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Vol.9 , No.2(1961)043前川 隆司「道宣の佛教史觀」

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Academic year: 2021

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一 西 明 寺 繹 道 宣 ( 五 九 六 -六 六 七 ) は、 圭 に 唐 都 長 安 に 佳 し、 四 分 律 を 所 依 と し て 活 動 し た 律 の 亘 匠 で あ る。 し た が つ て 後 世、 四 分 律 宗 の 開 租 と 仰 が れ て い る。 し か し 繹 迦 略 譜 二 巻、 績 高 僧 傳 三 〇 巻、 廣 弘 明 集 三 〇 巻、 大 唐 内 典 録 一 〇 巻 な ど の 一 連 の 佛 敬 史 的 な 著 述 の あ る こ と か ら、 今 日 で は 唐 代 に お け る 佛 敏 史 家 と も 呼 ば れ て い る。 こ の よ う な こ と は 道 宣 一 人 の み で は な く、 そ の 他 慧 鮫、 賛 寧 な ど も 律 僧 で あ つ た が、 そ れ ぞ れ 梁 高 僧 傳 一 四 巻、 宋 高 僧 傳 三 〇 巻 を 著 作 し た こ と か ら、 道 宣 と 同 様 に 佛 教 史 家 と し て 仰 が れ て い る。 問 題 は 律 僧 と 史 傳 と の 關 係 で あ る。 道 宣 は な ぜ 戒 律 を 所 依 と し た か。 な ぜ 史 傳 と い う も の が 戒 律 專 修 の 道 程 に 惹 起 し た の か。 律 僧 の 佛 教 史 観 と は ど の よ う な 内 容 の も の で あ つ た か。 以 上 の 諸 鮎 を、 佛 敏 史 家 と 呼 稻 さ れ る 所 以 の 代 表 作 で あ る 績 高 侶 傳 の 論 賛 と 傳 記 と か ら 追 求 し て み よ う と 思 う。 二 道 宣 が 戒 律 を 所 依 と し た の は、 二 人 の 師 匠 の 感 化 の 所 産 で あ つ た と み ら れ る。 一 人 は、 階 大 業 七 年 ( 六 二 )、 出 家 し た と き の 師、 長 安 日 嚴 寺 慧 額 で あ る。 慧 額 は、 階 開 皇 末 年 ( 六 〇 〇 )、 華 林 寺 よ り 長 安 日 嚴 寺 へ、 晋 王 廣 ( 場 帝 ) に 迎 え ら れ、 特 に 律 と 法 華 に 通 じ、 龍 樹 の 教 學 を 弘 揚 し た こ と で 盛 名 を は せ て い た。 道 宣 が 慧 頽 に つ い て 出 家 し た の は、 慧 額 の 盛 名 を 知 悉 し て い た 他 に、 道 宣 と 慧 額 の 父 同 士 が 陳 室 に 關 係 を も つ て い た と い う 事 情 な ど が 介 在 し て い た た め で あ ろ う。 し た が つ て 師 弟 と い う 間 柄 を 越 え る も の が あ つ た こ と は 想 像 に か た く な い。 す な わ ち 慧 頽 傳 の 末 に、 師 弟 の 關 係 に つ い て、 ﹁ 余、 學 年 奉 持 し て 歳 二 紀 に 盈 つ、 慈 誰 温 沿 に し て 喜 怒 を 形 は さ ず、 謳 ゆ る に 行 綱 を 以 て し て 曲 に 繊 密 を 示 し、 蒸 嘗 御 渉 し て 炎 涼 に 倦 ま ず ﹂ と あ る。 こ の よ う な 雰 園 氣 の 中 で 勉 學 精 働 し て い た あ る 日、 そ れ は 受 具 ハ 後 間 も な く、 律 莚 に 賠 く こ と わ ず か 一 度 で、 た だ ち に 修 琿 し た い 氣 持 を 述 べ た。 時 に 師 慧 顯 は、 戒 浄 定 明。 道 之 攻 。 宣 先 學 律。 持 犯 照 融 然 後 可 也。 道 宣 の 佛 敢 史 観 ( 前 川 ) 一 八 九

