• 検索結果がありません。

Vol.34 , No.2(1986)034石岡 信一「一遍上人の還源思想」

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Vol.34 , No.2(1986)034石岡 信一「一遍上人の還源思想」"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

一、 本 質 ・ 現 象 ・ 機 能 一 遍 の 念 仏 思 想 の 源 流 を 尋 ね る に あ た っ て、 直 接 手 が か り と な る 一 遍 自 身 の 論 述 は な い。 そ こ で、 前 回 一 遍 が 念 仏 を 語 る に あ た っ て、 経 論 か ら 多 く の 引 用 文 を 使 用 し て い た こ と に 着 目 し、 手 が か り を 求 め て、 引 用 傾 向 を 尋 ね、 引 用 文 を 摘 出 し て み た。 ま た、 ﹁ 一 遍 聖 の 名 号 観 ﹂ n ( 語 録 に お け る 名 号 ( 1) の 表 現) の 中 で、 一 遍 の 宗 教 の す べ て で あ る 念 仏 や 名 号 に つ い て、 一 遍 が 解 説 す る た め に 用 い た 別 の 表 現、 す な わ ち、 念 仏 ・ 名 号 の 異 名 に 相 当 す る 断 片 的 な 念 仏 や 名 号 の 解 釈 文 を も 名 号 の 表 現 と し て 摘 出 羅 列 し て み た。 今 回 は こ れ ら の 摘 出 さ れ た 引 用 文 や 羅 列 し た 名 号 の 別 称 に 相 当 す る 用 語 や 文 を 手 が か り と し て、 念 仏 の 本 質 ・ 現 象 ・ 機 能 等 に 相 当 す る も の を 分 類 検 討 し、 引 用 趣 向 や 解 説 の 真 意 を 通 し て そ の 基 本 思 想 を 窺 い、 さ ら に、 か か る 思 想 の 形 成 過 程 の 流 れ を 通 し て、 還 源、 本 覚 思 想、 密 教 思 想 等、 一 遍 の 念 仏 思 想 の 源 流 を た ど ろ う と す る も の で あ る。 一 遍 は 念 仏 を 語 る に あ た っ て、 念 仏 と 名 号 と を 同 義 に 扱 っ て い た。 ﹁ 名 号 を 念 仏 と い ふ 事、 意 地 の 念 を 呼 び て 念 仏 と い ふ に は あ ら ず、 た だ 名 号 の 名 な り。 物 の 名 に 松 ぞ 竹 ぞ と い ふ ( 2) が ご と し、 を の れ の 名 な り ﹂ の 文 が そ の 一 端 で あ る。 し か し、 そ の 文 に い う 内 容 は、 名 号 を 本 体 と し、 念 仏 を 名 号 の 呼 び 名 と す る も の で、 名 体 不 二 に よ る 同 義 関 係 を 示 す も の で あ る。 し た が っ て、 真 に 念 仏 を 知 る た め に は、 単 に 念 仏 の 起 行 や 安 心、 現 象 や 功 徳 を 知 る だ け で な く、 そ の 本 体 と し て の 名 号 そ の も の を よ り 明 確 に 把 握 す る こ と か ら は じ め な け れ ば な ら な い で あ ろ う。 そ こ で、 先 ず 念 仏 の 本 体 と し て の 名 号 に つ ( 1) い て、 摘 出 羅 列 さ れ た 種 々 の 引 用 文 や 表 現 お よ び 解 釈 文 を 通 し て、 体 ・ 用 の 二 面 に 相 当 す る、 名 号 の 本 質、 名 号 の 現 象 ・ 機 能 に つ い て の 二 項 目 を 設 定 し、 こ の 二 項 目 か ら 論 を す す め て 行 こ う と 思 う。 (1) 名 号 の 本 質 一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 一

(2)

