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ビルディング・ブロック法による逆L型状モデルの動特性の解析: University of the Ryukyus Repository

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(1)

Title

ビルディング・ブロック法による逆L型状モデルの動特

性の解析

Author(s)

久米, 靖文

Citation

琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &

Engineering Division, University of the Ryukyus.

Engineering(10): 27-41

Issue Date

1975-09-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/27021

(2)

ビルディング・ブロック法による逆

L

型状モデルの

動特性の解析

久 米 靖 文 .

Building Block Approach to Dynamics

r

Type Model

Yasufumi

KUME

SUMMARY

O

f

t

e

n

i

n

t

h

e

dynamic a

n

a

l

y

s

i

s

o

f

complex systems,

i

t

i

s

r

e

q

u

i

r

e

d

t

o

determine t

h

e

e

e

c

to

f

one p

a

r

t

i

c

u

l

a

r

component on t

h

e

response

o

f

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h

e

e

n

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i

r

e

s

y

s

t

e

m

s

.

I

t

would be d

e

s

i

r

a

b

l

e

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o

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y

p

r

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h

e

system i

f

changes were made i

n

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u

l

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r

component or a

n

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d

d

i

t

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o

n

a

l

component was added t

o

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h

e

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y

s

t

e

m

.

The

b

u

i

l

d

i

n

g

b

l

o

c

k

approach

d

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s

c

r

i

b

e

d

here

i

s

a t

e

c

h

n

i

q

u

e

which has

b

e

e

n

used e

f

f

i

c

i

e

n

t

l

y

f

o

r

p

r

a

c

t

i

c

a

l

a

p

t

l

i

c

a

t

i

o

n

t

o

accompolish t

h

e

above o

b

j

e

c

t

i

v

e

s

.

I

n

t

h

i

s

paper i

t

i

s

r

e

v

e

a

l

e

d

t

h

a

t

t

h

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damping o

f

t

y

p

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model i

s

e

v

a

l

u

a

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d

from t

h

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frequency response curve i

n

terms o

f

t

h

i

s

a

p

p

r

-o

a

c

h

.

As t

h

e

r

e

s

u

l

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i

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i

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l

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h

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t

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h

i

s

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s

u

s

e

f

u

l

t

o

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v

a

l

u

a

t

e

t

h

e

damping o

f

s

t

r

u

c

t

u

r

e

s

.

27 1.まえがき くにトラッキング・フィルターの性能の向上によって、 最近、機械加工のコストをきげるために、あるいは かなり正確な入出カをとることができ、ピック・アッ 生産性をあげるために工作機械の高速運転がなきれる プも性能のよい小きいものが開発された。 ようになった。また一方では、加工精度の高いものが 工作機械の加工精度を向上させるためには機械加工 要求きれ、加工技術およぴ工作機械の性能の向上が要 システムを安定にしなければならない。機械加工シス 望きれている。 5、6年前までは、工作機械の性能を検 テムを閉ループ系で表わすことができる。安定性に影 討する時、静剛性のみに着目し、静的に岡れ、工作機械 響を与える要因はいろいろあるが、工作機械系に着目 はぴぴりに対する性能がよいと考えられていた。また すると、工作機械の剛性を高めることが必要でhある。 動剛性を解析するとき、性能のよい測定機械がなく、 静剛性を高めることも必要でーあるが、とくに動剛性を 動剛性を表現するパラメータの値を測定しでも、それ 向上させる研究が要望される。動剛性を解析的に表現 は多くの外語しを含んでいた。したがって、動剛性を表 することができれば、動剛伎を評価する時に便利であ 現することは非常に困難であった。今日では、すぐれ る。したがって、 この報告では動剛性を表わす周波数 た測定機械が発明きれて、難点はほとんど解消され、 応答曲線を解析的な式で表わす方法を検討してみた。 動剛性についての研究が非常に重要視きれてきた。と

2

.

