはり二年次専門科目の解析学

I,II

に委ねます。

 ただし、陰関数定理が証明できれば、逆写像定理をそこから導くのは簡単で す。例えば R4 (の領域)から R2 への写像G(x, y) (x, y R2) については、

G(x, y) = 0 を満たす点 (x, y) R4 に対し、ヤコビ行列 J G(x, y) の内、

x = (x1, x2) に関する偏微分が作る2 次の小行列式が 0 でなければ、その点の 近くではG(ψ(y), y) = 0 を満たす写像x = ψ(y) が唯一つ存在すると言うの が、陰関数定理の主張(の一つ)です。

 ここで R2 (の領域)から R2 への写像y = f(x) x = x0 におけるヤコビ 行列式detJ f(x0) 0 でなければ、R4 (の領域)から R2 への写像

F(x, y) = f(x) y (x, y) = (x0, f(x0)) におけるヤコビ行列

J F(x0, f(x0)) = (J f(x0), E2) ( 2 4 列の行列) の内、x = (x1, x2) に関す る偏微分が作る2 次の小行列(前の 2 ) J f(x0) そのものですから、仮定よ りその行列式は 0 でないので、陰関数定理よりF(ψ(y), y) = 0 を満たす写像 x = ψ(y) (x, y) = (x0, f(x0)) の近くで存在します。これはすなわち

f(ψ(y)) y = 0 を満たすわけですから、正にy = f(x) の逆写像になってい ます。

(9)

 ここで、条件

g(x, y) = 0

の下で

(

つまり曲線

C

上で

) 2

変数関

f(x, y)

の極値問題を考えて見ましょう。

C

上の各点で

grad g(x, y) ̸= 0 (

つまり

gx(x, y)

gy(x, y)

の少なくとも一方は

0

でないこと

)

は仮定しておきます。

(直観的に言うと、C の近くで等高線が綺麗に並ぶようなg(x, y) を選ぶと言う ことです。)

(10)

 今

gy(x, y) ̸= 0

で、

C

y = φ(x)

と表される範囲で

f(x, y)

極値をとるならば

d

dxf(x, φ(x)) = 0

が成り立つはずです。ここで与式左辺は

d

dxf(x, φ(x)) = fx(x, φ(x)) + fy(x, φ(x))φ(x)

= fx(x, φ(x)) fy(x, φ(x))gx(x, φ(x)) gy(x, φ(x))

= fx(x, φ(x)) gx(x, φ(x))fy(x, φ(x)) gy(x, φ(x))

より、

gx(x, φ(x)) ̸= 0

ならば

fx(x, φ(x))

gx(x, φ(x)) = fy(x, φ(x)) gy(x, φ(x))

を得ます。

(

一方

gx(x, φ(x)) = 0

ならば

fx(x, φ(x)) = 0

です。

)

(11)

 また

gx(x, y) ̸= 0

で、

C

x = ψ(y)

と表される範囲で

f(x, y)

が極値をとるならば

d

dyf(ψ(y), y) = 0

が成り立つはずです。ここで与式左辺は

d

dyf(ψ(y), y) = fx(ψ(y), y)ψ(y) + fy(ψ(y), y)

= fy(ψ(y), y) fx(ψ(y), y)gy(ψ(y), y) gx(ψ(y), y)

= fy(ψ(y), y) gy(ψ(y), y)fx(ψ(y), y) gx(ψ(y), y)

より、

gy(x, φ(x)) ̸= 0

ならば

fy(ψ(y), y)

gy(ψ(y), y) = fx(ψ(y), y) gx(ψ(y), y)

を得ます。

(

一方

gy(x, φ(x)) = 0

ならば

fy(x, φ(x)) = 0

です。

)

(12)

 いずれにせよ、極値をとる点では

fx(x, y)

gx(x, y) = fy(x, y) gy(x, y)

(

または

gx(x, y) = fx(x, y) = 0

または

gy(x, y) = fy(x, y) = 0 )

成り立つ、すなわち

grad f

grad g

が平行であると言うこと です。

 これは

f

g

の等高線が接すると言っても同じです。これが意 味することは、

g

の高さ

0

の等高線に沿って進むとき、

f

の値が

極大

(

)

になるところでは、

f

のある等高線に接して、その等高

線を超えることなく、低

(

)

い方へ戻るような動きになると言う

ことです。

(13)