一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 二 大 乗 仏 教 に い う 究 極 目 的 と し て の 悟 り は、 空 ま た は 無 と も い わ れ る 観 法 の 体 得 で、 空 観 の 確 立 に 外 な ら な い。 空 ・ 無 に つ い て は、 あ ら た め て 述 べ る こ と は 略 す が、 要 は 自 己 ( 人) と 対 象 ( 法) に つ い て の 一 切 の 執 着 を 脱 却 し、 真 に 正 し い 存 在 者 と し て、 客 観 的 で 主 体 的 な 自 己 を 確 立 す る こ と で あ ろ う。 と こ ろ で、 一 遍 は 名 号 の 本 質 に つ い て、 引 用 文 や 解 説 文 の 中 で、 (3)(4) ﹁ 住 空 無 相 無 願 三 昧 ﹂ ﹁ 無 我 無 人 の 南 無 阿 弥 陀 仏 ﹂ ﹁ 通 達 諸 (5)(6)(7) 法 性 一 切 空 無 我 ﹂ ﹁ 無 生 法 忍 ﹂ ﹁ 為 衆 説 法 無 名 字 ﹂ ﹁ 念 即 無 念 (8)(9) 声 即 無 声 ﹂ ﹁ 生 死 な き 本 分 ﹂ ﹁ 青 黄 赤 白 の 色 に も あ ら ず、 長 短 (10) (11) (12) 方 円 の 形 に あ ら ず、 無 疑 無 慮 ﹂ ﹁ 三 世 常 恒 の 法 ﹂ ﹁ 法 界 身 ﹂ (13) (14) (15) ﹁ 真 実 ﹂ ﹁ 無 始 本 有 の 行 体 ﹂ ﹁ 無 量 寿 仏 の 名 号 ﹂ 等 と 規 定 し て い る。 す な わ ち、 名 号 の 本 質 に 相 当 す る も の は、 大 乗 仏 教 に 説 く 空 ・ 無 そ の も の で あ っ て、 し か も、 そ の 本 質 は ﹁ 三 世 常 恒 の 法 ﹂ と あ る よ う に、 無 始 以 来 未 来 永 劫 に わ た っ て 絶 え る こ と な く 厳 然 と し て 存 在 す る と こ ろ の 真 実 そ の も の で も あ っ た。 し か し、 仏 教 の 悟 り そ の も の を 名 号 の 本 質 と す る 空 ・ 無 と し て の 名 号 は、 ﹁ 青 黄 赤 白 の 色 に も あ ら ず、 長 短 方 円 の 形 に あ ら ず、 無 疑 無 慮 ﹂ で あ っ て、 凡 夫 の 知 覚 や 思 考 の 対 象 外 の 存 在 で あ り、 中 期 大 乗 仏 教 に お い て 成 立 し た 受 用 身 ( 法 身) そ の も の の 存 在 を 思 わ せ る も の で、 正 に 生 死 の 苦 海 に 埋 没 し た 相 対 差 別 の 世 界 に 身 を お く 凡 夫 身 に と っ て は、 不 可 知 の 存 在 で も あ っ た。 し か し、 凡 夫 に と っ て 不 可 知 の 存 在 で あ り な が ら も、 ま た 同 時 に 凡 夫 を し て、 不 知 の ま ま、 真 実 の あ り 方 に た ち も ど ら せ る 真 実 の は た ら き と し て の 不 可 思 議 功 徳 と い わ れ る 念 仏 の 力 で あ っ た。 す な わ ち、 生 死 の 衆 生 を し て、 ﹁ 生 死 な き 本 分 ﹂ と し て の 自 己、 自 性 清 浄 な る 本 分 と し て の 未 知 な る 自 己 に た ち も ど ら し め る 空 な る 本 質 の 作 用 と し て の 積 極 的 な 名 号、 ﹁ 無 始 本 有 の 行 体 ﹂ ﹁ 無 量 寿 仏 の 名 号 ﹂ ﹁ 法 界 身 ﹂ を 本 体 と す る 名 号 が あ っ た。 し た が っ て、 名 号 の 本 質 に 相 当 す る も の は、 悟 り そ の も の と し て の 空 ・ 無 ・ 真 実 ・ 真 如 ・ 法 性 ・ 本 覚 ・ 本 分 ・ 本 家 と 呼 ば れ る も の を 本 体 ( 本 質) と す る 静 的 な 法 身 と し て の 一 面 と、 悟 り と し て の 本 来 の 清 浄 な 自 己 の 本 分 に た ち も ど ら せ る 真 実 の 働 き か け、 い わ ば 空 を 空 た ら し め る 能 動 的 な ﹁ 無 始 本 有 の 行 体 ﹂ (16) ﹁ 阿 弥 陀 仏 の 覚 体 ﹂ ﹁ 法 界 身 ﹂ を 本 質 本 体 と す る 動 的 な 法 身 と も 解 す べ き 一 面 を も っ た 名 号 と の 二 面 が あ る と 解 さ れ る。 そ し て、 後 者 で あ る、 真 実 の 自 己 た ら し め る 動 的 な 法 身 と し (17) て の 名 号 に 一 遍 の 強 調 し た 名 号 ﹁ 名 号 体 内 の 徳 ﹂ ﹁ 不 可 思 議 (18) (19) (20) 功 徳 ﹂ ﹁ 念 仏 三 昧 ﹂ ﹁ 他 力 の 名 号 ﹂ と い わ れ る 世 界 と そ の 作 用、 お よ び 念 仏 諸 現 象 の 原 点 が あ っ た と 解 さ れ よ う。 (2) 名 号 の 現 象 と 機 能 名 号 の 本 体 ( 本 質) は 前 述 し た よ う に、 仏 教 に い う 悟 り と

(3)