動剛性を解析的に表現するニとの有用性 受付:1975年4月30日 .琉球大学理工学部機械工学科 非常に複雑なシステムを設計したり、また設計変更

(3)

28 久米:ビルディング・ブロック法による逆

L

型状モデルの動特性の解析 する場合にそのシステムの動特性を知ることが重要で それぞれの特性を解析する。ふたたびそれらを解析的 ある。振動試験を行う前に、設計の段階において、あ に結合して、システムの応答を予知することができる。 る程度まで与は設計者の工学的な判断によってそのシス この方法を「ビルデイングプロック法」とよばれてい テムの動剛性を予知することができる。しかし振動試 る。 験の結果、ある1要素の設計変更が必要となる場合が ある。設計変更後、ふたたぴ鍍動試験を行なった結果

3

.

ビルディングブロック法 また別の要素の設計変更が必要となってくる場合があ システムを細かく観察すると、多くの要素から構成 る。このような繰返しでは時間的にも経済的にも非常 きれており、そのシステムの変形はそれぞれの要素の に無駄である。もしもある要素が設計変更されたり、 挙動によって生じた変形を結合したものとなる。もし あるいは付加的な要素がシステムに加えられるならば、 もそのシステムが線形であると仮定するならば、その そのシステムの応答を前もって解析的に予知すること システムの変形はそれぞれの要素の挙動によって生じ ができれば大変便利である。システムを線形であると た変形を加え合せること(重ね合せの原理)によって 仮定すれば、そのシステムの応答を解析的に予知する 決定することができる。 ことができる。ンステムをいくつかのブロックにわけ、

十一

古プ

Fig. 1 Block diagram representaion of atructures

Fig.l のようなシステムでの各点の振動の応答は X1= G1・F1 Xi=Gi. Fi ( 1 ) ここで となる。 ここて-Xi: i要素がおよぽす各点の変位 Fi:】要素におよ11"すカ

G

i :変位と力を関係づける i要素の伝達関数 である。要素1の性質を表わす各点の振動応答は二つ の入力をもっているから、それぞれつぎのように表わ わすことができる。

:

;

j

F

1 = [::]

:

;

:

:

;

:

]

(2 ) (3 )

(4)

琉球大学理工学部紀要(工学篇) 29 である。ただし

G~j

は要素k においてj点をカFjて加振 したときFjとi点、に生ずる変位とを関係づける伝達振 関数である。要素2においては三つの入力をもってい るから X2 = G2・F2 でーあり、ここで与 X2=[:;lh=[il となる。要素3においては

(

4

)

r

G~2 G~3 G~4

i

G2=│GL GL GL│ LGL GL GLj 1000 -G:2

。。

X, G:, 01 00 -G~2

。。

X2 G

2

o

1 0 0 -G~2 -G~3 -G~. X3

0010 -G~2 -G~3 -G~. X4

.

F

0001 -G!2 -G~3 -G~4 F2

0010

o

-G~3

F3

0001

o

-G!. F.

:10) となる。したがって伝達関数G~j が既知であれば X ,・ X2'

Xnt F2t F3t

Fmはn

mの如何にかか わらず、計算により求めることができる。いま要素2 を要素?に変更した場合システム全体の振動試験を行 なわなくとも変更した要素2'のG2.Gjj,

d

i

だけを X3 = G3・F3 (6 )

実験によって求めておけば(1

0) 式の

G~2

G~3'

G~.

となり、ここで X3 = (X3)、F3= (F3), G3 = (G~3) (7) となる。要素4においては X4 = G4・F. (8 ) となり、ここで X4= (X4), F4= (F4), G4= (G!4) (9) となる。もしも

F

,がこのシステムに対する入力とする ならば未知の変数町、 X2、X3、X4、民、 F3、 引 の 七 つの方程式がたてられたことになり、これらの方程式 はつぎのようにかくことができる。

「ーーーー・1

I mo, I

-一寸

t

I k

o, co

!