 滑らかな斜面を滑らかな動きで上り下りするとき、斜面の途中 まで上って下るには、途中で一瞬だけ斜面の向きに直交して

(

つま

り右が上、左が下、またはその逆

)

ちょうど等高線に沿う水平な 道

(

山肌を縫う高低差の無い道路を思い浮かべて下さい

)

と同じ方

向を向くところがあると言うことで、それを数式で表したのが上

の等式です。

(14)

0

x- 6

y ·

·

f(x, y) = x+y の等高線]

f + f = 0

f → −∞ f = 0

○:道, :最高点, :最低点

0 -

x y 6

·

f(x, y) = x2 y2 の等高線]

f → −∞

f → −∞

f → −∞ f → −∞

f = 0(山頂)

\:道, :最高点

(15)

 ここで上の比を

λ

で置き換えてやると、極値をとる点では

fx(x, y) λgx(x, y) = 0 fy(x, y) λgy(x, y) = 0

−g(x, y) = 0

が成り立つことになります。これは、

3

変数関数

F(x, y, λ) = f(x, y) λg(x, y)

3

個の偏微分が同時に

0

になることと同値な条件になっていま す。そこで、条件

g(x, y) = 0

の下での

f(x, y)

の極値問題は、

F(x, y, λ)

の極値問題に置き換えて考えてもよいことになります。

この方法を、ラグランジュの未定乗数法

(

未定係数法とも言いま

)

と呼びます。新たに付け加えた

λ

が未定乗数です。

(16)

 もちろん、この方法で解くときにも、本当に極値をとるのかど

うかは、判定が必要です。曲線上の問題の場合は、隣同士の極値

候補の値を比較することで、増減表を書くときのように、隣同士

の増減が決定されるので、判定は容易です。曲面上の問題の場合

には、さらに陰関数の

2

回微分

( g(x, y)

C2

級ならば陰関数も

C2

級になります

)

を調べるなどする必要があるでしょう。

(17)

 簡単な例題として、

f(x, y) = ax2 + cy2 (

ただし

a < c

とする

)

の条件

x2 + y2 = 1

の下での極値問題を考えてみましょう。

F(x, y, λ) = ax2 + cy2 λ(x2 + y2 1)

とおくと、

Fx = 2ax 2λx = 0 Fy = 2cy 2λy = 0 Fλ = −x2 y2 + 1 = 0

より

2(a λ)x = 0 2(c λ)y = 0 x2 + y2 = 1

(18)

ですから、

(1) λ = a

かつ

λ = c (2) λ = a

かつ

y = 0 (3) x = 0

かつ

λ = c (4) x = 0

かつ

y = 0

のいずれかでなければなりませんが、仮定より

a < c

なので

(1)

は無く、

(x, y) = (0, 0)

x2 + y2 = 1

をみたさないので

(4)

もあ

りません。従って、極値をとるならば

(2)

(3)

のどちらかで、

(2) (x, y) = (1, 0), (1, 0) (3) (x, y) = (0, 1), (0, 1)

のどこかと言うことになります。

(19)

 ここで、単位円周

x2 + y2 = 1

上を左回りの順に値を眺めると、

f(1, 0) = a, f(0, 1) = c, f(1, 0) = a, f(0, 1) = c

となり、隣同士を結ぶ円弧の上では、極値をとらないので、この 関数の値は単調増加か単調減少のいずれかしかありえません。こ こで

a < c

ですから、

(x, y) = (1, 0)

から始めて、増加、減少、増 加、減少、で一周するので、

極大値

f(0, 1) = c, f(0, 1) = c

極小値

f(1, 0) = a, f(1, 0) = a

とわかります。

(20)

0

x- 6

y

·

f(x, y) = ax2+cy2 の等高線]

f(x, y) = a f(x, y) = c

1

1

1

1

I

R

○:円周 C, :極大点, :極小点

 ここで単位円周は閉曲線であり、かつこれら以外に極値をとる

点が無いことから、

a

が最小値、

c

が最大値であることもわかり

ます。

(21)

 もっとも、単位円周には

(x, y) = (cos t, sin t)

と言う、とてもわ

かりやすいパラメーター表示がありますから、未定乗数法を用い なくても、

f(cos t, sint) = a cos2 t + c sin2 t

の増減を調べた方が早いと言う人も多いでしょう。ここで挙げた のは、あくまでもより複雑な場合を扱うためのモデルケースと 思って、他の方法はとりあえず封印して、眺めてもらえればと思 います。