し て の 空 ・ 無 そ の も の で あ っ た。 そ し て、 空 無 を 本 質 と す る 名 号 は、 念 仏 の 本 体 で あ る と と も に、 念 仏 と し て 表 現 さ れ る も の で も あ っ た。 と こ ろ で、 念 仏 は 通 常 衆 生 が 仏 を 憶 念 す る こ と に よ っ て、 宗 教 上 の 目 的 を 達 成 す る 宗 教 行 為 で あ り、 周 知 の よ う に 元 来、 観 念 の 念 仏 が そ の 主 流 を な す も の で あ っ た。 し か し、 念 仏 信 仰 を 主 内 容 と す る 浄 土 教 の 発 達 と 善 導 の 出 現 に よ っ て、 念 仏 往 生 の 根 拠 を な し た ﹃ 大 経 ﹄ 十 八 願 ﹁ 至 (21) 心 信 楽 欲 生 我 国 ﹂ の 文 を ﹁ 称 我 名 号 ﹂ と 善 導 が 釈 し て か ら、 称 名 が 念 仏 を 代 表 す る よ う に な っ た。 善 導 ・ 法 然 の 浄 土 教 を 継 承 す る 一 遍 も 同 ⋮様 に 称 名 を も っ て 念 仏 と し、 ﹃ ﹁ 念 声 是 一 ﹂ と い ふ 事、 念 は 声 の 義 な り。 意 念 と 口 称 と を 混 じ て 一 と い ふ に は あ ら ず、 本 よ り 念 と 声 と 一 体 な り。 念 声 一 体 と い ふ は、 (22) す な は ち 名 号 な り。 ﹄ と 述 べ、 念 と 声 の 一 体 を 説 き、 念 仏 ・ 称 名 ・ 名 号 の 三 者 を、 ﹁ 念 称 是 一 ﹂ の 立 場 か ら も 同 一 と し、 し か も 名 号 を も っ て そ の 本 体 と す る 称 名 念 仏 の 立 場 を と っ た。 ﹁ 名 号 は 信 ず る も、 信 ぜ ざ る も、 と な ふ れ ば 他 力 不 思 議 の 力 に て (23) 往 生 す ﹂ と 述 べ て い る 所 で も あ る。 す な わ ち、 衆 生 の 口 称 現 象 は、 名 号 の 機 能 と し て の 救 済 現 象 で あ る 名 号 の 他 力 不 思 議 の 力 の 作 用 ( 動 的 な 法 身 の 作 用) と み た の で あ り、 ま た、 こ れ ら の 衆 生 の 口 称 行 為 は、 衆 生 に と っ て は 名 号 と の か か わ り 合 い を 通 し て、 衆 生 の 名 号 化 ( 本 分 へ の 還 源) を 示 す も の で あ り、 衆 生 の 本 分 で あ る 名 号 ( 動 的) に 帰 さ れ る こ と に よ っ て 成 就 さ れ る 往 生 の 姿、 無 我 無 人 の 浄 土 ( 静 的 な 名 号) 往 生 ( 帰 入) の 姿 で も あ っ た。 と こ ろ で、 衆 生 の 口 称 念 仏 は 何 故 に 衆 生 を 名 号 化 し、 衆 生 の 往 生 が 名 号 の 中 に 成 就 さ れ る か、 名 号 の 機 能 で あ る 名 号 と 衆 生 の 融 合 一 体 化 の 現 象 を、 一 遍 が 引 用 し た 経 論 の 引 用 文 や 名 号 の 異 名 等 を 再 検 討 し な が ら、 そ の 論 理 を 窺 っ て み よ う と 思 う。 し か し、 こ の 問 題 は 一 遍 の い う 帰 命 の 問 題 に 相 当 す る も の で、 衆 生 側 か ら み れ ば、 要 は 心 身 を 放 下 し、 無 我 無 人 の 名 号 に 帰 す こ と に 外 な ら な い。 し た が っ て、 何 故 に 口 称 す る こ と が、 心 身 を 放 下 す る こ と で あ っ た り、 名 号 化 す る こ と で あ る か、 放 下 や 名 号 化 の 意 義 を 考 え な が ら、 口 称 -名 号 化 -往 生 と い う 名 号 の 機 能 の 論 理 を 考 寮 す る こ と で も あ る。 二、 本 分 と し て の 名 号 と 自 身 仏 浄 土 教 は 浄 土 往 生 を も っ て 仏 教 の 目 的 で あ る 成 仏 を 成 就 す る 思 想 で あ っ て、 成 仏 思 想 を 中 核 と す る 一 般 の 大 乗 仏 教 の 教 と 本 質 的 に は 変 ら な い。 し か し、 成 仏 思 想 は 成 仏 へ の 過 程 に お い て 種 々 の 類 型 に 分 れ 一 様 で は な い。 中 期 以 降 の 大 乗 教 に お い て は、 成 仏 の 可 能 態 と し て の 自 性 清 浄、 心 性 本 浄、 如 来 蔵、 仏 性、 法 身、 菩 提 心、 本 覚 等 を 説 く 思 想 が 発 展 し、 華 厳、 一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 三

(4)