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-599-道 宣 の 佛 教 史 観 ( 前 川 ) 一 九 〇 と。 三 學 中 の 戒 律 を 輕 視 す る 浄 薄 さ を 呵 責 し た。 こ の 言 葉 は、 道 宣 が 自 己 の 佛 教 観 に 根 本 的 な 方 向 を 與 え ら れ た も の と し て、 特 に 慧 頽 傳 末 に 記 録 し た も の で あ ろ う。 こ の よ う な 経 緯 よ り、 こ の 後 十 飴 年 律 の 講 席 に 侍 る こ と に な る の で あ る。 い ま 一 人 は、 大 業 一 二 年、 大 総 持 寺 で 受 具 ハ し た と き の 師、 長 安 弘 幅 寺 智 首 で あ る。 智 首 は、 江 北 相 州 で 出 家 し、 戒 を 師 本 と し て か ら 廣 く 江 北 の 名 僧 の も と で 修 學 し、 弘 禰 寺 竣 功 に 際 し て 上 座 と な つ た 高 僧 で あ る。 智 首 に つ い て 受 具 し た の は、 智 首 が 慧 額 を 敬 慕 し て い た 關 係 に よ つ た も の で あ ろ う。 智 首 の 影 響 は、 慧 額 の 言 葉 を さ ら に 決 定 的 に し、 戒 律 の 研 究 を 具 髄 化 せ し め た こ と で あ る。 す な わ ち 智 首 は、 律 部 に 關 し て 廣 く 研 鑛 し、 諸 派 の 説 を 考 究 し、 各 部 の 異 同 を 比 較 し て、 五 部 匠 分 鋤 二 一 巻 を 著 述 し た。 著 作 の 動 機 は、 律 部 が 東 閲 し て か ら 六 〇 〇 年 に も な る の に、 師 資 相 襲 の み で あ つ た か ら 五 部 は 混 雑 し て 未 分 で あ り、 受 戒 す る に も 髄 相 に 迷 う と い う よ う な 状 態 に あ つ た た め で あ る。 こ の 著 述 に よ つ て 四 分 一 宗 の 基 礎 は 固 め ら れ た の で あ る が、 ま だ 理 に お い て 壼 さ れ な い と こ ろ が あ つ た。 さ ら に 現 實 の 佛 教 界 は、 翻 繹 講 究 時 代 よ り 一 轄 し て 宗 派 形 成 時 代 に い り、 戒 定 慧 の 三 學 中、 戒 律 を ま つ た く 手 段 覗 し て し ま い、 慧 學 偏 重 の 雰 園 氣 を 醸 造 し て い た。 そ こ で あ る い は、 樂 大 乗 者。 志 荷 浄 盧 情 專 貧 附。. 故 有 排 委 戒 綱 揖 縦 威 儀。 見 奉 律 者 輕 爲 小 乗。 殿 浄 戒 者 重 爲 大 道。 と。 理 論 の 高 術 に 唇 舌 を 翻 わ し、 環 細 な 行 事 作 法 に 關 し た 戒 律 を 蓮 守 す る と い う よ う な こ と は 實 行 し な い だ け で な く、 戒 律 を 奉 持 し て い る 者 を み る と 罵 署 嘲 笑 す る と い う よ う な 状 態 で あ つ た。 こ こ に 師 智 首 の 意 を 髄 し て、 旺 分 砂 の 關 を 補 ぎ な つ て、 道 宣 最 初 の 著 書 で あ り、 後 世、 五 大 部 の 筆 頭 に お か れ て い る 四 分 律 行 事 鋤 三 雀 が 撰 述 さ れ た の で あ る。 