[

練習課題

]

f(x, y) = 2bxy (

ただし

b > 0

とする

)

の条件

x2 + y2 = 1

の下での極値を、未定乗数法を用いて求めてみま

しょう。

(22)

 もう一つ例を見てみましょう。

f(x, y) = x2y y

の条件

x2 + y2 = 1

の下での極値問題です。

F(x, y, λ) = x2y y λ(x2 + y2 1)

とおくと、

Fx = 2xy 2λx = 0 Fy = x2 1 2λy = 0 Fλ = −x2 y2 + 1 = 0

より

(23)

2(y λ)x = 0 x2 2λy = 1 x2 + y2 = 1

(y + 2λ)y = 0 (

第3式ー第2式

)

ですから

(1) y = λ

かつ

y = 2λ (2) y = λ

かつ

y = 0 (3) x = 0

かつ

y = 2λ (4) x = 0

かつ

y = 0

のいずれかでなければなりませんが、

(x, y) = (0, 0)

x2 + y2 = 1

をみたさないので

(4)

はありません。

(24)

(1)

λ = 0

より、第4式から

y2 = 0

を導くので、

(2)

と同じ

条件になりますから、結局、極値をとるならば

(2)

(3)

のどち

らかで、

(2) (x, y) = (1, 0), (1, 0) (3) (x, y) = (0, 1), (0, 1)

のどこかと言うことになります。ここで、単位円周

x2 + y2 = 1

を左回りの順に値を眺めると、

f(1, 0) = 0, f(0, 1) = 1, f(1, 0) = 0, f(0, 1) = 1

となり、隣同士を結ぶ円弧の上では、極値をとらないので、この 関数の値は単調増加か単調減少のいずれかしかありえません。

(x, y) = (1, 0)

から始めて、減少、増加、増加、減少、で一周する

ので、

(x, y) = (1, 0), (1, 0)

では実は極値はとらず、極大値

(

最大

) f(0, 1) = 1,

極小値

(

最小値

) f(0, 1) = 1

とわかります。

(25)

 ただ、これだけでは陰関数であると言うだけで、本質的には

1

変数関数の増減を調べているだけですから、陰関数が

2

変数にな

る場合も、見ておきましょう。

3

変数関数

f(x, y, z)

の条件

g(x, y, z) = 0

の下での極値問題です。

 以下ラグランジュの未定乗数法の導き方について、ほぼ同様の

手順を繰り返しますが、面倒な人は、とりあえず結論までの途中

は飛ばして、例題を眺めてもらっても構いません。

(26)

 まず陰関数の微分から始めましょう。

3

次元空間

R3

内の曲面

F

が、ある

C2

級の

3

変数関数

g(x, y, z)

によって

g(x, y, z) = 0

と表されているとしましょう。例えば原点中心の単位球面なら

g(x, y, z) = x2 + y2 + z3 1

ととればよいわけです。

 さて、この曲面

F

が、全体でなくてよいので、部分的にでも

z = φ(x, y)

と表されたとすると、

g(x, y, φ(x, y)) = 0

φ(x, y)

の定義域にある全ての

(x, y)

について成り立ちます。このような

φ(x, y)

の、存在や微分可能性については、とりあえず認めましょ

う。すると、

g(x, y, φ(x, y)) = 0

の両辺が、合成関数の微分の公

式を用いて偏微分できて、

(27)

gx(x, y, φ(x, y)) + gz(x, y, φ(x, y))φx(x, y) = 0 gy(x, y, φ(x, y)) + gz(x, y, φ(x, y))φy(x, y) = 0

が成り立つので、陰関数

φ(x, y)

の偏微分を与える公式として、

φx(x, y) = −gx(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y)) φy(x, y) = −gy(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

を得ます。ここで、陰関数定理において陰関数の存在を保証する

条件は、

gz(x, y, z) ̸= 0

です。

(28)

 ここで、条件

g(x, y, z) = 0

の下で

(

つまり曲面

F

上で

) 3

変数

関数

f(x, y, z)

の極値問題を考えて見ましょう。

F

上の各点で

grad g(x, y, z) ̸= 0 (

つまり

gx(x, y, z), gy(x, y, z), gz(x, y, z)

の内、

少なくとも一つは

0

でないこと

)