一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 四 法 華、 密 教 等 様 々 の 経 典 の 中 に 摂 取 さ れ、 そ れ ぞ れ の 速 疾 成 仏 思 想 が 形 成 さ れ て い っ た。 一 遍 の 説 く 浄 土 教 も ﹃ 語 録 ﹄ 中 の 引 用 文 が 示 す よ う に、 浄 土 三 部 経 や 善 導 の 思 想 の 影 響 に も と つ く も の で、 自 性 清 浄 法 身、 本 覚、 本 分、 本 家 等 成 仏 の 可 能 態 を 説 く 往 生 で あ り、 他 の 大 乗 教 に い う 成 仏 思 想 と 基 本 的 に は 同 一 形 態 の 教 で あ っ た。 し か し、 現 実 的 に は、 自 性 清 浄 (24) 法 身、 本 覚、 本 分 等 を ﹁ 如 々 常 仏 の 仏 ﹂ と し て 自 身 仏 (名 号) 化 し、 成 仏 の 基 盤 ( 可 能 態) を こ の 名 号 と し て の 自 身 仏 に 求 め、 単 に 口 称 念 仏 と い う 単 純 な 宗 教 行 為 に よ っ て、 目 的 と し て の 往 生 成 仏 が 自 身 仏 に 摂 取 さ れ る こ と に よ っ て 成 就 さ れ る 宗 教 で あ っ た。 す な わ ち、 一 遍 に ょ れ ば、 名 号 は 衆 生 か ら み (25) (26) る と ﹁ 此 の 身 の 本 尊 ﹂ ﹁ 心 の 本 分 ﹂ ﹁ 生 死 な き 本 分 ﹂ ﹁ 衆 生 本 (27)(28) 有 の 大 円 鏡 智 の 鏡 ﹂ ﹁ 六 字 の 外 に わ が 身 心 な し ﹂ ﹁ 一 切 衆 生 の (29) 寿 命 ﹂ で あ っ て、 衆 生 の 身 の 本 尊 で あ り、 自 身 仏 に 相 当 す る 常 住 の 仏 で あ っ た。 し か し、 自 身 仏 と し て の 本 尊 名 号 は、 衆 生 の 心 の 本 体 で あ り、 生 死 の 迷 い の な い 無 生 の 本 体 で も あ っ た。 そ し て、 本 体 と し て の 自 身 仏 は、 衆 生 の 本 来 の 清 浄 な 無 漏 知 の 姿 で あ り、 万 徳 円 満 で 欠 け る と こ ろ の な い 完 全 な 様 相 で あ っ て、 ま さ に 大 円 鏡 智 の 鏡 と 表 現 さ れ て い る と こ ろ で あ り、 衆 生 の 本 来 の 姿 で も あ っ た。 ま た、 衆 生 を は な れ て 客 観 的 な 立 場 か ら み れ ば、 そ れ は ま さ に 仏 教 の 悟 り そ の も の の 世 界 で あ り、 ﹁ 如 々 常 住 の 仏 ﹂ と 一 遍 が 表 現 し た 無 量 常 住 の 世 界 で あ り、 空 ・ 無 と い わ れ る 真 実 の 世 界 で も あ っ た。 と こ ろ で、 念 仏 は 前 述 の 如 く、 衆 生 の 口 称 を 通 し て は じ め て そ の 真 価 を 発 揮 す る も の で、 そ の 真 価 は 動 的 な 不 可 思 議 名 号 ( 自 身 仏) の 作 用 と し て の、 本 分 と し て の 本 尊 名 号 へ の 衆 生 の 一 体 化 (名 号 に よ る 摂 取) に よ っ て 成 立 す る も の で あ り、 衆 生 の 本 分 へ の 還 源 と い う 現 象 に よ っ て 成 就 さ れ る も め で あ っ た。 こ の よ う な 名 号 ( 自 身 仏) へ の 一 体 化、 す な わ ち、 名 号 に よ る 本 分 へ の 還 源 を、 一 遍 は ﹃ 語 録 ﹄ で、 ﹃ 今、 他 力 不 思 議 の 名 号 は 自 受 用 の 智 な り。 故 に 仏 の 自 説 と も い ひ、 亦 随 自 意 と も い ふ な り。 自 受 用 と い ふ は、 水 が 水 を の み、 火 が 火 を 焼 く が ご と く、 松 は 松、 竹 は 竹、 其 体 を の れ な り に 生 死 な き を い ふ な り。 然 る に、 衆 生、 我 執 の 一 念 に ま よ ひ し よ り 己 来、 既 に 常 没 の 凡 夫 た り。 愛 に 弥 陀 の 本 願 他 力 の 名 号 に 帰 し ぬ れ ば、 生 死 な き 本 分 に か へ る な り。 こ れ を ﹁ 努 力 翻 迷 還 本 家 ﹂ と い ふ な り、 名 号 に 帰 す る よ り 外 は、 我 れ と わ が 本 分 本 家 に 帰 る こ と 有 る (30) べ か ら ら ず ﹄ と 述 べ て い る。 す な わ ち、 衆 生 の 往 生 で あ る 名 号 の 機 能 に ぞ く す る 衆 生 の 名 号 化 は、 ﹁ 他 力 不 思 議 の 名 号 は 自 受 用 の 智 な り ﹂ で、 衆 生 の 知 覚 を 絶 し た。 弥 陀 の 不 思 議 な 力 に よ る も の で あ り、 そ れ は、 自 身 仏 と し て の 自 己 の 本 尊 で あ る 名 号 の 知 恵 に よ っ て の 衆 生 の 本 分 化 で あ り、 衆 生 本 来 の 真 実 の 知 恵 に も と ず い て、 自 性 清 浄 な る 本 分 を と り も ど す こ と で あ っ た。

(5)

