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東医大誌 61(5):409−410,2003
成 果 と 評 価
通信・放送機構 理事長
臼 井 太
特にここ数年、「成果」とか「評価」とかいう言葉を耳にしたり目にする機会が大変多くなりました。昨年4月 から独立行政法人という聞きなれない組織が数多く誕生いたしました。それは今まで公庫、公団、事業団などと いわれていた特殊法人や、国の研究機関(いわゆる国学)であったものが形を変えたものであります。さらにこ の4月からは印刷局や造幣局などかっては国営企業といわれていたものもこの仲間に加わりました。このような 制度改革は行政改革の一環としてなされたものですが、その一番大きな狙いは、それぞれの法人や研究所の活動 成果を予算や職員の給与に反映させて、効率化、合理化を図ろうというところにあります。国立大学も来年から 独立行政法人に移行しますが、法人化に伴い、恣意的な評価を避けるため、第三者による評価が義務づけられる
ことになりました。
また一昨年、新しい法律が作られ、国の行政機関が行う行政上の施策や政策についても評価を行う仕組みが作 られました。国の予算を使って行う研究開発についても、その成果について厳しく評価を行い、成果のあがった 研究には予算をつけるが、成果の上がらない研究については、たとえ名のある大学教授の行っている研究であっ ても予算は1円たりともつけない、というのであります。
貴重な国の予算でまかなわれる独立行政法人や、国の機関、国立大学などが、それぞれの業務や研究活動につ いて、執行状況が厳しく監視され、評価を受けなけれぼならないということは、当然といえぼ当然のことともい えましょう。したがって「成果」を適正に「評価」すべしという総論に異をはさむ人は恐らくいますまい。
問題は各論であります。自然科学の分野でも、いわゆる基礎研究などは、むしろ「成果」とか「評価」になじ まないのではないか、という意見すらあるようであります。そのほかにも数値化できないような成果は山ほどあ ります。評価のための客観的基準を作る努力はするとしても、評価にはどうしても評価者の主観が入らざるを得 ません。公平で適正な判断ができる評価者が得られないと、評価制度そのものに批判が集まりかねません。「評価」
についての議論が総論にとどまる限り、制度の目的は、なお道遠しと言わざるを得ません。
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東京医科大学雑誌
第61巻第5号履歴書 白井 太
(Futoshi SHIRAI)
昭和10年4月21日生
出身地 現住所 学歴 略歴
愛知県
〒177−0054 練馬区立野町35−5 昭和34年3月 東京大学法学部卒業 昭和34年4月 郵政省採用
昭和56年7月 大臣官房秘書課長 昭和58年7月 郵政局次長 昭和59年7月 大臣官房審議官 昭和61年7月 東海郵政局長 昭和62年6月 大臣官房人事部長 昭和63年6月 簡易保険局長 平成元年6月 大臣官房長 平成2年6月 通信政策局長 平成4年6月 電気通信局長 平成5年7月 郵政事務次官 平成6年7月 退官
平成6年8月 簡易保険福祉事業団理事長 平成10年8月 通信・放送機構理事長
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