は仮定しておきます。

 今

gz(x, y, z) ̸= 0

で、

F

z = φ(x, y)

と表される範囲で

f(x, y, z)

が極値をとるならば

∂xf(x, y, φ(x, y)) =

∂yf(x, y, φ(x, y)) = 0

が成り立つはずです。ここで与式左辺は

∂xf(x, y, φ(x, y)) = fx(x, y, φ(x, y)) + fz(x, y, φ(x, y))φx(x)

= fx(x, y, φ(x, y)) fz(x, y, φ(x, y))gx(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

= fx(x, y, φ(x, y)) gx(x, y, φ(x, y))fz(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

(29)

中辺は

∂yf(x, y, φ(x, y)) = fy(x, y, φ(x, y)) + fz(x, y, φ(x, y))φy(x)

= fy(x, y, φ(x, y)) fz(x, y, φ(x, y))gy(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

= fy(x, y, φ(x, y)) gy(x, y, φ(x, y))fz(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

より、

gx(x, y, φ(x, y)) ̸= 0

かつ

gy(x, y, φ(x, y)) ̸= 0

ならば

fx(x, y, φ(x, y))

gx(x, y, φ(x, y)) = fy(x, y, φ(x, y))

gy(x, y, φ(x, y)) = fz(x, y, φ(x, y)) gz(x, y, φ(x, y))

を得ます。

(

一方

gx(x, y, φ(x, y)) = 0

ならば

fx(x, y, φ(x, y)) = 0, gy(x, y, φ(x, y)) = 0

ならば

fy(x, y, φ(x, y)) = 0

です。

)

これは

y

(x, z)

の関数で、

x

(y, z)

の関数で、表されるところでも全

く同様で、いずれにせよ、極値をとる点では

(30)

fx(x, y, z)

gx(x, y, z) = fy(x, y, z)

gy(x, y, z) = fz(x, y, z) gz(x, y, z)

(

または

gx = fx = 0, gy = fy = 0, gz = fz = 0

の内の一つか二つ

)

が成り立つ、すなわち

grad f = (fx, fy, fz)

grad g = (gx, gy, gz)

が平行であると言うことです。これは

f

g

の等高面が接すると

言っても同じです。

 ここで上の比を

λ

で置き換えてやると、極値をとる点では

fx(x, y, z) λgx(x, y, z) = 0 fy(x, y, z) λgy(x, y, z) = 0 fz(x, y, z) λgz(x, y, z) = 0

−g(x, y, z) = 0

が成り立つことになります。

(31)

 これは、

4

変数関数

F(x, y, z, λ) = f(x, y, z) λg(x, y, z)

4

個の偏微分が同時に

0

になることと同値な条件になっていま す。そこで、条件

g(x, y, z) = 0

の下での

f(x, y, z)

の極値問題

は、

F(x, y, z, λ)

の極値問題に置き換えて考えてもよいことにな

ります。

(32)

 芸がありませんが、簡単な例題として、

f(x, y, z) = ax2 + by2 + cz2 (

ただし

a < b < c

とする

)

の条件

x2 + y2 + z2 = 1

の下での極値問題を考えてみましょう。

F(x, y, z, λ) = ax2 + by2 + cz2 λ(x2 + y2 + z2 1)

とおくと、

Fx = 2ax 2λx = 0 Fy = 2by 2λy = 0 Fz = 2cz 2λz = 0

Fλ = −x2 y2 z2 + 1 = 0

より

(33)

2(a λ)x = 0 2(b λ)y = 0 2(c λ)z = 0 x2 + y2 + z2 = 1

ですが、以前の教訓を生かして考えると、

λ

は二つ以上選べない、

原点は条件を満たさないと言うことから

(1) λ = a

かつ

y = z = 0 (2) λ = b

かつ

x = z = 0 (3) λ = c

かつ

x = y = 0

のいずれかでなければならず、

(34)

(1) (x, y, z) = (1, 0, 0), (1, 0, 0) (2) (x, y, z) = (0, 1, 0), (0, 1, 0) (3) (x, y, z) = (0, 0, 1), (0, 0, 1)

のどこかと言うことになります。そこでの値はそれぞれ、

f(1, 0, 0) = f(1, 0, 0) = a, f(0, 1, 0) = f(0, 1, 0) = b, f(0, 0, 1) = f(0, 0, 1) = c

となります。

 ここで

a < b < c

で、これら以外に極値をとる点が無いことか

ら、

a

が最小値、

c

が最大値であることはわかります。ただし、こ れは球面が閉じた曲面だから言えることで、境界

(

閉区間の端点の

ようなもの

)

がある曲面では、この論理は通用しません。

 さて、それでは

b

は極値なのでしょうか?