三 戒 律 と い う も の は、 師 慧 額 に い わ れ た と お り 讃 歎 さ れ る も の で あ る。 道 宣 も 行 事 砂 の 初 め に、 ﹁ 夫 れ 戒 徳 は 難 思 に し て 衆 象 に 冠 超 す。 五 乗 の 軌 導 た り、 ま こ と に 三 寳 の 舟 航 な り。 敏 に 依 り て 修 を 建 ん に は 定 慧 の 功 等 し き は な く、 佛 法 を 佳 持 せ ん に は 群 籍 こ こ に お い て 唱 を や む ﹂ と 記 述 七 て い る。 し か し 戒 律 の 研 究 は、 戒 本 に ど の よ う に 制 戒 さ れ て い る か と い う こ と と と も に、 翔 磨 に 行 事 作 法 が ど の よ う に 定 め ら れ て い る か と い う こ と を 圭 と す る も の で あ る。 し た が つ て 経 論 の よ う に 不 形 の こ と を 問 題 に す る の で な く、 一 一 が 外 に 彰 は れ る も の で あ る た め に、 全 て に 通 曉 す る こ と は 困 難 で あ る。 そ の 鮎 に つ い て、 道 宣 は 行 事 砂 に、 ﹁ 山豆 非 慧 虚 易 以 形 聲。 軌 事 難 爲 露 潔 者 ﹂ と の べ て い る。 こ の こ と が 戒 律 の 研 究 に 精 密 な も の が な く、 前 代 の 諸 師 の 行 事 作 法 に 誤 謬 の 多 か つ た わ け で あ る。 そ れ ゆ え 行 事 鋤 を 書 く に つ い て の 問 題 は、 煩 裟 な 行 事 作 法 に

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-600-つ い て、 諸 師 の 見 解 の 閾 を 補 う こ と で あ つ た。 そ こ で 著 作 の 方 法 と し て、 包 異 部 誠 文 括 衆 経 随 説 及 西 土 賢 聖 所 遺。 此 方 先 徳 文 紀。 捜 駁 同 異 拉 皆 窮 藪。 長 見 必 録 以 輔 博 知。 濫 述 必 前 刀 用 成 通 意。 と。 諸 師 の 作 つ た 疏 砂、 布 薩 儀、 高 曾 傳、 師 資 相 承 傳、 寺 傳 な ど に つ い て、 中 原 に あ る も の は い う に お よ ば ず、 西 方 諸 國 の 賢 聖 の 残 し た も の に 依 檬 し た と 記 し て い る。 こ れ が 道 宣 の 史 傳 に 封 す る 關 心 の 獲 露 で あ る。 す な わ ち 経 典 に あ る 行 事 作 法 が、 實 際 に 寺 院 で は ど の よ う に 行 な わ れ、 比 丘 は ど の よ う に 修 行 し て き た か と い う こ ど を 問 題 に し た も の で あ る。 律 僧 が 史 傳 に 關 心 を も つ の は、 戒 律 研 究 の 必 然 的 な 所 作 で あ り、 律 學 成 就 の 楷 定 の 一 時 期 に ど う し て も 通 ら な け れ ば な ら な い と こ ろ で あ つ た と 推 察 さ れ る。 ま た 當 時 は、 儒 佛 道 三 教 間 に、 太 史 令 傅 変 の 上 奏 に よ る 慶 佛 の 問 題、 唐 室 が 李 氏 で あ つ た こ と か ら 再 紛 し た 僧 道 位 次 の 問 題、 儒 教 の 孝 道 倫 理 観 よ り 提 出 さ れ た 君 親 封 僧 尼 の 敬 不 問 題 な ど が 山 積 し て お り、 唐 室 が 前 代 階 室 の 方 向 を 受 け て 護 法 政 策 を と つ て い る と い つ て も、 そ れ は 唐 室 の 樺 限 内 に お い て で あ つ て、 逸 脱 に は 常 に 粛 正 が 用 意 さ れ て い る 時 代 で あ つ た。 