L_____' 0次モード 0次モード の代りにこれを代入することによって、このシステム の応答を予知することができる。

4

.

動剛性の一般式 システムを線形と仮定し、 モード解析 (modal analysis) をすると、 Fig.2のようになり、 i次のモ ードについての振動方程式をたてると m,並,(t)+C,

x

,(t)+k,x,(t)=f(t) (11) となり、ここで mj: i次モードの等価質量 Ci i次モードの等価減衰定数 k, : i次モードの等価ばね定数 である。 (11)式をラプラス変換して、応答を求め、 周波数応答にするために、複素変数sをjωに変換する と F (jω)

X

;

(jω) = - - n • ' # - ' -miω2

+

k

+

jωC

F (jω) kz(-td+1+1刊 ( 12) 骨 一 -f(t) 0次モード Fig. 2 Superposition of mode

(5)

3

0

久米:ビルデイング・ブロック法による逆L型状モデルの動特性の解析 となる。ニこで干 ki { 1 -

(

r

叫三)

Xi (jω) =

C"

=

2';正可~ (1

3

)

~

=

_!__

_

s

_

_

=

~

k~j' CCi い (15) とすると

C

i ~i ・ C

ci

c'a・2

ぷプ

τ

となる。 O次のモード、すなわち剛体運動の場合につ いて考えると

=

2~;

1

m ;

=

1 " ki ω町 となる。したがって(12)式に(13) すると (1

4

)

(14)を代入 Co

=

O. ko

=

0 であるから、 (15) 式は F(jω) Xo (jω)=

一ーニ

7 moω' となる。したがって、 O次のモードからn次のモードまてーを重ね合わせると

一一一一+記一一

一一一十一

X(jω) F(jω) 戸1k.{ 1 _

(

)¥Mi)

となる。ボード線図に描かれる周波数応答曲線は(18)式の絶対値と位相角であるから、 次式のようになる。 X(jω) F(jω)

(

)

+

jI

(

)

となる。ただし 前

(

f

t

)

n =一二-mo一 +~ (u i=l 1 -

(

r

(

1

-

(

r

+

(

2

C'i~J

1

(

=

c

a

Z

である。 X(jω)/F(jω)の絶対値をX/Fで表わすと 前

(

t

t

)

=

E

C

O

S

φ

I

(

t

t

)

=

φ

n

i

(

1

6

)

(17) (18) ( 18)式を変形すると (19)

(

2

0

)

(

2

1

)

となり、 φは外力

F

と変{立

X

との位相差である。

(

2

0

)

式よりm.、 k; 、~;を最小自乗法によって計算する。実部 よりm。、 kiを求める計算手順と虚部より乙を求める計算手Il頃は全〈同様であるので、実部の場合についてのみ述 べる。

(6)

琉球大学理工学部紀要 (工学総) (20)式より誤差方程式をたてると、つぎのようになる。

1

-

(

)

'

刈日)寸

r

1

-

(

t

j

y

十(叫が)

1

-

(

J

前2

(出)寸

γ

川(

1

-

(

5

1

2

)

(

n

1-(~J

凡(出)ゴ

r

{

(

1-

(~J ),+

υ

(

2}

1

(

) 2 E

k, { ( 1-(

~

r

r

+

(

n

1

-

(

r

k

, { (

1

-

(

)

'

)

+

'

(

)

2

j E

1(

)

'

k

, {

(

1

-

(

)

'

+

(

:

)

'

}

31 (22) したがって、 mf聞の

X

(

j

ω

)

/

F

(

ω

j

)

ω

とnf聞の ω。を与えるとこの方程式は解ける。 また誤差 E~

(

j

= 1 -n)を左辺に移項すると次式のようになる。

1

-

(

2

1

)

2

E~

=川(出)

-

1

てお+

k

{

(

1 -

(

)

'

)

+

'

(

j

刊 日 )