(35)

 陰関数の

2

回偏微分を頑張って求めるのも一つの手ですが、面 倒なので、ここでは楽な方法で判定しておきましょう。

2

(0, 1, 0), (0, 1, 0)

と結ぶ単位球面上の曲線として、最小 値もそこで実現する

xy

平面

z = 0

による断面を考えると単位円 周

x2 + y2(+02) = 1

が得られ、そこでの

f

の値は

f(x, y, 0) = ax2 + by2 (a < b)

ですから、この円周上では

b

は最大

値です。

 一方、最大値もそこで実現する

yz

平面

x = 0

による断面を考

えると単位円周

(02+)y2 + z2 = 1

が得られ、そこでの

f

の値は

f(0, y, z) = by2 + cz2 (b < c)

ですから、この円周上では

b

は最小

値です。

 つまり、

f

の値は、点

(0, 1, 0), (0, 1, 0)

から、

xy

平面による

断面に沿って進むと減少し、

yz

平面による断面に沿って進むと増

加するので、ここでは極値をとりません。

(36)

0 - x y z 6

1 1

1

1 1

1

:最大点, :最小点

- s

k

? 6

^

]

×

×

 一般にはこのような断面は簡単には見当がつくとは限りませ ん。最大値や最小値をとる点と断面で結ぶのがよいとは限らない からです。適当にとれば上手く行くこともありますが、それでも、

極値にならない場合にしか、判定できません。二つの方向に増え ても極小

(

減っても極大

)

とは言えないからです。それを確実に示 そうとすれば、

2

回或いはさらに高次の偏微分を計算するのが、

近道ではないにせよ、有力な方法と言えるでしょう。

(37)

第8回練習課題の解答

 関数

f(x, y) = x2y y + 1

3y3

がどこかで極値をとるならば、そ こでは

fx(x, y) = 2xy = 0

fy(x, y) = x2 + y2 1 = 0

が成り立たなければなりません。第1式より

x = 0

または

y = 0

で、これを第2式に代入して

y = ±1

または

x = ±1

を得ます。

従って、極値を取る点の候補は

(x, y) = (0, ±1), (±1, 0)

です。こ

こで

fxx = 2y, fxy = 2x, fyy = 2y

より、

(38)

(x, y) = (0, ±1)

では

fxx(0, ±1) = ±2, fxy(0, ±1) = 0, fyy(0, ±1) = ±2

ですから、

fxx(0, ±1)fyy(0, ±1) fxy(0, ±1)2 = 4 > 0

より、極値をとり、特に

fxx(0, 1) = 2 > 0

より

(x, y) = (0, 1)

では

極小値

f(0, 1) = 2

3

に、また

fxx(0, 1) = 2 > 0

より

(x, y) = (0, 1)

では極大値

f(0, 1) = 2

3

になります。

(39)

 一方

(x, y) = (±1, 0)

では

fxx(±1, 0) = 0, fxy(±1, 0) = ±2, fyy(±1, 0) = 0

ですから、

fxx(±1, 0)fyy(±1, 0) fxy(±1, 0)2 = 4 < 0

より、極値はとらないことがわかります。

参照

関連したドキュメント

  まず適当に道を書いてみて( guess )、それ がオイラー回路になっているかどうか確かめ る( check

森 狙仙は猿を描かせれば右に出るものが ないといわれ、当時大人気のアーティス トでした。母猿は滝の姿を見ながら、顔に

我々は何故、このようなタイプの行き方をする 人を高貴な人とみなさないのだろうか。利害得

このような情念の側面を取り扱わないことには それなりの理由がある。しかし、リードもまた

ているかというと、別のゴミ山を求めて居場所を変えるか、もしくは、路上に

高(法 のり 肩と法 のり 尻との高低差をいい、擁壁を設置する場合は、法 のり 高と擁壁の高さとを合

てい おん しょう う こう おん た う たい へい よう がん しき き こう. ほ にゅうるい は ちゅうるい りょうせい るい こんちゅうるい

とりひとりと同じように。 いま とお むかし みなみ うみ おお りくち いこうずい き ふか うみ そこ