財政収支計画
本市の財政状況は、扶助費などの社会保障関連経費が増加する中、行財政改革を着 実に推進するとともに、定員適正化計画に基づく人件費の削減を始め、徹底した経費 の節減やあらゆる財源の確保に努めてきた結果、平成26年度においても引き続き黒 字となり、実質収支、単年度収支のいずれも11年連続の黒字を確保することができた ところです。
しかしながら、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、府内都市平均を下回って いるものの、平成26年度決算において93.1パーセントと依然として硬直化している 状況となっております。また、国の「経済財政運営と改革の基本方針」においては、国庫 支出金等の見直しや、無駄を排除した厳しい優先順位付けを行うとされていることに 加え、人口減少や少子高齢化の進行に伴う、市税収入の減少や社会保障関連経費の増 加が懸念されるなど、今後、更に厳しい財政運営を強いられることが想定されます。 このような状況の中、次代につなげる諸施策の着実な推進及びまちの活力の維持・ 向上を目指し、健全な財政運営の指標として、平成28年度から平成32年度を計画期間 とする財政収支計画を策定しました。
この計画は、第五次寝屋川市総合計画後期基本計画の着実な施策展開に向け、本市 財政の全体的な枠組みを示すものとなります。
① 目的
現在及び将来における課題等を把握するとともに、第五次総合計画後期基本計画の 着実な推進に向け、計画的かつ健全な財政運営に努めることで、将来にわたり持続可 能な財政の確立を目指します。
② 期間及び会計単位
ア 計画期間は、平成28年度から平成32年度までの5年間とします。 イ 会計単位は、普通会計とします。
③ 目標
ア 実質収支の黒字を確保します。
イ 経常収支比率は、府内都市平均以下の水準を確保します。 ウ 実質公債費比率及び将来負担比率の更なる改善を図ります。
エ 後年度負担の軽減を図るため、地方債の発行を必要最小限に抑制します。
④ 策定の基本的な考え方
⑤ 歳入の内容(推計方法等)
ア 市税過去の増減率等を基本に、税制改正等を勘案しました。 イ 地方交付税
総務省の概算要求や地方消費税交付金の増による影響等を勘案しました。 ウ 地方消費税交付金
平成29年度以降の消費税率を10パーセントとし、段階的な増加を見込みました。 エ 国庫支出金
性質別経費充当財源に区分し、過去の増減率等を基本に特殊要因を加味しました。 オ 地方債
地方債の発行を必要最小限に抑制し、後年度負担の軽減を図ることを基本とし て、普通建設事業債については、各年度の投資的経費と連動し、設定しました。 臨時財政対策債については、計画期間中の発行を見込み、地方消費税交付金の 増による影響等を勘案しました。
カ その他
府支出金については、性質別経費充当財源に区分し、過去の増減率等を基本に 特殊要因を加味しました。
繰入金については、安全・安心なまちづくり対策基金及び公共公益施設整備基 金等の活用を見込みました。
使用料、手数料、負担金等については、過去の増減率等を基本としました。
⑥ 歳出の内容(推計方法等)
ア 人件費計画期間中は現職員数を維持することと仮定し、設定しました。 イ 扶助費
過去の増減率等を基本としました。 ウ 公債費
既発行債に係る元利償還金に加え、各年度の新規発行債の利率を2パーセントで 設定しました。
エ 繰出金
過去の増減率等を基本に、現行基準により設定しました。 オ 投資的経費
第五次総合計画後期基本計画との整合を図るとともに、臨時的要因等を加味しました。 カ その他(物件費、補助費等)
■ 実質収支と単年度収支の推移
■ 歳入の推移
■ 歳出の推移
実質収支
△400 △200 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600
単年度収支
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 (百万円)
(年度) 1,321
463
90 41
△65 △210 △122
15 1,411 1,452 1,387
1,177 1,055 1,070 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 85,000
その他 地方債 国庫支出金 地方消費税 交付金 譲与税・ 交付金 地方交付税 市税
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 (百万円)
(年度) 79,615
84,494 88,396 87,693 84,403 85,778 83,544
11,764 4,478 18,868 2,478 1,186 12,356 4,595 1,178 11,876 13,056 5,030 20,338 12,052 8,178 22,198 4,595 1,182 11,678 12,646 7,138 21,125 5,491 1,063 11,628 12,726 3,955 20,508 5,928 1,063 11,830 12,886 4,848 20,969 5,928 1,063 11,557 10,513 4,810 21,031 5,928 1,063 11,735
28,485 28,421 28,513 28,602 28,393 28,527 28,464
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 85,000
その他 投資的経費 繰出金 組合負担金 公債費 扶助費 人件費
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 (百万円)
■ 経常収支比率の状況
■ 実質公債費比率の状況
■ 将来負担比率の状況
(%)(年度) △50.0
△45.0 △40.0 △35.0 △30.0 △25.0 △20.0 △15.0 △10.0 △5.0 0.0
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 △21.1
△26.3
△31.4
△34.8
△38.2
△41.4
△43.5 (%)
(年度) △1.5
△1.0 △0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 2.9
2.0
1.0
0.6
0.1
△0.4
△1.0 (%)
(年度) 90.0
92.0 94.0 96.0 98.0 100.0
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 93.1
95.4
94.3
95.2 95.1
94.7
■ 基金残高の状況
■ 地方債残高の状況
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000
その他基金 公共公益施設整備基金
財政調整基金
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 (百万円)
(年度)
10,556 10,912 10,747 10,881
11,563 12,182
12,646
1,943
7,613 7,076
6,480 5,774
5,039 3,740 4,694
1,941 1,939
1,937 2,476
2,958 2,926
3,090 3,165
3,144 3,170
3,232 3,260
3,890
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000
第三セクター等改革推進債 退職手当債
臨時財政対策債 普通建設事業債等
H32 見込 H31 見込
H30 見込 H29 見込
H28 見込 H27 見込
H26 決算 (年度) (百万円)
63,322 61,603 64,030 65,299 63,737 63,323 62,589
36,699 41 185
507 1,013
1,664 3,113 2,389
36,467 36,224
36,277 35,646
34,409 33,092
25,512 26,104
26,209 26,982
25,463 23,318
25,385