1

-

'

k

{

I

(

-

(

ξ

)

'

)

'

+

(

Z

)

2

)

+…・・+ +… ・+ 1 -

(

r

k, {( 1-

(

)

'

)

'

+

(

)

'

)

1 -

(

)

'

k, { ( 1-

(

)

'

)

'

+

(

n

f

1

1

-

( Z Y │

山花

:

)-l 弓~

+

k

{(~-(ご)11231tY)++k(

(

1

-

(211

2

+(州 J

(

2

3

)

これらをマトリソクス表示すると次式のようになる。

1

-

(

r

(

X

(

I

ω

D

1

r

1すi】

F

(

ω

j

1

-

~

(

1

-

(

)

(

2

'

)

'

l

'

0

' ω '

,,

1

1

r

E~

1

=

1

2

:

(

:

:

:

:

)

1

1

-

(1-(~J)

(叫と)'

H E m 前m

(吋)

1

、立

(

1

-

(~;n二(

2~,幻2

l

-

(

2

)

(1-(~'J)

'+

(仏三r

1

-

(

r

(

1

-

(

r

)

'

+

(

r

1

-

(

2

1

2

(

1

-

(

)

'

)

'

+

(

:

J

'

1 町3。 1 k

1 k,

(

2

4

)

(7)

3

2

久米:ヒ・ルディング・プロック法による逆L型状モデルの動特性の解析 この式を次式のようにまとめることができる。

(

(

X

(

J

ω

H

J

[E~]m.1 = 筑

F

(

j

ω

)

J

J

m

.

1

← (R)川

1

+

(

A)

.

+

1

.

1

(25) ここで・

E~

I

│羽

¥

1

(X(jω)) F(jω) 筑(X(jω))

(

E

R

〕 = │ 191 (X(j

n

)

=

2

¥

r(j副) k

m

.

'

F(jω) (A)..

1

m

.

1

凡(X(jw)) F(jω)

1-(~J

1-(~r

(1-(~Jr+( 同£)2

(

1

-

(

)

'

)

'

+

(

幻2

(R

)

m

.

.

"

=

1 1

-

(

;

J

1

-

とr

(

一弓

(

1

n

υ

(

2

(

1

-(

)

+

(

n

幻2

(26) である。 (25)式の任意の行(r行)をとり出すと、つぎのような形で表わきれる。 R __ ( X (j臼)¥ n..:.1 E>~

I

~-:.-'

I

-

~ R.; .A; ¥ F

(

ω

j

)

J

;-;-1 -" 目 、 (r= 1.2,…・・,m)

(

2

7

)

最小自乗法によって、誤差 E~ を自乗すると、

(E~)2

=い,

(

)

r

-

2~,

(

)

Z

R

r

i

A

+

(

Z

R

A

B

)

2

=(川去す)

r

-

2~,

(

)

R

i

r

ぃ吉宮

R

,;'

R

j A; Aj

(

2

8

)

(8)

33 琉球大学理工学部紀要(工学篇) となり、 Ajで偏微分すると

a

(~R"

2

~ ~ ( X (jω) ,,~

~ ~1

_

_ ・ 一一一│瓦旬

I

= - 2)沢,

I

一一一一一一一

IR

+

2}_;

R" R

“ A aAj ¥ • } - . ¥ F (jω) } " -;71

且 "

A A 幻 m

R

R

U m D U D H

M

Z

H

M

2

4 n L

+

+

幻 m ロ u D U 、 、 B E E -ノ 、 、 t l l ' / ω 一 ω ω 一 ω X

F X

F J r ' E l a t -、 , , , , l t t t、 、 2 m 前 田 品

一 一 一 一 2 2 、I l i a -, 、 、 l i l ' / P H 9 h p u m E E 〆 , , a a E目 、 、 、 •• , , , , , I L E 1、 δ 一 M h a 一 M h (29) ( j

=

1 ,2,……

.n+

1 ) となる。 r= 1カ‘らr = mまて"力日えると i ! ! ,

a

(~R"

2

~

.