佛 教 界 内 外 に 提 起 さ れ た 問 題 に 封 庭 し て 佛 法 を 存 績 さ せ る た め に も、 正 法 の 存 在 は 解 明 さ れ な け れ ば な ら ず、 佛 教 史 の 要 請 さ れ る 北 具 尽 は 備 は つ て い た。 四 道 宣 の 畢 生 の 目 的 は 浄 業 寺 に 戒 壇 を 創 開 す る こ と で あ り、 全 て の 著 述 も そ の 月 的 の た め で あ つ た と も い い え る。 し た が つ て 今 日、 中 國 佛 教 史 上 の 最 も 重 要 な 時 期 で あ る 南 北 朝 末 期 よ り 唐 初 ま で の 高 信 の 傳 記 を 牧 集 し た 内 容 と、 そ の 著 述 が 現 存 し て い る こ と か ら、 史 的 著 作 の 筆 頭 に お か れ て い る 績 高 僧 傳 も、 そ の 論 賛 を み る と、 戒 律 と 封 比 す る こ と に よ つ て 全 科 が 解 繹 さ れ て い る 鮎 を 注 意 し な け れ ば な ら な い。 論 賛 は、 全 佛 教 を 十 科 に 分 ち、 そ れ ぞ れ に つ い て 道 宣 の 解 繹 を の べ た も の で あ る。 そ の 書 式 を み る と、 最 初 に そ の 科 の 佛 教 中 の 位 置 を の べ、 つ い で 佛 教 の 傳 來 よ り 今 日 に い た る 高 僧 諸 師 の 業 績 が 記 さ れ、 そ の つ ぎ に 戒 律 と の 關 係 が き び し い 筆 致 で 書 か れ、 そ れ ぞ れ の 科 に 封 し て 戒 律 の 優 越 性 が 強 張 さ れ、 最 後 に 融 通 し て そ の 科 の 立 場 が 與 え ら れ て い る。 一 例 を と る と、 績 高 僧 傳 三 〇 巻 中、 そ の 三 割 に 當 る 一 〇 巻 を 費 し た 義 解 篇 で は、 ま ず 最 初 に、 非 夫 辮 慧 何 以 明 哉。 然 則 教 本 通 揚 宗 編 義 學。 と、 教 義 の 解 繹 の 重 要 性 を の べ、 西 晋 の 道 安 よ り 唐 代 に い た る 義 解 の 高 曾 の 事 績 と そ 0 關 係 を 略 述 し、 そ れ に つ づ い て、 故 今 當 坐 講 客 ⋮ ⋮ 惟 識 離 念 競 陳 横 想。 受 學 毘 曇 行 悪 戒 者。 奉 爲 総 慧。 嘉 習 樗 伽 樂 飲 轍 者。 用 爲 通 極 ⋮ ⋮ 冷 然 繹 相 可 不 誠 欺。 と、 慧 學 者 の 戒 律 輕 視 を 誠 め て い る。 つ い で 論 義 の 説、 す な わ ち 義 解 と い う も の の 作 用 は、 道 宣 の 佛 教 史 観 ( 前 川 ) 一 九 一

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-601-道 宣 の 佛 教 史 観 ( 前 川 ) 一 九 二 夫 論 義 之 設。 其 本 四 焉。 或 撃 揚 以 明 其 道。 幽 旨 由 斯 得 開。 或 影 響 以 扇 其 風。 慧 業 由 斯 弘 樹。 と あ る が、 結 局 は、 是 知 道 寄 人 弘 ゆ 非 人 未 可 言 道。 と 満 慧 學 を 行 な う と い う の も、 究 極 は 人 間 の 在 り 方 に 寄 る も の で あ り、 人 法 斯 具 慧 解 通 微。 章 疏 所 行 諦 爲 珠 壁。 と。 正 法 と 人 間 の 一 致 が 望 ま れ て い る。 