﹁ 他 力 不 思 議 の 名 号 ﹂ を ﹁ 自 受 用 の 智 ﹂ と 釈 し、 ﹁ 自 受 用 ﹂ を ﹁ 水 が 水 を の み、 火 が 火 を 焼 く ﹂ と 釈 し た の は、 ま さ に、 本 来 の 真 実 の 知 恵 に よ っ て、 衆 生 の 本 分 へ の 還 源 を 意 味 す る も の で あ っ た。 し た が っ て、 名 号 の 機 能 は、 衆 生 本 来 の 存 在 と し て の 本 分 ( 名 号) に よ っ て、 衆 生 本 来 の 自 己 を と り も ど す ( 本 分 化、 還 本 家、 名 号 化) こ と に 外 な ら な か っ た。 な お、 こ の よ う な 本 分 へ の 還 源 を 求 め た 名 号 へ の 作 用 の 背 景 に は、 衆 生 の 存 在 を ﹁ 衆 生、 我 執 の 一 念 に ま よ ひ し よ り 已 来 常 没 の 凡 夫 た り、 愛 に 弥 陀 の 本 願 他 力 の 名 号 に 帰 し ぬ れ ば、 生 死 な き 本 分 に か へ る な り ﹂ と す る 思 想 が あ っ た。 す な わ ち、 本 来 清 浄 で 生 滅 の な い 無 生 の 存 在 で あ っ た 衆 生 が、 我 執 の 一 念 に 迷 っ て 以 来、 常 に 生 滅 に 苦 悩 す る 凡 夫 の 身 と な り 下 っ た 立 場 で あ っ た。 そ こ に、 弥 陀 の 本 願 他 力 の 名 号 に 帰 す こ と に よ っ て、 も と の 生 死 の な い 無 生 の 本 分 に 復 帰 浄 化 す る と い う 基 本 的 な 思 想 背 景 が あ っ た。 こ の よ う な 基 本 的 背 景 を な し た 思 想 は、 い う ま で も な く、 大 乗 仏 教 の 心 性 本 浄 客 塵 煩 悩 の 思 想 の 類 型 に 属 す る 思 想 で、 客 塵 煩 悩 ( 我 執 の 一 念) に 迷 っ て い る 存 在 か ら、 名 号 ( 自 身 仏) に 帰 す こ と に よ っ て、 心 性 本 浄 な 本 来 の 自 己 を と り も ど す 思 想 で あ っ た。 一 遍 は こ の よ う な 本 浄 説 を 背 景 と す る 念 仏 ( 名 号 の 作 用) に ょ る 往 生 ( 本 分 へ の 復 帰) を 説 い た の で あ り、 善 導 の こ と ば を 引 用 し て ﹁ 努 力 翻 迷 還 本 家 ﹂ と 解 説 し た の で あ っ た。 以 上、 一 遍 の 名 号 化 す る こ と に よ っ て の 往 生 説 は、 我 執 の 執 着 か ら 解 放 さ れ、 本 来 の 清 浄 な 自 己 を と り も ど す こ と に よ っ て 成 就 さ れ る 思 想 で、 往 生 へ の 過 程 は、 念 仏 の 功 徳 と い わ れ る 本 来 の 清 浄 ( 本 分. 本 家。 本 覚. 本 尊. 名 号) な 自 己 に よ っ て、 本 分 ( 不 生 不 滅 の 自 己、 無 量 寿 の 名 号) に 帰 る こ と で あ っ た。 し か し、 自 身 仏 を 思 わ せ る 本 尊 と し て の 名 号 (本 分) は、 ﹁ 名 号 に 心 を い る Σ と も、 こ Σ う に 名 号 を い る る べ か ら (31)(32) ず ﹂ ﹁ 名 号 に は 領 せ ら る る と も 名 号 を 領 す べ か ら ず ﹂ ﹁ と あ る よ う に、 名 号 は 自 身 仏 で あ り な が ら、 凡 夫 の 心 の 中 の 存 在 と し て の 内 在 的 原 理 を 意 味 す る も の で は な い。 む し ろ、 衆 生 の 心 は 本 体 で あ る 自 身 仏 と し て の 名 号 の 中 の 存 在 で あ っ て、 名 号 は 凡 夫 に と っ て、 内 在 的 で あ り な が ら 内 在 を 超 越 し た 超 越 的 な 心 の 本 体 で あ っ た。 さ ら に、 本 体 と し て の 名 号 は、 単 に 心 の 本 体 だ け で な く、 ﹃ 凡 そ 大 乗 の 仏 法 は 心 の 外 に 別 の 法 な し。 た ゴ し 聖 道 は 万 法 一 心 と な ら ひ、 浄 土 は 万 法 南 無 阿 弥 陀 仏 と 成 す る な り。 万 法 も 無 始 本 有 の 心 徳 な り。 し か る に、 我 執 の 妄 法 に お ほ は れ て、 其 体 あ ら は れ が た し、 今、 彼 の 一 切 衆 生 の 心 徳 を 願 力 を も て、 南 無 阿 弥 陀 仏 と 成 ず る 時、 衆 生 の 心 徳 は 開 く な り。 さ れ ば 名 号 は 即 ち 心 の 本 分 な り。 是 を ﹁ 去 (33) 此 不 遠 ﹂ と も い ひ、 ﹁ 莫 謂 西 方 遠 唯 須 十 念 心 ﹂ と も い ふ な り ﹄ と あ る よ う に、 衆 生 を 含 め て の 一 切 万 法 の 真 の 現 象 と 存 在 (34) (実 存) ま で も う そ の 本 体 は ﹁ 万 法 も 無 始 本 有 の 心 徳 ﹂ で あ 一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 五