:

;

~

( X (jω) ¥ r..

,.~

:

.

n

1

一一

I

E~

I

= -2 ~前 r ト一一一一 I

R

,;

+

2 ~ ~

R

,;

R

.

;

A; ~1 aAj ¥ . } 戸

1 .

¥

F (jω) } ,. -~1

;

-

;

;

1

.

.

"

(30) ( j =1,2,……

.n+

1 )

(

3

0

)

式の値を

0

とすると正規方程式が求まる。

.

+

1

~ R.; R

j A;

会前(

X (j6J)

i

一 ¥ F (jω) } となる。 (31) ( j ""1,2,……

.n+

1 )

(

)

R

m

1

+

(

ま)

Rm

+ 羽

3(tt)R3I

+ 前

3

(

)

R3

1

1

(31)式をマトリックス表示すると、左辺は + 前

2

(

)

R2

1

+ 前

2(tt)R211

川弐す)

R 11

川弐す)

R1

1

1

川去す)

R

1

0

+

1

+

前2

問診)

R2.

+1

叫(背ま

)R3n+1

+

(

3)Rmn+1

R

(tt)jm1

(32)

川弐ま)

羽2

(

)

(

)

.

.

.

R

m

1

. Rmll R

3

1

R3

1

1

R

2

1

R2

1

1

R

11

=

1

R

111

l

R1

.

+

1

R2

.

+1

R

3

'

+

1

.

.

.

.

.

.

Rm .

+

1

(9)

久米:ヒルテイ ンク・ブロ ソク法による逆L,ff

i

'

状モデルの動特件ーの解析 m n+l となり、また右辺の

Z

ERr1RTIの部分は

3

4

Rm'什I Rm n+1 R2"+1+ ・ +R",I R2"+1+・・+凡日 Rl"+I+R21 R1 "+1十 R211 Rml ...RII Rm1

Rlll R21+ ・・・ + Rm' R21 + ・・・ + Rmll Rll+ R21 R11 + R211 Rll RIll R1 "+1 Rll十R2"+1R21+ … + Rm"ト1Rm" "'R1"+1 Rl"+1十R2け 1R2"+1 + … + R","+1 Rm "+1 RlI RIII・・ R1 "+1 Rml R31 R21

R

11 R21 R211

R2 "+1 = CRlJ+l.m CRlm."+1 . Rmll R311 R211 RlIl R31 R311

R3 "+1 R1 "+1 RZ,+l R3 "+1 ... Rm "+1 Rml Rmll

Rm n+l となる。したがって右辺は

(

3

3

)

CRl;+l.m CRlu+l CAl川 l

(

3

2

)

(

3

3

)

式より

(

3

1)式は + ︺ A ︹ + m ︺ R ︹ m T 叶 ︺

R

(

一 一

m

i l l --ノ

s t a z

ω

ω

X

F J ' E ﹃ 'E

叩 ﹄ h r l s ' 1 1

m T JM 、. E , , D U ︹ となる。

(

3

4

)

C R l;+I.mC R lm."刊の逆行列を両辺にかけると Al"+I.I= [ CRl;+I.mCRl

r

[

CRl

川筑間合

)

L

J

となり、 CAl"+1.1が未知の係数行列であるから、

(

3

5

)

(36)

+

E

;

となる。 虚部の場合も全く同様であり、誤差方程式はつぎのようになる。 - 2c;

-k; {( 1 -

(

r

r

+

(2

X(j

-

J

一色

r =1,2,… ",m (mはデータの組数)

(

3

7

)

EQr1QnBB j = 1,2, ••••••. n (36)式より正規方程式を導くと

E

8',

(

ま)

Q

j

=

(10)

琉 球 大 学 理 工学部 紀 要 (工学 篇)

3

5

となる。B;が未知の係数である。Q、Bはそれぞれつぎのような行列で表わすことができる。 (Q

)

m

=

2

(

)

(

1

-

(

f

f

+

(

H

I

r

2

(

)

(

1

-

(

)

T

+

(

U

I

:,~)

2

(

)

( 1 -

(

r

(

I

f

)

2

("1 (B ), 1

I

C'n

"

.