す な わ ち 僧 伽 に 起 居 し て 佛 道 修 行 す る 比 丘 の 存 在 の 様 相 は 持 戒 堅 固 に し て 始 め て 慧 學 が 成 就 す る と い う の が 道 宣 の 立 場 で あ る。 こ の よ う に 道 宣 の 立 場 が 戒 律 を 所 依 と す る も の で あ つ た か ら、 習 繹 篇 で は、 三 學 を 個 々 に 扱 は ず、 定 慧 を 併 わ せ て 読 明 し、 あ る い は 明 律 篇 で は、 ﹁ 戒 は 賊 を 捉 え る が 如 く、 定 は 賊 を 縛 す る が 如 く、 慧 は 賊 を 殺 す が 如 し と。 賊 と は 煩 惑 を 謂 う ﹂ と 三 學 を 匿 別 し、 煩 惑 を 除 去 ず る 徳 は 正 慧 と し て い る が、 そ の 功 は 浄 戒 に よ る と し て い る の で あ る。 以 上 の よ う に 戒 學 を 三 學 中 の 定 慧 二 學 に 封 比 で き た の は、 道 宣 が 明 律 篇 に 記 述 し て い る よ う に、 是 使 五 乗 方 駕 於 戒 道。 衆 聖 肩 随 於 行 筒。 乗 福 砧 於 四 生。 廣 紹 隆 於 萬 載。 非 夫 戒 徳 何 以 懲 哉 と。 ま た 鳴 呼 律 爲 法 命。 弘 則 命 全。 今 不 欲 不 弘 正 法 斯 滅。 又 可 悲 之 深 奥。 と い う 戒 律 観 を も つ て い た た め で あ る。 こ れ は 道 宣 の 佛 教 観 か ら も い え る。 す な わ ち 習 輝 篇 に、 大 聖 垂 敏 正 像 爲 初。 繹 法 廣 行 義 當 修 習。 今 非 斯 時。 固 絶 條 緒 其 吹 不 倫。 方 構 末 法。 乃 蓮 戒 之 行。 斯 爲 極 也。 と。 ま た 初 五 千 年 得 三 達 智。 後 五 千 年 但 遵 戒 法。 と。 唐 初 の 佛 教 は 末 法 で あ り、 末 法 時 で は 蓮 戒 よ り 慧 學 に 通 ず る 道 は な い と い う 時 代 認 識 の 上 に 立 つ て い た か ら で あ る。 五 以 上 よ り し て、 道 宣 は、 史 傳 系 列 の 著 述 を 多 数 撰 述 し て い る こ と に よ つ て 佛 教 史 家 と い う 名 構 が 相 慮 し て い る の で あ つ て、 彼 自 身 佛 教 史 家 と し て 唐 初 佛 教 界 に 身 髄 を 挺 し た わ け で は な か つ た。 道 宣 の 本 懐 と し た と こ ろ は、 彼 の 宗 旨 で あ る 四 分 律 の 開 顯 に あ つ た の で あ り、 戒 律 研 究 が 自 ら 史 傳 的 撰 述 を 多 く し た の で あ つ た。 換 言 す れ ば 道 宣 は 戒 律 こ そ が 當 代 の 佛 敢 に 始 終 す る 道 で あ る と 考 え た 鮎 は 確 固 た る も の で あ つ た。 し た が つ て 道 宣 の 佛 敏 史 観 は、 戒 律 顯 彰 に 基 い た も の で あ り、 そ れ は 唐 代 佛 教 徒 に 要 請 さ れ、 そ し て 記 述 さ れ た 鮎 に 認 め ら れ る。 す な わ ち そ の 學 系 が 王 法 爲 本 的 な 北 朝 佛 教 の 環 境 下 に あ り な が ら、 よ く 君 親 不 拝 の 流 れ を く む 南 朝 佛 敏 の 立 場 に た つ て 爾 者 を 止 揚 し、 唐 室 の 強 構 下 に 存 在 を 圭 張 す る 佛 敏 に 戒 律 と い う 方 向 を 與 え た と い う こ と が 特 色 で あ る。

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