(6)

一 遍 上 人 の 還 源 思 想 (石 岡) 二 〇 六 っ て、 無 始 以 来 永 劫 に 存 在 す る 心 徳 ( 自 性 清 浄 心. 真 如 ・ 本 覚. 自 身 仏。 法 身 ・ 名 号) で あ っ た。 し か も、 万 法 は 名 号 の 中 の 存 在 で あ っ て、 万 法 に 名 号 が 入 る 立 場 で は な い。 そ し て、 衆 生 が 南 無 阿 弥 陀 仏 と 称 え る こ と に よ っ て、 執 着 の 雲 は 取 り 除 か れ、 本 有 の 心 徳 ( 清 浄 な 世 界、 名 号 の 世 界) が 開 け、 か か る 本 分 の 清 浄 な 世 界 に お さ ま る ( 還 源 さ れ る) こ と に よ っ て、 万 法 ま で の 一 切 が 往 生 成 仏 す る と い う 立 場 で あ っ た。 か か る 還 源 に も と ず く 往 生 を 称 名 に 求 め た 一 遍 の 念 仏 は、 衆 生 の 口 称 念 仏 を 名 号 と す る ﹁ 称 我 名 号 ﹂ の 立 場 で あ り、 し か も、 ﹃ 称 名 の 外 に 見 仏 を 求 む べ か ら ず。 名 号 す な は ち 真 実 (35) の 見 仏 な り ﹂ で、 名 号 を 清 浄 な 自 身 仏 と し て の 本 尊 と す る と 同 時 に、 衆 生 の 称 名 が そ の ま ま 自 身 仏 で あ る 名 号 の 本 尊 を 見 仏 す る 姿 で あ る と し、 ﹁ 此 見 仏 は み な 観 仏 三 昧 の 分 な り、 今 の 念 仏 三 昧 と い ふ は、 無 始 本 有 常 住 不 滅 む 仏 体 な れ ば、 名 号 (36) 即 ち こ れ 真 実 の 見 仏、 真 実 の 三 昧 な り。 ﹂ と あ る よ う に、 称 名 で あ る 見 仏 こ そ、 無 始 本 有 常 住 不 滅 の 仏 体 そ の も の で あ っ た。 そ し て、 衆 生 の 称 名 は 見 仏 で あ る と と も に、 無 始 本 有 常 住 不 滅 の 仏 体、 す な わ ち、 前 述 の 自 性 清 浄 心 ・ 真 如 ・ 本 覚 ・ 本 分 ・ 本 家 ・ 本 体 ・ 自 身 仏 ・ 名 号 に 還 源 さ れ た 姿 で あ り、 衆 生 と 名 号 と が 本 有 な る 普 遍 絶 対 の 名 号 に 還 源 さ れ る こ と に よ っ て 一 体 化 さ れ た 姿 で あ り、 本 有 に 還 源 さ れ た 姿 は、 客 塵 煩 悩 と み ら れ る 一 切 の 迷 妄 執 着 を 放 下 し た 一 切 捨 離 の 姿 で も あ っ た。 そ れ は ま た 念 仏 が 念 仏 す る 念 仏 三 昧 の 姿 で あ り、 帰 命 現 象 で あ り、 安 心 確 立 で あ り、 往 生 成 就 の 姿 で あ っ た。 三、 還 源 思 想 の な り た ち 自 性 清 浄 な 本 分 を 名 号 と し、 本 分 (名 号) に 還 源 さ れ る こ と を 往 生 と し た 一 遍 の 念 仏 思 想 は、 前 述 し た よ う に、 空 ・ 無 ・ 清 浄 心 ・ 真 如 ・ 法 性 ・ 本 覚 ・ 本 分 本 家 ・ 法 身 等 を 名 号 と し、 名 号 を 本 尊 と す る 思 想 で、 大 乗 仏 教 に 説 く 心 性 本 浄 客 塵 煩 悩 を 基 と し た 思 想 の 類 型 に 属 す る 思 想 で あ り、 華 厳 ・ 天 台 ・ 真 言 等 の 教 の 中 で も 強 調 さ れ て い る 思 想 で あ っ て、 そ の 源 流 は 遠 く 初 期 の 大 乗 仏 教 に ま で 遡 る こ と が 出 来 る。 と こ ろ で、 鎌 倉 の 中 期 に 活 躍 し た 一 遍 の 念 仏 思 想 は、 一 般 に 浄 土 西 山 流 の 聖 達 ・ 華 台 の 両 上 人 か ら、 十 二 年 間 浄 土 の 教 学 を 学 ん だ こ と に よ っ て、 そ の 根 幹 が 形 成 さ れ た も の と い わ れ、 多 大 の 影 響 を 西 山 義 か ら 受 け た こ と は い う ま で も な い。 す な わ ち 一 遍 の 説 く、 十 八 願 以 外 の 四 十 八 願 を 十 八 願 成 立 の た め の 欣 慕 の 願 と す る 説、 名 号 に 成 ぜ ら れ れ ば 諸 行 も 往 生 の 因 と な る 説、 正 覚 即 往 生 説、 念 仏 の 位 即 ち 来 迎 と す る 説、 念 仏 即 見 仏 の 説、 願 因 酬 報 の 報 身 別 立 説、 当 体 往 生 説、 法 界 身 (37) の 思 想 等 が あ げ ら れ る。 し か し、 こ れ ら 如 何 に 多 く の 影 響 を 西 山 義 か ら 受 け た と は い え、 一 度、 彼 独 特 の 宗 教 的 世 界 を 通 し て か ら の 所 産 の 説 で あ っ て、 同 一 で も な け れ ば、 ま た、 す