したカ£って (B).Iは

2

(

)

( 1 - ( ::.

r

r

+ (

H.

2

(

)

( 1 -

(

r

r

+

(

U

.

:

0

2

J

2

(

)

(

1

-

(

r

r

+

(

2

"

.

:

.

:

f

(

3

8

)

Ell-J 冊

1 t a E E E a J 、 、 、 , lE , , , , )-)

ω

ω

X

F

, , t ' S B, ‘ 、 目 。 〆 t t g a E E ' t T

T ︺ n 可 ︹ r E l i -- 、 E E l l i J n m ) 円 司 ︹ m T R h ︺

︹ 〆 1 1 1 3 1

一 一

n ︺

B

となる。

5

.

1

1

1

則性の一般式を求める手順

(

3

5

)

式と

(

3

9

)

式より未知数mo'

k

;

, (";

(

i

=

l

2

,…,n) をつぎのような手順で計算することができる。 1 )初期値 ~;j を与える。 ~;j'ii次のモードの j回目 の計算値である。

2

)

~;jを用いて 7 トリ ックス (A) を計算する。 3) (A)すなわちmo

kjを用いて、(B)すなわちf川 +1 を計算する。

4

)

(B) の各要素~;,j+1 と初期値,,;jとの差が判定値 (任意の決定値)以下であるかどうかを判定する。 判定値以下の場合は ~;j が求めようとする値でC";jで

(

3

9

)

計算したmotkjも求める

f

直となる。判定値以 上 の 場 合は初期値~;j の代りに、初期値 ~;.j+1 を用いて再 ぴ同じ計算を行なう。 この繰返し計算を 1,"り -~;.j +1 1 <判定値となるまで繰り返す。この繰り返 し計算は計算機用のプログラムを作成すれば非常に 簡単に行なうことができる。

6

.

入力データについて 入力データを得るために逆L型状モデルを用いた。 このモデルは溶接結合部をもち、低次のモードは線形 性を示す。実験モデルの寸法の概略を Fill. 3に示す。

(11)

3

6

久米:ビルデイング・プロック法による逆L型状モデルの動特性の解析 Fig. 3 Dimension of experimental model

7

.

実験方法 入カデータ(カと変位、位相)を得るためにつぎの ような実験を行なった。 発援器で発振された正弦波を増幅器で増幅して、励 銀器に導き、カに変換して直線往復運動にかえる。この 運動をインピーダンスヘッドで力と変位を測定しながら、 逆L型状モデルのアーム先端を加振する。発振器の振引 を手動で行ない、励振周波数をカウンターで測定する。

1

次モード

(

5

4

.

6

H

z

)

/ モデルに導入されたカおよび変{立はインピーダンス ヘッドからとり出す。インピーダンスヘッドの出力端 子よりの信号を振動計に導入し、加速度は変位に変換 する。カと変

f

立の計器の指示値を読みとる。さらにト ラyキングフィルターを通して、位相計の指示値を読 みとる。

X-y

レコーダでコンブライアンスを描〈。 参考として検出した変位と力はシンクロスコープで正 弦波状かどうかをチェックする。

2

次モード

(

2

5

4

.

0

H

z

)

Fig. 4 Mode of

r

type model

(12)

琉球大学理工学部紀要(工学篇)

3

7

y,* L(X/F) LoC(X/F) X紬 LoC(ω)

Fig. 5 Block diagram of experimental system

逆L型状モデルのモードはFig.4に示す。 Fil.5 なった。ある振動数領域、とくに共振点、反共振点付 には実験のプロック図を示す。 近ではわずかの振動数変化に対しても位相とゲインが ゲインと位相がすべての周波数に対してずれがなく 著し〈変動し、不安定であると考えられ、その付近の 対に得られなければならない。グラフから読みとると データは除いた。 ベンのずれや読みとり誤差を含むので、計器読みを行

8

.

計算結果 Tabl~ 1 のIはO次のモードを含まない場合て> II はO次のモードを含む場合である。 Fig.6は減衰比ξ の収束状態を示している。 Fig.7li等価ばね定数の収 10

τ

-ー・・:1次モードの等価パネ定脅 ー._.ー:2次モード町等価パネ定数

/

"

1

I

1

I

3 . I

/ 〆 ( ¥ E ) 稲 川 慣 d 守

z

a

*

10 A υ

ー 3 横.固I!i:(周) Fig. 6 Equivalent spring constant 東状悠、 Fi

.

a

8、Fil.9は逆L型状モデルの周波数応 答を示している。 ーー・・ー:1次モードの滅表事 _._.-: 2次モードの減資事 且 育 刷 四 幅 鳳 ー 自 u l s

o

t Fig. 7 Damping ratio

(13)

久米:ビルディング・プロック法による逆

L

型状モデルの動特性の解析 A U ( 園 調 ¥ E ) ( 包¥阿)凶 ω Z ︿コ仏苫。

υ υ

同 窓 ︿ Z ﹂

E

10' 10' 38 5000 1000 FREQUENCY (Hz) Frequency response diagram

20 10 Fig.8 10-2 10-3 ーー :1次モード

--ー:

2次モード ー・ー:1次+2次モード (国﹄ ¥ E ) ( ﹄¥阿)凶

υ Z

︿コ仏室。

υ υ

巴 昌 司

Z

﹂ F Q 10-' 10-5 1000 FREQUENCY (Hz)

Comparison of first to second mode 10

(14)

琉球大学理工学部紀要(工学篇) 39 Table 1 Experimental values 励 振 振 動 数(ヘルツ) コンブライアンス(佃/kg) {立 相 角 (度) 35.5 0.00160 15.0 36.9 0.00165 - 15.0 38.7 0.00185 15.0 41.9 0.00215 - 15.0 43.0 0.00240 - 15.0 44.7 0.00265 - 15.0 48.9 0.00410 - 14.0 50.3 0.00510 - 13.0 51.3 0.00660 7.0 51.9 0.00760 3.0 52.5 0.0104 一 10.0 53.0 0.0130 5.0 55.8 0.0146 120. 56.5 0.0112 131. 57.4 0.00810 141. 58.1 0.0ω45 147 S9.3 0.00492 150. 61.3 0.00386 154. 64.1 0.00228 160. 67.9 0.00138 165. 75.0 0.00060 165. 79.7 0.00045 168. 181.3 0.0ω414 3.0 185.3 0.000429 8.0 196.4 0.000500 8.0 202.1 0.000571 9.0 213.4 0.000800 - 16.0 226.8 0.00114 - 18.0 238.6 0.00210 - 16.0 241.0 0.00260 - 15.0 242.4 0.00285 - 13.0 244.2 O.

335 - 13.0 246.0 0.00400 12.0 248.1 0.00490 4.0 249.6 0.00790 7.0 258.6 0.00680 137. 261.7 0.00300 148 265.7 0.00240 154. 270.7 0.00155 159. 276.3 0.00100 164.

(15)

40 久米:ビルデイング・プロック法による逆L型状モデルの動特性の解析

9

.

.