(7)

べ て で も な い。 さ ら に こ れ に 加 え て、 一 遍 の 念 仏 の 世 界 を 形 成 し た 思 想 に は、 彼 が 先 達 と し て 仰 ぎ、 そ の 宗 教 生 活 を 範 と し て 生 涯 受 け 入 れ 堅 持 し た 空 也 ・ 教 信 ・ 性 空 達 の 捨 離 思 想. 遊 行 念 仏 勧 進 の 実 践 行 や、 善 光 寺 ・ 窪 寺 ・ 岩 屋 寺. 諸 霊 場. 天 王 寺 ・ 高 野 山 ・ 熊 野 神 社 等、 諸 寺 山 社 諸 霊 場 で の 参 籠 参 詣 を 通 し て 感 得 練 磨 さ れ た 宗 教 的 境 界 に も と ず く 思 想 等 が あ っ た。 そ し て、 こ れ ら の 思 想 を 最 終 的 に 結 実 さ せ、 彼 の 念 仏 を 確 立 さ せ た ま さ に、 宗 教 的 諸 体 験 の 総 決 算 に 相 当 す る 熊 野 権 現 か ら の 夢 告 の 思 想 が あ っ た と み な す こ と が 出 来 よ う。 一 遍 は か か る 経 過 の 一 端 に つ い て、 次 の よ う に 告 白 し て い る。 ﹃ 我 が 法 門 は 熊 野 権 現 夢 想 の 口 伝 な り。 年 来 浄 土 の 法 門 を 十 二 年 、 ま で 学 せ し に、 す べ て 意 楽 を な ら ひ う し な は ず。 し か る を、 熊 野 参 籠 の 時、 御 示 現 に い は く ﹁ 心 品 の さ は く り 有 る べ か ら ず、 此 心 は、 よ き 時 も あ し き 時 も 迷 な る 故 に、 出 離 の 要 と は な ら ず。 南 無 阿 弥 陀 仏 が 往 生 す る な り。 ﹂ と、 云 々、 我 れ 此 時 よ り 自 力 の 意 業 を ば 捨 て 果 て た り。 是 よ り し て 善 導 の 御 釈 を 見 る に、 一 文 一 句 も 法 の 功 能 な ら ず と 云 ふ 事 な し。 玄 義 の は じ め ﹁ 先 勤 大 衆 発 願 帰 三 宝 ﹂ と い へ る は 南 無 阿 弥 陀 仏 な り。 こ れ よ り を は り に 至 る ま で、 (38) 文 々 句 々 み な 名 号 な り ﹄ す な わ ち、 夢 告 に よ っ て、 他 力 の 真 随 を 領 解 感 得 し た と 認 識 自 覚 し た 立 場 で あ っ て、 そ れ は、 夢 告 以 前 に 体 得 領 解 し て い た 浄 土 の 教 門 を、 さ ら に 一 段 と 進 展 さ せ た 宗 教 的 境 界 の 確 立 の 自 覚 で あ っ た。 そ し て、 そ の 境 界 は、 称 名 念 仏 の 根 本 教 義 を 確 立 し た 善 導 の 御 釈 を 一 変 し、 一 文 一 句 ま で も 法 の 功 能. 念 仏 ( 名 号) の 功 能 で な い も の は な い と み る。 二 切 万 法 名 号 (39) 体 内 の 徳 ﹂ な る 境 界 の 確 立 の 自 覚 で あ っ た。 か く し て、 一 遍 の 思 想 は 西 山 義 ・ 捨 離 思 想 お よ び 念 仏 行 の 実 践 体 験 を 通 し て、 最 終 的 に 夢 告 と い う 宗 教 現 象 を 経 過 し て 確 立 さ れ た 思 想 と 考 え ら れ る が、 他 面、 内 容 的 に は、 浄 土 教 義 や 捨 離 思 想 の 根 底 を 流 れ る 空 ・ 無 ・ 仏 性 ・ 清 浄 心 ・ 真 如. 本 覚 ・ 法 身 等 を 名 号 と し、 衆 生 ( 凡 夫) と 名 号 ( 念 仏. 仏) を 相 対 的 に と ら え、 両 者 を 不 二 相 即 の 立 場 か ら、 超 越 し て 不 二 絶 対 の 立 場 へ と 止 揚 発 展 し た こ と を 意 味 す る も の で、 衆 生 が 現 在 の 瞬 間 の 当 体 に、 永 遠 絶 対 の 真 理 を 感 得 す る 立 場、 す な わ ち、 十 劫 正 覚 の 弥 陀 の 救 済 を 念 仏 す る 只 今 の 衆 生 が 感 得 す る 立 場 か ら、 衆 生 お よ び 現 実 の 一 切 の 現 象 ま で、 絶 対 の 真 実 な る 名 号 の 顕 現 と し て と ら え、 名 号 ( 念 仏) を 万 象 の 根 源 と (40) す る 思 想 へ の 発 展 で あ っ て、 煩 悩 と 菩 提、 生 死 と 浬 架、 衆 生 ( 凡 夫) と 仏、 永 遠 ( 無 量 寿) と 現 在 ( 只 今)、 本 質 ( 理) と 現 象 ( 事) の 二 元 相 対 の 世 界 を 突 破 超 越 し て、 絶 対 不 二 の 境 地 を 説 く 天 台 本 覚 思 想 の 論 理 を 背 景 と し て、 心 性 本 浄 客 塵 煩 悩 の 思 想 の 一 端 を 担 っ た。 空 ・ 無 ・ 清 浄 心 ・ 真 如 ・ 真 実 ・ 本 覚 ・ 法 身 ・ 本 分 ・ 本 家 を 名 号 と し、 心 の 本 尊 ( 自 身 仏) と し、 一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 七