考えられるので、その付近でのデータは除いた。実験 9.1 周溢懲応答線図の合成 システム全体の動剛 中は変位をシンクロスコープでモニターしながら計器 性を予知するために、それぞれの要素の動剛健を表わ の値を読んだ。正弦波状の波形が少しでもひずむとデ す周波数応答曲線を位相を考えて解析的に結合する。 ータとはしなかった。したがって線形性は成立してい これは各モードに分解して、再びそれかを重ね合わせら る。入力データとしてはゲインと位相が周波数に対し る場合と原理は全〈同じで、位相を考えて結合すれば てずれていないと考えられる周波数領域(比較的すそ よい。ただし、無限次のモードまで結合したものが実 の領域をとり、その領域の各々の値より共振点と反共 験で得られる周波数応答曲線である。解析的に結合し 緩点付近の値を計算した。共振点、反共振点付近では た曲線では2次のモードまでしか考慮していない。し 非線形性が含まれると考えられる。したがって算出き たがって計算と実験の聞にずれがある。 れたゲインの方が実験で得られる周波数応答曲線のそ 9.2 入力とサンプリング ゲインと位相がすべて れよりも高くなったと考えられる。 の周波数に対して対になって得られなければならない。 9.3

0

次号ードを除いた場合と除かない場合に算出 とくに共振点反共振点付近ではわずかの周波数変化に されたm、 k、c ("で表わされている)の値につい 対してゲインと位相が著しく変動し、不安定であると て Table 2を見るとそれぞれの値は妥当な値と恩 Table 2 Caluculated values 0次モードをJj'!草した場介 0次モードを無視した場介 モード 。 次 1 次 2 A火 1 次 2 ;k 同有j振動数 54.6 254.0 54.6 254.0 (Hz) 等{画質量 -0.03804235 0.01139043 0.0016983 0.0113072 0.0016820 旬・圃 1see.2 等価ばね定数 1340.5632 4345.9811 1330.7633 4304.2618 kg ・四 1 j域 衰 比 0.015934910 0.003467093 0.015735919 0.003431980 われる。O次モードを除いた場合のそれぞれの値とO インは算出値の方が高くなっている。このことは防援 次モードを除かない場合のそれぞれの値とを比較すれ の立場から設計する場合は、安全側であり、共振点付 ぱ、ほとんど等しいとみてよいが、まったく等しくは 近でこの程度フィットしていれば十分であると恩われ ないところから、実験モデルはベースと逆L型状モデ る。 ルの全体のモードが存在するかもしれない。しかしこ 9.5 線形と非線形 実際に対象とするシステムは の差は近似的に等しいと考えると、全体剛体運動すな 非常に非線形な挙動をする。ビルディング・ブロック わち

O

次モードによる影響は考えなくてもよいと恩わ 法の解析的な式(1

8

)

は線形なシステムを対象として れる。 いるので、工作機械などのような複雑な構造をもっシ 9.4 カーブ・フィットの有用性 機械システム設 ステムに直接適用して、解析的に動剛性を知ってもそ 計においては静的な特性と著しく異なる共振点付近の れを真の値とすることはできない。この場合は参考値 動的な特性が非常に問題となる。

Fil.8

を見ると、ゲ として利用できるにすぎない。

(16)

琉球大学理工学部紀要(工学篇) 41

1

0

.

績 鎗 参 考 文 献

1.周波数応答曲線を解析的な式で表わすニとができ 1) A.L. Klosterman and J. R. Lemon: Building

た。 Block Approach to StructuraI Dynamies,

2.ビルデイングプロック法に動剛性解析のためのプ ASME Vibration Confferenee Paper 69・VIBR

ログラム(電子計算機用)を作成することができた。 -304 (1969).

3.この手法は工作機械(線形と仮定して)の動剛性 2 )岡村・松原:精蜜機械 37-4(昭和46-4),44

を予知するのに有効である。 3)Tomio MATUBARA: A Method to Determine

おわりに、この研究をはじめるにあたって、大阪府 a Transfer Function from the Foreed Vibr

-立大学工学部・橋本文雄教授にご助言をいただいたこ ation

Reports of the Faeulty of Engineering

とと、松下電器産業・福田一朗氏に終始協力していた Tottori Univereity, 3-2 (1972) PP. 14・24.

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