(8)

一 遍 上 人 の 還 源 思 想 ( 石 岡) 二 〇 八 本 分 な る 名 号 へ の 還 源 を 念 仏 に み る 思 想 で あ っ た。 し た が っ て、 一 遍 の 思 想 に は、 本 覚 思 想 を 底 流 に し て、 浄 土 教 説 の 中 に 華 厳 ・ 天 台 ・ 密 教 の 教 を と り 込 ん だ 思 想 と 考 え ら れ る。 そ し て、 特 に、 名 号 を 本 分 と し 心 の 本 尊 と す る 自 身 仏 を 思 わ せ る 思 想 や、 本 分 に 還 る こ と を 求 め た 還 源 の 思 想 な ど は、 密 教 か ら の 影 響 が か な り 大 で あ っ た よ う に 解 さ れ る。 1 ﹃ 時 宗 教 学 年 報 ﹄ 第 七 輯 所 載 2 ﹃ 一 遍 上 人 語 録 ﹄ 巻 下 三 二 3 4 5 同 同 一 九 6 同 巻 上 消 息 法 語 7 8 12 同 巻 下 四 五 9 同 同 一 四 10 同 同 二 〇 11 同 同 五 ニ ー3 同 同 五 14 15 同 巻 上 百 利 口 語 16 17 同 同 消 息 法 語 18 同 巻 下 四 七 19 同 同 三 四 ﹁ 念 仏 三 昧 す な は ち 弥 陀 な り ﹂ ( 五 四) 20 同 同 三、 ﹁ 弥 陀 は 法 身 の 大 悲 を 提 げ て 衆 生 を 度 し た ま う ﹂ ( 四 〇) 21 同 同 二 22 同 同 三 三 23 同 同 二 七 24 同 巻 上 別 願 和 讃 25 同 同 百 利 口 語 26 33 34 同 巻 下 七 二 27 同 同 七 九 28 同 巻 上 消 息 法 語 29 同 巻 下 四 五 cc 同 同 一 四 31 同 同 二 九 32 同 同 七 九 35 同 同 三 五 36 同 同 三 四 37 ﹃ 六 条 縁 起 ﹄ 浅 山 本、 三 一 六 頁、 ﹁ 一 遍 の 名 号 思 想 と 其 の 性 格 ﹂ 参 照。 38 ﹃ 一 遍 上 人 語 録 ﹄ 巻 下 八 五 39 同 巻 上 消 息 法 語 40 ﹃ 天 台 本 覚 論 ﹄ 岩 波 四 八 二 頁、 田 村 芳 朗 博 士 の 解 説 参 照。 ( 大 正 大 学 講 師 ・ 時 宗 教 学 研 究 所 長)

参照

関連したドキュメント

梅毒,慢性酒精中毒,痛風等を想はしむるもの なく,此等疾患により結石形成されしとは思考

Wang, Examples of 2-dimensional, odd Galois representations of A 5 -type over Q satisfying the Artin conjecture.. Kisin, Modularity for some geometric

III.2 Polynomial majorants and minorants for the Heaviside indicator function 78 III.3 Polynomial majorants and minorants for the stop-loss function 79 III.4 The

191 IV.5.1 Analytical structure of the stop-loss ordered minimal distribution 191 IV.5.2 Comparisons with the Chebyshev-Markov extremal random variables 194 IV.5.3 Small

証明で使われる重要な結果は mod p ガロア表現の strictly compatible system への minimal lifting theorem (以下, LT と略記する) と modular lifting theorem (主に

The dynamic nature of our drawing algorithm relies on the fact that at any time, a free port on any vertex may safely be connected to a free port of any other vertex without

Wiese, Dihedral Galois representations and Katz modular forms, Doc. Wiles, Modular elliptic curves and Fermat’s

[r]